• 検索結果がありません。

2 マラソン記録の変遷 27 歳に初マラソンを走って今年で28 年が経過したが 仕事や家庭等の通常の社会人が経験する人生の節目があった 仕事では多くの異動や転勤があり 家庭では結婚 子育て 介護等大きな うねり があった その うねり とマラソンの記録を重ね合わせると大きく4つのステージに分けられる

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "2 マラソン記録の変遷 27 歳に初マラソンを走って今年で28 年が経過したが 仕事や家庭等の通常の社会人が経験する人生の節目があった 仕事では多くの異動や転勤があり 家庭では結婚 子育て 介護等大きな うねり があった その うねり とマラソンの記録を重ね合わせると大きく4つのステージに分けられる"

Copied!
10
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

マラソン練習と実践・・理想に向けて

平成28年12月 德留英裕 1 はじめに 国体の登山競技で知り合ったランナー(注1)の影響で27歳からレースを目的 としたジョギングをはじめたが、27歳の初マラソンは4時間オーバーで完歩(完 走ではない)する厳しい洗礼を受けた。それから28年が経過したが、「練習をしっ かりしないとマラソンは走れない」との気持ちはこの時の経験が大きく影響してい る。 マラソンに向けての練習の現在の考え方は、「計画的なマラソン練習」をはじめた 31歳(走歴5年目)の頃と大きく変わっていないが、今では理論的なマラソン練 習方法がいくつか提唱されその効果も確認されているようだ。還暦まであと5年余 り。つまり、本格的なマラソン競技期間(注:福岡国際マラソンの有資格期間)があ と僅かとなったことを実感したことで、残りの期間をより効果的に過したいと強く 望むようになり、今回、自分の練習方法を客観的に検証することにした。 まずは、自分の今の練習スタイルに至った経緯を述べ、具体的な検証を行ってみ たい。 (注1)畑中九州男さん 元宮崎市役所職員

(2)

2 マラソン記録の変遷 27歳に初マラソンを走って今年で28年が経過したが、仕事や家庭等の通常の社 会人が経験する人生の節目があった。仕事では多くの異動や転勤があり、家庭では 結婚、子育て、介護等大きな”うねり”があった。その”うねり”とマラソンの記 録を重ね合わせると大きく4つのステージに分けられる。 (表1) 年齢別マラソンベストタイム 2016年12月現在 年 齢 ベストタイム 備 考 ステージ 27歳 4:??’??” 初マラソン 28歳 2:56’??” マラソン2回目でサブ3 29歳 2:47’46” 30歳 2:47’23” 「計画的なマラソン練習」実施前 31歳 2:37’09” 別府大分マラソン資格取得(40分) 32歳 2:33’45” 33歳 2:31’04” 34歳 2:28’46” 東京国際マラソン資格取得(30分) 35歳 2:25’32” 福岡国際マラソン資格取得(26分) 36歳 2:25’53” 37歳 2:24’35” 38歳 2:23’43” 生涯自己ベスト 39歳 2:27’39” 40歳 2:27’55” 41歳 - 故障で出走なし 42歳 2:25’39” 福岡国際マラソン資格再取得(27分) 43歳 2:27’46” 44歳 -(5kDNF) 途中棄権 45歳 - 故障で出走なし 46歳 2:46’52” 47歳 2:35’16” 福岡国際マラソンB資格取得(45分) 48歳 2:34’33” 49歳 2:37’10” 50歳 2:33’23” 51歳 2:39’54” 福岡国際マラソンB資格アップ(40分) 52歳 2:37’47” 53歳 2:34’58” 54歳 2:34’35” 55歳 2:34’59” 福岡国際マラソンB資格アップ(35分) 初 期 順 調 期 故 障 期 見 直 し 期

(3)

