的資料として
著者 宮崎 隆
雑誌名 静岡地学
巻 89
ページ 13‑20
発行年 2004‑06‑13
出版者 静岡県地学会
URL http://doi.org/10.14945/00025014
し は じ め に
8 9 号 ( 2 0 0 4 )
静 静岡県百
県主要山岳名一覧:
山選定の地学的資料として
宮 崎 隆
平成 1 5 年度より静両県では, I 静岡百名山 J 選定の計闘が進められている. I 寓士箱根伊豆 J I 南 ア ルプス j 屑立公間という日本有数の山岳地帯を有する静岡県としても県内山岳地帯の有効利用,リ ゾート開発化,県内観光地の不況対策の一環などの理由から百名山選定を進めてみようとして計画@
されたのであろう.
しかし, I 日本百名山 J した深田久弥のように日本各地の数多くの山々を実際に登山し,
分が名山であると感じた 1 0 0 山を選定して,選定理由を紀行文として解説した作品がヲ名著「日本百 名山 J として出版され(深田 1 9 8 2 ) ,多くの人々に愛読されたことが近年の全国的な登山ブームを 到来させる大きな要素となった立場とは異な弘行政側からの百名山選定というのであれば,県内の みならず日本全国に静岡県を代表する山というはっきりとした選定理由を示すこと,また選定後も,
登山口までの交通機関,登山道の整備ラ宿泊施設の建設,ガイドブックの作成などの事業も必要に なってくることであろう.
さらに,県の将来計器として準備が進められている「県立自然博物館建設」の構想においても,
f 静岡県の自然」テーマの 1 っとして「県内の山の地学環境 j は重要な展示内容として取りまとめて おく必要がせまられることと考えられる.
以上のような理由により,静岡県の山岳基礎資料として,静岡県内に存在する山岳名を一監表にま とめてみた.
2 .静岡県の主要山岳名
第 1 V ヲ こ f 日本百名山 J に選定されている静岡県内の名山を謂べてみると図 1 のようになる.静岡 県内の山岳で日本百名山に選定されている山岳は 8 山ある.この 8 名山は,当然,静岡百名山に選定 されるべきであろうが,残り県内の 9 2 山を加えなければ百名山の選定にはならない.
第 2 に,日本全国の主要山岳標高をまとめた国土地理院(1 9 9 1 ) I 日本の山岳標高一覧 ‑1003 山 」
に記載されている県内の山岳名を調べてみると下表となる(表 1). 静両県内の山岳で日本の山岳標
高一覧に記載されている山岳は 5 6 山あることが確認できた(表 2). 日本全国の主要山岳として正式
標高が示されている県内に存在する山岳は 5 6 山である.この 5 6 山は,全国的に知られた山岳というこ
とで,静両県を代表する山岳として百名山に選定されるべき条件を備えていると思われる.それで
計 8 山
第 3V こ望日本全国を同一な基準で作成した地図として一般人でも手軽に入手できるは万分の 1 地 形図 J を使用して地形図内に記載されている山岳はどれだけあるか調べた.静岡県内を含む 5 万分の l 地形図幅を示すと下の地図のようになる(図 1 ) . 図 1 に示される 3 7 図幅の 5 万分の l 地形図を 使用し 1 図!福ごと図中に記載されている山岳名を読取り,一覧表に記入する作業を進めた。結果ヲ 静岡県内で 5 万分の l 地形図上に記載(公認)されている山岳名は, 3 1 2 山であることが確認できた
(付録 1).
沢
延 i 富 士 山 L 山 中 湖 2 秦 野
井 御殿場ダ 小 田 原
曜雪
回 口 佐 久 間 千 頭 │ 清
曜 警
三 ツ 野 天 竜 家 山 │ 静
豊 橋 偽 松 l 磐 田 │ 掛 川 住
塚
図 1 . 静岡県内を含む 5 万分の l 地形図幅一覧表.
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2 . f S 本の山岳標高一覧 ‑ 1 0 0 3 山jに記載されている静間県内の山(アイウエオ 1 ) 畏).
山岳名 { 盟 }
1 間ノ岳 3 1 8 9 2 1 玄 岳 7 9 8 4 1 徳右衛門山 2 5 9 9 2 出 2 4 0 6 2 2 黒法部活 2 0 6 7 4 2 中盛丸山 2 8 0 7 3 赤石岳 3 1 2 0 2 3 毛無山 1 9 6 4 4 3 仁 田 岳 2 5 2 4 4 秋葉山 8 8 5 2 4 嬬幅岳 2 8 6 5 4 4 布 引 岳 2 5 8 4 5 山{銅器} 1 5 0 4 2 5 小河内岳 2 8 0 2 4 5 3 0 2 6
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