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パン酵母の核酸について

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一24一

食 物学 会誌 ・第5号

パ ン 酵 母 の 核 酸 に つ い て

:;

核 酸(Nucleic acid)は 核 蛋 白 質(Nucleoprotein) と共 に 生 命 現 象 に 密 接 な 関 係 を 有 す る 物 質 と し て 最 近 そ の 研 究 が 大 変 重 要 視 さ れ て 来 た 。 核 酸 を 大 別 す る と Ribonucleic acid(RNA)とAesoxyribonucleic acid (DNA)の 二 つ に 分 け る 事 が 出 来 る 。 核 酸 は … 般 に

Mononucieic acidが4分 子 結 合 し てTetranucleo tidesと な り こ れ が 更 に 蛋 白 質 と結 合 し て 核 蛋 白 質 を 形 成 し て い る と 考 へ ら れ て い る 。 即 ち 核 酸 の 構 造 は 四 個 の 塩 基(Pase)と 糖,燐 酸 と が 結 合 し て 成 り 立 つ て い る と云 え る 。

RNAとDDT Aの 二 つ に つ い て そ の 構 成 成 分 を み る と, RNAは 燐 酸 の 他 に 糖 と し てPentose(主 と し てRibose 註1)Faseと し て はAdenine, Guanine, (Furine base), Cytosille, UiIacil,(Pyrimidille Lase)を 含 み 分 子 量 も10,000∼30,000と 云 わ れ て い る 。一 方DNA は 燐 酸 の 他 に 糖 と し て は,2-d-Desoxypento臚(主 と

し て は2-d-Desoxyribose註2), Easeと し て はAde-nine, Guanine,(Purine base).の 四 種 を 含 み 分 子 量 も1,000000と 云 わ れ て い る 。 酵 母 中 に 含 ま れ て い る 核 酸 は そ の 大 分 部 がRNAで ご く 少 量 のDNAを 有 す る も の と 考 へ ら れ て い る 。 R NAは 広 くす べ て の 生 活 体 に 存 す る が 酵 母 が 一 番 多 い 原 料 のmつ でRNAの 代 表 と さ れ 自 然 の 状 態 で は Monoproteinと し て 原 形 質 中V'含 ま れ て い る。 こ の 他 に 含 有 す る も の と し て は 脾 臓,細 菌,ヴ ィ ー ル ス, 細 胞 質 穎 粒 等 で これ か ら も 抽 出 さ れ て い る。 これ に 反 しDNAは 古 く よ り仔 牛 の 胸 腺 に 多 量 含 まれ て い る 事 か ら 胸 線 中 の 核 酸 を も つ てDNAの 標 準 と し い る。 D NAは 一 般V'生 物 細 胞 核 中 に の み 存 在 し て い てProta-mine, Histone と結 合 し てDesoxypentosenucleo-protamines, Desoxypentosenucleohistonesと な つ :f昭 和32年 度 本 学 卒 業 生 平 教 授 指 導 註1糖 がd・Riboseで あ る 事 が 明 ら か とな つ て い る の は,酵 母 核 酸 位 ど あ る 。 注2糖 がd・2-Desoxyriboseで あ る事 が 明 ら か と な つ て い る の は 胸 線 核 酸 に す ぎ ぬ 。 て 含 有 され て お りこれ らか らDNAを 単 離 す る事 が 出 来 る。 酵 母 か ら核 酸 を抽 出 す る のに は 細 胞 膜 を 破 壊 し次 に 蛋 白 質 か か ら核 酸 と分 離 す る処 理 を行 う事 で,方 法 は 色 々 あ るが 私 はClarke Schryver法 即 ち食 塩 水 で 抽 出 し塩 酸 に よ る沈 降 法 で も つ て 実 験 した 。 核 酸 はpH や 温度,酵 素 等 に極 め て弱 くた や す く分 解 す る の で そ の 処 理 に は 注 意 が 肝 要 で あ る。 酵 母 よ りの収 量 は 生 圧 搾 酵 母 に 対 し1/前 後 で 多 い も の は2∼3%に も の ば る 。 私 の実 験 結 果 で は0.8%の 収 量 を 得 た 。 又 核 酸 は 現 在 医 学,生 化 学 の 分 野 に 於 け る重 要 な る物 質 で そ の

