幼稚園教育における計画の位置づけ
一保育者の意識調査にみる保育の計画性と保育者の専門性一
奥山順子・山名裕子
Positioning of Planning in Kindergarten Education:Planning and
Specialization ofKindergarten Teacher from the Results ofthe Questioner
Junko Okuyama an(l Yuko Yamana
The purpose of this stu(iy is to reveal an(1consi(1er the relationship between≧in(lergartens in〔lepen−
dent activities an(1the planning of child care an(1education base〔10n the investigation in which we re−
quested all the kin(1ergarten teachers in Akita Prefecture to respon(i to our questionnaire.In order to achieve this goal,we showe(1the historical change of the guidelines for kin(lergarten education in whic紅 the planning of chil(1care and e(lucation was relate(l to chil(1ren s play.In a(1(iition,we tried to reveal the current problems of kindergarten education by showing the results of our questiomaire mentione(l above.
It was indicated that the planning needs to comprehend the individual play of each child from the perspec−
tive of child development.It was also suggested that most of the current child care and e(1ucation prac−
tices coul(i not be i(1ent量丘ed as creative an(I in(lependent activities con(lucte(l by specialization kin(ler−
garten teacher.
Key words:formulation of instruction plans,kindergarten education,specialization of kindergarten teacher
1.はじめに〜問題の所在と研究の目的
1998(平成10)年告示の現行「幼稚園教育要領」は,
1989(平成1)年度版教育要領(平成2年度施行)で示 された「幼稚園教育の基本」をそのまま引き継ぐ形で編 成されている。10年版への改訂に当たっての調査研究協 力者会議1)による「時代の変化に対応した今後の幼稚園 教育のあり方について・最終報告2〉」(1997年)におい ては,教育内容改善は,元年版教育要領の「幼稚園教育 の基本」,すなわち幼稚園教育が幼児期の特性をふまえ,
環境を通して行われるものであるという考え方を引き続 き充実発展させることが必要であるとされた。そのため に,先の調査研究協力者会議は「計画的な環境の構成」
と「教師の役割の明確化」の必要性を指摘した・その背 景として,元年版教育要領の告示以来,幼稚園現場では,
その理解や具現化の過程における戸惑いや混乱があった ことが否めない。それは主に,幼児の主体的活動を促し,
「幼児の自発的活動である遊び」を通しての指導を中心 として「ねらいが総合的に達成」されるようにすること という,「重視する事項」に挙げられた事項に対するも のであり,前記報告書では,幼児の遊びに任せておけば いいといった「主体的活動としての遊び」を中心とする
教育への誤解が問題点として指摘されたのである。
では,こうして改訂された10年版教育要領の施行以 後,幼稚園教育の基本に即した,意図的・計画的な教育 としての幼稚園教育は,適切に具現化されてきたといえ るのであろうか。本稿は,教育要領にあげられた「幼稚 園教育の基本」についての保育者・)の理解,それを支え る保育者の保育観,専門性の質の検討を目的とする研究 の一部である。幼児の主体的生活を基盤とする幼稚園教 育における保育者による保育の計画性への理解,日常の 保育の営みの中での計画の位置づけを,保育者対象の実 態調査によって検討することによって,今後の幼児教育 における保育者の専門性育成と教育課程・指導計画のあ り方における課題と方向性を明らかにしようとするもの
である。
