核磁気共鳴装置 (NMR) (ECX-400)
操作手順書
Delta 5 一般ユーザー用
横浜国立大学機器分析評価センター
作 成 日 2013 年 1 月 8 日 手順書No.ECX-2
作 成 承 認 ※ 本書はJEOL RESONANCE㈱が作成したマニュアルを一部改編したものです。 個人で利用する場合を除き、不特定多数への公開を禁じます。 1目次
1. 1 ログインからコネクトまで...3 1. 2 サンプルのセット...5 1. 3 サンプルの登録...6 1. 4 Jobの作成...7 1. 5 1H測定...8 1. 6 1Hデータ処理...10 1. 7 ポインターバー説明...16 1. 8 Jobの取り扱い...17 1. 9 13C測定...19 1.10 DEPT測定...19 1.11 COSY測定...20 1.12 COSYデータ処理...21 1.13 パルスシーケンスの保存と読み出し...24 1.14 オートメーションテンプレート...25 1.15 サンプル定義の説明...27 1.16 マニュアルでのサンプル操作...28 1.17 データの保存場所...30 1.18 付録...32 21.1 ログインからコネクトまで
① ワークステーション(PC)の電源スイッチをONにする。 ② windowsのログイン画面にて、Ctrlキー、Altキー、Deleteキーを同時に押す。 ユーザー名とパスワードを聞かれるので、 ユーザー名:delta パスワード:delta(●●●●●表示になる) と入力し、ログインする。 ③ ログイン完了後、デスクトップ上のDeltaアイコン をダブルクリックする。 補足 通常は、①~③までは必要ない。もし電源などが切れていた場合のみ 以上の操作を行う。 補足 Deltaコンソールは、画面奥に隠れている場合がある。コンソールを何 個も開くと動作に影響が出るので、タスクバーの アイコンを確認する。 ④ [Deltaコンソール]ウィンドウが開く。 ⑤ 上図の囲み部分のアイコン をクリックする。 ⑥ [分光計コントロール]ウィンドウが開く。 3⑦ [分光計コントロール]ウィンドウに表示されている分光計の名前 JMN-ECX400を選択する。 ⑧ 表示される接続アイコン をクリックすると、[ユーザー認証]ウィ ンドウに切り替わる。 ⑨ 名前に[delta]、パスワード[delta](* 表示になる)を入力する。 ⑩ アイコンをクリックする。 ⑪ 画面が切り替わり、分光器コントロールウィンドウが表示される。 4
1.2 サンプルのセット
■ 測定サンプルをSCMへセットする ① 5 mφサンプルロータ&ホルダに試料管を装着する。 注意 サンプルロータ&ホルダは、通常の測定では5 mφを使う。 1 ロータからホルダを引き出す(下に伸ばす)。限界まで引き出した後、ホ ルダを2-3回転させ、0-リングの捩れを直す。 回転させる 引き出す 52 ロータに試料管をセットし、サンプルゲージで試料の高さをあわせる。 注意 試料管をロータにセットしただけでは、試料管の底がサンプルゲー ジのストッパから少し浮いてしまう。高さを合わせた後、試料管を2-3回回 転させて、0-リングの捩れをとることで、管とストッパがきちんと接触す るようになる。 ② SCMの試料投入口のフタを外し、エアーが出ていることを確認した後、試料 管をセットしたサンプルロータ&ホルダをゆっくりと挿入し、浮上状態にする。 注意 SCM内に試料が入っていないことを確認する。 注意 試料管ガラス単体やロータ&ホルダ単体を入れない。 6
1.3 サンプルの登録
