GISを活用した農家の離農要因分析-北海道上川地域を事例として-
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(2) 106. 鈴木ῌ河野. ῌ. GIS 地図デ῍タの作成 本研究で利用した ArcView-., では῍ それぞれの地図 デ῎タの座標系 ῐ位置情報ῑ を統一させなければ῍ 画面上 でそれぞれの地図がうまく重なりあわないῌ これは῍ それ. ぞれの地図デ῎タの持つ座標系が異なっているからであ るῌ 我が国の多くの地図デ῎タにおいては῍ 座標系として 平面直角座標 ῐ公共座標系ῑ を用いている場合が多いため῍ 必要なそれぞれのデ῎タで用いている座標系の統一作業を 必要とするῌ 地図デ῎タの座標系には῍ 大きく十進緯度経度座標῍ 平 面直角座標 ῐ公共座標系ῑ῍ UTM 座標の - 種類あるが῍ 我 が国の多くの地図デ῎タは῍ 座標系として平面直角座標 ῐ公共座標系ῑ を採用しているῌ しかし῍ 国際的には十進緯 度経度座標が標準であり῍ 今回利用した ArcView-., で も῍ 地図デ῎タを国際標準である十進緯度経度座標に変換 すれば῍ さまざまな地図投影法を使って表示することが可 能となっている0ῑῌ このために῍ 本研究では῍ まず῍ 国土地 理院発行の数値地図 ῐ/* m メッシュ標高デ῎タῑ῍ および῍ 平面直角座標系で作成された北海道の市町村集落地図デ῎ タを῍ ῒ数値地図変換ツ῎ルΐ を用いて十進緯度経度座標に 変換するとともに ArcView-., 上に表示するためのシェ῎ プファイルへの変換を行った1ῑῌ 国土地理院の標高デ῎タ ῐ/* m メッシュデ῎タῑ は῍ 緯 度 .* 分 ῐ南北ῑ῍ 経度 + 度 ῐ東西ῑ で囲まれた範囲が + つ のデ῎タ群になっており῍ さらに῍ 各デ῎タ群を῍ 緯度方 向῍ 経度方向にそれぞれ 2 分割された 0. 枚の地図デ῎タ として収録されている2ῑῌ 本研究では῍ 北海道の代表的な 稲作地域である上川地域を対象地域として選定したῌ 具体 的には῍ 北緯 .- 度 ,* 分と北緯 .. 度῍ 東経 +., 度および東 経 +.- 度とで囲まれた範囲であり῍ 対象となる市町村は愛 別町῍ 旭川市῍ 深川市῍ 赤平市῍ ῌ別市῍ 富良野市῍ 上富 良野町῍ 中富良野町῍ 美瑛町῍ 上川町῍ 当麻町῍ 比布町῍ 東神楽町῍ 東川町῍ 鷹栖町῍ 幌加内町῍ 和寒町であるῌ 対象市町村は厳密には上川地域だけではなく῍ 深川市の ように空知地域が含まれているが῍ これは῍ 抽出した 0. 枚 の地図デ῎タがそれぞれメッシュデ῎タであるために῍ 厳 密な市町村境界と重ならなかったためであるῌ したがっ て῍ 分析対象市町村には田と畑の構成比が著しく異なる地 域もあるが῍ 本研究では離農と地形的要因の関係を分析す ることが目的であるので῍ この点については考慮していな いῌ 田畑構成比の違いによる離農要因分析については今後 の課題であるῌ 地図上に表示される標高デ῎タは /* m メッシュごとの ポイントデ῎タ ῐ標高ῑ であるので῍ ここから標高図と傾 斜角図を作成する必要があるῌ 標高図は ArcView-., の拡 張機能を用い作成し῍ 傾斜角図は作成された標高図から῍ ArcView-., の GIS 解析機能を用い平均傾斜を計算し作成 した3ῑῌ 平均傾斜の計算方法は以下の通りであるῌ ῌ /* m メッシュごとの標高ポイントデ῎タの任意の - 