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大潟海岸の海底コア解析
Analysis of Submarine Core Sediments in Ogata Beach
〇山口直文・関口秀雄・東良慶・吉村悠
〇Naofumi YAMAGUCHI, Hideo SEKIGUCHI, Ryokei AZUMA and Hisashi YOSHIMURA
Sedimentary facies and grain-size trends of submarine core sediments in Ogata beach were examined in order to know the dynamics of the sea-bottom sediments. The analysis of the core sediments shows the two characteristics as follows: (i) The core drilled at trough of longshore bar includes the pebble-sized mud clasts. (ii) Sedimentary facies and cross-shore trends of sand grain size shows difference between the cores at surf zone during storm and the ones at the offshore zone.
1.はじめに 堆積物に見られる堆積構造などの特徴(堆積相) は,しばしばその形成過程や堆積物の輸送プロセ ス,地形変化の頻度などを反映している.このこ とを用いて,海岸浸食が進む新潟県上越市の大潟 海岸における現在の海底堆積物の動きの特徴を調 べるため,バイブロコアリングによる海底掘削を 行い,その堆積構造や堆積物粒径の特徴を調べた. 2.堆積物の採取と解析手法 バイブロコアリングによる海底堆積物の採取は, 大潟海岸の2 測線において計 12 本行った(旧京大 桟橋付近の測線において10 本,新堀川河口付近の 測線において 2 本).それぞれのコアの長さは約 0.4–1.1 m である.また,各地点でのコア採取前に, 海底表層に見られるウェーブリップルのクレスト 部およびトラフ部において堆積物サンプルを採取 した. 採取したコアは半裁し,半分を堆積構造観察に 用い,残りの半分を粒度分析サンプルの採取に用 いた.粒度分析は,沈降管粒度分析法によって行 った. 3.採取した海底コア堆積物の特徴 採取した海底コアには次の二つの特徴がみられ た:(i) 沿岸砂州のトラフ部分の海底下約 1 m には 泥が堆積しており,中礫サイズのマッドクラスト も見られた.(ii)海底コアサンプルの砂の粒径は, 沿岸砂州付近を境にしてギャップがみられた.沿 岸砂州より沖側の海底コアでは細粒砂程度である のに対し,沿岸砂州より岸側の海底コアでは中粒 ~極粗粒砂からなり,級化した堆積ユニットがみ られた.この粒径の特徴は,海底表層の粒径が沖 に向かって漸移的に細かくなる傾向と異なってい た. 一般的に波浪作用限界水深より浅い場所では泥 の堆積は見られないが,今回の例は,地形や泥の 濃度によっては堆積する場合があることを示唆し ている. (ii)は,沿岸砂州がストーム時および冬 季暴浪時に頻繁に移動し級化ユニットとして堆積 する場所と,より深い環境での堆積過程の違いが 砂の粒度に反映されていると考えられる.また, 現在の一時的な表層の粒度分布がそのまま海底堆 積物に反映されるわけではないことを示している.