2018年5月発行 第599号 C O NTENTS トッテン氷河沖でみたビーナスベルト(第59次南極地域観測隊 豊福隆史隊員撮影) 1.平成30年度国土地理院業務概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 2.第59次南極地域観測隊帰国報告 測地部 豊福隆史 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 3.平成30年度(第59回)科学技術週間報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 4.ベトナム国測量・地図作成・地理情報局との協力覚書を更新 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 5.G空間EXPO2018の開催が正式決定しました -Geoアクティビティコンテストの応募方法について- ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 6.国土地理院 ことばのミニ辞典 ~第22回「デジタル標高地形図」~・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 7.6月3日「測量の日」関連行事を全国各地で開催 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 8.4月の報道発表・6月の行事予定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 ひょうこう
1.測量等に関する基本施策の企画・推進 (1) 基本測量に関する長期計画の推進及び研究開 発基本計画の改定を行います。 (2) GKK を基礎として鑑み、測量関係団体等が 参画する広報推進協議会、リーディングプロ ジェクトの関係者及び関係部局と連携しなが ら広報戦略を進めます。 2.地理空間情報の活用推進 (1) 地理空間情報活用推進基本計画(第 3 期)の 着実な推進を図ります。 (2) G空間EXPOの企画運営を行うとともに、 国土交通省として Geo アクティビティコンテ スト等を実施します。 (3) 地理教育の現場の支援、児童生徒の地理空間 情報リテラシーの向上のための活動を積極的に 実施します。 3.地理空間情報及び測量技術等の標準化の推進 (1) 実利用が可能となった新技術を作業規程の準 則に規定するため、改正に向けた検討を実施し ます。 (2) 測量成果の品質確保及び公平性・透明性の向 上の観点から「総合評価落札方式」等における 技術評価基準等の必要に応じた見直しを実施し ます。 4.測量行政の推進 公共測量において新技術の導入を促進するた め、UAV や地上レーザを用いた測量作業マニュ アル等について普及啓発を行い i-Construction を 推進します。 5.G空間インフラ分野の国際競争対応 地理空間情報分野における国連との協力関係の 構築、測量分野の海外展開進捗のための技術支援 を行います。 6.防災対策の推進 (1) 防災関係機関と密接な連携を図るとともに、 国土交通省防災センターで統合災害情報システ ム(DiMAPS)の支援を実施します。 (2) 国土地理院ランドバード(GSI-LB)の取り組 みを通じて、災害時の緊急撮影における UAV の運用を実施します。
平成30年度国土地理院業務概要
│ 総 務 部 │
総務部は、院全体を管理運営する役割、各部・センター・地方測量部等と連絡調整する役割及び 対外的な情報発信窓口としての役割を担っており、その役割を確実かつ円滑に実施します。また、 重点項目として、コンプライアンス推進の強化、効果的かつ継続的な広報活動、ワークライフバラ ンス推進のための取り組みを実施します。│ 企 画 部 │
企画部は、「基本測量に関する長期計画」に示した目指すべき社会の実現を加速させるため、各部・ センターと連携し、地理空間情報活用推進、国際活動、公共測量、防災、入札・契約等に関する施 策の推進を図ります。│ 測 地 部 │
