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ソラマメの炭水化物の研究 II ソラマメの糖類-香川大学学術情報リポジトリ

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(1)

27_

第6巻第1号(1954)

ラマメの炭水化物の研

臥 ソ ラ マ メ の糖類

川村借・一、郎,壷 井 好,中 村 博

S血dojprilakarbdhidratoラdelasemo del花ciafaba・ Ⅱ.SukeIOj de faboj. Sin,itiIるKAWAMURA,YosimiTUBOI,kaj HiIOSiNAKAMURA・ (I.aboratoriod占BidogiaKemio) (Ricevitala30・andeaprilo,1954) リノタウメの炭水化物と↓て∴ほゲンプンその他¢費糖類が主であり,糖類は約4∼5%(3)(5牝過ぎな い∴この糖類が何であ、るかについてはサタカローズ′(庶糖)鱒とスタキか−ズ(1)(6〉とのみが文献に見ら れる.最近長谷川,高山,おまび代谷(苧)ほ々メ類を含む16種の種子に・おける糖類申分布な調草たが, ソラマメにつし†ては報告していない・ い検索‘じた絶東感触替サ恵∴(1954年3、′月31日東京大学農学部における日本旗芸化学会で発表し准・) この研究を行う機会と便宜を諺えら・れた本学の馬上学長に対し,また試料ソラマメの 世帯匹額√?た野田農場卑郎d↓謝意を表する・

実 験 の 部

試料本学贋場甲 のフノレイを通レ車も?’を i4・98%;加水分解(5%境野,3時間)甲 しセ42.8%,この脱脂ソ≠マノ粉末か (i.)ノ絶エ■タノTル冷抽出液一一脱脂ソラマメ粉末にその約3倍晃卵9%エタノールを和え,室革 ゼ24時間放置し産.その間ときどき振り動かした・こし分けた抽出液を約舅0∼%0に・減圧濃縮した■ (ii)50%エタノ−ル冷抽出液一ニー99%エタノールの代りに50%(容積)エタノ」−・ルを用いて上と 一 同様にした. (掛、50%エナノ・−ル涼抽出液−50%エタノールで70◇た2・5時間保って抽出し、,働出液を減圧浪 l 縮した. (iv)、■0.1Ⅳ硫酸加水分解物・−試料(iii)を0り1Ⅳ(0・48%)由如4 固体の炭酸バリ≠ムてコンゴ−・レッドに中性となるまで中和し(渾3∼5),遠心分離機でチンデン を除いた. 第1表 ソ テ マ メの糖分含有量 (Ⅴ) 試料 還元糖,% 全糖,% グルコ−ズとして グルコ−ズとして サッカロ−ズとして 分解断⊥潮岬ii)を 1一Ⅳ(4..7穣■)H2SO4 061 1.71 1.82 172α 1い83α 0.64 180 1..92 1′81一完 1937 (i)純C㌔㌔OH(冷) 01・13 (ii)50%C霊HlO王i(冷) Ol92 と2巾5時間熟して分解(iii)50㌔C㌔㌔OH(温) 1・′63

し,あとは(iv)と同(iv)0・LⅣHヱSO4

2 37 様に.中和し,遠心分離(Ⅴ、)ⅠⅣH望SO4 2 94 した. α 考察の項参照

(2)

28 香川県立厳科大学学術軍学

遼元糖および金糖の定量ー寧のおの?試料につき還元糖を定鼠し,

′. てグルコー・・ズ(またほサッカロー・ズ)として示した..結果ほ第1衷の通りである. ガヲクトーズの定量 VANDERHAAR法濫.より,硝酸(d==1こi5)で酸化して粘液酸となし,既 知鼠の純粘液駿を添加しておいて,走塁した(第2表) 定性試験(a)蘭料(ii)および(iii)から

フ、エニルらドラジ∴/によりオサゾンの結晶

第2襲 ソラマメのガラクトーズ 即

ガテクぃぎ(間断嘩に対す7る%) な得たが,微盈でくわしく調べられなかっ

(ii)50%C㌔㌔OH冷抽出液 0・57 (iii)50%C㌔㌔OH混抽出液 0・079 たこ (b、)′・や署卜十ズの定性反応 BIALの反 1キ、ソーーズは赤褐色)と酢酸アニリン反応

