装着型ロボットの操作感と制御系設計への応用
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(2) 操作アームのモデルを Fig.2 に示す.操作アームは 操作力 f をもとに式 (1) の機械インピーダンスを実現 するようインピーダンス制御される.. Md. Dd. Kd. ȁP. Ǯ. 1.3 2.3 4.0. 1 5 1. 50 25 25. 0 0 0. 0 0 0. 3.1 3.4 0.3 0.7 1.1 1.3 1.7 0.3 0.2 0.4 0.4 0.5. 10 1 1 5 10 10 10 1 5 10 10 5. 0 0 25 25 50 50 25 0 0 0 25 0. 0 0 0 0 5 10 5 0 5 10 10 10. 0 0 0 0 0.7 1.0 0.7 0 1.0 1.0 1.0 1.4. п п п ֣ ֣ п п. ȁ AWWL. (1). 1. ここで,Md ,Dd ,Kd はそれぞれ目標の慣性,粘性, 剛性の各係数であり,x はリンク上の力センサ取り付 け位置における円周方向の変位である.Md ,Dd ,Kd を変更することで操作感を変えることができる.予備 実験を行い,タスク周波数および インピーダンスパラ メータを Table 1 のように決定した.. 4. 8. ǰ= 0. Pattern A. 㱔. Pattern B. x Fig.2 Operation arm model. 10. 10. : Md [kg] : Dd [Ns/m]. 1, 5, 10 0, 25, 50. Stiffness. : Kd [N/m]. 0, 5, 10. f –10 6 Time. 6 Time. θ –20. 8 [sec]. (2) Pattern B 20. 0. 0. f. [N]. 5. –5. f. 6 Time. θ [deg]. 3.. f. –10. 8 [sec]. (1) Pattern A. これらのパラメータ組み合わせ 81 通りそれぞれにつ いて視覚位置規範追従タスクを課し ,操作感について 主観評価を行わせた.パラメータの組み合わせは学習 効果の影響を考慮してランダムに決定した.1 回の操作 は 15 秒間である.操作終了後ただちにメンタルワーク ロード の主観的指標である NASA-TLX および SD 法 の質問用紙に記入させた.. 0. 0. –20. θ. f. 20 θ [deg]. Inertia Viscosity. 0. θ [deg]. [N]. 20. 0. Table 1 Selected task and impedance parameters. 1, 4, 8. Pattern C. [N]. f. : ω [rad/s]. 0 0 1.3 0. る際に操作者が積極的に制動させた結果と考えられる. 一方,Pattern A は減衰する特性を有している.操作者 はこの減衰特性を利用して制動を行ったために Pattern C に見られるような f の細かな振動が発生しなかった と考えられる.Pattern B は復元力の発生する特性を有 しており,操作者はこの復元力を利用した操作を行っ たと考えられる.. Force sensor. Task frequency. 1.8 2.5 3.5 ֣. f. Md x ¨ + Dd x˙ + Kd (x − x0 ) = f. Table 2 Values of AWWL. θ –20. 8 [sec]. (3) Pattern C. NASA-TLX と力センサ値による分析. NASA-TLX の回答データからそれぞれの AWWL(適 応重みづけ平均値) を求め,小さいものから 5 つ ω ご とに選択したものを Table 2 に示す.また,それぞれ のパラ メータ組み合わせに対応する固有振動数 ωn お よび減衰係数 ζ を併記した.図より評価値の高いもの (AWWL の小さいもの) は Pattern A∼C の 3 パターン に分類できることがわかる. Fig.3 は,Pattern A∼C のパターンについて操作時 の力センサ値の時間変化を表したものである.f と θ の 位相ずれはそれぞれのパターンで大きく異なっており, 操作力の波形の特徴も異なっている.Pattern C では, 制動時に f の細かい振動が見られる.これは,Pattern C が減衰しない特性を有するため,アームを制動させ. Fig.3 Values of force sensor. 4.. SD 法と因子分析による検証. SD 法と因子分析による解析により 3 つの操作パター ンの分類の妥当性を検証する.SD 法で用いる評価用語 は予備実験を行い 70 対に集約した.質問用紙の各評価 項目は 5 段階尺度とした.回答データから因子分析を 行った.全 81 サンプルについての分析結果を Table 3 に,ω = 1, 8 の場合の分析結果をそれぞれ Table 4,5 に示す.ω = 4 の場合は全 81 サンプルの分析とほとん ど 同様の結果となった.表中の記号 ⊕, はそれぞれ その因子軸の正方向,負方向を意味する.. 2 −32−.