用 途 は 種 々のPurine, Pyrimidine, Nucleotides及

びNucleosidesの 原 料 と して そ の 生 理 作 用は 今 な お 研 究 中 で あ るが 発 育 の 根 本 的 役 割 を な し,代 謝 病 の 治 療 や め づ ら しい化 学 薬 品 の 原 料 と し て酵 母 は 有 利 な 給 源 で あ る。 私 は 次に 記 す 方 法 で 酵 母 中 の 核 酸 の定 量 を 行 い,更 に 核 酸 を 抽 出 して そ の 構 成 成 分 を研 究 した 。

1パ ン酵 母 中 の核 酸 及 び 各 形 態 燐 の 定 量Schneider 法1) A)原 理 動 植 物 組 織 中 の 燐 化 合 物 は そ の 分 折 的 性 質 か ら次 の 四種 に 分 け られ る。 即 ち1)酸 可 溶 性 物 質(燐 tides)糖 類 そ の 他 低 分 子 燐 酸 エ ス テ ル 等) 2)燐 脂 質 3)核 酸 4)燐 蛋 白 質 で あ る。Schneider氏 は 核 酸 がTrichloroacetic acid(TCA)に 冷 時 に は 不 溶 で あ る が 加 熱 す れ ば 完 全 に 可 溶 性 とな る性 質 を利 用 して 核 酸 を定 量 的 に 抽 出 し,か つ 抽 出物 中 のRibonucleic-acid, xyribonucleic acidを それ らの 糖 成 分 の 呈 色 反 応 よ り定 量 す る事 に 成 功 した 。 私 は この 原理 に 基 づ き 本 実 験 を 試 み た 。 B)抽 出操 作 材 料 と しては パ ン酵 母(生 圧 搾 酵 母)三 共 株 式 会

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昭 和33年12月(1958) 社 製 の 出来 得 るか ぎ り新 鮮 な もの を 用 い た 。 1)酸 可 溶 性 化 合 物 の 除 去 酵 母59を 正 確 に 秤 取 し(10%TCA 50 mlを 加 え 氷 冷 しつ つ 十 分 混 和 し速 に遠 心 分 離 し上 澄 を 除 き 沈 澱 に 再 び10%TCA 50 mlを 加 え均 一 な懸 濁 液 とな し遠 心 分 離 す る。 沈 澱 は2)に 用 い 上 澄 は 先 の上 澄 と合 併 して酸 可 溶 性 劃 分 とす る。 2)燐 脂 質 の 除 去 1)の 沈 澱 に20m1の 水 を 加 え95° Alcohol 4pml .,'e_追加 し よ く懸 濁 し遠 心 分離 す る 。 沈 澱 は 再 び95 %Alcoholに 懸 濁 しTCAを 出 来 るだ け 除 去 し遠 心 分 離 す る。 次 に 沈 澱 をAlcohol:Ether(3:1)の 混 液30miに 懸 濁 し沸 石 を 入 れ 冷 却 管 を つ け て 湯 浴 中 で3分 間 沸 騰 せ しめ,冷 却 後 遠 心 分 離 し上 澄 を 除 き 得 られ た 沈 澱 を 同様 に し て3回 抽 出 し3 回 分 の 上 澄 を 燐 脂 質 劃 分 とす る。 な お 沈 澱 は 次 の核 酸 抽 出 に 用 い る。 3)核 酸 の 抽 出 2)の 沈 澱 に10mlの 水 と10i TCA 30rn1を 混 じ よ く境 抄 した 後 遠 心 分 離 す る。 次 に 沈 澱 を5% TCA40ml中 に 再 び 懸 濁 し90。Cの湯 浴 中 で15分 間 加 熱 後 冷 却 し遠 心 分 離 し て上 澄 を と り,再 び5°o TCA 50 mlを 加 え よ く撹 挫 して 遠 心 分 離 す る。 以 上 の 抽 出 液 を 全 部 合 せ て 核 酸 抽 出 劃 分 とす る。 4)燐 蛋 白 質 3)の 沈 澱 に2%NaOH 40mlを 加 え沸 騰 湯 浴 中 で5分 間 加 熱 し溶 解 さす,こ れ を 燐 蛋 白 質 劃 分 とす る。 C)定 量 1)各 形 態燐 の 定 量 Allen法2)注3 1)酸 可 溶 性 化 合 物 @試 料;前 記 操 作 に よ る上 澄 液100m1を 用 い た 。 ⑤ 操 作;2mlの 試 料 液 をMicro Kjeldahl fl・

askに 取 り2,2mlのPerchloric acid(60%)