点で一つの三角形のポリゴンを作るῌ ῍ このポリゴンの平均傾斜を計算するῌ ῎ 集落内すべてのポイントデ῎タから順に三角形を作. り῍ それぞれの平均傾斜を計算するῌ ῏ 計算したすべての三角形ポリゴンの平均傾斜の算術 平均を計算し῍ その集落の平均傾斜とするῌ 作成した三角形のポリゴンが対象集落の境界をまたぐ場 合には῍ このポリゴンを対象集落の平均傾斜の計算には含 めなかったῌ また῍ 標高デ῎タのメッシュデ῎タと集落界 がクロスし集落全域について標高デ῎タが得られない集落 については分析の対象からはずし῍ 集落全域についての標 高デ῎タが得られる集落を分析対象としたῌ その結果῍ 本 研究で対象とした集落数は +,,00 集落であるῌ なお῍ 平均 傾斜を離農要因として採用したのは῍ 平均傾斜が高い集落 の水田は῍ たとえ一筆の圃場が均平化していても῍ 規模拡 大には適しておらず῍ 生産コストの引き下げが難しいと考 えたためであるῌ なお῍ 参考のために図 + に対象地域 ῐ上川ῑ の傾斜角図 を示しておくῌ この図から῍ 対象地域は北海道の代表的な 稲作地帯であるためにかなり平坦な地域であること῍ ま た῍ 図の中央部の旭川市῍ 東神楽町῍ 中富良野付近で傾斜 角が緩く῍ 周りに行くほど傾斜角が急なことが確認でき るῌ ῍ GIS 数値デ῍タの作成 ῐ で作成した標高図と傾斜角図῍ および῍ 集落地図デ῎ タから集落ごとの平均標高῍ 最低標高῍ 最高標高῍ レンジ῍ 標準偏差および平均傾斜῍ 最小傾斜῍ 最大傾斜῍ レンジ῍ 標準偏差を計算し GIS 数値デ῎タを作成したῌ 農業集落カ῎ドデ῎タについては῍ +31* 年῍ 1/ 年῍ 2* 年῍ 2/ 年῍ 3* 年῍ 3/ 年のデ῎タから総農家数῍ 経営面積 計῍ 0/ 歳以上の男子農業就業人口割合を抽出し῍ ῌ 離農 率῍ ῍ + 戸当たり経営耕地面積῍ ῎ 0/ 歳以上の男子農業就 業人口割合を計算し῍ GIS 数値デ῎タを作成したῌ なお῍ 分析対象 +,,00 集落のうち῍ デ῎タがない ῐ農家がないῑ 集 落を分析対象から除外したῌ その結果῍ 最終的な分析対象 集落は 203 集落 ῐ2/ 年以降は 21* 集落ῑ であるῌ 最後に ῐ で作成した GIS 地図デ῎タと ῑ で作成した GIS 数値デ῎タを結合させ GIS デ῎タベ῎スを作成したῌ. -ῌ 予備的分析 図 , は῍ +31* 年から 1/ 年῍ 2* 年から 2/ 年῍ 3* 年から 3/ 年の / 年間にかけての上川地域の集落を離農率別 ῐ,*῍ 以上῍ +*῏,*῍῍ +*῍ 未満ῑ῍ 平均傾斜度 +* 度以上と + 度 未満の集落別及び全集落に分けてヒストグラムの形で示し たものであるῌ この図から以下の , つの点が指摘できるῌ 一つは῍ 離農率が +*῍ を超えている集落数は῍ 1* 年から 1/ 年にかけての / 年間と 3* 年から 3/ 年にかけての / 年 間は 2* 年から 2/ 年の / 年間に比べて多いことである ῐ下 の図ῑῌ 二つは῍ 1* 年から 1/ 年にかけては῍ 2*῏2/ 年と 3* ῏3/ 年と比べて平均傾斜が +* 度以上の集落 ῐ中山間部と 考えられるῑ において相対的に離農が多く ῐ上の左図ῑ῍ ま た῍ 3* 年から 3/ 年にかけては῍ 1*῏1/ 年と 2*῏2/ 年と比 べて平均傾斜 + 度未満の集落 ῐ都市部と考えられるῑ にお いて相対的に離農が多いことである ῐ上の右図ῑῌ.
