理科学習指導に関する研究(第1報) : 科学的思考についての調査研究 其の1
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(2) . 第 16 巻 第 1 号. 北海道学芸大学紀要 (第一部C). 昭和40年8月. 理科学習指導に関する研究 第1報 科学的思考についての調査研究. 藤. 其の1. 茂. 村. 北海道学芸大学旭川分校理科教育教室. Si geru HUz工MURA : Studies on Characteristics of Teaching Science 工 . Exper imenta I Studies on the Th i nki ng in the Science Educat ion. Part l, Asahigawa Br ido Gakuge i University anch, Hokka i Sc f Sc L b ience Edu i i ence Tea ching Part at on , a oratory o. l. 的. 目. 理科 の学習指導を通じて科学的思考力を養成することは, 理科教育日標中重要な事項の一つで 学習活動の中核をなし, 現在学習指導面についての多くの研究が進展している, 科学的思考力を養成するためには, 児童・生徒の思考の発達段階を研究し実態を的確に 把握す. ると共に, 問題解決の態考過程を中心として指導に当ることによっ て, 新しい問題場面に直面 し た時の思考の 過程 が容易になり解決の手がかりを得ることが可能となる. このような考えに立脚 して実際指導面を通じて思考の実態について研究調査し, 思考力養成に必要である学習 活動の構 造化の糸口を つかむことを意図した, 口 1.. 対. 学習環境の概要. 象. 北海道学芸大学旭川付属中学校で行なった, 付属中学校の関係で, 特定の学区はなく, 生徒は ほとんど市全域か ら通学している. 保護者の職業は公務員, 会社員, 医師, 商業などが 主であり 家庭環境は恵ま れていると考え られ卒業の全員が進学している.. 次に学校の規模は, 生徒数300名, 学級数6学級, 教員数14名, 理科担当教員2名. 学校の施 設施備も整っ ている. 理科備品の現有率は75%程度である. 2.. 指 導 目 標. 理科の目標については, 文部省の中学校理科指導書 ( 1959) に詳細に述べ られていることを前 提と して, 理科の教科に課せ られる生徒像を次の如く想定 した. 1 ) 疑問や問題を適確にと らえ, 科学的方法によ って, 理論を組みたて, 処理できる. (. { 2 ) ・ 真理をより深く究明しようとする, 積極的意欲をもつ. 3 ) 科学の方法にくみこまれる, 実践技能をもち目的に応 じ, それらを, 適切に操作できる, {. 4 } 知識技能を活用 して, 問題場面に適用 し, 解決することのできる, 演輝的, 実践的な学力 ( 一 88 -.
(3) . 理科学習指導に関する研究 第1報. と, 解決意欲と をもつ.. こ のよ う な 生 徒 に 育 て る た め に, 実 践 指 導 を ど のよ う に す れ ば よ い か に つ い て は 次 の如 く , ,. 考え られる.. 1 ) 既習経験を生かして, 積極的に学習へ参加するよう指導する ( , 2 ) 思考過程を重視して指導する. {. ) 実験観察の目的を確にし, 意欲的に, 学習を進 めるよう指導する t 3 . 雑 学習を発展的に計画し, 疑問や問題を生徒に収た せ 既習経験 を基に し 科学的方法によ , , り解決するよう指導す る. } 実験観察の記録と処理のしかたについて指導する ( 5 , ( 6 ) 学習を日常経験の中より出発し, 学習した知 識・経験を生活に応用 実践するよう指導す ,. る.. 3 . 指導前の調査 指導をはじめるにあた っ て, 生徒の学習に対する実態を知る必要があるので 次のような調査 , を試みた. 調査事項については省略して結果を記述することにする .. 第1表 予習・復習で一番時間をかける教科は,. 年 教\組 科\. 1. 年. 2. 年. 3. 年. A. B. A. B. A. B. 国 社 数 理 英. 2. 4. 0. 0. I. 0. 7. I. 7. 11. 12. 20. 17. 68. 45. 40. 11. 12. 5. 6. 119. 2. 2. 2. I. 4. 2. 13. 3. I. 27. 25. 22. 27. 105. 語 会 学 科 語. 〔註〕 数字は人数である.. 第1表より, 英語, 社会, 数学に時間をかけるが, 理科では全生徒の約5%にす ぎない 理科 . は実験観察を通じて理論的に思考 し理解しなければならない関係で 家庭での学習が しにくいこ , とがよくわかる. 次に理科の分野別の生徒の興 味の傾向では 男子は主として第1分野の化学 , , 物理に多くの生徒が 興味を持ち, 女子は生物 に興味を持っ ている 叉1年生の女子では 化学に . , 興味を持 つものも相当多い. 第2表 あなたは家庭での学習をどうしていますか. 1年B組 (男29女22). 1年A組 (男29女23 ). で 男. I. 2. 3. 4. 5. 41 り 3 .5% ,5 14 0 26% 17 6%1 .5 26 4 ,5. 女. \き. 6. ^ U 24 17 n U 0 26 0. \き. 2年A組 (男32女2 ) 2. 男女. I. 2. 3. 72% 9 .312.5 63 5% 4 . .5 9. 4. I. 2. 36%. 23 14. 男 57 5% 10 .5 女 ,. 3. 4. 5. 6. 17 3.5 3,5 3 ,5 9 0 9. 2年B組 (男31女21) 5. 6. ハ U^ = V 3I n vn . U 0. 一 89 一. 項 I \ 男女. 55%. 2. 3. 4. 5. 6. 0 16 3,3 3 .3 16 9 033 .4. 29% 4.8 19.
