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A STUDY ON THE FORECAST OF REGIONAL REPERCUSSIVE POLLUTION AND THE ENVIRONMENTAL PROTECTION LAW ARISING FROM THE EASTERN SEABOARD DEVELOPMENT PROGRAM IN THAILAND

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Academic year: 2021

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博 士 ( 環 境 科 学 ) ス ニ ー ・ マ リ カ マ ー ル

学 位 論 文 題 名

      A STUDY ON THE FORECAST OF REGIONAL REPERCUSSIVE POLLUTION AND THE ENVIRONMENTAL       PROTECTION LAW ARISING FROM THE EASTERN   SEABOARD DEVELOPMENT PROGRAM IN THAILAND

(夕イの東部臨海開発計画に基づく地域波及的汚染の 予測と環境保護法に関する研究)

学位論文内容の要旨

  発展途 上国で は, 近代化 のため 工業化 を進展 させ ている 国々が 多い。 しか し,その多くの国々 では, 汚染処 理施設 の不備 ,老 朽化し た操業 設備や 環境 保護法 の不備 によっ て多くの公害問題を 発生さ せてい るのが 現状で ある 。

  研究対 象国で ある タイは ,農業 国であるが,近年海外企業の立地により工業化が進展している。

しかし ,公共 施設と 環境保 護法 の不備 によっ て,水 質汚 染,大 気汚染 ,産業 廃棄物汚染等が発生 し,健 康被害 が深刻 な問題 とな ってい る。さ らに, 工業 発展の ため大 規模な 東部臨海開発計画が 着実に 進展し ており ,これ らの 計画の 環境管 理が求 めら れてい る。

  本研究 では, これ らの困 難な問 題に取 り組む ため ,夕イ の東部 臨海開 発計 画に基づぃて,立地 企業が 操業し た場合 の地域 波及 的汚染 を予測 し,そ れを 制御す るため の環境 保護法を策定するこ とであ る。

  1章 は, こ の 研 究 の序 論 で あ る 。 ここ で は , 本研 究の目 的と従 来の 研究を 考察し ている 。   2章では ,水 質汚染 ,大気 汚染, 産業 廃棄物 汚染等 によっ てもた らさ れた健 康被害 や中毒 に っいて ,日本 の水俣 病,四 日市 ぜん息 と神通 川流域 のカ ドミウ ム中毒 等の公 害病とタイの公害病 を比較 検討し ,地域 波及的 汚染 の把握 の重要 性を明 らか にして いる。

  3章では ,こ の研究 で用い られる 手法 にっい て述べ ている 。はじ めに 立地企 業の操 業によ っ てもた らされ る波及 的影響 を地 域別に計測する地域波及計損IJ手法にっいて述べ,次に都市圏の過 密状態 を把握 する都 市シス テム ダイナ ミック ス手法 にっ いて述 べ,さ らにタ イにおいて新しい環

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境保 護法 の体系 化を図 るため の法律 的分 析手法 にっい て述べ る。

  4章 で は ,3章 の 分 析 手法 にとル シミュ レーシ ョン 分析を 行った もので ある。 はじ めに, 地 域別 の波 及的影 響の基 本とな る波及 的雇 用機会 を予測 した。 その 結果, 立地地域のみならず,中 央 地 域 ,バ ン コ ク で 高い 値 が示さ れた。 次に ,地域 別の波 及的汚 染の 予測と して,SOxCODSSIWDに っ い て 予 測 し た 結 果 ,SOxCODで は 立 地 地 域 で 高 い 値 を 示 し ,SSIWDで は 中 央 地 域 が 高 い 値 を 示 し , 間 接 波 及 的 影 響 で はSOxCODIWDでバ ン コ ク で 高い 値 を 示 した 。最 後の分 析であ る都市 システ ムダ イナミ ックス 手法で は, 東部臨 海開発計画が行なわれて いる チョ ンボリ 県とラ ヨン県 とバン コク にっい て分析 した。 その 結果, 過密指標が最も高かった のは チヨ ンボリ 県で, 次にバ ンコク ,ラ ヨン県 であっ た。以 上の 結果, 波及的影響は立地地域の みな らず 全国に 影響を あたえ ,特に ,立 地地域 に近く 都市施 設の 整備さ れているバンコクに大き い影 響が 示され た。

  第5章で は,日 本の環 境に関 する 法律を 詳細に 分析し ,さら にタ イ国に おける 環境に 関す る法 律を 環境 法,民 法と行 政法よ り比較 検討し,夕イにおける新しい環境保護法の体系化を考察した。

夕イ では ,各省 庁では 工場法 ,環境 基準 法,工 業地区 法や都 市計 画法が あるが統一的に運用され てい ナょ い。こ のこと が環境 保護上 迅速な対応を妨げている。したがって,環境保護のための法律 を体 系的 に整備 するこ とが重 要であ るこ とが明 らかと なった 。

