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ガス再循環に
よ
る蒸気温度調整
Steam Temperature
Controlby
Gas Recirculation林
安
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山
田YasujiHayashi Akira Yamada
内 容 梗 概 ボイラの高温,高圧,大容量化により,負荷変動時におけるプラソト効率向_l二の点のみでなく,ボイ ラ設計の経済性の頭からも,蒸気温度調整は重要な問題となる。 われわれほここに主としてパブコツク社によって発明開拓されたガス再循環方式による蒸気温度調整 の詳細を述べ,さらに温度凋整に関連するボイラ構造の面にも触れた。
〔Ⅰ〕緒
岳効 言 を目指すボイラの高圧,高温化ほ,材料の進歩, 工作技術の向上によって達成されてきたが,高温化に対 しては,今後画期的な材料のⅢ現を見ない限り大きい飛 躍は望めない状況に達し・たものと考えられる。したがつ て高圧,大容量,再熱サイクルの採用力 器計画の主流をなすであろう。 発 力 火 分 当 高効率大容量プラントにおいて,予想される負荷範囲 に対し蒸気の圧九 温度を一一定に保つことほ,タービン の効率維持すなわちプラントの効率を,部分負荷におい ても高く保てることで,過負荷時あるいはボイラの運転 状況の変化などから発生する蒸気温度の過高に対する危 険防止とともに蒸気温度調整装置は必須のものである。 高圧高温再 ボイラの過 器および而 器における熱 吸収割合ほ,全吸収量の50%以上に達するものもあり, ■高価な高温材料の使用割合は著しく大きくなっている。 蒸気温度調整法としてのガス再循環方式は,ボイラの 規定負荷において所要温度が得られるように,過熱轟, 再熱器を設け,部分負荷時には,ボイラ出口よりガスを 再循環せしめて,対流ゾーンにおける熱吸収量の増加, すなわち蒸気温度の上昇を計ったものである。本法ほ, 特許公報,昭30-8402によって公知のものであるが,改 めてその大要を紹介する。〔ⅠⅠ〕ガス再循環方式の原羊聖および作用
過剰空気率を増大してボイラを運転した場合,過熱蒸 気湿度の上昇を経験するが,これがガス再循環による蒸 気温度調整の原理にほかならない。第1,2図にその原理, 方式を図示したように,対流伝熱面を流れるガス量を増 し,その熱吸収量を増加しようとするものである。過剰 空気率の増加は,ボイラ効 の低下を意味するが,ガス 再循環でほ廃ガス損失の増加はない。 再循環ガスの火炉内での作用は,第3図に示すよう に・循環ガスが火炉底郎のスロー1、を通って上カに拡が り,バーナからの燃焼ガスに押されて後璧に沿って上昇 * 日立製作所日立工場′1
火炉 ノ/ ノ f(筏∼石′ノ(あごβ(ち一花′)払 F沌?スぬ=βx7あズ鉛 ∫=蒸気流量吻久β=パス流量勧, 万′,誌=蒸気温度,存晶あ=刀ス温皮 仇払=蒸気あよひ月スのヒヒ熱 G,砧=定数 再循環バス明*
ー、 第1図 ガス再循環による蒸気温度調整の原理 第2図 ガス再循環による蒸気温度調整の原理 するものと考えられる。循環ガスが低温,低速であるた め,燃焼ガスの拡散も少く,高低温ガスの混合も著しく ない。したがって第4図に示したガス再循環を行わぬ場 合の,燃焼ガスの火炉内における拡がりに比べて,火炉312 昭和32年3月 日 立 α-α'断面 ムー∂`断面 /一 ■・、 ′ 第3図 火炉内の火焔の形状(ガス再循環を行わぬ場合) ⊂=:可 J-C'断面 グーイ′断面 ⊂===可 第4図 火炉内の火焔の状況(ガス再循環を行った場合) 哩禦K羊 〝〝 伽 りβ ∵ ぎββ 財β 園 醍 〟 β♂ 一一一■一 J ノー′■ 一′1′′ ■-一 -■一一一 一′二′一一一′_′一一一 一/_ ク:二づ二二 _/㌧一て′一 一一一一一一一▼
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♂ 2♂ 一の 仰 即 月 負 荷(%) 勾 ガス循環を行わぬときの火炉出口ガス温度 ⑳ ガス循環量の割合を変化して㊤ と同じ対流伝熱量を得る ための計算火炉出口ガス温度 ⑳ ガス循環量の割合を変化して得られる対流伝熱量と同じ効 果を得るための火炉出口ガス温度の増加皮 第5図 同一伝熱効果を得るための 火炉出口ガス温度の変化 (求) 中扁姻家悼忘相野堅艮墓禦Qリコ願摘昌推量 (武) ‥、-・・ ・ ・ ・・ 第39巻 第3号 .霊7 Jク 負 荷 (%) ∂汐 、\ 必 此7 負 荷 (%) ∂汐 第6図 蒸気過熱に要する熱量割合とガス畳の 15%を再循環した場合の熱量割合 仰…綱 川附 川 場璧蝦燕 足芸によリ広さE
浪ミ l▲くfト ♂、〉 、こ場合の 再†か、如