測地部は、国民が安心して豊かな生活を営むことができる経済社会を実現するために必要な位置 情報基盤の整備・提供を実施するとともに、地震・火山活動等の災害軽減のための観測及び監視を 実施します。また、国土調査において地籍調査の円滑な実施及び測量精度の確保を図るために必要 な基準点改測等を実施するとともに、南極地域観測第Ⅸ期 6か年計画に基づき南極地域における測地 観測を実施します。1. 地理空間情報ライブラリーの運用の推進 (1) 地理院地図の運用、地理院タイルの提供、地 理院地図パートナーネットワークの運営、ベク トルタイル事業化に向けて検討・提供実験を行 います。 (2) 地理空間情報ライブラリーコンテンツの拡充
│ 地理空間情報部 │
地理空間情報部は、集約された地理空間情報の検索・閲覧・入手を可能とする地理空間情報ライ ブラリーの推進のため、地理院地図・ライブラリーサイト等の運用、コンテンツの拡充を行うとともに、 地理空間情報の基礎となる地図情報等を国民に安定的に提供するための取り組み等を実施します。 1.位置情報基盤の整備・提供 (1) 国際的に整合のとれた我が国の測量の基準と なる座標系を維持し、国内の地理空間情報を国 際的な共通の基盤上で利用するために、石岡測 地観測局で VLBI 観測、相関処理・解析業務を 実施するとともに、次世代 VLBI 観測システム (VGOS)による広帯域観測を実施します。また、 新たな標高体系を構築するため、必要となる水 準点の改測を行い、測量成果を提供します。 (2) 利用者ニーズや地殻変動の状況を踏まえつつ 基準点の復旧測量や現況調査を実施します。ま た、既存の三角点の標高成果に乖離が生じる離 島において、標高改定を実施します。 (3) 我が国の領土・領海及び排他的経済水域(EEZ) の範囲を定める離島において基本的情報となる 高精度な位置情報を整備します。 (4) 場所情報コードを利用した 3 次元地理空間情 報による新サービスを創出するための啓発活動 を関係機関と連携して実施します。 2.地殻・地盤変動を監視し減災への貢献 (1) 陸域観測技術衛星 2 号「だいち 2 号」の観測デー タを利用した干渉 SAR 技術による確度の高い 地殻・地盤変動の全国監視を行い、関係機関へ 情報提供と結果を公開します。また、国内外で 発生した地震、火山活動等によって生じた地殻 変動の臨時解析を実施します。 (2) 地震防災対策強化地域、南海トラフ地震防災 対策推進地域等を中心に、短周期で地殻の上下 変動を監視します。また、地盤沈下等の状況を 把握するため、指定された地域の水準測量を実 施します。 3.世界各国と協働で測地測量の推進 (1) アジア地域のリーダーとして引き続き測地基 準座標系に関する国連総会決議の実施に貢献し ていきます。 (2) 国際 VLBI 事業(IVS)と連携し、国際地球基 準座標系(ITRF)の構築や GNSS 衛星の軌道 決定に必要な地球の自転速度(UT1)の観測等 を実施します。 (3) 南極地域観測第Ⅸ期計画 (H28 ~ H33) に基づ き、南極地域において測地観測を実施します。 4.地球起因の物理的性質の観測・解析 (1) 新たな標高の基準を整備するための航空重力 測量の実施に向けて、航空機に搭載する測定機 器の調達、次年度からの計測に向けた飛行計画 の策定や作業マニュアルの整備等を実施すると ともに、関連情報を随時ホームページ上で発信 していきます。 (2) 真北と磁北のずれに関する情報を提供するた め地磁気測量を全国で実施します。 5.地籍調査のための測量 地方測量部等と連携しながら、都道府県からの 要望に基づき、地籍調査に必要な既設基準点の改 測を実施します。また沿岸部や離島部において、 地籍調査が困難な地域に、GNSS 固定点を設置し ます。 6.共同研究・調査研究 (1) 情報通信研究機構、大阪府立大学及び宇宙航 空研究開発機構と超長基線電波干渉計に関する 共同研究を行います。 (2) 干渉 SAR の利用拡大に関する研究開発、電 子基準点データによる水準点の標高変動補正 の検証、ジオイド・モデル整備手法の調査・ 検討、VGOS に関する研究開発などの調査研 究を行います。1.電子国土基本図(地図情報)の更新 (1) 道路、建物等電子地図上の位置の基準である 基盤地図情報を利用しつつ国土の基本的な地 理情報を表記した、電子国土基本図(地図情 報)及び国土広域情報の円滑な更新を図り、基 盤地図情報、電子地形図 25000、電子地形図 200000、数値地図(国土基本情報)、数値地図(国 土基本情報 20 万)、多色刷 2 万 5 千分 1 地形図 (印刷図)等を提供します。 (2) 都市計画基図、正射画像等による面的更新を 実施します。 (3) 地方整備局や都道府県等の公共施設管理者と 連携し、新規開通する道路等、公共施設の迅速 更新を実施します。 (4) 全国の主要な登山道について、地方公共団体 等との連携調査及びビックデータを活用した更 新を行います。 2.電子国土基本図(正射画像)の整備 都市計画区域及びその周辺において、地方公共 団体のニーズも勘案しつつ、空中写真撮影を実施 し、正射写真画像を整備・提供します。 3.電子国土基本図(地名情報)の整備 (1) 居住地名、自然地名、公共施設、住居表示住 所の各種地名情報を整備・更新し、提供を行い ます。 (2) 2020 年東京オリンピック・パラリンピック競 技大会に向けて、主要な注記についての英語表 記を整備し、公開します。 4.全国都道府県面積調 電子国土基本図(地図情報)を用いた面積計測 を着実に実施し、「全国都道府県市区町村別面積 調」を公表します。 5.人工衛星画像による地図情報整備 人工衛星画像を活用して離島等の地図情報の整 備・更新を行います。 6.「くにかぜⅢ」の運用 (1) 「くにかぜⅢ」により、災害時の撮影及び情報 提供を行うとともに、平時には関係機関等への 迅速な情報伝達のための訓練を実施します。 (2) 国土の保全・管理等に重要な離島の現況把握等、 機動性のある測量用航空機の運用を行います。
│ 基本図情報部 │
基本図情報部は、地理空間情報に関する社会のニーズを踏まえた事業の実施と情報提供を基本理 念とし、電子国土基本図が利用者にとってさらに価値ある使いやすいものとなるようにさらなる改 善を図りつつ、電子国土基本図・基盤地図情報の着実な整備・更新 ・ 提供を行います。また、これ ら事業遂行に必要な技術開発を実施します。さらに、測量用航空機「くにかぜⅢ」等による災害対 応を通じ、災害時においてニーズを踏まえた現況把握・情報提供を確実かつ迅速に行います。 を実施します。また、政府の「明治 150 年」関 連施策に取り組みます。 (3) 基準点成果等閲覧サービス、地図・空中写真閲 覧サービス等のサイトの管理・運用を行います。 2.産学官における連携・協力 (1) 国・地方公共団体等における電子国土基本図 を中心とした地理空間情報の効果的・効率的な 活用を促進するため、国土地理院プロダクツの プロモーション活動を継続して取り組むととも に、地理空間情報の相互活用の促進を図ります。 (2) 地理空間情報の活用を促進するため、パ ート ナーネットワーク等を通じて、産学官の連携強 化を図ります。 3.国土地理院行政情報システム維持管理及び情 報セキュリティ対策 (1) 国土地理院共同利用電子計算機システムの更 新、外部ネットワーク等の運用・管理を行います。 (2) ネットワークの監視、サイバー攻撃対応等、 情報セキュリティ対策の強化を図ります。 4.地理空間情報の管理・提供、測量成果の複製・ 使用承認 (1) 基準点成果、地図、空中写真等の保管・管理を 行うとともに、測量成果閲覧・謄抄本交付を行 います。 (2) 基本測量成果の複製及び使用承認の手続きを 行います。│ 応用地理部 │
応用地理部は、地理調査を推進し、また環境保全や災害防止に資する地図等の収集及び処理を行 います。これらの業務によって得られた成果等を速やかに公表するとともに、ホームページや地理 院地図などを通じて幅広く提供します。│ 測地観測センター │
測地観測センターは、国民の豊かな暮らしと安全・安心を守るため、我が国の測量・測位の基盤 となる電子基準点等のデータを安定して提供するとともに、国土の地殻変動を連続的に監視して地 震・火山・津波に関する防災情報を遅滞なく提供します。 7.南極観測 南極地域観測第Ⅸ期計画(H28 ~ H33)に基づ き、南極地域の地理空間情報を整備・更新します。 8.技術研究開発 (1) 次世代の地図情報提供手段として、電子国土 基本図からベクトルタイルに変換するプログラ ムの改良等を実施します。また、試験公開を実 施します。 (2) 航空機 SAR を用いて、火山火口地形や大規模 土砂災害発生の状況を把握するための技術開発 を行います。 (3) 将来の電子国土基本図等の基盤的な地理空間 情報の三次元化に向け、三次元データの効率的 な整備手法の検討を行います。 1.地理調査の推進 (1) 土砂災害や液状化の起こりやすさなどの自然 災害リスクと関連性の高い脆弱地形分類データ を整備します。 (2) 治水対策の基礎資料として整備した治水地形 分類図を更新します。 (3) 火山活動により形成された地形や侵食・堆積 地形の分布状況を表示した火山地形分類データ の整備、火山周辺の地形等を詳細に表した火山 基本図の整備・更新、航空レーザ測量により高 精度火山標高データ整備を行います。 (4) 詳細な湖底地形の調査を行い、浚渫(しゅん せつ)計画、漁業振興等の基礎資料となる湖沼 図を更新します。 2.防災等に役立つ地図の収集・処理・提供 (1) 地理教育や防災の基礎資料となるデジタル標 高地形図の作成・提供、地形が立体に見えるア ナグリフ画像等の提供を行います。 (2) 火山災害対策用図を作成し、火山防災協議会 等の関係機関に提供を行います。 (3) 全国の活断層帯を対象に、断層の詳細な位置、 関連する地形の分布等の全国活断層帯情報を整 備・更新します。 (4) 国土交通省ハザードマップポータルサイト及 び地点別浸水シミュレーション検索システム (浸水ナビ)の管理・運営を行います。 (5) 指定緊急避難場所情報の整備・提供及び災害 対策図の整備を行います。 1.電子基準点等の安定運用と利活用推進 (1) 引き続き GNSS 連続観測システム(GEONET) や験潮場の安定運用を行うとともに、計画的に 観測機器を更新します。 (2) 衛星測位の高度化及び既存の地理空間情報と の整合性確保のため、民間等が運用する GNSS 連続観測点の活用策について検討を進めます。 (3) 関連団体と連携し、i-Construction(情報化施工) 等における電子基準点データの利活用を促進し ます。 (4) 準天頂衛星システムを含むマルチ GNSS 測量 の普及に向けた検討を行います。 2.地殻変動の監視強化 (1) 電 子 基 準 点 リ ア ル タ イ ム 解 析 シ ス テ ム (REGARD)を確実に運用し、巨大地震発生時 には津波予測を支援できるよう社会実装を進め ます。 (2) 南海トラフ地震に備え、GEONET の上下精度 を重視した特別な解析を紀伊半島や四国でも行います。 (3) マルチ GNSS を活用して GEONET の定常解 析戦略を改良し、従来の F3 解よりも精度の高 い F4 解の提供を始めます。 (4) GNSS 火山変動リモート観測装置(REGMOS) や験潮場による地殻変動の監視を継続します。 3.国際貢献 (1) アジア太平洋地域への電子基準点の海外展開 を技術的に支援します。 (2) 石岡測地観測局内の GNSS 観測点を国際 GNSS 事業(IGS)に登録し、ITRF(国際地球基準座 標系)の維持等に貢献します。 4.広報と教育 (1) 地方測量部等と連携し、電子基準点を設置し ている学校への出前授業を継続します。 (2) 電子基準点データが適切に利用されるよう、 ホームページ上の品質及び解説情報を拡充しま す。 1.研究開発 当研究センターでは、「地理空間情報の整備力・ 活用力の向上」、「次世代の地理空間情報活用社会 の実現」、「防災・減災」、「地球と国土の科学的把 握」の 4 つの基本的課題にかかる、以下の特別研 究を行います。 ①干渉 SAR 時系列解析による国土の地盤変動 の時間的推移の面的検出に関する研究 ②地形・地下構造を考慮した地殻変動の分析に 関する研究 ③精密重力ジオイドに基づく高さ基準系の構築 に関する研究 ④迅速・高精度な GNSS 定常解析システムの構 築に関する研究 ⑤浸水状況把握のリアルタイム化に関する研究 ⑥ AI を活用した地物自動抽出に関する研究 その他、一般研究 20 課題、国土交通省技術研 究開発推進経費による研究(総合技術開発プロ ジェクト)1 課題、科研費補助金等競争的資金に よる研究、共同研究等を実施します。 2.関係会議の円滑な運営と研究成果の発信 (1) 地震予知連絡会、UJNR 地震調査専門部会等 を運営するほか、南海トラフ沿いの地震に関す る評価検討会及び地震防災対策強化地域判定 会、地震調査委員会、科学技術・学術審議会測 地学分科会、火山噴火予知連絡会に参加し、研 究成果の発信を行います。 (2) 研究の実施に当たっては、国土地理院研究評 価委員会等による厳正な評価を受けます。 (3) 火山噴火予知連絡会、地震予知連絡会や外部 機関からの研究開発に対する社会的ニーズの把 握を適宜行います。新規研究開発は、国土地理 院内外からの要望に基づいて選定します。 (4) 研究の実施に当たっては、共同研究等を通じ て外部機関との連携を進めます。研究成果は、 講演会、学会発表、学術誌等への論文投稿やホー ムページ、twitter による情報配信を通じて積 極的に公表します。 (5) 被害地震等が発生した場合には、地殻変動緊 急解析を行い、結果を速やかに関係機関に提供 します。
│ 地理地殻活動研究センター │
地理地殻活動研究センターは、測量、地理空間情報の整備活用に関連する行政施策の取り組みを的 確に進めていくことを目的として研究開発を行います。また、地震予知連絡会等各種会議の事務局を 運営するほか、他機関が主催する会議への参加や資料提供等の対応を行います。これらの活動に関し ては、国内外の関係機関との交流を積極的に進めるとともに、研究成果の発信・流通を強化します。西オーストラリアの州都パース近郊の港町フ リーマントルで、海上自衛隊の砕氷艦「しらせ」 に乗艦し、12 月 2 日に南極・昭和基地に向け出 港しました。艦内では、緊急時を想定した離艦訓 練などの各種訓練のほか、研究者が南極での研究 内容を紹介する「しらせ大学」などが開催されま した。私も「測地学」をテーマに発表を行いました 12 月 20 日、しらせ艦載のヘリコプターに搭乗 し、昭和基地から南に 20㎞程離れたラングホブ デという南極大陸の露岩(雪や氷に覆われていな い岩場)に上陸し、いよいよ南極での仕事が始ま りました。国土地理院の南極観測は、主に位置の 基準となる基準点を設置する「精密測地網測量」、 地形図を作成するための空中写真を撮影する「精 密地形測量」などを実施しています。また、昭和 基地では、国際 GNSS 事業の一翼を担う GNSS 連 続観測点(SYOG)を運用しており、その機器交 換などの保守を実施しました。 昭和基地から離れた露岩域での野外行動は、概 ね 3 名で数日間テント生活をしながら周辺の測量 を行います。天気の良い日中は、気温が5℃程あり、 重たい荷物を背負って岩場を歩くと汗ばむほどで す。一方、朝晩は、大陸から吹き降ろすカタバ風と 呼ばれる冷たい風のため、凍えることもありました。 1 月末、リュッツホルム湾に流れる白瀬氷河に 面したインステクレパネという露岩で測量を行い ました。この露岩は地形図が未整備で、基準点成 果も公表されていないため、測量は初めてだと思 い気合を入れて臨みました。基準点を新設すべく 少し高揚した気持ちで小高い丘へ登り、良い場所 があったと思った次の瞬間、金属標が目に入りま した。第 13 次隊が設置したものでした。大げさ にいえば、剱岳に登頂したら錫杖があったような 感じで、とても驚きました。また、この露岩から 見下ろす白瀬氷河は、言葉にできないほど壮大だっ たこともあり、最も思い出に残る場所となりました。 南極といえば、ペンギンを思い浮かべる人も多 いと思います。今回、ペンギンの営巣地の傍で測 量したため、間近でアデリーペンギンを見ること ができました。海岸から険しい崖を一生懸命登り、 雛の待つ巣に戻ってくる親鳥の姿がとても印象的 でした。 最後に、このような素晴らしい機会を与えてい ただき、また、多くの方々からご支援をいただい たことに、この場をお借りし御礼申し上げます。 (測地部)
第59次南極地域観測隊帰国報告 測地部 豊福 隆史
国土地理院は、第1次隊から今回の第59次隊まで途切れなく隊員を派遣しています。第59次夏隊 の派遣期間は、平成29年11月27日から平成30年3月23日までの117日間でした。 GNSS による基準点測量 インステクレパネから望む白瀬氷河 オメガ岬のアデリーペンギン営巣地 ※写真は第59次南極地域観測隊豊福隆史隊員撮影国土地理院「地図と測量の科学館」(茨城県つ くば市)では、 17 日から毎日「施設ガイドツアー」 を実施したほか、17 日と 19 日には、測量用航空 機「くにかぜ」の内部を特別に公開しました。 期間中の来館者数は、延べ 854 名でした。ガイ ドツアーを楽しみに、開館と同時に来られた方が いたほか、体験学習で訪れた小学生・中学生・高 校生の皆さんは、楽しそうに「日本列島空中散歩 マップ」や地球ひろばの「日本列島球体模型」、「く にかぜ」の内部を見学していました。この科学技 術週間に、「地図と測量」を、より一層親しんで いただけたものと思います。 なお、「地図と測量の科学館」は、地図や測量に関する歴史、原理や仕組み、新しい技術などを総合的 に展示する施設で土日も見学できます。今後も多くの皆様のご来館を心よりお待ちしております。 (総務部)
