• 検索結果がありません。

1.は じ め に

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "1.は じ め に"

Copied!
18
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

輸送サービスを伴った輸入中間財と 有効保護

田中一芳*

1.は じ め に

最近,輸入中間財が存在しない貿易理論研究において,貿易可能財と異な る別な財を加え,この財に自由貿易にとって自然的な障害となる輸送サービ スの供給という役割を持たせるという内容の文献が現出している。これらの(1)

うち, Cassing (1978)は,簡単な2財・ 2本源的要素モデルに,国内資源 を貿易財生産産業と競争的に使用する第三産業一輸送産業‑を導入し,この モデルの枠組で,非貿易財を含むモデルと対比させることによって, Stolper‑

Samuelson定理とRybczynski定理の成否の分析を行っている。

ところで,輸入中間財が存在する場合,関税構造の変化による国内の資源 配分に及ぼす効果を予測するための役割をはたす保護の概念を探求する有効 保護理論研究において,非貿易財は貿易財生産のための中間投入物として利

(2)

用されてきた。したがって,この理論研究において 非貿易財を輸送サービ スの供給という形で取り扱うことは重要であろう (3)

* 絶えず御教示・御鞭能を頂いております神戸商科大学・上河泰男先生に心から感謝申 し上げますO もちろん,本稿に有うべき過誤は私の責であるo

(1) Casas (1981, 1983), Cassing (1978), Falvey (1976), Herberg (1970)および Mai‑

Chiang (1983)を参照 Mundell (1957)とSamuelson (1954)は,財を輸送することに よって財の一部分が消滅するという形で輸送費を取り扱っている。

(2) Corden (1971), Ohyama‑Suzuki (1979), Ray (1973), Suzuki (1979), Uekawa (1980) およびYabuuchi‑Tanaka (1981)を参照。

(3)実証研究については, Balassa (1968), Finger‑Yeats (1978), Jansson‑Shneerson(1978) およびWaters II (1970)を参照。

(2)

本稿の目的は 2財・ 2本源的要素・ l輸入中間財モデルに中間財輸入の ための輸送産業を導入した一般均衡モデルを用いて,関税構造の変化のもと BhagwatiSrinivasan (1973)によって定義された意味で有効保護理論 が成立するかどうかを探ることである。第2節では,本稿で取り扱うモデ ルを設定し,本稿の分析目的のための準備を行うか第3節では,関税構造 の変化による有効保護指標のランキングを探る。第4節では,資源配分問題,

産出量と名目付加価値の変化を探る。そして,第5節では,本稿で得られた 結呆について述べる。

2.  モデルと予備的考察

貿易可能な2財(第1財と第2財)が,それぞれの産業において2本源的 要素(労働と資本)と 1輸入中間財とによって生産され,また中間財の輸入 には 2財とは異なる技術のもとで,第3産業において2本源的要素の結合

(4) 

によって供給される輸送サービスを必要とする小国経済を考える。各産業の 生産関数は一次同次かつ凹であり,それらの生産は,所与の財価格 (ρ1 と ん)と輸入中間財価格 (ρM)のもとで,完全競争にもとづいて行なわれて いると仮定する。賦存量が一定である 2本源的要素は,それぞれ完全に雇用 されているものと仮定する。さらに,自国では資本が豊富で、あり,第2産業 が第1産業とくらべて資本集約的であると仮定する。したがって,自国では 1財が輸入財であり,第2財が輸出財であると仮定する。また,議論の簡 単化のために,中間財を 1単位輸入するためには輸送サービスが1単位供給

されるものと仮定する。

モデルを明示するために,次の記号を用いる。いま,労働と資本をそれぞ れ第1要素と第2要素とする。叫,P3, Xj  X3, Viおよび αijをそれぞれ i要 素 価 格 (i= 1, 2),輸送費,第 j財の産出量(j=1, 2), 輸送 サービスの供給量,第 i要 素 の 賦 存 量 (i 12)および第 j財単位当り 直接的に使用される第 i投 入 物 の 量 (i= 1, 2, M ;  j= 1, 2)としよう。

