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連立一次方程式の解の有無

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Academic year: 2021

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(1)

11

連立一次方程式の解の有無

連立1次方程式に は、

1. 解を持たないもの 2. 解が唯1組あるもの 3. 解が無限に た く さんあるもの の 3種類に 分かれる

11.1

( x1x2 = 0

−x1+x2 = 1 は解を持たない。

n個の 未知数x1, . . . , xnに 関するm個の 方程式

a11x1+. . .+a1nxn = c1

: :

am1x1+. . .+amnxn = cm

(10)

の 解を求めてみよう 。aijcjを並べた 行列

a11 . . . a1n

: :

am1 . . . amn

c1

: cm

は拡大係数行列と呼ばれる。係数行列A=

a11 . . . a1n

: :

am1 . . . amn

を考え る と、拡大係数行列はA1列を加え た だけ なの で、簡約形に する事で、

そ の ランクはrank(A)rank(A) + 1の ど ちらかに なる。拡大係数行列 の ランクがrank(A) + 1の とき は、行基本変形の 結果

a11 . . . a1n

: :

am1 . . . amn

c1

: cm

−→ S B O O

D F

!

41

の 形に かけ 、rank(A) =rとかく とき 、Sはr個の 零ベクトルでない行 からなっ ている。D は r×1行列 (r次元縦ベクトル)で あり、F は (mr)×1行列(mr次元縦ベクトル)で

F=

1 0 : 0

の 形をし ている。こ の 拡大係数行列の r+ 1行目に 対応する方程式は 0·x1+. . .+ 0·xn= 1

の 形に なり、こ の 方程式は解を持た ない事が分かる。し た がっ て、考え ている方程式(10)

拡大係数行列と係数行列の ランクが等し いとき だけ 解がある という 事が分かる。

11.1 任意 性のある 解

先程の 拡大係数行列を (A | c) と書く こ とに し よう 。rank(A |c) = rank(A) + 1の とき に は方程式(10)は解を持た なかっ た。rank(A|c) = rank(A)の とき を考え よう 。

1)rank(A)nであるが、最初に rank(A) =nの とき を考え る。こ の とき 、mnとなるが、Aは基本変形に より、簡約形

En

Om−n,n

!

となり、し たがっ て行基本変形の 組合せ の m次の 正則な行列Pがとれて P Ax= En

Omn,n

!

x=Pc= c0 0

!

こ こ で、c0n次元縦ベクトルで、0mn次元の 零ベクトル(縦 ベクトル)である。(rank(A|c) = rank(A)だから。)し た がっ て

x=c0 42

(2)

が成り立っ ており、こ の とき は解が唯一組決まる。

2 )n >rank(A)の とき 。こ の とき は、簡約形に し た とき の 主成分に 対応する以外の xi達に 、任意に 値を与え る毎に 解が一組づ つ決まる。こ の よう に 、拡大係数行列を簡約形に する事で、方程式を解く 事ができ る。

11.2

x2y+z = 1 x+y+ 2z = 0 3x3y+ 4z = 2 を解く 事を考え る。

1 −2 1 1 1 2 3 −3 4

1 0 2

−→

1 −2 1 0 3 1 0 3 1

1

−1

−1

−→

1 −2 1 0 3 1 0 0 0

1

−1 0

−→

1 −2 1 0 1 13

0 0 0

1

13

0

−→

1 0 53

0 1 13

0 0 0

1 3

13

0

となり、拡大係数行列の ランクと係数行列の ランクが等し く 2 で ある。

また 、主成分に 対応する変数は x, yなの で、z=tとおく と、

x y z

=

1 3

13

0

+t

53

13

1

が解に なる。

11.2 同次方程式

連立一次方程式(10)で 、すべての i に ついてci = 0 となるもの を 同次方程式と呼ぶ。こ の 方程式は xi = 0, 1 i nを自明に 解とし て持つが、そ れ以外に 解があるかど う かを調べよう 。先程調べたよう に 、 rank(A) =nの とき 基本変形に よりxi= 0がすべての iに ついてでてく るの で、(c0=0である)こ の とき は自明な解し かない。

rank(A)< nならば、基本変形で簡約形に し た とき 、主成分が1とな る行ベクトルがrank(A)個現れ、こ れ以外に 対応する変数は自由に 取っ て解が作れる。

43

11.3

(x+ay = 0

x+y = 0 (aは実数) を解こ う 。

1 a 1 1

!

−→ 1 a 0 1a

!

なの で 、a 6= 1 の とき は係数行列の 簡約形は E2 に なる。こ の とき は x=y= 0の 自明な解し かない。

a= 1の とき は係数行列の ランクが1に なり、x=−yならば何でも 解に なる。

練習11.1 次の 連立方程式は解を持つか。持つ場合は解を求めよ。た だ し 、pは実数とする。((2)は 第5章演習問題[1], (3)

(1)

x1 +2x2 = 4

x1 +x2 = 3

x1 +3x3 = 5

(2)

x1 +x2 +x3 = 0 x1 +px2 +x3 = 0

px1 +x2 = 0

44

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