なぜなら,近年の幼稚園では,その目的の転換や制度 の見直しなど,保育の基盤が大きくゆれ動き,保育者の 迷いや悩みは,幼稚園教育の目的や,保育者という仕事 の役割といった本質的な間題に及ぶ場合が少なくないか らである。こうした状況の中で求められるのは,幼稚園 教育の基本の理解,すなわち幼児期にふさわしい発達を 保障する幼稚園生活を,幼児期にふさわしい学習として
の「遊び」を通して実現していくことのできる専門性,
っまり,発達過程の理解に基づく確かな計画性に基づき っつ,幼児の主体性を尊重して展開する実践力であり,
それらに自ら取り組んでいくことのできる主体的な研 究・実践への姿勢であろう。
本稿は,こうした専門性の育成・向上のための方向性 を探るため,第一に日本の幼稚園教育における,幼児期 の学習としての「遊び」の理解がどのようになされてき たのかを,これまでの幼稚園教育要領を中心に考察する。
第二には,保育者の専門性として求められている保育の
「計画性」と「遊び」との関係において,実践上どのよ うな課題が認められるのかを現行幼稚園教育要領を中心 として概観する。その上で,秋田県内すべての幼稚園保 育者を対象として実施した調査から,保育者のカリキュ ラムや指導計画に対する意識をとらえ,専門性育成上の 問題と今後の方向性を明らかにするものである。
2.幼稚園教育における「遊び」の位置づけ
前述のように現行幼稚園教育要領では,幼児の自発的 活動としての遊びを通しての指導を中心として,ねらい が総合的に達成されるようにすることが幼稚園教育の基 本として掲げられている。そこでは「遊び」が幼児期特 有の「学習」であると位置づけられている。『幼稚園教 育要領解説』4)では,遊びとは,「遊ぶこと自体を目的と するもの」であり,成果を生み出すことを目的とするも のではないこと,そしてその遊びを通しての様々な体験 が,「心身の調和の取れた発達の基礎」を築くものであ
る,として幼児教育における遊びの重要性が強調されて いるQ
ここで保育活動の中心と位置づけられた「遊び」とは,
ピアジェなどに見られるように,遊びの過程を認知発達 の過程としてとらえるような,遊びに何らかの特定の役 割を求めたり,そこに直接的な結果を期待したりするも のというより,あくまでも遊びそのものの価値を重視す る立場のもの5)であると考えられる。そうした「遊び」
観には,平成元年版教育要領以前の幼稚園教育に見られ た活動中心主義や,元年版以降も見られた特定の知識や 技能の習得を求める幼稚園教育への二一ズヘの反省が大 きくかかわっていることからもうかがうことがでる。で は,こうして強調された「遊び」観は現場に浸透してい ったのであろうか。ここでは,幼稚園がその理解のため の土壌を有していたのかについて,戦後の幼稚園教育に おける「遊び」の理解と保育への位置づけから検討した
い○
戦後初めて作られた幼稚園教育の基準である1948(昭 和23〉年の「保育要領」では,学校教育法に示された幼 稚園教育の目標の達成に向けて,幼稚園教育は「あくま
でも,その出発点となるのは子供の興味や要求」であり,
「その通路となるのは子供の現実の生活」であることの 重要性が述べられている。そして幼児の発達は「幼児自 身の中にあるいろいろのよき芽生えが自然に伸びていく のでなければならない」として,保育者はそのために幼 児の活動を「誘い促し助け」る役割を担うものであるこ と,そして幼児期の特性の理解,一人ひとりの発達理解,
発達に適した環境作りの必要性が述べられている・
現行教育要領にも共通すると考えられる姿勢を明示 し,大正期からの児童中心主義を継承するような内容が 示された「保育要領」であるが,「遊び」に関しては,
12項目からなる「楽しい幼児の経験」として幼児の活 動が示され6),その一つに「自由遊び」が位置づけられ ている。全項目において,内容は幼児の興味や要求を重 視して考えるべきだとする姿勢が貫かれてはいるもの の,他項目とは別の一項目として「自由遊び」が取り上 げられたことは,項目がそれぞれ活動の分野としてとら えられ,展開が活動中心的に考えられる性格を有してい たと理解することができる。自由遊びは「一日の生活の 中心」と位置づけられながらも,12項目中4番目に位 置づけられており,他項目との関連は見えにくい。「自 由遊び」は朝の始まりの活動としてその重要性が述べら れているほか,幼児の自発的活動に対する保育者の姿勢 が述べられているにとどまり,保育全体としての遊びの 重要性や,「一日の中心」としての位置づけは,明確で はない。つまり,現行教育要領で,幼児の自発的活動と しての「遊び」が幼稚園教育の中心と位置づけられてい ることとは,明らかに遊びの位置づけが異なるのである。
また「自由遊び」における保育者の役割としては,
「子供達のよきなかまであると同時によき観察者」であ ることが求められ,「周到な観察こそ,健全な指導の基 礎」であると述べられている。これらからは,「保育要 領」における「遊び」は,そこに幼児の自発的活動とし ての価値が認められていた一方で,他項目同様に発達を 読み取るための一つの手段としての側面も期待されてい たと理解できる。