(4)  中間財の輸送費は,自国の方が外国よりも安価であると仮定している。

(3)

また ,pjと 月 は 外 国 に お け る 第 j財価格と中間財価格とする (j=12) このとき,本稿のモデルは次の方程式体系によって特徴づけられる。

(1)  aljWl+α2jW2+α附ん二九i,j= 1, 2,  a13ω1+α23W2こん,

)  ai1X1 +ai2X2+αi3X3=ViJ  i=l, 2,  (.4 ) 向lX1 X2‑ X3 0

) あ=ρj,j= 1, 2,  ) ん = 尚+P3, 

aij=αij( w 1 W2, /JM)  i= 1, 2, M, j= 1, 2,  ai3=αi3(ω1 ω2), i=l, 2, 

(1)(2)式は 3産業におけるそれぞれの利潤ゼロ条件を表わし, (3)式は2 本源的要素の完全雇用条件を表わす。 (4)式は,輸送サービスが他の2産業てや 使用される中間財の輸入のために供給されるといつことを表わす。 (5)式は2 財の自国価格がその外国価格に等しいことを表わし, (6)式は輸入中間財の自 国価格とその外国価格とが輸送費だけ異なるということを表わす。 (7)式と(8) 式は,投入係数がそれぞれの投入物価格に依存するということを表わす。

この体系の解は次のようにして一意的に決定される。外国での財価格 pj と中間財価格品が与えられると, (5)式と(6)式を(1)式と(2)式に代入すること によって Wiとρ3を求めることが出来る。このとき ,aijが決定されるの であるから Viが外生的に与えられると, (3)式と(4)式より, zX3を求 めることが出来る。

以上の体系において,本源的要素についての直接的な要素集約性は,

(A J.  all/α21>α12/ a22  と仮定されている。

一般性を失なうことなく,

(A J.  det AO と仮定する。但し,

(all  a12  a13 A== αI21  a22  a23 

LaMl  aM2  ‑

(4)

である。

このとき ,bijaijaMjai3(i, j= 1, )とし ,B(b

ω

とすると, (A 2 

より,

(A 'J  det B= bllb22‑b12b21

を得る。 (A2 'Jは,第2産業が第 1産業とくらべて直接・間接的に資本集 約的であるということを表わす。

さて, (1)‑(8)式の方程式体系において, 自国が中間財の輸入に輸送サー

(5) 

ビスを供給するのであるから, 自国はその輸入を f.o. b.価格で測る。した がって,自国はこの価格に関税を課する。このことを考慮に入れて, (1)式 ‑ (4)式を全微分すると,

aliwl( Uh一的)a2jω2( W2‑P品)+aMjρM(PM一内) ニあ(あ一品), j12, 

(10)  α13Wl( Uh一 対)+α23W2(2一 郎)ρ叫ん‑飢)ニo,  (11)  ailXl ai2X2 ai3X3 

( '   2 

ニー1~ XAE{lω 1  (l一的)E12W2('2一的) Vl

EtMPM(PM一九)} 

+ X3{E;1 Wl(1一郎)E72(2一内)}

  . J

i= 1, 2,  (12)  aM1XaM2X2‑X3 

('2 

=1 ~ Xj{E仏初1(1 内)E{..2W2 ( W2一的) ....)=1 

E{..MPM(PM‑

的 ) } J .