  第6章で は,こ の研究 の結論 と提 言が述 べられ ている 。上記 の結 果によ ってえ られた 提言 は次 の と おりで ある。 夕イの 環境保 護法 の体系 化とし ては, 第1に,特 別の 分野に おける 汚染防 止の た め の法律 の制定 ,第2に, 救済措 置とし て環 境基金 を設け ,被害 者補 償と環 境浄化 補助を 行う こ と , 第3に , 制 裁 措置 と して 行政罰 と刑罰 を設け るこ と,第4に ,行政 機関と して, 環境 省を 中央 機関 として 設置し ,地方 自治体 にお いても 環境基 準を環 境管 理する 部門を設置することであ る。 以上 を法体 系化し た環境 保護法 を策 定する ことが タイに おけ る公害 防止上,最も重要である と提 言し ている 。

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学位論文審査の要旨

主査   教授   山村悦夫 副査   教授   金安公造 副査   教授   小島   豐 副査   教授   道幸哲也

副査   教゛授   熊本信夫(北海学園大学法学部)

副査   助教授、加賀屋誠―

    発展途上国のタイは,農業国であるが,近年海外企業の立地により工業化が進展している。し

・かし,公共施設と環境保護に関する法律の不備によって,水質汚濁,大気汚染,産業廃棄物汚染   等が発生し,健康被害が深刻な問題となっている。さらに,工業発展のため大規模な東部臨海開   発 計 画 が 着 実 に 進 展 し て お り , こ れ ら の 計 画 の 環 境 管 理 が 求 め ら れ て い る 。     本研究では,これらの困難な問題に取り組むため,タイの東部臨海開発計画に基づいて,立地   企業が操業した場合の地域波及的汚染を予測し,それを規制するのみならず発生する被害に対処   する方法を含む環境保護に関する法律を提言することである。

    第1章は,序論で,本研究の目的と従来の研究を考察している。

    第2章では,水質汚濁,大気汚染,産業廃棄物汚染等によってもたらされた健康被害や中毒に   っいて,日本の公害病とタイの公害病を比較検討し,地域波及的汚染の把握の重要性を明らかに   している。

    第3章では,この研究で用いられる手法にっいて述べている。はじめに立地企業の操業によっ   てもたらされる波及的影響を地域別に計測する地域波及計測手法にっいて述べ,次に都市圏の過   密 状 態 を 把 握 す る 都 市 シ ス テ ム ダ イ ナ ミ ッ ク ス 手 法 に っ い て 述 べ る 。     第4章では,3章の分析手法によルシミュレーション分析を行ったものである。はじめに,波   及的雇用機会の予測により,立地地域のみならず,中央地域,バンコクで高い値が示された。次   に, 地 域別 の波 及的 汚染 の 予測 とし て,SOxとCODで は立 地地 域 で高 い値を示し,SSと   IWDでは 中央 地 域が 高い値を示し,間 接波及的影響ではSOx,COD,IWDではバンコクが高   い値を示した。都市システムダイナミックス手法での分析の結果では,過密指標が最も高かった   のはチヨンボリ県で,次にバンコク,ラヨン県であった。以上の結果,波及的影響は立地地域の   みならず全国に影響をあたえ,特に,立地地域に近く都市施設の整備されているバンコクに大き

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い影響が示された。

  第5章では,日本における環境,民事と行政諸法を紹介検討し,さらにタイ国におけるそれら 諸法の比較を試み,タイにおける工業発展に伴う環境に関する諸問題を解決するための基礎的な 検討を進めた。

  第6章では,タイにおける工業発展に発生する環境問題を適切に対処するための環境保護法の 体系化としては,第1に,大気汚染,水質汚濁等の分野における汚染防止のための法律の制定,

第2に,救済措置として環境基金を設け,被害者補償と環境浄化補助を行うこと,第3に制裁措 置として行政罰と刑罰を設けること,第4に,行政機関として,環境省を中央機関として設置し,

地方自治体においても環境基準を環境管理する部門を設置することである。以上を法体系化した 環境保護法を策定する ことがタイにおける公害防止 上,最も重要であると提言している。

  これを要するに,本論文は,地域計画学と環境保護の立場から開発途上国の工業開発に伴う地 域波及的汚染の予測と,それを規制するのみならず発生する被害に対処するための一般的な環境 保護法を提言したもので,開発途上国の工業開発に伴って発生する環境に関する諸問題に対処す る上で有効な知見を得たもので地域計画学上貢献すること大である。申請者は研究者として誠実 かつ熱心であり,多数の論文発表成果の状況から審査員一同,申請者が博士(環境科学)の学位 を受けるのにふさわしい資格を持っものと判断する。

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