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専 攻

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Academic year: 2021

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保 育 者 に お け る 勤 務 継 続 意 欲 を 規 定 す る 要 因 に つ い て

専 攻 人間教育専攻 コース 幼年発達支援コース 氏 名 宮 崎 秀 佳

目的

以前、筆者が幼稚園で勤務していた時、保育 者の質の低下と保育者の早期離職が問題とされ ていた。秋田(2004)は、保育者は「保育者であ る事jから『保育者になっていく』機会をえな ければならない、と保育者としての経験を積む うちに保育者の質が良くなっていくと示唆して いる。そこで著者は、質の低下を防ぐためにも、

どのようにすれば、早期離職者を減少させるこ とが出来るのかと疑問を抱えていた。先行研究 では、離職の研究ばかりが先行していた。しか し同じ離職要因を抱えていても、離職してしま う保育者とそれで、も頑張っている保育者が存在 する。そこで本研究では、継続というプラスの 要因に視点を変え、様々に離職要因を抱えてい ても、辞めない保育者に目を向け、離職を思い とどまらせ頑張ろうと思わせるような、保育者 が辞めずに頑張れる要因について検討してし、く。

方 法

調査対象は

T

県、

E

県の公立、私立の幼稚園、

保育園の保育者130名に2010年8月に実施した。

有効回答数は115回答で、あった。質問項目は予 備調査の結果をもとに,職場での自分の意識に ついて6項目、仕事を続けられる理由を(仕事,

保育者仲間,同僚,上司,後輩,子ども,保護者,母 親,父親,兄弟,夫,彼氏,我が子,友達,近所の人) について 145項目、 7件法で回答をおこなった。

指導教員 田 村 隆 宏

公立と私立での比較 結果と考察

勤務継続意欲に関わる要因の評定値を公立 と私立に分類しそれぞれの項目について平均値 を求めた。その平均値をもとに公立と私立の差 を見る為にt検定を行った。検定の結果、上司 得点、母親得点、父親得点、夫、彼氏得点にお いて公立の方が私立よりも有意に高いという結 果が得られた。上司得点については、私立の上 司は経営者が多く、一方公立では市町村に雇用 されているために、私立よりも公立の方が、上 司も他の職員と同じ立場にあるため、他の職員 へのサポートが高いのではないかと考えられる。

母親得点については,私立の方が公立よりも手 間や工夫の必要とされる作業が多いため、家に 持ち帰り仕事をすることが多く、生活面や技術 面で母親のサポートが必要とされる為、私立の 方が公立よりも高くなったのではなし、かと考え られる。父親得点については、私立は経営者が 家族で運営しており、園長が男性ということが 多く、一般の会社のような系E織構成がとられ、

運営者が男性ということから、男性の考え方の 理解が求められるため、父親の意見が私立で働

く上でのサポートになると考えられる。

労働形態での比較 結果と考察

勤務継続意欲に関わる要因の評定値を正規 職員と臨時職員に分類しそれぞれの項目につい

D

(2)

て平均値を求めた。その平均値をもとに正規職 員と臨時職員の差を見る為にt検定を行った。

検定の結果、信念得点、手段得点、上司得点に おいて公立の方が私立よりも有意に高いという 結果が得られた。信念得点については、正規職 員は雇用期間や待遇が安定しているが、臨時職 員は雇用期間や待遇が不安定なため日頃から仕 事に対して正規職員よりも臨時職員の方が信念、

を持って働いているのではないかと考えられる。

手段得点については、臨時職員は正規職員と違 い、自分の収入を生活の主としておらず、今あ る生活や今後の生活の足しにすることが目的と

して働き始める人が多いことから、臨時職員の 方が正規職員よりも生活得点が高いのではない かと考えられる。上司得点については、正規職 員はクラス経営や園運営に責任を持つように期 侍されており、個人が任された責任を理解し、

その上で、自分の仕事を見つけて行動する場面 が多く、一方臨時職員は任された仕事には責任 があるものの、上司からの指示を受けて仕事を する場面が多いため、臨時職員の方が正規職員 よりも上司のサポートを必要と感じているので はないかと考えられる。

職場での自分の意識の比較 結果と考察

検討した6つの意識、(自分は職場で誰かを 支えていると思う意識、職場の仲間が自分を支 えてくれると思う意識、職場の仲間が必要だと 思う意識、職場の仲間に満足していると思う意 識、自分は職場の仲間にとって必要だ、と思われ ていると思う意識、職場での自分に満足してい ると思う意識)の高い人は、信念や仕事、使命感、

同僚、上司、後輩、子ども、保護者、母親、父 親、兄弟、我が子、友達の影響から勤務継続意 欲が高められやすいという結果が得られた。こ

‑46 ‑

れらの6つの意識が高い人は、職場での人間関 係がよく、より良い保育を目指すために,仲間と 協力して仕事をする傾向があるのではないかと 考えられる。また、必要とされると感じること や、満足をしていると感じていることから、現 実に仕事がよくできるということも考えられる。

このことからこれらの多くの要因からの影響で 勤務継続意欲が高められやすいのではないかと 息われる。

まとめ

勤務継続意欲を高めるためには、一般的にも 指摘されている給与面や労働形態などの改善の みならず、自分は職場で誰かを支えていると思 う意識、職場の仲間が自分を支えてくれると思 う意識、職場の仲間が必要だと思う意識、職場 の仲間に満足していると,思う意識、自分は職場 の仲間にとって必要だと思われていると思う意 識、職場での自分に満足していると思うといっ た意識を高めることも重要であることが明らか にされた。

今後の課題

本研究から、勤務継続意欲を高めるためには 6つの意識を高めることが重要だとわかった。

今後の研究では、保育現場においてこれらの意 識が高められるためにどのようなサポートが必 要であるかを明らかにしていきたい。

【参考文献】

秋田喜代美 (2004).養成校と保育現場の共

生は保育者の質を支えることができるのか ー危慎される保育者の「質の低下jを考える

日本保育学会第

5 7

回大会研究論文集,

4445.

参照

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