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人体を透過させた超音波を用いた人間の動作推定および

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Academic year: 2021

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博 士 ( 情 報 科 学 ) 筒 井洋 一郎

学 位 論 文 題 名

人体を透過させた超音波を用いた人間の動作推定および      認識に関する研究

学位論文内容の要旨

  近 年. 人間 ‐機械 系にお けるイ ンタ ーフェ ース, パイオ メカニ クス 分野で の運動 解析な どの ニーズ か ら. 人間の 運動計 測への 期待が 高ま ってい る,近 年活発 に研 究されている人間一機械系に,人間の作 業 負 担 を 軽 減す る パ ワ ー ア シス ト シ ス テ ムが あ り ,そ の制御 入カと して 筋の情 報から 関節の 運動を 推 定 す る セ ン サ が 必 要 と を っ て い る, こ の 用 途 のセ ン サ と し て 筋電 図(EMG)が 広 く 研究 さ れ て い る.EMGは 筋 活 動 に よ り生 じ る 電 位 変化 と 筋 活 動 によ る 筋 発 揮 カと の 関 係 が 明 確で あ る た め ,運 動 の 推定 に利用 されて きた.

  し かし をが ら、電 気ノイ ズの発 生す る環境 下では その影 響を受 ける という 問題が あり, これ を補償 す る手 法が必 要とを ってい る.ま た, 複数の種類のセンサを併用することにより個冐l亅のセンサに不全 が 生 じ た 場 合の 誤 動 作 を 回 避す る 研 究 が 進め ら れ て お り,EMGと 併用 可 能 をセン サが求 めら れてい る .こ の際, 人間. 機械系 のアプ リケ ーショ ンでは 人間に 対し て優しい設計が求められ,センサには小 型 で あ る こ と や , で き る だ け 柔 軟 性 の 高 い 素 材 で 作 成 で き る こ と が 望 ま れ て い る ,   本 論 文 では 超 音 波 セ ンサ を 利 用 し た関 節 ト ル ク ・角度 推定お よび 認識手 法を提 案する .こ れを透 過 超 音 波法と 呼ぶ .本手 法では 皮膚上 から筋 を含 む生体 に超音 波を照 射, 生体を 透過さ せ,再 度皮膚 上 で 得 られた 超音 波を捉 える. この透 過超音 波の 波形は 筋や腱 の動き ,す をわち 関節の 運動に よって 変 化 す るから ,逆 に透過 超音波 により 関節の 運動 推定と 認識を 行誼う こと ができ る.提 案手法 は一般 的 を 超 音波診 断装 置と異 改り, 生体構 造の画 像化 を目的 とせず 簡便・ 高速 な処理 が可能 である .本論 文 で は .生体 を透 過させ て得ら れた超 音波波 形か ら特徴 量を抽 出し, それ が人間 の関節 の運動 と関係 性 が あ る こ とを 示 し , こ の 事実 に 基 づ ぃ て人 間 の 関節 の運動 が可能 であ ること を実験 的に示 す.ま た 。 認 識器の 特徴 を活用 し,計 算量軽 減のた めに 特徴量 の選択 を行を う戦 略につ いて述 ベ,有 効性を 示 す,

  第1章 では , 従 来 の 人間 の 動作 推定 ・認識 手法に ついて 述ベ, その 問題点 を示し ,本研 究の 位置付 け と目 的を明 確にす る.

  第2章 では ,透過 超音波 法の詳 細に ついて 説明す る.

こ こ で は ま ず実 験 の た め に 構築 し た シ ス テム に つ いて 述ベ, 関節ト ルク あるい は関節 角度の 変化に よ っ て .透過 超音 波の波 形が変 化する 事を示 す. この波 形の変 化に基 づぃ て関節 の運動 を推定 するた め に . まず波 形と 関節運 動との 関係性 につい て明 らかに する, 超音波 の検 出の仕 方には 対向さ せた受 信 子 で 直 接 透過 し た 波 形 を 検出 す る 方 法 と生 体 内 で一 度反射 した波 形を 検出す る方法 がある が,こ こ でそ の差異 につい て述べ る,

  第3章 では , 波 形 の 変化 を 代表 する 特徴量 につい て考察 し,本 論文 で採用 する特 徴量を 定義 する.

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その後,特徴量を入カし,推定・認識結果を出カするための動作推定器および動作認識器について述 べる.動作推定では連続値での出カが可能であり,認識器では量子化された動作状態の出カが可能で あ る . 認 識 器 を 用 い る こ と で , 後 述 す る 認 識 に 有 効 を 特 徴 量 の 選 択 が 可 能 に 誼 る .   第4章では,第3章で定義した特徴量を入カとして動作推定・認識器を使用し,動的な環境下での 関節トルク・角度の推定が可能であることを実験的に示す,推定・認識精度を表す指標として.相関 係数および平均誤差。動作認識正答率を算出した結果を示す.

  第5章では,認識器の特徴を活用し,特徴量の選択を行をう戦略について述べる.本論文で提案し たセンサは個人どと,および皮膚への取り付けどとに認識器の適応を実施する必要がある,これに要 する計算時間は,一般的に特徴量が多く誼るほど長くをる.本章では計算時間短縮のために,特徴量 の数を削減するための1つの指標を提案する.この際,可能を限り認識精度を維持することを目標 とした.

提案した削減手法に基づき,特徴量の削除を実施していった場合の正答率と計算時間の関係を示し・

これによって提案した特徴量肖IJ除指標の有効性を示す.また,この結果をもとに筋の動作の変遷につ いての考察を行顔う.

