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妊娠中における超早期子宮内手術ツールの開発

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Academic year: 2021

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妊娠中における超早期子宮内手術ツールの開発

著者

芳賀 洋一

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妊娠中における超早期子宮内手術ツールの開発

( 14390007) 平成14年度∼平成16年度 科学研究費補助金(基盤研究p)(2))研究成果報告書 平成17年6月 研究代表者 芳賀 洋一 (東北大学先進医工学研究機構助顛揮)

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はしがき 胎児手術は、当初のopen fetalsurgery (子宮を切開し直視下に胎児に施行する手技)から、 次第に侵葬の少ないfetoscopic procedure(子宮切開を伴わない低侵襲内視鏡手術)-とシフ トしつつある。臨床的治験の蓄積により、胎児臓器機能・形態の障害は、妊娠経過にあっ て従来考えられていたよりも早期に発症することが明らかとなってきた。本研究では、マ イクロマシン技術を利用して超早期子宮内手術に役立つ内視鏡手術ツールの開発を行った (図1)。具体的には、リアルタイムで患部を観察・評価する超音波内視鏡、処置用ツールと してマイクロレーザースキャナーと集束超音波ツールの開発を行った。いずれのツールも、 上述の低侵≠内視鏡手術に適応できるように形状の設計を行い、作製後に性能評価を行っ た.q. 図1子宮手術の概念図 研究成果の概要 1.超音波内視鏡 超早期子宮内手術においては、患部の大きさが数m以下と小さいことから体外からの 観察では十分な分解能を得ることができない。光学的に子宮内で観察を行う従来の子宮鏡 に加えて、内視鏡の甜子口を通して挿入できる外径3mm以下のチューブ型前方視超音波 プローブを試作した(図2).子宮鏡の紺子口(ワーキングチャネル)からの挿入に適した形 状で、胎児外面および、比較的太い血管など内部組織の可視化に適する。リングアレイ超 音波振動子それぞれが超音波の発信と受信を行うことでセンサ前方の超音波画像を得る。 光学的観察による内視鏡と異なり白黒の情報に限られるが、組織表面だけでなく、奥行き 方向の情報も得ることができるo また、中心の貫通穴を通して単純な処置ツールを挿入す ることもできる。現在、.超音波ビームの指向性を制御した凸形状振動子を8個有した外径 3mmの振動子を試作し、水中においてアルミ板からの反射エコーを取得できており、今後、

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胎児組織を含めた体内組織の画像化を試みる。

Convex-shaped transducer ー■芋一一一一-IT.・t■1五言 丁 「iコ臼」

Echo signals 図2 前方視超音波内視鏡(左)とそれぞれの振動子によるテストサンプルからの反射エ コー(右) 2.レーザー治療ツール 胎児患部は小さいばかりでなくその組織は柔らかく脆弱であるため、従来の糸と針を用 いた縫合処置が困難である。早期、超早期の胎児、胎芽になればなおさらである。光ファ イバーを用いて体内-導いた治療用レーザー光を体内で精密にスキャンし,精密な治療を 実現する装置を開発した。既に光ファイバーを用いて体内にレーザー光を導き、切開、蒸 散および癒合などのレーザー治療を行うことが広く行われているが、光ファイバ一端面か ら出射されたレーザービームは広がってしまうため光ファイバーのコア径より小さな分解 能で治療を行うことができない。たとえファイバ一端面にマイクロレンズを置いて集光し たとしても、子宮内において精密な位置合わせができなければ有効に使用することができ ない。図3のように光ファイバ一端面にマイクロレンズを置き集光させたビーム経路の途 中に2次元に傾けることができる直径1mm、厚さ200〃mの可動ミラーを搭載することで 直径100〃m以下に集光したレーザービームを子宮内において自在に走査(スキャン)させる ことができる。図のようにミラーは裏側から、垂直に立ててあるタングステン針の軸頭に 支えられている。圧電ユニモルフに電圧を印加するとカンチレバーが下向きにたわみミラ ーが傾く。ミラーとカンチレバーの間にあるガラスボールが球体関節として働き、カンチ レバーの変位方向とミラーの傾きの間に生じる角度のねじれを解消する。また、 3本の圧電 ユニモルフを平行に並べることで、大きな変位を確保しながらデバイス全体のサイズを直 径数mm以下に抑えることができる。印加電圧95Vで260の最大傾き角を得られた。ま た、羊水中で使用可能な波長532nmのKTP(カリウム・チタン・リン酸塩)レーザーをスキ ャナーに入射し、スポット径100〝m程度での2次元走査を確認できた。さらに、外径 3.8mmのポリマー製チューブ内に実装し、子宮鏡の紺子口-の挿入に適した形状を実現し た。今後の研究展開として、光コヒ-レンストモグラフィー(OCT)や共焦点顕微鏡などの光 ・21

