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動力伝達用歯車の騒音

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Academic year: 2021

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(1)

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Noise

Emitted

by

the

Transmission

Gears

J±E

郎*

実*

Kantar6Nakamura Minoru Tanikawa

低騒音歯車の設計資料を得ることを目的として,動力伝達用の歯車の騒音発生機構について研究を行なっ た0その結果,かみ合っている歯車の相対角速度変化によって生ずる変動荷重が騒音の主原因であること,歯 車本体の振動によって放射される騒音成分が最も大きいことを明らかにした。さF)に騒音に影響を与えるいく つかの要因について考察を加えた。これらの研究結果にji⊆づいて,歯車騒音を低減するための歯車諸元の選択 法について検討し,実用的な図表を作成した。

1.緒

日 動力伝達用歯車は,曲げあるいは歯面疲労に対して十分な強度を もつ必要があることはいうまでもないが,同時に振動,騒音をでき るだけ小さく押えることが望まれる。とくに,交通機関用減速装 置,エレベータ用巻上機,ターボ冷凍機,家庭用電気機器に用いら れる増減速機などでは,環境衛生上低騒音であることが要求され るが,そのほか,歯車の工作誤差,組立誤差を含めて装置の総合的 な運転性能を騒音によって判断される場合も多く,量産品の歯車検 束では騒音の大きさによってその良否を判定する場合もある。 歯申の騒音に関しては,古くから多くの研究が行なわれ,それに 関する特許や論文も発表されている(1)(2)。筆者は,動力伝達用平歯 車を対象として,騒音発生機構の解明を行ない,低騒音歯車設計に 関する資料を得た。本報では,その概要を述べる。

2.歯車騒音の発生機構

2・1騒音の原因となる変動荷重 運転中の歯申にみられる角速度の変動は,図1にホすような等価 振動系を用いて作用線上の相対運動として表わすことができる(3)。 2質量問の相対運動の運動方程式は

〟雷十C音榊)(叶わ二恥々(州)‥(1)

ここで,∬は相対運動の変位,∬5は静荷重によるたわみを与える。 また,

妄=去+去,÷=÷+÷

‥(2) ト1l一 MG ンて たl, ん(ユ 図1 かみ合っている歯車で 構成される等価振動系 であり,ルタ′一,ルタcほrF川線上 に置き換えた歯車のヰJ-効質 量,如,丘Gは歯のこわさを 示す。このこわさはかみあい 位置あるいほ同時にかみ合っ ている歯の数によって変化す る。βはかみ合っている歯の

合成誤差を示し,一歯のかみ

あいごとに周期性をもつと考 えることができる。Cは減衰 係数である。歯のこわさが2 対かみあいと1対かみあいで 階段的に変化するものと考 え,減衰を無視して定常解を 求めると図2のような結果を 日立製作所機械研究所 (ゼ、上 空脳小者村有署

=

■ノ

/ソ

〃=〃∵/

\、、\

tll■----、 2 ∩" 二 且恥 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 振動数(かみあい周波数/阿石板動数) 図2 誤差量を変えたときの敵中相対運動の共振曲線 110

蔓100

._ゝ ちぐ J 三 90 80 11U ∞ . ̄三 100 ソ 三 90 〆一′ ノノ′ □700kg 「A] ′′ ▲′ u500kg ▲250kg 200

㌢′′

300 500 人l■斗中二川転放(t・pml 鮒+☆ ]  ̄ ̄1 ̄⊥ 3【IO 50〔I ノ(rト川小他こ孟■七(叩n= 八 1,000 1.5n() 可 ゝ′ヽ 「R] 口700kg O500kg ▲250kF __1_ + __.__+_ 1、()Pn l,5(IO 図3 幽■形誤差と騒音の大きさの関繰5m72zx36z (A)摩耗前 (B)摩耗接 待る(4)。かみあい周波数が系の固有振動数近くなると共振して相対 運動の振幅が大きくなるはか,分数次共振があらわれる。歯のこわ さがかみあいの移り変わりによって変化するという一種の係数励振 形の振動系であることによるもので,分数次共振速度はかみあい率 によって若干変化する。 上に述べた相対運動は歯車の角速度の変動となってあらわれるか ら,歯面には静荷重のほかに変動荷重机が加わる。この変動荷重 の大きさはl机=丘(∬-∬ざ)で表わされるから,誤差が小さいときは 歯のこわさの変化によって変動荷重を生じI陥はほぼ接線力に比 例する。一方,誤差が大きいとl机∝ゐβとなり,I仇は接線力には 関係しないことになる。 歯車騒音の原因としては,上に述べたような作用線方向に生ずる