(4) . 茂. 村. 藤 〔註〕 数字は%である, 〔調査項目〕 1 . いわれないでも進んでしている, 2 . 先生や家の人にいわれるのでする. 3 . いわれてもしないことがある, 4 , いわれてもなかなかしない. 5 , いわれてもしない. どきする. 6 , いわれないがとき 7 . 気のむいた時だけする.. この表では1年生では 約42%の生 徒が家庭での理科の学習を進んでしていることがわかる, 2 年生では約60%と 学年の進むにつれて自覚して学習しようとしていることがわかる, 予習につい 5%の生徒が予習している, 復習については, 1年生で ては, 1年生では約60%, 2年生では約3 6%であり, 第1表を含めて考えられることは, 理科については過半数 は約45%, 2年生では約3 の生徒が学習をしな ければな らないと思っても, 英語, 数学, 社会などに多くの時間をついやし ており, 理科を学習する時間的ゆと りを持てない ことがわかった, 第3表 あなたは, ノートの使用を どのようにしていますか, ) 1年B組 (男29女22 ) 3 1年A組 (男29女2. \き 男 女. 4. 3. その他. I. 2. 0%. 27.5 10 .1 .7 24 4 1 48 4 ,I .. 8 .8%. I. 男 34 4% 女 .. 27.3%. 2 50 54.5. 3 6,2 9 .1. I. 男 10 3% 女 .. 38. 9.1%. 35. 2. 4. 3. せ そのf. 34 . ,7 27.6 6 ,5 20 36 ,2 22,9 13.5 ,3 18. ) 2年B組 (男31女21. ) 2女22 2年A組 (男3. \寒. \で. 4. その他. 9 ,4 9.1. \で. ^ = U. ^ = U. I. 男 29 0% 女 ,. 4 .5%. 2. 4. 3. 32.3 3 ,4 67 14.3. その他. 32 9 .7. 3 .3 4 .5. 〔註〕 数字は%である. 〔調査項目〕 1 , 先生が板書 したことだけしか書かない. 2 . 板書と大切と思うことを書く. て書き加える. 3 . 予習してまとめてきて, 学校で習っ える, 復習して書き加 くほかに 4 板書を書 , . 組合せである 3 4のいずれかの 1 2 その他, , , , .. ノ ートの使用につ いても, 教師が板書したことたけを記入 している生徒が, 1年生に約10%, 2年生には相 当多数みられ る. これらの生徒については記 録の指導をする必要 がある, 第4表 ノートの記入のしかたについて ) 9女22 1年B組 (男2. ) 3 1年A組 (男29女2. \項 \. 男 女. I. 2. 69%. 27 .6 39 ,2. 56 .5%. \項 \ 男 女. その他 3.4 4 ,3. - 90 -. I. 2. その他. 69%. 31. 0. 68 ,2%. 22.7. 9.i.
(5) . 理科学習指導に関する研究 第1報 2年A組 (男3 2女2 2 ). \で. 男女. I. 87 .6% 77 ,3%. 2 9 .4 18 ,2. 2年B組 (男31女21 ). \き. その他. 男 女. 3 ,O 4,5. I 80 .5% 71 ,5%. 2 16 .2 23,8. その他 3,3 4 .7. 〔調査項目〕 1 , ノートは自分で自由に書いた方がよい, 2 . ノートの記入について先生より教えていただいたほうがよいと思う,. 第4表よりわかるように, 多数の生徒がノ ートの記入のしかたについて自由に したほうがよい と考えている. それに反して, 約2 0%~30%の生徒はノ ートの記録の方法について, 指導を希望 していることがわかる. 実際に生徒のノ ートを見ると実験観察の記録のしかたも不十分であり , 多くの生徒は板書されたまとめだけを記入している. 従ってノ ート記入の方法とその利用法につ いて指導する必要性がある, 叉生徒に対する抵抗を少なくするためにも実践を通して実験観察等 の記録の仕方に慣れさせることは大切である. m. 実践指導 (1). 1 , 問題意識の把握 学習を意欲 的にするには, 研究の最初に上げた総ての実践日標と, それ以外の条件が組合 って 意欲的な学習の場ができるとすれば常に指導者は, そのような事を念頭に置いて指導する 必要が ある, その中か ら動機づけの問題について述べると, 生徒がすでに興味を感じているような問題. であれば, 特別の工夫は必要でないが, そうでない場合は創意と工夫とを必要とする, 動機 づけ の時期は学習の内容にもよるが, 本時の学習の発展と考える時には, 本時の学習の終りに動機づ. けをして, 次時の学習の課題意識をもたせるようにこころみた. 生徒に与える課題は, 次のよう な条件を必要とする,. 1 ) 生徒の解決したことがらが次時の学習に生かされるような課題であること. 自分の学習し ( たことが検討され, 承認され, あるいは修正され, より適正な答えに変 っていくこと, その過程 にわかったという感じを与えること (解決) つまり, このようにして次時の学習 に生きてくる喜 び を 味 あ わ せ る こ と で あ る.. 2 ) 課題はだれにも行ない得る様に工夫され配処されなければならない. ( 圏 単元の発展と教材の本質に立脚した構造的な課題を出すこと. 例1. 水の表面張力について調べよう,. 1 ( ) き れ い に ふ い た ガラ ス の上 に 水 を 1 滴 落 し て みよ う. 2 ) ガラ ス に パ ラ フ ィ ンを ぬ っ て, そ の上 に 水 を 1 滴 落 し てみ よ う, (. 1 容器に水を入れ, その水面にぬいぼり, 1円硬貨, クリ ッ プなどいろいろなものを浮かべ ( 3 てみ よ う.. 総 例2. 石けん水で (3) の実験をしてみたらどうだろうか. 燃 焼 に つ い て 調 べ よ う,. 1 ) 物 が 燃 え る と き, 気 の つ い た こ と を 書 き な さ い. (ロ ーソ ク, 木 炭, 木, ア ル コ ー ル … … (. を燃やしてみる). 2 ) ロ ー ソ ク の 火 を 吹 き 消 さ ず に 消 す た め に は どう す る か, い ろ い ろ や っ て み な さ い. ( - 91 一.