■ 測定を行うサンプルに対して条件付けを行う ① をクリックして、サンプル定義を新規作成する。(下図参照) ② 使用するサンプルの条件設定を行う。設定項目は下表のとおりである。 項目 内容 サンプル名 任意入力 保存名の一部に使用される 溶媒 溶媒を選択。重水素化溶媒なしの場合は[NONE]を選択。 スロット オートサンプルチェンジャ用のため使用しない。 種類 本装置は溶液測定のみであるため=Liquidsを選択。 共有 他のユーザーアカウントへサンプルの共有化 ベリファイ 測定実行への許可(測定のために必ず必要) 注意 ベリファイに必ずチェック✔を入れる。 ③ 測定に使用する[サンプル定義]を選択する。下図の囲み部分をクリックす ることで、選択状態を示す青色に変化する。 71.4 Jobの作成
■ 測定条件を選択する ① [分光計コントロール]ウィンドウのJob作成アイコンをクリックする。 ② Jobタブに切り替わる。 ☞ タブの切り替えは上図の囲み部分で切り替えが出来る。 81.5 1H測定
① パルスシーケンスアイコン をクリックして、測定条件を選択する。 ② basic/proton.jxpを選択する。(見つからない場合は を2回クリック することで、上から4番目のフォルダがbasicになる) ③ 使用するパルスシーケンスを選択後、 をクリックする。 ④ パルスシーケンスが展開される。 9⑤ 各パラメータを任意修正する。(下表は抜粋) 主要なパラメータはFavoriteタブに入っている。(表の黄色部分) タブ 項目 内容 strage_filename データの保存名 filename データ保存名の一部に使用 auto_gain レシーバゲインの自動検出(通常ON) Header force_tune チューニングの強制実行(任意)
Instrument recvr_gain レシーバゲイン値の任意設定 (auto_gain OFFの場合に設定)
x_domain 観測核 x_offset 観測中心 x_sweep 観測幅 scans 積算回数 Acquisition x_prescans ダミー積算 x_angle フリップ角度 Pulse relaxation_delay 緩和待ち時間(1scan毎の待ち時間) 補足 auto_gainは、2次元測定のときはチェックをはずす。まず1H測定を行 い、そのときのレシーバゲインの値 (右上のinfo欄を参照) を記録しておき、 Instrumentタブのrecvr_gainに自分で入力する。 補足 force_tuneは初回測定と、核種および溶媒を変えたときだけチェックを 入れればよい。 ◆ データの保存名について ☞ サンプル定義で入力した[サンプル名]とパルスシーケンスの[filename] が組み合わされる。 ☞ [サンプル名]に『日付』、[filename]に『Proton』と入力した場合、デー タの保存名は日付-Proton-番号で表示される。 ⑥ をクリックすることで測定が開始される。 注意 データの自動取得にチェック✔が入っていることを確認する。 以下に自動動作を示す 。 a. サンプルのロード 10 b. サンプルスピニング c. Auto Lock サンプル定義で自動登録されている d. Gradient Shimming e. オートチューニング f. オートゲイン g. 積算 h. データの表示
終了操作 ⑦ 測定が終了したら、サンプルタグの排出アイコン を押して、サンプルを 取り出す。 注意 サンプルを取り出した後は、必ず試料投入口にフタをする。 注意 ローターから試料管を取り外す際、かなり硬く力が要るので、試料管 を破損しないよう注意する。また、ローターは必ずケースに保管する。 ⑧ Jobタグを開き、Jobリストにある項目を選択状態にした後、下にある削除ア イコン または、Deleteキーで削除する。 注意 Jobを全て削除しないと、サンプル定義を削除することは出来ない。 ⑨ 測定に使用した[サンプル定義]のエントリーを アイコンで削除する。 ⑩ [分光計コントロール]ウィンドウを閉じる。 ⑪ [Deltaコンソール]ウィンドウは、閉じなくて良い。 ⑫ 使用簿に記入して、終了。 11
1.6 1Hデータ処理
