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千歳 管理栄養士チーム
必要栄養量
と
本日のメニュー
1.必要栄養量について
①必要エネルギー量
②必要水分量
はじめに
Q. なぜ栄養管理は必要?
A. 適切な栄養補給が行われなければ、
身体を正常に維持できず、その機能を
正常に発現できない。
内臓タンパクの減少
免疫能低下
感染性合併症
【栄養状態が悪い】
骨格筋など筋肉量
の減少
サルコペニア
創傷治癒遅延、臓器障害...
まず最初に算出するのは、
1.必要栄養量について
エネルギー量
栄養投与量は全体のエネルギー投与量を決
めてから、各栄養素の投与量を算出する。
エネルギー量→タンパク質量
→脂質量→糖質量
• Harris-Benedict式
をもとに算出
• 間接熱量測定法により安静時エネ
ルギー消費量を測定し算出
算出方法
<BEE> 男性:66.5+13.7W+5.0H-6.7A 女性:655.1+9.6W+1.8H-4.7A W:体重(kg) H:身長(cm) A:年齢 <TEE> BEE×活動係数×ストレス係数 <活動係数> 寝たきり(意識障害)1.0 ベッド外活動 1.3 <ストレス係数>骨折1.1~1.3 褥瘡1.1~1.6など①必要エネルギー量
体重あたり25~30kcalを基準とし、ストレ
スの程度に応じて増減
①必要エネルギー量
高齢者の必要量はおよそ20~
30kcal/kg/日のエネルギー量が
必要
算出方法
編集/日本静脈経腸栄養学会:経腸栄養ガイドライン,照林社算出された必要エネルギー量は推
計値!
モニタリングにより再評価
し、必要
があれば調整する必要がある。
①必要エネルギー量
体重・身体計測など
・成人の場合、身体に占める水分の
割合はおよそ60%。
・一般に小児では水分量が多く、加齢
とともに減少する。
小児
成人
高齢者
【身体に占める水分の割合】
100 - 50 – 0- 70~80% 60% 50% 輸液・栄養読本[水・電解質輸液編]:作成/大塚製薬工場:2008【水分バランス】
<memo>
• IN (ml)
飲 料 1,200
食 品 800
代謝水 300
合 計 2,300
• OUT (ml)
尿 1,300
不感蒸泄 900
便 100
合 計 2,300
• 代謝水 代謝されると きに体内で生じ る水 • 不感蒸泄 皮膚や呼吸か ら失われる水分体重あたり30~40ml/日を基準とし、
病態に応じて増減する。
②必要水分量
算出方法
・モニタリングにより再評価し、必要
があれば調整する必要がある。
②必要水分量
'参考(
• 栄養ケアマネジメント
低栄養状態のリスクの判断分類
リスク分類 低リスク 中リスク 高リスク BMI 18.5~29.9 18.5未満 体重減少率 変化なし (減少3%未満) 1ヵ月に3~5%未満 3か月に3~7.5%未満 6か月に3~10%未満 1ヵ月に5%以上 3か月に7.5%以上 6か月に10%以上 血清アルブミン 値 3.6g/dl以上 3.0~3.5g/dl 3.0g/dl未満 食事摂取量 76~100% 75%以下 栄養補給法 経腸栄養法 静脈栄養法 褥瘡 褥瘡咀嚼・嚥下が難しくなった時に、
誤嚥を予防できるよ
うな調理工夫された食事
。
食べる機能に合わせて、複数の段階があり、
食形態
や物性等を重視した食事
。
【条件】
・食塊としてまとまっている。
・流動性が強くなく、適度な粘性がある。
・咽頭通過に際し、変形性がある。
・口腔や咽頭でバラバラになりにくい。
15嚥下調整食とは
江頭文江;飲み込みが困難な人の食事作りQ&A,三輪書店,2015 2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭食べにくいもの
・口の中でバラバラになり、水分が少ないもの
・口の中に付着しやすいもの
・酸味の強いもの
・液体
・固形物と液体の混合
16 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭 2018/10/10水分を誤嚥する理由
飲み込む力が弱い
嚥下機能低下により 飲み込むタイミングが遅い
※飲み込む動作'反射(が遅いが、さらさらした水分
は、のどの通過が早く、そのスピードについていけ
ない。
17水分で誤嚥する方は・・・
2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭• とろみ調整食品
を利用し適度な粘性をつける。
※
とろみ調整食品を入れ過ぎない!