(3) 全ての分析結果について,第 1 因子が操作感の総合 評価を表すと解釈できた.第 2 因子以降は ω ごとに因 子の解釈が異なる.ω = 1 では,第 2 因子については, 全 81 サンプル分の分析結果の第 2 因子と同様に,正方 向は制動性を,負方向は敏捷性を表している.第 3 因 子については,正方向は安心感を表しており,負方向 は冷淡さを表している.ω = 8 では,第 2 因子につい ては,正方向には控え目や落着きの他に安定や丸みの 項目が重要となり,安定性と解釈できる.負方向には 敏感や動きのはやさの他に偏りやくせの項目が重要と なり,敏捷性と偏向性の合わさったものと解釈できる. 第 3 因子については,正方向は掌握感を,負方向は安 心感を表している. 以下に分析結果および考察をまとめる.. (1) タスクの周波数 ω が変化すると,操作感を構成す る因子も変化する.すなわち,操作感にはタスク依存 性がある.操作アームの動特性と操作感の関係をモデ ル化するためにはこのタスク依存性を考慮する必要が ある. (2)ω = 1 では活動性 (制動性–敏捷性) の寄与率が高い のに対し ,ω = 8 では安定感や偏向性の寄与率が高い. 操作者は,低い周波数の目標値変化に対応する際には 素早い操作の必要がなく,マクロ的な追従操作には余 裕がある.目につくわずかな追従誤差の抑制に専念す ることになり,アームの活動性に対してより敏感になっ たものと考えられる.わずかな操作を行う際,操作者 の意に反してアームの挙動が大きいと操作感の低下を 招く.アームの慣性が小さい場合は始動・制動時に操 作者の非常に微妙な操作が要求され,慣性が大きいと 始動・制動時に大きな力が必要となり,ど ちらも操作 者の負担が大きい.復元力が存在する場合,操作者は 常に復元力を相殺するための力を加える必要があり負 担が大きい.適度の粘性を有し ,かつアームの挙動が 操作者の希望よりも小さい場合は,適度な大きさの操 作力を入力することで微視的な操作を行いやすいと考 えられる.ω = 1 のときに Pattern A が現れるのはこ のためであると考えられる. 一方,高い周波数の目標値変化に対応するには素早 い操作が必要であり,わずかな追従誤差に関与する余 裕がない.そのため,アームのマクロ的な安定性や偏 向性に対してより敏感になったものと考えられる.素 早い操作を行うためにはアームが操作者の素早い動作 に追従する必要があるが,アームの慣性が大きいと始 動時および制動時に操作者の負担が大きくなり,アー ムの粘性が大きいと常に大きな操作力を要する.ω = 8 の場合に Pattern B が多く現れるのは,復元力を利用 した素早い操作および全行程で安定した操作が可能な ためと考えられる. (3)ω = 4 では,このタスク周波数が操作者にとって速 すぎも遅すぎもしなかっために,因子の構成が全 81 サ ンプル分のそれと同様となったものと考えられる.. 5.. おわりに. 本研究では,力触覚インタフェースを有する操作器 の操作感を調べるために,様々な動特性を有するアーム を操作した場合の操作感の主観評価を行った.NASA-. 3 −33−. Table 3 Results of factor analysis (81 samples) Factor Contribution Important term 1st 62.4 ⊕ 総合的に良い 総合的に悪い 2nd 15.4 ⊕ 制動性 敏捷性 ⊕ 変化性 (弾力感・メリハリ) 特殊性 (一般性・自由さ) 4th 1.79 ⊕ 恐怖感 安心感 Cumulative contribution 86.2% 3rd. 6.65. Table 4 Results of factor analysis (ω = 1) Factor Contribution Important term 1st 71.6 ⊕ 総合的に良い 総合的に悪い 2nd 8.08 ⊕ 制動性 敏捷性 3rd 3.97 ⊕ 安心感 冷淡さ Cumulative contribution 83.7%. Table 5 Results of factor analysis (ω = 8) Factor Contribution Important term 1st 64.7 ⊕ 総合的に良い 総合的に悪い 2nd 10.1 ⊕ 安定性 敏捷性・偏向性 3rd 6.35 ⊕ 掌握感 安心感 Cumulative contribution 81.2%. TLX および因子分析を用いて多面的な分析を行い,操 作感の良いアーム動特性は 3 パターンに分類できるこ とを示した. 一口に操作感が良いといっても制動性–敏捷性,安定 性–偏向性,安心感–恐怖感といった質的な差異がある. これら操作感の質的な差異は,これまでの人間–機械協 調系の制御では見過ごされてきた点である. 今後は,操作感の質的な差異の重要性を考慮し ,よ り良い操作感を与える操作器の動的特性を実現するた めの制御方策を考えていく. 参考文献. 1) 小山猛, 山藤和男, 田中孝之, “介護用装着型ヒュー マン・アシスト装置に関する研究 (第 1 報, コンセ プト , システム設計と実機の開発)”, 日本機械学会 論文集 C 編, Vol. 66, No.651, pp.155-160 (2000). 2) 吉川宏祐, 小山猛, 田中孝之, 田中一男, “介護用装 着型ヒューマン・アシスト・システム (第 9 報, 実 用的な介護動作のための制御システムの設計)”, 第 19 回日本ロボット学会学術講演会講演論文集, CDROM, pp.1291-1292 (2001)..
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図
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