(3) GIS を活用した農家の離農要因分析. 107. 図 + 上川地域の傾斜角分布. 第 + の点は次のように解釈できるῌ 1* 年から 1/ 年の離 農は῍ 高度経済成長に伴う離農と考えることが出来るῌ こ の時期は῍ 我が国が高度経済成長の最終局面にあり῍ 農家 は地域に留まって農業を続けるか῍ あるいは῍ 他産業への 就業の道を選ぶかの選択期であったと考えることが出来 るῌ その結果῍ 経済が安定成長に入った 2* 年代は῍ 離農が 一段落し ῑ農業に見切りをつけた農家の離農が完了した時 代ῒ と言うこともできるῌ+ῐῌ しかし῍ ῑコメの自由化問題ῒ が顕在化し῍ ミニマムῌアクセスによる輸入が開始された 3* 年から 3/ 年にかけては῍ 同じ離農が増加した 1* 年代と はその背景は全く異なっていると考えることが出きるῌ す なわち῍ 1* 年代の離農は῍ ῑ農業と他産業との選択ῒ からの 離農であるのに対し῍ 3* 年代の離農は ῑ農業を継続する か῍ しないかの農業経営上の選択ῒ であると解釈すること が出来るῌ この解釈は離農の第 , の点と密接に関係しているῌ 1* 年 代の離農が中山間部に多いことは῍ 中山間部は一般的に傾 斜が急で標高が高く῍ 農業῍ 特に稲作経営にとっては条件 が不利であるために῍ この地域の農家は῍ 農業所得と他産 業との所得を比較した結果離農したと考えることが出き るῌ,ῐῌ つまり῍ この時期の離農要因には῍ 地形的条件 ῏傾 斜῍ 標高ῐ が作用していると推測できるῌ これに対して 3* 年代の離農要因としては῍ 地形的条件よりも農業経営的条 件 ῏経営耕地面積῍ 農業労働力の高齢化ῐ が働いていると. 推測できるῌ 本節では῍ 予備的分析として῍ 1* 年代と 3* 年代の離農 要因を地形的要因 ῏平均傾斜と平均標高ῐ と農業経営的要 因 ῏+ 戸当たり経営耕地面積῍ 0/ 歳以上の男子農業就業人 口割合ῐ との絡みで GIS の機能の一つであるオ῎バ῎レイ 手法を用いて検討するῌ 図 - と図 . は῍ +31* 年から 1/ 年にかけての農家増減率 ῏マイナスは離農率ῐ を῍ 集落別に ῌ 高い ῏ΐ.῍ 以下ῐ῍ ῍ 中 ῏ΐ+-῍ からΐ0῍ῐ῍ ῎ 低い ῏ΐ/῍ 以上ῐ の - 区分 に分け地図化し῍ その上に平均傾斜度 ῏全デ῎タ平均 ..+, 度以上と未満の , 区分 : 図 -ῐ と平均標高 ῏全デ῎タ平均 +30./ m 以上と未満の , 区分 : 図 .ῐ を , 区分に分けオ῎ バ῎レイしたものであるῌ これらの図から῍ 離農率が高い集落は῍ 傾斜が平均より も急で標高も平均よりも高い集落に多く῍ また῍ これらの 集落は῍ 地図の周辺の比較的面積の大きな集落に見られる こと῍ 都市部 ῏面積が小さく集落が密になっている地域ῐ でも傾斜が比較的急で標高も平均より高い集落において見 られることが確認できるῌ 図 / と図 0 は῍ +33* 年から 3/ 年にかけての農家増減率 を῍ 集落別に ῌ 高い ῏ΐ+2῍ 以下ῐ῍ ῍ 中 ῏ΐ+1῍ からΐ 2῍ῐ῍ ῎ 低い ῏ΐ1῍ 以上ῐ の - 区分に分け地図化し῍ その 上に + 戸当たり経営耕地面積 ῏全デ῎タ平均 0*..2 a 以上 と未満の , 区分 : 図 /ῐ と 0/ 歳以上の男子農業就業人口割.
