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町田市土地利用に関する基本方針及び制度活用の方針

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2014年(平成26年)1月

町 田 市

町 田 市 土 地 利 用 に 関 す る 基 本 方 針 及 び 制 度 活 用 の 方 針   ~ 目 指 す べ き 都 市 像 の 実 現 に 向 け て ~                           2 0 1 4 年 1 月

町田市土地利用に関する基本方針及び制度活用の方策

~目指すべき都市像の実現に向けて~

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町田市土地利用に関する基本方針及び制度活用の方策

~目指すべき都市像の実現に向けて~ < 目 次 > はじめに 1 第1章 土地利用基本方針 6 1-1 中長期的な都市づくりの視点・テーマ --- 6 1 都市づくりに関する中長期的な課題 ··· 6 2 中長期的な都市づくりに取り組む上で重要な「3つの視点」··· 10 3 土地利用に関するテーマの設定 ··· 10 1-2 土地利用基本方針 --- 12 第2章 土地利用基本方針の実現に向けて 33 2-1 用途地域等に関する指定方針 --- 33 1 用途地域別の指定方針 ··· 33 (1) 住宅系土地利用 ··· 33 (2) 商業・業務系土地利用 ··· 34 (3) 工業(産業)系土地利用 ··· 34 2 用途地域等の変更及び決定に当たって留意すべき事項 ··· 36 (1) 用途地域等の適時適切な見直し ··· 36 (2) 地区計画の原則化 ··· 36 (3) 区域の設定 ··· 37 2-2 その他の土地利用制度活用の方針 --- 38 1 特別用途地区 ··· 38 2 高度地区 ··· 38 3 高度利用地区 ··· 38 4 防火地域及び準防火地域 ··· 39 5 風致地区 ··· 39 6 特別緑地保全地区 ··· 39 7 生産緑地地区 ··· 39 8 地区計画 ··· 39 9 その他 ··· 39 2-3 用途地域等に関する指定基準 --- 40 1 用途地域に関する指定基準 ··· 40 (1) 第一種低層住居専用地域 ··· 40 (2) 第二種低層住居専用地域 ··· 42

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(3) 第一種中高層住居専用地域··· 44 (4) 第二種中高層住居専用地域··· 46 (5) 第一種住居地域 ··· 48 (6) 第二種住居地域 ··· 50 (7) 準住居地域 ··· 52 (8) 近隣商業地域 ··· 54 (9) 商業地域 ··· 56 (10) 準工業地域 ··· 58 (11) 工業地域 ··· 60 (12) 工業専用地域 ··· 61 2 その他の地域地区の指定基準 ··· 62 (1) 特別用途地区 ··· 62 (2) 高度地区 ··· 62 (3) 高度利用地区 ··· 63 (4) 防火地域及び準防火地域 ··· 63 (5) その他の地域地区 ··· 63 第3章 土地利用制度活用に向けた取り組み 64 1 主に都市計画法に基づく制度 ··· 64 (1) 用途地域等 ··· 64 (2) 特別用途地区等 ··· 68 (3) 一団地の住宅施設 ··· 70 (4) 市街化調整区域における適切な土地利用の誘導 ··· 71 2 主に建築基準法に基づく制度 ··· 72 3 町田市の条例等 ··· 74 (1) 「町田市住みよい街づくり条例」の活用 ··· 74 (2) 開発・建築における緑化推進の仕組みの強化 ··· 79 運用等について ··· 80

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はじめに

■策定の趣旨 これまで町田市における用途地域等については、町田市が 1999 年6月に策定した「町 田市都市計画マスタープラン」に示す将来都市像の実現に向けて2002 年 12 月に策定した 「町田市土地利用基本方針」、及び東京都が2001 年 10 月に策定した「東京の新しい都市 づくりビジョン」(2009 年に「東京の都市づくりビジョン」に改定)の実現に向けて 2002 年7月に定めた「用途地域等に関する指定方針及び指定基準」を両輪として指定及 び運用を行ってきたところである。 町田市では、2011 年 12 月に町田市基本計画「まちだ未来づくりプラン」を策定、同年 6月に「町田市都市計画マスタープラン」の全体構想編を中心とした改定を行った。 また、2011 年8月に「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るため の関係法律の整備に関する法律」の公布に伴い都市計画法が一部改正され、2012 年4月 に用途地域等の都市計画決定及び変更の権限が、東京都から町田市に移譲された。 以上の背景を踏まえ、町田市土地利用に関する基本方針及び制度活用の方策(以下「本 方針」という)では、「町田市都市計画マスタープラン」等で掲げる将来都市像の実現に 向け、町田市の地域特性を踏まえた土地利用の方針を明示する。また、権限移譲を受けた 用途地域等の指定については、これまでの東京都の考え方を引き継ぎつつ、土地利用の方 針を実現するための基準を策定するものである。 また、目指すべき将来都市像を実現するためには、用途地域等の指定のみならず、その 他の様々な土地利用制度を機能的に連携させるとともに、市民や事業者等との協働による まちづくりを推進することが重要である。そのため、本方針では、こうした様々な土地利 用制度を活用する方策も示すこととした。 今後、町田市において個別のまちづくりに係る都市計画の決定や、具体的な土地利用制 度を活用する場合は、原則として本方針に基づき行うものとする。 ■「東京の都市づくりビジョン」に示された土地利用の方向性 「東京の都市づくりビジョン」 では、東京圏全体の広域的な視点 に立った都市構造として、環状メ ガロポリス構造の構築を目指すと している。 この中で、町田市は、都心から おおよそ 30~40km の位置に分布 する核都市群(八王子、立川、多 摩ニュータウン、青梅及び町田) を環状方向に結びつける連携・交流軸(核都市連携都市軸)を構成する核都市広域連携 ゾーンに位置付けられている。このゾーンの戦略として、都市基盤整備等による活力あ る多摩の拠点育成、産学公連携による産業立地の促進、緑地や農地の保全と活用及び質 の高い計画的な住宅地の整備を図るとしている。

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2 ■上位計画で示されている土地利用の方向性 ・「まちだ未来づくりプラン」に示す町田市の将来の姿 2011 年 12 月に策定した町田市基本計画「まちだ未来づくりプラン」では、将来の町 田市のあるべき姿として、「地域を基本とするまち」、「交通拠点を中心とした魅力あ るまち」、「愛着を持って住み続けられるまち」、「環境に配慮したまち」及び「基幹 交通網が充実したまち」の5つを「町田市の将来の姿」として示している。 ・「町田市都市計画マスタープラン」に示す将来の都市空間の構造 2011 年6月に改定した「町田市都市計画マスタープラン(全体構想編)」では、将来 都市像『環境文化を育む魅力ある質の高い生活都市』の実現のために、基本目標として 「地域特性を活かした安全で快適な暮らしを実現する都市」、「生活や余暇を楽しめる にぎわいと活力のある都市」及び「水とみどり豊かな環境資源と共生する都市」を示し ている。 将来都市像と基本目標の実現に向けた将来の都市空間の構造として、「ゾーン特性を 活かした魅力ある高質な生活空間の形成」、「にぎわいの拠点と軸の形成」及び「水と みどりの拠点と軸の形成」を構想し、これらの総合化により将来都市像の実現を目指す としている。 □将来の都市空間の構造(「町田市都市計画マスタープラン(全体構想編)」より) 本方針は、これらの方向性を踏まえ、「町田市の将来の姿」や「将来の都市空間の構 造」を土地利用の面から総合的に実現することを目的とする。

