2005年度 卒 業 論 文
3DCG
における
ツル植物生成に関する研究
指導教員:渡辺 大地講師メディア学部
3DCG
コンポーネントプロジェクト
学籍番号
M0102358
古屋 由紀子
2005年度 卒 業 論 文 概 要 論文題目
3DCG
における
ツル植物生成に関する研究
メディア学部 氏 指導 学籍番号 : M0102358 名 古屋 由紀子 教員 渡辺 大地講師 キーワード 3DCG,モデリング, ツル植物, 生長シミュレーション 近年、コンピュータグラフィクスの分野では、自然界を表現する映像や画像などに樹木 や植物のモデルを利用している。そのため、これまで樹木や植物形状のモデリングやレン ダリングに関する研究が数多くされてきた。特に、モデリングおける労力を軽減するため に、形状を自動的に生成する事を目的とした研究が数多く行われてきた。しかし、これら 樹木や植物生成に関する研究では、主に直立する樹木や植物に重点が置かれ、対象にされ てきた。このため、周囲の物体に依存して茎の形状が変化するツル植物には対応してお らず、生成することができないという問題があり、ツル植物形状生成に労力が必要であっ た。 そこで本研究では、3DCG でのツル植物のツル形状の自動生成の手法を提案する。ツル 植物の巻きつき方には、巻きつき型、巻きひげ型、よじ登り型、寄りかかり型の 4 種類が ある。本研究では、巻きつき型のツル植物を対象とした。本研究の手法を実装した結果、 複雑な形状の支柱にでも巻きつくツルの形状を作り出すことができた。また、入力パラ メータを変更する事で、様々な形態を持つツル植物に対応した。最後に実行結果の検証を 行った。目 次
第 1 章 序論 1 1.1 はじめに . . . . 1 1.2 論文構成 . . . . 3 第 2 章 ツル植物について 4 2.1 ツル植物とは . . . . 4 2.2 ツルの巻き方 . . . . 5 2.2.1 巻きつき型 . . . . 6 2.2.2 巻きひげ型 . . . . 7 2.2.3 よじ登り型 . . . . 8 2.2.4 寄りかかり型 . . . . 8 第 3 章 ツルの形状生成 9 3.1 パラメータの設定 . . . . 9 3.2 支柱の設定 . . . . 10 3.3 ツルの巻きつき . . . . 11 第 4 章 評価と考察 15 4.1 実装 . . . . 15 4.2 考察と課題 . . . . 19 第 5 章 まとめ 21 謝辞 23 参考文献 24第
1
章
序論
1.1
はじめに
近年、コンピュータグラフィックス (CG) の分野では、自然界を表現する映像や 画像などに樹木や植物のモデルを利用している。自然風景などを CG で表現する 際には、樹木や植物が数多く必要となる。そのため、樹木形状や植物形状のモデ リングやレンダリングの研究 [1∼5] が数多く提案されてきた。 一般的な樹木の生成では、樹木の幹や枝の太さや角度、葉の方向などを決定し 表現しているものが多い。樹木形状の作成は、フラクタルを使って樹木の枝分岐 を作成する方法 [1] や架空の植物ホルモンを適用し作成する手法 [2] 、樹木が環境 に影響を受けることを想定した研究 [3]、実写映像から樹形を求める手法 [4] 、パ ラメータを設定する事によって樹木形状を生成することができる研究 [5] など様々 な研究が提案されてきた。 既存の樹木や植物モデルの生成に関する研究では、主に以下の図 1.1 のような自 立し直立する樹木や植物に重点が置かれている。他の物体の形状に依存して形状 を変化させる図 1.2 のようなツル植物に対応した研究例はまだない。図 1.1: 直立した植物 図 1.2: ツル植物 ツル性の植物は、自立せず他の植物や支柱に絡みつきながら光を得るために上 へ伸びて成長する。自身だけでは直立できず、他の植物や環境に影響され形状が 変化する植物である。庭作りでは、壁やフェンスに絡ませることによって硬い印象 を柔らかくし、華やかな印象を与えるなど重要な要素を担っている [6]。また、手 入れをしていない雑木林に絡まる植物などの風景によく見ることができる。 