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■現状と課題
一貫して減少を続けていた本区の人口も、平成9年を底に増加に転じ、以降も微増傾向
にあります。世帯数も同様に増加しており、最も世帯数が多かった昭和50年と同程度の水
準となっています。世帯類型別には、単独世帯と夫婦のみの世帯は増加していますが、夫
婦と子の世帯は一貫して減少を続けています。特に単独世帯が増加しており、一般世帯に
占める単独世帯の割合は新宿区・渋谷区と並び23区で最も高く、ファミリー世帯の割合は
23区の中でも低いものになっています。特に高齢単独世帯の増加が著しく、高齢単独世帯
数は平成2年から12年までの10年で約2倍に増加しています。高齢者が安心して自立した生
活を送るための住宅の役割は、ますます重要になります。そのためにも、高齢者向けの住
宅の利用環境が改善されることが必要です。
本区の住宅の状況(住宅ストック)に目を向けると、民間借家の割合が高いことに特徴
があります。また、住戸面積30㎡未満の住宅が4割以上に及び、23区と比較して、著しく
狭小なものに偏っています。また、昭和50年代に大量に供給された分譲マンションが基本
計画期間中に築30年を経過することとなり、建替えの検討を始める必要があるマンション
が急激に増加することとなりますが、居住者の高齢化など、マンションの改築・建替えに
は様々な障害があります。そのため、老朽化を迎えるマンションの、大規模な改修や建替
えを円滑に行うための対策を講じる必要があります。また、住宅は居住者の生命身体、財
産を守るという基本的な性質があります。そのためにも、安全と安心性を向上させていく
ことが必要です。
高騰を続け、人口流出の要因となっていた地価はバブル期前の水準にまで降下し、都心
部に引き続き豊島区でも、分譲マンションの旺盛な供給が続いています。しかし、いわゆ
るワンルームマンションの供給が突出して多く、単独世帯の増加を招き、世帯構成のバラ
ンスに影響を与えています。若い世代が住む都市としての性格を大切にしながらも、子育
てファミリー世帯の定住を促進し、バランスのとれた世帯構成を基盤とした活力あるコ
ミュニティを形成するためにも、ワンルームマンションの過剰な供給を抑制し、多様で良
質な住宅の供給を誘導していくことが必要です。
人口減少社会の到来、少子・高齢化の進行、経済の安定成長への移行、日本型の雇用慣
行の見直しなど大きな変革期にあり、加えて地価の下落など住宅政策を取巻く状況は大き
く変化しています。国の「第八期住宅建設五ヵ年計画」や都の住宅マスタープランにおい
ては、今後の住宅政策として、行政と民間における新たな役割分担と連携の下で、市場を
通じた住宅サービスの供給を基本とし、行政は市場の機能を十分に発揮させるよう市場の
整備・誘導を図るというソフト面に重点を置いた新たな政策への転換が図られています。
税収が大幅に増加することが望めない成熟社会にあっては、既存施策の延長線上で事業
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2
魅力ある都心居住の場づくり
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重要です。そのためにも、徹底した効率化や公平性の視点に立って、新たな発想で既存事
業の見直しを図っていくことが必要です。
■施策の方向
生活の拠点となる住宅の居住水準の向上や、良好な住宅ストックの形成に努めるととも
に、市民の発意によるまちづくり活動を支援し、身近な住環境の改善をすすめます。
❶安心居住の仕組みづくり
高齢社会において、高齢者、障害者が住み慣れた地域で自立して暮らし続けることがで
きるよう、バリアフリー住宅やユニバーサルデザインのまちづくりに配慮した、安心居住
の仕組みづくりを進めます。真に住宅に困窮する世帯への区営住宅、福祉住宅の供給や高
齢者に対する住替え家賃の助成など、住み慣れた地域の中で暮らし続けていくことができ
るよう、居住に関するセーフティネットを確保していきます。
❷良質な住宅の供給誘導
重点施策
ライフステージに応じて円滑な住替えができるよう、多様な住宅ストックの形成を進め
ることにより、定住するファミリー世帯を増やしていきます。また、ユニバーサルデザイ
ンや環境共生に対応した質の高い住宅やバランスの取れた住宅ストックの形成誘導を図る
ため、住まいづくりを支援・誘導していきます。
さらに、住宅地の特性や課題に応じ、将来像を明確にしながら暮らしやすい良好な住環
境の整備を誘導していきます。
※重点施策の選定理由