• とろみにしてもムセる場合には、ゼリーにする。
18水分で誤嚥する場合
2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭とろみ調整食品とは
・まとまり感を出す
'唾液分泌少(・粘性を高める
食べ物や飲み物に 『とろみ』を
つけて 飲み込みやすくするもの。
とろみ調整食品の役割
バラバラの食材が気管へ行かないように
19 2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭嚥下調整食に不向きな食品
• 加熱しても軟らかくなりにくいもの
• 硬いもの
• 厚みのないもの
• パサパサしたもの
• 繊維の多いもの
かまぼこ、こんにゃく、いか、ハム、油揚げ、きのこ類等
ナッツ類、生野菜、炒り大豆等
焼のり、わかめ、レタス等
パン・ふかし芋・ゆでたまご等
青菜類、ごぼう、たけのこ、パインアップル等
2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭 20嚥下調整食の注意点
・
食材の密度'大きさ・硬さ(が均一であること。
均一でない⇒かみくだいて、食塊形成することがむずかしい。
大きさをそろえて、同じ軟らかさにする。
ミキサーやフードプロセッサーを利用し、すりつぶしたり、
ペースト状にする。
・
適度な粘度と凝集性があること。
口腔内でバラバラになる⇒食塊形成が困難。
とろみ調整食品や、粘りやとろみのある食材
を利用してまとまりのある形態に仕上げる。
※とろみ調整食品、山芋、アボガド、マヨネーズ、 生クリーム、油等 2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭 21• 飲み込むときに変性し、すべりがよいこと。
咽頭通過の際に変形しやすい軟らかさに調理
'ゼラチンゼリーやプリン、ババロア等(
• 口腔粘膜や咽頭への付着性が低いこと。
付着性が高い⇒薄いものやべたべたしたもの、水分の
ないものは口腔内に貼りつきやすい。
適度な水分や脂肪分、とろみを加えてくっつき
にくい形態に調整する。
• 食品の硬さと粘度、食形態の基準を利用する。
嚥下困難者用食品、ユニバーサルデザインフード、スマ
イルケア食、嚥下食ピラミッド、日本摂食嚥下リハビリ
エーション学会分類2013
2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭 22嚥下調整食分類基準
23 2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭
えん下困難者用食品の許可基準
厚生労働省 平成21年
24 2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭
25 2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭 https://www.healthynetwork.co.jp/images/cms/news/
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会
嚥下調整食分類2013
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類 2013
26 2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭
学会分類2013'とろみ(の考え方
3段階に分類し「中間のとろみ」がとろみの基本
中間のとろみは、脳卒中後の嚥下障害などでまず試される粘 度 薄いとろみは、嚥下障害がより軽度の症例を対象'飲みやす いが、安全に飲める症例かは要検討( 濃いとろみは、重度の嚥下障害の症例を対象'付着性が増し、 飲み込みにくくなることある( 2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭 27とろみの目安
小テストの解答
2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭 29 必要エネルギー量について(簡易計算式) 体重あたり( 25~30 )Kcalを目安にする。 Ex) 85歳 50Kgのかたの必要栄養量はおおよそ ( 1000~1500 )Kcal 高齢者の身体に占める水分の割合は( 50 )% 必要水分量(簡易計算式) 体重あたり( 30~40 )mlを1日の目安にする。 Ex)85歳 50㎏のかたの1日の必要水分量は ( 1500~2000 )ml2018/10/10 ちとせの介護医療連携の会嚥下亭 30