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Oracle Enterprise Managerを使用したOracle Application Serverの管理

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Oracle Enterprise Manager を使用した

Oracle Application Server の管理

Oracle ホワイト・ペーパー

2007 年 2 月

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Oracle Enterprise Manager を使用した Oracle

Application Server の管理

はじめに

グローバルな競合が要求されるあらゆる企業では、ミドルウェアに多くのコン ポーネントをホストする必要があります。多くのシステムを管理するコストと作 業は以前から重要でした。また、コンポーネントやアプリケーションが追加され ると、コストが大幅に増加する可能性があります。Oracle Enterprise Manager 10g を使用すると、企業が拡大してもこれらの管理コストをほぼ定額料金で維持でき ます。Oracle Enterprise Manager は、多くの Oracle Fusion Middleware コンポーネン トを一元管理することにより、これを実現します。このような統合管理は、監視、 管理、および診断だけではなく、プロビジョニング、クローニング、およびパッ チ・ソフトウェアにも適用されます。これらの多くのタスクを個別に実行すると、 面倒で時間がかかり、エラーが発生しやすくなります。このホワイト・ペーパー では、アプリケーション・パフォーマンス管理、グリッドの自動化、および構成 管理の領域の課題(すべての IT 企業を悩ませる課題)を示すさまざまな状況を扱 います。このホワイト・ペーパーを読むと、Oracle Enterprise Manager 10g を活用 した費用効率の高い効果的な方法でこれらの各課題に対処する方法を理解できま す。

アプリケーション・パフォーマンス管理

"カリフォルニアの時刻は午前 2 時 34 分。Evan はアプリケーションのパフォーマ ンス低下に関する苦情を寄せたオーストラリアのエンド・ユーザーについて、ヘ ルプ・デスクから 5 ページ目の資料を受け取ったところです。Evan は、全員を起 こし、ブリッジ回線に接続させて問題を診断しなければなりません。これは、互 いに責任を押し付けあう可能性が常にあります。時間がかかるだけではなく、問 題が長引くとビジネスに影響します。彼は、このような問題に事前に対処して企 業のコストを削減するソリューションを必要としています。" アプリケーション・パフォーマンス管理 機能は、企業の利益が減少する前にあら かじめ潜在的な問題を識別し、これらの 問題を診断および解決するために必要な 工数を最小限に抑えることによって、 TCO(総所有コスト)を削減します。

このような状況を実際に経験したことはないでしょうか。Evan が Oracle Enterprise Manager を使用すれば、この状況を回避できたはずです。Oracle Enterprise Manager によって、Evan は、問題がエンド・ユーザーに影響を与える前に潜在的なパフォー マンスの問題を識別できたはずです。また、Oracle Enterprise Manager を使用して 根本原因を識別することによって、Evan は問題をすばやく効率的に診断できたに 違いありません。

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実際のエンド・ユーザー・エクスペリエンスの監視

Evan の問題は、Oracle グリッド・プラットフォームの重要な要素である Oracle Enterprise Manager を使用せずに企業システムを管理すると決めたときから始まっ ています。Oracle Enterprise Manager を使用すると、管理者は、すべての Web アプ リケーション・ユーザーが経験する実際の応答時間を測定できます。Oracle Application Server Web Cache、Oracle HTTP Server、または Apache HTTP Server で 構成する場合、Oracle Enterprise Manager によって、管理者は、エンド・ユーザーが Web サイトにアクセスまたはナビゲートするときに生成される応答時間のデータ を監視できます。各ユーザーおよびアプリケーションの各ページの応答時間が追 跡されます。これによって、エンド・ユーザー・エクスペリエンスをより深く理 解し、ユーザーに重大な影響を与える前に潜在的な問題を検出できます。管理者 は、訪問者、ドメイン、ユーザー定義の地域、またはこれらの基準の組合せごと の応答時間を参照できます。たとえば、Evan は、パフォーマンスの低下がオース トラリアなど特定の地域のユーザーだけの問題なのか、すべてのグローバル・ユー ザーの問題なのかを判断するために、ドメインまたは地域情報とともに URL の応 答時間を追跡できたはずです。 重要なページを一度に参照できるように、重要な URL のウォッチ・リストを設定 することもできます。たとえば、応答時間に関係なく、アプリケーションのホー ムページを詳細に監視することは重要です。

