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装着型ロボットの操作感と制御系設計への応用

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Academic year: 2021

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(1)データベースシステム 126-5 (2002. 1. 21). 装着型ロボット の操作感と制御系設計への応用 ○金森直希 (電通大) 田中孝之 田中一男. Operating Feeling of Wearable Robot and the Application to Control System Design *Naoki KANAMORI, Takayuki TANAKA, Kazuo TANAKA University of Electro-Communications, 1-5-1 Chofugaoka, Chofu, Tokyo Abstract— This paper addresses subjective evaluation for operating feeling in a wearable robot. The NASA-TLX method, which is mental workload index analysis, is employed to investigate operating feeling for various impedance parameters and task parameters. The result shows the existence of three patterns of human operation. The patterns correspond to viscosity-based operation, restoring force-based operation and inertia-based operation, respectively. We verify the existence of three patterns by analyzing force sensor data. Furthermore, the verification of three pattern classification is also investigated by the semantic differential method and factor analysis. Key Words: wearable robot, impedance control, subjective evaluation, operating feeling, human interface. 1.. はじめに. ロボット技術の発達にともない,マスタ・スレーブ 型遠隔操作システム,重量物搬送用のパワーアシスト システムといった人間が機械と直接に触れて操作する 人間–機械協調系が注目されている.このようなシステ ムは,人間の有する高度な認知・制御能力と,機械の 優れた可搬能力および耐環境性を合せ持つシステムと して,これまでロボットの利用が敬遠されがちであっ た人間の生活環境下における様々な用途への応用が考 えられており近年特に期待が高い. 筆者らのグループでは人間–機械協調系の一例として, 介護者の負担が大きいとされている要介護者の移乗作 業 (ベッド –車椅子間の移動など ) における負担軽減を 狙い,介助者に装着する形式の介助補助ロボットの開 発を行っている 1)2) .このロボットには,人間が操作器 に直接力を加えて操作し ,作業結果を同操作器を通し て人間側に提示する力・触覚インタフェースが用いら れている.このような操作器には,介助者が機械を直 観的・直接的に操作できる利点があるが,操作器の特性 が作業のしやすさに多大な影響を及ぼすため,操作者 が作業しやすいように操作器の動的な特性を設計する 必要があると考えられる.開発中の装着型ロボットは, 一般の人々の自由な介助作業を想定しており,作業の しやすさや操作感の良いことがより求められる.その ため,操作者が行う作業に応じて操作器の動的な特性 を制御系により随時変更する必要があると考えられる. そこで,本研究では良い操作感を操作者に与える装 着型ロボットの操作器の制御系を設計する際の指針を 得ることを目的として,人間が操作器を操作する際の 主観的な操作感と操作器の動的特性の関係を調べた.. 2.. 合わせ,前腕を同アームに沿うようにしてこの操作部 に置く.肘を伸ばした状態から 90◦ 曲げた状態を初期 位置 (θ = 0) とし,操作者は肘位置を回転中心とした水 平面内で前腕を動かすことができる.デ ィスプレ イ画 面の表示とアームの角度とが対応しており,操作者は アームの角度 θ がデ ィスプレ イ画面に表示される位置 目標値 (周波数 ω の sin 波:振幅 ±20◦ ) に追従するよう に前腕を動かし操作部に力 f を加える作業を行う.こ の作業を視覚位置規範追従タスクと呼ぶことにする.. 操作感の主観評価のための実験. 実験システムを Fig.1 に示す.1 自由度の水平型アー ムに操作者の手首部分を置く部材 (操作部) が取り付け てられており,操作者は肘をアームの回転中心付近に. 1 −31−. Computer A/D. Pulse Counter. Strain Amp. Force Sensor. D/A Motor Driver. Resolver. DD Motor ǰ . Screen Fig.1 Experimental system.