これに対し,初めての「幼稚園教育要領」である 1956(昭和31)年版で設定された保育内容としての6 つの領域は,小学校以上の教科とは性格が異なることが 強調されているが,作成過程では教科の枠組が強く意識 されている7)。それは,この幼稚園教育要領が,小学校 以上との関連を明確にして,学校教育体系に幼稚園をし っかりと位置づけることを目的として作成されたことに よる。教科を中心とした小学校の学習内容,および児童 期の成長・発達との関連を考慮して,保育内容が各領域 のねらいに即して組織的・系統的に考えられたのであ る。領域は「指導計画を立てる際の便宜」から設定した
とされているが,目標に対する内容を「はっきりさせる」
ことが求められ,領域ごとに具体化された目標と「望ま しい経験」としての具体的活動が配列8)されたのである。
これは保育の計画立案上の便宜として幼児の活動の総合 性がひとまず留保されたと考えることができる。6つの 領域のほとんどが低学年教科に一対一で対応する形で設 定されたことともかかわり,「望ましい経験」は,教科 的に組織され系統的に配列された保育内容として理解さ れるものであった。
また,この31年版教育要領では,幼児の活動が総合 的であることが明記されてはいるが,「遊び」というこ とばは,「望ましい経験」の中で個々の活動名として使 われるほか,「遊びや仕事のきまりを守る」「なるべく戸 外で遊ぶ」などの記述にみられるのみであり,総合的活 動としての「遊び」の意義やその位置づけに関しては触 れられていない。
この31年版の内容を踏襲し,それを「告示」という 形で初めて位置づけたのが39年版であるが,31年版以 降この改訂までに,一般編と並んで各領域ごとの指導書 によって,各領域のねらいとともに「望ましい経験や活 動」がさらに具体的に示された。これによって内容の系 統的な組織化が進んだと考えられよう。その一方,領域 のねらいはあくまでもいくつかの領域のねらいと関連し あって総合的に達成されるものであることを前提とする という基本姿勢が示されており,そこからは幼児の発達 を「経験」を通してとらえようとする姿勢を読み取るこ とはできる。しかし,「望ましい経験」から「望ましい 経験と活動」への変化が,「活動」という誰もが共通に 理解しやすい概念を強調することとなったのは,いわば 当然の結果ともいえよう。保育のねらいごとに「望まし い」とされる活動が強調されることは,「遊び」に特定 の目的や結果を求めたり,ねらいに対応する特定の活動 を導入したりする結果に結びつく。この「経験や活動」
における活動先行の理解は,当然,保育の「計画」のあ り方と密接な関係をもつ9)が,計画については後述し改 めて考察する。
これら教育要領の作成にかかわった坂本彦太郎は,教 育要領は幼稚園教育の基本的な考え方を示すものであ り,保育者による工夫や研究という「自主的な範囲が無 限に広い1明と述べていたが,後に幼児の生活が「目標」
と「教師の意図性」によって「括り取られた」として 31年版を「一つの歪み」という表現で述懐しているil)。
ここからもうかがえるように,この教育要領は,幼稚園 教育における「遊び」や教師の意図性,計画性を考える 上での大きな転機であったとも考えられる。先の保育要 領における「自由遊び」の位置づけは,前述のように現 行教育要領における「遊び」とは性格を異にする部分が
あったが,児童中心の考え方は全体を通してうかがわれ た。それに対して31年,39年版の教育要領においては,
「幼児の興味や欲求」を生かす,「自主的,自発的な活動 を促す」,「総合的な指導」を行うことなどが幼稚園教育 の基本方針として挙げられてはいるが,それらは目的,
目標を達成するための保育者側の意図的な指導のねらい として掲げられたものと読み取ることができるのである
121 この39年版はその後,平成元年版教育要領まで,実 に25年にわたって改訂されることがなかった。31年版 からすれば30年以上にわたって,この教育要領の基本 方針,そして「望ましい経験や活動」という概念が日本 の幼稚園教育を方向づけていたことになる。それは,保 育者の専門性やその育成に向けた現場の研究体制の確立 に大きな影響を与えたと考えられよう。
「幼稚園教育の基本」が現行教育要領と同様に示され てから15年以上が経過したが,先の教育要領時代の
「遊び」観,幼稚園教育観が,日本の幼稚園現場での活 動観や保育者の役割観,それらを含めたいわば幼稚園文 化に与えた影響は大きいと考えられる。幼児の自発的活 動・主体的活動としての「遊び」と,保育者側から意図 的に働きかける「遊び」と称される活動,さらに幼児期 独自の学びの過程として発達の視点で意味づけようとす る保育者の姿勢と,ねらいに直結した活動を「遊び」の 形態で設定しようとする姿勢とが,「遊び」ということ ぱの中に混在しており,それが幼稚園教育における「遊 び」理解を困難なものとさせているとも言える。39年 版から元年版への転換を「保育者主導(直接指導)から 幼児の自発性主導(間接指導)へ,経験の発達的系統性 から生活総合性へ,知識的観念的整合性重視から感覚的 状況性偶発性重視」への転回とする見方13)ができるが,
