5年間の研究を振り返って
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吉川 隆
※The Review of My Study for Last Five Years Vol.1 (2011-2015)
Takashi Yoshikawa
Five years have passed by after I come to Kindai University Technical College. At the beginning of my academic position, I have one objective that I am sure to have presentations more than 10 times in a year. I named that “Ecpression10”. It is fortunately that objective is continued achievement. I have two themes of my study one is energy harvesting and the other is wireless power transmission, both are most important fundamental technologies for energy harvesting HEMS (Home Energy Management System). The sensor network technology is used on behalf of conventional wired system on energy harvesting HEMS. In my proposing system, sensor network nodes have to continue to work with only energy harvesting or wireless power transmission on behalf of battery or power supplying cable. In recent five years I have examined the validity of Energy harvesting and wireless power transmission applying for HEMS. Now I can arrive at the first goal that is satisfying the first stage HEMS contributing for monitoring energy consumption and controlling consumer electronics for every few minutes.
Keyword Review, Study, Five Years,HEMS, Energy Harvesting,Sensor Network, Wireless Power Transmission
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1.背景
背景
背景
背景
近畿大学高専に着任して5ヵ年が経過した。その間の研 究成果を振り返る事とした。前職からの継続テーマとして HEMS(Home Energy Management System)を成立させるた めの施策に関する研究を行ってきた。本来なら既に各家庭 に普及していると考えられてきた HEMS が遅々として浸 透していない理由は明白である。消費者にとってメリット が不明瞭である事に他ならない。HEMS という商品が存在 するが,主に新しく建造された建物に備え付けられている が,これを使いこなせる人がどれだけいるだろうか?結果 的に省エネになるのかもしれないが,新しく家を買える富 裕層の人にとってこの長期的な節約のありがたみがどれ だけ実感してもらえるものなのか聊か疑問である。本当に 省エネをして電気代を節約したい人は既に家を持ってい てそのローンの返済のために施策を巡らせている人に他 ならない。また,既設 HEMS には太陽光発電による売電 や電気自動車の充電システムが備わっているものもある が,それを使うには更なる多大な初期設備投資が必要とな る。決して HEMS は押し売りでは浸透しないと私は考え る。HEMS というシステムは既に存在する家財の中にひっ そりと存在して,決して自身その存在を主張せず,ひたむ きにじわじわと省エネを行ってゆく,そういうものである べきである。「私は省エネのために働いています。」などと いう主張を行わないものである。その存在意義はあたかも 家庭菜園に似たようなものであるといえよう。家庭菜園は 種を蒔いておけばやがて新鮮な野菜を口に出来るという 点で人々に幸福をもたらす。この仄かな思いに興味を惹か れ,家庭菜園をやってみようと誰しも一度は決心したこと があるのではないだろうか。しかし実際,家庭菜園をして いる人はどれ位いるのでしょう? 多忙な現代社会で土 地を買って或いは借りて種を植えて毎朝肥料と水やりに 出向き収穫をするという作業を継続できる人はたがが知 れている。HEMS を普及させるヒントはまさにここにある。 * 近畿大学工業高等専門学校 総合システム工学科 電機電子コース