● データ処理に関する基本操作 オートアイコン プロセスリスト FID ポインターバー オプションパネル スペクトル 位相補正パネル この節では特に注意が無い場合、 のようなアイコンはウィンドウ中ほどのポ インターバーのアイコンを指す。また で囲ってある文字は、キーボードの キーを指す。 ■[モードの切り換え] 各モードでは、Space キーを押している間は[Zoom]モー ド に、Ctrl キーを押している間は[Select]モード に一時的に切り替わる。 ■[Y 軸方向の拡大] Y 軸方向に拡大するときは、ポインターバーの Y ゲインの 調整 にしてスペクトルをドラッグして上下させる。また、拡大ツール で スペクトル枠の目盛り部分を使って、XY 軸のみを拡大することもできる。 ■[拡大の取り消しと初期化] スペクトルの拡大・縮小を一段階戻したいときは -キー、初期段階に戻したいときはHome キーを押す。 ■[Y 軸表示の最適化] 表示しているピークの Y 軸方向を画面内に収めるように 調整するなら、キーボードのEnd キーを押す。 ■[スペクトルの移動] 矢印キーを押すことで、スペクトルを左右に移動できる。 スペクトルの移動ツール を使うこともできる。 その他、詳細は1.7 ポインターバーの説明も参照のこと 12● 位相合わせ ④ ② ① ⑤ ① もし、位相補正パネルが閉じていたら、1Dプロセッサの右枠にある パネル(縦書き)を開く。 ② オートアイコンの、自動位相補正アイコン をクリックする。 ③ 最も強度の大きいピークを自動検出し、φPが設定される。(グレーの縦線が マーカーとして表示される。) ④ 細かな位相補正は、位相補正パネルにある数値を変更して行う。最初にP0を 調整し、次にP1を調整する。 ⑤ プロセスリストの をクリックして位相情報をProcess_Listに登録する。 ☞ アイコンの場合、P0はスペクトル上の最大強度のピークに設定される。 ☞ ポインターバーの アイコンで、任意にP0を設定することもできる。 ☞ はP0設定されたピーク周辺の位相補正 ☞ はP0から離れたピークに対する位相補正 13
● リファレンス設定 ② ① ⑥ ① ウィンドウを最大化し、1Dプロセッサの右枠にある パネルを開く。 ② に設定したい値を入力する。(例:クロロホルム-dなら7.26 ppm TMS入りなら0.0 ppm) ③ リファレンス設定を行うピーク位置を拡大する。(拡大はポインターバー ) ④ ポインターバー を選択する。 ⑤ ピークの任意の場所をクリックすることで、リファレンス設定が行われる。 注意 クリックは一回だけ押すこと、もし間違って複数回押してしまったら、 Process_List (画面右上) に表示されている二番目以降のReferenceを選択状 態にし、下の アイコンで消去する。 ⑥ をクリックしてリファレンス情報をProcess_Listに登録する。 注意 これ以降の操作では、 を押さないこと。押すとこの段階まで情報 が戻ってしまう。 ● ピークピッキング ① ポインターバーのアイコン を選択すると、ベースライン付近に4本の線が 現れる。緑と赤のラインはノイズライン、灰色のラインはスレッショルドラ イン、黒のラインはベースラインを意味している。 14
スレッショルドラインにカーソルを合わせ、ドラックして上下させ、スレッ ショルド値を決定する。 ノイズライン スレッショルドライン ベースライン ノイズライン 注意 ラインが分かれないときは、ライン上の□(図の○参照)をクリックす ることで選択しやすくなる。 ② オートアイコンの アイコンをクリックすることでピークピックが自動で 行われ、ピークトップがスレッショルド値より高いピークをピークとして認 識する。 ③ 任意のピーク及び個別にピーク検出する場合は、 で選択する。 注意 このモードでは二つのノイズライン間の外側のピークが検出できる。 ノイズライン範囲内のピークを検出するには、ベースラインとノイズライン を再設定する必要がある。 例 上の図では、bとcのピークのみ、 で検出できる。aとdは で手動で検出 する必要がある。eとfはノイズラインを再設定しなければ、ピークとして検 出することは出来ない。 ④ ピークピックされた値を選択する場合には、 で選択する。 15