(4) 鈴木ῌ河野. 108. 図 , 離農率と平均傾斜 注 : 図中の ,*῍ 以上 +* ,*῍ +*῍ 未満は それぞれ離農率 ,*῍ 以上の集落数 離農率 +* ,*῍ の集落数 離農率 +*῍ 未満の集落数を表している. 合 全デタ平均 -+.*῍ 以上と未満の , 区分 : 図 0 を , 区分に分けオバレイしたものである これらの図から 離農率が高い集落は + 戸当たり経営 耕地面積が平均よりも小さな集落に多く また 0/ 歳以上 の男子農業就業人口割合が平均よりも高い集落に多いこ と また 離農率が高い集落は 地図の周辺部に加えて中 央部の集落に多く見られるが これらの集落でも経営耕地 面積が小さく 高齢化率が高いことが確認できる 以上の GIS を用いた予備的分析から 1* 年代の離農要 因としては 農業経営的要因 経営耕地面積 農業労働力 の高齢化 よりも地形的要因 傾斜 標高 が強いこと 3* 年代の離農要因としては地形的要因よりも農業経営的 要因が強いこと を仮説として提示することが出来る. .ῌ 分 析 方 法 前節の予備的分析で示された 仮説 1* 年代の離農要因としては 農業経営的要因よりも地形 的要因が強いこと 3* 年代の離農要因としては地形的要因 よりも農業経営的要因が強いこと を統計学的に検定するために 以下の手順で分散分析 一 元配置 を実施する+* ῌ GIS デタベスから集落ごとの平均傾斜 平均標 高 +31* 年から 3/ 年にかけての / 年ごとの農家増. 減率 および + 戸当たり経営耕地面積 0/ 歳以上 の男子農業就業人口割合を抽出する ῍ / 年ごとの離農率 農家増減率 を高 中 低の - グ ルプに分類する なお 各グルプの分類基準は デタ数を考慮し次の ように設定した ῌ+31* 1/ 年 : 高 +.῍ 以下 中 +-῍
(5) 0῍ 低 /῍ 以上 ῌ+31/ 2* 年 : 高 +*῍ 以下 中 3῍
(6) ,῍ 低 ,῍ 以上 ῌ+32* 2/ 年 : 高 3῍ 以下 中 2῍
(7) ,῍ 低 +῍ 以上 ῌ+32/ 3* 年 : 高 +/῍ 以下 中 +.῍
(8) 0῍ 低 /῍ 以上 ῌ+33* 3/ 年 : 高 +2῍ 以下 中 +1῍
(9) 2῍ 低 1῍ 以上 ῎ 離農率の - つのグルプ 高 中 低 ごとに 平 均傾斜 平均標高 + 戸当たり経営耕地面積 0/ 歳 以上の男子農業就業人口割合の集落デタを分類 し 合計 ,* の分散分析のデタセットを作成する ῏ 作成したデタセットに分散分析を実施し-グル プ間の標本平均値の差の有意性を同時に検定する なお 1* 1/ 年にかけての離農率に対応する平均傾斜 平均標高 + 戸当たり経営耕地面積 0/ 歳以上の男子農業.
(10) GIS を活用した農家の離農要因分析. 109. 図 - +31* 年1/ 年の農家増減率 ῍ と平均傾斜 度 のオバレイ. 就業人口割合のデタはいずれも 1* 年のデタに対応し ている 1/3/ 年の各 / 年間も同様に扱っている もしも 前述した仮説が受け入れられるとすれば 離農 率の大きさによって - つに分類された平均傾斜 平均標 高 + 戸当たり経営耕地面積 0/ 歳以上男子農業就業人口 割合の標本平均値の差の有意性検定の結果が以下のように なることが求められる ῌ地形的要因 平均傾斜 平均標高 帰無仮説 H* グルプ間の標本平均値に差がない +31* 年代は棄却 +33* 年代は採択 ῌ農業経営的要因 + 戸当たり経営耕地面積 0/ 歳以上 男子農業就業人口割合 帰無仮説 H* グルプ間の標本平均値に差がない +31* 年代は採択 +33* 年代は棄却. 次に この分散分析の結果を踏まえ 離農率を従属変数 地形的要因 農業経営的要因を説明変数とする重回帰分析 を実施する 離農要因を説明する変数には 上記 . 変数以 外に様な変数があると考えられるが 本研究では 離農 要因としての地形的要因と農業経営的要因の影響力の違い を時系列的に分析することが主な目的なのでこのように 扱った 推定した重回帰式 Y a bX+ cX, dX- eX. ῌ ここで Y : 離農率 ῍ X+ : 平均傾斜 度 X, : 平均標高 m X- : 0/ 歳以上の男子農業就業人口割合 ῍ X. : + 戸当たり経営耕地面積 a なお 1* 年から 1/ 年にかけての離農率 Y に対する説.
