コンクリー トの引張 クリープに関する研究
西 林 新 蔵*。 木 山 英 郎イ。阪 田 憲 次 **・ 井 上 正 一*・ 北 村 安 朗 *(1976年
5月
31日 受 理)A Study on the Tensile Crccp of Concrctc
By
Shinzo NIsHIBAYASHI*, HideO KIYAMA*, Kenji SAKATA**and
Shoichi INOUE*,Yasuo KITAMURA*
(Received,31st of May,1976)
Creep in tensiontis Of interest in estimating the possibility of cracking due to shrinkage or thermal stresses, in calculation of tensile stresses in Prestress―
ed concrete beams, and in the design of、 vater―retaining structures. The be―
havior in tensiOn is also relevant in evaluating various hypotheses oF the mechanism of creep.
In order to evaluate quantitatively the characteristics of creeP, it iS necces― sary to examine experimentaIIy the creep under ditferent stress state, that is, cOmpresive, tensile, flexural and multiaxial stresses and alternating loading,
moreover to consider theoretically the mechanism of creep.
A series of studies have been planed to clarify the behaviours oE concrete creep. The present paper describes experimental results and investigations on the crecP behavior of concrete subieCted to high tensile sustained stress. It includes a statistic treatment being tried to analyze the tensile creep limit (CritiCal stress―strength ratio)and the time to tensile creep rupture occuring
(time failure).
1ま
え が き 一定持続応力下におけるコンクリー トは時間 とともに ひずみが増加 し,また この状態で応力を除去す ると時間 とともにひずみはある程度まで回復する。このように コ ンクリー トに生ずるひずみは,外
荷重による瞬間的な弾 性ひずみ,乾
燥収縮およびクリープによるひずみの和で 表わされ る。 コンクリー トのクリープおよび乾燥収縮は,構
造部材 を考える場合,そ
の力学的挙動に対 してかな り大 きな影 響をおよば し,
例えばPS
コンクリー トにおいてはク*土
木工学科 DePartment of C il Engineering **岡山大学 Okayama University リープおよび乾燥収縮によってプ レス トレスが減退 し, 実際の設計においては有効プ レス トレスが問題 となる。 その他に,構
部部材の変形量,不
静定構造物に生ず る不 静定力,合
成断面 のは りにおけるク リープ・ 収縮差応力 等にもかな りの影響が現われ ることが確 め られている。 このように コンクリー トのクリープは構造物の力学的性 質に種 々の影響を与えるので,この種 の塑性変形特性を 十分に把握 してお くことは,構
造物を設計する上で極め て重要なことである。 つ ざに引張応力下におけるクリープに限定 して考えてみると
,引
張ク リープは部材のたわみやひびわれなどの 構造物の耐力 と密接な関係があるにもかかわ らず,そ
の 現象の把握が極めて困難であることの理由か ら,圧