(1)ステージ:初期 ・・・・予想以上の成果 当時(約28年前)は今のような理論的な練習方法は殆どなく、有名な実業団選 手の練習をベースに、市民ランナー向けの練習方法が雑誌に掲載されている程度で あった。当時はインターネットもなく、地方で情報が少ない環境では試行錯誤の状 態で、唯一、全国のマラソン大会で知り会った市民ランナーに練習方法を聞き、そ れをアレンジしながら模索して自分なりの計画をたて実行していった。 計画的なマラソン練習を始める前のタイムは30歳の時が2時間47分台だった が本格的なマラソン練習を開始すると記録は格段に向上し、1年後の31歳には 約10分も大幅に短縮する37分台を達成。計画的な練習の重要性を確認した時で もあった。 (2)ステージ:順調期 ・・・・生涯ベストタイム その後も32歳に33分、33歳31分と少しずつ記録を縮め、4年後の34歳 の時にはついに28分台と東京国際マラソン(注:現在は東京マラソンへ移行)や びわ湖毎日マラソンの出場資格を得ることができた。さらに、35歳には25分台 に突入し当時の国内最高レベルの福岡国際マラソンの出場資格を得て(注:200 4年から参加資格の大幅緩和)、38歳には生涯自己ベストの23分43秒を達成す ることができ、20分台も努力すれば可能ではないかと感じはじめた。 (3)ステージ:故障期 ・・・・環境の変化と加齢等による記録低下 しかし、36歳での結婚が一つの契機となり、出産、県外への転勤、育児、仕事 のストレス等が重なり、自己ベストを出した後は大きな故障が続き思うような記録 が出せなくなってきた。また、故障明けに無理して以前の練習内容を追ったせいか、 40歳を過ぎると、毎年長期の故障に悩まされはじめ、マラソンが全く走れない年 も出て走力は徐々に低下していった。40歳後半には誰もが経験する「両親の介護」 等様々な要因による練習不足、それに伴う故障発生と悪循環が続き46歳には46 分までタイムが低下し、福岡国際マラソンB資格(45分)すら切れなくなってい た。 (4)ステージ:見直し期 ・・・・最後の挑戦 50歳近くなると両親が他界したことや子供の成長などで練習時間が確保し易く なり、また、「肉体が衰えてる」という現実を直視し練習内容を見直すことにした。 目標は「故障しないこと」。故障すると若い頃とは違い完全な回復にはかなり時間が かかり、結果的に走力が低下し、数年も続くと大幅にタイムが落ち気分的にも強い 練習をする気持ちが萎えてくる。 故障 → 体力低下 → 記録低迷 → モチベーション低下 → 練習不足 → 故障 といった負の連鎖におちいりやすくなる。具体的には、ジョグやインターバルのス ピードをかなり落とし、時間をかけて徐々に強度を高めように変更していったとこ ろ、なんとか一定の成果が出るようになった。50歳で33分に戻し55歳でも3 4分となんとか最低限の走力を維持している。

(4)

3 年間行事にあわせた練習計画 ランニングは趣味の大きな柱とはなっているが、実はその他にも山歩きやフライフ ィッシング等のアウトドアの趣味を楽しんでいる。春から夏にかけてがアウトドアの 趣味を中心に、秋から初春にかけてがフルマラソン出場を目的としたランニング中心 とした時期となる。結果として集中して練習する時期と休養期が設けられたことにな り、息が長くフルマラソンを走ることができているのではないかと思っている。 (表2)年間スケジュール 月 ステージ 月間距離 km 特徴と注意点 4月 休養期 200~250 ・トラックレース中心 3~4本 (5,000m) 5月 〃 200~250 ・練習はジョグとインターバル程度 6月 〃 200~250 ・土日は他の趣味(釣り、写真等)にあてるため、 20km以上の長距離練習は行わない。 7月 〃 200~250 8月 準備期 300~400 ・9月からのマラソン練習へ向けての準備期間 ・合宿等で20km以上の走り込み開始。 ・中旬以降、週末に長距離走を実施。 25km程度から開始し30kmまで 9月 強化期 1 400~500 ・残暑が厳しいことから、ペースは遅くなること が多い。 ・トラックレースでスピードを確認 ・毎週末の距離走を継続。 10月 強化期 Ⅱ 450~550 ・中旬のハーフマラソンで状態を確認。 ・月末までには40km走を開始する。 ・前半の40km走以降、徐々に距離を減らし下旬 11月 強化期 Ⅲ 400~450 のハーフマラソンで最終確認。 ・上~中旬のドリル練習(距離走+ペース走)で マラソンの最終段階へ。 ・第1週に福岡国際マラソン 12月 マラソン期Ⅰ 250~300 ・マラソン終了後は2週間程休養。その後インタ ーバル中心の練習。 ・忘年会も多く集中して走れない時期。 ・第2週に市町村駅伝。 1月 駅 伝 期 Ⅰ 250~300 ・2月の駅伝とマラソンへ向けた練習を行うが中 途半端な練習になりがち。 ・第1週に南九州駅伝。第2週に西日本マラソン。 駅伝期Ⅱ ・マラソンは脚づくりの期間が不足することとな 2月 マラソン期Ⅱ 200~250 り、10年以上満足な結果は得られていない。・