(11) 鈴木ῌ河野. 110. 図 . +31* 年῏1/ 年の農家増減率 ῐ῍ῑ と平均標高 ῐmῑ のオ῎バ῎レイ. 明変数 X+ ῐ平均傾斜ῑ῍ X, ῐ平均標高ῑ῍ X- ῐ0/ 歳以上の 男子農業就業人口割合ῑ῍ X. ῐ+ 戸当たり経営耕地面積ῑ は いずれも 1* 年のデ῎タに対応しているῌ この重回帰式を 1*῏1/ 年῍ 1/῏2* 年῍ 2*῏2/ 年῍ 2/῏3* 年῍ 3*῏3/ 年の / 本推定するῌ. /ῌ 計 測 結 果 表 + は分散分析の検定統計量 F*ΐῐV,ῌῐkῒ+ῑῑῌῐV+ῌῐn ῒkῑῑ と F 値 ῐ/῍ῑ の境界値を示してあるῌ なお῍ k は分 類数を῍ n は総デ῎タ数を῍ V, は級間変動を V+ は級内変 動を表しているῌ この表から῍ 地形的要因 ῐ平均傾斜と平均標高ῑ の帰無 仮説 H* ῐグル῎プ間の標本平均値に差がないῑ が棄却され る年次を示せば以下のようになるῌ ῌ地形的要因 ῐ平均傾斜ῑ +31*῏1/ 年 ῐ高 : /.1. 度῍ 中 : -.0. 度῍ 低 : ,.21 度ῑ. 離農率が +.῍ 以上を高῍ 0῍ から +-῍ を中῍ /῍ 以下を 低と表示し῍ それぞれの集落グル῎プの平均傾斜が /.1. 度῍ -.0. 度῍ ,.21 度であることを示しているῌ 以下各年度 同じ表記であるῌ +31/῏2* 年 ῐ高 : /.,, 度῍ 中 : -..1 度῍ 低 : -.1* 度ῑ +32*῏2/ 年 ῐ高 : ..1+ 度῍ 中 : ..*2 度῍ 低 : -.01 度ῑ +33*῏3/ 年 ῐ高 : -.01 度῍ 中 : -.33 度῍ 低 : ..1- 度ῑ ῌ地形的要因 ῐ平均標高ῑ +31*῏1/ 年 ῐ高 : ,,0., m῍ 中 : +21.+ m῍ 低 : +1..- mῑ 離農率が +.῍ 以上を高῍ 0῍ から +-῍ を中῍ /῍ 以下を 低と表示し῍ それぞれの集落グル῎プの平均標高が ,,0., m῍ +21.+ m῍ +1..- m であることを示しているῌ 以下各年度 同じ表記であるῌ +32/῏3* 年 ῐ高 : +2/.- m῍ 中 : +3/./ m῍ 低 : ,+*./ mῑ +33*῏3/ 年 ῐ高 : +3,./ m῍ 中 : +2/.1 m῍ 低 : ,+,., mῑ この分散分析の結果と離農率によって分類された - グ.
(12) GIS を活用した農家の離農要因分析. 111. 図 / +33* 年῏3/ 年の農家増減率 ῐ῍ῑ と + 戸あたりの耕地面積 ῐaῑ のオ῎バ῎レイ. ル῎プの標本平均値の考察から῍ 農家の離農と地形的要因 との関係をまとめれば次のようになるῌ +31* 年から 2/ 年 までは῍ 傾斜が急で標高も高い集落 ῐ条件不利地域ῑ での 離農率が高かったが῍ 2/ 年以降῍ 特に 3* 年から 3/ 年にか けては῍ 傾斜が急で標高も高い集落での離農率が必ずしも 高いとは言えず῍ むしろ῍ 傾斜が緩く῍ 標高も低い集落で の離農率が高い傾向があることが示されたῌ この結果は῍ 2/ 年ごろまでは῍ 傾斜が急で標高も高い条件不利集落での 離農が多いことを示し῍ 離農の要因として地形的要因が決 定的に重要であったことを示唆するものであるῌ すなわ ち῍ この時期までの農家は῍ 農業では生活できずにやむを えず他産業へ就業したと考えることができるῌ これに対 し῍ 2/ 年以降῍ 特に 3* 年代以降の離農は῍ 従来の地形的要 因による条件不利地域からの撤退の意味合いは少なく῍ 離 農の要因が他にあることを示唆しているῌ そこで次に῍ 表 + の分散分析の結果から῍ 農業経営的要. 因 ῐ+ 戸当たり経営耕地面積῍ 0/ 歳以上男子農業就業人口 割合ῑ の帰無仮説 H* ῐグル῎プ間の標本平均値に差がな いῑ が棄却される年次を示せば以下のようになるῌ ῌ農業経営的要因 ῐ+ 戸当たり経営耕地面積ῑ +31/῏2* 年 ῐ高 : .,-.3 a῍ 中 : -33./ a῍ 低 : .13., aῑ 離農率が +*῍ 以上を高῍ ,῍ から 3῍ を中῍ ,῍ 以下を 低と表示し῍ それぞれの集落グル῎プ + 戸当たり経営耕地 面積の平均が .,-.3 a῍ -33./ a῍ .13., a であることを示して いるῌ 以下各年度同じ表記であるῌ +32/῏3* 年 ῐ高 : .1..- a῍ 中 : /,1.+ a῍ 低 : /30.* aῑ +33*῏3/ 年 ῐ高 : /+*.0 a῍ 中 : 0*..1 a῍ 低 : 1*,.3 aῑ ῌ農業経営的要因 ῐ0/ 歳以上男子農業就業人口割合ῑ +32/῏3* 年 ῐ高 : -*.1῍῍ 中 : ,0.*῍῍ 低 : ,/.1῍ῑ 離農率が +/῍ 以上を高῍ 0῍ から +.῍ を中῍ /῍ 以下を 低と表示し῍ それぞれの集落グル῎プの 0/ 歳以上男子農 業就業人口割合の平均が -*.1῍῍ ,0.*῍῍ ,/.1῍ であるこ.