このような風景の表現を行う際、他の物体に絡みつくツル植物のモデルを制作 するためには他の物体に考慮しながら手作業で生成する必要があった。そのため、 多大な労力が必要となった。 そこで本研究では、支柱となる巻きつくための物体を用意することで自動的に 支柱に巻きつくツル植物の形状の生成手法を提案する。ツル植物の絡みつきの中 で、基本と言える周囲の物体に茎が巻きついていく形状を生成した。周囲に依存 して茎の形状を変えるのがツル植物であるため、巻きつく物体の形状を考慮して 自動的に茎の形状を生成する。これにより、容易にツル植物が巻きつく茎のモデ ルを生成することができた。
1.2
論文構成
本論文の構成は、まず第 2 章で実際のツル植物の種類と特徴についてを記述す る。第 3 章では、本研究で用いる形成方法について述べる。第 4 章では、実装した 結果の評価を行う。第 5 章において本研究の考察をした後に今後の展望や課題を 述べ、最後の章で本研究のまとめを記す。
第
2
章
ツル植物について
2.1
ツル植物とは
ツル植物とは、茎全体がほかのものに巻きつき、体を支えて、光合成に有利な 高いところに伸びていく植物のことである。直立する植物は、支える茎が丈夫で ある必要があり、太く丈夫な茎を作るためには、多くの栄養が必要となる。だが、 ツル植物は直立する植物と違って茎が細長く丈夫ではない分、栄養を長く伸びる ことのために使うことができる。そのため、成長が早い [7]。 植物一般は草本や木本の 2 つに大別でき、ツル植物も草本のツル植物と木本の ツル植物がある。草本とは、種を巻いた後に枯れてしまい木のように硬くなった り大きくなったりしない植物のことである。木本とは茎が太く硬くなり長く存続 する植物である [8]。草本と木本は、厳密な区別は難しいこともあり、草本と木本 かどうか分かりにくい形状も持つ事もある。 草本には一年生、多年生などの生長過程の違いがある。一年生草本は、芽を出 してから種子をつけて枯れるまでのサイクルが一年より短い植物で、多年生草本 は枯れるまでの寿命が三年以上の植物である [9]。多年生草本は、条件がよければ 長く生き続けることも多く、茎が硬くなり木本のようにも見えるものもある。多 年生草本は一年のどの季節にも葉が付いている常緑性という性質を持つものもあ る。また、常緑樹や落葉樹などと言った季節による違いを持つ木本植物も存在する。常緑樹とは常緑性を持つ樹木で、落葉樹とは冬や乾期などに葉がついていな い時期がある樹木である [10]。 ツル性の植物はこの一般的な植物の分類の中に幅広く存在している。ツル植物 と一概に言っても性質や形状などは様々なのである。以下の図 2.1 は草本のツル植 物、図 2.2 は、木本のツル植物の様子である。特に、図 2.2 の藤のような、木本の 茎を持つツル植物を籐本ともいう [11]。 図 2.1: 草本 図 2.2: 木本
2.2
ツルの巻き方
ツル植物は、様々な方法で周囲のものに巻きつこうとする生態戦略をもつ。ツ ル植物が他の物体に巻きつくために、大きく分けて 4 つの巻きつき方が存在する。 巻きつき型、巻きひげ型、よじ登り (付着、吸盤) 型、寄りかかり型である [10] 。 これらの型を複数合わせ持ったツル植物もあり、工夫を凝らしてより上に伸びよ うとしていることが分かる。 巻きつき方の特徴はそれぞれ、以下のようである。2.2.1
巻きつき型
巻きつき型は、主軸となる茎が巻き付いて伸びていく。以下の図 2.3 は、巻きつ き型のツル植物の様子である。 図 2.3: 巻きつき型 茎の巻き方には右巻きと左巻きがあり、それぞれ植物の種類によって大体決まっ ているが、両方の巻き方を持つ植物もある。右巻きか左巻きかの判定は、上から見 た方向 [12] と下から見た方向 [10] の両方が用いられる。この研究では、下から見 て時計回りになるものを右巻き、反時計回りになるものを左巻きと定義する。以 下の図は、定義した巻き方である。図 2.4 は右巻き、図 2.5 は左巻きを示している。 図 2.4: 右巻き 図 2.5: 左巻きまた、ツルは回旋運動という、茎の先端が円を描く様に先端が回転する動きを する。回線運動をしながら巻きつくための支柱を探して伸びていき、何かに当た るとそれに巻き付く [13]。支柱を見つけることができなかったツルは、成長を緩 め別のツルに栄養を回す習性も持っている。以下の図 2.6 は、回旋運動の様子であ る。回旋方向は巻き方の左右のどちらかに常に一定になる。 図 2.6: 回旋運動