⑤ 選択後に消去する場合はDeleteキーを押す。 ⑥ ピーク間の J 値(距離)を表示したい場合は、距離を測りたい二つのピークを 選択し、カーソルツールの ボタンをクリックし続けると表示されるプ ルダウンメニューから、[J カップリング[J]]の位置にカーソルを合わせ、ボ タンを離す。選択されたピーク間のJ 値と中間の波長が表示される。 → ● 積分 ① オートアイコンの をクリックすることで、自動検出する。 ② 個別に積分曲線を描く場合には、 を選択する。 ③ X軸上で任意の場所をドラッグすることで積分曲線が描かれる。 ☞ クリックした位置の周辺にすでに積分曲線がある場合などには、積分の追加 ではなく、存在している積分区間を選択してしまうことがある。その場合に はAltキーを押しながらクリックすることで、積分区間を選択することなく追 加することが出来る。 ④ 積分曲線の追加と削除 16
1. 追加は で行う。 2. 削除は、積分曲線を選択後( または で選択)、Deleteキーで行う。選択 状態の積分曲線は、枠付きと積分値の色が青に変わる。 ⑤ 積分曲線の分割 1. 積分曲線を分割したい場合は、その積分曲線を選択する。 2. 積分枠の左上の 付近にマウスカーソルを合わせると、 マウスカーソルが になる。 3. この状態のまま左右にドラッグして、任意の位置で指を離すとカットできる。 ⑥ 積分の規格化 1. 任意の積分値を選択する。( または ) 2. 1D Processorウィンドウの右側にある を展開する。 3. [積分規格化]へ任意の数値を入力し、Enterキーを押す。 積分の規格化 ● 処理済データの保存 ① 1Dプロセッサのプルダウンメニューの[ファイル]を選ぶ。 ② [別名で保存]を選択し、名前を付けて保存する。 ③ [データの自動取得]を選択しているので、データフォルダ(マイ ドキュ 17
メント-JEOL-data)にfidデータが入る。タスクバーのエクスプローラーアイ コン を右クリックすると、[いつも表示]の欄からdataフォルダにつなが る。 ④ fidデータと処理済データを、自分の研究室のフォルダに移動させる。もしく は自分のUSBに保存する。 注意 ピークピッキングや積分処理を行ったデータは、保存しなければ処理 情報が残らない。また、フーリエ変換したデータは、上書き保存するとFID に戻らない。 注意 各研究室フォルダに移動されていないデータは、逐次消していくので、 忘れずに移動しておくこと。 ● 他フォーマットへのデータ変換 ① 1Dプロセッサのプルダウンメニューの[ファイル]を選ぶ。 ② [別名で保存]を選択し、ウインドウを開く。 ③ プルダウンメニューの[ファイル]-[出力フォーマット]から保存したい フォーマットを選ぶ。 ④ 通常の操作にしたがって、ファイルを保存する。 ● データの印刷 ① 印刷アイコン をクリックすることで印刷オプションが開く。 ☞ 印刷は表示されている状態が印刷される。 ② 用紙設定、白黒/カラー、パラメータの有無などを選択して印刷を行う。 ● Deltaと各種ソフトの互換性について (○) Topspin 一次元 (fid は可、1r は不可) ※1 (○) ALICE 一次元 (フーリエ変換前) (×) ALICE 一次元 (フーリエ変換後) (×) Topspin 二次元 (○) ACD / Spectrus 一次元・二次元 ※1 Topspinのデータを開くときは、フォルダごと必要。データファイル単 体では開くことは出来ない 詳しくは、1.8 付録 TOPSPIN 1.3とのデータ互換を参照 18
1.7 ポインターバー説明
1.8 Jobの取り扱い