平成30年度(第59回)科学技術週間報告
今年で第59回を迎えた科学技術週間は、科学技術に関し広く国民の関心と理解を深め、我が国の 科学技術の振興を図るため毎年開催されており、4月16日から 22日までの期間中、つくば市内の各 研究機関において施設の一般公開等が行われました。 ガイドツアーの話を熱心に聴く参加者 3D 眼鏡をかけて日本を空から散策 古地図コレクションに興味津々! 内部公開中の「くにかぜ」に搭乗本覚書は、2015 年 3 月に日本国国土地理院長 とベトナム国測量・地図作成局長との間で取り交 わされました。覚書期間が 2018 年 3 月末で満了 することから、今後の協力について両機関で協議 の結果、2021 年 3 月まで期間延長することで合 意しました。 国土地理院では技術協力を進め、我が国の測量・ 地図作成技術を活かして、ベトナムの経済発展を 支援するとともに、この取り組みを通じて日本企業 のベトナム国への海外展開を支援していきます。 これまでに、電子基準点網の構築、国土空間デー タ基盤(NSDI)、地理空間情報の減災への活用等 に関する分野において、NSDI と電子基準点に関 するワークショップ(2015 年ハノイ)、訪日ベト ナム代表団の関係機関視察(2016 年つくば他)、 ベトナム技術者の訪日研修及び電子基準点等視察 (2018 年つくば他)などの活動が行われています。 覚書の更新に際し、ハノイにて今後の協力に関 する会議が行われ、佐藤地理空間情報国際標準分 析官と鵜生川国際課長が参加しました。ベトナム では、現在、測量法が国会で審議されており、本 年中に承認される見込みです。 また、電子基準点については、ハノイ周辺に 17 点の設置を完了しており今後運用が本格化し ていくとのことです。このような状況の下、電子 基準点網や NSDI の構築・運用について、日本の 経験を学びながら取り組みを進めたいというベト ナム側の意向が示されました。 国土地理院は協力覚書に基づく活動を通じ、ベ トナム国測量・地図作成・地理情報局と良好な関 係を維持・強化してまいります。 (企画部) 覚書の交換
ベトナム国測量・地図作成・地理情報局との協力覚書を更新
国土地理院は、2018 年3月、ベトナム国測量・地図作成・地理情報局との間で、測量・地図分野 における能力強化等を目的とした技術協力の覚書を更新しました。 以下のサイトから募集要項を入手してください 【G空間EXPO公式Webサイト http://www.g-expo.jp/】 応募用紙に必要事項をご記入の上、電子メール又は郵送により送付してください。 E-Mail:[email protected] Geoアクティビティコンテスト事務局宛 郵 送:〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 国土地理院 企画部 地理空間情報企画室 Geoアクティビティコンテスト事務局宛Geoアクティビティコンテストの応募先と詳しい内容
応募方法 応 募 先 締め切り平成30年
6
月
29
日
(
金
)
17時
必着
G空間 EXPO2018 は、日本科学未来館(東京・お台場)において 11 月 15 日(木)・16 日(金)・17 日 (土)の 3 日間開催することが正式に決定しました。 国土地理院では、今年も「Geo アクティビティコンテスト」をはじめ展示、講演等様々なイベントを 計画しています。 現在、 Geo アクティビティコンテスト事務局では、 開催期間中に展示及びプレゼンテー ションを行っていただく、「プレゼンター(出展者)」を募集しています。応募方法及び応募先は下記をご 確認ください。多くの方のご応募をお待ちしております。G空間EXPO2018の開催が正式決定しました!