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( 学的観察機構と組み合わせることで、体内で観察を行いながら精密なレーザー治療を行う デバイスが実現できると期待される。また、レーザースキャナーの光反射可動ミラーに代 えて超音波の発信と受信を行う超音波トランスデューサーを2次元に傾けることで、体内 における3次元超音波イメージ・ングを行う装置を開発する。さらに、光ファイバー先端に おいてマイクロレンズを用いて超音波エネルギーを水中で集光させレーザーブレークダウ ン(LIB)を生じさせると衝撃波を生じる。そのうちの超音波成分を利用した可視化、および 治療についても検討を行った(図4)。光ファイバ一端面にマイクロボールレンズを置き、LIB の確率を高めるために重水を混入した水中で集光させLIBを生じさせる。プローブ全体は 超音波を透過しやすいシリコーンゴムで覆った。 図3 マイクロレーザースキャナーの構成図(左)と試作したスキャナープローブの写真(右)

∴∴一一li‥ :…

etuDe Silicone rubberLenS

(6)

3.集束超音波治療ツール 超音波を集束照射する小型プローブと音響感受性薬剤を組み合わせた集束超音波治療ツ ールを試作し、治療目的に必要な超音波強度が実現できていることを確認した(図4)。超音 波を発信する振動子を凹面形状にすることで超音波を集束させ治療に用いる。音響波によ り活性化する薬剤をあらかじめ投与することで治療効果を高めることができる。現在の外 径は6mmと大きいが、集束性の最適化、超音波トランスデューサー材料の最適化により外 径2mm程度でも実用的なツールが可能と考えている。 Upper electro 図4 集束超音波を用いた治療ツールの構成(左)と発信した超音波(3.2 MHz)の強度分布 (中)、および試作したプローブ(右下) ・4・

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研究組魅 研究代表者:芳賀洋一(東北大学先進医工学研究機構 助教授) 研究分担者:江刺正喜(東北大学大学院工学研究科 教授) 研究分担者:千葉敏雄(国立成育医療センター 医長) 交付決定額(配分額) (金額単位:千円) 直接経費 亊I ィニ N 爾 合計 一一平成14年度 途テ 0 途テ 平成15年度 テ# 0 テ# 平成16年度 テ 0 テ 総計 2テ 0 2テ

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研究発表(番号下線は添付)

(1)学会誌等

iiマイクロ・ナノマシニング技術を用いた低侵襲検査・治療機器

[日本AEM学会誌, Vol.12, No.2,也004年11月) pp. 106・111 1

芳賀洋一、江刺正喜

2)低侵襲医療のための光MEMS

lレーザー研究,第33巻11号, (加05年11月発表予定)】 芳賀洋一,赤堀寛昌,戸津健太郎,和田仁,江刺正喜

(幻口頭発表(発表者名、テーマ名、学会等名、年月日)

金Pie2melectriC 2D Micro Scanner for Minimally Invasive Therapy Fabricated Using

Femtosecond Laser Ablation

Digest of TbclmicalPaper8 0f The 12thInternationalConference on Solid'State

sen8.,8, Actuators and MicroSyStemS Crran8ducerS ・03), Boston (2003・ June 8・ 12)I pp・