(6) . 茂. 村. 藤. 3 { } 煙 は どん な も の か, ロ ー ソ ク 等 の ほ の お に ガラ ス を あ て て み よ う. ま た, あき か ん に 水 を 入 れ て ほ の お に あ て て そ の よ う す を 調 べ て み よ う,. 2 ) 1 1のことを確かめる実験方法を, 教科書や参考書な どを参考にしてノ ートにまと ) 3 松 ( ,{ ,( め て 置 く.. 2 . 学習の進めかた 学習を進める時には, 本時のねらいを十分に意識させて進めることが大切であり, どのような 過程 をたどっ て問題を解決してゆくかを予想させなけれ ばならない. 学習に見通しを持たせるこ. とは, 学習意欲を持続させると共に能率を上げるためにも重要である. これ らの事を学習を通 じ て指導していくために, 学習の記録を利用 した. )学習よりわ 2 )学習のねらい.( 3 )学習の計画と予想. 性 1 )学習のテーマ.( 記録の項目としては, (. 1 6 5 }実験観察を通して問題, 疑問, 研究したいと思うこと.( かっ たこと, 及 び考え られること. { 実験観察をしての反省等を印刷した用 紙を使用 して, 学習を行なった. 最初は項目を少なく して. 次第に多く して用 紙の記入に追われてその学習の生気を失うことのないように注意した. 更に項 5 } 2 ) 1 )は課題として与えたり, ( ) 3 目総てを一時限の学習で進めずに時には( , 鯖を課題として ,( ,( 与えて, 次時の導入時にまわ すこともできる. 次に実践例について考える. 例3 水の表面張力 の指導 目的. 水の表面張力について調べよう *湾1つ た こ と. A. きれいなガラスに水を一滴落してみ る.. A, 水はガラスの面に広かった,. B. バラフイ ソをぬったガラスに水を一 B. 水はまるい球となった, 滴落してみる. C. 水そうに水を入れ, 1円硬貨, クリ C, 1円硬貨はすぐ浮かんだが, クリップ, 針はなかなかうかばなかった. クギはい ツプ, クギ, 針などをうかべてみよ く ら して も う か な か っ た.. う.. 自由研究 反. 石けん水で (C) の実験をしよう.. 省. 水の表面張力より発見した問題を上げてみると, 表の中以外では, 1 . 実験観察からは っ きりとわかったこととして. 1 ) 浮か べ るときはなかなかむ ずかしいが, 浮くと少々ゆれてもなかなか沈まない, ( 2 ) 浮 い た 針 な どの ま わ り の 水 面 は す こ し も り あ が っ て い る. { ー引. 浮 い て い る も の は 絶 対 に ふ ち に つ か な い. … …. 2 , 実験観察から考えられること, 及 び予想されること. 1 ) 水面は膜におおわれているように 考え られる. (. 2 ) 浮くことは物の重さや形に関係あるように考えられる. …… {. 3 . 実験観察を通して問題, 疑問, 研究したいと思う こと. 1 ) なぜ針などはふちにつかぬか. ( 2 ) 接近すると どう してす ーっとく っ つくか. { 圏. 針 は 水 よ り 比 重 が 大 き い の に どう して 浮く か. … … - 92 -.