実践レベルではその理解が多様であり,方法,内容とも 多様な保育の混在,また多様な要素が同時に受け入れら れた保育が出現したのである。
これまで「保育要領」から39年度版「幼稚園教育要 領」までの流れの中での「遊び」の位置づけを概観した が,当然これらの「遊び」の位置づけは国による基準に よってのみ定まるものではない。明治以降の日本の幼稚 園教育にみられる「幼稚園教育観」,また日本人の「教 育観」と「遊び」との相容れない関係なども,幼稚園教 育における「遊び」の理解,幼児期の発達における遊び の重要性の理解を阻む大きな要因でもあったといえよ う。それと同時に多くの幼稚園による,園児確保を主な 目的とした,特定の目に見える成果としての知識や技能 の獲得を保護者に示す,いわゆる「目玉保育」の導入が,
幼稚園における「遊び」の意味を楼小化させたことも看 過できない。
さて,現行教育要領における「遊び」はどのように理
解されているのであろうか。先に述べたように,この 10年版は,元年版教育要領への誤解などの問題に対し て,「教師の役割」や指導の計画性を明確にすることを 一つの目的にした改訂であった。次に現行教育要領にお ける「遊び」を,保育の計画や「教師の役割」を通して 概観する。
3.現行「幼稚園教育要領」における「遊び」と保育の 計画性
『幼稚園教育要領解説』では,「幼稚園教育の基本」で ある「環境を通して行う教育」について,「環境に含ま れる教育的価値を教師が取り出して直接幼児に押し付け たり,詰め込んだりする」ものではなく,幼児自身が試 行錯誤を繰り返しながら環境へのふさわしいかかわり方 を身につけていくことの重要性が述べられている。つま り,幼児の主体的な環境へのかかわりを重視した「幼児 の視点から見ると,自由感あふれる教育・4)」である,と いう。そして「幼児の主体性を大切にする保育を行おう とするならば,それはおのずから総合的なものとなる1明 と述べ,総合的な発達が生じるのは,「幼児の様々な能 力が一つの活動の中で関連して同時に発揮され」る遊び を通してのことである】6),とされている。ここでいう
「遊び」とは,前述のように「何らかの成果を生み出す こと」を目的とするものではない,遊ぶこと自体を目的 とするものであり,それこそが「幼児期特有の学習」で あり,幼児期の成長,発達に重要な体験を多く含むもの
であるという17)。
遊びを通しての総合的指導は,先の教育要領から引き 続き充実発展されるべきだとされたが,結果として放任 型の保育を容認する一方,特定のねらいと意図に基づく 指導による「遊び」とは異なる諸活動との,相反する両 者を容認する結果となったことは先にも述べたとおりで ある。これは保育者の意図性,計画性が専ら,幼児主体 の遊び以外の「活動」に向けられる傾向につながるもの と考えられる。この傾向は,先の「望ましい経験や活動」
が示されてから,保育現場に浸透した,保育雑誌で発表 される指導計画例に顕著に見られる,活動羅列型の保育 計画に象徴され,現場の実践および指導計画間に大きな 影響を及ぼしていると考えられる18)。
こうした現状への反省として,保育の計画性を明確化 することが現行教育要領改訂の一つの目的であった。幼 児の遊びについては,「幼児が生み出した活動がすべて 充実して展開されるとは限らない」として保育者による
「必要な援助」の重要性が述べられている。その際,幼 児の自発的活動は教師の予想とは食い違うことが多いこ と,予想外の展開の中でも保育者は幼児がどのような体 験を積み重ねているかを読み取りながら援助することが
必要であるとされている19)。これは活動の流れの中で,
常に幼児の活動における経験を読み取り,その意味を理 解して適時の対応を考えるという,瞬時の判断が保育者 の専門性として求められることを意味している。そのた めには,幼児の発達のプロセスを一人ひとりの幼児に応 じて理解していくこと,また園や学級等の生活の基盤と なる集団の関係性の中で理解していくことが必要であ る。同解説においては幼児の発達理解における留意点が 多くの頁にわたって記されており,その重要性を強調す
る姿勢がうかがわれる。
さて,教師の予測を超えることが多く,偶発性を多く 含む,幼児の自発的活動としての「遊び」を中心とした 保育において,「教師の役割」として同時に強調されて いるのが計画性である。同解説においては,保育の展開 は幼児の実情に合わせて柔軟に行うことが必要であるこ とを繰り返し述べた上で,「具体的な指導の援助や方法 をあらかじめ定めて指導計画を作成して教育を行うこと が必要20)」であり,「それぞれの発達の時期にどのよう な経験が必要かを見通して,指導の内容や方法について 予想して指導計画をたてることが必要2D」であるとして いる。この「予想」は,幼児の発達の見通しであるとし ているが,「どのような経験が必要か」という見方は,