(c)グトーズの定性反応 SELIWANOFF

反応、(レゾルジノ−ル)(赤色)′とnNOFF 反応い十ナフトー、ル)(はじめ黄色,のち に紫)′とを試みた(第4表) ペーパT一クロマトグラフィー による研究

東洋濾紙会社No.2を用い,2cmx40m

中瓶片で−・次元上昇法により行っれ 溶剤 と フェノ−ルー水 発色試薬浸偲酸性フ、タル駿アニリンを主に 用い,レゾルソノールフォ・スプァ−トな も使った‖基準として試薬糖類の丘′と皇色 (酸性ラタル酸アキルの場合)とは第5衷 のようであ・?た・ 各試料を展開し五場 合の尺′をブタノTル 呈色 ・酢酸の場脊(第6衷)

応(かレンノールー墟化第二鉄)(ペ・′ソニハ、トー:深層膚緑色,

(桜赤色)とを試みた(第3衷) ぺソトズの定性反応 窄3衷 Bまalの反応 里色 判定

(i)碩巌軸細(治)、、薄赤褐色

(iけ瑚嚇Cゼ恥OH(冷)あずが緑がかゝづた赤褐色′− (iii)q靭%C9恥QHく温)緑青が串ゝった赤褐色 士 岬 士 土一 (iマレ9・ユ岬去声p4∴明常緑色 (Ⅴ)1〃H2SO4 緑青褐色 第4衷 クモ−ズの定性反応 ∼ SELIWANO叩反応 彗色 判定 (l)純C2H50‡i(冷) 淡赤黄色 ± (ii)50%C8Ⅰ㌔OH(冷) 〝 士 (ill)50%C㌔㌔OH(温) 暗赤褐色 十 (iv)0.1ⅣH℡SO4 明赤色 十 (Ⅴ)1ⅣH2SO4 暗赤色 十 PINO中反応 判定 十 + + + + 罪5襲 糖類の々/と里色 (展開拒離30cm・牒憶町5cm−のところ) 月JXlOO PbOH−H20 (85:⊥5) 61,T6フ 淡 褐 42−46 赤 褐 52−・58 暗赤褐 50一・54 茶 33−・41 寮 茶 37−■・4:3 淡 褐 36−40 淡 褐 39−44 茶 30・−32 茶 褐 24−.2フ BuOH−AcOH−H20 (4:i悠) 43−・51 1フー・3フ 11−18 18−28 7−・・18 8−18 18−23 糖 類 ラ ム ノ ー ズ キ ン ロ ー ズ アラ ヒノーズ フルクト丁ズ グル コ ー ズ ガラクト ーズ ヲク ー ー ズ とフェノ小一・−・ルの場合 (第7衷)匿分けて示 す.このときの全糖分 濃度ほそれぞれおよそ (i)1.92%,(ii)8.7 %,ノ(iii)(a)7.0%’, (b)1.0%,(iv)7.3%−, (Ⅴ)7.3%。 サッカロ−ズ ユ1一礼 メリせォ−ズ 1ユ・−1フ ラフィノ′−ズ 3−8・5

(3)

欝6巻欝1号(拍54)

欝¢奉 各試料のペ−パ′脚クロマトグラフィー

(Bl幻H・・AcO‡‡−H20)

各試料とも数字ほ和×100,( )うすく出るもの,く())う

すく担るときと出ないときとあるもの

相当する糖類 (i) (ii) (iii) (iv) (Ⅴ)

29 考 察 糖分の定蔓において 金粉をほかる場合笹2 〃(9.18%)粘甲4、を 用いたのほ,試粁(Ⅴ)を

つくるとき1〃H2SO4

を用いたので〉 それ より濃くしたの一軍あ (a) (b) 曾 (55) (51.−・54) (64) (56) ラ ム ノ ー・ズ曾 (46) (47−・49) キレd−:ズ9 ((28嶋32))(30−−3フ) (32) フルク トーズ 2ユー29 19 ユ9−′28 ユ9一−25 ユ9−−24 23 グルコ.−・ズ 10−20 10∼ユ.2 8−−16 −13 10−14 9一・ユ6 る・第1衷から判るよ ガラク ーーズ (18) サッカローズ