ファミリー層を増やすためにバランスのとれた住宅ストックを回復させるとともに、ライフステージやライフサイ クルに応じて、無理なく、良質な性能、住環境を備えた住宅を選択することが可能となる多様な市場の形成を誘導し ていくことが重要な施策であると判断し、選定した。
■成果指標
指 標 名 現 状 (平成前期目標22年度) (平成後期目標27年度)
1 最低居住水準未満の世帯の割合
持家4.8%
借家21.8%
(平成10年度) 「住宅・土地統計調
査」を踏まえ設定
解消に努める
2 住宅ストックバランスの割合
30㎡未満 41.3% 50㎡以上 32.9%
(平成10年度)
30㎡未満 35.6% 50㎡以上 41.4%
30㎡未満 30.0% 50㎡以上 50.0%
※特に表記がない限り、現状値は平成16年度末のものである。
【説明】
1 健康で文化的な住生活に必要不可欠な水準として、豊島区住宅マスタープランに定める最低の居住水準。5年に1度実施さ れる「住宅・土地統計調査」(総務省)による。平成15年の調査結果は平成17年12月頃発表される予定。豊島区住宅マスター プランでは、最低居住水準未満の世帯をできるだけ早期に解消すると記載。
2 区内の全住宅における住戸面積30㎡未満と50㎡以上の割合。30㎡未満の割合を抑制し、50㎡以上の割合を高めていく。
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■計画事業
◎ 既存重要AA事業 ○ 既存重要A事業 施設建設事業 新規重要事業
施策の方向
事 業 名
1 安心居住の仕組みづくり 1 ◎ 区営住宅等維持管理事業 2 ○ 高齢者等の入居支援事業 3 ○ 住宅相談事業
4 高齢者向け優良賃貸住宅の整備 5 区営池袋本町二丁目住宅の建替え 2 良質な住宅の供給誘導 重点施策 1 ○ 分譲マンション建替え・改修支援事業
2 ○ 狭小住戸集合住宅税による狭小住宅の抑制 3 ○ 良質な住宅ストックの形成誘導
4 マンション管理適正化支援事業 5 民間住宅耐震改修助成事業
【参考】
○計画事業以外の事業
施策の方向
事 業 名
1 安心居住の仕組みづくり 1 あき家都営住宅地元割当登録者募集事務 2 ファミリー世帯住み替え家賃助成事業 3 安心住まい建築利子助成事業
4 安心住まい提供事業
5 区営住宅等維持管理(区立区民住宅管理経費) 6 区立区民住宅建設資金利子補給事業経費 7 高齢者世帯等住み替え家賃助成
8 住宅対策審議会の運営
2 良質な住宅の供給誘導 1 住宅建設資金融資あっせん・利子補給事業 2 住宅修築資金融資あっせん・利子補給事業
1
安心居住の仕組みづくり
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1
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1
◎
区営住宅等維持管理事業
【事業内容】区民各層の様々なニーズに応じた賃貸住宅を管理し、安全で快適な住宅及び良好な住環境を 確保して、区民共有のセーフティネットとして有効に機能することを目的としている。
【今後の方向性】①区営住宅は入居資格の適正、入居機会の拡大、受益者負担の適正化、②区営・区立福 祉住宅は借上げ賃料の適正化により経費の削減化、③家賃滞納対策、④指定管理者制度の活用など、⑤
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事業量 管理・計画修繕 区営住宅 185戸・区営・区立福祉住宅 240
戸(池袋本町二丁目住宅建設時に拡充) 事業費(百万円) 1,776
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○
高齢者等の入居支援事業
【事業内容】 民間賃貸住宅の確保が困難な高齢者等に対して、賃貸住宅の情報の提供、身元保証等を通 じて入居支援を行うことにより、高齢者等の居住継続を図る。また、リフォームによるバリアフリー対 応を促進するため、情報提供を充実する。
【今後の方向性】 本事業に協力する不動産店と電話、FAXにより、高齢者等の入居を受け入れる賃貸情 報の収集、提供を行い入居の支援を進める。また、インターネットを活用した賃貸情報の検索及び提供 を進める。
前 期(平成18∼22年度)
事業量 住宅情報の提供 150件 身元保証 60件 事業費(百万円) 2
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3
○
住宅相談事業