ともすれば指導者側からの一方的な意図となって表れや すく,39年版の「望ましい経験や活動」に通じる理解 のしかたを誘引すると見ることもできるのではなかろう か。また発達を理解した援助に関しては,「発達の道筋 を見通して,教育的に価値のある環境を計画的に構成し ていかなければならない2明とも記されており,遊ぶこ と自体を目的とする幼児主体の「遊び」に,「教育的な 価値」としての保育のねらいや意図をはじめから内包さ せるという解釈を生むとも考えられる。前述のように,
日本の幼稚園教育現場においては,これまで幼児主体の 遊びを基盤とする発達研究の土壌が築かれてきたとは言 い難い。そうした中に,「遊び」に対する「計画」が上 記のように示された時,それを適確に理解し,実践とし て実現していくことは容易なことなのであろうか。
先に述べたように,幼稚園教育ではその保育内容や方 法にまで保護者の二一ズや施設経営の事情が影響してき た。近年の少子化と,主に女性の就業率の向上に伴う保 育所への二一ズの高まりは,幼稚園の存続に深刻な問題 をもたらしている。こうした現状にあって,現場の保育 者は日常の保育の中で「計画」についてどのような意識 をもって実践しているのであろうか。また現在の幼稚園 がおかれている状況が,保育者の保育観やその専門性に どのような影響を与えているであろうか。次に,秋田県 内すべての公立・私立幼稚園の保育者を対象としたカリ キュラムおよび指導計画に関する実態調査をもとに,幼
児主体の遊びを中心とした保育における計画性と保育者 の役割について考察する。
4.秋田県内幼稚園における教育課程・保育計画の位置 づけ〜実態調査と考察
1)調査の目的
これまで述べたように,日本の幼稚園教育における
「遊び」や保育の「計画」についての考え方は,幼稚園 教育要領によって示される基本方針のほか,社会の状況,
親の二一ズ,幼稚園や保育者を取り巻く諸条件によって 変化してきた。保育観や保育の計画については,従来教 育要領などの枠組みを通して考えられることが多かっ た。本研究ではそれが実際の保育実践にどう反映し,保 育として具現化しているのかをさぐるために,調査を実 施した。この調査によって,幼稚園の保育者にとって,
教育課程・指導計画とはどのような意味を持っているの か,また計画的な保育をどのように考えているのか,保 育者が日常の保育を計画する際の意識や取り組みの姿 勢,実践上の問題点などを検討する。また,今後の保育 者の専門性育成にかかわる課題と求められる方向性を明
らかにすることを目的とする。
ますか?」という質問に関して,①年間指導計画と日案,
②週案(または週日案)と日案について集計したものが 表1と表2である。
表1 年間指導計画と月案に関する回答
アイウエオカ
園として作成されたものに従っている。
主任や学年主任の先生が作成している。
自分で作成している。
園に作成されたものはあるが,
実際の保育では使っていない。
作成していない。
その他
237 54% 122 28%
67 15% 39 9%
75 17% 165 38%
年間指導計画 月 案
10 2% 4 1%
15 3% 44 10%
47 11% 70 16%
各項目の度数とその割合を示している。
表2 週案(週日案)と日案に関する回答
アイウエオカ
園として作成されたものを使っている。
主任や学年主任の先生が作成したものを 使っている。
自分で作成している。
研究会や参観など必要が生じたときのみ 作成し,提出している。
作成していない。
その他
週案(週日案) 日 案 42 10% 25・ 6%
21 5% 16 4%
291 67% 236 54%
8 2% 78 18%
26 6% 55 13%
58 13% 32 7%
2)方法
(1)調査対象者 秋田県内すべての幼稚園99園の保育 者669名に対して質問紙調査を行った。回収された質問 紙は435部,回収率は65、0%であった。
(2)調査時期 2005年9月から10月にかけて配布,回 収を行った。
(3)手続き 秋田県内すべての幼稚園に対して,各園 に在職する保育者の人数分の質問調査票を1部ずつ封筒 に入れ,送付または手渡しで配布した。回収するさいは 記入した内容がわからないように1部ずつ封をして,幼 稚園ごとにまとめて返送するよう依頼した・
(4)質問項目 教育課程および指導計画に関する多肢 選択の質問12問,自由記述3問をA3版2枚に両面印 刷したものを冊子としてまとめたものを配布した。
各項目の度数とその割合を示している。
年間指導計画は54%の保育者が,「園として作成され たものに従っている」と回答していた。それに対して月 案は38%の保育者が自分で作成しており,「園として作 成されたものに従っている」保育者は28%であった。
また週案と日案に関しても5割以上の保育者が自分で作 成していると回答していた。しかし,園として作成され たものや,主任や学年主任が作成したものを使用する,
と答えている保育者も週案,日案合わせて1割近くみら
れた。
次に,「あなたは教育課程や年間指導計画を日常の保 育の計画(例えば週案・日案の作成)や保育展開に役立 てていますか?」という問いについては,「日常的に保 育の参考している」と回答する保育者が52%いる一方 で,「見ることがない,役にたたない」と答えた保育者 も約1割近く存在した(表3)。