エンド・ユーザー・コミュニティからのトランザクションの事前監視

実際のエンド・ユーザーを監視する以外に、Oracle Enterprise Manager を使用する と、管理者は、代表的なエンド・ユーザー・コミュニティからのトランザクショ ンをシミュレートおよび監視できます。ベスト・プラクティスは、特定の一般的 な属性に基づいてエンド・ユーザーを異なるコミュニティに分割します。たとえ ば、オーストラリアを含む世界各地に主要な顧客を持つ Evan の会社のようなグ ローバル企業は、物理的な場所に基づいてユーザー・コミュニティを定義する必 要があります。次に、各コミュニティで 1 つ以上のビーコンを指定して、複数の Web トランザクションを実行する必要があります。これによって、Evan は、すべ てのグローバル・コミュニティでサービスを適切な応答時間で使用できることを 確認できたはずです。

トポロジを使用したエンドツーエンドのアプリケーションの表示

Oracle Enterprise Manager は、アプリケーションのトポロジを調査する機能が豊富 なビューを提供します。このトポロジ・ビューアは、アプリケーションのすべて のコンポーネントをマップし、アプリケーションと依存状態にあるもの(他のア プリケーションとサービスおよびシステム・ハードウェアとソフトウェアのコン ポーネントを含む)との関係を示します。Oracle Application Server Farm または Oracle Application Server Cluster 全体のルーティングの関係とルーティングの詳細 (コンポーネント間で使用されるポートやプロトコルなど)を示すトポロジ・ ビューも提供されます。このデータは、アプリケーション内の依存性またはアプ リケーション・スタックを通じたリクエストのフローの理解、問題のトップから ボトムへの追跡、または高いレベルのコンポーネント障害の影響のボトムから トップへの調査に非常に役立ちます。管理者は、トポロジ内の領域からドリルダ ウンして、問題の根本原因をすばやく調査できます。

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1管理者は、トポロジ・ビューアを使用して、特定の Web アプリケーションをサポート するコンポーネント間の関係を理解できます。

エンドツーエンドの完全なアプリケーション・インフラストラクチャの

監視

これまでの説明の大半は、サービスまたは Web アプリケーションの観点からパ フォーマンスの問題を検討し、根本原因を診断および識別するためにドリルダウ ンするトップダウンの監視に関する内容でした。サービスをホストする基本とな るシステム・コンポーネントの継続的な監視が重要なように、このトップダウン の方法は、ビジネスの成功に不可欠です。つまり、サービス自体を監視する以外 に、基本となる Web サーバー、J2EE コンテナ、データベース、またはオペレー ティング・システムを監視することが必要です。Oracle Enterprise Manager は、こ のような広範な監視を標準で提供します。オラクルが推奨するしきい値の設定に 基づいた自動パフォーマンス監視および重要なアラートに対するデフォルトの電 子メール通知を使用して、管理者は、重要な問題が IT インフラストラクチャに影 響する場合に確実に通知を受け取ることができます。経験の浅い管理者には、オ ラクルが提供する標準の推奨設定があります。経験豊富な管理者は、これらのし きい値を特定の要件に合わせて柔軟に微調整できます。 また、システム・コンポーネントと実際のサービスに使用できるこのような監視 情報は、リアルタイムで参照したり履歴を参照したりできます。履歴データを使 用すると、管理者は、一定期間にわたるパフォーマンスの分析、問題が再発生し た場合の過去の問題の診断、動向の検索、他のアプリケーション・サーバー間の データの比較、および今までのパフォーマンスと可用性の報告を実行できます。 Evan の状況では、Web アプリケーションの現在の低いパフォーマンスを把握し、 可能性のある動向を確認してパフォーマンスの履歴を参照できたはずです。

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包括的なアプリケーション診断の実行

Oracle Enterprise Manager は、アプリケーションのパフォーマンス低下に関する問 題を診断して、アプリケーション・スタック内の問題の領域を特定する強力な機 能を提供します。包括的な診断ツールによって、管理者は、SQL とアプリケーショ ン・サーバー(サーブレット、JSP、EJB、および JDBC 時間を含む)におけるア プリケーションのさまざまなレイヤーに費やした時間の観点から、エンド・ユー ザーのリクエストを参照できます。問題を診断する Oracle Enterprise Manager の追 加のインテリジェント・メカニズムは、アプリケーション・パフォーマンスの相 関関係とグリッド間のワークロードの分散の監視を含みます。 中間層のパフォーマンスの追跡 ミドルウェアに費やされる時間(サーブレット、JSP、EJB、および JDBC に費や される時間など)に関する高度な診断情報は、アプリケーション自体のコードを 変更しないで使用できます。この機能は、アプリケーション・サーバーとバック エンドのパフォーマンスの問題を診断する場合に役立ちます。Evan のケースにも 非常に役立つでしょう。

