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音読げきをしよう「お手紙」

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Academic year: 2021

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小学部(単一障害学級) 国語科 学習指導案 広島中央特別支援学校 授業者 指導教諭 樋口 正美 1 日 時 平成28年10月13日(木) 第3校時(10:50~11:35) 2 場 所 小学部 特別教室2 教室 3 年 組 第1・2学年A組 第2学年男子1名(盲児) 4 単 元 名 音読げきをしよう「お手紙」 5 単元設定の理由 (1) 単元観 本単元は,声の出し方,動作などを工夫して音読劇をすることを通して,登場人物の行 動や会話文を基に想像を広げながら読むことをねらいとしている。この物語は,「手紙をも らえないがまくん」と「手紙をかいてあげたかえるくん」の気持ちが場所や時間の移り変 わりとともに変化していく様子がはっきりかかれた作品である。二人の登場人物の行動や 会話文を中心に,お手紙を待つ二つの場面の違いを比べ,気持ちの変化を読み取らせてい くことをねらう。そして,細かく読み取った気持ちを音読劇で動作も交えながら表現して いくことにより,楽しさを味わわせることができると考える。音読劇を行うことで,二人 の立ち位置や体の向きなどから,心情の変化を読み取ることができる。これは視覚障害の ある児童にとっては見たことがないために分かりにくい部分であるが,丁寧な経験を積ま せることで理解できるようになると考える。 また,お手紙という題から登場人物に対して伝えたいことを手紙に書く活動を設定する。 そのことで,読み取ったことを基に感想を含めた自分の考えが表現できると考える。 これらの学習過程を通して,登場人物に心を寄せ,想像豊かに楽しんで読む力を身に付 けさせることができると考える。 (2) 児童観 本学級は,小学部第1・2学年の盲児2名,弱視児1名の単一障害の複式学級であるが, 本授業では,基礎学力の定着を図るため授業形態は,学年別で実施している。 本児は,本校幼稚部での視覚障害教育を経て,小学部に入学した。学校生活では,休憩 時間になると,他の学級の友だちと外で元気よく遊び,自分で遊びを工夫することができ る。 学習に関しては,学年相当の理解をしており,授業中には,積極的に発言することが多 い。使用文字は点字である。読みは1分間に150マス程度の読速度である。右手で触読 しているが,両手での触読を目指し,左手読みを習得中である。書きは,第1学年1学期 から点字盤を使用し,2学期には,ノートにめあてや大切な事項を書く指導を開始した。 現在,五十音書きは,2分間で120マス程度書くことができ,思考したことや振り返り 等を授業の中で書いている。表記については,正しい書き方及び不必要な点や紙が破れる ような点字を書かないように指導しているものの,マス空け等が正確でなかったり,句読 点が抜けていたりすることがある。 国語科の「読む」活動においては,これまで,「ふきのとう」では,人物の行動を中心に して想像しながら読み,語のまとまりや響きに気を付けて音読した。「スイミー」では,人