(7) . 理科学習指導に関する研究 第1報. 例4. 水の電気分解について. o 実 験 の 目 的: 水 は ど のよ う な 元 素 か らで き て い るか .. o実験の準備; 電源, 水そう, 電気分解装置, マッチ 灰皿 試験管 水酸化ナ トリウム溶 , , ,. 液. o実験の方法 1 , 溶液 2,. 極板. 3.. 電源. 水の中へ少量の水酸化ナトリウム溶液を加える, ニ ッ ケ ル 板 を 使用 す る.. 直 流 6 ボ ル ト使 用.. o実験の手順 (実験の順序, 装置, 配線) l. ゑ風 一. 2. 5m, 1. 3 3m. E墓 ≦ 誓言i. 3 i ″r. 4. ,. 十極の気体の中に線 香の火のついたのを. F. よ フ. 1 ,. 実 験 結 果 か ら は っ き り わ か っ た こ と, 1 ( ) 一極の気体に火をつけるとポンと音をたててもえた . ……水素である,. 園 圏. 十極の気体に火のついた線香を入れると再び燃えだした, ……酸素である , 水 素 と 酸 素 の 比 は 約 2 : 1 で あ っ た.. 牲 ) 水は水素と酸素からできている, ……そ の他 2 , 実験観察か ら考えられること, 及び予想されること,. 1 ( ) 水 で な い も の でも 電 気 分 解 で わ け る こ と が で き るだ ろ う … …そ の 他 ,. 3 . 実験観察を通して, 問題, 疑問, 研究した いと思うこと. 1 ( ) 水素が燃える時, なぜポンという音を出すか , 2 ) なぜ一極が水素で, 十極が酸素なんだろうか. ( ) なぜ水は水素と酸素にしか分れな いのか, ( 3. 圏. 極, 電圧, 水溶液を変えて実験をしてみたい, ……そ の他. 4 , 反省 1 ) 両極に同じ濃度の溶液を入れなかったが, 同じ条件にしたらよかった ( ,. 2 ) 水 酸 化 ナ トリ ウ ム 溶 液 を こ ぼ した の で, 今 後こ ぼ さ な い よ う に 気 を つ け て や り た い ( .. 圏. 実験がじょうずに出来た.. 牲) 男 子 ば か り が や る の で, 男 女 協 力 して や り た い. … … そ の他. 例3, 例4は生徒の実験観察の記 録からとっ たものであるが, 教師が簡単に結論 づ けて いるこ. と でも, 生 徒 に し て み れ ば以」ヒの よ う な 多 く の 問 題 を 持 っ て い る こ と が わ か る. 二 つ の 例よ り 考. えても, 学習構造の分析が大切 である. 教師は常に生徒の立場において考え 生徒のよき助言者 , とならなければならない, 生徒が問題として いる事項をまとめ, 解決の 「かぎ」 を身近かな生徒 の経験の中から導きだして, 困難でないものにつ いては解決をしてやる必要がある 更に今後の , 学習にお いて解決される問題も多くあるので, それ等については, どこの学習で解決できるとい. うように明らかに して, 生徒の持って いる問題意識を大事にして 次時学習叉は今後の学習の発 , 展へとすることが重要である, 一 93 -.
(8) . 藤. W. 茂. 村. 1) 実践指導 (1. ここでは特に, 次の事を中心にして研究を進めた. 1 ( ) 学習への参加を積極的にする.. 2 } 既習経験をふまえる. { 生徒が喜んで意欲的に学習に参加するようにするには, 学習の流れを工夫する必要がある. ま ず学習が生徒の経験を基礎にして出発することが大切で, その経験を生かして生徒の思考過程に. 順応するように教材を配列し, 適切な実験観察を準 備して個 人思考 が学級集団のなかで, 深化定 着 す る こ と を, ね らい と し た. こ れ を 図 示 す る と, 次 の よ う に な る.. 提起---→発展÷÷÷→深化--一一定着. 1. i -. , -. 1. 1 1. 個人思考 ÷÷÷→ 集団での思考・÷→個人思考 生徒の思考の特質を十分に知って教師は意図的に学習を計画し, みんなで, 意見をつみかさね て, よりよいものにすると共に, 応用 性のある考え方に発展させることが重要で ある. この観点. より学習の流れの中に調査を加えて学習指導の診断に利用 することにした. 1,. 学習 の調 査. 授業の流れの中で, 生徒の考え方や理解の深ま り方, 知識の定着, あるいは技能 の習得の度合 を調 べ るために, 簡単なテス ト, 実験観察記録を挿入し, それをその場で授業に生かすとともに あとで, その結果を指 導方法と関連 づけて分析する. 2 , 調査の目的. 1 ( ) 自己診断, 共同研究のいずれでも使用 できる,. 1 簡単な授業分析法であると同時に, 学習指導法, 学習評価法でも ある. 2 { 3 1 準備のための時間や労力, それに費用 がほとんどかからない. t. おりにふれて気楽にやることができ, しらずしらず, 研究が つみ あげられていく. 5 } 結果を量的, 質的に考察すること ができる. ( 雑. 3.. 指. 1 { ) 単元. 園. 導. 例. 水と空気. 目標 ① ② ③ ④ ⑥ ⑥. 水と空気を中心として 固体, 液体, 気体の基本的な性質を, 力学的立場で理解させる. 圧力, 浮力, 比重などの概念を 把握させる. 水の表面の諸性質や, 空気に重さがあるために生 じる諸現象を理解させ る.. 水や空気に関する原理, 法則 が実生活に応用されていることを理解させる. 実験を通じて自然の法則を実証的に発 見する能力を養う. 水や空気に関する現象を力学的に解釈しようとする態度を養う.. } 関連と系 統 ( 3. 学 .. 校. 4. 年. 5. 年. 生生 生 生. ね. ふ. 水 で っ ば ぅ て. ん. ひぐ. ん. もののぅきしずみ 金属の性質と利用. ゴ ム ふうせん 紙 玉 でっばぅ ミ ポ. ソ. フ.