Oracle Enterprise Manager は、Web アプリケーションのページにユーザーがアクセ スするたびに、Oracle Containers for J2EE(OC4J)トレース・データを収集します。 各ページ・リクエストに対して、Oracle Enterprise Manager は、中間層の Web アプ リケーションのパフォーマンスをサーブレット、JSP、および EJB メソッド処理時 間に分割します。管理者は、ページ・リクエストを参照し、アプリケーションの さまざまなコンポーネントの起動方法と処理の順序の詳細を調査できます。JDBC レイヤーから、管理者は、JDBC コールで使用される SQL 文を参照できます。次 に、管理者は、SQL チューニングの推奨設定のためにデータベース・チューニン グ・アドバイザをさらにドリルダウンできます。Evan が Oracle Enterprise Manager を使用して Web アプリケーションを監視すれば、診断機能を使用して、アプリケー ションの特定の層にパフォーマンスの問題の原因を分離できたはずです。これに よって、誰に問題を報告すればいいかがわかります。

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図 2:管理者は、関連処理のコール・スタックを確認し、リクエストを使用してパフォーマンス の問題を診断する時間を節約できます。 アプリケーション・パフォーマンスの関連付け 特定のシステム・コンポーネントがリクエストのパフォーマンスに影響している かどうかに関して、アプリケーションのパフォーマンスをさらに調査するため、 管理者は、リクエストの応答時間とシステム・コンポーネントに関連するパフォー マンス・データを関連付けることができます。たとえば、Evan は、各 OC4J コン ポーネントに費やされた処理時間を同じ期間中のホストのメモリーや CPU に関連 付けることができました。このような比較によって、アプリケーションのパフォー マンスの低下を引き起こす可能性のある他のシステム要素が分離されます。この 同じ期間中のメモリーと CPU の利用率が非常に高かった場合、Evan は、パフォー マンスを向上させる追加のハードウェアを要求できました。 グリッド間のパフォーマンスとワークロードの分散の監視 クラスタ環境でコンポーネント間の負荷を分散するため、アプリケーション・サー バー・クラスタ間のパフォーマンスとワークロードの監視は重要です。同じクラ スタまたは高可用性のグループの他のコンポーネントと大幅に異なるパフォーマ ンスのコンポーネントは、断続的な逆のパフォーマンスからサービス・レベルに 影響する場合があります。

グリッドの自動化

グリッドの自動化は、Oracle Application Server ソフトウェアのプロビジョニング とパッチに必要な時間を減少させること によって、TCO を削減します。複数のア プリケーション・サーバーを一元管理し て必要な管理者の数を最小限に抑えるこ とによっても、TCO が削減されます。 "金曜日の朝、IT マネージャの Ashley は、新しい 14 台のマシンがようやく到着し たことを Evan に通知します。Ashley は、企業の最も重要なアプリケーションをホ ストする環境を構築するためにマシンの構成を Evan に頼みます。この作業は、月 曜日までに行う必要があります。これ以外に、Evan は、すでに担当している既存 のマシンの管理も引き続き行う必要があるので、この追加の作業に手間取ってい ます。"

このような状況を実際に経験したことはないでしょうか。Evan が Oracle Enterprise Oracle Enterprise Manager を使用した Oracle Application Server の管理 6

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Manager を使用すれば、この状況を簡素化できたはずです。Oracle Enterprise Manager によって、Evan はこれらの新しいマシンのプロビジョニングを自動化で きます。Oracle Enterprise Manager は、プロビジョニングやパッチなどの一般的な アクティビティを自動化する多くの機能を提供します。多くのシステムとアプリ ケーション・サーバーを単一のサーバーで一元管理することによって、自動化を 拡張することもできます。

インストールと構成の自動化

管理者は、新しいソフトウェアのインストールと構成に多くの時間を費やします。 Oracle Enterprise Manager の自動プロビジョニング機能によって、新しいシステム の配置に必要な時間と費用が大幅に削減されます。また、管理者は、ほぼ定額料 金でシステムをスケール・アウトできます。