多くは稼げないが確実に身になり自らが自らの味付けで 生産しているという達成感が得られる。そこには誰しも共 感するが,導入コストはかけられない,日々のメンテナン スも不要であるという条件が整わなければ指をくわえて 見ているだけに留まってしまう。 これをHEMSに当てはめて考えた場合,最も親和性の 高い技術としてセンサネットワーク技術がある。センサネ ットワークはセンサを搭載した小型端末を無線情報通信 で繋ぐという技術である。この小型端末に備わったセンシ ング機能にて電力使用量をモニタし,或いは周囲の環境情 報(温度・照度・人の存否など)をセンシングし,無線通 信にて得られた情報を基地局に送信して家電機器を最適 に制御するためのパラメータを計算する。その結果を小型 端末に戻し端末から家電機器を最適な条件で稼動するよ う無線で信号を送信する。 小型無線端末は初期導入コストが安くその後のメンテ ナンスも不要,更に各種センサを搭載しているため省エネ のみならず,不審者の検知や火災の早期発見,快適環境制 御など安心・安全・快適をも提供できるのである。 これら一連の動作を行うにあたり,ユーザが行うことは ただ一つ,最初に小型端末を設置する,即ち種を蒔くだけ でよいのである。後は電力料金が月々下がっていくのを見 るだけである。 とここまでは絵に描いた餅である。本当に種を蒔くだけ でシステムは動き続けるのだろうか?やはり何らかの形 でエネルギーを供給しなければならないのである。つまり 小型無線端末が生き続けるために食料が必要となる。それ こそが電力である。従来の電力供給手段は2つあった。一 つは電源ケーブルを接続するという方法,もう一つは電池 を搭載するという方法であった。前者は取り付けが出来る 場所に制約が生じる,後者は何時電池切れになるかわから ないためユーザがいつも気をかける必要がある(水遣りが 必要)。このシステムを成立させるためには無意識のうち になされる小型無線端末への電力供給が必要なのである。 そこで私はこの研究に注力する事を決意した。それこそ がエネルギーハーベスティングであり,無線電力伝送であ る。ここ5年間の研究は主にこの2つのテーマに注力して 研究を行ってきた。 次に研究に対する取り組みを紹介する。企業から高専に 移るにあたり大きく異なる点は,企業では全ての行為が利 益に結びつく必要があるため,製品化のための研究開発が メインとなるのに対し,高専などのアカデミックポジショ ンにおいては自らの考えを世の中に問う必要があると感 じている。そこで私は現職に就くにあたり一つの行動規範 を設けることとした。それが Expression10 の取り組みで ある。Expression10 とは私が命名したもので表現を意味 する Expression とその後ろに定量的な目標値である 10 (件)を加えたものである。つまり年間 10 件以上は何ら かの発表を行おうというものである。論文,国際発表,学 会発表,著書,講演,市民などへの講座,競争的資金への 応募など,自分の考えを世に問う活動全てを含んで 10 件 である。10 件という数が多いか少ないかはその人の置か れた状況と能力によるが,私の場合,現状を考えた時,結 果的に端緒に設定した 10 という数はここ 5 年間では的を 射た値だと感じている。表1にここ 5 年間の実績を示す。 表1.最近 5 年間の Expression10 (2015 年度は見込みを含む) 何とかクリアをしている現状であるが,やはり自らを律 するチェック機能は果たしていると感じる。 この中では技術的な研究の側面の他に教育的なテーマ を含むものもある[6]。13 年度以降に 3 年間実施してきた 講座としてサイエンススクールをカウントしている。また そ の 概 要 を 高 専 シ ン ポ ジ ウ ム に て 報 告 し て い る [22],[32],[42]。高専教員という立場で,小中学生に科学 に関する興味をもってもらうということは重要なミッシ ョンであるが,それに加えて自分自身,物事の本質を理解 する上で非常にいろいろな事を復習したり考えたりする 良い機会となった。 13 年度はソーラーパネルによる発電と蓄電をテーマと したがこの中では実際自分達がソーラーパネルで獲得し たエネルギーがどれ位の能力があるのかを知ってもらう ため,蓄電したエネルギーで LED の点灯時間を競わせたり, モータで風を起こして自らが作った車を走らせレースを させたりとエネルギーの量というものを意識させた[22]。 