(9) . 理科学習指導に関する研究 第1報 水 の 重 さ と圧力 1年 第1分野 第2分野. 水の表面. 空気の重さと圧力. 温 度 と 熱 量 (水の三態). 岩石と鉱物(比重). 2年 第1分野 第2分野. 力. 3年 第1分野. 力. と. 仕. 事. 気圧(気圧と風) と. 運. 動. o水の重さと圧力; 力を重さ で表わして定量化す ることからはい. って 圧力, 水の圧力, 浮力, 比重などの諸概念を理解させ, また, それ らの諸概念を用いて思考 できるように指導する , o水の表面: 水平面, 表面張力, 毛管現象な どを現象的に観察させる , o空気の重さと圧力: 空気の物質としての基本的性質をつかませるのが ねらいである 体積が ・ 力によって変る点 で, 水や固体とちがって いるところがあること の事実を指導する . 性 ) 展 開 水の重さと圧力 指 導 事項 導. 入. 水の重さと体積. 指 導 内. 容. 既習経験の想起. o水の体積がはかれるわ. けと方法. o 水 lcm3の重さはほぼ 1 g であ る こと.. 重 さ と 圧 力. o重さと力 o力の表わしかた. 圧. 力. o圧力の意味とその表わ しかた. o水が圧力を・伝える事実 oパスカルの原理. ね. ら. い. o小学校で学習した関連事項につ いて話し合って, 縄験を整理し 更に理解の程度を知る. o水の体積がはかれるわけと方法 を知り, 水 lcm3 の重さがほぼ 1gであることを理解させる,. 実 験 観 察. I. 実, 験 o水の体積のはかりかた o水 lcm3 の重さを求め る.. o力の大きさを重さで表わすこと 生徒実験 を理解させる, 重さと指の力の比較 o力は重さの力だけでなく圧力, 0.5 張力, 摩擦の力などいろいろあ ることを知る. o圧力は面に垂直にはたらく力で あること, および単位面積あた 05 りの力の大きさで圧力を表わす , ことを理解させる. o密閉された水は, その一部に外 部から力を受けると, その力を いちょうな強さで水の各部に伝 えるというパスカルの原理を定 性的に直接経験として理解させ. o水圧機. 時間. る.. oパスカルの原理が, ほかの液体 気体についても成立することに ふれる. oパスカルの原理の応用面につい 一9 5-. 2. 計算 生活面より圧力について 考えて計算によって求め てみる..
(10) . 茂. 村. 藤. いての実験. て理解する. 水の深さと圧力. 係 o水の深さと圧力の関.. 生徒実験. o水の中では, 水の重さのために 圧力が存在すること, およびそ の大きさが深さに比 例すること を理解させる. o水に外から圧力を加えると, 水 中の圧力は, 外からの圧力と水 自身の重さによる圧力との和に. o水中の圧力について調 べ る.. 演示実験 I. o水に外から圧力を加え る実験. なることを理解させる. o川の堤防や貯水池の ダムの構造 について, 水の深さと圧力の関 係から考える. 水. の 浮 力. o浮力とアルキメデスの. 原理 o物体の浮沈 o船のうくわけ. 比重とそのはか りかた. o比重の意味 o 固体の比重のはかりか た o液体の比重とうきばか り. o水の中の物体は, 浮力を受けて いることに気づかせる. o浮力の大きさについてのアルキ メデスの原理を理解させる. oものが水 (液体) の中で浮いた り, 沈んだりするのは, そのも のの比重と関係があること, お よび船の浮くわけを理解させる. 生徒実験. o水中にあるものの重さ について調べる. o浮力の大きさが, その. 2. 体) の重さに等しいこ とを調べる,. o濃い食塩水に卵の浮く. 実験 生徒実験. o比重の意味を想起させて, 固体 の比重の, はかり方を理解させ る.. oものの浮き, 沈みと比重との関 係を考えさせて, 液体の比重が 浮ばかりで測定できるわけを考. 物体が排除した水 (液. 2. oいろいろなものの比重 をはかってみる, o うきばかりを使用 して いろいろの濃度の液体 の比重をほかってみる. 察させる.. 水の平面 指 導 事 項 水. の 表 面. 指 導. 内. 容. o水平面と鉛直線 o連通管とその利用. ね. ら. し・. o水は, 静止すると水平面をつく ることを知らせる, o水平面と鉛直線とは直交するこ とを調べさせる. o水平面の利用について考察させ. 時間. 表面張力と毛管. o表面張力とそれによる. 諸現象 o毛管現象とそれによる. 諸現象. o水の表面には表面張力がはたら くことを確かめ表面張力によっ て起きる諸現象に気づかせる・ o毛管現象がいろいろな場合に起 こっていることを調べ, 管が細 いほど水が高くまで上がること を確かめさせる.. 空気の重さと圧力 - 96 一. 験. 観 察. 生徒実験. o水の表面について調べ. I. る,. 演示実験 連通管の実験 水もりの実験. る.. 現象. 実. 生徒実験. 2. o水の表面張力について 調べる; o水が細いすきまに昇っ ていくようすを観察す る,.