Oracle Enterprise Manager のプロビジョニング・ツールによって、管理者は、事前 に構成され認定された基本イメージを中央のソフトウェア・ライブラリに保存で きます。このため、ベア・メタルに完全に構成された Linux システムを配置でき ます。また、"ゴールド・イメージ"の配置を標準化できます。何度かクリックす るだけで、これらの新しいシステムを任意のソフトウェア構成で配置して、適切 なバージョンとパッチ・レベルに認定できます。また、Oracle Enterprise Manager は、パフォーマンスの低いアプリケーションにリソースを自動的に追加する方法 として、別のプロビジョニング機能であるクローニングを提供します。たとえば、 負荷の増加によってパフォーマンスが低下したアプリケーションの場合、管理者 は、クローニングを使用して、アプリケーション・サーバー・クラスタを拡張で きます。これらの業界最高の機能を使用すれば、Evan は、週末の作業を回避し、 早ければ午前中にも 14 台の新しいマシンを構成できたはずです。

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図 3:管理者は、MyJ2EEApp 配置手順を使用して、通常の多層アプリケーション・サーバー のエンタープライズ・デプロイメントのインストールと構成を自動化できます。

パッチ更新の自動化

(注意:本機能は、日本においてはサポート開始時期を検討中です。) 従来、IT 環境のパッチの管理は、非常に面倒で制御することが困難でした。シス テムとシステムへの変更が広範囲に及ぶグリッド環境では、手動のパッチ管理が 常に発生する可能性があります。

オラクルへの直接リンクを使用して、Oracle Enterprise Manager は、リリースされ た重要なパッチの Oracle MetaLink を定期的に事前に問い合わせ、適用されるパッ チのアドバイザリで管理者に通知します。使用できるパッチを特定のサイトで実 行される特定のシステムとソフトウェアに関連付けると、適用可能なパッチだけ が管理者に通知されます。MetaLink を直接問い合わせる場合、特定のターゲット のコンテキストにパッチがあります。また、必要に応じて、管理者は特定のパッ チの問合せを実行できます。必要なパッチがある場合は、Oracle Enterprise Manager を使用して、そのパッチをダウンロードして配置できます。オプションとして、 Oracle Enterprise Manager は、エンド・ユーザーが提供するスクリプトを実行して、 必要なすべてのシステムへパッチをインストールできます。これらの各手順を実 行すると、顧客の企業全体にパッチをすばやく適用できます。Oracle Enterprise Manager は、この貴重なパッチ管理機能を拡張して、オペレーティング・システ ム・パッチ(システム保守の重要なコンポーネントやシステムの修復のために重 要なソフトウェアのインストールを防ぐ最大の妨害)をサポートします。

Oracle Enterprise Manager を使用した Oracle Application Server の管理 8 Oracle Enterprise Manager を使用したパッチの検索、ダウンロード、および配置に よって、日常的な繰り返しのメンテナンス・タスクをできるだけ自動化し、管理 者の作業効率を高めることができます。これによって、管理者は事前にシステム の動作を確認する時間を確保できます。Oracle Enterprise Manager とパッチ管理ソ リューションを使用すれば、Evan は、新しく配置するシステムまたは既存のシス テムを最新の状態に保つことができたはずです。

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一元管理

小企業のインフラストラクチャでも複数のアプリケーション・サーバーが使用さ れることが一般的です。Oracle Enterprise Manager によって、管理者は、個別では なく単一のグループで複数のアプリケーション・サーバーを管理できます。アプ リケーション・サーバーがグループ化されると、管理者は、バックアップ、停電、 開始/停止などのグループに対するさまざまな操作を実行できます。また、管理者 は、Oracle Enterprise Manager を使用して、監視標準のベスト・プラクティスを指 定して設定を伝播できます。設定には、システムとアプリケーションの管理グルー プ全体のメトリック、しきい値、および/または修正アクションを含めることがで きます。このような監視テンプレートは、さまざまな種類の配置に定義できます。 たとえば、本番環境のテンプレートには、テスト環境に使用されるテンプレート よりも厳密なしきい値のメトリッククが設定されます。Evan が Oracle Enterprise Manager を使用していれば、アプリケーション・サーバーのグループを作成する ことによって、個別に管理せずにすべてを一元管理できたはずです。これによっ て、多くのシステム管理に関連するコストと複雑さが軽減されます。Evan が抱え る負荷も最小限に抑えられます。