を 加 え 分 解 し分 解 後 少量 の 水 を 加 え 沸 騰 湯 浴 中 に10分 間 放 置 後2m1のAmidol(29の Amidolと409の 純 重亜 硫 酸 ソー ダ ー一を 水 で 溶 か して200mlと す る)と1m1のAmmo nium-molybdate 8。3%)及 び 水 で25m1と 5∼30分 間 の 間 に コ タキ 製 光 電 比 色 計(Filter S72)〕 を 用 い 測 定 した。 先 に 燐 酸 塩 標 準 溶 液(KH2PO4)で もつ て 同様 に して標 準 曲 線 注3中 挿 法Y'よ る 一25一 第1図 燐 の 標 準 曲 線 を つ く り これ よ り燐 の含 有 量 を求 め た 。 第1 図 は 燐 の 標 準 曲 線 で あ る。 @ 結 果; 2ml中 の 燐 量 0.123mg 100ml中(酵 母5g中)の 燐 量 … …6.15mg 酵 母100g中 の 燐 量 123mg 2)燐 脂 質 ③ 試 料:前 記 操 作 に よ る上 澄90m1を 用 い た 。 ⑤ 操 作;前 記1)と 同 方 法 に よ り第 一 図 よ り 燐i含有 量 を求 め た 。 @ 結 果: 10ml中 の 燐…含 有 量 0.046mg 90ml(酵 母5g)中 の 燐 含 有 量 一 ・0.417mg 酵 母100g中 の 燐 含 有 量 8.334mg 3)燐 蛋 白質 @ 試 料;前 記 操 作 に よ る溶 液40m1を 試料 と した。 ⑤ 操 作;前 記1)2)と 同 一 方 法 に よ る。 @ 結 果; 2ml中 の 燐 量 0.11mg 40ml(酵 母5g)中 の 燐 量 4.4mg 酵 母1009中 の燐 量 88mg 2)核 酸 の定 量 Kerr等 の 方 法3) 1)Ribonucleic acidの 定 量 ③ 試 料;前 記 操 作 に よ る抽 出 液 を2倍 に稀 め

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一26一 食物 学 会誌 ・第5号

こ れ を 試 料 液 と し た 。

⑤ 操 作;試 料 液1m1を 試 験 管 に と り1m1の FeCL騒(0.02%Conc. IICI Solutio11)及 び 0。06m1のOrcin・ol(103 Alcohol Solution)を 加 え20分 間 沸 騰 湯 浴 中 で 加 熱 し 冷 却 後1mlを 加 え コ タ キ 製 光 電 比 色 計(Filter S61)を 用 い て 同 様 に 比 色 定 量 し て つ くつ た 標 準 曲 線 と 照 ら しRNAの 量 を 求 め た 。 第 二 図 がRNAの 標 準 曲 線 で あ る 。 @ 結 果;中 挿 法 に よ り求 め た 含 有 量 1ml中 のRNAの 量 0.56 mg, 酵 母5g中 のRNAの 量 72.8m9. 酵 母100mg rl二1のRNAの 量 1456 mg. 2)Desoxyribonucleic acidの 定 ami11反 応 法4) ③ 試 料;前 記 操 作 に よ る 核 酸 抽 出 液130ml を そ の ま ま 試 料 液 と し た 。 ⑤ 操 作;試 料 液1m1に 試 薬(Diphenylamin 1%を 含 むAcetic acid溶 液40 mlに 対 し1.1 mlのConc. H=SO4を 加 え た も の)を 加 え 沸 騰 湯 浴 中 で 正 確 に5分 間 加 熱 後 冷 却 し 約10分 後 に 比 色 す る 。(Filter S57)同 様 に し て つ く つ た 標 準 曲 線 よ りDNAの 量 を 読 む 。 第 三 図 が 標 準 曲 線 で あ る 。 第2図 Rihomucieic Acidの 標 準 曲 線 第3図Desoxyribonucleic acidの 標 準 曲 線 ⑥ 結 果1中 挿 法 よ り求 め た 含 有 量, 1ml中 のDNAの 量 0.11mg 酵 母59中 のDNAの 量 1.43mg 酵 母1009中 のDNAの 量 28.6mg 以 上 の 定 量 結 果 を ま とめ る と第 一 表 の様 に な る。 第1表 パ ン酵 母中 の核 酸及 び 各形態燐 の含有量 核酸 及 び各 形態燐 の 名称 レ0ン 醐 …9中 のmg数 Ribonucleic acid Desoxyribonucleic acid 酸 可 溶 性 化 合 物 燐 脂 質 燐 蛋 白 質 1456.Qmg 28.6mg 123.Qmg 8.3mg 88.Omg 2酵 母 核 酸 の 抽 出 Clarke Schryver法5♪ A) 試 料 パ ン酵 母(生 圧 搾 酵 母)三 共 株 式 会 社 製 製 品 を 使 用 した 。 B) 操 作 酵 母 に 約2倍 量 の95°oAlcoholを 加 え て よ く混 和 した 後 一 液 放 置 して 炉 過 し再 び 同容 量 のAlcoholと よ く混 和 し て2∼3時 間 後 炉 過 す る。 こ の 酵 母 にご Alcohol 2倍 量 を 加 え よ く 撹 挫 し還 流 冷 却 管 を つ け