(11) . 理科学習指導に関する研究 第1報. 指 導 事項 空 気 の 重 さ. 指 導 内. 容. o空気の重さ. い. o空気には重さがあることに気づ かせ, その重さを調べさせる. o空気中にある物体に浮力がはた らくことを理解させる,. o空気中の物体にはたら. く浮力 大 気 の 圧 力. ら. ね. o大気の意味とその圧力. 時間. o大気の圧力の大きさ o圧力の単位 oすい上げポンプ. I. 大気の圧力の存在を示. 2. 気体の圧力と体. o空気の圧力と体積 (ボイルの法則). oボイルの法則を実験を通じて理 解させる. o圧縮空気の利用について調べさ せる, o圧縮空気の利用について調べる o浮沈子を使って, ペスカルの原 理, アルキメデスの原理, ボイ ルの法則の関連を現象をとぅし て理解する.. o浮沈子. トリチェリーの実験. 生徒実験. る.. o気圧の単位を知らせる. o ポンプやサイホンのはたらきを 調べさせる.. 積. 空気の重さをはかる実験 (真空ポンプを利用). す実験 演示実験. o トリ チ ェ リー の実 験 に よ っ て,. 大気の圧力と真空とを理解させ. 察. 生徒実験. させ る,. o サイ ホ ン. 観. 演示実験. o空気に重さがあるために, 大気 の圧力が存在することを確かめ. の存在. 実 験. サイホンのはたらきを 調べる実験. 生徒実験 o空気の圧力と・ 体積の関 係を定性的に調べる,. 演示実験 2. oボイルの法則を確認す る実験 o浮沈子の実験. 5 { ) 授業の流れ く予. 定. 板. oサイ ホ ンのは たらく わけを調べる。. T一 ミ ー だ;繁 離 ,. . / ;-′ ^. N x. 図,. 」. h ノ. →. 図2. . 1 ,. ′啄め重 管( 小国. 槽-R. ノ I E 〈ホダ ) “. 指 導 内 導. の. 容. 入. 本時の学習計画 oサイホンの原理につい て調べる.. 実験器具の準備. グループ実験によって, サイホンの働く時の条件. サ に U. イ ホ. 指. 書>. ま とめ. も ^:だ市上-a ”:大a t Eb ocメ スでは モ お り高さのちがいに旧当する圧力で 、両方)ホ / {から右に向かずて潰れるり ,. 導. 方. 法. 〔発問〕oサイホンを利用したことが .ありますか. oサイホンはなにの力によって働くか. 〔話し合い〕o教科書の実験を参考にして, 各グループ で実験の計画を立てる. oグループの話し合いについて助言を与える. 〔実験〕o各グループの実験を巡視して, 実験を指導す る. 更に簡単な発問をして実験観察に深まりを持た せる, 一9 7一. 調査.
(12) . 藤 は. を調 べる.. た. 査. 調. ら. 実験の結果と既習絶験を. く. も と に して, サイ ホ ンの. わ. はたらくわけを考える. o生徒発言を中心に進め 解決に迫る. o演示実験によって思考. け を 理. を助ける , oサイホンの原理につい. 解 す. て ま と め る,. oサイホンの利用. 調. る に U. 査. 7 十. 圏. 〔発問〕①実験の結果から, どんな時に水が流れたか. ⑥水の流れるわけについて考えをまとめてみよう.. 調査 1. oサイホンのはたらいている時の図を黒板にはる. 〔説明〕a, bは水柱 (ビーカー中の水の表面より管の c点までの高さ) に相当する圧力であること. 〔話し合い〕oサイホンのはたらきをまとめた調査1に ついて発表させて, 全員で意見を出しあって, 考え 方を深めていく. 〔演示実験〕o説明の中に実験 (サイホン) を加えて考 えを助けてやる. 〔板書〕 サイホンのはたらきについてまとめる. 〔話し合い〕 日常生活へのサイホンの利用について考 える,. 〔発問〕 サイホンのはたらくわけについて用紙にまと めなさい.. 次時予告 (空気の圧力と体積). 整. 茂. 村. 調. 脊. 〔発問・話し合い〕 サイホンも空気の性質を利用したのですが, そのほか に空気の性質を利用したものがないだろうか. ……圧 縮された空気を利用したものが上げられたので, 圧縮 された空気の力を調べる方法について考えて, ノート にまとめておくよう約束した. 実験器具の整理をさせる.. 理. 調査方法 調 月. 日. 査. 用 ÷. 調査用紙の1については実験結果より記入. 紙. する. 2は実験結果と既習経験をもとにし, 自分の考え方を記入する. 3は本時の学習経. 組 氏名. 学習のねらい. 調査1 ① 実験結果のまとめ (どんな時に水が流れたか). ⑧. 験と既習経験の想起からまとめる. 2, 3の 記入についてはノ ート, 教科書はふせ, 3の 記入の時は, 板書のまとめの部分は消して, 図1だけを残しておいた. ”} 調査より学習診断. サイホンの働く理由を考えてごらん.. どんな時に水が流れたか. こ の間については, 各 グルー プで実験を計画し 調査1の①. 調査2 ⑨ サイオソのはたらきについてまとめなさい.. て 行 な っ た こ と に よ っ て, どのよ う な 時 に 流. れ る か, ま た どのよ う な 時 に つ り あ う か に つ. いては, 全員が実 験を通してつかんでいるこ と が わ か っ た,. 水が流れるわけについての説明では, 実験結果より簡単に結論を導くことはむず かしく, 既習の大気の圧力, 水の圧力等の考えを応用 できなけれ ば説明できない. しかし, 大気 圧によ っ て, 水は流れるのではないだろうかと予想しているが, 説明することはなかなかできな 調査1の②. 一 98 -.