表3 教育課程や年間指導計画と日常の保育計画の関連
ム・割 数 度
3)結果と考察
(1)保育の計画性
保育の計画性について検討するために,教育課程と日 常の保育計画に関する質問について分析を行った。
「教育課程(カリキュラム)がありますか?」という 質問については363名(83%)の保育者が「ある,目を 通している」と回答していた。その一方で「あるかどう かわからない,教育課程はない」と24名(6%)の保 育者が回答していた。
「あなたは,日常の保育計画をどのように作成してい
ア.口常的に保育の参考にしている。 225 イ,保育で困った時や悩みがあるときには参考にする。 165 ウ.あまり見ることはない。 27 エ.日常の保育にはほとんど役に立たないので見ていない。 4 オ。読んだことはない。 3 カ.その他 14
%%%%%%
286113
53以上のように,大部分の保育者は自ら何らかの形で指 導計画を作成していた。しかしその一方で,週や日の計 画といったもっとも個々の幼児に応じた計画がなされな ければならないものが,学年の代表者や主任など,担任 以外の者にぷって計画が作成されている実態も明らかに なり,発達の視点から個々の幼児の「遊び」での経験を 理解した保育やその計画が実現しているとは考えにくい
現実も明らかになった。
指導計画の立案についての意識調査からは,「保育を する上で必要なものであると感じている」保育者が 71%いる一方で,忙しくて書く時間がもてないとする 保育者が39%にのぼり,指導計画は必要であるとしな がらも,日常の仕事の中では優先的に取り組まれている とは言えない現状も見られた(表4)。しかしながら月
表4 指導計画の立案に対する意識(複数回答,質間紙一部抜粋)
度数 割合
・保育をする上で必要なものであると感じている。 307 71%
・子どもの遊びはめまぐるしく変化するので,計画できるもの
ではないと思う。 15 3%
・必要は感じているが,忙しく書くための時間が確保できない
こともある。 170 39%
・計画をたてるとそれに縛られた保育になって子どもの自由な
活動が保障されないのではないか,と思う。 11 3%
・がんばって指導計画をたててもその通りにいくことはない
ので無駄なエネルギーを使っていると感じることがある。 13 3%
・自由な遊び以外の,保育者が意図的に設定する活動について,
計画をたてていけばよいと思う。 55 13%
案,週案,日案とも作成している保育者は多く,日々の 保育に占める計画立案の負担については,今後も検証す
る必要があろう。
「遊びはめまぐるしく変化するので計画はできない」,
「遊び以外の活動を計画すればよい」と回答した保育者 や,「計画によって子どもの自由な活動が保障できなく なる」,「計画通りにはいかないので立案が無駄だ」と考 える保育者が約22%もいることから,幼児主体の「遊 び」の価値やそこでの計画の重要性の理解には課題があ るといえよう。
(2)保育者の専門性
(1)の保育の計画性ともかかわってくるが,保育者自身 の専門性について検討した。
「保育の計画や記録を園長や主任の先生に提出してい るかどうか」という質問については,「いつも提出が求 められている」保育者が52%いた。そして「求められ た時期に提出している」と回答した保育者とあわせて8 割近くが,計画や記録を,幼稚園に何らかの形で提出し ていることが明らかになった(表5)。この傾向は,独
立案とのかかわりは,先に挙げた主任等による計画立案 の傾向と合わせて,個々の保育者の主体性の育ちという 面からの検証が必要であると考えられる。
次に,保育雑誌の利用状況から,保育者の専門性につ いて分析を行った。保育雑誌はいろいろな種類のものが 出版されており,「園,または個人で定期購読している」
保育者が87%もいた。そして「保育雑誌で参考にする のはどのような記事ですか」という質問に対して,指導 計画をたてるときに「よく参考にしている」保育者が7 割もいることが示された(図1参照)。壁面製作につい
指導計画(カリキュラム・週案など)
表5 保育の計画や記録の提出状況(複数回答)
度数 割合
壁面製作
保育の理験や保育の研究動向
09も 20% 40% 60% 80% 100%
図1 保育雑誌の活用の仕方(質問紙一部抜粋)
ては,保育雑誌を購読している保育者の9割以上が,保 育雑誌を参考にしていることも明らかになった。このよ
うな保育雑誌の具体例の多用から考えると,必ずしも 個々の幼児の違いや,地域性などが考えられた,個々の 保育者による主体的かつ創造的な営みであるとは言いが たいことが示唆された。
アイゥエオ
カ。
いつも提出が求められている。
学期末や年度末など,求められた時期に提出している。
提出は求められていない。
提出するものとは別に,自分なりの記録も書いている。
園長・主任だけでなく園の職員で自由に見合うことが できるようにしている。
その他
225 111 57 42
52%
26%
13%
10%
