奈良教育大学学術リポジトリNEAR
概念間の関連づけを強める電気学習
著者 松村 佳子, 樫原 俊司
雑誌名 教育実践研究指導センター研究紀要
巻 8
ページ 71‑79
発行年 1999‑03‑31
その他のタイトル Electrical Study Enhancing the Connection with some Conceptions
URL http://hdl.handle.net/10105/4236
松 村 佳 子
(奈良教育大学理科教育研究室)
樫 原 俊 司
(生駒市立大瀬中学校)
ElectricalStudyEnhancrngtheConnectionwithsomeConceptl0nS
Keiko MATSUMURA
(DepartmentofScienceEducation,NaraUniversityofEducation)
ShunjiKASHIHARA
(00ZeLowerSecondarySchool,Ikoma)
要旨:中学生と大学生とに電気単元において、わかりにくかった用語についてのアンケートを行っ た結果さまざまな問題点がみえてきた。それらより、「概念と実態の関連」と「日常生活との関 連」を考慮した指導が必要であることがわかった。
そこで、「電流とその性質」の単元において、概念間の関連づけを強めるような授業作りを考 え実践した。その結果を概念地図法により評価したので報告する。
キーワード:電気学習、授業評価、概念地図法
1.単元の内容の点検と再編成
大学生と中学生とに電気学習についてのアンケートをおこなった。その結果、電気学習に対す る問題点がいくつかみえてきた1)。それらの問題点を解決するための授業を計画し実践すること を考えた。
表1単元の学習の流れ 教科書1分野下(啓林館発行)
1電流と電圧 1回路
◇回路と電流の向き
◇回路図と図記号 2回路を流れる電流
◇電流と電流計の使い方
◇直列回路と並列回路での電流の関係 3回路に加わる電圧
◇電圧と電圧計の使い方
◇直列回路と並列回路での電圧の関係 4電流と電圧との関係
◇電源装置の使い方
◇オームの法則 5電流の流れにくさ
◇電気抵抗
◇オームの法則の利用
◇抵抗のつなぎ方と全体の抵抗 6直流と交流
◇直流と交流の違い
2電流と電子
1気体の中を流れる電流
◇放電と真空放電
◇陰極線とその性質
◇電子
2電子の流れと電流
◇金属と自由電子
◇電子の移動と電流の関係
3電流の働き 1電流による発熱
◇ジュールの法則
◇電力と電力量 2電流と磁界
◇磁石が作る磁界
◇電流がつくる磁界 3電流が磁界から受ける力
◇電流が磁界から受ける力
◇モーターの仕組み 4電流を取り出すしくみ
◇電磁誘導
◇発電機のしくみ
松村 佳子・樫原 俊司
授業設計のために、まず教科書の分析 を試みた。使用している教科書は、啓林 館発行のものなので、これに準拠した指 導書1分野下の単元「電流とその性質」
p50−147を分析し、I SM教材構造化 法2)により、小単元の目標問の階層構造 を視覚的に示したもの(ダイグラフ)3)
が図1である。単元構成は、表1に、学 習内容は表2に示す。
図1を見ると、各小単元の間には、知 識の関連づけの弱さがあることがわかっ た。特に「VlO」が孤立しており、電子 の概念とのつながりがうすいことがわか る。そこで電流と電子概念、電気抵抗概 念と実態との関連づけを強化した指導の 流れを構築した。電子の学習を先行させ、
電気抵抗の概念を実態と結び付け、日常 生活との関連づけを重視した授業展開を 表2
図1電流単元のダイグラフ
単元全体の学習内容
Vl;電流が流れるためには回路が閉じていることが必要であることを理解し、電流は乾電池の十極か ら一極にながれることや電気用図記号について知る。
V2;電流計の使い方に習熟し、回路の各部分を流れる電流を調べる。
V3;豆電球の直列回路や並列回路について、回路の各部分を流れる電流の強さの関係を理解する。