(5)

・特に1月に市町村駅伝が始まってからマラソン の練習が難しくなった。 ・ランニングは休養的な位置づけに。 3月 休養期 200~250 ・週末の距離走は行わないがランニングの感覚を 維持するためトラックレース等に参加する。 20年近く変わっていないので、おおまかなスケジュールはほぼ固定されている。 (1)3月~7月(休養期) いくつかのトラックレースやロードレースには出るものの、「記録を狙う」視点で はなく「現状を確認する」という程度での参加となる。気分もリフレッシュされ9 月からの「きついマラソン練習」に取り組む気持ちを高める充電期間ではないだろ うか。 (2)8月~2月(マラソン期) 現在、重きを置いているレースは以下の3レース。12月福岡国際マラソン、2 月南九州駅伝、延岡西日本マラソン。自分にとってはどれも手を抜いて走ることは できない大会であり、その大会に向けた練習計画をおおまかに立てており20年以 上基本となる考え方は変わっていない。 8月 準備期 9月~11月 強化期 12月 マラソン期Ⅰ 1月 駅伝期 2月 駅伝期、マラソン期Ⅱ

(6)

3 具体的な練習内容 2 マラソン記録の変遷 に記載されているとおりフルマラソン記録の低下や年 齢の経過にあわせ練習強度をかなり落としてきている。ちなみに、近年の練習内容 を記載してみた。 (表3)具体的練習状況(平成27年度) 月 週 km ポイント練習等 (5) 0 なし 8 月 1 53 (日)記録会(5,000m 18'31") 2 110 (金)ペース走(14.7k/4'06”) (日)スローヒル(600m×7) 準 備 3 108 (火)3,000m走(10'45”)(日)記録会(3,000m10'13" 5,000m17'33") 期 4 91 (水)ペース走(14.7k/4'05") (日)ペース走(18.0k/4'03") (1) 15 ※ポイントなし 計 377 1 88 (火)(400×10 22'40") (日)スローペース走 (25k/4'46") 9 月 2 137 (金)ペース走(14.7k/4'05”) (土)距離走(30km 2:02'25"/4'05") 強 3 139 (土)スローペース(20k/4'25”) (日)距離走(30km 1:58'18"/3'57") 化 期 4 176 (水)(400×10 24'14") (日)距離走(30km 2:06'07"/4'12") Ⅰ 5 58 (火)(400×10 22'21") ※※右アキレス痛 計 598 (5) 18 ※ポイントなし ※※右アキレス痛 10 月 2 118 ※ポイントなし 強 3 176 (水)(1000×3/3'23")(日)綾ハーフ(21km 1:18'17"/3'43"+ 23k帰宅) 化 期 4 120 (火)ペース走(14.7k/3'53”) (土)記録会(5,000m16'57") Ⅱ (日)距離走(35km 2:24'37"/4'08") 5 113 (月)ビルド(17k/4'10"~3'55")(土)距離走(40km 2:39'23"/3'59") 計 545 (5) 16 ※ポイントなし 11 月 1 156 (火)距離走(30km 1:54'32"/3'49")(木)(1000×5/3'24" 22'08") (土)距離走(40km 2:45'55"/4'09")(日)川南ロード(10km 38'29")

(7)

