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花木類の花芽分化に関する研究 VII アジサイの花芽分化期並びに花芽の発育経過について-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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78 香川大学農学部学術報普

花木類の花芽分化に関する研究

Ⅶ アジサイの花芽分化期並びに.花芽の発育経過について

小 杉

清・荒 井 街 孝

Studies on the flower bud differentiation and development

in some ornamentaltrees and shrubs

Ⅶ.On the date of flower bud differentiation and flower bud developmentin H.ydrangea macroPh.ylla

KiyoshiKosuGIand Hisataka ARAI

(Laboratory ofFloricultureand OrnamentalPlants) (ReceivedJune29,1960) Ⅰ 緒 アジサイは日本では古くから庭樹として用いられて:いたが,近年は洋種アジサイとして,欧米で改良されたものが 逆輪入され EasterやMotllerS Dayに.は欠くことのできない重要な鉢植花水となった小 欧米では既に.数多くの園芸品種が作出されているばかりでなく,近年は低温処理に.よる促成や抑制の研究(1457) が盛ん紀行なわれ,周年開花も実用化されているというい したがって花芽の分化期や花芽の誘導に関する研究,(457 89)Blindに関する研究(6)など数多くの発表が行なわれたが,日本では未だその段階に達して:いない. PosT氏(46)はアiyサイの花芽は,気温が650F以下に下った時に分化し始めることを確かめ,NewYork州の中部 では,9月1日から10月1日までの間に,花芽が十分分化し得る温度に達すると述べている SHANXS及びLINK民ら(7)はMaryland州のCollegeParkにIおいては,Europa種では1949年には9月17Elから10 月7日までの間に分化し,1950年には9月25から10月3日までの聞に分化したと述べている. SLAION氏(8)はOhio州のColumbusで軋60OF以下に温度は下らないが,9月1日から15日までの間に分化し声 と発表している‖ SIRUCKMEYER氏(9)は摘乗することによって花芽の誘導を調べているが,9月15日に楢葉した植物は花芽分化が行 なわれず,9月22日に楢葉した植物では生長点部が肥大肥厚した状態に達し,9月29日描柴区では楢葉した植物もし ない植物も同様に.花芽分化が行なわれたと述べている‖ 筆者(2$)が1951年に衆二訂で洋種アジサイについて調べたところでは,10月8日に花房分化が始まり,11月19日に琴 片の初生突起(分化期)を認めている・しかしその後の花芽の発育については,試料の不足によって十分の観察を行 ない得なかったので,その後は専ら苗木の増殖に努め,今回改めて調査を行なった小 ここにその結果を報告する次第 である. Ⅱ 材料及び方法 香川県木田郡三木町池戸の本学部附属農場に植栽されている,挿木3年生の洋種ア汐サイ(品種名不詳)80株につ いて,]956年10月4日より10個体ずつ(11月22日以後は5個体ずつ)の試料を・探り,70%アルコ」−ルに浸潰貯蔵し, 随時取漉して鱗片剃皮法によって,花芽の状態を検録した。

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79 欝12巻第1号(1960) Ⅱ 結 果 10月11日までの試料では総て未分化の状態(Figl,A)であ′つたが,10月18日には生長点部の肥大したもの(Fig l,B),花房分化の始まったもの(Figl,C)が認められ,11月8日にはさらに花房分化の進んだもの(Figl, D,E)や苛片形成期(Figl,F),花井形成期のものが観察された・

rablel.DevelopingphasesofflowerbudsinHγdrangeamacY・Obh.ylla195占岬1957

この頃の気温ほ第2表に示す通りであった… すなわち10月1日∼10日の平均気温は200C(約680F)で,PosT氏(45)の述べている花芽分化誘導温度650Fを上 廻るが,10月11日∼20日の平均気温は16.50C(約620F)で650Fを下廻り,この期間に花房分化が始まっているの で,PosLT氏の結果と−・致した.