14 年度は圧電素子を用いた発電実験を行った。圧電素 子,振動という概念を学ぶ上で,音も振動であるという事 を糸電話で実体験し,その正体は波であり,可聴音には個 人差があること体験してもらい興味を喚起したところで, 周波数の概念や整流の話を行い,圧電子を靴底に取り付け, 蓄電して発電量を競い合う体験をしてもらった[32]。 15 年度はノーベル賞人気に肖って3色 LED 電灯の電子 工作を行った[42]。この実験では工作をすることが目的で はなく,作成した3色 LED 電灯を用いていろいろな色を作 13 1 2 6 2 0 1 1 15 12 1 1 7 1 0 1 1 14 14 1 3 8 1 0 1 0 13 10 1 0 4 1 1 1 2 12 11 1 3 2 1 1 2 1 11 合 計 資 金 公 募 講 演 講 座 学 会 発 表 紀 要 著 書 記 事 国 際 学 会 査 読 論 文 年 度 13 1 2 6 2 0 1 1 15 12 1 1 7 1 0 1 1 14 14 1 3 8 1 0 1 0 13 10 1 0 4 1 1 1 2 12 11 1 3 2 1 1 2 1 11 合 計 資 金 公 募 講 演 講 座 学 会 発 表 紀 要 著 書 記 事 国 際 学 会 査 読 論 文 年 度
り出せる事を知ってもらうのが目的であった。 「光って 何?」という所から説明しようとすると意外と奥が深いと いう事を痛感させられた。また逆に本講座の意義を再認識 した。 サイエンススクールには考案段階からの準備期間とし て1ヶ月以上の時間を要する。特に20人以上の子供達が いろいろな体験を出来るよう,安い実験材料を調達するこ とが一苦労であり,100円ショップには足繁く通わなけ ればならない。また,準備段階から学生達にも参加させ, 当日は子供達の班に混じって指導者として活躍してもら うようにしている。学生にとっても貴重な体験である。
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.エネルギーハーベスティング
エネルギーハーベスティング
エネルギーハーベスティング
エネルギーハーベスティング
背景で示したように,私の研究の柱の一つはエネルギー ハーベスティングである。エネルギーハーベスティングに 関する研究の経緯を振り返る。企業に在職中に NEDO の 公募:省エネルギー革新技術開発にて提案した「ハーベス ティング HEMS の事前研究」が採択された。その中で私 が考案したハーベスティング HEMS の基本構想と実現可 能性に関する基礎実験の結果を纏めた(2009 年)。これが本 研究の発端である[43]。 2011 年度は本成果に関連した研究実績を報告している。 先ずは HEMS を実施するにあたり,HEMS そのものをそ の提供するサービスの軽重によって 6 つのカテゴリーに 分類した。次にコンセプトを検証するに当たりセンサネッ トワークノード(小型無線端末)を作成し,このセンサネ ットワークノードを用いて,センシングや通信においてそ れぞれ実際どれ位の消費電力が必要であるかを測定し,6 つの HEMS を実現する際のセンサノードでの消費電力を 定義した[16]。また実際にこのセンサネットワークノード を2式作成し実証実験を行い HEMS の制御を行った結果 33%の消費電力低減が実現できたことを確認した[1][2][4]。 ここまではセンサネットワークを用いた HEMS という新 しい概念が実際に実現可能であるかという事を検証する ための基礎研究である。 次にセンサネットワークノードにソーラーパネルを搭 載して電池や電源ケーブルを用いないで光エネルギーだ けでセンサネットワークノードが動き続けられるかの検 証を行った[5]。照度を 300Lx とし実生活に即した照射 Duty を与え一週間実証実験を行った[5]。この実験に於いてはソ ーラーから得たエネルギーを蓄電する際の蓄電効率や EDLC からのリーク電流,コンバータの変換効率等をそれ ぞれ測定し,エネルギー変換効率を明らかにして実験を行 った[12]。その結果,ソーラーから得たエネルギーを蓄電 する EDLC(電気二重層コンデンサ)の電圧は実験前と実 験後で全く同じ値を示した。これはソーラーから得たエネ ルギーとセンサネットワークノードで消費されるエネル ギーの収支がうまくバランスしていることを意味する。こ こではエネルギーハーベスティングを電源としてセンサ ネットワークノードを用いた HEMS が実現できることを 証明した[12]。 これら2つの検証が行えたため,この概念を新しい概念 を”エネルギーハーベスティングを用いたセンサネットワ ーク HEMS”と称し発表を行ってきた。 