縮 ク リープに関する研究 に比べる と実験例が はるかに少な く,これがまたク リープのメカニズムを解明する上での 妨 げともなっているといえるのである。しかもコンクリ ー ト部材の設計における引張ク リープの評価は,Davis, Grau lleの法貝げ,す
なわち″持続応力がクリープ限を 越えるような高応力でない限 り, コンク リー トのク リー プひずみは応力に比例 し,圧
縮に対 しても引張に対 して も比例定数は相等 しい。″ をそのまま適用 しているのが 現状である。2
引張持続応力下におけるク リープ 引張応力下におけるク リープ(以下単に引張 ク リープ とい う)は
,
乾燥収縮や 温度応力によるひびわれの発 生を予想 した り, PSコ
ンクリー トは りの引張応力の計 算さ らには貯水槽のように交番応力が作用する構造物の 設計において重要であるばか りでなく,引
張 クリープの 挙動の把握はク リープのメカニズムを解明するためにも 極めて有力な手段になるとされている。 コンクリー ト供試体に純軸引張力を作用させることは 非常に困難であ り(従って, コンクリー トの引張強度は 割裂試験値で評価されている),
しかもコンクリー トの 引張強度が極めて低いので,引張 クリープにおいては持 続荷重 (応力)を
小さ く押える必要があ り,Iそのために 測定 され る変形 (ひずみ)力 朔ヽさく,ひ
ずみを正確に測 定することが困難 となる。さらに,載
荷中コンク リー ト が乾燥するとク リープひずみの数倍にも達する乾燥収縮 ひずみが同時に生 じ,ク リープひずみの値に大 きな誤差 を生ず る結果にもなる。 GIanlle&Thomasl)は
,持
続応力の大きさが等 しければ,た
とえ載荷中に湿度条件が変 っても,引
張ク リプーと圧縮ク リープの大きさが等 しく,さ らにU,S. Bureau of Reclamation2)の マスコンク リー トに対す る試験においても,怒
局引張強度の1/3以下の応力であ れば両者はほぼ等 しい ことを確めている。Davis3)は, 載荷初期における引張ク リープ速度は同一応力下の圧縮 の場合 よりも大きいが,約
1ケ 月の載荷後には引張ク リ ープ速度がかな り減イヽすることを確め,このことか ら長 期における引張ク リープは圧縮ク リープよりも小さくな ると予想 している。一方,IIISton4)は,
初期の引張 ク リープ速度は圧縮 よりもかな り大 きいこと,さらに引張 応力による瞬間弾性ひずみ と除荷時の回復ひずみは,同
一圧縮応力の場合よりも大きいことに注 目している。 Mamillan5)は,比
クリープ (単位応力当 りのク リープ)で
引張 と圧縮を比較 し, R,H.50%に
おけるニー トセ メン トペース トの引張比 クリープは,圧
縮のそれ の約5 倍にも達すると報告 し,応
力∼強度比 (持続応力 と終局 強度 との比,応
力比)が
0.5までは,持
続応力 と引張 ク リープひずみ とは比例関係にあることを明 らかに してい る。 なお,圧
縮 ク リープにおける比例限界 は,応
力比では ぼ 0.6で ぁることが多 くの研究者によって確め られてい るので,応
力比 の観点か らのみクリープを考えれば,引
張 と圧縮 との 間には本質的な差異 はない もの と判断で きる。 環境湿度条件が引張 クリープにおよぼす影響について は,GIan
IIeり,Davis3),.lston4)ら は,湿
度が低 く なっても実際には引張 ク リープには とんど影響をおよば さない との見解を表明しているのに対 し, Ruez6)は
引 張 ク リープにおいても圧縮ク リープの場合 と同様に湿度 が低下するとク リープひずみが著 しく増大するとし,さ
らに Gvozdev7)は定性的 には両者は 全 く同 じである が,定
量的にはかな り異なる筈であると述べてい る。 つ ざにWajda&Ho1loway3)は ,配
合比 =■6:1,w/c=0,55の
コンクリー トを材令 28日 まで水 中養生 し た後,応
力 比=0,33の
持続応を与えて温度 29°Cの
気 中に放置 した場合 の引張 クリープは,載
荷後60日で40× 10-6に達するが,そ
の後のク リープの増加は非常に僅か であると報告 している。また,L'Hermite9)は
, 16kg/cm2(応
力比 :0,46)ぉ ょび26kg/cm2(o,75)の 持続 応力載荷後3日における引張 クリープひずみは,そ
れぞ れ9×10 6,30×106で
ぁったと報告 している。 西林Ю)は,人
工軽量骨材 コンクリー トのクリープを対 象 とした一連の研究 の中で引張 クリープについても言及 している。それによると,軽