を得る。但し,任意の変数 zに対して 2 dzおよび 2 dz/zであり,また,

E{k Oaij/θWkj= 1, 2, i12, M, k= 1, 2,  EiM oaijlθPM1, 2, 1, 2, M, 

E1k θai3/OWki, k=l, 2, 

(5)  この点については, Casas (1981, P.  743;  1983, P.  105, footnote 26)を参照。

(5)

であるo

aijai3は,それぞれの変数に関してゼロ次同次であるから,

(13)  E11 Wl E12W2 E1Mん =0, i= 1, 2, M, j= 1, 2,  (14)  E711E~2 W2 0, 1, 2, 

である。また,二つの行列 EJE3 E{2 

LEEUh1M1, j= 1, 2, 

Ej 三 E~1 E~2 E1 E2

E~2

E' ~l ~l, E~2

negativesemidefiniteである。

3.  関税変化と有効保護指標

(9)式と(10)式より,

Wl( Uh一角川 ρ1(ム‑飢

n

(15)  W2(2一対)= ( 11 P2 ( JJz一飢)

Lん(ん‑t)

を得る。いま ,A‑l Cとし,

Cll  C12:  C13  C13  C= C21  C22:  C23 I IC  C23

lC31  C32:  C33)  lC3  C33J  としよう。このとき, (A 2')より,

CμbjjE1>0,え j=1, 2,ヰ},

(16) 

Cij= ‑bij/lE10i, j= 1, 2, ヰj であることが分かる。さらに,

(17)  ci3=a13cil+a23C 2i i= 1,  であることが分かる。

(

15)式より,外国の中間財価格で表わされた要素価格および輸入中間財価格

(6)

の比例的変化は,

(18)  叫(ぬ一飢)ClkPl (Tl‑ぬ)C2kP2( T2一鈍), k=l, 2,  (19)  ん(九一知)C13Pl (ム‑加)C23P2(T2鈴), 

となる。また,

(20)  (T3一鈴)=ん(tM‑飢), 

である。

(6) 

保護が次の関税構造の変化によって第1産業に賦与されるものと仮定する。

[A 3)  T1 ~三鈴 2三九 , T1> 0, 

但し,少なくとも一つの強不等号が成り立つ。

このとき, (18)式より, (16)式を考慮に入れると,

(21)  sign( Wk一鈴)sn(‑l)k+l  k= 1, 2, 

を得る。さらに, (1)式と(2)式より,あニbljWlb2jW2+αMj(j=1, 2)  であるから,

(22)  丸一九二(1/Wk){ClkP1(T1一九)C2kP2(T2一鈷)}‑(Tk‑飢)

= ( wk¥B¥)( {bii(Tk‑bkk Wk) b12b21 Wk} (Tk一鈎)

bikPi(Ti一飢))  i, 1, 2, 件k f号る。これより,めl‑t1>0および W2‑T2< 0 を得i

つぎに, (1的式の符号を判定しよう。本稿では,第2産業が第2要素(資本) に集約的であると仮定しているのであるから,輸送産業は,第1産業とくら

(7) 

べて資本集約的でなければならない。このことは,C23ニ(all a23 ‑a13a21 ) /¥ B¥ > 

0を意味する。このとき,[A 2)より ,C13 (a13a22 ‑a12a23) /¥B¥はいずれの符 号をも取り得る。したがってもし C13>0 ならば,~一鈷の符号は不確定で あり,もし C13Oならば, ~-加の符号は負である。さらに, (20)式にお

(8) 

いて,あ‑飢およびあーんの符号もこれに準ずることになる。

本源的要素価格と輸入中間財価格または輸送費の聞について、それぞれの 6.  Bruno (1973)  ‑ Sendo (1974)の条件である。

7.  この点については, Cassing (1978, p.  549, footnote  2, 3)および Mai‑Chiang  (1983, p.  350)を参照。

8.  数学誌1を参照。

(7)

比例的変化の関係を求めよう。

輸送費については, (10)式に(20)式を考慮、に入れ, θi3αi3WJρ3(i= 1, 2)  とすると ,B13W1+B23W2二九であるから, (21)式と共に命1>九 >W2を得る。

輸入中間財価格については, (18)式と(19)式より, (16)式と(17)式を用いることに よって,

(23)  Wk一 九 =(1/ WkρM){ ( ClkρM一C13ωk)ρ1Uh一知)