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昭 和33年12月(1958、 湯 浴 中 で2時 間 煮 沸 し冷 後ff過 す る。 これ を 空 気 中 に拡 げ 乾 燥 さす 。 このAlcohol処 理 に よ り蛋 白質 は 次 の 食 塩 抽 出 液 中 に 移 行 せ ぬ 様 に な り脂 肪 そ の 他 の 物 質 が 除 去 され る。 乾 燥 酵 母15gを10%食 塩 水150m1中 に 懸 濁 し70--80。Cで3日 間 温 浸 す る。 この 抽 出液 を 冷 却 し遠 心 分 離 し透 明 な 上 澄 液 に50° HCI 1.35mlを 加 え よ く撹 拝 後 沈 澱 を 遠 心 分 離 し て集 め る。 こ の沈 澱 を95% Alcoholで 洗 い 更 に50%Alcoho1でC1イ オ ン反 応 が な くな る迄 洗 い95%Alcoholに 浸 し一 夜 放 置 後 遠 心 分 離 して 沈 澱 を 集 め,最 後 に無 水Alcoho1とEther で 順 次3回 位 く り 返 し洗 つ てDesiccator中 で 乾 燥 した 。 C)収 量 収 量 は1Pound生 圧 搾 酵 母 よ り3.60269を 得 た。 即 ち0.8%で あ る。 得 た る核 酸 は 帯 灰 白 色 の 白 色粉 末 で あ る。 3 酵 母 核 酸 の 成 分 研 究 A)窒 素 の 定 量 Kjeldah1法 1)試 料 前 記 抽 出に よ る核 酸200mgを 正 確 に 採 取 す る。 2)操 作

核 酸 をMicro Kjeldahl flaskに と りConc,

H2SO4と 少 量 の酸 化 剤 を 加 え分 解 し最 後 に30% H202を 加 え10分 位 加 熱 す る。 分 解 終 了 dah1蒸 溜 装 置 を 用 い て窒 素 を定 量 した 。 3)結 果 a)計 算= 9,P叫 と一②0一 ユ・6)迷 型09-12.88 U.2 ⑤2の 酵 母 核 酸 の 窒 素 含 有量 は12,88% b)燐 の 定 量Allen法 1)試 料 前 記 抽 出 に よ る酵 母 核 酸250mgを25 m1の Mess flaskで5%TCAを 用 い て 溶 解 さす 。 (1m1中 に10 mg含 有) 2)操 作 前 記 各 形 態 の 燐 の 時 と同様 に 比 色 定 量 し第 一一図 の標 準 曲線 に よ り燐 量 を 求 めた 。 3)結 果 試 料 溶 液0.5ml中 の 燐 量 0.36 mg 核 酸10mg中 の 燐 量 0,72 mg 故 に2の 抽 出 に よ る核 酸 の燐 含 有 量 は7.2%と な る。 次Y 窒 素,そ の 比(N/P)を 第 二 表 に 示 す 。 一27一 第2表