量 コンクリー トの引張 ク リ ープは普通 コンクリー トのそれ よりもかな り大 きく,載
荷開始材令によっても若干異なるが,前
者は後者 の1,8 ∼2.5倍にも達する。また,環
境条件 (湿度)の
引張 ク リープにお よぼす影響は,圧
縮 クリープの場合 と同様に 軽量 コンクリー トの方が大き く現われ るが圧縮の場合ほ ど著 しくない と考え られるとしている。 以上,引張 クリープに関する研究の概要について述べ たが,これ ら研究のほとんどは,実
験上最 も重要な引張 ク リープ試験装置や使用 した コンクリー トの配合につい鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
7巻
て詳 しく言及されていない。従 って,引
張 クリープの挙 動をさ らに詳 しく究明するためには, コンクリー トの配 合はもち論のこと,応
力比 (応力∼強度比), 載荷時材 令,載
荷期間,環
境湿度条件などの要因を種 々組み合わ せた広範囲でかつ系統的な研究を行なう必要があると考 え られ る。また,ひ
びわれに対する抵抗性を評価するた めには,
高引張持続応力下におけるBI張 ク リープの挙 動,い
い換えると引張 クリープ限の確認が重要であり, さらに環境湿度条件の引張 クリープにおよぼす影響の詳 細な検討は, クリープのメカニズムを解明するための極 めて有力な手段になりうるものと考えられる。 応力分布を考えれば,曲
げの引張縁に生ずるクリープ と引張 クリープとは本質的に同じの筈であるが,実
際に は両者はかな り相違するとの研究結果が多い。 U.S,Army Engineeringll)の 試験結果によると,純
引張 ク リープは曲げ供試体の引張縁に生ずるクリープよ りも小さいことを明 らかにし,さ らにLe Canus12)は 引 張縁 と圧縮縁に生ずるク リープを比較 し,両
者の乾燥収 縮を補正 した クリープは同じであるが,持
続応力載荷後 1ケ 月で引張縁のク リープ速度はほとんど0に なると報 告 している。Da s3)の研究は,引
張縁のク リープは圧 縮縁のそれ よりもやや大 きく,さ らに両縁の クリープに およぼす湿度の影響は異なり,乾
燥による圧縮縁 ク リープの増加は引張縁のそれの約
3倍にも達するとしてい
る。また
,Obertギ3)は,載荷による変形と全変形との比
は載荷期間が増加するにつれて減少 し, 7日 で 5.6,28 日で4.7. 4ヶ 月で4.0になると報告 している。一方,西
林鉤)は,曲
げク リープの大きさは,
コンクリー トの種 類,環
境条件,載
荷時材令などによって異な り,軽
量 コ ンクリー トにおいては載荷時材令や環境条件にかかわ ら ず引張側 クリープの方が大き く現われ る。この傾向は普 通 コンク リー トの若材令載荷の場合にも認め られるが, 28日載荷では両 ク リープ 間 には とんど差が認 め られな い。また,軽
量 コンク リー トのク リープは,圧
縮縁,引
張縁,載
荷時材令のいずれの場合においても普通 コンク リー トよりも大きい と報告 している。なお, これ らの原 因 としては,骨
材の吸水を合めた コンク リー ト中の水分 は軽量 コンク リー トの方が大 きく, クリープのメカニズ ムを解明する際に有力な手がか りとなっているSecPage 効果が,軽
量 コンク リー トと普通 コンク リー ト,は
りの 圧縮側 と引張側,持
続応力載荷時材令などによってそれ ぞれ異なることが考え られると報告 してい る。 曲げによって生ず る引張縁の クリープは,純
引張 クリ ―プ現象の究明や クリープのメカニズムの解明にとって 大いに参考になるが,引
張縁 (側)ク リープの解析 に当 ってはひずみ勾配や両 クリープの違いによる中立軸の移 動なども考慮する必要があると考え られ る。3
ク リープ破壊 一般に コンク リー トのク リープ破壊特性は,金
属材料 と同様の傾 向を示 し,
時間 の経過 とともに遷移 クリー プ,定
常 ク リープ,加
速 ク リープの三段階を経て破壊に 至 ることが知 られている。14)15) これ ら三段階のうち,遷
移 ク リープは時間的に最 も大 きい部分を占めてお り,曲
線の形状は低持続応力状態の ク リープ曲線に類似 し,か
つ同一測定条件のもとではか な リー致 したものとなる。定常 ク リープにおけるクリー プ速度は一定かつ最小で, クリープ量も他の遷移,加
速 ク リープ部に比 してかな り河ヽさ く,場