C2kPM‑C23k)ρ2(Jh一知)} 

(1/WkρMIBI )({bii(ρ+ai3Wi)+bkiai3k}ρk(Pk‑P~) 一{bik(+ai3Wi)biiai3wk}ρJpi一知)J, 

i= 1, 2, k弓とえ

を得る。 (23)式において, (A 3 Jのもとで,Uh>PM>W2を得る。ゆえに, (A  Jのもとで, (22)式と(23)式より

(24)  1>P1bP2>2,および、め1>PM, P3>2 を得る。但し,少なくとも一つの強不等号が成り立つ。

こうして,中間財の輸入のための輸送サービスを含んだ本稿のモデルにお いて,次のように StolperSamuelson定理が成立する。 (AJのような関 税構造の変化のもとで,第1財の価格が騰貴すると,この財の生産に集約的 な要素価格が比例以上に騰貴し,他の要素価格の増加率は他財のそれよりも 小さい。また,輸入中間財価格と輸送費の増加率は二つの要素価格の増加率 の間にある。

最後に,財価格と輸入中間財価格との問について,それらの比例的変化の 関係を求めよう。

(19)式を用いることによって,あ一九=(あ ‑P~)-( 1/ん){C13P1( P1‑加)+

C23ρ2( P2一知)}より,

(25)  あ一九=(1/ぁρM)({Cj3(αMjPMーあ)(Cjsjj  ‑ Cjiaij)}あ(九一知)

‑Ci3ρjρi(ム一九)J, i, j= 1, 2,弓tj を得る。あ‑PMの符号は ,j= 1のとき C13とC11a11‑C12a21 (1/IBI) ( b22  α11 ‑ b12a21)の符号に依存し ,j= 2のとき, C23> 0であるから ,C13 C22a22

‑C21 a12 (1 /1BI )( b11 a22 ‑b21 aη)の符号に依存する。

(8)

さて, Bhagwa ti ‑Srini vasanによって定義された意味での有効保護指標 を考察しよう。

j産業(j=1, 2)の直接的な名目付加価値 Vj 

(26)  Vj=~ D{ ω i=Xj~ aijWi= ρjXj~ 80=ρ'jXj‑8Mj  で表わされる。但し, D{=aijXj8ij=aijw;j tj, 8Mj=aMjÞM/ あおよび ~θ lJ

1 1

8Mj= 1 である。

(26)式を全微分すると,

(27)  Vj=~ (D{w;!Jl+D{wii)

=あXj(~ 8ijD{+[tj‑θMj{α内+(1‑α)T3}))' 

を得る。但し, αρ/ρMである。

Bhagwati ‑Srinivasanにしたがって, 二つの指標 P{Q{,が次のよう に定義される。

(28)  V'"jT{+Qj= 1,  但し,

(29)  T{=[あ‑8Mj{α何十(1 ‑α) T3}]/( ‑8M

tj+ 8Mj{α(あ一的)+(‑α) (あ‑T3)}/ ( ‑8Mj), 

(30)  Q{=~ θijρU~θ的 である。

(29)式において,あ‑T3の符号は, (A Jによる関税構造の変化のみで決 定され得ない。 この符号は, (19) (20)式 お よ び(25)式にか、わって,

blla22 ‑ b21al2の符号に依存する。

こ、てや (A 

次の要素集約性の条件を加えよう。

αldα22> a13/αn およびα12/αu>bll/ b210 (9) 

C13 

9.  このとき, (A 1), (A 2), (A 2 ')および (A4)より,本源的要素についての直接 的および直接・間接的要素集約性の関係は次のようになる。 all/a12 alz/ a22 bll/ b21

b1z/ b22 a13/ a23. 