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物の行動を中心に想像を広げながら読み,感想をまとめた。説明文である「どうぶつ園の じゅうい」では,簡単な音読劇をすることにより内容を把握した。しかし,見た経験がな いために,ものの名前を知っているが,言葉だけでの理解であったり,触ったことがなか ったりして正確に理解できていない場合もある。このため,想像したイメージが実際に違 うものであったり,想像することが難しかったりすることも多い。 「書く」活動については,自分の経験したことについて気持ちを入れながら順序良く書 くことができるが,語と語,文と文とのつながりなど分かりやすさについては,書いた文 章を読み返し正しく読みやすい文章に推敲できないことがある。 また,「言語についての知識・理解・技能」では,分かりやすく話すことはできるが,主 語が抜けていたり,主語が書かれていないと文脈を理解できず文意が分からなかったりす ることがある。 (3) 指導観 指導に当たっては,まず導入部分の第1次で,物語の読みの基本となる登場人物を押さ える。その際,登場人物に親近感をもたせるためにがまくんとかえるくんの絵をかかせ, 学習の中で使用する。授業者が分けた場面の根拠を,既習学習の「時・場所・人物」に沿 っているかを確認させる時間を設け,場面ごとを1文で表す活動を行わせることであらす じを把握させるようにする。その中で,がまくんとかえるくんの心情が最初と最後でどの ように変化したのかを捉えさせ,「お手紙がくると分かっていて待っていた時間,がまくん とかえるくんはどんな気持ちで待っていたのか。」という問いに出会わせたい。その問いを もとに,パフォーマンス課題となる音読劇を行うことを設定し,音読劇の台本をつくる学 習に取り組ませることで主体的に学ぶことができるようにしたい。 本時では,会話文のみを記載した不完全な台本を渡し,音読劇をするために完成させる という必然性をもたせる。音読劇ができるような台本にするためには,行動や気持ちも書 き込むことが必要となることにより,心情の変化等を読み取る目的を明確に示した。 第2次では,場面ごとの登場人物の心情の変化を捉えさせるために,登場人物の行動に も着目させながら動作化を行う。更に,児童ががまくんとかえるくんの心情の変化が分か るようにするために「二人の心の線」という心情曲線に表すような時間を設ける。心の線 を表すために第1次でかいた絵を立体コピー(立体的に線が浮き出て分かるコピー)にし て用いる。そのことで,児童が物語により親近感を覚えたり,同一化したりできると考え る。授業の振り返りには,捉えた心情を基に,台本に登場人物の行動を書き込ませる時間 を設け,台本が完成していく達成感を味わわせたい。また,見えないために分かりにくい 場面の描写は,具体物を用意したり,動作化を設けたりしながら,把握できるようにする。 単元の終末には,4日間手紙を待っていたがまくんや親友のために手紙を書いたかえる くんに宛てて手紙を書く活動を行う。そのことで,登場人物を更に身近なものに思い,心 を寄せることができる。また,その活動が読みを深めたという児童の実感になるように初 発の感想と比較させ,読みの達成感をもたせたい。これらの経験が別の物語を読むときに 生かされ,物語の面白さを感じられる素地になると考える。 6 障害の状況

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児 童 A 眼 疾 患 名 両眼 網膜色素変性症 教育的視力検査 両眼 25cm 手動弁 視力以外の視覚障害 羞明 特記事項 黒地の中に直径5mmの白い丸のシールが5cmのと ころから見える。片眼で見せても同じくらいの大きさの ものが見えるが,若干左眼が見えやすい。 遮光レンズ装用 7 単元の目標 (1) 単元の目標 ◎ 場面の様子や登場人物の行動を想像しながら読み,登場人物の気持ちが表れるように 音読を工夫し,音読劇をすることができる。 ○ 手紙を書く楽しさを知り,登場人物や友だちなどに手紙を書くことができる。 (2) 本単元における本質的な問い 登場人物の心情を音読劇にするとどのように演じればよいのだろうか。 (3) 永続的理解 この話は手紙をもらえず悲しんでいるがまくんが,かえるくんから手紙の中身を知るこ とによって友情を深める話である。第1場面ではがまくんが悲しい気持ちだったが第3場 面の後半では変容し,うれしい気持ちで手紙を待つ。心情が変化した理由は,かえるくん が書いてくれた手紙の内容を知り,幸せな気持ちになるからである。急いでいたはずなの に,かえるくんは,手紙を届けるのを,うっかりかたつむりくんに頼む。そのため,がま くんは,かえるくんと一緒に,手紙が届くまでに4日間も待つ。この幸せな4日間の心情 を,第1場面の心情と比較しながら音読劇を通して考え,豊かに表現することで物語を読 むことの楽しさを味わう。 (4) パフォーマンス課題 がまくんとかえるくんがどんな気持ちでお手紙を待っていたのか,登場人物になりきっ て音読劇をしよう。 8 単元の評価規準 ア 国語への関心・意欲・ 態度 イ 読む能力 ウ 書く能力 エ 言語についての 知識・理解・技能 ①自分が感じた物語の面 白さが伝わるように音読 劇をしようとしている。 ②物語を読むことを楽し んでいる。 ①人物の行動や会話か ら心情の変化を読み取 り,物語の様子が伝わる ように工夫して音読し ている。 ①手紙のよさ に気付いて, 自分の思いを 手紙に書いて いる。 ①だれが何をしたの かを考え,主語と述 語の関係を理解して いる。 9 本単元において育成しようとする資質・能力とのかかわり 【思考力・表現力・思いやり】物語の内容から思考し,それを劇という形で表現し,登場人 物の気持ちに寄り添う力 ○ 登場人物の行動などから心情を読み取り,それを音読劇という形で表現する。また, 登場人物の気持ちに寄り添い優しい手紙を書くことができる。