(2)

-78-助

5 <u 1.0 0.5

′′ノ⊥

七付け

290 n l・1 a B 1.0 圧(d〉′n/そm2) 、\B(c)mィ

/ 0.5 1.0 う二拝(dJn/々m2) 図4 騒音の指向特性

言責

l.0 0.5

/

(b)n。 B 3,060r;

/

1 2 吉尾 仙,n/ヰm2) (d)f2 0.5 1.0 古庄(dyn′ノさm2) 2m120zX62z,25kg, 90 nU nU n八U 7 (彗) 上-て、一凹如 nU 6 50 蕃H

ヽノ 〃〉 宙丁

m川 g g FD g k k k k O O (U O <U O O ⊂J 3 2 1 +ノ 紙 ・征什へ 200 300 400 500 大砲割印転数(rpm) 図5 回転速度と騒音の関係 4m60zx31z,研削歯車 ハリ 9 0 00 ー.【‖ J. 1,000 1,500 ハリ nU nU 9 ‖lU 7 (等し ⇒マム甲∵什

、,ユ哩ヅ 1257

/

二if)√ 図6 接線力と騒音の関係 4m 60zx31z研削歯車 Aは歯車軸方向,Dほ歯車と同一平面内, l・可転数 01,250rpm(た=2,500c/s) ●1,000rp皿(々=2,000c/s) × 700rpmしね=1,400c/s)500rpmり滋=1,000c/s) 変動荷重によるものが大きく,変動荷重の増減にしたがって騒音も 増減する場合がきわめて多い。図3は友すりラッピングを行なって 歯形誤差を与えた試験歯車を用いて荷重,周速と騒音の関係を調べ た紆果であるr▲術中で構成される振動系の固有振動数(1,010c/s)に 近いかみあい周娘数r(さ騒音が増人する。また,.だと点の大きい船中で ほ描線ノJな変えても騒芹の大きさにそれほど射ヒがないが,誤差の 小さい歯中でほ接線力とともに騒音が増加する傾向にある。すなわ ち,接線力が′トさいほど齢欣諾掟の影響が大きくあド_)われて動荷黍 が大きくなることをホしている.-ノ 2.2 歯車騒音の放射面 前節で述べた作用線方仙こ生ずる変動何皐は,歯車軸の横振動を 励起するほか,l軸受に動荷窮として作用し機械全体を励挺する。ま た,歯すじ方向の荷重分布が不均一一であると,jTえ歯車といえども軸 方向の変動力となる。運転中の歯中本体の軸方向振動波形は歯車に 作用する変動荷重波形と同一で,しかもかみあい点付近を通過する 一本の直径節をもつようなモードで振動している。歯車本体が軸方 向に振動すると,とくに大歯車ほ広い側面積をもっているから,音 響エネルギに変換されやすい。筆者は運転中の歯車本体の振動と発 生する騒音の関係について詳細な検討を行ない,厚い本体をもつ歯 中でも,歯車本体の軸方向の振動によって放射される音響成分が最 も大きいことを明らかにした(5)(6)。 歯車が軸方向に振動すると,本体両側面に逆位相の音源があらわ れるためiこ歯車を含む面内の騒音は小さくなる。図4は薄い歯車の 騒音の指向特性を自由音場で測定した結果であるが,歯車本体の固 有振動成分のみならず,かみあい周波数成分の騒音もまた歯車面内 および軸方向の騒音が小さいことを示している。したがってウェブ の薄い歯車ほど高周娘成分の騒音が大きく,全体の音rl三レベルも大 きくなることが多い。.