しかしこれまで提唱してきた方式では家庭内の何処で も使えるものではなく,300Lx という室内光が存在する環 境でしか動き続けられないという課題があった。それでは エネルギーハーベスティングが電池や電源ケーブルをリ プレースすることにはならない。そこで,様々な方式のエ ネルギーハーベスティング方式についてその適用可能性 を研究することとした。 2012 年度から 2014 年度にかけては家庭内で発電可能な 方式としてどういったものがあるかを調べ,マッピングを 行った。端緒は様々な種類の太陽電池を用いて,部屋の各 所での発電量の調査を行い比較検討を実施した。また,比 較的大きなエネルギーが得られると考えられる風呂場で の温度差発電の調査も行った[14][15]。 次に HEMS のカテゴリーの一つである移動型 HEMS で は人の体温や動作状況をモニタしつつ快適性を維持した エネルギー管理を行う。この移動型 HEMS ではセンサを 装着する必要があるため,定点において決まった時間に光 が得られるという条件が当てはまらなくなる。そこで 24 時間何時でも発電が可能である人体の体温と周囲の温度 差を利用した発電方式の検討を行った。ずっと止まった状 態では熱が停滞するため体温と周囲の温度差が小さい夏 の条件では十分な発電量を得ることは出来なかった。そこ でヒートシンクの選定を行い生活による対流の条件を考 慮することで HEMS 用端末を動かし続けることができる 電力を賄えるとの結論に至った[20][21][23][25][28][36]。 更に温度差発電では,少し本テーマから外れるが地元の ごみ焼却炉において施設の有効活用が出来ないかという 問い合わせを受け,焼却炉の漏れ余熱(廃熱ではない)を 利用して建屋の非常灯として利用できないかの検討を実 施した。実際にゴミ焼却場にてペルチェ素子を多数枚用い た温度差発電を蓄電することにより LED 照明を点灯して 夜間の非常照明として利用できる事を示した[30][34]。 これらの検討の後,本題である家庭内の発電方式の検討 を更に進めるべくエネルギーハーベスティングの様々な 方式検証を行った。換気扇の場所に接地可能なファン型の 風力発電,蛍光灯からの漏れ磁束をトロイダルコイルで回 収する発電,蛍光灯表面の温度と周囲の温度差を利用した
温度差発電,水道の蛇口に取り付ける小水力発電,床板(特 に台所などの人が同じ位置を良く踏むと考えられる位置) に取り付ける床板振動発電,といった発電方式に関してそ れぞれの装置を試作し発電実験を行い得られる発電量を 測定した[24]。その結果をマッピングして様々なシーンで の発電が可能であるとの結論を示した[29][31][37]。 ここまでの3つの検証(センサネットワークを用いた HEMS の有効性検証,エネルギーハーベスティングがセン サネットワークの電源となることの検証,家庭内にて十分 電力供給可能なエネルギーがあり,それを電気エネルギー として取り出す変換方式が存在することへの検証)を達成 したことで,提案方式であるエネルギーハーベスティング を用いたセンサネットワーク HEMS の有効性は証明でき たものと考える。 2014 年度~2015 年度では HEMS を意識した上でハイブ リッドなアプリケーションを搭載することを目指して発 電量を増加すべく取り組みを実施している。先ずは床板発 電方式に於いて暗い状況でもワンステップで足元を照ら してくれることを同時に満足する床板の開発を行ってい る[33][39][40]。今後はソーラーとのハイブリッド化を行 ってゆく予定である。
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.無線電力伝送
無線電力伝送
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遡ること 2000 年代前半は光ファイバセンサの研究に携 わっていた。その当時光ファイバでエネルギーを伝送する 技術が話題を呼んでいた。私はその当時からファイバーヒ ューズという事故を招きかねない方式より無線でエネル ギーが伝送できないものかと漠然と考えていた。やがて HEMS に取り組もうと思い始めた 2000 年代の後半に電波 による無線電力伝送の可能性を検討しようとしていた。 HEMS への電力供給はエネルギーハーベスティングで行 えば電力の地産地消がなされ環境にもやさしいとはいう もののシステムには必ずバックアップが必要である。もし 仮にエネルギーがなくなった端末が放置されていたらそ こからは永遠に情報が得られないということになる。そう いう必要性もあったが,元来本テーマに興味を持っていた こともあり,需要と供給がうまくマッチングした感じであ った。一方,その頃 MIT で磁気共鳴なる電力伝送方式が 発表された。この方式を用いれば長い距離に大きな電力を 伝送できるという代物である。