修⼠論⽂(研究報告書)要旨
論文(報告書)タイトル:
「組織変⾰における従業員の参加度について
−従業員⾏動は組織変⾰成果への影響−」
学籍番号:AM18022
氏
名:TU YANGGANG
指導教授:張相秀 教授
【論文(報告書)の構成】
はじめに 第 1 章 問題意識と目的 第 2 章 先行研究 第 3 章 事例研究 第 4 章 仮説と実証 第 5 章 結論 まとめ 参考文献【論文(報告書)の内容】
1.研究の目的 科学技術の発展に伴い、経営環境も変化している。例えば、業界の競争が厳しくなり、顧客のニーズ も変わってきた、また、AI、ロボット、IoT などの産業の発展も様々な影響をもたらす。このように急 変する経営環境の中で、企業が持続的な成長を成し遂げるためには、外部環境の変化に積極的に適応し、 組織を変革していくことが重要になってくる。 組織変革ににおいての組織構成員の役割はとても重要である。もし、ある従業員のモチベーションが 高くない、あるいは従業員が積極的に働かないとすれば、周りの人々にも負の影響を与えることになる。 その結果、組織全体の効率性も悪くなり、資金、設備、情報などの経営資源の活用が最適の水準となら なくなる。組織変革においても同じことが言える。ある人が変革に抵抗すれば、その人の抵抗の意識や 行動は周りの人々に影響を与えて、組織変革が計画通りにうまく進まなくなる。 本稿では、人的資源の観点から、組織変革における従業員の参加度と経営業績との関係などについて 調査分析するのが研究目的である。 2.研究方法 研究方法としては、主に文献調査と事例研究、およびアンケート調査と統計的分析を活用した。まず、 組織変革における従業員の参加度などについては論文やレポートなどの先行研究を探索してまとめた。 次は、組織変革に成功した企業の事例を参考とし、抵抗行動の類型把握と抵抗度の緩和策について検討 した。最後に、組織変革に対する従業員の参加度と組織変革の成果との関係を調べるためにアンケート 調査と統計分析を行った。3.研究結果 結果として、組織変革に対する従業員の理解度、自発的参加意識の高さ、および組織変革の目標達成 度との間に正の相関関係があることを確認した。会社としては組織構成員の自発的な参加意識を高める ための多様なモチベーション施策を講じていることも、事例研究と先行研究を通じて確認できた。 組織変革への参加度を向上させる施策としては、金銭的方法はもちろん、非金銭的な制度や手段を講 じる必要がある。組織改革は、企業によって改革背景が異なるので、抵抗の程度を解消する方策につい ても一概には言えない。しかし、組織改革の分野やテーマごとに議論の場を作るとか、課題解決チーム を構成して、運用の過程でトップからの関心を見せることは有効である。また、組織改革の前に、最高 経営者自ら全従業員を対象に改革の目的と期待効果、および組織変革から得られる成果をどのような形 で皆に共有されるか、などについての説明もとても大事であることが、事例研究などを通じて分かった。
【主要参考文献】
1. J.P,Kotter (1996)『Leading Change』(梅津祐良訳,2002,『企業変革力』,日経 BP 社)
2. 坂東奈穂美(2018)「組織変革モデルにおけるダイバーシティ・マネジメントの位置付け:包括的な組織変革モデル のレビューからの考察」北海学園大学大学院経営学研究科研究論集(16): 1-18 3. 片岡幸彦(2012)「組織風土変革の進め方」労政時報第 3831 号 4. 松田陽一(2012)「組織変革における阻害に関する既存研究の概観(前)―要因・メカニズム・除去を対象にしてー」、 岡山大学経済学会雑誌 44(3) 5. 松田陽一(2014)「企業の組織変革行動における抵抗に関するアンケート調査の報告」岡山大学経済学会雑誌 46(2), 2014,61∼75 6. 小野公一(2011)「働く人々の WELL−being と人的資源」、白桃書房. 7. 山岡徹(2007)「組織変革の概念と組織モデルに関する一考察─経路依存的な循環プロセスから構成される組織変革 モデルの構築―」横浜国際社会科学研究 Vol.11,No.4-5 8. 吉田誠(2012)「戦後初期における日産の再建危機と配置転換」立命館産業社会論集 第48巻第2号. 9. 山下顕史(2010)「教員の職務満足とワークモチベーションに関する研究動向」九州大学大学院教育学コース院生論 文集第 10 号 10. 有限責任監査法人トーマツ(2018)「企業のリスクマネジメントおよびクライシスマネジメント実態調査」