合によってはほと んど観測できないこともある。阪田“)は,定
常 ク リープ 速度 と破壊 までの時間 とは密接 な関係があ り,定
常 ク リ ープ速度が大きくなるに従 って破壊までの時間が短 くな ると報告 している。 加速 クリープはク リー プ破壊曲線 の 最終段階 に現わ れ, ク リープ速度が一定かつ最小値か ら次第に増加 して 破壊に至 る。この加速 ク リープは,同
一測定条件のもと でも個 々の供試体によって著 しく異なるので,これを系 統的に取扱 うことは極めて困難である。また,加
速 ク リ ープの挙動は,使
用する材料, とくに骨材の種類によっ て著 しく異な り,阪
国16)は,普
通 コンク リー トの加 速ク リープひずみは軽量 コンク リー トのそれに比 して著 しく 大 きく現わ注 るとしている。 上で述べた研究は全て圧縮応力下におけるもので,引
張 ク リープ破壊についての研究は非常に少な く,次
に紹 介するAI―Kubaisy&A,G.YoungW)の
研究の他には 二,三
を数えるに過ぎない。彼等は,引張 ク リープの破 壊時間 と応力比 との間には相関関係が存在 し,引張 クリ ープ破壊は滑 らかでかつ球形に近い骨材近傍に存在する 潜在的なボ ン ドクラックによるよりも,セ
メン トマ トリ ックス中のひびわれの成長に支配され るとしている。4試
験 概 要 (1)研究 目的 木研究は, コンクリー トのクリープに関する一連の研 究プロジェク トの うち,引張持続応力下におけるク リー プ, とくに ク リープ破壊を起す ような高応力下におけるクリープ現象を把握するために計画 した。さらに本研究 においては,引張 ク リープひずみの絶対値を単純に比較 することよりもと しろ
,引
張応力下におけるク リープ限 の有無, クリープ破壊を生ずるまでに経過 した時間のば らつきを統計的に処理する方法, クリープ破壊におよぼ す骨材種類の影響などを考察することを主 目的 としてい る。 修)使
用材料および コンク リー トの配合 試験に使用 したセメン トは普通ポル トラン ドセメン ト で,骨
材は普通骨材 (砕石および海砂)お
よび非造粒型 人正軽量骨材 (ウベ ライ ト)で
ある。配合設計条件は, 普通 コンク リー トにおいては, 28日 目標強度:360kg/
cm2,単
位セメン ト量:350kg/m3,ス ランプ:5±icm
とし,軽
量 コンク リー トにおいては単位セメン ト量 とス ランプ値を普通 コンク リー トと同 じに選んで,Table― Iに 示すように配合を決定 した。Fig。 と Apparatus for the tensile creep of concrete
Table I The mix proportions of concrete
Slulnp (Cm)
F/C
(%)
俗)供
試体 供試体は, コンク リー ト打設後24時間恒温恒湿室内に 放置した後脱枠し,以
後材令28日まで標準水中養生を施 した。クリープ試験用供試体は,材
令28日に供試体の両 端約7mmを
ダイヤモ ン ドカ ッターで切断し(供試体寸 法:ダ100×186mm),
以後試験を開始 するまで実験室 内において気中養生を施 した。なお, ク リープ試験に先 だって行なった引張強度試験な らびに材令28日, 3ヶ 月 ぉょび 6ヶ 月における 強度試験 には デ10×20cmの
標 準供試体を用いた。 14)試験方法 試作 した引張 ク リープ試験装置をFig.1に
示す。本 試験装置は,著
者の一人がか って樹脂の引張試験装置 と して考案 したものを コンク リー ト用に改良したものであ る。コンクリー ト供試体はエボキシ樹脂 (アラルダイ ト)を
用いて鋼製載荷板に接着 し,つ
ぎに供試体の縦方向 対角線上に2枚の電気抵抗線ひずみ計を貼布 し,載
荷時 S (k9/ぜ に検出したひずみを動ひずみ計で増幅 してXY
レコー ダーに自記 させた。引張持続応力の大きさは静的引張強 度の75∼95%と
し,REH型
電子管平衡式万能試験機の 定荷重装置を用いて持続載荷 した。さ らに,XYレ
コー ダーに記録されたひずみ∼時間曲線を観察 し,そ
のひず みが時間的に一定値に収れん したものについては,以
後 応力を持続 させても破壊に至 らないものとみなして実験 を打切 った。5
試験結果とその考察 コンクリー トの 各材 令における 強度 と弾性 係数 を Table■Iに
,また引張 ク リープ試験結果を Table―IH
に示す。 (引 クリープ破壊時間の確率的処理法 コンクリー トのク リープ破壊時間は,疲
