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顧客サポート業務を自動化する「ユーザーローカル サポートチャットボット」の紹介

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Academic year: 2021

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顧客サポート業務を自動化する

「ユーザーローカル

サポートチャットボット」の紹介

Introduction of customer support automation system “User Local Support Chatbot”

本郷寛

1

Yutaka Hongo

1

株式会社ユーザーローカル

User Local, Inc.

Abstract: These days, chat communication tools like LINE or Facebook Messenger are used by many

people. Chat tools are also used for the purpose of customer support. In this paper, we introduce our customer support automation system "User Local Support Chatbot".

Keyword: NLP, Machine Learning, Chatbot, Case Study

1. はじめに

ある製品の使い方がわからない場合、あなたなら どうするだろうか。これまでは、その製品のサポー ト窓口に電話やメールという手段でコンタクトを取 り、解決を図っていたのではないだろうか。ユーザ ーにとっては、サポート窓口に連絡をすれば、オペ レーターから懇切丁寧に教えてもらえるのは非常に ありがたい。いっぽう、サポートする企業側の視点 で考えると、電話の場合、1 対 1 の対応しかできず、 お問合わせの数に比例してコストがかかること、24 時間対応が困難であるなどの問題がある。メールの 場合にも、解決まで時間がかかってしまい顧客満足 度が下がってしまうという課題があった。 これらを解決する手段のひとつとしてチャットボ ットが注目されている。チャットボットは、ユーザ ーからの問いかけに対して、ほぼリアルタイムで機 械が自動的に返答をする会話システムのことである。 日本では、過去にはチャット型のサポートに馴染み がなかったが、現在、LINE や Facebook Messenger などチャット形式の会話インターフェイスに一般ユ ーザーも慣れ親しんできているため、抵抗感も弱く なってきている。 自動応答システムを利用することで、問題解決ま での時間を短縮でき、さらにサポート人員を増やす ことなくお問い合わせをさばくことが可能になる。 本稿では、顧客サポート業務を自動化する「ユーザ ーローカル サポートチャットボット」での取り組み を簡単に紹介する。

2. サポートチャットボット

ユーザーローカルサポートチャットボットは、 2017 年 2 月から企業向けに提供しているサービスで ある。社外の顧客サポート用途での利用のみならず、 企業内の総務関連の問い合わせ対応としても利用さ れている。本サービスは、リスト形式の選択肢をク リックしていくことで望み通りの会話を進めていく リスト選択型の会話機能に加え、自然言語による自 由入力形式での対話も可能となっている。本サービ スが利用している技術のうち、2 つの自然言語処理 技術について説明する。 1 つは、各単語をベクトル化し、単語間の関係性 を理解できるようにするWord2Vec を使い、類義語 (関連語)を自動サジェストする機能である。2 つ目は、 ユーザーからのメッセージにチャットボットがうま く返答できない場合、会話ログをマイニングし、返 答シナリオの増強を促すための機能である。後章に て、それぞれの機能について、詳しく説明する。

3. 類義語・関連語の自動抽出手法

自然言語によるチャットコミュニケーションでは、 同じ意味でも表記が違う、いわゆる"ゆらぎ"に対応 する必要がある。このために、単語をベクトル化し て表現する定量化手法であるWord2Vec を使い、ベ クトルの似た(≒意味の似た)単語を自動計算してい る。モデルの学習には、インスタグラムなど画像SNS のハッシュタグデータを利用している。学習データ は、2015 年 11 月から 2016 年 6 月の投稿データの中 人工知能学会研究会資料 SIG-SLUD-B802-09 52

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から、1 投稿中に複数ハッシュタグが付与されてい る投稿をランダムサンプリングにより抽出した。件 数は表1 のとおりである。 表1. word2vec モデルの学習データ 期間 2015-11-01 ~ 2016-06-30 投稿数 2,172,178 ユニークハッシュタグ数 1,916,692 単語ベクトルの次元数 200 ウィンドウサイズ 5 最低出現回数 5 これにより、キーワードが入力された時点でリア ルタイムの類義語レコメンデーションが可能となっ ている。たとえば「一眼レフ」という単語に対して は、「デジタル一眼」「ミラーレスカメラ」、「ナイト プール」には「ビーチウェア」「フリンジビキニ」と いった類義語を得ることができる。類義語、関連語 を抽出する方法として、これまでは Wikipedia など のコーパスを利用する方法が広く使われていたが、 学習データとして画像SNS のハッシュタグを利用す ることで、通常の形態素解析では分割されてしまう ような複合名詞などの長いワードも推薦可能となる。 さらに、技術的な専門用語やオタク分野のワードに 偏らないキーワードの抽出が可能になるというメリ ットもある。

4. 会話ログから重要語を抽出

ユーザーからのチャットメッセージは多種多様で あり、ボット作成者の想定を超えた質問に対しては きちんとした返答をすることができないことがある。 チャットボットによって継続的に顧客満足度を上げ ていくためには、会話シナリオの網羅性を上げるこ とが重要である。このために、チャットボットが過 去に正しく返答ができなかった質問を収集しておき、 そこに含まれる単語の出現頻度を集計(BoW)してお くことで、不足しているシナリオの作成をチャット ボット管理者にうながすようにしている。本機能を 実現するにあたり形態素解析mecab と新語の網羅率 が高いmecab-ipadic-NEologd 辞書などを採用した。 集計結果を単に数値として表示するだけでなく、 チャットボット管理者がより簡単にシナリオ改善策 をイメージできるように、単語の関係性を表す共起 ネットワークによる視覚化や、重要度に応じて単語 表示の大きさを変化させるワードクラウドなどの可 視化手法を併用している。

5. おわりに

本稿で紹介した手法のみならず、機械学習、ディ ープラーニングなどの手法を利用して、ユーザーロ ーカルサポートチャットボットの性能を向上させて いく予定である。

参考文献

[1] ユ ー ザ ー ロ ー カ ル サ ポ ー ト チ ャ ッ ト ボ ッ ト https://ai.userlocal.jp/ 53

参照

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