(13) 112. 鈴木ῌ河野. 図 0 +33* 年῏3/ 年の農家増減率 ῐ῍ῑ と 0/ 歳以上の男子就業人口割合 ῐ῍ῑ のオ῎バ῎レイ. 表 + 分散分析 ῐ検定統計量 : F*ῑ の結果. とを示しているῌ 以下も同じ表記であるῌ +33*῏3/ 年 ῐ高 : -/.2῍῍ 中 : ,3.2῍῍ 低 : ,1..῍ῑ この分散分析の結果と離農率によって分類された - グ ル῎プの標本平均値の考察から῍ 農家の離農と農業経営的 要因との関係をまとめれば次のようになるῌ 農業経営的要因と離農との関係が統計学的に確認できる のは῍ 主に +32/ 年以降であり῍ それ以前には離農が多い集. 落と農業経営的要因との間には帰無仮説 H* が採択され῍ 両者の間には有意な差異はなかったと考えられるῌ +32/ 年 以降は῍ + 戸当たり経営耕地面積が小さく῍ また῍ 0/ 歳以 上の男子農業就業人口割合が高い集落での離農率が高いこ とが示されたῌ 特に 3* 年῏3/ 年にかけて῍ その傾向が強 い ῐ+ 戸当たり経営耕地面積と 0/ 歳以上男子農業就業人口 割合の差は離農率が高いグル῎プと低いグル῎プ間での差.
(14) GIS を活用した農家の離農要因分析. が大きいῑ と考えることができるῌ したがって῍ 2/ 年以降῍ 特に 3* 年代以降は῍ 1* 年代の地形的要因による条件不利 地域からの離農は少なく῍ + 戸当たり経営耕地面積が小さ いことや 0/ 歳以上の男子農業就業人口割合が高いといっ た農業経営的要因による離農が多いことが確認できたῌ 以 上の分散分析の結果から῍ +31* 年から 2/ 年までは離農の 要因として地形的要因が強く働き῍ 2/ 年以降は地形的要因 よりも農業経営的要因が強く作用すると結論することが出 きるῌ この結果を踏まえ離農率と地形的ῌ農業経営的要因との ῌ 式の重回帰式を計測し分散分析との整合性について検 討するῌ 計測結果は以下のとおりであるῌ なお῍ 各回帰式で῍ Y は離農率 ῐ῍ῑ῍ X+ は平均傾斜 ῐ度ῑ῍ X, は平均標高 ῐmῑ῍ X- は 0/ 歳以上の男子農業就業人口割合 ῐ῍ῑ῍ X. は + 戸当 たり経営耕地面積 ῐaῑ であるῌ ῌ+31*῏1/ 年 Yΐ*.,.//ΐ*./0+3**X+ΐ*.*++.X,ΐ ῐΐ*.++..ῑ ῐΐ,.3.31ῑ ῐΐ+../,+ῑ *.,-3+**X-ΐ*.**0/*X. ῐΐ-.*/.1ῑ ῐΐ+.2,*.ῑ 重相関係数*.,,,. ῌ+31/῏2* 年 Yΐ/.3,.3**ΐ*.-1-2**X+ΐ*.**.*X, ῐΐ..-++.ῑ ῐΐ,.1+,0ῑ ῐΐ*.1*0-ῑ ῒ*.**.2X-ῒ*.**-0*X. ῐ*.+..3ῑ ῐ+.2/+2ῑ 重相関係数*.+-30 ῌ+32*῏2/ 年 Yΐ..*/,+ΐ*.-+1+X+ΐ*.*--3**X,ῒ ῐΐ*.33-1ῑ ῐΐ*.13-+ῑ ῐΐ,.*02.ῑ *.,--1**X-ῒ*.**2-*X. ῐ,.120.ῑ ῐ+.0/--ῑ 重相関係数*.+.-* ῌ+32/῏3* 年 Yΐ+,.13.2**ῒ*.**33X+ῒ*.**00X, ῐΐ3.*+*2ῑ ῐ*.*1/,ῑ ῐ+.,*+.ῑ ΐ*.*.32*X-ῒ*.**,1*X. ῐΐ+.20*0ῑ ῐ+.23+0ῑ 重相関係数*.