核 酸 試 料 の 分 析

抽 出 した核酸 窒 素 12.88% 燐 7.2% N/P 1.78 c)核 酸(Ribose, Desoxyribose)の 定 性 1)Orcino1反 応 に るRNA(Ribose)の 定 性 @試 料;1ml中 に10 m9含 有 す る様 に10%TCA で 溶 解 し これ を 試 料 液 と した 。 ⑤ 操 作:前 記 定 量 を 同 様 に 行 つ た 。 @ 結 果:Riboseの 呈 色 に よ り 少 し黄 色 を 帯 び た 緑 色 を 呈 した 。 これ に よ りRNAの 含有 を 認 め た 。 2)Diphenylamin反 応 に よ boge)の 定 性 ③ 試 料IOrcinol反 応 と同 一 物 を 使 用 。 ⑤ 操 作:前 記 定 量 時 と 同0方 法 で 行 つ た 。 @ 結 果:生 じた 色 は紺 色 を 少 し帯 び た 青 色 を わ ず か 乍 ら認 め た。 これ よ りDNAの 含 有 を 認 め た 。 d)蛋 白 質 の一 般 反 応 核 酸 は 蛋 白 と結 合 して 自然 界 に 存 して い る関 係 上 純 度 試 験 と して 耐uret reactionとXanthoprotein を 試 み た 。 1)゚iuret reaction 核 酸 を ご く少量 と り温 水 で 溶 解 させ1%硫 酸 銅 溶 液1.2滴 を加 え る と ご くわ ず か 紫 色 を 呈 した 。 2)Xanthoprotein reaction 核 酸 溶 液3mlにConc. HNq l m1を 加 え 煮 沸 す る と黄 色 溶 液 とな つ た 。 この二 つ の反 応 に よ りご くわ ず か 乍 ら不 純 物 と し て蛋 白 質 を 含 ん で い る事 が 認 め られ る。 e)Paper ch20matographyに こ よ る有 機 塩 基 の検 索 1)試 料 調 製 乾 燥 核 酸50mgをGlass bombe(直 径1cm)中 に 取 り6N-HCI 2 mlを 加 え 封 管 後120。Cの 油 浴 中 で2時 間 加 水 分 解 後,HCIを 溜 去 し蒸 溜 水Z mI を 加 え これ をPaper_chromatography用 試 料 と した 。 2)操 作 注4洗 瀞 が 完 全 で あ るか 否 か は 別 の が 紙 片にHg (NO3):3をSprayと 同 じ容 器 中 で 同 時 に 洗 源 し 時 々取 り出 し て硫 化 ア ン モ ン溶 液1yつ け て 黒 変 す るか 否 か で 判 定 した 。

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一28一 食 物学 会誌 ・第5号 1)方 法 Paper chromatography-・ 次 元 上 昇 法 2)展 開 液 n-Butanol satd. H..4 3)炉 紙 東 洋 炉 紙No.50(40cm×3cm) 4)展 開 温 度 30°c 5)発 色 方 法 炉 紙 を 風 乾 後105。cで20分 加 熱 し0.1Mo1.酢 酸 第 二 水 銀1容 と1Mo!,の 酢 酸 ソ ー ダ3容 と 水6容 を 混 じ(発 色 時 ご と に 混 和)30秒 浸 し,ゆ る い 水 の 流 れ の 中 に つ け て 完 全 に 洗 濠 す 。 荘4) 洗t後 硫 化 ア ン モ ン 溶 液 中 に 浸 す と硫 化 水 銀 の 黒 いSpotを 生 じ る。 こ れ がPurin.e, Pyrimidine baseの 位 置 を 示 す 。 3)結 果 発 色 処 理 に よ り黒 色 のSpot 6個 を 検 出 し た 。 こ の う ち5個 は 純 品 と の 同 時 展 開 に よ りPurine base3個 即 ちGuanine, Adenine, Xanthineと Pyrimidine base 2個 即 ちCytosine, Uraci1で

あ る 事 を 確 認 し た 。 後1個 のSpotはHypoxan-thineは 他 のBaseと 異 り核 酸 構 成 成 分 と は 考 え

ら れ て い な い が 天 然 に も 発 見 さ れ る し,夫 々 Guanine, Adenine,の 脱Aminoに よ り生 成 さ れ るpurine baseと 云 わ れ て い る 。 な お 夫 々 の Rfは 第3表 の 如 で,第4図 と 第5図 は 縮 尺 施 の も の で あ る 。 第 3 表 Base Guanine Adenirre Xanthine Cytosine Urach Hypoxanthine SampleのRf i1: 0.44 0.02 0.24 0.34 a.17 StandardのRf 11: 0.45 0.01 0.24 0.35 0.17(?) 第4図 核 酸 構 成 有 機 塩 基