当時その内容は本質的な所 が明瞭ではなく,いろいろな情報が飛び交ったものである。 その当時,この情報の本質を私自身も何とか知りたいとい う思いからいろいろな人に質問したがなかなか納得に至 ることはできなかった。そんな時,それ以前からオープン リング電力伝送の研究をしておられた粟井郁夫教授(当時 龍谷大学)と出会い,今日に至るまでご指導を頂いている。 また,いち早く MIT の追試に成功された小紫公也教授(東 京大学)を訪ね実験の様子を見学させていただいた。その 日から聞きかじりの情報で測定系を組み,何とか共鳴型の 無線電力伝送を実現したのは MIT の公表から 1 年余り経 った時の事であったと記憶している。あの時の感動は今で も忘れ得ない。当時の公開情報ではあまり実験結果の報告 を目にしなかったので,日本でも結構早く実験に成功でき たと自分では思っている。さてそれからこの結果を等価回 路に落としこみ,S21 を導出する式を定式化して実験結果 とほぼ一致させることができたので国際会議にて報告を した[3]。この当時では比較的稀な成功事例であったと記憶 している。その後,粟井先生が考案されたフィルタ理論に よるマッチング調整の手法を実験に取り入れ高制度化を 計った[7]。 それから後は HEMS としての無線パワー伝送の仕様を 明確化し,それを満足する伝送システムの構築を検討して いる。先ずはコイル形状の違いによる伝送効率に関する実 験と計算による検証を行った。ループコイルに比べスパイ ラルコイルの方が 13dB 程度有利となった(伝送距離1m) [8][11]。その際,送受信コイル間の共振周波数の違いが伝 送効率に及ぼす影響について検討した[10]。 また共振コイル(中継コイル)を送受信間に挿入するマ ルチホップ方式を用いる事で伝送距離を向上させる検討 を行った。2ホップすることで所望の電力を1m以上伝送 できる計算結果を得ている[9][18][27]。 中継コイルを挿入する事で位置の自由度の制約が生じ る,送信コイルは非常に大きくし,自由に動かせるセンサ ノードに搭載する受信コイルのみを小さくして(L-S コイ ル方式)長距離伝送が可能かどうかを調べた。その結果飛 躍的に伝送距離が伸び1m以上の伝送距離を確保するこ とができた[17][19][26]。 L-S コイル方式では送信コイルの接置が課題となる場合 もあるため,小さいコイルを平面状に並べる形で中継する 様な伝送方式を検討した。この方式では送受信コイルを薄 くする必要があるため,紙に銀ナノ粒子インクでペイント したタイプのコイルを製作した。現在は1対向での実験を 終えたところであるが,近接距離にて所望の伝送効率を満 足していることを確認している[35][38][41]。今後は多段で の実験を行い,究極的な2次元伝送の可能性を検証してゆ く予定である。
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.今後の展望
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今後の展望
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この5年で取り組んだ内容において私が提案している HEMS が実現できる事は確認できた。しかし,現在想定し
ている HEMS ではセンサネットワークの伝送頻度が低く 利用出来るアプリケーションが限られている。安全・安 心・快適までをもリアルタイムで提供できる HEMS を実 現するには,更なる電力確保を行い,伝送頻度を上げる事 が必要となる。そんな背景から,エネルギーハーベスティ ング及び無線電力伝送におけるハイパワー化研究は継続 してゆく必要がある。それと同時に,蓄電効率向上やマッ チングチューニングといったシステムとしてのエネルギ ー利用効率の向上も重要であり全体最適を目指す。
謝辞
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本研究は近畿大学工業高等専門学校より助成金を頂き 実施したものであり,心より感謝致します。 また,今回5年記の執筆にあたり,ご自身の5年記事例 を見せて頂き,執筆の重要性をご指導いただきました東京 都立産業技術高専 青木繁教授に感謝致します。
参考文献
参考文献
参考文献
参考文献
[1] Takashi Yoshikawa, "Novel Concept for HEMS Apparatus", Elsevier Science Direct 2012 Energy Procedia 14, pp.1273-1279, 2012.
[2] 吉川 隆,”エネルギーハーベスティングを用いたセン サネットワーク HEMS”,近畿大学工業高等専門学校紀要 第 5 号,PP.33-39,2012.