35 8%
10 2%
自のカリキュラム編成が求められる幼稚園特有の傾向と も考えられる。また,提出という課題が保育者の着実な 実践の動機につながる面も認められよう。その一方で,
この提出・チェック体制と保育者の主体的な保育の計画
5.むすび
本稿の目的は,保育の計画性に対する保育者の意識を 明らかにすることによって,幼稚園教育において「遊び」
と保育の計画がどのようなかかわりで考えられているの かを考察し,今後の専門性育成や指導計画のあり方への 方向性を探ることであった。調査の結果によると,大部 分の保育者は自ら何らかの形で,しかも多くは複数の形 態の指導計画を作成している・しかしその一方で,週や 日の計画といったもっとも個々の幼児に応じた計画がな されなければならないものが,学年の代表者や主任など,
担任以外の者によって計画が作成されている実態も明ら かになった。これは先に述べたように個々の幼児に対し て,「遊び」を通した経験を理解し,発達の視点から計 画的な保育実践をめざそうとする保育が実現していると はいいがたい実情でもある。保育者の計画に対する意識 では,遊び以外の活動を計画すればよい,また遊びはめ まぐるしく変化するので計画はできない,と回答した保 育者が公私立とも延べ数にしてそれぞれ約15%いる。
また,計画によって子どもの自由な活動が保障できなく なる,計画通りにはいかないので立案が無駄だとする回
答とをあわせると約25%と,幼児主体の「遊び」の価 値や,それに対する計画の重要性の理解においては課題 があるといえよう。前述の週案・日案への姿勢とあわせ ると,保育あるいは幼児期の発達に対する保育者による
「遊び」の理解における問題であるといえよう。
また,忙しくて書く時間がもてないとする保育者が 39%にのぼり,指導計画は必要であるとしながらも,
日常の仕事の中では優先的に取り組まれているとは言え ない現状も垣間見える。それに対して,今回の調査によ れば,多くの保育者は複数の形態の指導計画の作成に何 らかの形でかかわっている。指導計画に対する保育者の 負担感の大きさと,上記のような本来求められる保育の 計画性の理解とのかかわりは今後の保育現場の課題であ
ると同時に,筆者らの研究課題でもある。
指導計画に対する保育者の負担感は,後述する幼児教 育施設をとりまく厳しい現状も大きくかかわっていると 思われる。また52%の保育者が指導計画や記録の提出 が常時求められていた。前述のように園ごとにカリキュ ラム編成が求められる幼稚園特有の傾向であり,とりわ け私立園による独自の教育を求める傾向であるとも考え・
られる。また,提出という課題が保育者による実践の動 機につながっている面もあろう。しかしその一方で,こ の提出・チェック体制は,先に挙述べたように保育者の 主体的な保育の計画立案とのかかわりの姿勢や,個々の 保育者の主体性の育ちという点で問題を孕んでいると考 えられる。これについては,特に就職後早期からめ研 修・専門性育成のあり方という視点から,さらに検証す る必要がある。
前述のように,保育は幼児が自発的に展開する遊びの 中での経験を総合的にとらえ,それを発達の過程の中で 意味づけていく営みであるといえる。つまり,個々の幼 児と保育者との関係性の中での幼児理解に基づく,保育 者の主体的営みであり,自ずと独自性も求められるもの でもある。しかし上記のように,実際の幼稚園において は,代表者による計画立案や,先に調査結果を示した保 育雑誌の具体例の多用など,必ずしも個々の保育者によ る主体的かつ創造的な営みであるとは言いがたい実情が
あった。
幼児期特有の学びと位置づけられている幼児主体の
「遊び」であるが,近年特に「学び」としての意義が小 学校教育との連携,接続という面から強調されている・3)。
中には,教科指導的な,あるいは伝統的授業形態である 一斉指導的な内容を幼児期,特に5歳時の「協同的学び」
とする主張も見られる。それは保護者の早期教育の二一 ズとあいまって,幼児教育の独自性,幼児期特有の学び としての遊びの喪失といった問題につながる危険性をも 孕んでいる。本調査によって明らかになった保育者の計
画に対する主体性の欠如という問題は,こうした現在の 幼稚園教育をめぐる課題に対する現場体制の脆弱さにつ ながるものである。幼児期にふさわしい生活の実現とい う幼稚園教育の基本の実践的な確立のためには,幼児教 育の独自性,幼児期の発達の特性を,具体的な園生活の 中で理解し,保護者や同僚に対して発信していくことの できる専門性が不可欠であろう。
さて,先に述べたように現在の幼稚園教育における諸 間題には,近年の幼児教育施設,施策および保護者の保 育二一ズなどが大きくかかわっている。特に秋田県にお いては,少子化の著しい進行と過疎化,長時閥保育への 二一ズの拡大,施設の経営困難などの問題がかかわって,
幼保の一体的経営や保育所への移行,総合施設化など施 設のあり方の変化をはじめとする多様な課題を抱えてい る24)。保育現場においては早朝から夕刻に至るまでの保 育の受け入れ,それによる研修時間確保の困難,保護者 の保育二一ズと幼児期にふさわしい生活とのギャップ,
