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滑らかさだけを導入した目的関数では,未知量そ

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Academic year: 2022

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(1)III-A253. 水理不連続面の推定手法に関する基礎研究 東電設計(株)正会員 吉田郁政. 小室和之. 東京電力(株)正会員 西野隆之 正会員 兵藤英明 1.はじめに 本研究では断層に代表される水理不連続面の推定を目標として,透水係数の空間分布推定. 手法に関する基礎研究を行った.空間分布の推定を行う場合,非常に多くの未知量の推定を行うことに なるため,できるだけ多くの観測情報を活用することが重要である.そこで,ハイドロパルストモグラ フィー1)では非定常な水理的インパクトを岩盤に与えその非定常応答を観測し,計算と観測で時刻歴応答 ができるだけ一致するように岩盤の水理特性を推定する.それでも通常は未知量に比べて観測情報が不 足するため,事前情報の付加により解を安定化させる必要が生じる.本報告では空間分布の滑らかさだ けを事前情報として取り込む定式化を提案し,定常データを用いた数値シミュレーション例を示す. 2.滑らかさだけを導入した目的関数. 逆問題における一般の目的関数と提案する目的関数を図-1 に示す.. それぞれ,第1項が事前情報を表しているが,一般の目的関数では感度の小さい未知量に対しては x そのもの が推定値となってしまうという問題がある.一方,. 通常の目的関数. 滑らかさだけを導入した目的関数では,未知量そ. 1 1 J = ( x − x)T M −1( x − x) + ( z − H ( x))T R−1( z − H( x)) 2 2. のものではなく未知量同士の差 (xi-xi+1) に対して 事前情報を定義しており,感度の乏しい未知量も 特定の値に影響を受けることはない.未知量の数. ここで,x ,Mは事前情報の平均値ベクトルとその共分散行列, z,H(x),Rは観測量ベクトル,計算量ベクトル,観測量誤差の 共分散行列. を n とすると行列 D は(n-1)×n になっており,見 かけ上,通常の目的関数における事前情報の共分 滑らかさだけの事前情報を導入した目的関数. 散逆行列 M -1 に対応する DT(DMDT)-1D はランク落. (チホノフの正則化の一般化,新しい特異値分解へ). ちしている.すなわち通常の事前情報に比べて小. 1 T T x D ( DMD T ) −1 Dx + 2 1 − 1 0 0 1 − 1 ここで, D =  . . .  0 0 0. J =. さな空間の情報しか与えていない分,感度の少な い未知量も観測量から推定されることになる.こ こで示した考え方はチホノフの正則化として知 られる適切化法を確率論の立場から一般化した 方法と解釈することができる. 3.孔間透水試験の数値解析 検討に用いたモデ. 図-1. 1 ( z − H ( x )) T R −1 ( z − H ( x )) 2 . 0 . 0  . .   1 − 1. 通常の目的関数と滑らかさだけを導入した目的関数. ルを図-2 に示す.A,B,C3つボーリング孔を設定 し,断層は A 孔と B 孔の間に想定した.断層は母岩よりも高透水性であると仮定し,母岩の透水係数を 9.66 ×10-5cm/sec,断層部分を 9.66×10-3cm/sec とした.A-1,A-2,A-3,B-1,B-2 のそれぞれの点で注水を行い,図中に 示した各点で応答圧力を観測する.注水は非定常の場合と定常の場合の両方について検討を行ったが,本報告 では定常のケースについてのみ述べる.注水量は 10cm3/sec とした.以上の条件で順解析を行い,観測点にお ける圧力応答を求め,これを逆解析に用いる観測量とした. 4.透水係数分布の推定. 図-1 に示した目的関数の第2項の最小化は観測井における圧力応答ができるだけ. 一致するように岩盤の水理特性を推定することに相当する.ここでは断層の位置も不明として推定を行った. A 孔とB孔の間およびその周辺を70のブロックに区分しそれぞれの透水係数を未知量とした.それ以外の領 域,すなわち A 孔 B 孔の外側は均質として1個の未知量で代表させ,計71個の未知量を設定した.観測量 キーワード:孔間透水試験,逆解析,目的関数,事前情報 連絡先:東電設計(株) 〒110 台東区東上野 3‑3‑3 TEL 03‑4464‑5525 FAX 03‑4464‑5290. -506-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) III-A253. はそれぞれ3つの孔で観測された応答圧力とした.1発信点(注水点)ごとに7点での応答圧力が観測される ことになるが,断層の推定に対しては A 孔 B 孔の観測点しか実質的には有効ではない.目的関数の最小化に は DFP 法を用いた.1発信点から4発信点までの結果を図-3 に示す.発信点の増加,すなわち観測量の増加 に伴い良好な推定となっていることがわかる.これらいずれのケースにおいても観測量はほぼ完全に再現でき ており逆問題上解に唯一性がない問題となっている.さらに5発信点の場合についても計算を行った.図-4 にいくつかのブロックにおける透水係数の収束過程を示す.せいぜい1桁のコントラストしか推定できておら ず,絶対値の推定は困難なことが分かる.しかし,図-5 に示すようにぼんやりと断層に対応した領域が推定で きており,さらに,滑らか. 12.0m. さを考慮した目的関数を導 入することによって良好な 推定結果となっている. 参考文献. 1) 増本清, ハイ. ドロパルストモグラフィ. A-1 水 位 一 定 境 界. ○. 12.0m. □. 断層部. 1.0m. B-1. C-1 水 位 一 定 境 界. 4.0m. 堆積岩. A-2. △. ×. B-2. C-2 4.0m. A-3. ◇ ブロック位置 +. 1.0m. 10.0m. C-3. 不透水境界. A孔. ー技術の開発,東京大学博. B孔. C孔. 図‑2 解析モデルの概要. 士論文,1995 A孔. 100.0. B孔. 図‑2の記号位置に対応. estimated / initial. 発信点数:1. 発信点数:2. -6.51. -5.53. 10.0. 1.0. 0.1 0. 10. 20. 30. iteration number 各位置の透水係数の収束過程. 図‑4 発信点数5の場合の収束過程. 発信点数:3. 発信点数:4. -6.48. -5.49. 事前情報無し. -6.62. -4.76. 事前情報あり. -6.72. 図‑3. -5.02. 図-5. 発信点数と推定された透水係数分布. A孔. B孔. -6.97. -4.79. -6.36. -5.28. 事前情報と推定された透水係数分布 (5発信点の場合の逆解析). (透水係数を対数で示す:log(k)). -507-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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