15−18 15叫17 12−18 16

ラフイ ′−ズ (4−6) ((5−7))(6) ((3−4)) スタキカーズ ((1叫2)) (3)(1−2) ((12−・14))うに.,’試料(iv),(Ⅴ), 即ち50%土サン」ルで 7’00で2..5時間かけて抽 出した液を0・1∬ま卑

/、.、ご は1、加H2SP4で2.5時

\. 間熱してて加水分解しキ

ものではて が還元糖の屈よりもか えって小さ′く出たレ∵「 度加水分解し尭試料溶 液をL(2ノ〃持去SO崖\‘と1熱 したので単糖類が分解 して非還元峻ゐ物質と なつたものと考えられ る∴即ち七Cソラマメ

の全糖分としては第ノ1.づ

欝7表 各試料のぺ−パ・ユタロマlグラフィー∴(PhOH・・鞄0) 数字は勘×100,()うすく出るもめ,(()) うすく出るときと出ないときとあるもの (iii) (iv) ′(Ⅴ) 相当す、る糖類 (i) (ii) (a) (b) (75−・79) (75) 4フーー・55 ′611・67 32一−・38 30 フルクトー・ズ 、50・−53 ノ\54 50一児 60 グルコ⊥’ズ 、36−・42 34−・36 30・−38 32・−37 ガラグトー・ズ ((46−4フ)) ((40))((44)) ナ料カロー・ズ 41.−・44 40−・42 39−44 40−42 ラフイ/ノ+.ズ 代田−29))((22−29)) スタキオ、−ズ (てユ4⊥19))(12一−ユ9)(ユ・3−⊥ユ叶 衷の(Ⅴ)に対する還元糖2.94%の01・95倍,2」−79%(二糖顆としてうとなるべきである・前報鱒・紅漸 ける澄最低5.P3鱒確純エタノー・ルに溶ける糖類仇34%と冷永に溶ける糖捌・69%との合計であ■る一宮綺 水に潜け加永分娩ののち還元悍を示すもので50%エタノ−ル紅700でも溶けないもの(デキスしリy

や枯密物のようなもの)があもかも知れない.純エタノ−ルに溶ける還元糖ほ温抽出を行・つたたも

かわらず,酪報では検出しなかった.今度は少鼠(0・13%)であるが認めた・ぺ−ノミ・−グロマtクタ

フふLエ・に.よると(i)純エタノール冷抽出液にも(ii)50%エ、.タノ「・ル冷抽出液(還元糖0・92%)に

もフルク†−・ズとグルコーズとを認めた・

硝酸酸化に.よると遊離のガラクトーズも化合状態のガラクト・ズもどちらも粘液酸を与える・試料

(ii),(iii),即ち50%エタノL−ルの冷また慄温抽出液如b57,0・079ス/が見られたいぺ√−/く−クロマ

トグラフィ−の成鎗によると(ii)からほ遊離のガラグトーズほ検出されていないが,(iii)からはガ

ラグトズが検出されている.さら紅ガヲクトズを含むオリゴサッカリドのラフィノ・−ズと女タヰ ォ′−ズとがどちらの試料にも検出されている・かりにこのガラグトズがすべてラフィ十女から釆

〝 たものとすれほ,ラフィノ・−ズは試料(ii)の中に=71%,試料(iii)の中に0・237%(興鹿脱脂てシ

ラマメに.対し)となる. 定性反応に.よりベントーズが試料.(iii),(iv),(Ⅴ)に・不確実であるが認められた・・ぺ・−パ・−クロマ

トグラフィ−では(ii),(iii),(iv),(Ⅴ)に旦rの高いキンロ・−ズではないかと考えられる・スポっ㌧ト

(4)

30 香川県立頗科大学学術報告 が見られた(時庭・BⅦ0封−Ac皿・H20の場合),しかし昂Jの高い3個のスポッ1がそれぞれ何世相 当するかは不明である・見たところラムノ−ズに相当サるスポッ■トもこのなかにあるが,メチルぺン ト⊥ズ把・ついセほまだ検討していない. ケトズめ定性試験は明かに陽性でぺ−−リミ・− クロマげラフィ一におけるフノレクト.如ミ常にあ らゎ縞のと対応する〉・なおサッカローズ,タフィノ−′.ギ,およびスタキオ叩・ズの三つの如ゴサッ カ少∴ドはすべてフルクトレドである. 長−ソミ・⊥クロマヤグラフィの結果をまとめて第8表に示す. 膚谷川,高山,代谷(牝よるとマメ雛おける糖類は別離示すようにほとんとす㌍での場合ヰ 転記した三づのオリゴサッカヅドを含む・この点ソラ‥マメ、も例外でないことせ知る. 第8表 ソ テ マ メ の 糖 類 (Tabelo8・亭ukerojdefabojlaularezultodepaperkrQmatOgraiio) 夢 約 (iv) くⅤ) \ヾ ソラマメには微畢で あるが還元輝が含まれ