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3 ■本方針の全体像 ●上位計画を踏まえた土地利用の基本方針と具体的な方策 ◇用途地域等の指定方針・指定基準 ◇都市計画の各種制度活用の方策 ◇個別まちづくり計画の推進・対応に関する方策 町田市土地利用に関する基本方針及び制度活用の方策 など 町田市基本計画「まちだ未来づくりプラン」(2011 年 12 月策定) 2012 年4月 東京都から町田市への 用途地域等都市計画決定権限の移譲 個別のまちづくりに係る 都市計画の決定 上位計画 「町田市都市計画マスタープラン」(2011 年6月・2013 年6月改定) 「町田市 団地再生 基本方針」 (2013 年3月 策定) その他 町田市の計画 「町田市北部 丘陵活性化 計画」(2011 年 3月策定)等の 各分野別計画 整 合 整合 将来都市像実現のために 整合 具体的な土地利用制度活用 に向けた検討に着手 基づく 2011 年8月 「地域の自主性及び自立性を高める ための改革の推進を図るための関係 法律の整備に関する法律」公布に伴 う、都市計画法の一部改正 ~ 基 本 目 標 ~  将来を担う人が育つまちをつくる  安心して生活できるまちをつくる  賑わいのあるまちをつくる  暮らしやすいまちをつくる 法改正 整合 機を捉え

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ss

【視点1】 人口減少・高齢化が 進む社会に対応した 持続可能な生活圏 の形成 テーマ⑤ 都市計画道路等の整備の時期 などを捉えた沿道土地利用の誘導 テーマ⑥ 大規模土地利用転換を 捉えた適切な規制誘導 テーマ⑦ 市民・事業者等による 都市計画提案制度の活用の手続等 テーマ④ 多摩丘陵の自然資源を活かした みどり豊かな環境の育成 テーマ③ 老朽化が進む 大規模団地の再生 テーマ② 町田駅周辺地域の 「商都」としての魅力の強化 テーマ① 人口減少・高齢化が進む 低層住宅地の持続可能性の維持

町田市基本計画

まちだ未来づくりプラン

(2011 年策定)

町田市都市計画マスタープラン

(2011 年・2013 年改定)

基本目標

地域特性を活かし た安全で快適な暮 らしを実現する都 市

基本目標

生活や余暇を楽し めるにぎわいと活 力のある都市

基本目標

水とみどり豊かな 環境資源と共生す る都市

町田市土地利用に関する基本方針及び制度活用の方策

■本方針の体系図 上位計画の実現に向けて、下記の3つの視点・7つの検討テーマ別に土地利用の方向性(土地利用基本方針)を定め、その実現のための土地利用制度活用に向けた取り組み(土地利用制度の活 用の方策)を示した。 整合 【視点2】 町田の魅力の強化 「商都」 「住宅都市」 「自然」 【視点3】 多様な担い手との 協働による 個性豊かな地域 の育成 将来都市像・基本目標

7つの検討テーマ

3つの視点

<基盤整備済み地域> 人口の維持・回復に向け、地域特性に 応じた土地利用の誘導 都市計画道路等の沿道市街地にふさわ しい土地利用の誘導 大規模土地利用転換の際の適切な 土地利用・建築形態の誘導 市民・事業者等の都市計画提案に対 する対応の確立 町田駅周辺のゾーン別の特性を踏まえ 適切な土地利用の誘導 <その他の地域> みどり豊かな環境と低密度な空間構 成の維持・継承 現行のまとまったみどりの保全と、自然 と調和した土地利用の誘導 「時代の変化に対応しつつ、地域とと もに歩み続ける団地」(基本理念) 「町田市団地再生基本方針」(2013 年策定)より

土地利用の方向性

・二世帯住宅、低層集合住宅等、多様な住まい 方ができる住宅地へ。 ・コンビニエンスストア等の生活利便施設が身 近にある住宅地へ。

市街地イメージ(例)

・絶対高さ、壁面後退及び緑化など、周辺住宅 地と調和した開発へ。 圧迫感の 軽減 壁面後退と 広場創出 緑化 大規模敷地 p.12 p.17 p.22 p.24 p.27 p.31 p.29 p.14 p.14 p.18 p.22 p.24 p.27 p.29 二世帯住宅、ゆとりある居住空間の確保、廊 下やトイレが広いバリアフリー住宅など 最高高さ の配慮 建築物低層部への賑わい用途の誘導 低層共同住宅や、コンビニエンスストア、 飲食店、コミュニティ施設など ・建築物低層部の用途を限定するなど、賑わ いが連続した中心市街地へ。 p.31

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5 <基盤整備済み地域> 人口の維持・回復に向け、地域特性に応じた土地利用の誘導 【生活中心地を含む住宅地】・利便性の高さを活かし、低層住宅地の良好な住環境を維持 しつつ、多世代のニーズに対応した住宅供給の促進 【生活中心地から離れた住宅地】 ・子育て世代の流入促進 ・郊外ならではの良好な住環境・景観の維持・継承 【基盤整備済み地域全域】・身近な場所への生活利便施設の立地の許容 都市計画道路等の沿道市街地にふさわしい土地利用の誘導 【沿道ゾーン】 ・ 都市計画道路等の事業認可等のタイミングを捉えた用途地域等の見直し ・ 沿道の後背地の低層専用住宅地との調和への配慮 【後背ゾーン】 ・ 都市計画道路等の整備などを契機とした地域主体のまちづくりを促進 大規模土地利用転換の際の適切な土地利用・建築形態の誘導 【低層住居専用地域の中に島状に中高層住居専用地域等が指定されている地域】 【共同住宅等が増加傾向にある工業系地域】 ・ 企業や工場など大規模な敷地の土地利用転換の際、周辺環境に配慮するなどの仕組み や制度の確立 市民・事業者等の都市計画提案に対する対応の確立 ・ 市民・事業者等の都市計画見直しの提案・要望に対応し得る仕組みの導入 <その他の地域> みどり豊かな環境と低密度な空間構成の維持・継承 ・ みどり豊かな環境や旧集落の低密度な空間構成の維持・継承 ・ 新規開発については生活道路等の整備や地形、景観への配慮

土地利用の方向性

土地利用制度活用に向けた取り組み

(主なものを抜粋。 ● は優先項目) p.14 p.14 p.27 p.29

将来イメージ(例)

p.31 ○低層住居専用地域の建ぺい率・容積率規制の緩和・合理化 p.64 ○地区計画(既決定)による用途・形態規制の検証・見直し p.64 ●建築基準法第 48 条ただし書許可の合理的な運用基準の確立 生活利便施設等の立地誘導に向けた建築基準法の用途規制の許可 p.72 p.64 ○みどりや景観に係る基準の確立 p.79 ○団地再生の方針を踏まえ「一団地の住宅施設」から「地区計画」への移行 p.70 ○都市計画道路等の整備の時期などを捉えた沿道の用途地域等の見直し p.67 ●大規模な土地の取引段階における届出・助言制度の確立 p.75 ●事前協議における、町田市による助言・指導の仕組みの強化 p.75 ○大規模土地利用転換が予想される地域を対象とした、 特別用途地区等の導入 p.69 ●都市計画提案の手続等の作成 及び「町田市住みよい街づくり条例」への位置付け p.77 ○住民提案の促進に向けた地区計画等の案の申出制度の確立 p.77 道路等 (主な回遊動線) 賑わいのある 通りの形成 事務所 店舗等 事務所 店舗等 低層共同住宅や、コンビニエンスストア、 飲食店、コミュニティ施設など みどり豊かな街並み を誘導する緑化基準 斜面地開発に対す る緑化基準 周辺状況を踏まえた 最高高さの設定など 絶対高さ 10m (都市計画道路等) 絶対高さ 10m ○建築協定等から、地区街づくりプラン・地区計画への移行 p.74 ○町田市が主導し、まちづくりの誘導に取り組む「街づくり検討地区」の活用 p.74 ●団地再生の推進に向けた「(仮)町田市団地再生連絡協議会」 「(仮)地域協議会」の設置 p.70 現行のまとまったみどりの保全と、自然と調和した土地利用の誘導 ・ 無秩序な市街地拡大の抑制 ・まとまった自然環境の保全 ・ 既存集落地や基盤施設整備が予定される地域での適切な土地利用の誘導 p.24 ○市街化調整区域における土地利用方針を踏まえ、 市街化調整区域における地区計画の運用方針の作成 p.71 ●中心市街地における特別用途地区・地区計画等の活用 p.68 ●総合設計制度の許可基準の見直し p.73 町田駅周辺のゾーン別の特性を踏まえ適切な土地利用の誘導 【原町田の商業・業務集積ゾーン】 ・「商都」としての魅力の維持・強化 【原町田の商業・住宅が混在するゾーン】 ・商業・業務・住宅の複合市街地の形成 【中町・森野ゾーン】 ・業務・商業・文化・住宅を主体とした複合市街地の形成 p.18 ○市街化調整区域における土地利用方針の作成 p.71 緑化 大規模敷地 最高高さ の配慮 圧迫感の 軽減 壁面後退と 広場創出 「時代の変化に対応しつつ、地域とともに歩み続ける団地」(基本理念) ・ 多様な世代が町田市に住み続けられる居住環境を提供 ・ 団地再生方針により、住宅都市としての町田の魅力・価値の向上 p.22 ※団地再生基本方針 (2013 年策定)より