(2) 操作アームのモデルを Fig.2 に示す.操作アームは 操作力 f をもとに式 (1) の機械インピーダンスを実現 するようインピーダンス制御される.. Md. Dd. Kd. ȁP. Ǯ. 1.3 2.3 4.0. 1 5 1. 50 25 25. 0 0 0. 0 0 0. 3.1 3.4 0.3 0.7 1.1 1.3 1.7 0.3 0.2 0.4 0.4 0.5. 10 1 1 5 10 10 10 1 5 10 10 5. 0 0 25 25 50 50 25 0 0 0 25 0. 0 0 0 0 5 10 5 0 5 10 10 10. 0 0 0 0 0.7 1.0 0.7 0 1.0 1.0 1.0 1.4. п п п ֣ ֣ п п. ȁ AWWL. (1). 1. ここで,Md ,Dd ,Kd はそれぞれ目標の慣性,粘性, 剛性の各係数であり,x はリンク上の力センサ取り付 け位置における円周方向の変位である.Md ,Dd ,Kd を変更することで操作感を変えることができる.予備 実験を行い,タスク周波数および インピーダンスパラ メータを Table 1 のように決定した.. 4. 8. ǰ= 0. Pattern A. 㱔. Pattern B. x Fig.2 Operation arm model. 10. 10. : Md [kg] : Dd [Ns/m]. 1, 5, 10 0, 25, 50. Stiffness. : Kd [N/m]. 0, 5, 10. f –10 6 Time. 6 Time. θ –20. 8 [sec]. (2) Pattern B 20. 0. 0. f. [N]. 5. –5. f. 6 Time. θ [deg]. 3.. f. –10. 8 [sec]. (1) Pattern A. これらのパラメータ組み合わせ 81 通りそれぞれにつ いて視覚位置規範追従タスクを課し ,操作感について 主観評価を行わせた.パラメータの組み合わせは学習 効果の影響を考慮してランダムに決定した.1 回の操作 は 15 秒間である.操作終了後ただちにメンタルワーク ロード の主観的指標である NASA-TLX および SD 法 の質問用紙に記入させた.. 0. 0. –20. θ. f. 20 θ [deg]. Inertia Viscosity. 0. θ [deg]. [N]. 20. 0. Table 1 Selected task and impedance parameters. 1, 4, 8. Pattern C. [N]. f. : ω [rad/s]. 0 0 1.3 0. る際に操作者が積極的に制動させた結果と考えられる. 一方,Pattern A は減衰する特性を有している.操作者 はこの減衰特性を利用して制動を行ったために Pattern C に見られるような f の細かな振動が発生しなかった と考えられる.Pattern B は復元力の発生する特性を有 しており,操作者はこの復元力を利用した操作を行っ たと考えられる.. Force sensor. Task frequency. 1.8 2.5 3.5 ֣. f. Md x ¨ + Dd x˙ + Kd (x − x0 ) = f. Table 2 Values of AWWL. θ –20. 8 [sec]. (3) Pattern C. NASA-TLX と力センサ値による分析. NASA-TLX の回答データからそれぞれの AWWL(適 応重みづけ平均値) を求め,小さいものから 5 つ ω ご とに選択したものを Table 2 に示す.また,それぞれ のパラ メータ組み合わせに対応する固有振動数 ωn お よび減衰係数 ζ を併記した.図より評価値の高いもの (AWWL の小さいもの) は Pattern A∼C の 3 パターン に分類できることがわかる. Fig.3 は,Pattern A∼C のパターンについて操作時 の力センサ値の時間変化を表したものである.f と θ の 位相ずれはそれぞれのパターンで大きく異なっており, 操作力の波形の特徴も異なっている.Pattern C では, 制動時に f の細かい振動が見られる.これは,Pattern C が減衰しない特性を有するため,アームを制動させ. Fig.3 Values of force sensor. 4.. SD 法と因子分析による検証. SD 法と因子分析による解析により 3 つの操作パター ンの分類の妥当性を検証する.SD 法で用いる評価用語 は予備実験を行い 70 対に集約した.質問用紙の各評価 項目は 5 段階尺度とした.回答データから因子分析を 行った.全 81 サンプルについての分析結果を Table 3 に,ω = 1, 8 の場合の分析結果をそれぞれ Table 4,5 に示す.ω = 4 の場合は全 81 サンプルの分析とほとん ど 同様の結果となった.表中の記号 ⊕, はそれぞれ その因子軸の正方向,負方向を意味する.. 2 −32−.