● Jobの基本 Delta Version5ではJob単位で測定が行われる。 Jobの基本構成は下図のとおりである。 Jobに対してそれぞれ を行う必要がある。 ● 1つのサンプルに対して複数の測定を連続して行う Jobの中に複数のExperimentを構成することで、1つのサンプルに対し連続し て測定を行う。 上図の場合、測定のパラメータ(積算回数など)は必要に応じて変更しなけ ればならないが、 をクリックすると、連続して測定を行う。 20● Jobへのパルスシーケンス追加方法 複数のパルスシーケンスを登録する場合、以下の方法で行う。 ① 既に1つ(または複数)パルスシーケンスが登録されている場合は、下図の ように [Job]の部分を選択(青色に反転)する。 ② アイコンをクリックしてパルスシーケンスを追加する。 ☞ 上図の場合、[proton]と表示されている部分でパルスシーケンスの構成に なるので、 アイコンが表示されない。 ● Jobの追加と削除 ① Jobを追加する場合は、 をクリックする。 ② 選択したJobを削除する場合には、 をクリックする。 ☞ 複数のJobまたは、パルスシーケンスを選択する場合は、Shiftキーを押したま ま選択する。 ☞ アイコンが使えない場合には、キーボードのDeleteキーを押す。 21
1.9 13C測定
● 測定 ① Jobを新規作成または追加する。 ② をクリックして、basic/carbon.jxpを選択する。 (見つからない場合は をダブルクリックして探す) ③ 必要なパラメータを変更する。 ④ をクリックすることで、測定が開始される。 ● データ処理 ① 得られたスペクトルに対して処理を行う。 ☞ 手順は 1H測定と同様である。積分はしない。 位相補正 リファレンス設定 ピークピッキング1.10 DEPT測定
● 測定 ① Jobを新規作成または追加する。 ② をクリックして、basic/dept.jxpを選択する。 (見つからない場合は、 をダブルクリックして探す) ③ 必要なパラメータを変更する。 ☞ [Pulse]タブ:selection_angle=135[deg] このパラメータを45[deg]、90[deg]、135[deg]に変更できる。 ④ をクリックすることで、測定が開始される。 221.11 COSY測定
① 1H高分解能スペクトルの測定を行う。 ☞ これまでの手順と同様の測定方法である。このとき、行ったオートゲインの 値を右上のInfoリストから記録しておき、後でCOSYのrecvr_gainに登録する。 ② Jobを新規作成または追加する。 ③ をクリックして、basic/cosy.jxpを選択する。 (見つからない場合は、 をダブルクリックして探す) ☞ basic/cosy.jxpはpfg (Pulse Field Gradient) 測定である。④ 必要なパラメータ(積算回数など)を変更する。 ◆ 観測範囲の変更方法 (☞ 必須の操作ではない) 1. 1次元の1Hスペクトルから任意の範囲に拡大する。 2. 1次元の1Hスペクトルは画面上(モニター上)に残しておく。 3. 『Acquisition』タブの右側にある アイコンをクリックして、先ほど拡大し た1Dデータを選択すると、『x_offset』と『x_sweep』の値が自動入力される。 ⑤ をクリックすることで、測定が開始される。 23
1.12 COSYデータ処理
● 高分解能データの貼付 ① 測定が終了すると下図が表示される。 をクリックして高分解能データ貼 り付けウィンドウを表示させる。 ☞ 標準状態では投影データが貼り付けられている。 ② 2Dビューワウィンドウの アイコンをクリックする。(アイコンが凹む) ③ プルダウンメニューの[レイアウト]⇒[高分解能データ貼付]⇒[両軸の スライスウィンドウに貼付]を選択する。 ☞ HMQCなど1H観測の1H-13C二次元の場合は、X軸に1H、Y軸に13Cの高分解能 スペクトルを貼り付ける。 ④ マウスカーソルが指マークに変化する。 ⑤ 1次元の1Hスペクトルを選択する。 24⑥ プルダウンメニューの[レイアウト]⇒[1D表示]⇒[X軸:スライスウィ ンドウを表示]を選択する。 ⑦ プルダウンメニューの[レイアウト]⇒[1D表示]⇒[Y軸:スライスウィ ンドウを表示]を選択する。 ⑧ 表示されている2Dビューワに高分解能データが張付く。 ● 等高線表示の変更 ① 2Dビューワのスペクトル上で、マウスを右クリック(長押し)する。 ② 表示されるメニューから[等高線調整ツール]を選択する。( ¥ キー) ③ 等高線調整ツールを使用して、適切な表示を行う。 25