労寿命 (疲労 破壊に達するまでの繰返 し回数)と
同様に,応
力比 (応 力∼強度比)が
同一であっても,か
な りのば らつきを呈 することが従来の研究においても指摘されている通 りでψ
∽
ぜ 7 ガ Q だ C ガ & Light‐weight鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
7巻
Table II Strengths and elastic moduli
3,6 Q.4り
e研
l o.i手
Light‐weight 237 (21,の ( ), Standard deviation ある。このば らつ きの原因 としては,個
々の供試体の静 的強度のば らっきによるばか りでな く, コンク リー トの ク リープ破壊の本質的な特性の現われであるとも考え ら オtる。 このような試験結果のぼ らつきの処理法について以下 簡単に述べることにする。 一般に,
試験 値の観測度数 を 正規分布 に当てはめる ことができるのは,そ
の度数分布が対称な場合に限 られ るが, クリープ破壊時間や疲労における繰返 し回数のよ うに非対称分布を呈することも多い。しか し, このよう な場合でも,変
数を対数 日盛に,度
数を普通 目盛に とっ てプロッ トすると対称分布 (対数正規分布)に
近づ くこ とが知 られている。すなわち,期
待累加相対密度を縦軸 に対数 日盛を横軸にとった対数正規確率紙上では直線に なる。 ク リープ試験において,一
定持続応力載荷開始か ら破 壊までの時間(T)を
確率変数にとって, ク リープ破壊 を一種の確率過程 と考えれば,以
下のよ′うな確率論的取 扱いが可能である。 いま,解O)を
任意の時刻 ナにおいて単位時間に破壊 が発生する確率 と定義し,破
壊発生の確率密度関数を次 式のように表わす。 ?(サ)事
P(サ<T<チ
十 ″).
は) T(チ)の
累積分布関数を 0(サ)=P(T<チ )
鬱) とおけば,分
布関数 P(ナ)=1-o(サ )=P(T>ナ ) 13)
は,時
刻 ナまで破壊が発生 しない生存確率を表わす ことり‐梨つ
=げ
Ю
tt
К
の範
・
1閉 さて,時
刻 ′まで破壊が発生せずにつ ざの″内にはじ めて破壊が発生する確率を,〕
項才)力 と表わ し,Eqs. (1〉 鬱〉 俗)を用いて整理すると, 身″(r)″ =― プP=T(チ
)力, (5)
従って, ″(ナ)=―
ど(′9ど ′)/力, となる。 いま,供
試体総数を Ⅳ とし,時
刻 チまでに破壊 しな い供試体数を ″(す)とすれば,P(ザ)=″
(サ)/Ⅳ で与え ら れ る。そ こで, 10g P=log″
(チ)/Ⅳ を時間 ナに対 し てプロッ トし,そ
の勾配を異符号 に したものが 物(サ)を 表わす ことになる。″(チ)が
チにかかわ らず一定であ注 ば,P=ο
ν(′)rで 表わされ, ?(サ)"=―
どP=靱
(ナ)♂ ″(′)r" (7)
となるので,破
壊発生の平均時間Tは
,彎
Υ
l
①
智
lo研
│♂
斯
│(α
督
件斥″
=ギ
卿狐
1 脇(ナ) で表わ され る。 順序統計量 の理論を適用す る と, 果 しか得 られ ない場合であ っても, ´)を
求 め ることができる。 ― タカ(チ )ナ〕滋 (8) 比較 的少 数の実験結 次式か ら生存確率 ( になる。従 って,め
=仲
虫質
の蜘
´=1-為
9
ここで, ´ は総数 ″個のク リープ破壊時間を小 さい 方か ら順に並べた ときの ″番 目の期待値 を表わす。Table III Test results
β
脇
%ST
・
中
ら 1.0 × × ´ %T
・Ш
× × S %ど
鏑
´ % ∞ ∞ 4 ∞ ・ 0 ∞ 3 ∞ 1 ∞ ∞ 23 6 5 ・5 ・7 W ・0 35 ∞ 32 23 ∞ ∞ ・4 73 9 ∞ 22 ∞ 28 28 6 ∞ ∞ 64 ∞ 44 27 32 00 05 05 ・9 06 06 ・2 ワ 06 00 ・5 08 ・2 05 246 220 2 . 6 235 ・90 209 202 200 178 204 ・80 206 2 . 4 ・96 ・96 200 0 一 0 い 0 営 0 〇 一 溜 ∞ ︻ o L レ ー 出 、 こ F 善 o Z 0 一 0 ﹁ O ψ 目 ψ O コ ∞ ︻O F l o 潔 ∞ ︻ d 2.31 2.48 2.52 2,82 2,76 2.62 2.62 2.76 2.93 2.55 2.29 2.62 2.79 0.10 0.25 0.67 2.33 80.0 60.0 40.0 20.0多髯