構成管理

"Evan は、アプリケーションのパフォーマンス問題をまだ手動で診断しようとして います。少し調査した後、彼は、テスト環境ではなく本番環境でのみ問題が発生 することを知ります。このため、Evan は、これらの 2 つの環境に違いがあるかど うかを判断して、パフォーマンスの違いを説明したいと思っています。ただし、 管理しているすべてのソフトウェアとハードウェアの詳細をまとめた固有のスプ レッドシートをチームの各管理者が使用しているため、各環境の構成の違いを把 握するには、多くの時間と労力が必要になります。これらのすべてのスプレッド シートの分析には、時間がかかり、人的エラーの発生する可能性があります。Evan は方向性を決めかねています。" 構成管理は、インストールしたソフト ウェアとハードウェアを手動で保守する ためのスプレッドシートを自動的に移入 する構成管理データベース(CMDB)に 置き換えることによって、TCO を削減し ます。また、このようなベスト・プラク ティスを企業全体に適用するオラクルの 専門家を雇う代わりに標準のポリシーを 提供して、TCO を削減します。

このような状況を実際に経験したことはないでしょうか。Evan が Oracle Enterprise Manager を使用すれば、参照と分析に使用できるすべての構成情報をすぐに取得 できたはずです。また、すべてのシステムが企業の標準とベスト・プラクティス に準拠していることを確認するため、Oracle Enterprise Manager を使用して、構成 データを監視できたはずです。

CMDB の自動的な移入

Oracle Enterprise Manager の配置の一部として、監視の必要なマシンに Management Agent がインストールされます。インストールの後、Management Agent は、マシ ンで実行しているハードウェアとソフトウェアを自動的に検出します。このデー タは、構成管理データベース(CMDB)に保存され、変更が発生するたびに定期 的および自動的に収集され、更新されます。企業の構成情報のこのような中央ス トレージは、グリッド全体のシステムの定義、配置、監査、施行、および保守の 基盤になります。Oracle Enterprise Manager を使用すれば、Evan の IT チームは、 企業のハードウェアとソフトウェアを確認する複数のスプレッドシートを手動で 保守する必要がなくなります。

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収集した構成データの分析

Oracle Enterprise Manager は、主要な構成設定を監視および検出する事前の手段を 提供しますが、一般的に、単純な'問題のない'構成の変更が、システムのパフォー マンスに大きな影響を与える可能性もあります。Oracle Enterprise Manager を使用 すると、管理者は、このような問題を診断するための強力なメカニズムを利用で きます。これには、1 つ以上のシステムの構成の比較、構成変更の追跡、標準の ベスト・プラクティスに対する適合性の事前監視などの機能があります。 構成の詳細の参照 多くの場合、管理者は、企業内でインストールしたハードウェアとソフトウェア の追跡に苦労しています。また、Evan のチームのように保守しているシステムを 追跡する際に独自のソリューションを使用しています。Oracle Enterprise Manager は、管理者による詳細のドリルダウンが可能で、独自のソリューションが不要に なる単純で読みやすい形式の構成データを表示します。

構成の比較

Oracle Enterprise Manager は、企業全体のシステムを詳細に比較するツールを提供 します。これによって、管理者は、潜在的な違いをすばやく簡単に特定できます。 このため、システムの同期を維持して、'構成のずれ'を削減できます。また、同一 と思われるシステムが異なる動作をする理由の調査を簡素化します。非常に貴重 なこの機能は、Evan がテスト・システムと本番システムの違いを判別するのに役 立ったはずです。 図 4:管理者は、複数のアプリケーション・サーバー・インスタンス間の構成の違いをすばやく 参照できます。 過去の構成変更の追跡 管理者は、かつて問題なく機能していたシステムのパフォーマンスが、突然許容 Oracle Enterprise Manager を使用した Oracle Application Server の管理 10