(i) (ii) (iii)

(a) (b) (十?)(・十?) (ヰ・.?)、(+・?) +十 十十 ヰ寸 ++ +・+・ ・十十 十十 十十 O (+・) (†) +ヰ‥十 +・+ヰ十 十+ヰ十 +‥十・十十 (ヰ) ヰ (・十う (十) (ヰ) (ヰ) ラヰノ−・ズⅠamnOZO キジア−・女k占ilozら フルクト」・ズfruktozo グルコ−ズgltlkozo ガヲクトーズgalak七OZ サッカローズSlユkIOZO ラフ′イノ・−−ズⅠ・afi工10ZO スタキオー・・−rズSt殖iozo 男9表 ダイズ(、4) Gわ・(二血 月鴎外ぬ sllkiozo 十 Ⅰ・afino女0 十 Stakiozo 十 ・− それはフルクトーズお  ̄′・よびグルコ⊥ズせある +■十ホ十 ことを明らかにしれ =+ヰ また場合にネってキン +・ ロ1−・ズとラムノ・−ズと

一”H∴刷−⋮−

紅相当するスポ.ァトを 与える糖が見出された. オリゴサッカリドと しては文献常あるサッ カロ・−ズとスタキオ− ズとのほか新しくデフ ィノ・−・ズを検出した. 50鱒エタノールで温抽 出して得た糖類をi.Ⅳ 一一 マ メ 類 の 糖 類(長谷川ら(2)) ナンキンマメ インゲソ A7∝戯.タ グゐα√Sg〃J鋸S ゐ。炒呼αβα 拘なα7ね 十 ヰ・ (十) 十 十 ササ ゲ ー土ンドゥ Ⅵ女〝ゐ タゐ彿疲 Cα′≠αカg .鋸疲ね微椚 凹■田■田 ︵ 硫酸や加水奇解する、と 享つのオー、リゴサッカリドはなくなりフルクトーズとグルコ−ズとかふえ,、ガラクトーズも明らかに検 出されるようになる. 〔付記〕「ソラマメの旋水化物・Ⅲ・へ・ミセルロ・−ズの抽出と粗ホロセルローーズの構成轡類」、(川村 信一郎,中村博)ほ日本駿芸化学会誌に投稿した 引用 文 献 (1)BASSOr・・丁:A朋佗〝g7肋乃β′α彪用例毎2,551−6(1948);CA小43,4393α(194町 (勾 長谷川年男・高山妙子,代谷次夫‥科学21,593−4(1951) (3)岩田久敬:綜合食品化学,第2坂,p232い栗東,春野豊(1947) (4)川村信一・郎:香川慶大学術報告4,65−71(1952) ($)川村信一・郎,中村博,堀家欣子‥ 同誌6,(1954)

(6)ScHULZE,SrEICER,ulMAxWEIL,Landw穐71S.−Siat。39,297(1891)〔A。LWINIONandK.■B.WINTON

The馳tlCtureandCompositionofFoods,ⅠIlp317・NewYork,JohnWiley&Sons(1935).)

(5)

31 第h6巻第1リ号(1954)

Resumo

Kemiaanalizo}kajp叩erkromatQgrafiomontrisjenainLre写ultojn:

Faboientenasredl血tainsukeroinkvankammalmulte・niestas fr血ozo kaj glukozo・

Ⅹr。melaekzistodeksilozokaj ramnOZOeSt左smontrita,Sednecerte・

hautorqinovetrovislaqkzis叫derafinoqoenf卸ラ・Ank墾Sukrozokajstakiozotrovi・

g,is,kiesekzistadoenfabojestasj轡konat卑9nlaliteraturo(1)(6?・

posthidrolizadodesukerojep fabo3,fr血tozo kajglukozomultig,as kaiankaugalaktozo

参照

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