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田
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に よ る蒸
内に占める高温ガスの容積は少く,また 後壁部では,低温ガスとの層流が存在し て,蛎射伝 量 再循環による過 の減少をもたらす。ガス 器入口ガス温度の変化 は,低温ガスの混入と,幅射伝熱量の減 少が相殺して,ほとんど無視しうる程度 と考えてよい。 弟5図ほ,対流ゾーンで同じ熱吸収を 行うとしたとき,再循環ガス星を増加す るにしたがって,ガスを循環せぬ場合よ り下げ得る火炉出口ガスの計算温度と, ガスを循環して増加した対流ゾーンの熱 吸収と同じ効果を得るためガスを循環せ ぬ場合上昇すべき火炉出口温度を示す。 第d図は全負荷時の 焼ガス量の15% を再循環した場合対流ゾーンでの蒸気過 熱に利用できる 量割合を,負荷の変化 に対して示している。〔ⅠⅠⅠ〕ガス再循環方式の適用
つぎにガス再循環による蒸気温度 の例について紹介しよう。弟7図は最大 蒸発量150t/h,蒸気温度4400cなる非 再熱ボイラで負荷75∼100%の問,蒸気 混度4500C一定となるようにするためガ ス再循環装置を附加した場合の設計例を 示している。上記ボイラに使用せるガス 再循環フアンほ,風量1,140m3/min,水 頭95mmAqであり,サイクル低下時に 対しても十分安全な容量を有せしめた。 弟8図に,最大蒸発量260t仇 蒸気 温度および再熱蒸気温度54lOC,過熱器 および再熱器を並行配置とした再熱ボイ ラの温度調整の設計例を示し,その組立 断面図を第9図に示した。〔ⅠⅤ〕再熱ボイラのガス再循環式
温度調整
再熱ボイラでは,蒸気粘度および再熱 蒸気温度を同時に調整しなければなら ぬ。もつとも簡単な温度調整ほアテンペ レータによって制御点以上を減温するこ とであるが,高把持熟ボイラの過 器お よび再熱器の熱吸収量ほ弟10図に示す ように非常に増大しているので,アテン ペレータのみの温度調整では,過熱器お よび再熱器の伝熱面積は大きくなり,ま 、∴、 (巴 型禦握雅温
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ータおよび分割ダンパを併用している。
再熱ボイラの温度調整は上述のごとく かなり複雑なものであり,自動制御機構 l、l 増加二肋礁 (ヒ -、 評(き塁)珊当哲暮雪研き相異蔵楷
ヰし "-∵ ∵・.∴ ′申、 第39巻 第3号 一一一一一一一
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L_一一一一一-執去 一一一■ /′ / / 再覿芸 ∴ .・- ∴、 ・ ∴∴一 発電機出れ (片〝) 第11図 過熱器および再熱器の熱吸収割合 ご〟アテンペレークほて減ミ虔 l アテンペレータほて追混 →---∠---r\ 浬序詞整 、、、トーーー__、_ した場合J〝右よ乙(働蒸気温度-- - トニプ.ナ異‥∴・■蛮藁変妄
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l l ガ ムブ (摺 7♂ 即 苛 (%) 、・ 1 第12図 蒸気温度および再熱蒸気温度に及ば す温度調肇の効果(南列配置) 1\、 【 l ′'偶 にd、り′凪′nl
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l∫〟ダンパ調整 1 β〟ダンパ調整 もまた複雑化する。 高圧高温ボイラの自動温度制御装置の設計で考慮すべ き問題はつぎのごとくであり,要素の多い再 ボイラで は一層困難を伴う。 (i)過熱管および再熱管の熱容量が著しく増大する 項 毒 (%) 第13図 蒸気温度および再熱蒸気温度に及ばす 温度制御の効果(並行配置) ので,蒸気温度および再 蒸気温度による制御 に4∼6分ぐらいのタイムラグを生ずる。 (ii)蒸気温度検出用保護管は,強度上厚肉のものを 使用せねばならず,20∼30秒ぐらいの温度検ガ ス
再
循
環
に よ る蒸
気
温
度
調
整
出遅れを生ずる。 (iii)過熱器,再熱器入口ガス温度ほ, 火炉の汚損,火焔の形状およ び 過剰空気率などにより複雑な 化をする。 ガス再循環およぴアテンペレータを併 用せる直列配置の再熱ボイラの自動温度制御系統図を舞14図に示す。この場合の