3.歯車騒音に影響を与える各種要因

3.1運 転 条 件 前章で動力伝達用歯車の騒音の発生機構について概略説明した が,本章では,歯車騒音に影響を与えるいくつかの因子について実 験データをもとに考察を加えることにする。 図5は誤差の小さい歯車の速度と騒音を示す圃で,騒音は速度と ハU 7 (莞) +∴て+‥戸r) 50 ○廿N 200 300 400 500 (rpm) 1,000 1,5nO 接緑九50kg 図7 異なる歯幅をもつ歯車の騒音比較 4n160zx30z研削歯車 ともに増加する傾向にあるが,歯車系の固有振動数に近い速f空で昔 圧が増加するほか,分数次共振がみられる。共振点以上では騒音は いったん小さくなり,以後速度の増加に対してあまり変化しない が,少しずつ上昇する傾向を示す。図るは一定速度のもとに接線力 と騒音の関係を調べた図で,荷重の小さいときは騒音の変化二凱よ小 さいが,幽のたわみ量が誤差量より卜分大きくなると,芹J山よ荷重 にほぼ比例して増加する。 3.2 歯幅の影響 図7は異なる歯幅をもつ歯車について等しい接線荷重のもとで騒 音を比較した結果である。小歯車には歯幅40mmのものを共通に 用いた。歯幅iこよる騒音の変化は大きくないが,荷重の小さい場合 は歯幅が大きいとたわみが小さいため誤差の影響を受けやすい。ま た,歯のこわさが異なるため固有振動数が変わるから,回転速度に 対する影響も歯幅によって若干異なる。 3.3 はすば歯車 低騒音を要求される歯車伝動装置では,はすば歯車がよく用いら れる。はすば歯車では接触線が斜捌こ移動する関係上,平歯車と比 較して歯のこわさの変化は少なく,また一般にかみあい誤差も小さ いために騒音は小さい。図8は平歯車とほすば歯車の騒音を比較し た結果で,同程度のかみあい誤差をもつ歯車で比較すると,あらゆ る回転数でほすば歯車の騒音が小さい。これは運転中に生ずる相対 角速度変化が小さいことによるもので,一般に等しい精度等級の ̄乍 歯車と比較すると3・∼8dB騒音が小さいのが普通である。図9は騒 音の周波数分析結果を比較したもので,はすば歯車ではかみあい周 波数の高調波成分のレベルが平歯車に比較して小さいが,研削盤(ナ イルス研削)の親ウォームの回転を周期とするアンジュレーション による騒音成分(U)がみられる。 はすば歯車でほ,歯形誤差より歯すじ誤差に対して敏感な場合が 多く,かみあい初めの端面の衝撃を避けるためにも,若干レリービ ングをとるのが望ましい。

(3)

ー79-1258 昭和42年12月

(N∈†址ご○-:ヂ、ゴ

机〔〔三J(芸甘辛ヱ卑

立 120 莞110 0 <‖〉 上「マム出血 別) g pn げh g しh k k Lh O (U ハリ O O 5 0 5 5 2 5 2 5 S H H ーノーー ̄ ▲--・-一 ー1 L--イノーー ノ■--・・r 200 300 400 500 1,000 大歯剰句転故(rpm) 至論0 図8 平歯車S(6m60zX30z)と はすば歯車H(5m60zx30z,β=33,560)の騒 音の比較いずれも研削歯車でJISl級歯車 DO 4 (U 6 2 RU 4 4 4 4 3 3 2 2 0.5 m ラリク 40 80 120 歯 数 z ] + 160 200 図10 ピッチ点における歯のこわさ

4・低騒音とするための歯車諸元の選定

4・1変動荷重を小さくするための歯数の選択 歯車騒音の主たる原田が歯車自身にあり,きわめて高精度の歯車 でも歯のこわさの変化によって変動荷重を生ずる。歯車の騒音が, 歯車で構成される振動系と密接な関係をもつことはすでに述べたと おりで,設計にあたっては共振範囲からはずすように,歯車諸元あ るいは運転条件を設定すべきである。 歯のこわさは石川氏(7)によるたわみの理論式をもとに計算でき る。図10は転位係数をパラメータとして,ピッチ点における歯の こぁさを計算した結果である。かみあっている一対の歯車の歯の合 成のこわさほ,犬歯車,小歯車の歯のこわさをそれぞれゐ。,々pと するとき,

甘=ま-+去

1 (3) となる。歯車の相対運動は歯車軸のねじり振動と達成するが,軸の ねじりこわさを作用線上に置き換えると歯のこわさより十分小さい ことが多いから,一般には軸の影響を無視して歯車のみで固有振動