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第1章 土地利用基本方針

第1章では、都市づくりに関する中長期的な課題の整理を通じて「中長期的な都市づく りの視点・テーマ」を設定した上で、設定したテーマ毎に土地利用の方向性や規制誘導・ 実現プロセスの方向性を明確にする。

1-1 中長期的な都市づくりの視点・テーマ

1 都市づくりに関する中長期的な課題 (1) 上位計画等における中長期的な課題 「まちだ未来づくりプラン」及び「町田市都市計画マスタープラン(全体構想 編)」から、将来都市像及び中長期的な都市づくりにかかる課題を以下に整理する。 ① まちだ未来づくりプラン(抜粋) 【町田市の将来の姿】 ●地域を基本とするまち ・多様な担い手と市との協働による地域の魅力向上 ●交通拠点を中心とした魅力あるまち ・町田駅周辺地域の商業機能のさらなる充実と、多くの人が楽しめる環境やビジネ ス拠点などが整うことによる新たな賑わいの創出 ・身近な交通拠点における、日常生活やコミュニティ活動を支える機能の充実 ●愛着を持って住み続けられるまち ・身近な場所で必要なサービスを受けられるコンパクトな市街地の形成 ・新たな住民を含めた多様な世代の交流による地域コミュニティの活性化 ・団地内に新たな施設やサービスが生まれることによる団地周辺を含めた地域の活 性化 ●環境に配慮したまち ・市民、NPO、事業者等との協働によるみどりの保全や再生、エネルギー使用量の 削減 ・市民が農作業体験をしたり町田産の農作物を消費したりするなど、多様な形で農 にかかわることによる農の保全及び発展 ●基幹交通網が充実したまち ・誰もが容易に市内外を移動できるような、きめ細かな交通手段の確保 ② 町田市都市計画マスタープラン(全体構想編) 【将来の都市空間の構造】 将来都市像「環境文化を育む魅力ある質の高い生活都市」の実現に向け、下記の 3つの将来の都市空間の構造の形成を目指す。 ●ゾーン特性を活かした魅力ある高質な生活空間の形成 ・第一ゾーン:町田駅周辺の中心市街地としての都市機能の強化 ・第二ゾーン:住宅市街地の住まいと住環境の質的向上

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7 ・第三ゾーン:水とみどりの広域拠点などの豊かな自然環境の保全と活用 ●にぎわいの拠点と軸の形成:にぎわいと活力のある拠点として形成・発展 ・都市核:町田駅周辺の中心市街地 ・副次核:鶴川駅、南町田駅、多摩境駅周辺の市街地 ・生活中心地:相原、玉川学園前、成瀬、つくし野、すずかけ台の各鉄道駅周辺、 忠生地区及び団地の近隣センターなど ・都市活動軸:鉄軌道、バス、幹線道路 ●水とみどりの拠点と軸の形成:暮らしの中で環境資源と共生する都市の形成 ・広域拠点:北部の丘陵域 ・市街地内の拠点:谷戸のみどり、大規模公園など 【まちづくりの主要課題】(抜枠) ●人口減少社会を目前にした日常生活圏の育成と基盤強化 ・人口減少による土地利用の縮小、高齢化が進む社会を視野に入れた日常生活圏の 育成 ・市民生活が、コンパクトな生活圏で充足できる拠点や生活中心地の育成 ●質の高い住宅市街地への再編と持続可能な地域社会の育成 ・下記の環境が充実した、住み続けられる地域社会の育成 *良好な住まいと住環境 *活発な地域コミュニティ *公共公益施設 *働く場 ●中心市街地の魅力向上・活性化 ・下記の機能の立地及び集積を誘導することによる活性化の促進 *大規模な店舗 *個性ある中小規模の店舗 *文化・芸術等 *業務機能 ・安心・快適に歩ける回遊性と都市景観の誘導 ●安全で安心な地域社会の形成 ・個人の防犯対策及び地域の防犯対策による安全で安心できる地域社会の形成 ●環境負荷の小さい都市社会の形成(低炭素まちづくり) ・コンパクトな市街地形成 ・公共交通中心の円滑な都市交通 ●多摩丘陵の自然資源を活かしたみどり豊かな環境の育成 ・北部の丘陵域の保全・再生・活用 ・河川環境や市街地内に残る緑地を重視 ●個性豊かな地域の育成と多様な主体によるまちづくり活動の支援強化 ・市民等と行政の協働によるまちづくりの推進 (2) 現在の状況と動向 以下では、現在の状況や動向を整理する。 ●人口減少、高齢化 ・一部の地域における人口減少の進行 町田市の人口は、2030 年頃まで微増する見込みであるが、一部の地域では既に 人口減少が始まっており、特に昭和 40 年代に計画的に開発された住宅地では、人

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8 口減少と高齢化が進む傾向にある。こうした状況が一層進行することで、日常生活 を支える機能・サービスの衰退が懸念される。 ・高齢化の進行 2010 年現在の市全体の高齢化率は 21~22%となっているが、2030 年には 26~ 27%になる見込みである。 ・さらなる高齢化の進行により、日常の買い物や通院等における移動困難社会の到来 高齢化の進行に伴い、自家用車利用での生活が困難となることから、買い物難民 や医療難民が増加する恐れがある。 ●隣接市に魅力・競争力のある住宅地が立地 隣接市の鉄道駅沿線及び川崎、横浜などには、相対的に地価が高く土地需要が高 い(人気がある)住宅地が多く見受けられる。 ●中心市街地(町田駅周辺) ・周辺商業地との競争の激化 近年、周辺市の近傍拠点駅及び幹線道路沿いで、商業機能の集積が進展している。 また、今後、相模原市の拠点地域では、小田急多摩線の延伸、リニア中央新幹線の 駅の設置、米軍の 補 給 廠ほきゅうしょう跡地開発などによるポテンシャルアップが予想される。 一方、近年の町田市の中心市街地では、小売販売額が減少し、マンション立地が進 行している。 ●みどり ・町田市特有の貴重な資源であるみどりが減少傾向 2007 年時点の市域全体のみどりの割合は約 40%で、1997 年から 2007 年までの 10 年間で約7%減少している。特に、宅地開発等により市街化区域での減少幅が 大きく、1997 年から 2007 年までの 10 年間で約 8.6%(約 471ha)減少している。 ●財政 ・人口減少・高齢化等による財政負担の増加 今後、生産年齢人口の減少に伴う税収の減少及び高齢化の進行による福祉等の扶 助費に係る歳出の増加が見込まれる。さらに、高度経済成長期に整備された公共公 益施設が一斉に更新時期を迎えるため、維持・更新費用が増加し、町田市の財政負 担がより一層大きくなることが予想される。 ●移動、交通 ・市外縁部に偏った鉄道駅の立地と起伏の多い地形により、自動車の依存度が高い 町田市では、鉄道駅が外縁部に位置していることや丘陵地が多い地形条件から自 動車交通に頼る傾向が高く、特に休日の買い物を含む私事目的の移動では6割が自 家用車を利用している* *「東京都市圏パーソントリップ調査(交通実態調査)」(2004 年)より。 ●環境 ・自動車への依存度が高いため、二酸化炭素排出量は横ばい 町田市の二酸化炭素排出量は、2000 年から 2010 年までの 10 年間、横ばいであ る。排出源別割合は、自動車の利用に伴うものが約 44%、電力使用によるものが 約35%となっている。

