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Ti-Ag合金の口腔内細菌に対する付着抑制効果 : プラーク付着抑制型Ti-Ag合金の臨床応用を目指して(受賞報告,歯学情報)

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Academic year: 2021

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(1)

Ti-Ag合金の口腔内細菌に対する付着抑制効果 : プ

ラーク付着抑制型Ti-Ag合金の臨床応用を目指して(

受賞報告,歯学情報)

著者

中條 和子

雑誌名

東北大学歯学雑誌

29

1

ページ

28-28

発行年

2010-06

URL

http://hdl.handle.net/10097/48737

(2)

東北大歯誌 29: 28, 2010 什ohoku Univ. Dent・ J・)

T卜Ag合金の口腔内細菌に対する付着抑制効果

∼プラーク付着抑制型Ti-Ag合金の臨床応用を目指して∼

中 候 和 子

東北大学大学院歯学研究科 口腔生物学講座 口腔生化学分野

2009年9月に開催されましたlnte「-discipllnary ScトenCe Of Nanomaterials

(学際的ナノ材料科学)国際学会にて

Best Presentation Awardを受賞致し

ました。本稿では,受賞対象となった研 究内容を紹介させて頂きます。 ヒトロ腔には多種多様な微生物が棲 息し,口腔常在微生物羊を形成してい ます。通常,常在微生物叢は,外来病原微生物の侵入・感染を 妨げ,口腔の健康の維持に役立っています。しかし,これら常 在微生物は歯,粘膜,歯科材料などの表面に付着すると,菌体 外多糖体を産生し,バイオフィルムを形成するため,離蝕,歯 周炎,インプラント周囲炎といった口腔疾患の誘発および増悪 因子となる可能性があります。しかし,口腔常在微生物を殺菌 して除去することは,ときに常在微生物叢の破壊をもたらし, 菌交代現象による炎症の惹起など不具合をきたします。した がって口腔疾患の予防および口腔健康の増進には,殺菌するこ となくバイオフィルム形成を抑制することが重要と我々は考 えています。現在,歯科領域において使用されている金属のひ とつであるチタンは,歯科用インプラントの材料としての応用 が最も多い金属材料です。本歯学研究科,歯科生体材料学分野, 高橋助教らの研究グループは,チタンの被削性および機械的性 質等の向上を目指し,チタン銀合金(Ti-Ag合金)を開発し, 同合金の優れた耐腐食性等を報告してきました。一方,銀が何 らかの抗菌作用を示すことは一般的に広く知られています。そ こで歯科生体材料学分野と口腔生化学分野の共同研究として, Tl-Ag合金の口腔細菌への影響を検討しました。 離蝕関連菌であり口腔内プラークバイオフィルム形成への 関与が報告されているStreptococcus mutanSおよびStrep-tococcussobrlnUSを用いてTi-Ag合金,純チタン(Ti)およ び金銀パラジウム合金(Pd-Ag)の細菌付着抑制作用および 殺菌作用を検討しました。その結果, Ti-Agへの付着量は, S・ mutans, S. sobrlnUSではそれぞれ64±2・4%, 21±12% (Ti の付着物量を100%とした場合)と低下しましたが, Pd-Ag では両菌種共に90%以上と高い細菌付着量を示しました。一 方, T卜AgとTi上では両菌種共に104-105個の生菌数を保ちま 28 (受賞報告) したが, Pd-Ag上では両菌種共に全て死滅しました。 これらの結果から,Ti-Ag合金は,殺菌性は有さないものの, 細菌付着を抑制したことから,同合金が,口腔内常在微生物叢 の均衡を崩さずに,バイオフィルムの付着抑制に有効な歯科材 料であることが示唆されました。 今後は,ヒトロ腔内におけるTi-Ag合金へのプラークの付 着量を検討するなど,同合金の臨床応用実現化のために,更に 研究を進めていきたいと考えています。 主な論文業績

1) NakaJO, K=. lmazato・ S・. Takahashil Y・ Kiba・ W・ Ebisu, S. and Takahashi- N‥ F山orlde re一eased from glass-ionomer

cement is responslble to Inhibit the acld production of

caries-related ora一 streptococci. Dental Mater 25(6) 703-708, 2009

2) NakaJO, K=, Komorl, R・ lshlkawa, S., UenoI T- Suzukl, Y-lwami. Y. and TakahashI, N・ ReslStanCe tO aCidlC and

aLkallne enVlrOnmentS in the endodontlc pathogen

Enter-ococcus faecallS Oral MICrObioI. Immunol 21(5).

283-288, 2006.

3) NakaJO. Kl. Nakazawa- F.I Iwaku・ M and HoshlnO, E.

AIkall-resistant bacteria ln root Canal systems OraL Microbl0l lmmunol. 19(6). 390-394, 2004 略   歴 1999年3月 日本歯科大学新潟歯学部卒 2003年3月 新潟大学大学院医歯学総合研究科(保存修復学 分野)修了[博士(歯学)] 2003年4月∼2004年1月 新潟大学歯学部附属病院医員 (研修医) 2004年2月 東北大学大学院歯学研究科(助手) 2007年4月 東北大学大学院歯学研究科(助教)

2008年8月∼2009年7月 Kingls Co"ege London Dental

lnstitute (Visitlng Research Fellowとして海外研修)

参照

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