│ 1 2 3 4 5 6 7 1 2 3 4 5 6 7 2,45 2.35 3.11 2.96 2.96 2.61 2.93 0.17 0.33 0.50 1.67 1,83 18.00 35.67 0.33 0.67 2.33 10.33 18.17 24.00 43.50 48.00 116.00 0.10 0.33 0,92 3.17 5.00 5.83 0.67 1.33 1.50 2.58 4.67 8.83 13.08 23.00 64.00 68.00 87.5 75.0 62.5 50.0 37.5 25.0 12.5 2.61 2.61 2.82 2.82 2.76 2.61 2.68 3.14 2.76 2.82 2.91 2.63 2.45 2.45 2.50 5.67 20.33 42.33 50.00 77.33 7.42 25,00 67.00 126.00 164.00 195.0 200.0 93.3 86.7 80,0 73,3 66.7 60.0 53.3 46.7 40,0 33.3 26.7 20.0 13.3 6,7 82.3 76.5 70.6 64.7 58.8 52.9 47.1 41,2 35.3 29.4 23.5 17.6 11.8 5,9 92.3 84.6 76.9 69.2 61.5 53,8 46.2 38,5 30.8 23.1 15。4 7.7 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ 7 ・8 ∞ 26 ・7 3 . 06 06 98 98 00 06 03 88 00 98 95 05 ・3 ・3 91.7 83.3 75,0 66.7 58.3 50.0 4117 33.3 25.0 85,1 71.4 57.1 42.9 28.6 14.3 90,9 81.8 72.7 63.6 54.5 45.5 36 4 27.3 18.2 9.1 1,06 1,30 1.37 1.36 1,36 1,28 1.45 1.37 1,40 1.49 1.42 1.34 1.27 1.39 1.40 1,34 1.17 1.47 1.58 1.34 1.24 1.29 1.32 1.20 1.48 1.42・
⋮
⋮
︱
薪
劉
劉
│こ
1期
1 2 3 4 5 6 1.13 1.26 1,29 1.18 1.46 1.33 1.30 1.31 1.47 1,29 1.46 1.27 1.23 1.34 1.34 1.31 1.32 1.07 1.30 1.27 1.10 1.24 1.13 1.27 1,33 0,41 2.17 2.83 7.67 14.33 23.00 40.00 68.00 90.0 80.0 70.0 60,0 50.0 40,0 30,0 20,0 10.0 94,1 88,2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 一 ∞ 一 58 ∞ ∞ 59 67 ∞ ∞ 7 0・ 5 6
・ 6 3
観
・ 4 9
・ 3 9
・ 6 4
・ 7 6
・ 7 0
・ 6 6
・ 8 2
・ 4 8
・ 5 4
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 2 3 4 5 6 7 8 9 ∞ ∞ 32 60 92 59 35 64・ 8 8
2 3 2
・ 9 2
・ 9 6
物
2 0 0
2 2 0
・ 9 6
・ 8 7
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 ・7 33 50 ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ 4 2 5 ∞ ∞ ∞士盤
│Remarks ″ : the order statistic
β : modulus of elasticity at sustained loading εす : initial strain
ε″ : ultimate tensile crecP strain
T : tiine to tensile creep rupture
鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
7巻
普通 コンクリー トおよび軽量 コンク リー トそれぞれの 各応力比における順序統計量 (/)お よび生存確率 (´) の計算結果を Table IIIに 示す。また,各