総 括 と 考 察

1)Schneider法 に よ る酵 母 核 酸 の 定 量 結 果,酵 母 1009中 にPNA 1456. OmgとDNA28.6mgを 含 む 事 が わ か つ た 。 そ れ 故 酸 母 核 酸 がRNAの 標 準 とされ るの も うな づ け る。 2) 酵 母 中 の 各 形態 燐 の含 有 量 は 酸 可 溶 性 化 合 物123 mg,燐 脂 質8.33mg燐 蛋 白質88. Omg(夫 々酵 母100 g中 の量)で あ る。

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昭 和33年12月(1958) .._29-一 一 Schryver法 に よ り得 た 酵 母 核 酸 の 収 量 は3.60269 で 約0.8%と な る。 4) こ の 核 酸 は 窒 素12...,,燐7.2°o,そ の 比N/P 1.78で,Steudel Izumiの 同 一 方 法 で 抽 出 し た 分 折 値 と 比 較 し て み る と窒 素 が 多 く燐 が 少 い 。 こ れ は 核 酸 中 の 諸 成 分 の 量 が 一 定 で あ る と さ れ て い る の で 窒 素,燐 の 分 折 値 もN/Pも0定 の は ず で あ る 。 し か る に 核 酸 は も と は 蛋 白 質 と結 合 し て い た も の で あ る か ら これ を 充 分 に 除 く事 は 大 変 困 難 で.も し こ の 蛋 白 質 が 完 全 に 除 か れ て い な い と窒 素 が 増 え 燐 が 少 な くN/Pも 相 当 高 く な る筈 で あ る。 故 にN/Pで もつ て 核 酸 の 純 度 を 一 応 決 め る 事 が 出 来 る。 本 実 験 は も う少 し精 製 す る と純 品 に 近 く な る 。 5)蛋 白 質 の 一 般 反 応 を 行 つ た 結 果Biuret reation Xamthoprotein reation共 わ ず か 乍 ら 認 め られ た 。 これ よ り も核 酸 抽 出 にご際 し 完 全 に 除 蛋 白 さ れ て い な い 事 が わ か るQ 6) 酵 母 核 酸 の 構 成 成 分

A)有 機 塩 基:Purine base-Guanine, Adennine, Pyrimidine base-Cytosine, Uracil,

B)糖:Orcinol反 応 よ りRiboseの 含 有 を 認 め た 。 C)燐 酸:核 酸 中 の燐 定 量 は 燐 酸 量 は燐 酸 量 に基 づ き 定量 され る事 よ り含 有 は 認 め られ る。 故 に 以上 の もの を 構 成 分 と し て含 有 して い る。 即 ち核 酸 はBaseに 糖 の くつ い たNucleosidesが 構 成 分 と して 含 まれ これ に 燐 酸 が 結 合 し た もの がNucleotide で 更 に この 重 合 体 が 核 酸 と推 定 さ れ る。 以 上 の 結 果 よ り最 近 医 学,生 化 学 の方 面 に 重 要 な核 酸 の 原 料 と して,酵 母 は 培 養 も簡 単 で 増 殖 率 も高 い し そ の 給 源 と して は極 め て 適 当 と思 う。 稿 を 終 る に 臨 み 終 始 ね ん ご ろ に 御 指 導 た まわ つ た 平 友 恒 教 授 並 び に,高 橋,今 村 両 先 輩 に 心 よ り深 謝 申 上 げ る。

考 文 献

1)江 上 不 二 夫 編:核 酸 及 び 核 蛋 白 質(上)P135. 2)江 上 不 二 夫,石 本 真,丸 尾 文 治,三 浦 義 影,関 根 隆 光,須 田 正 己, 田宮 信 雄 編:標 準 生 化 学 実 験 P136 3)江 上 不 二 夫 編:核 酸 及 び 核 蛋 白 質(上)P143 4)江 上 不 二 夫 編:核 酸 及 び 核 蛋 白 質(上)P140 5) 標 準 生 化 学 実 験=P141

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