[3] Takashi Yoshikkawa, Ikuo Awai, "HEMS with Resonant-type Wireless Power Transmission", IMWS-IWPT9-1 Proceedings, PP.167-170, 2011.5. (Kyoto Univ.)
[4] Takashi ,Yoshikawa, "Novel Concept for HEMS Apparatus", Proceedings of ICAEE 2011, Part III session, (Thailand), 2011.12. [5] 吉川 隆,”センサネットワーク HEMS”,電子情報通 信学会ソサイエティ大会(北大)講演論文集,P.480,2011.9. [6] 吉川 隆,九門 五郎,岡部 俊雄,”高専 1 年におけ る電子工作”,高専シンポジウム(熊本)講演要旨集 PGI01, P.447,(ポスター発表),2012.1. [7] 吉川 隆,”磁気結合共振器型無線電力伝送の最適化調 整に向けて”,計測技術,日本工業出版社,2011 年 7 月号, PP25-32
[8] Takashi Yoshikawa, Shota Saraya, "HEMS Assisted by a Sensor Network Having an Efficient Wireless Power Supply", IEEE Trans. on Magnetics,Vol.49, Issue 3, PP.974-977, 2012. [9] Takashi Yoshikawa, Ikuo Awai, "A Novel Design for HEMS consisting of Sensor Network Nodes with Energy Harvesting and Wireless Power Transmission", AIEM(Advances in
Industrial Engineering and Management), Vol.2, No.1, PP.11-15, 2012.
[10] 吉川 隆,更谷 翔太,”HEMS 適用としての Wireless Power Transmission”,近畿大学工業高等専門学校紀要 第 6 号,PP.63-66,2013.
[11] Takashi Yoshikkawa, Syota Saraya "HEMS performed by a sensor network having an effectively wireless power supply", IEEE ICMM2012(International Conference on Microwave Magnetics), Frankfurt (German), P44, Abstracts p.121, 2012.8. [12] 吉川 隆,”センサネットワーク HEMS におけるエナ ジーハーベスティング”,電子情報通信学会ソサイエティ 大会(富山大)講演論文集,P.426,2012.9. [13] 吉川 隆,更谷 翔太,”ハーベスティング HEMS”, 日本高専学会講演論文集 PP.87-88 , 2012.7. [14] 小川 大,森 優樹,土口 恭平,丸山 裕也,水上 悠,吉川 隆,”宅内光発電・温度差発電の可能性につい て”,平成 24 年度電気学会高専卒研発表会(大阪電気会館) 講演論文集,PP25-26,2013. [15] 小川 大,土口 恭平,丸山 裕也,水上 悠,森 優 樹,吉川 隆,”センサネットワークノード用宅内微小発 電”,電子情報通信学会総合大会(岐阜大)講演論文集,P. 558,2013. [16] 吉川 隆,”家庭内省エネシステムを目指したエネル ギーハーベスティングの研究”,近畿大学工業高等専門学 校 50 年史,2012.2. [17] 吉川 隆,更谷 翔太,"LS コイルを用いた Wireless Power Transmission",近畿大学工業高等専門学校紀要 第 7 号,PP.31-36,2014.
[18] Takashi Yoshikkawa, Syota Saraya, "HEMS with Wireless Power Transmission and Energy Harvesting", PIERS Draft Proceedings, Stockholm, Sweden, PP1507-1512, 2013.8. [19] 更谷 翔太,吉川 隆,”HEMS に向けた無線パワー 伝送”,第 19 回日本高専学会(高知)講演論文集 PP.169-170, 2013.8. [20] 森 優樹,吉川 隆,” HEMS における温度差発電の 可能性について”,第 19 回日本高専学会(高知)講演論文 集,PP.139-140 , 2013.8. [21] 吉川 隆,森 優樹,”センサネットワークノード電 源用人体温度差発電の可能性について”,2013 年電子情報 通信学会通信ソサイエティ大会(九州工大 博多)講演論 文集,P428,2013. [22] 吉川 隆,松田 英人,九門 五郎,”太陽電池を用いた 教材”,第 19 回高専シンポジウム(久留米),P5-30,2013. [23] 吉川 隆,森 優樹,”ペルチェ素子を用いた人体発電”, 第 28 回エレクトロニクス実装学会春季講演大会(拓殖大 文京区)論文集,P.392,2014.3.
