パブリックコメントに対する回答(石狩市国民保護計画)
意見の要旨 回 答 9月発行、石狩市による国民保護計画の素案を一読して、二度と再 びそのようなことにはならないと信じてきた「戦争」が、すぐそこま で迫ってきているような恐怖を感じ、子や孫たちの未来に強い不安を 覚えましたので、十分に検討するゆとりがないのですが、気にかかる 点について意見を述べ、市に対する要望ということで、パブリックコ メントを提出します。 (1)この「計画」の策定に関する私の考え 日本国憲法前文に「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こるこ とのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを 宣言」しています。 私は一国民として、私たちの国のこの決意を信頼してきました。い つ戦争が起きてもよいように準備をしておくという考えは、この憲法 の精神に反します。日頃から、学校で地域で、絶えず攻撃してくるか もしれない「敵」を想定した訓練を行い、「敵」を想定したトレーニ ングを行うことは、前記のように宣言した国の姿勢に反すると思いま す。従って、このような計画の策定に反対です。 【不採用】 武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律いわ ゆる国民保護法については、第3条第1項において「国は、国民の安 全を確保するため、武力攻撃事態等に備えて、あらかじめ、国民の保 護のための措置の実施に関する基本的な方針を定めるとともに、武力 攻撃事態等においては、その組織及び機能のすべてを挙げて自ら国民 の保護のための措置を的確かつ迅速に実施し、又は地方公共団体及び 指定公共機関が実施する国民の保護のための措置を的確かつ迅速に支 援し、並びに国民の保護のための措置に関し国費による適切な措置を 講ずること等により、国全体として万全の態勢を整備する責務を有す る。」こととされ、また、同条第2項において、「地方公共団体は、国 があらかじめ定める国民の保護のための措置の実施に関する基本的な 方針に基づき、武力攻撃事態等においては、自ら国民の保護のための 措置を的確かつ迅速に実施し、及び当該地方公共団体の区域において 関係機関が実施する国民の保護のための措置を総合的に推進する責務 を有する。」こととされていることから、国民保護法に基づき地方公共 団体として計画を策定するものであります。(2)自衛隊に対して、避難住民の誘導を要請する(P5、P46、 P65)件について 戦争の世紀といわれる20世紀の人類史において、戦争や紛争の都 度、一般民衆の死者は夥しい数にのぼり、第2次世界大戦で2000 万人余、ベトナム戦争だけで300万人余でした。こうした悲惨な事 態が今後発生しないよう、国際人道法が作られ、軍と民は分離すべき という「軍民分離の原則」が世界に承認されました。軍が民と行動を 共にすれば、攻撃対象となる軍とともに民も攻撃されるからです。何 より、過去の歴史において、軍は民を守りませんでした。このことは 周知の事実です。従って、この計画案の中において、避難民の安全を 確保しなければならない誘導の任務を自衛隊に要請するということ は、どうか取り消していただきたい。海外派兵経験済みの日本の自衛 隊は、武力攻撃事態事において「敵」の攻撃対象になると私は思いま す。国際人道法(ジュネーブ条約第一追加議定書)にも反すると思わ れますので、そのことも調べてみてください。 【不採用】 武力攻撃事態等における自衛隊の役割の最優先課題は敵の防除であ りますが、武力攻撃事態対処の障害とならない限りにおいて、国民保 護のための措置をとる目的により、都道府県知事の要請に基づき防衛 庁長官より国民保護等派遣が発令された場合において、避難住民に対 して避難誘導をはじめとした救援活動を行うことができるとされてお ります。 (3)平素からの備えや予防について(第二編) 日本国憲法は「主権は国民に存する」と、高らかに宣言しています が、この、戦前における「国家総動員法」のような「保護計画」によ って、平素からの備えや予防の数々の細部に亙る市民生活への管理強 化は、すでに、主権は国家が占有するという印象を与えます。市民ひ とりひとりの個人情報の詳細を国家が管理することによって、基本的 人権が保証されにくくなってゆくのではないかという危惧を覚えま す。この計画によって、国の理想が根本から否定されるかという重大 な内容です。是非もっと市民に周知し、十分に検討する機会を作って ください。 【不採用】 本市の国民保護計画の基本方針として、国民保護措置の実施にあた っては、日本国憲法の保障する国民の自由と権利を尊重することとし、 国民の自由と権利に制限が加えられるときであっても、その制限は必 要最小限のものに限り、公正かつ適正な手続きの下に行うこととして います。 また、策定にあたっては、パブリックコメントなどによる市民意見 の把握に努めるとともに、石狩市国民保護協議会での議論を十分に踏 まえることとしております。 (4)平和を守るという宣言を、まず守ってください。 以上のような理由で、私はこの計画の軽々しい策定には反対です。 しかし、「民主主義」の方法において多数の意見が策定に賛成すると 【不採用】 平和への取り組みや努力を積み重ねることは大切なことと思ってお ります。しかし、こうした努力にもかかわらず、万一、武力攻撃事態