数を求めることができる。犬歯車,小歯車の作用線上の有効質量を

〟G,仏とするとき,かみ合っている歯車で構成される振動系の固

有振動数は, カ=

去)/(去+去)=…‥

…(4) となる。大歯車および小歯車の歯幅が等しい円板状の歯車では

脆,ア=軸

軸cos2α0 (5) で与えられる。ここで,dc,dクは歯車のピッチ円径,れは歯幅,α。 は圧力角を表わす。歯数比をgzとするとき,

カ=まノ

2グCOS2α。点冗7ゐf

(1+去)

‥…..…‥‖‖.…(6) ここで,モジュール∽(mm),小歯車歯数むを用いると,鋼製歯 (四っし 亡一 .1.2 .5 1 2 掴波紋(!、三) 「a)ド1【ヰニー中S (瓜空 也 軸 .引 5 4 3 第49巻 第12ぢ▲ f三 .1.2 .5 1 2 周波数 け三) (b)はすば繰上■l巨Il 2U 3 4 5 岡9 掬■申S(6m60zx30z)とはすば歯車(5m60zx30z, ノヨ=33・560)の騒音スペクトルの比較,500kg,750rpm 0 0 2 nU O 「1 ■こE ふ拙J三ご 8 4 ∴■ 3 り 0 0 0 <U 6 亡J 4 3 ネ、∈) ン 誉 20 jヱ=1

亡<1.0 1.0くど<2.0 亡>2.0 ・./ 7 ̄・ ̄_ ∴■・・一.※、-■・-. l L  ̄ ・...√一‡ l //′ン㌧一・ 】

10-5土1。

151720 30 1⊥_⊥ + __1__⊥J_ +1 40 50 60708090100 ZJ】 川11齢中系の共振を避けるための歯数の選択 馴由の等しい歯車で歯数比が1の場介(ハッ チングの範囲を避けること) 申でほつぎのようになる。

′二慧,/

告(1+÷)‥‥

(7) 丘/ん∼は図10より求めることができるから,圧力角200の標準歯車に ついて共振を避ける歯数の選択範囲を示すと図11が得られる。図 に示すパラメータ言は静的なかみあい誤差を静たわみの比を表わす もので,荷重の小さいほど,誤差の大きいはど歯数の選択範囲が狭 くなることを示している。この選択範囲は動荷重に関する理論計算 値と実験結果から求めたもので,誤差の大きい歯車でみられる分離 の影響も含まれる。ほかの歯数比の場合も同様な図を得ることがで きる。 以上は歯幅の等しいムクの標準歯車について述べたものである が,■歯幅の異なる場合,あるいは歯車の形状がリムとウェブとから なる形状の場創こは,慣性モーメソトの比をとって等価な歯数比の 形で表わすことができる。ほすば歯車の場合は,歯のこわさが変わ るから相当平歯車歯数について求めることができる。 4・2 歯車本体の振動を防止するための歯数の選択 歯車本体が振動すると騒音が増すことは前にも述べた。複雑な構

造の歯車本体の固有振動数を計算によって求めるのは困難である

が,円板状の歯車では比較的容易に求められる。歯車本体の共振は, かみあい周波数と固有振動数が一致したときでなく,回転速度の影 響を受けてややずれるが,この点を考慮したうえで歯車本体の共振 を避ける歯数の選択範囲を求めることができる。内径円を固定し外 周が自由であるような円板の固有振動数は

′j=∬富者/詔蒜

・・(8) ここで,d‥ 歯車のピッチ円直径(c皿),ゐ:歯車本体の厚さ,

(4)

ー80-のⅣ 一 √1一 ■Lト+ ■ 一

…一

連一

∽、∈ ン 早 「 「 10 \八ナノ ハハ′り∨、 \/ Yへノ∵ト\

\′1〃卜㌧、

\宙、

\ \ \ \ノ ′ ㌧′

\八小ト\

\、 \ ヽ \ \ へ \′′ し′ノ 2〔 30 40 50 60 70 日()90100 150 200 けl靴 z 図12 船中本体の共拡を避けるための歯数の選択 n2の規準振動について計算したもの桝/ゐ:(モ ジュールmm)/(厚さcm)(ハッチソグの範囲 を避けること) E:縦弾性係数,リ:ポアソソ比,γ:比重量,ん 1 5 nU ハU へ札