応力比におけ る生存確率 とクリープ破壊時間(T)と
の関係を図示す ると Figs,2,3の ようになる。Figs。 2,3か ら,両
者のFig, 2 Relationships between probability of survival oう)and time tO failune(Nor― malttweight cOncrete)
Fig, 3 Rela重 oaships between probability of survival (´) and tinte to failure (Light_weight cOncrete) 間には明確な直線関係が成立 し
,各
応力比におけるク リ ープ破壊時間は対数正規分布に従うことがわかる。 そ こで,各
応力比における回帰直線 ´=410gど
十 β19
の定数4,Bを
最小二乗法によって求め,さ らにEg.10 において ´章0.50を
代入 して平均ク リープ破壊時間 ( つ を求めると,Tabユ ーIVに示すようになる。 12)引張応力下におけるク リープ限 とク リープ破壊 ク リープ限 とは,持
続応力の大きさとクリープひずみ とが比例関係にある限度,す
なわち載荷時間が無限であ ってもク リープ破壊を起 さない最大の応力 (あるいは応 力比)で
定義され る。また, ク リープ限を越えるような 応力を持続載荷すると,い
つかは破壊に至るが,この現 象をク リープ破壊 とい う。 コンク リー トは,金
属材料 と異な り,明
確なク リープ 限は存在 しないが,静
的強度の60∼80%以
下の持続応 力であればク リープ破壊を起 さないとする説が一般的で ある。 一方,コ ンク リー トの疲労強度を評価する場合には, 金属材料で見 られ るような疲労限が存在 しないので,S
―Ⅳ 線図においてあらか じめ定めた繰返 し回数 (通常 は200万回)に
対する応力比でもって時間強度を求め , これ を コンク リー トの疲労を表わす特性値 としている。 このようにして求めたコンク リー トの圧縮疲労時間強度 は,普
通 コンク リー トで65∼70%,軽
量 コンク リー トで 50∼55%でぁるとされている。 ク リープ試験においても同様の手法を採用することが 考え られ るが, この場合,時
間強度を算定する際に基本 となるク リープ破壊時間(T)を
どの程度に採ればよい かが問題になる。ここでは,応
力比 (S)と 平均 ク リーTable IV COnstants A and β in experimental fOrlmula?章 410gチ +B, and average creep rupture time(T)
-0,245 --0.300 --0,252 -0.205 0.353 0。574 0.828 1.029 0,251 1.265 20,028 381.679 ―-0.364 --0.388 -0.326 --0.195 -0.100 0,527 0.320 0.845 1.005 0.984 1.186 6.680 11,436 389.105 69181.310
プ破壊時間
(T)と
の間には直線関係が成 り立つ ことに 着 目して (Fig。4),
この直線関係を表わす式の定数を 最小二乗法によって決定 し,さ らに, ク リープ破壊 と疲Ю
. 1
ァ咀雨け
Ю
`
げ
Fig, 4 S― T lines 労破壊 との間には破壊機構の上で密接な関係が存在する との考えのもとにTに
ある数値を当てはめることにし た。この数値を,200万 回 の 繰返 し疲労時間強度 くただ し,
繰返 し速度を約300rpmと
する)に
相当する持続 応力載荷期間に採 って, これを約 7000分 として応力比(0
を求めると, 普通, 軽量 コンクリー トに対 しそれ ぞれ 77%と 74%になる。このことか ら,疲
労の場合 と 同様にクリープにおいても,そ
の時間強度は軽量 コンク リー トの方が普通 コンク リー トよりもやや刀ヽさいことが わかる。なお,コンクリー トの耐用年数を70年に定めて クリープ時間強度を求めると,普
通,軽
量 コンク リー ト それぞれに対 し,61.5%,57.3%に
なる。 僧)定
常ク リープ速度 と破壊時間 との関係 各種材料 の ク リープ 破壊特性を表 わす一因子 として 定常ク リープ速度 (ク リープ曲線の直線部の傾 き)が
採 られている。例えば,阪
田16)らは コンク リー トにおい て,栗
原n)は粘上において,い
ずれ も定常 ク リープ速度 とクリープ破壊時間 との間には直線関係が成立 し,定