いうことなら、まず、「平和宣言」を行ってください。「日本国民は、 国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成するこ とを誓ふ」と憲法前文にある精神を心に深くとどめ、「最後の最後ま で、外交手段によって戦争を回避する努力を傾けることを誓い万止む を得ない事態のために、これを策定する」という主旨の一文を入れて ください。二度と再び戦争はしないと誓った60年前の決意を、私も また一人の市民として全力を挙げて達成するための努力をしたいと 思っております。 などに至った場合に、国や地方公共団体が、国民の生命・身体・財産 を保護するため「国民保護法」が、施行されました。この法律で、国 民の保護に関する計画の作成が義務づけられました。石狩市国民保護 計画は、住民の生命・身体・財産を武力攻撃災害から保護するための ものであり、ご指摘された主旨をふまえた上で計画を策定しているこ とをご理解下さい。 国民保護計画そのものが必要なのか疑問に感じています。何よりも 武器を持たず戦いをしない無防備地域宣言をして地域を守るべきと 考えているからです。しかし、今年の第1会石狩市議会定例会で、石 狩市国民保護協議会条例と、石狩市国民保護対策本部及び石狩市緊急 対処事態対策本部条例が可決され、石狩市国民保護計画(素案)がで きました。(素案)を石狩市国民保護協議会に諮り、その後パブリッ クコメントされました。市の国民保護計画は、国、道の保護計画を基 に自治体が作る計画で、自治体の独自性は感じられません。不測の事 態が発生した場合、地域を一番把握している自治体の独自性がなけれ ば市民の安全は確保できません。今回設置された石狩市国民保護協議 会の中で十分に議論する時間が必要であったと感じております。以下 意見を述べます。 1.文中に使用されている住民、地域住民、避難住民の住民を市民に 変更する。 文中に住民が100以上使用されていますが、石狩市は、市民を 幅広く捉えています。市民を使用して「市民とは」を米印で説明する。 【不採用】 国が示しているモデル計画及び北海道国民保護計画では「市民」に ついては「住民」という表現をとっていることから本市国民保護計画 でも「住民」という表現をとっています。 2.P4 外国人への国民保護措置の適用、外国人についてどこの部署 が所管するのか、組織・体制の整備の中で明確にすべきと思います。 確かに市民は幅広いのですが説明や対応と言った場合の担当部署を 明確にするために必要です。 【不採用】 一般に「国民」とは、国籍法でいう日本国民であり、厳密には、外 国人は含まれません。しかし、憲法第3章に規定する国民の権利及び 義務に関する規定が、その性質上外国人に適用できないものを除き、
外国人にも適用されるものと解されることを踏まえ、国民保護法にお いては、日本に居住し、又は滞在している外国人の生命、身体及び財 産についても武力攻撃災害から保護すべき対象となります。具体的に は、避難については、避難対象地域にいる住民や滞在者全体を対象と することを想定しており、また、救援等の措置についても武力攻撃事 態における被災者全体を対象とすることとしていますので、特に外国 人に特記して組織・体制の整備・担当部署等を明記はしておりません。 3.P20、P21、P102 に石油コンビナートについて掲載されています。 これも組織・体制の整備の中には明確に記入されていませんので明記 すべきです。 【不採用】 組織・体制の整備における業務は、武力攻撃を受けた場合の対処に 係わる各機関の処理すべき事項又は業務の大網についても規定してお り、個々の武力攻撃事案についての規定でないことから記載していま せん。 4.P45 (1)啓発の方法にある功労のあった者の表彰を削除する。 市民は、色々なところに参加しまちづくりに寄与している。ここだけ 特別になるのはおかしい。 【不採用】 国が示しているモデル計画では国民保護に関する住民への浸透を図 る方法として、功労のあった方を表彰することとしています。このこ とから、本市計画においてもモデル計画に準じ功労のあった方を表彰 することとしているものであります。 5.P45 (2)学校における教育の中で、ボランティアの精神の養 成教育をここに明記すべきではない。