● 2Dデータのリファレンス設定 2Dスペクトルと高分解能スペクトルの信号位置がずれた場合の位置合わせ 方法である。 ネイティブスケールの場合はこの操作は不要である。 ① 1次元の高分解能スペクトルを貼り付けた、2Dビューワのプルダウンメニュ ーから[補助ツール]⇒[ジオメトリツール]⇒[リファレンスのコピー] を選択する。 ② 新たに開いた[化学シフト基準のコピー]ウィンドウで以下の操作を行う。 1. をクリックして基準となるスペクトルを選択する。この 場合、2Dビューワに貼り付けたf2側(またはf1側)スペクトルを選択する。 2. をクリックして、対象の2Dスペクトルを選択する。 3. 適用軸をクリックする。 ☞ 拡大がリセットされる。 4. 元に戻す場合には、[取消]をクリックする。 26
1.13 パルスシーケンスの保存と読み出し
● パルスシーケンスの保存 積算回数や、auto_gain、force_tuneなどの測定パラメータを個別に変更した パルスシーケンスを保存することが出来る。 ① サンプル登録を行い、Jobを作成する。 ☞ 測定を実行しないので、サンプルをSCMへセットする必要はない。 ② パラメータ変更したパルスシーケンスを作成する。 ③ プルダウンメニューの[パルスシーケンス]⇒[ファイル]⇒[保存]を選 択する。 ☞ パルスシーケンスの保存の時には、下図の状態で保存する。 ☞ Jobリスト上のパルスシーケンス部分を選択した状態で行う。 ④ [パルスシーケンスを保存]ウィンドウが開くので、名前を付けて保存する。 ⑤ 保存先は任意であるが、デスクトップ上にフォルダを作成して保存すること を勧める。 ● 読み出し ① Jobを作成した段階で、 をクリックする。 ② 保存先を選択し、パルスシーケンスを読み出す。 271.14 オートメーションテンプレート
◆ [オートメーションテンプレート]とは、[Job]作成時に表示されている簡 易アイコンや標準的な測定である。 ◆ [オートメーションテンプレート]を使用した測定の場合は、以下の動作が自 動で行われる。(設定変更可能である。詳細は管理者に問い合わせる。) 項目 設定 備考 自動印刷 ON/OFF可能 管理者扱い ピークピッキング 1H、13Cの1次元スペクトル 印刷時 積分曲線 1Hの1次元スペクトル 印刷時 ディスプレイへの表示無し ON/OFF可能 測定登録前 ◆ ディスプレイへの表示を行う場合には下記の設定を行う。 a. 各パルスシーケンスにて、データの自動取得に『チェック』を入れる。 ☞ オートメーションテンプレートでは、データの自動取得を標準設定では行わ れない。 ◆ それぞれの測定において、測定パラメータを変更することができる。 28● オートメーションテンプレートの測定内容 Method 測定内容 種類 積算回数 測定時間 Proton 1H測定 8 約2分 Carbon 13C測定 1024 約53分 DEPT DEPTによる13C 級数判定 1次元 512 約27分 COSY 1H観測同種核シフト相関(絶対値) 1 (1*n) 約8分 TOCSY 1H観測同種核全シフト相関(位相検波) 4 (4*n) 約1持間 NOESY 1H観測同種核NOE相関(位相検波) 4 (4*n) 約1時間 ROESY 1H観測同種核ROE相関(位相検波) 4 (4*n) 約1時間 HMQC 1H観測異種核シフト相関(絶対値) 4 (1*n) 約29分 HSQC 1H観測異種核シフト相関(位相検波) 2 (2*n) 約29分 HMBC 1H観測ロングレンジ異種核シフト相関(絶対値) 2次元 8 (2*n) 約1時間 ☞ 色分けは類似の測定法を示している。 ☞ 測定時間は標準設定の場合である。 ☞ 積算回数の括弧書きは位相回しの設定で、この通りの倍数にすること。積算 を増やす場合は、2のべき乗にした方がよい。 ☞ NOESYまたはROESYは、デフォルト設定では感度が不十分な場合がある。 ☞ 絶対値法は位相補正が不要なのでビギナー向きで、位相検波法はピークの等 高線表示の形がきれいになる傾向がある。 29
1.15 サンプル定義の説明
◆ サンプル定義には試料管のLoadから分解能調整などがパラメータ設定され ている。下表にデフォルト設定を記載する。 ◆ サンプル定義の確認方法は下図を参照せよ。 ◆ サンプル定義の展開方法はサンプル定義の左端の▼をクリックする。 デフォルト設定で登録されている項目 項目 内容 デフォルト 備考 gradient shim 自動分解能調整 ON 測定前に実行lock_state ロック動作 AUTO LOCK 測定前に実行
preparation 動作の許可 ON spin_set 設定回転数 15 [Hz] spin_state 試料管回転動作 ON Load後に試料管回転 temp_set 設定温度 25 [dC] temp_state 温度可変動作 OFF 測定前に実行 マニュアル操作でシム調整を行った後に追加される項目 項目 内容 デフォルト 備考 last_shimmed 直前のシム調整実行時間 日-月-年 時:分:秒 30
1.16 マニュアルでのサンプル操作
■ サンプルのLoad/Eject、SPIN、Lock、分解能調整 ① サンプル定義を作成し、選択状態にする。 ② アイコン をクリックし、マニュアル制御パネルを開く。 エリア 項目 動作 備考 サンプル制御 サンプルのLoad/Eject サンプルロード後、溶媒認識 スピニング操作 試料管の回転、回転数 ① 温度制御 温度可変、温度設定 オートロック、ロック、ロックオフ ② Lock制御 グラジエントシム サンプル定義と連動 オートシム 注意あり以降参照 ③ シムグループ マニュアルシムパネル 31● オートシム実行時の注意点 ◆ オートシム実行前に[シムグループ]を必ず選択する。 シムグループ表示されているシム項が動作する。 通常は[Z1 Z2 Z3 Z4]を選ぶ ① オートシムを実行するシム項を選択する。 ② シムグループをリストの中から選択し、 のいずれか のアイコンを押す。 ③ 停止する場合は、 を押す。 例:シムグループにてZ1、Z2を設定した場合の動作 :およそ2-3分でZ1、Z2の分解能調整を行う。 分解能調整終了後、 は停止する。 :700MHz以上の高磁場SCM対応用であり、使用しない。 :およそ4~5分でZ1、Z2の分解能調整を行う。 分解能調整終了後も、 を継続して分解能調整を行う。 32
1.17 データの保存場所
● 過去のデータを開く ① [deltaコンソール]ウィンドウの アイコンをクリックする。 ② [ファイルブラウザ]ウィンドウが開く。 ③ をクリックする。 ④ 任意のデータを選択して、 をクリックするとデータが開く。 保存先を任意変更されたデータは個別に保存先を指定する。 の保存データは一度、ディスプレイ表示されたデータになる。 ● データの説明 ◆ データを選択すると、[ファイルブラウザ]下部に情報が出る。 33● ディスプレイ表示していないデータの保存先 ① [deltaコンソール]ウィンドウの アイコンをクリックする。 ② [ファイルブラウザ]ウィンドウが開く。 ③ をクリックする。 ④ 任意のデータを選択して、 をクリックするとデータが開く。 には、すべてのデータが保存されている。 また、一度もディスプレイ表示していないデータの一時保管先である。