-Geoアクティビティコンテストの応募方法について-
(企画部)デジタル標高地形図は、標高データから影かげと高さご とに色を表示した上に、地図情報を重ねた地図です(右 の図はイメージ)。影をつけていることから立体的に見 えます。そして、標高(高さ)が高いところは赤っぽ い色に、標高が低いところは青っぽい色になるように 色をつけていることから詳しい地面の高さがひと目で パッとわかります。 このような特性を利用して、住んでいるまちの洪こうずい水 の被害や火山が噴ふん火かするときの溶ようがん岩の流れを予想する こともできます。下の図はデジタル標高地形図「東京 都区部」の一部です。これをよく見ると、皇居は台地 の端はしにあり、西側の標高が高く、東側の標高が低いこ とがわかりますね。デジタル標高地形図は国土地理院 のホームページでも見ることができますのでぜひ見に きてください! http://www.gsi.go.jp/kankyochiri/Laser_map.html
国土地理院 ことばのミニ辞典 ~第22回 「デジタル標高地形図」~
デジタル標高地形図って? 地面の高さのようすを表したデータと地図情報を重ねた 地図のことじゃよ。 ひょうこう ひょうこう ケンタ君 マップ博士 デジタル標高地形図 「東京都区部」 の一部 (応用地理部)国土地理院「地図と測量の科学館」(茨城県つ くば市)では、6 月 3 日(日)、『「測量の日」特 別企画~遊んで学ぶ地図と測量の世界 2018 ~』 を開催します。 この企画は、国土地理院が提供している様々な 地理空間情報をわかりやすく紹介するとともに、 子どもから大人まで楽しみながら地図と測量に関 する体験ができる内容となっています。 今年は、伊能忠敬の測量や UAV(ドローン) による最新の測量についての講演会、初公開とな る重力測定施設で重力に関する説明など、たくさ んのイベントを行います(表 1)。 当日は、測量・地図に関する普及・啓発に顕著 な功績のあった方々に対し、感謝状の贈呈式も行 います。 詳しい内容については、地図と測量の科学館 ホームページに掲載します。 http://www.gsi.go.jp/MUSEUM/ ぜひ、この機会に地図と測量の世界に触れられ てみてはいかがでしょうか。皆様のご来場を心よ りお待ちしています。入場は無料です。 また、全国各地でも 6 月3日「測量の日」関連 行事を開催します(表2)。
6月3日「測量の日」関連行事を全国各地で開催
国土地理院では、測量の意義及び重要性について、国民にわかりやすく伝え一層の理解を深める とともに、地理空間情報のさらなる利活用の促進を図るため、関係省庁、地方公共団体、関係団体 等の協力を得て、6月3日「測量の日」を中心に全国各地で関連行事を実施します。 測量の日ポスター 「測量の日」特別企画ポスター(総務部) ブロック 主 な 行 事 名 問い合わせ先 北海道 「測量の日」記念『測量体験学習』(札幌市内の小学校 7 月上旬~中旬) 第 16 回北海道測量技術講演会 (札幌市:札幌第 1 合同庁舎講堂 平成 31 年 1 月 31 日) 北海道地方測量部 TEL 011-709-2311 東 北 第 30 回「測量の日」記念 -地図と測量のミニフェスタ- (仙台市:スリーエム仙台市科学館 6/2) 第 26 回山形県高等学校サーベイコンテスト(山形県総合運動公園 6/6) 奥州市測量フェスティバル(奥州市前沢地区 