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レベルを下回る状況に直面する場合があります。設定パラメータが変更されたの でしょうか。オペレーティング・システムにパッチが適用されたのでしょうか。 ポート値が変更されたのでしょうか。可能性のあるそれぞれのシナリオを、管理 者が手作業で確認しなければならないとしたら、パフォーマンス低下の原因と なった変更を正確に突き止めるために、何時間もの時間をかけなくてはいけません。 Oracle Enterprise Manager は、ハードウェアおよびソフトウェアのインストールと 設定に対するすべての変更を追跡することによって、この作業を単純化します。 これによって、管理者は、マシンが最後に正しく機能していたときより後に行わ れた変更を、素早く簡単に表示できます。また、許容レベルまでシステムを戻す 適切なソリューションを素早く簡単に適用できます。履歴変更の追跡を使用した 事後分析は、問題が再発生しないようにビジネス・プロセスの変更および実装が 必要かどうかの情報を Evan の管理チームに提供します。 構成ポリシー違反の事前検出 構成データを自動的に収集して中央で保存する大きな利点は、オラクルの構成ポ リシー・ルールのベスト・プラクティスに対してデータを評価できることです。 これによって、管理者は、手動で実行する必要のある面倒な繰り返しの作業の時 間を節約できます。標準のポリシーは、ホスト、オペレーティング・システム、 データベース、およびアプリケーション・サーバーに及びます。 ポリシーは、システムの最適な構成を定義します。オラクルが定義した標準のポ リシーを使用しているか、または特定の要件を満たすポリシーをカスタマイズし ているかに関係なく、システムのずれがレポートされます。ずれの例には、不適 切な設定と誤った構成があります。

Evan のチームが Oracle Enterprise Manager を使用していれば、システムまたはアプ リケーションの構成に対する重要な変更をすぐに明らかにできたはずです。これ らのポリシー違反は、エンド・ユーザーに悪影響を与える状況が発生する前に、 すべての関係者によって対処できたはずです。

結論

管理者は、IT 企業のミドルウェアを効率的かつ効果的に管理しようとすると、多 くの課題に直面します。アプリケーション・パフォーマンスの監視や問題の診断、 一般的な管理タスクの自動化、複数のアプリケーション・サーバーの管理、また はインストール内容の確認と企業での実行など、どの領域に課題があるかに関係 なく、Oracle Enterprise Manager 10g が単一のソリューションを提供します。Oracle Enterprise Manager を使用すると、管理者は、アプリケーション・パフォーマンス を向上させ、ミドルウェアの管理と保守のコストを大幅に節約できます。豊富な 構成管理とプロビジョニングの機能によって、ほとんどのデータ・センターで問 題となり、全体の管理コストを上げるエラーの発生しやすい手動の方法が不要に なります。管理リソースが非常に高価で企業が IT 予算を切り詰めなければならな い場合、Oracle Enterprise Manager は、Oracle Fusion Middleware を管理するための 必須ツールになります。

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Oracle Enterprise Manager を使用した Oracle Application Server の管理 2007 年 2 月 Oracle Corporation World Headquarters 500 Oracle Parkway Redwood Shores, CA 94065 U.S.A. 海外からのお問合せ窓口: 電話: +1.650.506.7000 ファックス: +1.650.506.7200 www.oracle.com

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Oracle、JD Edwards、PeopleSoft、および Siebel は、米国 Oracle Corporation およびその子会社、関連会社の登録商標です。その他の名称はそれぞれの会 社の商標です。

図 1 : 管理者は、トポロジ・ビューアを使用して、特定の Web アプリケーションをサポート するコンポーネント間の関係を理解できます。  エンドツーエンドの完全なアプリケーション・インフラストラクチャの 監視  これまでの説明の大半は、サービスまたは Web アプリケーションの観点からパ フォーマンスの問題を検討し、根本原因を診断および識別するためにドリルダウ ンするトップダウンの監視に関する内容でした。サービスをホストする基本とな るシステム・コンポーネントの継続的な監視が重要なように、このトップダウ
図 2:管理者は、関連処理のコール・スタックを確認し、リクエストを使用してパフォーマンス の問題を診断する時間を節約できます。  アプリケーション・パフォーマンスの関連付け  特定のシステム・コンポーネントがリクエストのパフォーマンスに影響している かどうかに関して、アプリケーションのパフォーマンスをさらに調査するため、 管理者は、リクエストの応答時間とシステム・コンポーネントに関連するパフォー マンス・データを関連付けることができます。たとえば、Evan は、各 OC4J コン ポーネントに費やされた処理
図 3:管理者は、MyJ2EEApp 配置手順を使用して、通常の多層アプリケーション・サーバー のエンタープライズ・デプロイメントのインストールと構成を自動化できます。  パッチ更新の自動化  (注意:本機能は、日本においてはサポート開始時期を検討中です。)  従来、IT 環境のパッチの管理は、非常に面倒で制御することが困難でした。シス テムとシステムへの変更が広範囲に及ぶグリッド環境では、手動のパッチ管理が 常に発生する可能性があります。

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