2.2.2
巻きひげ型
巻きひげ型は、主軸となる茎は巻きつかずに巻きひげという茎や葉が変化した ものを出して周囲に絡みつけて茎を支える。以下の図 2.7 は、巻きひげ型のツル植 物の様子である。 図 2.7: 巻きひげ型2.2.3
よじ登り型
よじ登り型は、ツルから付着根という根や吸盤を出して壁などに張り付いてい く。以下の図 2.8 は付着根を持つよじ登り型のツル植物を示している。また、図 2.9 は吸盤を持つよじ登り型のツル植物の様子である。枯れてはいるが壁に張り付い た吸盤がはっきりと残っている。 図 2.8: よじ登り (付着根) 型 図 2.9: よじ登り (吸盤) 型2.2.4
寄りかかり型
寄りかかり型は、茎に生えたとげを引っ掛けながら伸びていく。以下の図 2.10 は、寄りかかり型のツル植物の様子である。茎全体に生えている毛のようなとげ を見る事ができる。 図 2.10: 寄りかかり型第
3
章
ツルの形状生成
様々な形状を持つツル植物の中でも、本研究では巻きつき型のツル植物を生成 する。ツルが巻きつくための支柱となるモデルと支柱モデルの中心を通るポリラ インを用意する。ツル植物の茎は線分で描いていく。線分は常に支柱の中心を目 指し、徐々に上方向に目指す位置をずらしていくことによって巻きつく茎を表現 する。また、本研究では三次元空間上の右方向を x 軸、上方向を y 軸、後ろ方向 を z 軸とする右手系を採用する。3.1
パラメータの設定
ツル植物の茎を生成するいくつかのパラメータを設定する。茎が様々な物体に 絡みつくことができるように茎の形状に着目し、以下の 4 つのパラメータをツル 植物生成の要素として定義する。 • 全長 茎全体の長さを設定する数値で、値が大きいほど巻きつく茎の全長が大きく なる。以後、全長を κ で表す。 • 巻きつく方向 物体にツルが、左巻きに巻きつくか、右巻きに巻きつくかを決定する。• 高さ 茎が上に伸びていく高さを決定する数値で、高さの値が大きくなるほど上へ 伸びる力も大きくなり、茎の巻きつく高さが大きくなる。以後、τ で表す。 • 反発 支柱からどのくらい離れて巻きつくかを決定する数値である。値が大きいほ ど支柱の壁から離れて巻きつく。以後は λ で表す。
3.2
支柱の設定
まず、茎が巻きつくための支柱と支柱の中心を通る軸を、折れ線 (ポリライン) として用意する。以下の図 3.1 は、長方形の支柱とその中心を通るポリラインを示 している。支柱のモデルは、ポリゴンモデルによって形成するものとする。支柱 は平面領域で形成されているものとし、全ての平面領域の集合を F とする。 図 3.1: 支柱とポリライン 軸のポリラインは、地面上の頂点を s0とし、始点とする。軸のポリラインの総 頂点数は n + 1 個とする。以下 s0, s1,· · · , snと接続していく。ポリラインの頂点 をそれぞれ接続した線分の集合 S を以下の式 (3.1) であらわす。 {ts − t) s | 0 ≤ t ≤ 1, i = 0, 1, ...n}また、Siを siから si+1までの有向線分とする。
3.3
ツルの巻きつき
ツル植物の茎は実際には曲線であるが、ポリラインで近似することとする。ポ リラインを構成する線分 1 つの長さは l とする。線分の総数 m は線分の長さ l と 設定した茎の全長 κ によって決定し、(m− 1)l < κ ≤ ml を満たすように設定す る。よって、ポリラインの全長は ml となり、設定した茎の全長 κ が l の整数倍で ない場合はポリラインの全長は設定した茎の全長とは異なる長さとなる。ただし、 両者の差は最大で l であり、l を κ に対して十分小さく設定しておけば無視するこ とができる。 まず、ツルが生え始める位置であるポリラインの始点 v0を決定する。