6/16) 東北地方測量部 TEL 022-295-8611 関 東 「日本水準原点」一般公開 (千代田区:憲政記念館構内 5/23) (併せて電子基準点「東京千代田」含む) 「くらしと測量・地図」展 (新宿区:新宿駅西口広場イベントコーナー 6/6 ~ 6/8) 関東地方測量部 TEL 03-5213-2051 北 陸 地図パネル展(新潟県妙高市:道の駅あらい くびき野情報館 6/9 ~ 6/10) 「ジュニア防災フェスティバル」へのパネル出展(富山市 : 富山県広域消防防災センター 8 月上旬) 北陸支部空間情報技術事例発表会(新潟市:NSG 学生総合プラザ STEP 7/17) 地図教室と測量実習(富山県南砺市:城端小学校 6/5) 測量教室と体験学習(石川県内の小・中学校 6 月) 地図教室(福井県内の小学校 9 月~ 10 月) 験潮場及び電子基準点見学(新潟県柏崎市 6/6) 歩いてみよう!「のと里山海道」(石川県河北郡内灘町 5/13) 建設お仕事体験イベント(のと里山空港:石川県輪島市 7 月上旬) 石川県高等学校測量技術コンテスト(石川県羽咋市:石川県立羽咋工業高等学校 10 月) 県地域振興局地域整備部土木フェア及び商工会議所主催産業フェスティバル(新潟県 中越地域の 5 地区 10 月上旬~ 11 月中旬) 北陸地方測量部 TEL 076-441-0888 中 部 「測量の日」記念講演会(静岡県男女共同参画センター 「あざれあ」6/6) 地図教室(中部管内の小学校 6 月中旬から 9 月下旬) 測量競技会(愛知県立安城農林高等学校 6/13)ものづくりコンテスト(場所日時未 定)への取り組み支援 国土交通Day(名古屋市:名古屋合同庁舎 2 号館 7 月下旬) 中部地方測量部 TEL 052-961-5638 近 畿 「測量の日」記念フェア 2018(大阪市:大阪合同庁舎 4 号館 6/7) 測量体験学習(京都府与謝野町立岩滝小学校 5/29) 測量体験学習(奈良県安堵町立安堵小学校 6/4) 測量体験学習(奈良県橿原市立白橿北小学校 6/6) 測量体験学習(滋賀県長浜市立浅井小学校 6/15) 測量体験学習(大阪府内の小学校 実施日未定) 測量体験学習(兵庫県内の学校 実施日未定) 歩測体験コーナーを開設 (兵庫県内のイベント 実施日未定) 近畿地方測量部 TEL 06-6941-4507 中 国 第 23 回中国地区測量技術講演会 (広島市:広島県民文化センター 6/26) 中国地方測量部 TEL 082-221-9743 四 国 「測量の日」記念講演会(松山市:国際ホテル松山 5/17) 「測量の日」記念講演会(高松市:サン・イレブン高松 6/27) 測量・地図学習会 (四国管内の高等学校 4 校、小学校 4 校 5/11 ~実施予定) 四国地方測量部 TEL 087-811-1900 九 州 歩測大会「あそこまでなんぼ」(福岡市 6/3) 「測量の日」記念講演会 (熊本市 : ホテル熊本テルサ 1 階ホール 6/6) 「測量の日」記念講演会 (福岡市 : 福岡県中小企業振興センター 2 階大ホール 6/28) 九州地方測量部 TEL 092-411-7881 沖 縄 「測量の日」パネル展(那覇市 : 沖縄県庁県民ホール 6/4 ~ 6/6) 「地図と測量」の体験学習(那覇市立開南小学校 6/7)) 沖縄支所 TEL 098-855-2595 表2 全国各地で実施される主な行事