11月29日には雌雄形成期の段階まで進んだが,それ以後の段階には遅々として進まずに冬を越し,翌春4月下旬に・

なって,ようやく花梗の伸長が始まり,5月23日になつてはじめて一花粉及び胚珠の形成初期のもの(Figl,.丁,K) が認められ,その後は次第に.草片の仲良が行なわれ,また着色度を増した・

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80 香川大学農学部学術報告 Table21TemperaturesfIOm Octoberl,1956toJune50,1957inKagawa Maximum Minimum 1−10 11−20 21−51 1−10 11−20 21−50 1−10 11−20 21−−51 1−10 11−20 21−51 −1..4 −5。占 1−10 11−20 21−28 1.5 −2巾占 −1.4 10.7 11.1 1−・10 122 0.7 12.8 −0.2 19.占 −0.7 ハリnU O 125 一一一 JJ111 12 001 112ZJ 一一⋮ 12 1−10 11−20 21−50 577 558 11 1 Ⅳ 考 察 東京および香川におけるアジサイの花芽分化はいずれも10月上旬以後に始まっており,NewYoIセやCollege PaIk, CoIumbusより半月以上遅れていた‖ しかし花芽分化誘導に必要な温度については,Pos、T民の結果(46)と一・致したの で,両者の相異は気温の相異によるものと考えられる小 また束克と香川では,香川のこ方が暖地であるから,才E房分化の開始期が10日ばかり遅れたのも当然である..しかし 琴片形成期が逆に11日ばかり早くなっている点に.ついては,今後の検討を要する、 Ⅴ 摘 要 1.洋種アジサイの花芽分化期および花芽の発育経過を知ろうとして,1956年10月4日より1957年6月13日まで, 香川において調査を行なった. 2..花房分化が始まったのは,1956年においては10月18日で,琴片の初生突起が認められたのは(分化期),11月 8日であった 3..11月29日までにほ雌遇形成期にまで達したが,その後は遅々として進まずに冬を越した. 4.豊年の4月下旬になってようやく花硬の伸長が始まり,5月23日に初めて花粉および胚珠が認められ,その後 は琴片の仲良,着色度を増した.. Ⅵ 引 用 文 献 1。ALLEN,R.C:The effect of storage temper・ atuIeS Onfloweiing of greenhouse Hydrangeas(L(γ・

d7・α乃ggα ∽αCrβ♪カ.γJJα).タroc.A級汁.5加一.肋7’f 5c∴,32,638く1934) 2.小杉 油:花木類の花芽促進(3)あじさい,くち なし… 園芸新知識 8(12ト12∼13(1953).タキイ種 苗軋.K

3・+

:花木類の促成・抑制の新技術..農耕と園 芸11(7),88∼90(1956)

4.PosT,K:Effects of daylength and tempera・ ture on growthand flowerlng Of some florist crops C〃r佗♂JJひ乃査び一.Agγま.助♪Sfα.βαJJ‖ 787,46∼48

(1942)

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舞12巻第1号(1960)

tingh New York,574q577(1952).

6u RAY,S.:Reduction of blindnessin hydrang− ea.fh”い ノ加朋γ‖ 5卯㌧」訊け.5c豆\.47,501−502

(1946).

7.SHANIくS,J”Band LINK,C∴B。:Some stu・ dies on the effects of temperature and photoperiod On gIOWth and flower formationin Hydrangea。Pr− OC− A〝‡βγ.5〃C.肋㌢f.5c壷い 58,357−365(1951).

83

8.SLATON,H。:Studies o董flower’bud differen−

tiationin Hydrangea macroPh.ylla as affected by

temperature.M.S.Thesis.The Ohio State Univ CoJ捉沼∂弘ゞ,0ゐわ.(1949)(Cited fⅠOm7)・

9い STRUCKMEYER,BE.:Blossom budinduction and differentiationin hydrangeaけProc.AmeY”Soc 肋γ才S(£.56;410−414(1950)

S u m m aI・y

ManylnVeStigationsconcernlngthefactorsaffectinginduction and the date of flower budinitiationin

Hyd7angea have been donein the United States of America,but notinJapan

Thisreportis the results observedinⅨagawa,Japanlin1956to1957・

1..Under naturalconditionsinKagawa,theapexoftheterminalbudsgIOWnOutWiderandthickerthan theordinalvegetativegrowingpoint,andtheinitialclusterdifferentiationoccurredonOctober18,1956

2。On November 8,3weekslater,initial sepals formation stage and petals董ormation stage were

ObseIVed.

3.OnNovember29,3weekslater,theflowerbudsprogIeSSedtheirdevelopmenttothepistilformation stage,andthentheywere not developeduntilthe next sprlng・

4.,OntheendofApriltheflowerstalksbegantoelongate,andonMay23,pOllensandovulesformation stagewasfound,andthen thesepalsbegantoenlargeWithshowingtheoIiginalshade・

参照

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