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9 ●市民活動 ・NPO 等による地域課題に取り組む活動は活発化する傾向 町田市の NPO の団体数は、2008 年には 137 団体あり、2002 年の 74 団体に比べ て約 1.9 倍となっており、現在も増加を続けている。これは、団塊の世代等の引退 により、地域の昼間人口が増加し、NPO 等の活動に積極的に参加していることが 要因のひとつであると推測される。 ・町内会・自治会活動は、活動従事者の高齢化や担い手不足などの課題を抱える 多摩地域の町内会・自治会が抱える課題に関するアンケート結果* によると、 「活動従事者の高齢化」、「担い手不足」及び「加入率の低下」に関する課題が最 も多く、今後の人口減少・高齢化を踏まえると今後もこうした傾向が続くと予想さ れる。 *(財)東京市町村自治調査会「住民自治に関するアンケート調査」(2005 年) (3) 都市づくりに関する中長期的な課題 上記(1)(2)で整理した、上位計画に示された将来都市像・課題及び現状動向を踏ま え、都市づくりに関する中長期的な課題を、次の5つに整理する。 ●人口減少・高齢化に伴う課題の顕在化 今後の人口減少に伴い、日常生活を支える機能・サービス、地域活動の停滞及び 住環境の質の低下が懸念される。また、交通利便性が低い住宅地では、今後増加す る高齢者等の交通弱者の居住継続が困難になることが予想される。 ●町田市ならではの魅力・特性の喪失 町田市の魅力・特性である「中心市街地」、「住宅市街地」、「みどり豊かな郊 外」においても、次のような問題が顕在化することが予想される。 ・多摩地域でも有数の商業拠点である「中心市街地」では、周辺拠点地域の魅力の 向上による競争力の低下など。 ・中心市街地の商業拠点を取り囲むように広がる「住宅市街地」では、高度成長期 に建てられた住宅市街地での施設老朽化の進行など。 ・都内でも有数の自然資源が広がる北部の丘陵域などの「みどり豊かな郊外」では、 担い手不足などによる貴重な自然資源(水とみどり)の減少など。 ●低炭素型都市づくりへの対応 町田市では、自動車交通への依存度が高い傾向にあるが、今後は、環境負荷が小 さい都市や社会の形成に向けて、自動車に依存しないライフスタイルへの転換及び 公共交通の利用を促進する都市づくりが求められる。 ●地域主体の取り組みの促進 今後、人口減少・高齢化が進行し、地域コミュニティの希薄化、住環境の質の低 下などが起こる可能性がある。そのため、近年増加しつつある多様な担い手との協 働による、個性豊かな地域の育成に係る取り組みを積極的に促進することが求めら れる。 ●財政負担の高まり 中長期的な財政負担の高まりを踏まえると、限られた投資の重点化が求められ、 町田市が有する強みを活かし、伸ばす視点が一層重要になる。そのため、今後の公

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10 共サービスの提供や民間投資の誘導の検討に際しては、コンパクトな都市構造を念 頭に置いた、効率的かつ効果的な投資の視点が求められる。 2 中長期的な都市づくりに取り組む上で重要な「3つの視点」 本方針では、おおむね 20 年先を見据えた課題に適切に対応するため、都市づくり に取り組む上で重要な「3つの視点」を設定する。 【視点1】人口減少・高齢化が進む社会に対応した持続可能な生活圏の形成 ・高齢化が進む社会及び環境負荷の軽減などに対応した、歩いて暮らせるコンパク トな生活圏の形成 ・人口減少と市街地の低密度化が進む中での、暮らしや住環境の質の維持・向上 ・身近な場所における、日常生活やコミュニティ活動を支える機能・サービスの充 実 【視点2】町田の魅力の強化(「商都」「住宅都市」「自然」) ・中心市街地の魅力向上と活性化 ・大規模団地の再生 ・多摩丘陵の自然資源を活かしたみどり豊かな環境の育成 【視点3】多様な担い手との協働による個性豊かな地域の育成 ・市民、NPO、事業者等との協働による、地域の特性・資源を活かしたまちづくり の展開 ・多様な主体による積極的なまちづくり活動の取り組みへの支援強化 3 土地利用に関するテーマの設定 中長期的な都市づくりに取り組む上で重要な「3つの視点」を踏まえた土地利用に 関する検討テーマとして、次の7つを設定する。 テーマ① 人口減少・高齢化が進む低層住宅地の持続可能性の維持 ・形成時期が古く計画的に開発された住宅地において、初期入居世代の死亡及び転 出や新たな子育て世代等の流入の減少に伴い、生活を支える機能・サービス並び に地域活動が停滞することによる住環境の質の低下などの課題に対応した持続可 能な土地利用の誘導

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11 テーマ② 町田駅周辺地域の「商都」としての魅力の強化 ・今後さらに進む都市間競争の激化を踏まえた、町田市の中心市街地固有の魅力の 強化に資する土地利用と市街地空間の誘導 テーマ③ 老朽化が進む大規模団地の再生 ・建築物の老朽化と高齢化が進む大規模団地における、多様な世代が共に暮らし、 地域に開かれた団地への再生 テーマ④ 多摩丘陵の自然資源を活かしたみどり豊かな環境の育成 ・市街化調整区域における、豊かなみどりの保全、良好な集落環境づくり及び骨格 的な基盤整備とあわせた土地利用の誘導 テーマ⑤ 都市計画道路等の整備の時期などを捉えた沿道土地利用の誘導 ・都市計画道路等の整備の時期などを捉えた、沿道市街地にふさわしい土地利用の 誘導 テーマ⑥ 大規模土地利用転換を捉えた適切な規制誘導 ・大規模敷地(工場、教育施設、研究施設等)における予期せぬ土地利用転換等へ の適切な対応 テーマ⑦ 市民・事業者等による都市計画提案制度の活用の手続等 ・市民協働の高まりや地方分権の推進による市の説明責任の増大を踏まえた、都市 計画の見直しの提案を受けるための手続や審査基準等の明確化

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1-2 土地利用基本方針

前節で整理した『人口減少・高齢化が進む社会に対応した持続可能な生活圏の形成』、 『町田の魅力の強化(「商都」「住宅都市」「自然」)』及び『多様な担い手との協働 による個性豊かな地域の育成』の3つの視点と、それを実現するための7つのテーマ毎 に土地利用基本方針を整理する。 【視点1】 人口減少・高齢化が進む社会に対応した持続可能な生活圏の形成 テーマ① 人口減少・高齢化が進む低層住宅地の持続可能性の維持 1 現況・動向 市内の低層住宅地は、道路、公園等の基盤整備の状況及び交通利便性などの地域特 性により異なる傾向が見られる。 主に昭和40 年代から開発が始まった土地区画整理事業や大規模住宅開発により、 基盤整備を含めて計画的に開発された戸建て住宅地(以下、「基盤整備済み地域」と いう)では、おおむね敷地規模が大きく、みどり豊かで良好な戸建て住宅を主体とし た土地利用が図られている。 こうした地域では、開発当初に子育て世代を中心とした居住者が一時期に入居した ため、現在、初期入居世代の高齢化と子ども世代の世帯分離に伴う人口減少が進行し ている。 このような人口減少傾向が見られる地域は、現在、市内に点在しており、中長期的 にはこうした状況が全市に拡大することも考えられ、地域の持続可能性に関わる課題 が深刻化する恐れがある。 □町田市の町丁目別人口増減率(2001 年~2011 年)