強 化 2 111 ※※左股関節痛 (日)つわぶきハーフ(21km 1:17'52"/3'41") 期 Ⅲ 3 76 (火)(400×10/78" 22'39") (木)(1000×5/3'24" 21'50") 4 122 (月)ペース走(20k 1:14'43"/3'53”)(火)(400×10/77" 22'15") (木)(1000×5/3'20" 21'20") (1) 12 ※ポイントなし 計 493 1 93 (火)(400×10/82" 23'28") (木)(1000×3/3'22") 12 (日)福岡国際マラソン(42km 2:34'35"/3'40") 月 2 79 (日)青島太平洋マラソン伴走(42km 3:51'19") マ ラ 3 46 ※休養(ジョグ3日) ソ ン 4 74 (火)(400×10/78" 22'27") (水)児湯駅伝(2k 6'51") 期 (土)部記録会(8.4k 30'45"/3'40”) Ⅰ 5 79 (火)距離走(30km 1:59'01"/3'58") 計 371 (5) 69 (日)距離走(30km 1:56'55"/3'54") 1 月 1 100 (木)(400×10/82") 駅 2 102 (月)市町村駅伝(2.2km 7'11")(火)ペース走(8000 29'21"/3'40”) 伝 (木)(1000×5/3'23" 21'33") (金)距離走(30km 1:54'59"/3'50") 期 (日)地区対抗駅伝(4.8km 16'48") Ⅰ 3 62 (火)ペース走(8000 30'13"/3'47”) 4 101 (木)(1000×5/3'30" 22'30") (土)ペース走(8.4k 30'36"/3'39”) 計 434 2 1 100 (木)(1000×3/3'22") (日)南九州駅伝(8.9km 31'11") 月 2 97 (木)(1000×3/3'22") 駅 (日)延岡西日本マラソン(42km 2:46'48" ※トイレ、強風) 伝 ・ 3 25 ※ポイントなし マ ラ 4 31 ※ポイントなし ソ ン (1) 10 ※ポイントなし 期 計 263

(8)

4 参考としたランニング雑誌 (1)マラソントレーニング(25年前に購入) 陸上競技者(高校生等)向けの雑誌 練習の基本を勉強した雑誌。正確な雑誌名は不明だが、以下の内容は今でも覚えて いる。 ・2時間30分を切るには19分/5kmで50km走るスタミナが必要。 ・マラソンまでに3ヶ月間の練習期間が必要。 ・1週間の練習メニューにメリハリをつけて練習すること。週中と週末のポイント 練習(インターバルと距離走) (2)ゆっくり走れば速くなる マラソン丸秘トレーニング(25年頃前に購入) 佐々木功 ランナーズ NEC陸上部監督、浅井えり子などの選手を育てる。 「マフェトン理論」に通じるところがあるが、理論ではなく自分自身とNEC 陸上 部監督としての実践と経験に基づいたトレーニング法。LSD(Long Slow Distance) を総トレーニングの 90%程度とする。LSD の効果が出るには最低 3 ヶ月。ここを 我慢できずにスピード練習をして失敗する例が多いことを戒める。 5 アドバイスを受けたランナー (1)江頭 徹さん(福岡県) ・私のマラソンの師匠的な存在でマラソンレジェンドの一人。25歳頃より走 り始め現在まで200以上のフルマラソンを完走。55歳の現在でも40分 の記録を維持している。フルマラソンのベストは27分台。 (2)日高 一昭さん(宮崎県) ・宮崎県の最強の市民ランナー。28歳の頃に20分台で走っている(第4回青 島太平洋マラソン)。練習は20km/4分・kmがメインで月600~900 km走っていたことが印象的。一人で練習することの大切さを教えていただい た。 (3)吉村 豊和さん(大阪府) ・川内選手が登場するまでの「最強の市民ランナー」。メイン練習は15 kg の荷 物を背負った往復20kmの通勤ラン。レースにかける集中力を見習った。 ベストは驚愕の15分台。

(9)