始点は、 v0 = (x0, y0, z0)とし、地面の高さである y0は、s0の y 成分の値を代入する。茎の ポリラインの頂点は、順に v0, v1,· · · , vmとし、接続していく。以下の図 3.2 は、 茎のポリラインの様子を示している。 図 3.2: 茎ポリライン 次に、vj から vj+1を求める方法を述べる。まず u を以下の式 3.2 で定める。 u = v . (3.2)次に、u から最も近い支柱の位置へと巻きつくために、支柱へと向かう点を決 定する。S と u の最短距離を求め、この距離が最も小さくなる S 中の線分 Siを求 める。また、u から Siへの足を h とする。この時、Siの方向ベクトルで大きさ1 のベクトルを a とする。a は以下の式 (3.3) で表す。 a = si+1− si |si+1− si| . (3.3) その後、h0を以下の式 (3.4) のように求める。 h0 = h + τ a. (3.4) 以下の図 3.3 は、h0の様子を示している。 図 3.3: 支柱への目標点の設定 暫定的に、次の茎の向かう先である vj+1の候補となる q を求める。q を以下の 式 (3.5) のように求める。 q = u + l h 0 − u |h0 − u|. (3.5) qは u と h0を通る直線上にあり、u から q までの距離が l である。 また、u から h0への有向線分と F との交点を求める。最初の交点の位置ベクト ルを c とする。F の1つで、c を持つ平面領域を F とする。この時、|u − c| > l
を満たす場合、q を vj+1とする。|u − c| ≤ l の場合は、q が支柱内部か支柱から 突き抜けてしまっているため以下のような処理を行う。 uを通り、Siに平行な直線を軸にして q を回転させたベクトルを q0とする。a の方向を上方向として u から支柱を見て、ツルが巻きつく方向が右巻きの場合は 右方向へ、左巻きの場合は左方向へ回転させる。この時、平面から λ 分離れた位 置まで回転し、q0を求める。 以下の図 3.4 と図 3.5 は、a の反対方向のベクトルを視線ベクトルとして見た図 である。図 3.4 は右巻きの回転、図 3.5 は左巻きの回転を行った様子である。 図 3.4: 右巻き方向の回転 図 3.5: 左巻き方向の回転
vj+1を以下の式 (3.6) のように決定する。u から q0− u と同じ向きで大きさ l の ベクトル分移動したものが vj+1である。 vj+1 = u + l q0− u |q0− u|. (3.6) また、q0と u の線分が Fkとの交点を持たなくなった後に、u と q0の線分が Fk とは別の平面領域と交点を持った場合は式 (3.2) を u = q0とおき、そこから繰り 返して新たに vj+1を求める。こうして、vj+1が決定した後に茎の描画を行う。始 点を vj、終点を vj+1としたポリラインの線分を描く。 上記の手法を、帰納的に繰り返す事によって、ツルが巻きつくようなポリライ ンを生成することができる。
第
4
章
評価と考察
4.1
実装
本研究では、前章で述べた手法を、3 次元グラフィクスツールキットである「FK Toolkit System」[14] を使用し実装を行った。実装した結果である生成したツル植 物の茎の巻きつき方の図を以下に示し検証する。 以下の検証の際に支柱を高さ 15.0、底面の半径が 1.5 の正六角柱を支柱として実 行する。また、それぞれの値を全長を 30、巻きつく方向を右巻き、高さは 0.5、反 発を 1.0 を基本とし、特別に記載していない場合はこの基本値を使って検証する。 また、初期位置は x 成分 3.0、z 成分 3.0 とし地面に当たる y 成分は 0.0 とする。茎の全長を制御する。この値は、支柱の大きさなどに合わせて値を変えて調整 する。以下の図 4.1 は、全長 κ の値をそれぞれ変えて実行した様子である。値が大 きくなるほど、巻きつく茎が長くなるのが分かる。 (a) κ=30 (b) κ=40 (c) κ=50 図 4.1: 茎の長さの違い 図 4.2 は巻きつき方を、右巻きか左巻きかに決定したツル植物形状である。図 4.2(a)は右巻きの茎の巻き方を、図 4.2(b) は左巻きの茎の巻き方を実装した結果 である。 (a)右巻き (b)左巻き 図 4.2: 巻きつき方