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13 一方、その他の地域では、周辺の自然環境とともに昔から継承される住宅地となっ ているが、近年、幹線道路沿道など交通利便性が高い地域では、スプロール的な宅地 開発などによる人口増加の傾向が見られる。 こうした地域による現況及び動向の違いを踏まえて、以下では「基盤整備済み地 域」と「その他の地域」の2つの類型別に整理する。 <基盤整備済み地域> 立地特性の違いによる地域類型毎の現況及び動向を以下に整理する。 ①生活中心地を含む住宅地 ●鉄道駅に近く利便性が高い地域での人口減少 鉄道駅から近く敷地規模の大きい戸建て住宅地では、土地価格が高く、若い世代 が取得可能な住宅が供給されにくい。また、建築協定及び建築協約(以下「建築協 定等」という)による敷地規模や建物用途の規制等もあり、戸建て住宅以外の建築 物が建てづらく、結果として子育て世代等の流入が進まず人口減少の傾向が見受け られる。 ●人口減少に伴う身近な小売店舗等の衰退・減少 近年の人口減少等により店舗等の数及び売上は減少傾向にあり、今後も地域の生 活の拠点として必要な生活利便施設を維持していくためには、購買力を支える一定 の人口を維持していくことが求められる。 ②生活中心地から離れた住宅地 ●交通利便性が低く、高齢化・人口減少傾向がより顕著 今後、初期入居世代の高齢化、子ども世代の転出による人口減少及び鉄道駅から 遠く交通利便性が低いことによる新たな流入人口の減少などにより、空き家・空き 地の増加、地域の活力低下、防犯・防災上の問題などが懸念される。 ●身近な生活利便施設が不足傾向 戸建て住宅を主体とした土地利用であるため住宅地内の身近な生活利便施設が少 なく、今後の高齢化に伴う交通弱者の増加により、買い物難民・医療難民の増加が 懸念される。 ●ゆとりある住環境の維持が課題 計画的な宅地開発により、みどり豊かでゆとりある良好な住環境が維持・形成さ れている。しかし、今後、住宅の老朽化に伴う建替えの際に、敷地分割、みどりの 減少などにより、これまで形成された住環境が失われる恐れがある。 <その他の地域> 基盤整備済み地域以外の地域では、宅地以外に田畑、森林、斜面緑地等の自然系土 地利用や低密度の旧集落的な環境が多く残されている場所も見受けられる。今後、こ うした土地が相続に伴い宅地へと土地利用転換されることが予想され、住宅地にある 身近なみどりの減少が懸念される。 また、こうした地域では、スプロール的な開発により宅地化されてきたため、道路 等の基盤が弱い状況もある。近年においても主要な幹線道路沿いを中心に宅地化が進 んでいる。

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14 2 土地利用の方向性 以上の低層住宅地の現況・動向を踏まえ、道路、公園等の基盤整備の状況及び交通 利便性などの地域特性に応じて、以下のような土地利用を誘導する。 <基盤整備済み地域> 基盤整備済み地域では、計画的に整備した道路や公園等の基盤施設を有効活用する 観点から、一定の人口密度を確保する。 ①生活中心地を含む住宅地 交通利便性の高さを活かし、これまでに形成してきた低層住宅地の良好な住環境及 びみどり豊かな景観を維持しながら、多世代のニーズに対応した住宅供給を促進し、 人口の回復を図る。 日常生活の拠点となる生活中心地では、活力ある土地利用の誘導に向け、生活利便 性を支える商業地として維持・形成を図るとともに、コミュニティの核となるよう適 切な土地利用を誘導する。 ②生活中心地から離れた住宅地 ●子育て世代の流入促進と、良好な住環境の維持・継承 郊外ならではのみどり豊かでゆとりある良好な住環境を維持・継承しながら、子 育て世代の流入を促進し、一定の人口密度の維持を図る。 ●身近な場所への生活利便施設の立地の許容 身近な場所への生活利便施設の立地及び地域活動の場の充実を図ることにより、 歩いて暮らせる生活圏を形成する。 <その他の地域> 今後の人口減少社会を見据え、基盤整備済み地域以外の地域では人口の積極的な集 積は図らず、低密度でみどり豊かな市街地を維持・継承していく。 ●みどり豊かな環境や旧集落の低密度な空間構成の維持・継承 ●基盤整備や地形、景観への配慮 新規の宅地開発については、生活道路等の基盤整備を推進するとともに、周辺の 地形及び景観に配慮する。 また、既存の環境を大きく損なう無秩序な開発とならないよう誘導するとともに、 地域で不足する基盤施設の整備及びゆとりある景観の形成に配慮する。

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15 □低層住宅地の地域類型別の方向性(イメージ) 3 土地利用の規制誘導・実現プロセスの方向性 土地利用の方向を踏まえ、地域特性に応じた規制誘導の方策を以下に示す。 <基盤整備済み地域> 道路、公園等の基盤施設が整った地域では、今後も良好な住環境を維持・保全して いくために、人口の維持・回復に向けて地域特性に応じた土地利用の誘導を図る。 ●建築物の密度・形態規制の緩和・合理化 多世代が住まう環境の誘導に向け、新規住宅供給の阻害要因となる規制がある場 合は、これまでの住環境に配慮しつつ建築物の密度及び形態規制(容積率・建ぺい 率・敷地規模など)の緩和及び合理化を検討する。 なお、緩和に際しては、これまでの住環境が損なわれないよう、市街地の将来像 や住環境の担保手法について、地区住民による十分な議論と合意形成が必要となる。 <土地利用制度の活用方針> *低層住居専用地域での建築物の密度や形態規制の緩和・合理化 *建築協定等の検証・見直し *地区計画(既決定)の検証・見直し 基盤整備済み地域 基盤整備済み地域 基盤整備済み地域 基盤整備済み地域 生活 中心地 生活 中心地 徒歩圏 バス路線 その他の地域 みどり豊かな環境や旧集落の低密度な空間構成の維持・継承 その他の地域 ①生活中心地を含む住宅地 交通利便性の高さを活かし、多 世代のニーズに対応した住宅供 給を促進し、人口の回復を図る (従来の住環境の維持にも配 慮) ②生活中心地から離れた住宅地 子育て世代等の流入による人口 の維持と、郊外ならではの良好 な住環境の維持・継承を両立し 得る土地利用の誘導 例えば・・・ 二世帯住宅などの規模が大きい戸建て住宅の立地を促すため、建ぺい率・容積率規制の緩 和・合理化や、建築協定等のある地域において子育て世代が購入可能な価格帯の土地の供給 を促すため、最低敷地規模規制の一定の緩和を図るなどの方法が考えられる。

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16 ●社会状況の変化に応じた建物用途規制の緩和・合理化 社会状況や住民ニーズの変化をとらえて、住み続けるために必要な生活利便施設 の立地を誘導するため、建物用途規制の緩和及び合理化を図る。 <土地利用制度の活用方針> *建築基準法の用途規制許可の合理的な運用 *建築協定等の検証・見直し *地区計画(既決定)の検証・見直し ●現行のまちづくりルールの担保性の向上(形態・意匠等) 高齢化の進行及び住宅の更新時期を迎える中、建築協定等を持つ地区では、これ までの良好な住環境を維持・継承するため、建築協定の更新や建築協約の見直しを 契機として、「町田市住みよい街づくり条例」に基づく地区街づくりプラン又は地 区計画への移行を推奨していく。 <土地利用制度の活用方針> *地区街づくりプランの決定 *地区計画の決定 <その他の地域> 基盤整備済み地域以外の他の地域では、これまでのみどり豊かな住環境と低密度な 市街地の維持・継承に向けた土地利用規制の導入を図る。 ●良質な開発の誘導基準の検討 新規の宅地開発については、斜面緑地や市街地内のみどりの維持・保全、生活道 路などの基盤整備に向けた良質な開発を誘導する基準の検討を行う。 <土地利用制度の活用方針> *みどりの維持・創出並びに斜面地開発に係る町田市独自の誘導基準の検討 例えば・・・ 既に決定されている地区計画、建築協定等の用途規制などについて、地区住民の意 向や将来像の再検証を踏まえ、緩和及び合理化を図ることなどが考えられる。 現行の用途地域の指定は維持し、これまで形成されてきた住環境を担保しながら、 一定の手続を経た建築物については建築基準法に基づく用途規制の許可を行う方策な どが考えられる。