6 参考とすべきランニング理論 (1)アドバンスマラソントレーニング (以下他のブログより引用)http://d.hatena.ne.jp/gawaokun/ 上記の本で紹介されている週137k 以上のトレーニングを参考にしてトレーニン グプログラムを組むことにした。本書では、レースまでの期間が18 週のトレーニ ングプログラムと、それよりコンパクトな12 週のトレーニングプログラムが、週 88k ~週 137k 以上のレベルに分けて紹介されている。 12/6 の福岡国際を目標とした場合、8/3 が 18 週前で、今週始めの 8/31 日時点で 14 週前ということになる。今回の場合は一応 8/3 から走り込みを始めてはいるが、 8/17~8/30 まで 2 週間空白が空いてしまっている。途中フルを走っているので全くの 空白というわけではないので、18 週のトレーニングプログラムをベースとしつつ、 実質的には14 週に圧縮アレンジしたプログラムを組んでみた。 本書のトレーニングプログラムを採用してみた理由は、フルマラソンを走ること だけを目標としたマラソンに特化した練習メニューが組まれているからだ。今まで はがむしゃらに距離走もスピード練習も頻度や適正ペースがわからず目一杯やって 故障したり、疲労がたまりすぎて回復期間が長期化してしまうことが多かった。 このトレーニングプログラムの基本はとなっているのは以下のようなもの。 1 ロング走/ミディアムロング走(26k 以上/18k~24k 程度。目標とするレースペー スより10~20%遅いペース。目標ペースは 3'20 なので 4'~3'40 程度) 2 マラソンペース走(前半をロング走ペース、後半はマラソンレースペースぐらい まで上げる) 3 有酸素走(16k 以下。レースペースより 15~25%遅いペース。総トレーニング量 を増やす目的。疲れすぎるようならペースを落とす) 4 LT 走(6~11k 少なくとも 20 分間。15k やハーフのレースペース。3'10~15 程度) 5 回復走(回復を促進するようなリラックスしたペースでの短いランニング) 6 インターバル(600~1600m、現時点での 5k レースペース。頑張りすぎない。同 じ週におこなう重要な練習までに疲労が取れるスケジュールを設定する) 7 スピード走(50~150m の反復、いわゆる流し。ピッチとフォーム改善。速い回 転を維持するための神経系を鍛える) 感触としてはロング走の適正ペースである 4'~3'40 程度ならそれほど疲れを残さず に走りきることができ、なんとか継続して行うことができるかな、という感じ。 長いな、と感じることは多かったが、ガマンすれば十分こなせる練習ではあるし、 距離への耐性は慣れで徐々に楽になっていくと思う。ただ、トレーニング量がかな り多めなので仕事がいそかしかったり生活習慣が乱れたりすると一瞬で崩壊する、 気が抜けない練習である。しっかり睡眠と栄養をとり、できるだけマラソン以外の 予定は入れないよう禁欲的に取り組んでいきたい。

(10)

(2)ダニエルズのランニング・フォーミュラ – (著)ジャック・ダニエルズ

Runner’s World 誌において”The World’s Best Coach”と称されたダニエルズ氏 の書。生理学的背景から練習メニューの組み立て方、期分けの方法などが詳細に記 されています。この書籍の大きな特徴としては「誰にでも、どの種目(800 からマ ラソン)にも当てはめられる」ということに尽きます。目標タイムからの練習メニ ューではなく、現在の自分の実力から練習メニューを組み立てていくので、実力以 上の練習をしてしまう危険性がありません。また、日本のトレーニング本で無視さ れがちな期分けの重要性、その実践方法についてかなりのページが割かれており、 数ヶ月単位での練習メニューが誰でも自分に合ったスタイルで組み立てられるのは 魅力です。 当然、内容が充実している分読み込むには少々時間と手間を要します。焦らずじ っくりと読み進めていくのがいいでしょう。 (3)リディアードのランニング・バイブル – (著)アーサー・リディアード 言わずと知れた古典的名著。「期分け」「走り込み」の概念を陸上界に定着させた 素晴らしい本です。世界中の長距離選手がなぜ鍛練期に月間数百キロもの走り込み を行うのかがこの本を読めばわかります。瀬古利彦を育てた中村清氏や、高橋尚子 を育てた小出義雄氏など多くの日本の指導者に影響を与え、日本マラソンの全盛期 を支えた側面の一つと言っても過言ではありません。 ここまでべらぼうに褒めてきましたが、この本にも欠点はあります。というのも、 現在では否定された「乳酸=疲労物質説」を広めた悪名高い本でもあるからです。 ですので、生理学的背景の節は片目をつぶって読み流しましょう。

参照

関連したドキュメント

が作成したものである。ICDが病気や外傷を詳しく分類するものであるのに対し、ICFはそうした病 気等 の 状 態 に あ る人 の精 神機 能や 運動 機能 、歩 行や 家事 等の

と言っても、事例ごとに意味がかなり異なるのは、子どもの性格が異なることと同じである。その

巣造りから雛が生まれるころの大事な時 期は、深い雪に被われて人が入っていけ

 今日のセミナーは、人生の最終ステージまで芸術の力 でイキイキと生き抜くことができる社会をどのようにつ

自然言語というのは、生得 な文法 があるということです。 生まれつき に、人 に わっている 力を って乳幼児が獲得できる言語だという え です。 語の それ自 も、 から

下山にはいり、ABさんの名案でロープでつ ながれた子供たちには笑ってしまいました。つ

社会的に排除されがちな人であっても共に働くことのできる事業体である WISE

年齢別にみると、18~29 歳では「子育て家庭への経済的な支援」が 32.7%で最も高い割合となった。ま た、 「子どもたち向けの外遊びや自然にふれあえる場の提供」は