温度制御法を弟12図につき説明しよう。 ガス再循環は,設定点以下制御点まで の負荷範囲で使用され,再循環ガス量は, 再熱蒸気温度一定となるごとく,下記の 制御要素により調整する。 (i)蒸気流量 (ii)最終蒸気温度′ (iii)再熱線アテンペレータ出口再熱 蒸気温度 (iv)過熱器ガスマスフロー×ガス温 度 この場合過 蒸気温度は,弟12図に 点線にて示すごとく,所要蒸気温度より 高くなるので,過熱器アテンペレータに より減温する。アテンペレータほつぎに 示す制御要素にて調整する。 (i)最終蒸気温度 (ii)過熱器アテンペレ一夕出口蒸気 温度 (iii)過熱給ガスマスフロー×ガス温 度 再熱器アテンペレータほ,安全用とし て設定点以上の負荷で使用し,再循環ガ スが になると直ちに作動するようつぎ の制御要 ・i・ にて調整する。 最終再 蒸気温度 (ii)再熱器アテンペレータ出口再熱 温度 (iii)過熱器ガスマスプロー×ガス温 度 つぎに再循環ガス,アテンペレータお よび分配ダンパを使用せる並列配置の再 熱ボイラの自動温度制御系統を弟15図 に示す。この場合の温度制御法につき舞 13図により説明しよう。 再循環ガスは,直列配置の場合と同じ く,制御点より設定点までの負荷にて使 用され,制御要素は直列配置の時と同様 である。過熱器アテンペレークは図示せ /ノ/J//出口 蒸気‡民度 〝ノ.!〟とIj口 許気温度 し1//ノ手車_てtフ[_j-ノ穴/和一トイノJてソクノ 月ス〉雲母×馴イヌフロー射甜出口 蒸気沼層 ガ2創出口蒸気温度 315 第14図 再熱ボイラの蒸気および再熱蒸気温度調整の制御系統(直列配置) #/.朋出口 蒸気消堰 #/朗出U蒸気消磨 〔!〟義気フローホイラロートインデソクス刀ス〉臣皮Xトタライ朴マスフロー 蒸気ざ畠度差#/〝〝-£〟、 蒸気5星蔑葦〟Z朋-∬/ 第15図 再熱ボイラの蒸気および再熱蒸気温度調整の制御系統(並行配置) パス再稽環フワン ファンタシバ利権爬区軌横 第16図 再熱ボイラの蒸気および再熱蒸気温度調整の制御系統(並行配置)316 昭和32年3月 日 立
評
論
下郡ハ∵丁字心 -リ萱 lミ ∵ ロンクホリパボトム型 第17図 再 循 環 ガ ス 火 炉 クロスホ・パボトム型 挿入位置 ただし㊨のダンパはスーパータイトシャツトオフ型 第18図 ダンパおよび冷却空気ダクトの配置 るごとく設定点以_との負荷で使用される。蒸気温度およ び再 蒸気温度は,ガス分配ダンパの調整により,所要 第39巻 第3号 (iv) ガス挿入口の位置は,房‖7区 に示すごとくボイラ構造から決 定し,適当な吹込速度を選ぶ。 (Ⅴ)ガス再循環におけるダンパおよ び冷却空気ダクトの配置例を弟 18図に示したが,ダンパは,安 全な配置と確実,円滑な作動を 行う構造が要 である。〔ⅤⅠ〕結
されるのほ当然言
以上ガス再循環による温度調整法の概 要について述べたが,国内での実績はま だ日が浅く,今後の研究および解析によ らねばならぬ問題が多い。ガス再循環法 の採用に当っては,設備の経済性,伝熱 面の配置および運転の信療性などを考 し,ガス再循環方式の特長を生かすべき である。 終りに本稿を纏めるに当って程々御指 導戴いたバブ日立三代部長,日立製作所 日立工場杉沼課長に紙上より御礼申しあ げる次第である。 参 茸 文 献(1)Geoge W.Kessler:Modern High Pressure
High Temperature Boilers
(Meck・Engg.Oct&Nov,1952)
蒸気温度に保たれる0また設定息以上の再熱蒸気温度調 (2)Geoge W・Kessler= PrincipleofBoiler
De-整は,再熱器用ガス分配ダンパにより行われる。ガス分 配ダンパの制御要素ほ (i)蒸気および再熱蒸気の温度 (ii)トータライズガスマスフロー×ガス温度 である。 弟1る図ほ,同じく並行配置の再 ボイラに対する系 統図で,各検出部の位置などをくわしく示した。
〔Ⅴ〕設計上の芳慮点
ガス再循環式温度調整法の実施に当り,構造設計上考 慮すべき点はつぎのようなものであろう。 (i)ガス坂出口は,比較的低温部,一般には節炭器 前後の煙道に設ける。 (ii)ガス取出口は,できる限り大きく,しかも灰の 混入を極力防止するような構造とする。 (iii)ガス再循環フアンは,磨耗に対する考慮を要し, また最高使用ガス温度より 50∼600c ぐらい高 い温度に耐え得る設計とする。回転数は,600 rpmぐらいが適当と考えられる。sign for High Steam Temperature
(A.S.M.E・Paper No・54-A山233) (3)Steam Temperature ControI A Discussion
by P.S.Dickey forPrimeMoversCommittee,
Pensylvania Electric Association
B&W Co."Steam" 特許公報 昭30-8402 \(〈ノー、_/-・/\-へ一_一√_/ 一 一 -√ ′//、/、(ノ ー′\′、//\′-\-へノへ-へノ\へ/、- 、一 、ノ 、ノ、、ノへ/\/\一/「、/ 、 \