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17 【視点2】 町田の魅力の強化(「商都」「住宅都市」「自然」) テーマ② 町田駅周辺地域の「商都」としての魅力の強化 1 現況・動向 ●広域的視点からみた町田駅周辺地域の状況 小田急町田駅南口は、2007 年度の商業統計調査によると、小売業の年間商品販 売額が都内で第7位、全国でも 10 位となっており、都内でも有数の商業集積を有 している。 一方、近年、周辺都市の拠点的地区での再開発、リニア中央新幹線などの交通網 の整備などによるポテンシャルアップ並びに幹線道路沿いの郊外型の大規模な店舗 の増加などにより「商都」としての地位の相対的な低下が懸念される。また、旧耐 震基準で建てられた建築物(1981 年以前に建てられた建築物)が多く立地してお り、今後、建替え更新を迎えることが予想される。 ●町田駅周辺地域の土地利用の概況 中心市街地における商業地域での商業・業務系土地利用の広がりは、商業地域の 指定範囲よりも小さく、また容積率の充足率(=使用容積率÷指定容積率)も半分 以下となっている。 これは、道路幅員が狭く建築基準法による建築物の形態規制(道路斜線制限、前 面道路による容積率規制など)により指定容積率が消化できないことが要因の一つ と考えられる。 また、商業地域の一部でマンションの立地が進んでおり、今後も中高層住宅の増 加が予想される。 以下では、中心市街地内の土地利用の現況・動向を把握するため、地域特性によ り3つのゾーンに分類し整理するとともに、中心市街地全体の市街地空間の状況に ついて、整理する。 <ゾーン別の土地利用の状況> ①原町田の商業・業務集積ゾーン 町田駅前のペデストリアンデッキ周辺には大規模な店舗が集積し、ペデストリアン デッキ北側の後背地には路面展開型の店舗が分布している。この周辺は、主に来街者 向けの店舗が集積するゾーンであり、中心市街地の中で最も賑わっている場所となっ ている。 一方、この地区においても今後はマンションの立地の増加が予想され、この対策と ともに継続的な商業機能の集積や連続的な賑わいの形成など、「商都」としての魅力 を維持・発展させることが求められる。 ②原町田の商業・住宅が混在するゾーン 中高層マンションや、商業施設とマンションを併用する建築物が多く、商業地域で はあるものの、近年ではマンションが増えているゾーンである。今後、中高層マンシ

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18 ョンの増加に対応する住環境への配慮とともに、都市型住宅の住民生活を支える住環 境の整備が求められる。 ③中町・森野ゾーン 業務機能、小売店、専修学校・各種学校が多く分布しているゾーンとなっており、 マンションも増加傾向にある。一方、駐車場などの低未利用地も多く、土地利用転換 の機を捉えた適切な市街地の誘導が求められる。 また、増加傾向にある中高層マンションへの対応とともに、都市型住宅の住民生活 を支える住環境の整備が求められる。 <市街地空間の状況> ●安全・安心に回遊できる歩行者空間の不足 道路網については昭和初期の耕地整理事業により碁盤目状となっているが、それ ぞれの街区が大きいとともに道路幅員が狭く、多くの人が集まる中心市街地の都市 基盤としては十分とはいえない状況である。また旧耐震基準で建てられた建築物が 多い地区もあり、中長期的には、建築物の老朽化に伴う、災害時の建築物倒壊及び 建築物倒壊などによる道路閉塞などの危険性の高まりが懸念される。 ●魅力的な広場など憩いの空間の不足 中心市街地には、憩える場所並びに災害時に避難する広場及び空地が少ない。そ のため、来街者にとって魅力ある空間づくりとあわせて、災害時に備えて防災機能 を担う空間づくりが求められる。 2 土地利用の方向性 現状・動向を踏まえ、商業系用途地域の面的拡大又は容積率緩和などの量的拡大で はなく、中心市街地の魅力の質的向上の観点から、ゾーン別の特性及び公共空間の将 来像に応じて、以下のような機能の導入及び空間形成を誘導する。 <ゾーン別の土地利用の方向性> ①原町田の商業・業務集積ゾーン:「商都」としての魅力の維持・強化 町田駅前のペデストリアンデッキ周辺については、町田の「賑わいの核」として、 商業集積を維持又は強化するために、今後も大規模な商業機能を積極的に誘導する。 また、ペデストリアンデッキ北側の後背地では、路面型の店舗による界隈性・雑多性 のある賑わい空間を維持・継承するために、積極的に商業・業務機能を誘導する。 ②原町田の商業・住宅が混在するゾーン:商業・業務・住宅の複合市街地の形成 商業及び業務を中心としながらも都市型住宅の住民生活を支える機能を誘導し、複 合市街地の形成を図る。 また、既に立地が進み、今後も増加が見込まれる都市型住宅については、多様な世 帯の居住に適した良好な住宅ストックとなるように、採光・通風等の住環境に配慮し た建築物を誘導する。 ③中町・森野ゾーン:業務・商業・文化・住宅を主体とした複合市街地の形成 業務機能や新たな商業機能、文化・芸術機能などの集積により、原町田の商業・業

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19 務集積ゾーンとは異なる、安心感のある賑わいや整った街並みを創出する。また、駐 車場などの低未利用地の土地利用転換の機をとらえ、町田の新たな魅力の創出に貢献 する適切な土地利用の誘導を図る。 増加が見込まれる中高層住宅については、将来も良好な住宅ストックとなるように、 採光・通風等の住環境に配慮した建築物を誘導する。 □ゾーン別の土地利用の方向性 ※ゾーン区分は「町田市都市計画マスタープラン(地域別構想編)」より <公共空間> ●建築物の更新にあわせた魅力的な歩行者空間・広場等の誘導 建築物の更新にあわせて、「町田市市街地道路拡幅整備要綱」で定められている 道路幅員の拡幅(セットバック)や中心市街地で不足する魅力的な広場空間の創出 を図るとともに、これらの公共空間沿いにおける賑わい用途の誘導により、公共空 間と沿道建築物が一体となった魅力的な空間の創出や景観の形成を図る。 ③中町・森野ゾーン 業務・商業・文化・住宅を主体とした複合市街地 の形成 ②原町田の商業・住宅が混在するゾーン 商業・業務・住宅の複合市街地の形成 ①原町田の商業・業務集積ゾーン 「商都」としての魅力の維持・強化

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20 3 土地利用の規制誘導・実現プロセスの方向性 土地利用の方向性を踏まえ、賑わいに資する土地利用及び良質な住宅ストックを誘 導するとともに、魅力的な歩行者空間及び広場空間の創出に向けた方策を以下に示す。 ●ゾーン別の土地利用の方向性の実現に向けた建物用途・形態規制の導入 ゾーン別の「土地利用の方向性」の実現に向け、各ゾーンの特性を踏まえて、以下 に示す土地利用の規制誘導手法の活用を図る。 ○賑わいに資する建物用途の誘導 主要な回遊動線沿い等の建築物低層部について、賑わいに資する建物用途(店 舗・事務所などの用途)の誘導を図る。 <土地利用制度の活用方針> *特別用途地区、地区計画等の活用。 □建築物低層部への賑わいに資する建物用途の誘導のイメージ 道路等 (主要な回遊動線) 賑わいのある 通りの形成 事務所 店舗など 事務所 店舗など