[24] 中田 夢元,桂山 卓也,服部 広,松田 翔太,山門 怜 史,”HEMS に於ける家庭内発電の可能性”,電子情報通信 学会 東海支部(三重大) 卒業研究発表会,ポスター発表, P.71. [25] 森 優樹,吉川 隆”HEMS 用人体温度差発電の小型 化に向けて”,2013 年度信学会総合大会(新潟大)講論集, P.612,2014. [26] 更谷 翔太,吉川 隆”HEMS への適用を目指した無 線パワー伝送”,2013 年度信学会総合大会(新潟大)講論集, P.611,2014.
[27] Takashi Yoshikawa, Ikuo Awai, ,"The Grand Design for Sensor Network HEMS with Energy Harvesting
and Wireless Power Transmission", Journal of Pure and Applied Microbiology(JPAM)2014.
[28] 吉川 隆,森 優樹,”HEMS適用を指向した宅内温 度差発電の可能性について”,2015 年 3 月,近畿大学工業 高等専門学校紀要 第8号,PP.59-64,2015
[29] Takashi Yoshikawa, "Many Kinds of Energy Source in Our Surroundings at Home",2014ENEFM (Turkey) proceedings, P41.2014.10. [30] 吉川 隆,"小中規模熱発電について”,第 20 回日本 高専学会講演論文集,P37,PP157-158,2014.8(函館水産研 究所). [31] 吉川 隆,森 優樹,境 新,中田 夢元,桂山 卓也, 服部 広,松田 翔太,山門 怜史,”リッチ HEMS に向け ての家庭内発電”,電子情報通信学会ソサイエティ大会, B-18-5,P.363,2014.9(徳島大学) [32] 吉川 隆,松田 英人,九門 五郎,”サイエンスクール 教材(その2)”,第 20 回高専シンポジウム,P4-7,2015. 1(函館高専). [33] 大下,松本,宮崎,山下,吉川,”床板振動発電”,電 子情報通信学会東海支部(豊橋技科大) 卒業研究発表会, ポスター発表,P33.2015.3. [34] 森 優樹,吉川 隆,”ごみ焼却場におけるペルチェ素 子を用いた温度差発電”,第 29 回エレクトロニクス実装学 会,ポスター発表,春季講演大会論文集,16P1-13,P.182, 2015.3.16(東京大学). [35] 境 新,吉川 隆,”無線パワー伝送における伝送効率 改善”,第 29 回エレクトロニクス実装学会,ポスター発表, 春季講演大会論文集,16P1-15,P.185,2015.3.16(東京大 学). [36] 森 優樹,吉川 隆,”HEMS 用人体温度差発電の蓄 電特性 ”,2014 年度信学会総合大会講論集,B-18-57,P.604 , 2015.3(立命館大学).
[37] Takashi Yoshikawa, "Many Kinds of Energy Source in Our Surroundings at Home", Springer Proceedings in Energy on
ENEFM 2014, PP,307-312, 2015.
[38] 吉 川 隆 , 境 新 . ” 銀 ナ ノ 粒 子 イ ン ク を 用 い た Wireless Power Transmission”,2016 年 3 月,近畿大学工業 高等専門学校紀要 第8号,
[39] Takashi Yoshikawa, "Vibrating Floor for Power Generation on HEMS", 4th International Symposium on Energy Challenge & Mechanics (Aberdeen Sc.), 17A, 2015.8 (Invited)
[40] 吉川,大下,松本,宮崎,山下,”HEMS 用途として の振動発電の可能性検討”,電子情報通信学会ソサイエテ ィ大会(仙台),B18-13,2015.9. [41] 境 新,吉川 隆”銀ナノ粒子インクを用いた無線パ ワー伝送”,第 21 回日本高専学会(徳山)講演論文集,P218 , 2015.8 (ポスター発表) [42] 吉川 隆,松田 英人,九門 五郎,”サイエンスクール 教材(その3)”,第 21 回高専シンポジウム,Pb-072,2016 [43] 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 省エネルギー革新技術開発 ハーベスティング HEMS の 事前研究,平成 22 年 2 月