+..0 ῌ+33*῏3/ 年 Yΐ+.../11**ῒ*.+2,3X+ΐ*.**+3X,ΐ ῐΐ3.--*1ῑ ῐ+.,-*/ῑ ῐΐ*.-*0*ῑ *.*0-2**X-ῒ*.**..**X. ῐΐ,.-/*0ῑ ῐ-.-2/-ῑ 重相関係数*.+3/, ῐ ῑ 内は t 値ῌ ** は /῍ 水準で有意ῌ * は +*῍ 水準で有 意ῌ 各年度の重回帰分析の結果は῍ いずれも重相関係数が小 さく回帰分析としては満足できるものではないῌ 各係数の符号条件は῍ 地形的特徴を表す X+ ῐ平均傾斜ῑ と X, ῐ平均標高ῑ と農業経営的特徴を表す X- ῐ0/ 歳以上. 113. の男子農業就業人口割合ῑ の係数は῍ 傾斜が急になれば離 農率は増加῍ 標高が高くなれば離農率は増加῍ 高齢化が進 行すれば離農率は増加すると考えるのが一般的であるので マイナスと考えられるῌ 農業経営的特徴を表す X. ῐ+ 戸当 たり経営耕地面積ῑ の係数は῍ 一般的には耕地面積規模が 大きくなれば離農率は減少すると想定できるのでプラスと 考えられるῌ この符号条件 ῐX+῍ X,῍ X- はマイナス῍ X. は プラスῑ と各係数の有意性検定を組み合わせ῍ 離農率と関 係がある変数を年代ごとに示せば次ぎのようになるῌ ῐ+31*῏1/ 年ῑ 平均傾斜 ῐ/῍ 水準で有意ῑ 0/ 歳以上の男子農業就業人口割合 ῐ/῍ 水準で有意ῑ ῐ+31/῏2* 年ῑ 平均傾斜 ῐ/῍ 水準で有意ῑ + 戸当たり経営耕地面積 ῐ+*῍ 水準で有意ῑ ῐ+32*῏2/ 年ῑ 平均標高 ῐ/῍ 水準で有意ῑ + 戸当たり経営耕地面積 ῐ+*῍ 水準で有意ῑ ῐ+32/῏3* 年ῑ 0/ 歳以上の男子農業就業人口割合 ῐ+*῍ 水準で有意ῑ + 戸当たり経営耕地面積 ῐ+*῍ 水準で有意ῑ ῐ+33*῏3/ 年ῑ 0/ 歳以上の男子農業就業人口割合 ῐ/῍ 水準で有意ῑ + 戸当たり経営耕地面積 ῐ/῍ 水準で有意ῑ この結果は῍ +31* 年から 2/ 年までは῍ 離農の要因とし て経営耕地面積に加えて地形的要因が強く働き῍ 2/ 年以降 は῍ 地形的要因よりも農業経営的要因が強く作用するとい う分散分析の結果を支持するものであるῌ. 0ῌ お わ り に 本研究では῍ 北海道の稲作地帯である上川地域における 農家の離農要因を῍ 国土地理院の数値地図 ῐ地形的要因 : /* m メッシュ標高地図ῑ と +31* 年から 3/ 年の農業セン サス集落カ῎ドデ῎タ ῐ農業経営的要因ῑ を利用し GIS と 分散分析の手法を適用して分析したῌ その結果῍ 農家の離農要因は῍ +32/ 年以前と以降では異 なっていることが確認できたῌ +32/ 年ごろまでは῍ 傾斜が 急で標高も高い条件不利集落での離農が多く῍ 離農要因と して地形的要因が決定的に重要であったῌ つまり῍ この時 期までの農家は῍ 農業では生活できずにやむをえず他産業 へ就業したと考えることができるῌ これに対し῍ +32/ 年以 降῍ 特に 3* 年代以降は῍ + 戸当たり経営耕地面積が小さ く῍ また῍ 0/ 歳以上の男子農業就業人口割合が高い集落で の離農が多く῍ 離農要因として農業経営的要因が重要な位 置を占めるようになったῌ つまり῍ この時期の農家は῍ 農.