【事業内容】住宅・不動産の売買、借地、借家等に関連する法令や制度に関する専門的相談に対応する機 会を提供することにより、消費者保護の観点から、住宅・不動産の適正な取引を支援する。また、住宅困 窮者に対する公共賃貸住宅の入居相談、各種住宅施策に関する相談、リフォーム等に関する相談等を受 け付けることにより、住宅に関する問題解決への支援を行う。
【今後の方向性】豊島区の住宅事情を考慮してマンション専門相談を実施する。
前 期(平成18∼22年度)
事業量 相談 1,150件 事業費(百万円) 1
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4
高齢者向け優良賃貸住宅の整備
【事業内容】事業者(民間の土地所有者)に、高齢者が安心して住める賃貸住宅を建設してもらう。さら に、事業者(民間の土地所有者)に対しては、建設費補助及び家賃対策補助を行う。
前 期(平成18∼22年度)
事業量 千早1丁目地区 27戸、その他 2団地 30戸 事業費(百万円) 200
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区営池袋本町二丁目住宅の建替え
【事業内容】池袋本町二丁目地区に防災公園を整備するため、区営池袋本町二丁目住宅を廃止します。そ
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良質な住宅の供給誘導
重点施策
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○
分譲マンション建替え・改修支援事業
【事業内容】建替えか改修かの比較検討をする分譲マンションの管理組合に対して、財団法人東京都防災・
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建築まちづくりセンターの実施する「分譲マンション建替え・改修アドバイザー制度」を活用し、支援 する。
【今後の方向性】昭和53年以降に大量供給された分譲マンションが築30年を迎え、急激に老朽マンション
数が増加するため、建替えや改修への支援策に対するニーズは高まる。これを受け、再開発等も含めた 事業化を支援する。
前 期(平成18∼22年度)
事業量 助成 15件 事業費(百万円) 4
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○
狭小住戸集合住宅税による狭小住宅の抑制
【事業内容】狭小な住戸を有する集合住宅の建築を税により抑制し、良好な住宅の供給支援に税収を投入 することにより、ゆとりある住環境の実現をめざす。
【今後の方向性】税収は、毎年度、住宅基金に積み立てを行っていく。住宅基金の主な使途としては、区 営住宅等の大規模改修・建替えやファミリー・高齢者等に対する住宅施策の財源として 活用する。社 会経済情勢の推移等を勘案のうえ検討を加え、条例の施行5年後に必要な措置を講ずる。
前 期(平成18∼22年度)
事業量 狭小住宅の抑制 事業費(百万円) 0
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○
良質な住宅ストックの形成誘導事業
【事業内容】中高層集合住宅建築物の建築に関する条例や住宅性能表示制度を活用し、良質な民間住宅の 供給誘導を図るとともに、リフォームによるバリアフリー対応や住宅性能表示制度を促進させることに より、既存住宅の質的向上を図る。
【今後の方向性】ユニバーサルデザインの考え方や環境共生に対応した質の高い住宅やバランスのとれた 住宅ストックの形成誘導を図る。既存住宅における防災性能、防犯性の向上をめざす。
前 期(平成18∼22年度)
事業量 良質な住宅ストックの形成誘導 事業費(百万円) 0
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マンション管理適正化支援事業
【事業内容】マンション修繕計画の策定を目的とした調査や、建替えを検討する際に必要な調査等に関す る経費の一部を助成し、マンションの適正管理を支援する。
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民間住宅耐震改修助成事業
【事業内容】地震による建築物の損傷を未然に防ぎ、既存建築物の耐震化を計画的かつ総合的に推進して いくため、昭和56年以前に建築された木造2階建て住宅を対象に、耐震診断の評価で一定値以下のものに
改修費用の一部を助成する。
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