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自立および準寝たきりの高齢者の自立度の変化に影響する予測因子の解明

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Academic year: 2021

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平成14年6月15日 第49巻 日本公衛誌 第6号 483

自立および準寝たきり高齢者の自立度の変化に影響する

予測因子の解明

身体・心理・社会的要因から イムタ ヒ ロ ミ 藺牟田洋美 ヤスムラ セ イ ジ 安村 誠司 アヒコ タダユキ 阿彦 忠之 フカオ アキラ 深尾 彰 目的 寝たきり予防を積極的に推進するため,在宅高齢者における自立度の1年後の変化と自立 (ランクJ)と準寝たきり(ランクA)の高齢者の自立度の改善・維持と悪化の予測因子の 相違を初回調査の身体・心理・社会的側面から総合的に検討した。 方法 1997年に山形県内の65歳以上の高齢者に個別面接調査を実施した。1998年,同一の対象者 に追跡調査を実施した。自立度の基準とした「障害老人のための自立度判定基準」(以下, 判定基準)の自己評価と他者評価が一致した165人(ランクJ:自立112人,ランクA:準寝 たきり53人)を分析対象とした。調査項目は判定基準のほか,身体・心理・社会的項目20項 目であった。なお,予測因子の分析では自立,準寝たきりともに改善・維持,悪化の2群に 分類して検討した。 成績 1. 1997年の自立度別にみた1年後の転帰:死亡は自立が0.9%,準寝たきりが7.6%であ った。女性,または75歳以上である場合,自立度が低下するほど,死亡者は多かった。  2. 自立度別にみた1年後の自立度の変化:自立高齢者の23.1%で自立度が悪化した。準 寝たきりで自立度が改善した者は35.4%,悪化した者は14.6%であった。性・年齢階級によ る自立度変化への影響は認められなかった。  3. 自立高齢者の自立度変化の予測因子:身体的項目では,過去1年間の入院あり,心理 的項目では自己効力感が低いこと,主観的健康感が悪いこと,社会的項目では老研式活動能 力指標得点が低いことが自立度低下と関連していた。  4. 準寝たきりの自立度変化の予測因子:身体的項目では排尿が要介助であること,心理 的項目では自己効力感の得点が低いことが自立度の悪化に関連していた。 結論 在宅高齢者では,自立度の悪化にともない,女性,または後期高齢者の場合,1年後死亡 になりやすいことが示された。また,1年後の自立度変化では,準寝たきりで自立に改善し た者が,寝たきりに悪化した者よりも多かった。在宅高齢者の1年後の自立度は可逆的であ ることが示された。  自立,準寝たきりともに自立度の悪化と心理的項目の自己効力感が結びついていることが 明らかとなった。簡単な掃除など身の回りの行動に対して自信が持てないことを意味する自 己効力感が低いことが,自立・準寝たきり高齢者の1年後の自立度を予測する上で極めて有 効であることが明らかになった。 Key words : 在宅高齢者,自己効力感,縦断研究,予測因子,閉じこもり

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