(9)

1の条件は,輸送産業が他の産業とくらべて第2要素(資本)に最も集 約的であることを意味しこれより C13O を得る。さらに, [A Jを考 慮に入れると ,b22all  ‑b12a21 0 を得る。また,第 2の条件は,輸送サー ビスを考慮、に入れた第1産業がそれを考慮に入れない第2産業とくらべて第 2要素(資本)に集約的であるということを意味する。

このとき, (25)式 よ り ム > ん >tM,および制式を利用することによってん

>t3を得るのであるから,

(31)  tl孟的主主T2>TM> T3,  となる。

ω式より,有効保護指標のランキングについて,

(32)  P~- P~= ム -Þ2+ θMdα( ム-内)+( a)(‑T3)ν(‑θMr) 

‑ ()M2{α(T2一刻)+( ‑α)( T2‑T3)}/( ‑θM2  )

となる。こ〉で,要素集約性の条件と [AJで表わされる関税構造の変化 の条件が仮定きれたとしても ,p~-p~ の符号を判定することが出来ない。

こうして,直接的な名目付加価値の場合, Bhagwati ‑Srinivasanによって 定義された意味で有効保護理論が成立しない。

4.  産出量と名目付加価値の変化

[A 3 Jで表わされた関税構造の変化の条件のもとで,第1産業の産出量 と名目付加価値の変化および輸送サービスの供給量の変化を評価しよう。

(11)(12)式において, (15)式を考慮に入れると,

(X1 (ρl(tl一九)i

(33)  X21=(‑1 )A-l(~ XjEj+X3P)(A')11ρ2(t2一内)1, 

│二 )=1

lX3 lO 

(33)式より,第 h財 (k=1, 2)の産出量反応は,

(34)  Xk=-{ み(~ XjRj)eT } k= 1, 2,  )=1 

となる。但し,九三(Ckl Ck2)', 

T(Tl一飢) ρ2(t2一品))', 

(10)

hF

E

一 一

d

¥ al ‑

111J

Rm 

R R  

fI li

Et

R{k S{k+S{Mak3 aMjE1k( z :J:  k 12),  であり,また,

S三Eαi3E仏 (ij, k= 1, 2) , お よ び S{M=E{Mai3EM(i,j=l, 2), 

である。そして aijのゼロ次同次性より,

(35)  S{lWl S{2WS{MPM= 0, i, j= 1, 2,  である。

(34)式において Xkの符号を探るためには Rjの符号ノfターンを探らね ばならない。

(A J.各産業における直接投入物は純代替である,すなわち,

E九>(ik), i, k= 1, 2, M  j= 1, 2, 

を仮定する。このとき ,S{k> 0 (it:k, i, j, k= 1, 2)を得る。これは,

各産業における本源的要素が直接・間接的に純代替であるということを意味 する。つぎに, S{Mの符号を判定するために,

(A 6 J ‑( cr1M/σM)ai3aMjaij,i, j= 1, 

( 10) 

を仮定する。但し, σ{M三戸'jE{M/αijaMAi, j= , 2) および σ向三あEI.,.M/a~j (j= 1, 2)は,それぞれ直接的な投入係数における第 i要素と輸入中間 財との聞の代替の交叉偏弾力性および輸入中間財の代替の自己偏弾力性を表 わす。

条件 (A6 Jは,第 i要素と輸入中間財との聞の代替の交叉偏弾力性の輸 入中間財の代替の自己偏弾力性に対する比率が輸送サービスを通じての間接 的な第 i要素投入量の直接的なその投入量に対する比率よりも小きくないと いうことを意味する。この条件のもとで, S{ro(i, j= 1, 2)を得る。

したがって, (35)式より S~iく o(i, j= 1, 2)を得る。そして, これらより

10.この条件は,非貿易中間財を含むモデルで有効保護理論を考察している Yabuuchi Tanaka (1981, P.  108)で与えられている条件に拠っている。

(11)