常 ク リープ速度が小さ くなればク リープ破壊時間が長 くな ることを明 らかにしている。すなわち,定
常 クリープ速 度を正確に求めることができれば, ク リープ破壊時間を ある程度正 しく評価できることを意味 している。 このような観点に立 って,
本試験で得 られた結果(
Figs.5,の を定常 ク リープ速度 ③ とク リープ破壊 時間 (り とを対数関係 (10g ε∼10gり で整理 し(Fig. 7),こ 浄を実験式で表わす と次のようになる。 普通 コンク リー ト Iog ε=-0.81 10g T-5.26
軽量 コンク リー トRelattonships between tensile creep strain ∈)and 10ading titte of sustained
stresS(T)(Normal_weight concrete) 5 0 Ю r も 一 X ︶ 皓 Fig. 5 「 (min,
Fig. 6 Relationships between tendle cree,
strain(ε)and 10ading tttne of sustained streSs(T)(Light_weight cOncrete)
(mい)
Fig. 7 RelationshiPs between the rate oF
tensile creep strain (ε
)and time tO
failure(T) log ε = - 0.85 1og T - 4.82 上式 よ り
,
同一 ひずみ速度 におけ るクープ 破壊 時間 は,軽
量 コ ンク リー トの方 が普通 コ ンク リー トよ りも大 きい ことがわか る。 これ は,ク リープ破壊時 におけ る極 ● Normd∞ncКtteo Light weもht cOncretP
鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
7巻
限ひずみは軽量 コンクリー トの方が大きい ことに起因す ると考え られ る。6結
語 本研究は,高
引張応力下におけるコンク リー トの塑性 的変形のうち,引
張 クリープ限,引
張 ク リープ破壊に関 する試験の結果を述べ,
若干の 考察 を加 えたものであ る。 本試験においては,骨
材 として普通骨材 と人工軽量骨 材を選んだが,配
合は各骨材に対 してそれぞれ一種類づ つであ り,
また応力比 の間隔も比較的大 きく選んでい る。従 って, 31張クリープ現象を詳 しく論ずるために は,種
々のファクターを組み合わせた,さ らに広範囲に わたる試験を行なわなければな らない と考え られ る。 さらにまた,引
張供試体の偏心の問題,供
試体の形状 の問題 (供試体の中央部で破壊を起させ るためには,中
央部断面 を縮小することが望ましい), 31張 クリープ載 荷装置の改善等の問題 も残 されている。 今後は,これ らの課題を解決 しつつ研究を継続 して行 き度い と考えている。 ここでは,
本試験の範囲で 明 らかになった点を列挙 し,結
語にかえる。 (司 一定持続応力下におけるコンク リー トの引張破壊時 間はかな りのぼ らつきを示すが,これを確率論的手法を 用いて処理すると,各
応力比におけるク リープ破壊時間 は対数正規分布に従 うことがわか る。 鬱)引
張 クリープにおいても明確なク リープ限は存在 し ないが,疲
労時間強度に相当する時間 ク リープ限 (応力 比)を
考えてみると,普
通 コンク リー トで60∼75%,軽
量 コンク リー トで57∼73%と なり,普
通 コンク リー トの 時間クリープ限の方が軽量 コンク リー トのそれ よりもや や大きい し 団 クリープ破壊時の極限ひずみは,応
力比が小 さくな るに従 って増大す る。 (4)ク リープ∼時間曲線の過程で定常 ク リープを採 り上 げて, これ とク リープ破壊時間 との関係を考察すると, 定常ク リープ速度 とクリープ破壊時間 との間には逆比例 関係が存在することがわか る。すなわち,定
常ク リープ 速度を測定することによって,或
程度の精度でもって破 壊時間を推定することが可能であるといえる。 本研究を実施するにあた り,西
木信博氏 (現大和ハ ウ スKよ勤務)の
協力に負う所が極めて大であ り, ここに深 甚 なる謝意 を表す る次第であ る。 参 考 文 献1)Glanvine,ヽγ.H.and ThOmas,I「.G.,Studies
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