′J7

0 仇 (バ空車世 nU nU 〓 ト+てけ軒七 05 肘

ニ三三諾

10 ←も 〟b 図13 振動円板から放射される音幣 パワー係数 nU O O nり UU CU 内外径の比 および振動次数によって定まる振動数係数で,Å‥ 歯の質量,回 転速度の影響を考慮した補正係数である。鋼製歯車の場合 4カー--×1.56×10=う‥

ム=昔1一椚Z)2

となり,周速)5ご〃111/sとするとき ∽ -いZ2=3.1_2×104ん2Z (9) ..(10) が共振を生ずる条什式となる。図】2ほ2本の耐至節をもつ振動と の共振を避けるための船数の選択法を示すものである。いずれも, ∽/ゐ(モジュール(mln)と厚さ(cm)の比)をパラメータとし,ぴと zとの関係を示したものである。 そのほか薄い歯車ではあらゆる回転数で歯車本体の固有振動数に 等しい周波数をもつ騒音を発生する。騒音のパワーは歯車の大きさ と周波数によって増減する。図13は振動する円板から放射される 音響パワーの変換係数を示す図である。横軸の〃∂は周波数と円板 の大きさを表わす値で.〃=2打〟C,Cは音速,みは歯車の外半径を 表わす。縦軸は音幣パワー係数町で,外周の振動加速度が一定のと きに放射される音響パワーの割合を示す。最大のパワーを示す周波 数は円板の半径が大きくなるにつれて低くなることがわかる。図13 をもとにして,歯車本体の自由振動成分が音響エネルギに変換され むこくい範囲を求めると図14が得られる。歯車本体の自由振動によ って放射される騒音を小さくするためにはd/ゐ<10とすればよい ことがわかる。 同様にして,歯車のかみあい周波数成分,歯車系の固有振動成分 の音響変換率を小さくする歯数の選択範囲を求めると図15が得ら れる。この圃は乃=1のモードを対象として計算したものである。

以上簡単な歯車を対象として,歯車の騒音を小さくするための歯

車諸元の選択法の一例を述べた。これらの指針に従って製作された 歯車は実験室では良好な成績をおさめている。,しかしながら,歯車 の騒音は歯車単体から発生する騒音のほかに,軸受を伝わって機械 装置表面から放射されるものも少なくない。とくに,歯車箱の振動 は騒音の源となりやすい。歯車箱を含めた騒音制御が今後に残され た課題であろう。 「肌■与 ン ヨ 「 コヒ 駐 日 「、J 4 3 2 ■七〕‥■エ小江二L∴T-ヰ号■半‥ / / (卜/11√10 / / / / 1259 1() 2口 30 40 50 6070809()10D 人料・トこ′)ピソチ州羊d(cm) 図14 規準モードの白由振動成分の音 響変換率を小さくするための歯数の選択 (ハッチングの範囲を避けること) 脚 41) 5n 6〔)70 _ + J__▼_L 洲帥l()() ⊥__ __+ 15(1 2(1r) 11_【放1 図15 かみあい周波数成分の音響パワー変換率を小さく するための歯数の選択(ハッチングの範囲を避けること)

5.精

白 動力伝達用歯卓の騒音の発生機備について検討した結果 (1)騒音の発・′l二原l大はしては,歯車のかみあいによって作用線 方向に生ずる変動荷重が最も大きい。 (2)平歯車といえども歯の片当たF),軸の曲げ振動から誘起さ れる歯車本体の振動を通して歯車の回転l ̄白祓、ら放射される 音響エネルギの成分が大きく,振動の大きさを知れば歯車 騒音のパワーを推定できる。 ことがわかった。以上の結論をもとiこして歯車騒音を低減させるた めの歯車諸元の選択法についてその一例を述べた。 終わりにのぞみ,本研究にご指導いただいた東京工業大学教授中 田孝博七 石川二郎博士むこ深甚の謝意を表する。日立製作所電子事 業部明山技師長,中央研究所第7部歌川部長からもご指導いただい た。ここl・こ厚くお礼申し上げる。 参 莞 文 献 (7)

-81-仙波:歯車第5巻(昭34,日刊工業新聞社) Niemann,G&Unterberger,M:VDL-Z,101,(1959),201. 歌川:機械学会誌 引,296(昭33-3) 中村:機械学会論文集 32,1007(昭41-6) 中村:機械学会論文集 33,648(昭42-4)

Nakamura:Papers ofJEME

Semi-InternationalSym-posium-Gearing,319(1967)

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