(13) . 理科学習指導に関する研究 第1報 い. 次 に調 査 1 よ り, 生 徒 が サイ ホ ン の働 き に つ い て 最 初 に ど の よ う に 考 え て い た か に つ て い の. 対談を示すと,. A さ ん; 高 い 方 の ビ ー カ ー に 入 っ て い る ガラ ス 管 の 圧力 は , 低 い 方 の ビー カ ー に 入 っ て い る ガ ラ ス 管よ り も小 さ い. ビ ー カ ー の 水 面 を お す 大 気 の 圧 力 は 同 じ な の で ガラ 管 ス の 圧力の大きい , 方 へ, 水 が お し だ さ れ て いく.. B君: 一 方の水面が片方の水面よ り高くなるということは 管の最高 点 (図のC点) までの距 , 離が短く なる. それで, 高い方は, 大気の圧力で 一番高いところまで水を上げる速さは 低 , , い. ほ う よ り 早 い の で, 低 い ほ う の 管 の 水 は 高 い ほ う の 管 の 水 に お さ れ て 流 れ る , .. C君: いつも水面は大気 圧をうけている. 二つのビーカーを管で つな ぎ 一方の水面を高くす , ると, 水面は同じ高さになろうとして水は流れる . P 君: ビ ー カ ー の 水 平 面 に か か る 大 気 圧は 同 じ で あ るが , 高 い 方 の ビ ー カ ー の 水 面 か ら管 の 最. 高点まで水を上げる圧力と, 低い方の水面か ら最高点まで水を上 げる圧力とでは 管の長さによ . , っ て圧力がことなるので, 長い方の管の圧力のほうが大きいから, 水は高い方から低い方へ流 れ ると思う, 生徒が サイホンの実験後 の考えであるが, C 君 は, 大 気 圧 を 受 け て い る こと は 知 て い る が っ , 水が流れる のは連通管によ るものと考えている. B君は 管の長さのちが いによ て最高点 (図 , っ のC点) まで水が上がる速さがちがうので, 短い方が早く到着して 低 い方の ビー カーの管に入 , っ て お し て い く の で 流 れ る も の と 考 え て い る.. B 君 は, 管 の中 に 空 気 が 入 っ て い る こ と, 更 に 二 つ の ビ ー カ ー の 水 面 を 変 え て お い て 管 で つ , な げ ば 水 が 上 が っ て い く な ど, 大 き な 考 え ち が い を して い る こ と が わ か る A さ ん は ビ ー カ ー . ,. の水面に働く大気圧は等しいと考えているが, 水柱の高さに相当する圧力が下向きに働くという 事に理解の不足がある. D君の考え は, サイホ ンの働くわけを十分に理解 して説明している . 今4人の生徒の考え方を取り上 げたが, 4 8人の生徒の中で, D君のような考えをもっ ている生 徒は 3人ほどしかなく, なんとかわかりか けている生徒は10人ほ どで 他の生徒 は 一応自分な , , りの考え方を文章にまと めたが, 説明するには不十分であった 例のように 生徒の個人思考を . , 文章にまとめさせることによっ て, 発表が容易となり, 学習の流れの中における話し合 いが 非常 に活発になり, 巡視中に幾人かの考え方を教師は把握して, 話し合いの中で生かして その考え , 方の不十分な点は補充し, 正しい方向 へ導くことができた. ,更に能 力の低い生徒, 発表力 の乏し い生徒を話 し合いの 中に参加させることが できた. 叉生徒の理解を深めるように助言を与え結論 を出すことはさけた. 例えば, 生徒はガラス管の水柱に相当する圧力について 気がつかないの , で, 演示実験で, 一方の管を, ビーカーより出し, 高さを変えて 流れる時 つりあう時 逆に , , , 流れる時を再確認 しておいてか ら, 板書図2の実験を行なっ て 水柱の水 の重さは どうか……と , 発問すると, 生徒は皆んなC点よりの長さが短い方が軽いということはすく に 考 え る (ガラ ス .. 管の太さ同じ) . 次に, 水柱の高さに 相当する圧力はどうカー…・と発問すると, 短い方が小さ い. では, 圧力の働く方向は……下向きに働く と答える. それでは ビー カーの水面に 働く大気の圧 ,. 力は等しいと考えて, C点における左右からの圧力を考えると …… どうか , A; 大気の圧力-水柱 の高さ aに相当する圧力……強い (c点における圧力) B: 大気の圧力-水柱の高さbに相当する圧力……弱い (c点における圧力). まで理解を深め得ることができた, 生徒は, 調査用紙に説明した文 章に 相当の考え違い , があった事を認め, 話し合いの中で, 修正 補足した その結果から個人 思考として深化定着し , . こ. - 99 -.