(主に、 オートメーションテンプレートを使用した測定+自動印刷のデータ) ◆ ディスプレイ表示されたデータは、ワークステーション内のハードディスク に保存される。 ◆ オートメーションテンプレートで測定し、ディスプレイ表示されなかったデ ータは、[分光計制御コンピュータ]内部に保存されている。 ◆ から読み出すことで、ワークステーション内に自動的に複製保存 する。 から、同じデータを何度も読み出すと、同じデータが何度も複製され る。上書き保存ではなく、データの管理番号がその都度繰り上げになる。 したがって、 からのデータを利用する場合は、必ずワークステーショ ンにデータをダウンロードしてから作業を行うこと。 34
1.18 付録
■ 1H Presaturation測定 ◆ 手順 ① 1次元の1H測定を行う。 パルスシーケンス:global/basic/proton.jxp ② Jobを新規作成し、指定のパルスシーケンスを開く。 パルスシーケンス:global/1d/All Files/single_pulse.jxp ③ 各種パラメータを任意に変更する。 ④ [Pulse]タブの[irr_mode]から[Presaturation]を選択する。 ⑤ irr_offsetに1H測定データから照射位置を選択する。 1. 1H測定データの任意のピークを拡大する。 2. を選択し、任意ピークの中心でクリックする。 3. パルスシーケンスの[Pulse]タブのirr_offsetにカーソルを合わせて、マウ スを右クリック(長押し)して、[ペースト]を選択すると照射位置が入力 される。 ⑥ [Pulse]タブの[irr_attenuator]の値を設定する。 Irr_attenuator の値は、照射の出力パワーに該当するので注意すること。 40[dB]より、数値を小さくしない。0[dB]でフルパワーになる。 35■ 1H Homo Decoupling測定 ◆ 手順 ① 1次元の1H測定を行う。 パルスシーケンス:global/basic/proton.jxp ② Jobを新規作成し、以下の指定のパルスシーケンスを開く。 パルスシーケンス:global/1d/All Files/single_pulse.jxp ③ [Header]タブにある[auto_filter]をOFFにする。 ④ 各種パラメータを任意に変更する。 ⑤ [Pulse]タブの[irr_mode]から[Homo Decouple]を選択する。 ⑥ 以降の設定は、前述『1H Presaturation測定』と同じ方法である。 Irr_attenuator の値は、照射の出力パワーに該当するので注意すること。 40[dB]より、数値を小さくしない。0[dB]でフルパワーになる。 ☞ 照射位置のコピー&ペーストを使用することで、差NOE測定などで、選択励 起測定などに応用できる。 36
■TOPSPIN 1.3とのデータ互換 ◆ 手順 ① TOPSPINで1次元の1H測定を行う。 ② Deltaを起動する。 ③ Deltaコンソール上の からファイルブラウザを開く。 ④ ①で測定したデータの「”File Name”-”EXPNO”」のフォルダをダブルクリッ クで▼にして開き、acquもしくはfidを選択した後 をクリックする。なお、フ ォルダを開くとき、左枠の場所のショートカットで選択することができるが、 これらはインストールされたDeltaの設定によって異なる。 ⑤ ファイルコンバートが終了すると、1D プロセッサが起動し、以降は Delta の手順に従ってデータを処理することができる。 37
☞ 二次元NMR には対応していないので、ブルカーのデータを Delta で処理す ることはできない。 ☞ ALICE のフーリエ変換後のデータには対応していない。フーリエ変換前の FID であれば Delta で処理ができる。 ⑥ Delta で処理されたデータは、マイドキュメント-JEOL-data フォルダ内に 保存されている。拡張子の変更などの操作は必要ない。 38