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10 指導計画(全10時間) 次 時 学習活動 評価 関 読 書 言 評価規準 (評価方法) 一 1 課 題 の 設 定 「お手紙」の読み聞かせを聞い たり通読したりして大体をつか み,初発の感想をもつ。 ○ ア① (発言,ノート) 2 場面分けを知り,その根拠を考 え,全文を1文で表す。 ○ イ① (発言) 3 ( 本 時 ) だれの会話文か考え台本をつく ることに見通しをもつ。 ○ エ① (行動観察,発言) 二 4 情 報 の 収 集 1 1場面の音読を考えることを通 して,がまくんの悲しさとその理 由を理解する。 ○ イ① (発言,ノート) 5 情 報 の 収 集 2 2場面の音読を考えることを通 して,かえるくんの急ぐ気持ちと かたつむりくんに頼んだ理由を考 える。 ○ イ① (発言,ノート) 6 情 報 の 収 集 3 3場面前半の音読を考えること を通して,手紙を待っている二人 の気持ちに気付く。 ○ イ① (発言,ノート) 7 情 報 の 収 集 4 3場面後半の音読を考えること で,手紙を待っているがまくんの 気持ちの変化を理解する。 ○ イ① (発言,ノート) 三 8 整 理 ・ ま と め ・ 表 現 物語全体を通して音読劇をす る。 ア① (行動観察) 9 表 現 登場人物に対して感想を交えな がら手紙を書く。 ◎ ○ ウ①エ① (ノート) 10 振 り 返 り 初発の感想を読み返し,自分の 読み方にどのような変化があるか 振り返る。 ○ ア② (発言) 11 本時の目標 がまくんとかえるくんの会話文を読み,理由を付けて会話文の流れを理解することができ る。

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12 座席配置 入り口 13 準備物 台本 14 学習指導過程 学習活動(時間) 指導上の留意事項 評価規準 <観点> (評価方法) 1 導入(5分) (1) 音読劇に必要な役を考え,本 時の学習課題を知る。 (1) ○ 単元の大きなめあてである「音読劇 をしよう」を想起させる。 ○ 「がまくん」と「かえるくん」の台 詞のみを書いた点字の台本を渡す。授 業者と一緒に読み合わせ,台詞が分か りにくいことに気付かせる。 2 展開(35分) (1) 本時のめあてを確認する。 めあて:だれの会話文か考え台 本をつくろう (2) がまくん,かえるくんそれぞ れの会話文を分ける。 (3) 理由を添えて発表する。 <予想される児童の発言例> (1) めあてを意識できるようにするた めに,ノートに書く時間を設ける。 (2) ○ 一人で考えさせるために一人思考を させる時間を設ける。 ○ 触ってすぐに分かるようにするため にがまくんとかえるくんの会話文を手 触りの違うシールを貼って分ける。 (3) ○ 間違えている場合は,役割読みをさ せ間違いに気付かせるようにする。 ○ 合っている場合でも,ゆさぶりをか (3) 台本を読み, だれがどの会 話文を言った 黒板 T 教 卓 A児 助 机

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お手紙をもらったことがな いのはがまくんだからこの会 話文はがまくんのだ。 教科書に「がまくんが言い ました。」と書いてあるから この会話文はがまくんだ。 け,説明を十分に行わせるような時間 を設ける。 ○ 根拠は既習学習であるあらすじや, 本文の中から見付けるように伝える。 の か を 理 解 し,理由を付 けて発言して いる。エ① (行動観察・ 発言) 3 まとめ(5分) (1) 振り返りをする。 <予想される児童の発言例> 最初は会話が分かりにくか ったけれど,教科書をよく読む と分かりました。 (1) ○ 「分かったこと」や「できたこと」 をノートに書くように伝える。 ○ このノートに動きなども書き加え音 読劇の台本にすることを伝え次時への 見通しをもたせる。 ※下線部は合理的配慮の記述部分を示す。

参照

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