(3) 全ての分析結果について,第 1 因子が操作感の総合 評価を表すと解釈できた.第 2 因子以降は ω ごとに因 子の解釈が異なる.ω = 1 では,第 2 因子については, 全 81 サンプル分の分析結果の第 2 因子と同様に,正方 向は制動性を,負方向は敏捷性を表している.第 3 因 子については,正方向は安心感を表しており,負方向 は冷淡さを表している.ω = 8 では,第 2 因子につい ては,正方向には控え目や落着きの他に安定や丸みの 項目が重要となり,安定性と解釈できる.負方向には 敏感や動きのはやさの他に偏りやくせの項目が重要と なり,敏捷性と偏向性の合わさったものと解釈できる. 第 3 因子については,正方向は掌握感を,負方向は安 心感を表している. 以下に分析結果および考察をまとめる.. (1) タスクの周波数 ω が変化すると,操作感を構成す る因子も変化する.すなわち,操作感にはタスク依存 性がある.操作アームの動特性と操作感の関係をモデ ル化するためにはこのタスク依存性を考慮する必要が ある. (2)ω = 1 では活動性 (制動性–敏捷性) の寄与率が高い のに対し ,ω = 8 では安定感や偏向性の寄与率が高い. 操作者は,低い周波数の目標値変化に対応する際には 素早い操作の必要がなく,マクロ的な追従操作には余 裕がある.目につくわずかな追従誤差の抑制に専念す ることになり,アームの活動性に対してより敏感になっ たものと考えられる.わずかな操作を行う際,操作者 の意に反してアームの挙動が大きいと操作感の低下を 招く.アームの慣性が小さい場合は始動・制動時に操 作者の非常に微妙な操作が要求され,慣性が大きいと 始動・制動時に大きな力が必要となり,ど ちらも操作 者の負担が大きい.復元力が存在する場合,操作者は 常に復元力を相殺するための力を加える必要があり負 担が大きい.適度の粘性を有し ,かつアームの挙動が 操作者の希望よりも小さい場合は,適度な大きさの操 作力を入力することで微視的な操作を行いやすいと考 えられる.ω = 1 のときに Pattern A が現れるのはこ のためであると考えられる. 一方,高い周波数の目標値変化に対応するには素早 い操作が必要であり,わずかな追従誤差に関与する余 裕がない.そのため,アームのマクロ的な安定性や偏 向性に対してより敏感になったものと考えられる.素 早い操作を行うためにはアームが操作者の素早い動作 に追従する必要があるが,アームの慣性が大きいと始 動時および制動時に操作者の負担が大きくなり,アー ムの粘性が大きいと常に大きな操作力を要する.ω = 8 の場合に Pattern B が多く現れるのは,復元力を利用 した素早い操作および全行程で安定した操作が可能な ためと考えられる. (3)ω = 4 では,このタスク周波数が操作者にとって速 すぎも遅すぎもしなかっために,因子の構成が全 81 サ ンプル分のそれと同様となったものと考えられる.. 5.. おわりに. 本研究では,力触覚インタフェースを有する操作器 の操作感を調べるために,様々な動特性を有するアーム を操作した場合の操作感の主観評価を行った.NASA-. 3 −33−. Table 3 Results of factor analysis (81 samples) Factor Contribution Important term 1st 62.4 ⊕ 総合的に良い   総合的に悪い 2nd 15.4 ⊕ 制動性   敏捷性 ⊕ 変化性 (弾力感・メリハリ)  特殊性 (一般性・自由さ) 4th 1.79 ⊕ 恐怖感   安心感 Cumulative contribution  86.2% 3rd. 6.65. Table 4 Results of factor analysis (ω = 1) Factor Contribution Important term 1st 71.6 ⊕ 総合的に良い   総合的に悪い 2nd 8.08 ⊕ 制動性   敏捷性 3rd 3.97 ⊕ 安心感   冷淡さ Cumulative contribution  83.7%. Table 5 Results of factor analysis (ω = 8) Factor Contribution Important term 1st 64.7 ⊕ 総合的に良い   総合的に悪い 2nd 10.1 ⊕ 安定性   敏捷性・偏向性 3rd 6.35 ⊕ 掌握感   安心感 Cumulative contribution  81.2%. TLX および因子分析を用いて多面的な分析を行い,操 作感の良いアーム動特性は 3 パターンに分類できるこ とを示した. 一口に操作感が良いといっても制動性–敏捷性,安定 性–偏向性,安心感–恐怖感といった質的な差異がある. これら操作感の質的な差異は,これまでの人間–機械協 調系の制御では見過ごされてきた点である. 今後は,操作感の質的な差異の重要性を考慮し ,よ り良い操作感を与える操作器の動的特性を実現するた めの制御方策を考えていく. 参考文献. 1) 小山猛, 山藤和男, 田中孝之, “介護用装着型ヒュー マン・アシスト装置に関する研究 (第 1 報, コンセ プト , システム設計と実機の開発)”, 日本機械学会 論文集 C 編, Vol. 66, No.651, pp.155-160 (2000). 2) 吉川宏祐, 小山猛, 田中孝之, 田中一男, “介護用装 着型ヒューマン・アシスト・システム (第 9 報, 実 用的な介護動作のための制御システムの設計)”, 第 19 回日本ロボット学会学術講演会講演論文集, CDROM, pp.1291-1292 (2001)..

(4)

Table 2 Values of AWWL
Table 5 Results of factor analysis (ω = 8) Factor Contribution Important term

参照

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