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63 「ハルマ」アプリの開発 情報論理工学研究室 段野

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Academic year: 2021

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63 「ハルマ」アプリの開発

情報論理工学研究室 段野 健太

1.

「ハルマ」1)とはギリシャ語で「跳ぶ」という意味で あり、

16

×

16

マスの盤面を使用するボードゲームであ る。ジョージ・ハワード・モンクによって発明された。

このゲームの目的は、19 個有る持ち駒の全てを開始 地点の対角にある相手の陣地へ移動させることである。

プレイヤーは持ち駒の一つを隣接するマスに動かすか、

隣接した駒を一回以上跳び越えて動かすことができる。

1

にハルマの初期配置を示す。また、このゲームは持 ち駒を

13

個に減らし、

4

人でプレイすることもできる。

ハルマは二人零和有限確定完全情報ゲームなので可 能な局面全ての最善手をデータベースに持てば無敵の

AI

を作成できる。しかしハルマの可能な局面数は極め て大きいため、現在の計算機では完全解析は不可能であ る。そこで、本研究では各局面に対して評価値を設定し、

高い評価を選択する

AI

を作成する。

図 1

16×16

初期配置

2.

研究内容

本研究では、

Java

を用いてハルマの

AI

戦を行うこと のできるプログラムを作成した。AI は着手可能手から 得られる局面を評価し、評価値が最大となる手を指す

AI

を採用した。

本研究では、以下に示す異なる

4

つの評価基準にそれ ぞれ従う

4

つの

AI

を作成する。

A)

陣地の対角線上(白駒ならば右、もしくは上方 向)に高い評価値を与えなるべく最短距離を進む ように設定。遠回りして(白駒ならば左、もしく は下方向に)迂回するような経路には低い評価値 を与えた。

B)

なるべく二つの駒が離れないように動かす。ハ ルマは一つの駒だけで動くよりも二つの駒が馬 跳びをするかの様な動かし方の方が移動距離が 長い為である。なるべく駒同士を接近させること で、隣接する駒が空きマスで、一マスしか動けな い状況を避ける。また、二つ駒が並んでいると相

手プレイヤーに跳びこされることが無くなるの で、相手の行動を制限する上でも有利になる。

C)

移動可能な駒の中から最も移動距離が長いコ マ駒を選択し動かす。全ての駒が相手陣地まで進 まないと勝てないので、単純に移動距離の長いも のから前進させる。

D)

移動可能な駒の中から最もゴール地点までの 距離が遠い駒を選択し動かす。

以上の四種類の評価値の与え方により、どの戦略を重 視すれば強い

AI

になるのかが分かる。

3.

結果・考察

前述の

4

つの戦略の有効性を評価するため、各戦略に 従う

AI

同士で総当り対戦を行った。表

1

に対戦結果を 示す。表

1

より、戦略

C

が最も勝率が高い。

これより、第一に多く移動することを目標とした方が 良いことが分かる。他の戦略はそれ単独では効果が低い ことが分かる。だが、他の戦略と組み合わせて評価値の 条件付けには有効であると考えられる。後方に駒を残し すぎない、対角線上から離れない、二つの駒が離れない、

それぞれの長所を活かした、バランスのとれた戦略が出 来上がると考えられる。

1 AI

同士の対戦結果

(試行回数各 100

回)

4.

本研究では、ハルマ解析の先駆けとして、対人戦が可 能な

AI

を作成し、一人でもハルマができる環境を開発 した。長距離を動くことが勝つためには大切であり、な るべく斜めにジャンプすることが求められる。また距離 を稼ぐことを最優先とする状況なのか、次ターン以降動 き易くするために布石を打つのか、相手の動きを制限す るのか、その状況に応じた行動選択が出来れば

AI

は強 くなる。

今後の課題としては、戦略の強化、状況に応じた戦略 の変更、4 人対戦の場合に対応することが挙げられる。

完全解析は困難なため、いかにその状況に応じた行動が 求められる。

参考文献

1) 松田道弘:世界のゲーム辞典pp204,205,東京堂出版(1989) 2) 村山要司 他:楽しく学べる Java ゲームアプレット,工学社

(2001)

先手\後手

A B C D

A 57

43 38

62 41

59 69

31

B 43

57 41

59 47

53 61

39

C 55

45 52

48 58

42 64

36

D 24

76 24

76 32

68 53

47

参照

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