高さは、茎の巻きつく高さを変化させる事ができる。図 4.3 は、τ の値をそれぞ れ変化させた様子である。τ の値が大きくするにつれて茎の上へ向かう高さが大き くなっており、巻きつくツルの縦幅が大きくなっているのがわかる。 (a) τ =0.1 (b) τ =0.45 (c) τ =0.8 図 4.3: 茎の巻きつく高さの違い 以下の図 4.4 は、反発 λ を変化させた図である。λ の値は、支柱からどのくらい 離れて巻きつくかを決定することができる。λ の値が大きいほど、支柱から離れて 巻きついているのが確認できる。 (a) λ=1.0 (b) λ=2.0 (c) λ=3.0 図 4.4: 支柱からの距離
以下の図 4.5 は、様々な形状の支柱にツルを巻きつけ、値をそれぞれ設定した様 子である。様々な形状の支柱に巻きつく様子が分かる。
4.2
考察と課題
本研究では、ツル植物の形状の自動生成の手法を提案した結果、任意の形状を した支柱モデルに自動的に巻きつくツル形状を表現する事が出来た。また、任意 の値を設定する事で、茎の巻きつき方を制御したツルの形状を生成することを実 現した。 これらの点から、図 4.6 のように支柱に巻きつくツルを表現した形状を実現する 事ができたため、ツルの巻きつきの形状生成という目的を達成することができた と言える。 図 4.6: ツル植物の巻きつき型の形状しかし、現状のモデルは以下のような課題がある。
実際のツル植物は、ツルが支柱の上まで巻きつき終わっても、更に上を目指し て登っていき、重力によって茎が下に向いて下がっていく。だが、現在の手法で はこれが実現できていないという課題がある。
第
5
章
まとめ
本研究では、既存の植物形態の生成手法には考えられていなかったツル植物の 形状を生成する手法を提案した。より容易に様々なツル植物の形状生成を行う事が できるように、任意の値を入力する事で自動的にツルを生成する手法を提案した。 ツル植物の巻きつき方には、大きく分けて 4 種類ある。本研究では、巻きつく種 類は巻きつき型を中心とした。巻きつき型とは支柱に沿って絡みつくように茎が 巻き付いていく巻きつき方で、右巻きと左巻きといった巻きつく方向がある。巻 きつき型を実現するために、ツルが巻きつく支柱のモデルとその支柱の中心を通 るポリラインの軸をそれぞれ入力した。軸のポリラインを利用し、支柱に巻きつ くような手法を提案した。茎のポリラインの線分の終点を求め、支柱の面と茎の ポリラインの線分との交点が無くなるまでずらす事によって、巻きつき型の支柱 に巻きつく形状の生成を行った。ずらす方向を左右どちらかにすることによって、 右巻きか左巻きかの巻きつき方を決定することができた。さらに、茎の全長やツ ルの巻き方、茎の登る高さや支柱への反発の数値を入力することで、複雑な形状 の支柱にでも巻きつくツルの形状を作り出すことができた。 本研究で提案した手法はツル植物の巻きつき型の茎の形状を自動的に生成し、複 雑な支柱にも絡みつく茎を実現できた。この事から、本研究の手法を用いること でツル植物のモデリング作業の労力が軽減する事ができると言える。際のツル植物に近いより写実的なモデルを扱いたいのならば、枝分かれや茎に付 く葉と葉の向く方向、茎の太さや質感、花などの要素が必要となるだろう。
謝辞
この研究を行うにあたり、様々な方たちに手助けしていただきました。 研究や論文など幅広く日頃からご指導をしていただきました、東京工科大学メ ディア学部渡辺大地講師に深い感謝の意を捧げます。 また、研究を進めるにあたりお力添えをしていただいた和田篤氏に厚くお礼を 申し上げます。 そして、励まし合い、時に相談に乗っていただいた同研究室の仲間や先輩、友 人たちに感謝致します。 最後に、本研究に関わった全ての方々に心から厚くお礼を申し上げます。参考文献
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