(15) 鈴木ῌ河野. 114. 業を続けたいとの意思はあるものの 規模が小さいため に あるいは 高齢化のためにやむを得ず離農したと考え ることができる なお 本研究の一部は 平成 +,+. 年度 科学研究費補 助金 課題 : WTO 体制下における米政策の経済的評価に 関するシミュレション分析 研究代表者 : 東京農業大 学清水ῌ一教授 の援助で行われたものである. かの関係があることが示されている 伊藤, p ,-* 参照 引用文献 + 農林水産省 農政政策大綱 +332 年 +, 月 , 伊藤 繁 離農 ῌ 規模拡大と農地市場 土井時久 伊藤 繁 澤田 学編著 農産物価格政策と北海道畑作 北海道 大学図書刊行会 +33/ 年 pp. ,,2ῌ,.2. - 杉岡直人 農村地域社会と家族の変動 ミネルヴァ書房 +33, 年 pp. 31ῌ+-2. . 粒来 香 離村と離農の計量分析
(16) 兄弟順位の関連を中心 に
(17) 佐藤俊樹編 近代日本の移動と階層 : +230ῌ+33/ 文部省科学研究費 +33/ 年 pp. +./ῌ+0*. / +33/ 年農業センサス農業集落カド 財団法人農林統計 協会 +331 年 0 ジオマチックス研究会編 GIS 実習マニュアル Arc View 版 社団法人日本測量協会 +333 年 pp. -1ῌ./ ArcView GIS ユザズῌガイド ESRI 社 +332 年 pp. +01ῌ+11. 1 ジオマチックス研究会編 +333 pp. +--ῌ+-0 ArcView GIS ユザズῌガイド +332 p. /*. 2 国土地理院監修 数値地図ユザズガイド 財団法人日 本地図センタ +332 年 3 ジオマチックス研究会編 +333 pp +-3ῌ+.*. +* 宮川公男 基本統計学 有斐閣 ,**+ 年 pp. ,1/ῌ,13.. ῌ ῍ + 伊藤によれば +31/ 年を境に前期と後期に分けてみると 離農の激しかった高度経済成長期の前期には 農家 + 戸 当たりの畑耕地面積は , 倍になったが 低成長期の後期 になると / 割弱の増加にとどまった 中央部 山麓ῌ沿岸 部ともに後期では 離農のベスが鈍化したためである と指摘し +31/ 年を境に離農が鈍化したと指摘している 伊藤, p ,-* 参照. ῍ , 伊藤によれば +30* 年当時 , 万 - 千戸あった農家戸数は -* 年後には + 万戸をきるまでに減少した 中央部の農家. 戸数はこの期間に /.῍ 減少したのに対し 山麓ῌ沿岸部 では 0/῍ の減少であったと指摘し離農と地形には何ら. Factor Analysis of Farm Exit by Geographic Information System
(18) A Case Study of Kamikawa Area of Hokkaido
(19) By Mitsuo SUZUKI* and Nobutada KONO** (Received May ,3, ,**-/Accepted September ,., ,**-). Summary : The situation of Japanese agriculture has been changing since the partial liberalization of the rice market in +33- and the enactment of the new agricultural law in +332. Under the current agricultural situation, the number of Japanese farm households has been declining rapidly. This paper analyzes reasons why farm households exit farming based on agricultural management factors and geographical factors. The analysis focuses on Kamikawa rice production area in Hokkaido. The usual agricultural management studies do not enable us to analyze the geographical factors of farm exit without an actual survey. In this paper, we analyzed the geographical factors of farm exit over a wide area by using Geographic Information System (GIS) and a database. The database consists of agricultural census data and additional information that are location-specific. Some of our conclusions regarding this particular case are as follows. +. Until around +32/, important factors of farm exit were geographical ones such as a slope and height above sea level. ,. Since +33*, important factors of farm exit have been agricultural management factors such as agricultural land and agricultural labor force composition. Key Words : farm exit, GIS, Analysis of Variance * Department of Bio-Business Management and Information, Faculty of International Agriculture and Food Studies, Tokyo University of Agriculture ** Digital Check., INC.
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