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21 ○良質な住宅ストックの誘導 商業地域において、マンションの増加が見込まれる地域では、将来の資産となり 得る良質な住宅ストックを誘導するため、採光・通風等の住環境が一定以上保たれ るための規制導入を検討する。また、その際建築物の配置・形態等については、防 犯性の向上及び居住者コミュニティの醸成に資するものとなるよう留意する。 <土地利用制度の活用方針> *特別用途地区、地区計画等の活用 □住環境に配慮した建築物(マンション)の形態の誘導のイメージ ●魅力的な公共空間の形成 ○歩行者空間等の形成に向けた壁面位置の制限の導入 町田市市街地道路拡幅整備要綱に位置付けられた道路のうち、道路空間確保の必 要性や賑わいに資する効果が高い路線については、当該路線沿いに壁面の位置の制 限を定め、歩行者空間の形成を誘導する。 ○魅力的な歩行者・広場空間の創出に向けた建築物形態規制の緩和 壁面の位置の制限や公開空地の確保などの公共貢献により、建築計画の容積率や 高さ制限を緩和するなどのインセンティブを与える仕組みを活用する。 <土地利用制度の活用方針> *地区計画の活用 *総合設計制度の活用 採光・通風等に配慮したマンションの配置・形態 等の誘導 【規制の例】 ・一定以上の容積率を使用するマンションに対す る規制の導入 ・整形な敷地形状の誘導 ・良好な住環境形成に配慮した建築物配列の誘導 ・高層建築物相互による採光阻害を防ぐため、各 住戸の主採光面の条件を付与 ・多様な家族構成の世帯を誘導するため、一定 床面積以上の住戸を確保するよう誘導 など ドミノ状にマン ションが立地し た場合、採光・ 通風上望ましく ない。また、賑 わいに資する通 りの形成上も好 ましくない。

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22 テーマ③ 老朽化が進む大規模団地の再生 「町田市団地再生基本方針」(2013 年策定)では、住宅都市としての町田の魅力を 高めることを目的に、中長期的な視点から大規模団地を対象とした団地再生の方向性 を示している。本方針では、「町田市団地再生基本方針」等を踏まえ整理する。 1 現況・動向 ●団地の人口減少・高齢化 市内の大規模団地は、建設から50 年近くが経過し、居住者の施設ニーズに応えら れていないなどの原因により、世帯数の減少が進み、さらに単身世帯などの小規模 世帯の増加に伴う居住世帯人員の低下などにより、居住者人口が減少している。 また、団地居住者の年少人口の割合は町田市の平均値と比較すると低く、高齢化 が顕著となっている。そのため、生活支援サービスの充実、屋内外のバリアフリー 化、魅力的な住宅の整備、及び子育て利便性の向上など、選ばれる団地づくりが求 められている。 ●建築物の老朽化 建設から50 年近くが経過した団地が多く、施設や設備の老朽化及びエレベーター 設置の遅れなど、修繕等による住宅の魅力の向上及び建築物の老朽化対策が求めら れている。 ●団地センターの活力低下 団地センターでは一部で空き店舗が目立つなど、商業機能及び身近な生活支援機 能が低下しつつあり、商業や医療などの公共・公益サービス機能の充実を図ること が求められている。 2 土地利用の方向性 町田市団地再生基本方針で掲げる「時代の変化に対応しつつ、地域とともに歩み続 ける団地」という基本理念のもと、多様な世代が住み続けられる居住環境を提供し、 住宅都市として魅力の向上を図るため、以下に実現に向けた方針を示す。 ●まちの魅力を高める団地再生の推進 「町田市都市計画マスタープラン」で掲げる将来都市像と整合した団地再生を行 うことにより市全体の魅力を高める。 ・「にぎわいの拠点」の形成 団地センターを有する大規模団地の再生に当たっては、公共交通を支える都 市基盤の整備、地域密着型の生活利便施設の充実及び魅力ある商業地の育成を 図り、団地のみならず周辺を含めた日常生活の中心地としての再生を図る。 また、都市核の一部を担う町田駅周辺の団地の再生に当たっては、建替えな どを契機として高度利用の推進、子育て機能の充実、業務機能の導入及び道 路・公園・緑地等の基盤施設の充実を図る。

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23 ・公共交通網の強化 軌道系の公共交通の利用が不便な団地の再生に当たっては、全市的なバス路 線網の再編にあわせた乗り継ぎ拠点の整備などを通じて、交通サービスの向上 を図る。 ・「水とみどりの拠点」の形成 水とみどりの拠点に近接する団地については、その拠点整備に配慮した団地 内のみどりの維持・保全を図る。 ●住宅ニーズの変化に対応した団地づくり(団地毎の特性を踏まえた土地利用の再 編) 今後の人口減少や住宅ニーズの変化などに対応するため「立地特性に応じた団地 の再生」、「地域拠点となるコンパクトな生活行動圏の形成」及び「画一型団地づ くりから地域や団地毎の特色を活かした住宅地づくり」に取り組む。 ●市民の豊かな暮らしを支える団地づくり(多様な世代のニーズに対応した生活利便 施設・住環境の誘導) 「多様な世代がともに暮らせる団地づくり」、「団地センターなどを活用した地 域拠点づくり」、「緑の活用と環境負荷の低減」などにより、市民の豊かな暮らし を支える団地づくりを進める。 3 実現プロセスの方向性 土地利用の方向性を踏まえて、団地再生の実現に向けた方策を以下に示す。 ●役割分担による団地再生の推進 団地再生の取り組み主体である住民・事業者・町田市などが、相互に連携し協働 による団地再生を進める。 ●「(仮)町田市団地再生連絡協議会」及び「(仮)地域協議会」の設置 住民・事業者・町田市などがメンバーとなり、団地再生の取り組み方針を検討す る「(仮)町田市団地再生連絡協議会」及び「(仮)地域協議会」を設置する。 ●団地再生を推進する包括的な制度の検討 団地再生に向けての合意形成及び計画策定手続の迅速化など、町田市独自の総合 的・包括的な支援制度を構築する。 <土地利用制度の活用方針> *「一団地の住宅施設」から「地区計画」への移行

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24 テーマ④ 多摩丘陵の自然資源を活かしたみどり豊かな環境の育成 1 現況・動向 ●市街化調整区域は、豊かなみどり・農環境が残る地域 市街化調整区域は、北部丘陵地域、相原町及び三輪町の一部に指定されており、 市内の約24%(約 1,684ha)を占め、市街化調整区域における自然系土地利用の割合 は高く、現在も樹林地・農地を中心とする地域となっており、この豊かなみどり及 び農環境を次世代に引き継いでいくことが求められている。 ●骨格的な基盤施設の整備が予定 多摩都市モノレール及び小田急多摩線、新規都市計画道路といった骨格的な基盤 施設の計画があり、その整備とあわせた適切な土地利用の誘導が求められる。 ●既存集落地の住み続けられる生活環境づくり 集落の生活基盤となる道路の不足、農業従事者の高齢化及び後継者不足による耕 作放棄地の増加といった課題があり、貴重な自然環境との調和に配慮した住み続け られる集落環境づくりが求められる。 2 土地利用の方向性 「町田市都市計画マスタープラン」における土地利用の方針では、源流域をはじめ 優良な自然資源を多く抱える市街化調整区域は、町田市の重要な都市資産であるとと もに、首都圏の貴重なみどり資源である。そのため、「樹林地・農地を中心とする地 区」として豊かな緑農環境を引き続き守り育てていくために必要な都市基盤を確保し ながらも、樹林地や農地などとしての利用を基本に、丘陵の緑地や谷戸の農地などの 自然的土地利用を保全し、みどり豊かな都市を実現することとされており、今後もこ の方針を前提とし、無秩序な市街地の拡大を抑制することを基本とする。 □自然的土地利用(市街化調整区域の土地利用)の方針(出典:「町田市都市計画マスタープラ ン(全体構想編)」) また、基盤施設整備及び既存集落における土地利用の方向性を、以下に示す。 なお、区域区分については、東京都の「用途地域等に関する指定方針及び指定基 準」(2002 年)における市街化区域及び市街化調整区域の設定方針等の章を踏まえ、 東京都と十分に協議を行う。 ・樹林地・農地を保全する地区:現在の緑農環境を保持し、他の土地利用へ の転換を抑制 ・自然環境との調和に配慮する地区:既存集落地や自然的環境の中での居住 施設立地は、低密度な土地利用を誘導(地域全体としての空間的な在り方 を大切にしながら必要な生活環境を整えていく)