(14) . 茂. 村. 藤. たかを調 べた. 調査2. 調査1で紹 介したAさ ん, B君, C君, D君の考え方は, 次の如く高ま った.. A さ ん: 高 い 方 の ビ ー カ ー の 水 面 よ り の 水 柱 の 高 さ と, 低 い 方 の ビ ー カ ー よ り の 水 柱 の 高 さ と. の差に相当する圧力だけ高い方 が強 いので, したがって高い方の水 面より水は流れ る.. B 君: 高 い 方 の ビ ー カ ー の 水 面 か ら C 点 ま で の 距 離 と, 低 い 方 の ビ ー カ ー の 水 面 か ら C 点 ま で. の距離は, 低い方の水面からの方 が長 いので, 管の中の水の圧力は低,い方 の管が大きい. 水面を おす大気圧 は等しいか ら, C点では高い方 から水を流す力が大きい. C君: 水面の高い方と, 低い方をつないでいるガラス管の水面から頂点までの距離は, 水面の 高い方 が短かい. したがっ て, ガラス管にはいっ ている水は水面 の高い方 が少なく, 低い方 が多 い. 水面をおす大気の圧力より, 両 ガラス管の水 の圧力を引くと, 最高点での圧力の強さは, 高 い方 の ビーカー側 が強いので, 水は水面の高い方から低い方へ流れ る.. D君: ビーカーの水面にはたらく大 気の圧力は同じだけれ ど, 高い方の水面 から最高点までと 低い方の水面から最高点までの高さに相 当する水柱の圧力があるので, 水面の高い方 が圧力 か弱. いので, 逆に大気の圧力 が管の水をおし流す力は強く なる. このように生徒の考え方 が深化したが, 全員が理解したわ けではない, 次に調査の結果 を表に ま と め る. 表1 調査1の①-②よりみた理解の分布 力. 学. Aク ラ ス. 理\人数 16(人) 解度\. Bクラス. Cクラス. 1 6 (人). 1 6(人). 13. 15. 44. 2. I. 3. I. 0. I. I. 0. 3. 4. 2. 10. 11. 14. 35. 16. 1-①. 0. b. 0 2. 1-②. 4. b. 10. 〔註〕 oA, B, Cについては理科の学力に応じて3段階にわけた. o aは理解しているもの.. bは理解が不十分なもの, cは理解していないもの. o数字は人数を示す. 表2 調査1の④から調査2への理解の変動 調 a. b. 臥 6 1 6. ) 25( 52. 査. 2. o aは理解しているもの.. b. c. 0. 0. 3. I. 13. 6. 3(6) ) 10(21 35( 73). ) 16( 33. ) 7( 15. 48. } 指導後の反省 { 8 -100-. bは理解不十分なもの. cは理解していないもの. o数字は人数を示すが, ( ) 内の数字は%であ る..
(15) . 理科学習指導に関する研究. 第1報. 期待 したように, 生徒各自の考え方を文章 にまとめているので発表が容易になされ, 話し合い を活溌にすることができた, 生徒の考え方の一部を指導者 は把握することができるので, 生徒の 感性的認識の上に立って学習を流すことが できた. 更に生徒が問題を解決していく時に どのよう. な間違っ た考え方をしているかを知ることができた.. 調査1と調査2とを比 較することによっ て, 理解の深まりを定量的に つかむことができ 今後 , の指導の参考とすることができる, 調査1よりわかるように実験の結果と説明の間に関係のない 生徒がいることは, 今までの指導上に欠点が あることを示すもので, 指導に当 っては実験観察の 結果を重視させて, 理論的に解決するように一層指導に努力しなければならない. サイ ホ ンのはたらくわけには, 大気の圧力と水柱の高 さに相当する水の圧力との関連において 考え, 理論的に解 決する必要があるが, 生徒は一般に水柱の圧力について考えていない を らば . らな知識と しては理解しているが, それを総合する力に 弱いことがわかる. 教材の配列 実験観 , 察の詳細な選択, 及び学習指導の構造等について, 更に工夫することによっ てもっと理解度を高 めてやることができるものと考えられる. V. 結. 論. 1 . 実践指導 (1) より 1 ) 導入については, 本時の学習の発展として生徒に与え, 次時学習 の問題意識を持たせてお ( くことが学習効果を上げるはたらきとして重要 であることがわかる. 本時の学習の発展として課題を与え, 次時学習の導入とすることによ っ て, 課題意識が高 められ, 家庭における学習の態度が養われるし, 更に学習意欲を持続させることができた, 脚. } 例3に示したように, 学習の記録を利用 (項目( ( 3 1 6D して学習内容に応じて使用するこ )~( とによ っ て, 生徒の思考過程の助けとなり, 生徒の思考の特質を把握でき, 学習指導を診断する こ と が で き た,. 柊 ) 学習の記録をまとめることによっ て, 学習指導上の多くの問題点 をつかむことが でき, 今 , 後の学習指導の改善に役立つものと考え られる. 2 1) . 実践指導 (1 1 ( ) 学習活動の中に簡単な調査を加えて, 生徒一人一人が解決のための考えを文章化すること. により, 問題解決に対応する学習活動への参加を向揚すると共に, 教師は机間巡視によ っ て, 生 徒の思考の特質を把握して, その場で指導に役立てることが できた.. 2 ) 調査をまとめることによっ て, 指導教材に対する生徒の思考の実態を把握する こ と が で ( き, 更に理解の深まりを定量的に測定し得ると共に, 学習構造化の糸口をつかむことができた.. なお, この研究に対して直接御指導を賜っ た奥田五郎教授 並びに現場研究に御協力下さった本 学付属旭川中学校の坂本校長及び関係諸先生方に対し, 深甚の謝意を表するしだいである.. -101-.
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