  第6章は本論文の結論である.

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学位論文審査の要旨

学 位 論 文 題 名

人体を透過させた超音波を用いた人間の動作推定および      認識に関する研究

  近年,人 間機械系やバイオメカニク ス分野において,人間の運動計測への期待が高まっている.例 え ぱ人 の作 業負担を軽減するアシ ストシステムが活発に研究さ れており,制御入カとして 筋の情報 か ら関 節の 運動を推定するセンサ や推定手法が求められている ,関節運動はトルクと角度 に分けら れ る , 関 節 ト ル ク 推 定 用 セ ン サ と し て筋 電図(EMG)が 広 く研 究さ れて いる.EMGは 筋活 動に 伴 う 電位変化と 筋発揮カとの関係が明確で あるため広く利用されてきた.しかしながら,関節トルクから は 運動 学モ デルを用いずに関節角 度を推定することはできなぃ .また電気ノイズの影響に 関する問 題がある, 関節角度推定には,ゴニオ メータ等を人体に取り付ける手法やカメラを用いて関節角度を 画 像上 で求 める手法がとられてき た.しかし,同様にモデル無 しでの関節トルク推定はで きない.

  本論 文で は,人体を透過させた 超音波を用いて,関節トルク と角度を同時に推定・認識 する手法

(透過超音 波法)を提案している.本手法では皮膚上から筋を含む生体に超音波を照射,透過させ,再 度皮膚上で 捉える.透過超音波の波形 は筋や腱の動き,すなわち関節運動により変化するから,逆に 透過超音波 から関節運動を推定・認識 できる.提案手法は一般的な超音波診断装置と異なり,生体構 造の画像化 を目的とせず簡便・高速な 処理が可能であるとしている .

本論文では ,透過超音波波形から抽出 された特徴量が関節運動と関係があることを示し,関節トルク と角度を同 時に推定・認識できること を実験的に示している.また,運動認識器の特徴を活用し,計 算 量 軽 減 の た め に 特 徴 量 選 択 を 行 な う 戦 略 に つ い て 述 ベ , 有 効 性 を 示 し て い る .   第1章で は,従来の運動推定・認識手 法について述べ,本研究の位置付けと目的を明確にしている.

  第2章は 透過超音波法の説明である. 実験システムについて述べ ,関節トルクあるいは角度の変化 に より 透過 超音波波形が変化する ことを示している.超音波振 動子の取り付けの仕方によ って検出 される波形 が異なり,その違いにより 直接波検出方式と反射波検出方式とがあることを述べている.

  第3章で は, 波形 変化 を 代表 する 特徴量について考察し,動 作推定器および動作認識器 の入カと し て採 用す る 特徴 量を 定義 して い る. 第4章で は, 第3章で定 義した特徴量を使用しての 関節トル ク・角度推 定実験について述べている .推定精度の指標として相関係数と平均誤差を算出し,提案手

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之 一

理 一

孝 俊

   

中 子

井 水

田 金

金 清

授 授

授 授

准 教

教 教

査 査

査 査

主 副

副 副

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法 を 用 い て 関 節 ト ル ク と 角 度 の 同 時 推 定 が 可 能 で あ る こ と を 明 ら か に し て い る .   第5章では,運動認識に透過超音波法を適用するとともに,認識器の特徴を活用して特徴量選択 を行なう戦略について述べている.提案手法では超音波振動子の取り付けごとに推定器・認識器の 適応が必要であり,処理時間は特徴量数に依存するため,処理時間短縮を目的とした特徴量削減のた めの1つの指標を提案している.

  第6章は本論文の結論である.

  第2章では超音波を使用することで電気的ノイズへの耐性獲得が可能であることを示している.

これに関して,超音波が電気信号に変換された部分では電気ノイズが混入し得るため,説明に留意が 必要と指摘したが,提案された透過超音波法は従来に無い独創的な運動推定方法であると評価した.

  第3章と第4章で述べられた運動推定では,超音波の周波数や透過時間,減衰量の変化を包含す る特徴量として,検出した超音波波形を6区間に分割した上で算出した整流積分値を採用しており.

容易な処理での運動推定を可能にしていることを評価した.一方で,特徴量として周波数や透過時間 の変化そのものを採用することで精度向上が期待できる旨の提言を行なった.また,波形変化のさら な る 解 析 や 超 音 波 発 振 パ タ ン の 工 夫 も 精 度 ・ 機 能 性 向 上 に 繋 が る と 指 摘 し た .   第5章については,透過超音波法を運動認識に適用できることを示していること,さらに,提案し た特徴量の効率化手法に基づいて特徴量を削減した場合の正答率と計算時間の関係を示し,有効性 を示していることを評価した.本論文での運動認識は8つの角度クラスと9つのトルククラスを合 わせて72クラスの運動認識となる.一方,具体的な運動認識適用事例を考え,クラスの数や分割法 に 関 し て 検 討 を 行 な う こ と で , さ ら に 有 用 性 が 高 ま る と の 意 見 を 述 べ た .

  以上を要するに,著者は,人体を透過させた超音波を用いて人間の関節トルクと関節角度とを同時 に推定・認識する手法を実現し,実験的にその有用性を明らかにした.この手法は従来にない新規性 の高い手法である.また,運動認識器の特徴を利用した,計算高速化のための特徴量削減手法を提案 し有用性を示している.本研究の成果は,運動計測分野や人間機械系分野の発展に寄与するところ大 なるものがある.よって,著者は北海道大学博士(情報科学)の学位を授与される資格あるものと認 める.

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参照

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