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25 ●緑地保全ゾーンなどまとまったみどりの保全 法規制の対象とならない土地利用及び施設の立地による樹林地の減少並びに景観 の破壊に対応するために制定された「町田市市街化調整区域における適正な土地利 用の調整に関する条例」(2009 年6月制定)において、緑地保全ゾーンに指定され ている地域を含むまとまった樹林地や農地について、引き続き土地利用転換を抑制 し、自然環境の保全を図る。 ●集落環境づくりに向けた適切な土地利用の誘導 既存集落地については、住み続けることができる集落環境づくりと貴重な自然資 源(農とみどり、 水系や生態系)の次世代への継承を基本的な目標に、低密度な土 地利用を誘導する。 ・骨格となる道路や生活道路の整備とあわせた土地利用の誘導 地域の骨格となる道路や生活道路の改善とあわせて、みどり豊かな風景に調和 した土地利用の誘導を図る。 ・環境に配慮した既存集落地の居住地づくり 地域の活性化や住み続けられる集落環境づくりを目指して、みどり豊かな自然 との共生、農との共存を目指す環境及び旧集落としてふさわしい景観形成に配慮 した居住地づくりを推進する。 ・自然資源(農とみどり、水系や生態系)の保全と維持管理 まとまった農地の保全や既存集落地と一体となった里山がもつ自然資源の維 持・保全を図る。 □緑地保全ゾーン (出典:町田市市街化調整区域における適性な土地利用の調整に関する条例パンフレットより)

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26 ●骨格的な基盤整備とあわせた周辺の土地利用の誘導 整備予定の幹線道路及び延伸計画のある多摩都市モノレール、小田急多摩線など の周辺地域については、基盤施設整備とあわせて目指すべき土地利用の在り方を検 討した上で適切な土地利用の誘導を図る。また、検討に際しては以下の点に留意す る。 ・都市の質を担保する都市インフラの一つとして捉える 町田の貴重な自然資源である市街化調整区域の魅力を強化するために、単にゾ ーン別の方針のみならず、みどりの多い場所と歴史的に保全すべき場所とのつな がり(ネットワーク)、水と生態系を含めて都市の質を担保する都市インフラの 一つとして捉える視点が重要である。 ・自然災害の視点を踏まえた土地利用 自然災害の危険性が高い、河川沿いや斜面地などの分布状況(急傾斜地等の斜 面崩壊危険度(東京都)、ハザードマップなど)に配慮し、適正な土地利用を図 る。 3 土地利用の規制誘導・実現プロセスの方向性 土地利用の方向性を踏まえ、現行の市街化調整区域の維持を基本としつつ、基盤施 設整備とあわせた土地利用の誘導や既存集落地の維持に向けた方策を以下に示す。 ●自然環境の保全に向けた地域制緑地制度等の適切な運用 都市計画緑地及び特別緑地保全地区の指定区域の拡大を図るとともに、風致地区 の活用を含めた地域制緑地制度等の運用を定める。 ●自然環境との調和に配慮した土地利用の誘導 基盤施設整備や既存集落地においては、ゆとりある田園型居住地の形成に配慮し た建築物の用途及び形態規制を導入する。 <土地利用制度の活用方針> *市街化調整区域における、地区計画等の活用 例えば… ・ゆとりある低密度な空間が形成されるよう、敷地規模規制、壁面位置の制限等を 定める。 ・建物用途及び高さ制限については、低層住宅を基本としつつ、住み続けるための 身近な店舗等の立地を許容する制限とする。 ・建築物の形態・意匠・色彩、外構の緑化及び生垣の設置(ブロック塀の規制等) を誘導し、自然環境との調和に配慮した景観形成を誘導する。

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27 【視点3】 多様な担い手との協働による個性豊かな地域の育成 テーマ⑤ 都市計画道路等の整備の時期などを捉えた沿道土地利用の誘導 1 現況・動向 これまで町田市の都市計画道路等の沿道における用途地域は、地域の特性・将来像 を踏まえ、主に下記の2通りの指定が行われてきた。 ・主要な幹線道路沿道については主に準住居地域を指定し、自動車関連施設をはじ めとする商業・業務・サービス施設と住居機能とが調和する土地利用を誘導 ・その他の路線については、主に第二種中高層住居専用地域を指定し、中高層住宅 を中心に生活に必要な一定の商業・サービス施設の立地を許容する土地利用を誘 導 また、2004 年から中高層建築物の高さに対する一定のルールとして、斜線型の高度 地区とあわせて31mの絶対高さ制限を指定し、後背地の低層専用住宅地への環境に配 慮してきた。 一方、都市計画道路等沿道の土地利用は、「町田市都市計画マスタープラン」等に おいて、土地利用の方向性が示されているが、地区計画を目指した地元主体のまちづ くりの連携と道路整備のタイミングがあわない状況があり、都市計画道路等の沿道に ふさわしい土地利用が図れない状況もある。 2 土地利用の方向性 都市計画道路等の沿道については、地区住民への十分な説明を行い、都市計画道路 等の整備時期などを捉えた沿道市街地にふさわしい土地利用の誘導を図る。 後背地に低層専用住宅地が隣接する場合については、低層住宅地の住環境に配慮し た中層建築物等の誘導を図る。 3 土地利用の規制誘導・実現プロセスの方向性 ●都市計画道路等沿道の適切な土地利用の誘導 都市計画道路等の沿道では、道路整備の時期などを捉えて、「町田市都市計画マ スタープラン」等に示す土地利用を誘導する。 また、指定する用途地域の類型及び後背地の特性を考慮し、建築物の形態規制を 導入する。 ●道路整備等を契機とした地区のまちづくりを推進 都市計画道路等沿道の後背地では、道路等の整備及び用途地域等の土地利用規制 の変更を契機とした地区主体のまちづくりを推進する。

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28 □都市計画道路等の沿道の適切な土地利用の誘導(イメージ) ※沿道においては、斜線型の高度地区とあわせて指定 絶対高さ制限を 31mより低く指定 絶対高さ制限10m (低層専用住宅地) (低層専用住宅地) (都市計画道路等) 絶対高さ制限 31m 絶対高さ制限10m (低層専用住宅地) (低層専用住宅地) (都市計画道路等) 後背ゾーン 沿道 ゾーン 後背ゾーン ゾーン沿道 沿道 ゾーン 沿道 ゾーン 後背ゾーン 後背ゾーン

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29 テーマ⑥ 大規模土地利用転換を捉えた適切な規制誘導 1 現況・動向 近年、工場や教育施設、研究施設などの大規模敷地において、突然の土地利用転換 により、周辺の市街地環境に大きな影響を与える建築物が立地し、周辺住民とのトラ ブルに発展するケースが見受けられる。 ●工業系地域における大規模敷地の土地利用転換 準工業地域等では、工場や倉庫等の撤退後に、緩い建築規制を使い、大規模なマ ンションなどへ土地利用転換される傾向が見受けられる。これにより、工場等の操 業環境への影響や、工場等と住民の市街地環境に対する考え方の相違による地域コ ミュニティの関係悪化が懸念される。 また、こうした地域では、周辺住宅地より道路等の基盤が比較的弱く、予期せぬ 土地利用転換により、交通・防災などの問題も懸念される。 ●低層住居専用地域に隣接する教育施設、研究施設などの土地利用転換 教育施設、研究施設などの大規模敷地では、低層住居専用地域の中に島状に中高 層住居専用地域が指定されているケースが多く、予期せぬ土地利用転換により周辺 の市街地環境に大きな影響を与える恐れがある。 ●適切なタイミングで市が関与できる仕組みが不十分 現在、一定規模以上の開発事業計画においては、建築計画の概略設計後に事前協 議を行っていることから、建築計画等に対する町田市の要望が取り入れられないケ ースも見受けられる。 2 土地利用の方向性 大規模敷地の予期せぬ土地利用転換に備えて、これまでより早い段階で町田市が関 与できる仕組みを確立する。 □低層住居専用地域での大規模な土地利用転換のイメージ 低層住居専用地域 大規模な土地利用転換

参照

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