(JJ) 

ihに対して R{k>0 と i=kに対して R{kO を得る。こうして,

[‑ +1 

snRj=1  1, j 1 l+ ‑J 

となる。

ゆえに,制式より, (A 3)の関税構造の変化のもとで,

(36)  snXk=sign (‑1 )k+ I k= 1, 2, 

を得る。すなわち,保護が相対的に賦与された産業の産出量が増加し,他の 産業のそれが減少する。

次に,輸送サービスの供給量の変化を調べよう。 (33)式より,

(37)  X3(‑1)2::  XJë~Rj-(S{M  S~M)) eT 

J=1 

(‑1)2::Xj(C3Rje‑(gl  g2)) T

J=1 

を得る。但し ,e3 (C31  C32)'および gi=S{MCil S~MCi2 (i= 1, 2) ある。 X3の 符 号 は ん と giに依存している。前者の符号は産業聞におけ る本源的要素と輸入中間財との間の集約性に依存し,後者の符号は各産業に おける直接的な投入係数での本源的要素と輸入中間財との聞の代替の交叉偏 弾力性についての相対的関係に依存している。

前者について

(A 7)  1産業は,いずれの本源的要素とくらべても第2産業よりも 輸入中間財に集約的である。すなわち,

C31> 0,およぴ C320 を仮定し,後者について,

(A 8)σ{M 三~o1M, j 12,  を仮定しよう。このとき,

(38)  X30, 

( 12) 

を得る。ここで,各産業への中間財の輸入のための輸送サービスの供給量の 11.数学註2を参照。

12.数学詑3を参照。

(12)

変化を調べると, (34)式を用いることによって,

(39) 石克)=(‑)[aMk(ckl  Ck2)(~ XjRj) c‑Xk(gl  g2))T,  }=1 

1, 2, 

であるから, (A 8)のもとで, (αM1X 1) 0であるけれども, (行方;)

の符号は不確定である。すなわち,第1産業への中間財の輸入のための輸送 サービスの供給量は増加するが,第2産業へのそれの変化は不明で、ある。

次に,第1産業で雇用される本源的要素が増加するかどうか,また輸送産 業でのそれらがどのように反応するかという資源配分の問題を考察しよう。

j産業で直接的に雇用される第 i要素量が D{=auXjで表わされてい るのであるから,これを全微分すると,

D{=auXj+αuXj  i= 1, 2, j= 1, 2,  となる。

1産業について,産出量単位当りの第 1要素量の変化は, (15)式 を 用 い ると,

ail=ElWl( Uh一九)E}2W2(2‑P)EIMP叫ん一的)

(S~i SL) cT, 

となる。 (AJと直接的な投入係数についての条件(A6)のもとで, allO および a21>0 を得る。したがって, (36)式を考慮、に入れると,

(40)  D~> 0, 

であることが分かる。他方,第1要素について, (33)式を用いると,

ρ1 (ム一的)

D~=all(-l )e'lA-l(~ XjEj+X3E3)(A')‑11  P2(P2‑P) 1l

fρ1 (ム‑内)i

+X1e'1(A')-11 ん(あ -p~)

)( ( a11 C11 ‑ a11C12  a11c13)X1S1C 

参照

関連したドキュメント

本研究の目的と課題

日中の経済・貿易関係の今後については、日本人では今後も「増加する」との楽観的な見

貸借若しくは贈与に関する取引(第四項に規定するものを除く。)(以下「役務取引等」という。)が何らの

明治以前の北海道では、函館港のみが貿易港と して

フィルマは独立した法人格としての諸権限をもたないが︑外国貿易企業の委

明治 20 年代後半頃から日本商人と諸外国との直貿易が増え始め、大正期に入ると、そ れが商館貿易を上回るようになった (注

 貿易統計は、我が国の輸出入貨物に関する貿易取引を正確に表すデータとして、品目別・地域(国)別に数量・金額等を集計して作成しています。こ

日本貿易振興会(JETRO)が 契約しているWorld Tariffを使え ば、日本に居住している方は、我