満3歳・2歳というこれまでの幼稚園教育では経験のな い保育の課題,保護者サービスと幼稚園教育本来の目的 との間での矛盾,保護者支援の役割の拡大,幼保一体化 への動き,それらが誘引となっての長時間勤務による心 身の疲労,賃金をはじめとする低水準の雇用条件など,
専門性向上に必要な研修の保障は極めて困難であるとい わざるを得ない。このような幼稚園の機能の拡大,転換 は,当然地域社会や親子の保育要求に対応して実施され ているが,園経営や自治体の財政にもかかわって計画さ れており,そこには必ずしも保育の専門家としての保育 者の意見が反映されているとは言えない。幼稚園をはじ めとする幼児教育施設が新たな方向を模索している現 在,そこで幼児期本来の発達が保障される保育の実現の ためには,幼児の発達や幼児期にふさわしい生活のあり 方について,保護者や行政等の外部に説明,発信する力 が保育者には求められている。しかし,それらは同時に,
最も必要とされる研修機会を保育者から奪う結果ともな っている。こうした困難な状況にある現在の幼稚園教育 では,幼児期特有の学習である「遊び」の,意図的計画 的教育としての価値を理解し,幼児の発達の過程を読み 取り,理解した保育の展開をする力が強く求められる。
そうした保育の現代的課題に対する保育者の専門性と いう視点から,さらに幼児の自発的活動としての遊びに 対する保育者の計画のあり方,また幼児期の学びのプロ セスを明らかにしていくことを筆者らの今後の課題とし
たい。
注
1)時代の変化に対応した今後の幼稚園教育のあり方に関する調 査研究協力者会議(平成9年11月4日)
2)この最終報告は,1.幼児教育をめぐる現状,H.幼稚園教 育の役割,皿.幼稚園の教育内容の改善,jv.多様な二一ズ に対応した幼稚園運営の弾力化の四項目にわたっての調査研 究の報告がなされている。
3)幼稚園教育要領では幼稚園教諭は「教師」と表現されている が,幼児の主体的活動を保証し,援助する役割であることか ら,そうした立場を重視する多くの実践・研究者の例に倣っ て本稿では「保育者」と表現することとする。
4)文部省『幼稚園教育要領解説』1999年,フレーベル館,p,28 5)高橋たまき『遊びの発達学』1996年,培風館,pp.31−34,
6)「幼児の保育内容一楽しい幼児の経験一」として「1.見学,
2.リズム,3.休息,4.自由遊び,5.音楽,6.お話,
7.絵画,8.製作,9.自然観察,10.ごっこ遊び・劇遊 び・人形芝居,ll.健康保育,12.年中行事」の12項目が 挙げられている。
7)岡田正章他編『戦後保育史 第一巻』1980年,フレーベル
館, pp.IO9−124,
8)「望ましい経験」は,幼稚園教育の「目的,目標より演繹し て具体的なここの目標を導き出し」て,目標にしたがって六 領域に分類したものであるとされる。一方で幼稚園教育では,
幼児の具体的生活経験を重視する姿勢をとるべきであり,生 活経験は常にいくつかの領域にまたがっているものとしなが らも,一方では組織的系統的計画の立案を目的としており,
指導計画作成のため「便宜的に」組織したとされている。
(同上書,p.ll7)
9)39年版においては,改めて幼稚園教育が総合的な指導によ って行われることが明記されるが,領域はそのままの形で踏 襲された。
10)坂本彦太郎「『幼稚園教育要領』の生活について」『楽園の再 興』1960年,フレーベル館,pp.69−79
II)高杉自子「なぜ幼稚園は『環境による教育』なのか 坂 本彦太郎先生へのインタビューに学ぶ」全国国公立幼稚園長 会『幼稚園じほう』昭和63年5月号
12)39年版幼稚園教育要領「総則」には「1.基本方針」とし て,11項目が揚げられている。そこには,「養う」「培う」
「指導を行う」「育てる」「身につける」という言葉が多用さ れ,「指導を行う」と「養う」という表現はそれぞれ4項目 で使われている。
13)関口はつ江「幼児の発達を保障する保育内容」日本保育学会 編『わが国における保育の課題と展望』1997年,世界文化 社,P.187
14)前掲『幼稚園教育要領解説』pp.23−24.
15)同上書,p.30 16)同上書,p,2g l7)同上書,p.28
18)奥山順子『幼稚園教育の過去と未来』2002年,無明舎出版,
pp.53−55.永野泉「保育雑誌におけるカリキュラムの変遷」
『季刊保育研究』6巻3号,1985年,pp,3949,(柴崎編『戦 後保育50年史②』による。)
19)同上書,p.160 20)同上書,pp49−50,
21)同上書,p.152 22)同上書,p.35
23)国立教育政策研究所『幼児期から児童期の教育』(2005年,
ひかりのくに)が発行されたほか,近年主に全国の国立大学 法人附属学校を中心に,幼稚園と小学校との連携カリキュラ ムや,生活科と幼児保育との関連が盛んに研究されている。
24)安藤節子・奥山順子他「日本保育学会共同研究委員会地域の 実態研究委員会最終報告一秋田地区の実態一」『保育学研 究』第40号第2巻,2002年,pp.176−186.