教育プランや福祉読本の中に明 記されているので必要ない。 【不採用】 北海道国民保護計画では、住民に対する啓発はもとより学校におい ても安全教育や自他の生命を尊重する精神、ボランティア精神等を養 う教育を行うよう努めることとしており、本市計画においても、その 位置付けをしているものであります。 6.P49 市対策本部の開設の中に、市議会に市対策本部を設置した 旨を連絡するとあるが、市議会も市対策本部の組織図に位置づけるべ きではないか。 【不採用】 石狩市国民保護対策本部は、市の行政組織をもって構成することと しており、この中に石狩市議会は含まれていないことから本市国民保 護計画の組織には位置付けられておりません。 なお、石狩市国民保護計画の中で「市長は、市国民保護対策本部を 設置したときは、市議会に対し市国民保護対策本部を設置した旨を連 絡する」としており、市議会との連絡調整は図っていくものでありま
す。 7.P72(2)警報の内容の通知①にある市立病院は、市内の病院に すべきではないか。 【採用】 ご指摘のとおり、修正致します。 8.P76(1)非難実施要領の策定の市長は、避難の指示の通知を誰 から受けるのか、明確でない。道、国が入るのか。 【記述済】 避難実施要領の通知・伝達に関しては「国の対策本部長による避難 措置の指示の発令」→通知→「総務大臣(消防庁)」→通知→「知事(道 対策本部)」→通知→「市長」→伝達→「住民」という流れになります。 第3編第4章第2項の避難住民の誘導等に記載(図示)してあります。 9.P80(1)避難住民の運送の求め等は、運送ではなく移送に変え たほうがよい。 【不採用】 国民保護法 第71条(避難住民の運送の求め)で、「都道府県知事 又は市町村長は、避難住民を誘導するため、運送事業者である指定公 共機関又は指定地方公共機関(都道府県知事にあっては当該都道府県 知事が指定した指定地方公共機関、市町村長にあっては当該市町村が 属する都道府県の知事が指定した指定地方公共機関に限る。第七十三 条第二項から第四項まで及び第七十九条第一項において同じ。)に対 し、避難住民の運送を求めることができる。」としており、国の示す記 述のとおりであります。 10.P97(2)警戒区域の設定に伴う措置等の中には、当該区域へ の立ち入りを制限、もしくは禁止し、当該区域からの退去を命ずると あるが、屋内退避を命ずる場合もあることを明記すべきです。104 ページの表にある汚染されたものの措置は移動の制限や禁止があげ られています。そこで考えられるのは私たち市民も当該区域の中にい て汚染されると同じ措置がされるのではないかと思います。 【不採用】 屋内退避の指示として、石狩市国民保護計画では「市長は、住民に 退避の指示を行う場合において、その場から移動するよりも、屋内に 留まる方がより危険性が少ないと考えられるときには「屋内への退避」 を指示する。「屋内への退避」は、次のような場合に行うものとする。 ① NBC攻撃と判断されるような場合において、住民が何ら防護手段 なく移動するよりも、屋内の外気から接触が少ない場所に留まる方が より危険性が少ないと考えられるとき ② 敵のゲリラや特殊部隊が隠密に行動し、その行動の実態等について の情報がない場合において、屋外で移動するよりも屋内に留まる方が 不要の攻撃に巻き込まれるおそれが少ないと考えられるとき」として おり、警戒区域の設定については、「市長は武力攻撃災害が発生し又は
まさに発生しようとしている場合において住民からの通報内容、関係 機関からの情報提供、現地調整所等における関係機関の助言等から判 断し、住民の生命又は身体に対する危険を防止するため特に必要があ ると認めるときは、警戒区域の設定を行う。」としております。屋内へ の退避と警戒区域の設定とは事態(条件)により分けております。 11.P89 ⑥電話その他の通信設備の提供 聴覚障害者を視聴覚障害者とする。 【不採用・記述済】 石狩市国民保護計画の記述では「聴覚障害者等」としており、視覚 障害者も含んでいます。 12.P112 公的施設の応急の復旧(2)にある鉄道施設、飛行場施 設を削除する。この場合ヘリポートはどうなるのか。 【採用】 ご指摘のとおり、『公共的施設の応急復旧』ということで、本市の管 理する施設のみの記述としたしますことから、『鉄道施設、飛行場施設』 を削除致します。また、ヘリポートにつきましては、民間施設であり ますことから記述いたしません。 13.P52 石狩市対策本部組織図の中に児童館があります。放課後 児童会は学校内や保育所、児童館等で実施されていますが、それぞれ に組織図の中には入っています。 しかし、民間委託されている会館を利用した放課後児童会も組織図 の中に位置づけるべきです。 【不採用】 石狩市対策本部組織図は、行政機関としての組織であります。関連 施設等については、各所管からの伝達・通知となります。