603・606】

N.Kikuchi, Y. Haga, M・ Maeda, W・ Makishi and M・ Es舶hi

4)体腔内治療用2次元マイクロスキャナーの開発 [日本機械学会 第14回バイオフロンティア講演会講演論文集伽o・03・19),蔵王(2003 年9月18-19日),ppl17・118】 赤堀寛昌、芳賀洋一、菊池直樹、江刺正喜、和田仁 5)圧電駆動マイクロ2次元スキャナーを用いた体腔内レーザー治療用デバイスの開発 [日本機械学会 第16回バイオエンジニアリング講演会講演論文集,小倉也004年1月), pp. 115・116】 赤堀寛昌、芳賀洋一、江刺正喜、和田仁

由 Fabrication of Im Directional Amustic TranSducers for lntravaSCular

Forwardllooking lmaging

lTbclmicalDigest of the 17th IEEE InternationalConference on Micro Electro

MechanicalSystemS (MEMS 2004), Maastricht, (Jan・ 25・29, 2004)I pp・857-860] J. a. Chen, Y. Haga, H・ Akahori, 0・ Oshiro, K Chihara and M・ Esashi

(9)

・6-(

7)圧電駆動による体腔内レーザー治療用2次元マイクロスキャナー

【第43回日本エム・イ-学会大会プログラム・論文集(生体医工学第4 2巻特別号Ⅵ)1. 42,

suppl.1),金沢(2004年5月19・20日),pp.3221

赤堀寛昌、芳賀洋一、戸津健太郎、江刺正喜、和田仁

8) Pie2;OelectriC 2D microscanner for intracorporeallaser treatment

lproceeding8 0f the Asia・Pacific Conference ofTransducerS and MicroINano Technology (APCOT MNT 2004), Sapporo (July 418, 2004), pp. 211・214】

H. Aknhori, Y. Haga, R. TotSu, M. EsaShi, H. Wada

9)ナノ・マイクロテクノロジーを用いた先進医療機器の開発

【東北大学1 0 0周年記念セミナー,東京(2005年1月25日)】 芳賀洋一

辿れIbe Shape Pie2:OelectriC 2D Microscanner for Minimally Invasive La8erTreatment

lTeclmicalDigest of the 18thIEEE InternationalConference on Micro Electro MechanicalSystems (MEMS 2005), Miami(30 dan:3 Feb., 2005), pp 76179]

H. Akahori, H. Wada, M. Esa8hi and Y. Haga

ll) Development of MedicalDeviceS for Minimally Invasive Diagnosis and Therapy U8ing Micro/nano Technology

lBioSenSOrS & BiomaterialS Workshop 2005 (Biosensors 2005), TBukuba (March, 719,

2005), pp. 0・29 1 Y. Haga, M. EsaShi (3)出版物 12)低侵草検査・治療のためのマイクロ・ナノマシニング技術 先端加工技術, No.65 (2005年3月), pp. 8・11 芳賀洋一 研究成果による工業所有権の出願・取得状況 旦金特廟2003・163449 走査ミラー、ビーム走査型プローブ 出願日:2003年6月9日 発明者:江刺正喜、芳賀洋一、前田真法、菊地直樹

(10)

出願人:ペンタックス株式会社、江刺正喜、芳賀洋一

14) USIO/863,382 Scanning M血or Unit and Beam Scanning Probe 出願日: 2004/6/9

発明者: N.Kikuchi, M. Esashi, Y. Haga, M. Maeda 出願人: PENTAX corporation, M. Esashi, Y. Haga

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TOUR : Tohoku University Repository コメント・シート 本報告書収録の学術雑誌等発表論文は本ファイルに登録しておりません。なお、このうち東北大学 在籍の研究者の論文で、かつ、出版社等から著作権の許諾が得られた論文は、個別にTOUR に登録 しております。 TOUR

参照

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