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代数学の基本定理の様々な証明

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Academic year: 2021

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(1)代数学の基本定理の様々な証明              教科噸域教育学専攻.              自然系コース              M0 7 1 9 0C              洲  之  内 仁  代数学の基本定理とは,代数方程式αOZπ十_十. 体Cの順序づけについて考える。§1・3では,すべ. απ_1z+α冗=O(αo≠O,α此は複素数)はちょうど. てのCの一次変換をR2からR2への一次写像と見. m個の複素根を持つという定理である。この定理. て,複素数体Cの実2x2行列による表示について. の証明方法はいくつか知られており,本論文では,. 述べる。§1.4では,複素数の共役写像について考察. アーガンドによる初等的証明,また複素関数論のい. し,複素数体Cの自己同型写像は恒等写像と共役写. くつかの定理を利用し,この定理の証明を行う。こ. 像のみであることを述べる。§1.5では,複素数体C. れらの方法以外にも位相幾何の手法,代数学的な手. における内積,絶対値を考える。§1.6では,複素数. 法を使った方法も知られている。. の絶対値の計算に関して,積規則と2平方の定理と.  次数肌の多項式による全ての方程式はちょうど. 呼ばれる計算規則が成立つことを示す。§1.7では,. η個の根を持つ,という形によって初めに代数学の. 複素数の平方根について考察し,すべての複素数が. 基本定理を言及したのはニュルンベルクのロスで. 平方根を持つという存在定理について述べる。§1.8. ある。しかし,その予想は一般的には1629年にそ. では,前節で述べた存在定理を用いて,すべての複. の結果を述べたジローに帰されている。そして,そ. 素数はη乗根を持つことを示す。§1.9では,前節で. れは1637年に実根と虚根をも区別していたデカル. 扱った内積を使って,複素数体Cに対する幾何学的 性質について考える。そして,コーシー・シュヴァ. トによって述べられた。.  代数学の基本定理の最初の証明は1746年に,ダ. ルツの不等式,三角不等式と呼ばれる定理を示す。. ランベールによって公表された。しかし,ダラン ベールの証明には欠点があった。そして,最初に完.  第2章では代数学の基本定理の初等的証明を行. 全な形で認められた証明は1797年にガウスの学位. う。§2.1では,まずgrowth1emmaと呼ばれる定理. 論文の中で与えられた。だが,現代の数学者がガウ. を示す。この定理は,アーガンドによる代数学の基. スのオリジナルの証明を調べると,ダランベールの. 本定理の証明の手法だけではなく,第4章に後述す. 証明と同じくらいの欠陥があるということであっ. る,複素関数論のいくつかの定理を利用した代数学. た。しかし,ガウスはそのような欠陥がない証明を. の基本定理の証明にも用いられている。次に,アー. 1816年に発表している。また,後にガウスは1849. ガンドによる代数学の基本定理の初等的証明につ. 年にもこの定理の証明を発表している。. いて述べる。この証明は3段階に分けて行われて おり,はじめに,すべての多項式∫(z)の実絶対値関. 以下,論文の構成について述べる。. 数1プ(z)1がCにおいて常に最小値をとることを示. す。これはコーシーの最小値定理と呼ばれる定理  第1章では複素数について基本的な性質を紹介. である。次に,プ(z)を定数でない複素多項式とする. する。また,この章は,第3章で述べる複素関数論. とき,∫(c)≠Oである任意の複素数。に対し,. に関する諸定理を示すための基盤となる。§1.1で 1プ(・’)1く1∫(・)1. は,虚数単位づについて述べる。§1.2では,複素数. 一390一.

(2) となる複素数C’が存在することを示す。これはアー. 本定理の証明を行う。. ガンドの不等式と呼ばれる定理である。これらを 使って,アーガンドによる代数学の基本定理の証明.  第4章では,第3章で示したことを用いて,様々. を行う。. な手法で代数学の基本定理の証明を行う。§4.1で は,コーシーの定理を使って複素多項式が零点を持.  第3章では,複素関数論のいくつかの定理を述べ. つことを示し,この定理の証明を行う。§4・2では,. る。§31では,複素数を変数とする複素数値関数の. 平均値の定理を使って,複素多項式が零点を持つこ. 複素微分について述べる。これらの複素微分は形式. とを示す。§4.3では,有界な整関数は定数になると. 的には実数を変数とする関数の微分と同じである。. いうリウヴィルの定理を使って,定数でない整関数. しかし,実数を変数とする関数の微分と,複素微分. ∫(2)は少なくとも一つは複素数の根を持つことを. には違いがある。§3.2では,まずコーシー・リーマ. 示し,この定理の証明を行う。§4.4では,ルーシェ. ンの微分方程式について述べ,複素微分可能のため. の定理を使って,十分大きい半径の円の内部で,η. の条件について考える。そして,ガウス・グリーン. 次の複素多項式は,η個の複素数の根を持つことを. の定理を考察する。この定理は2変数関数に対す. 示す。そして,この領域の外側では,growth1emma. る2重積分と実線積分の間の関係を表現している. と呼ばれる定理を使って,根を持たないということ. 一つの結果として考えることができる。そして,実. を示し,この定理の証明を行う。. 線積分を使って,複素線積分を定義する。さらに, ガウス・グリーンの定理を用いて,コーシーの定理. を示す。コーシーの定理とは,閉曲線0とその内 部を含む領域Dにおいて,複素数値関数∫(Z)が各 点で複素微分可能のとき,0に沿っての∫(z)の複. 素線積分は常にOとなる。つまり,. 五榊一・ が成立する。コーシーの定理を用いて,コーシーの. 積分公式と呼ばれる定理を述べる。それらを用い て,代数学の基本定理の証明に必要な定理,すなわ ち,平均値の定理とリウヴィルの定理を示す。§3.3. では,関数の収束について考え,ある領域で解析的 な関数列の収束性について考察する。そして,テー ラー展開,ローラン展開と呼ばれる定理ついて述べ る。§3.4では,各点で複素微分可能な関数の零点, 極について述べ,留数定理について述べる。§3.5で. は,最初に対数関数を複素数を変数とする関数に拡 張する。そして,前節で示した留数定理を使って, 偏角の原理の証明を行う。そして,この偏挽の原理 を使ってルーシェの定理を示す。これらの定理はあ る複素数値関数と零点,極の関係について述べてい. る。これらの定理を使って,第4章では代数学の基                       一391一. 主任指導教官 渡辺 金治. 指導教官渡辺金治.

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参照

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