V4;電圧計の使い方に習熟し、回路の各部分に加わる電圧を調べる。
V5;豆電球の直列回路や並列回路について、回路の各部分に加わる電圧の関係を理解する。
V6;電源装置の使い方に習熟し、電熱線に加えた電圧と流れる電流の関係を調べる。
V7;電熱線を流れる電流の強さは、加えた電圧に比例することを理解する。
V8;電流の流れにくさは、電圧÷電流で表され、これを電気抵抗ということを理解する。
V9;電気抵抗は金属の種矧こよって異なることを知り、2本の金属線のつなぎ方によって、全体の抵 抗はもとの各抵抗よりも大きくなったり、小さくなったりすることを理解する。
VlO;電流には、流れる向きや強さが一定の直流と、向きや強さが周期的に変化する交流があることを 理解し、電気器具によっては直流と交流を使い分けていることを理解する。
Vll;放電させると、気体中を電流が流れることや、陰極線は負の電気をもった粒(電子)の流れであ ることを理解する。
V12;金属内を電子が移動することによって電流が生ずることを理解する。
V13;電熱線に発生する熱量を、水の温度上昇から調べる。
V14;電熱線に発生する熱量は、電流を流す時間に比例し、電流や電圧に関係することを理解する。
V15;電力は電気器具の能力の大小を表す量であることを知り、電力や電力量の表し方を理解する。
V16;磁石のまわりの磁界について理解し、磁界のようすは磁力線で表されることを知る。
V17;まっすぐな導線を流れる電流がつくる磁界や、コイルに電流を流したときにできる磁界をしる。
V18;磁界の中に置いた導線に電流を流すと、電流は磁界から力をうけることを調べる。
V19;モーターのコイルが回転するしくみを理解する。
V20:コイルの中の磁界を変化させると、コイルに誘導電流が生じることを調べる。
考えた単元計画をたてた。図2に改善した単元のダイグラフを表3に単元全体の学習内容を示す。
図2 改善した電流単元のダイグラフ
松村 佳子・樫原 俊司
表3 改善した単元全体の学習内容
Vl;電流が流れるためには回路が閉じていることが必要であることを理解し、電流は乾電池の+極か ら一極にながれることや電気用図記号について知る。
V2;電流計の使い方に習熟し、回路の各部分を流れる電流を調べる。
V3;豆電球の直列回路や並列回路について、回路の各部分を流れる電流の強さの関係を理解する。
V4;電圧計の使い方に習熟し、回路の各部分に加わる電圧を調べる。
V5;豆電球の直列回路や並列回路について、回路の各部分に加わる電圧の関係を理解する。
V6;電源装置の使い方に習熟し、電熱線に加えた電圧と流れる電流の関係を調べる。
V7;電熱線を流れる電流の強さは、加えた電圧に比例することを理解する。
V8;電流の流れにくさは、電圧÷電流で表され、これを電気抵抗ということを理解する。
V9;電気抵抗は金属の種類によって異なることを知り、2本の金属線のつなぎ方によって、全体の抵 抗はもとの各抵抗よりも大きくなったり、小さくなったりすることを理解する。
VlO;電流には、流れる向きや強さが一定の直流と、向きや強さが周期的に変化する交流があることを 理解し、電気器具によっては直流と交流を使い分けていることを理解する。
Vll;放電させると、気体中を電流が流れることや、陰極線は負の電気をもった粒(電子)の流れであ ることを理解する。
V12;金属内を電子が移動することによって電流が生ずることを理解する。
V13;電熱線に発生する熱量を、水の温度上昇から調べる。
V14;電熱線に発生する熱量は、電流を流す時間に比例し、電流や電圧に関係することを理解する。
V15;電力は電気器具の能力の大小を表す量であることを知り、電力や電力量の表し方を理解する。
V16;磁石のまわりの磁界について理解し、磁界のようすは磁力線で表されることを知る。
V17;まっすぐな導線を流れる電流がつくる磁界や、コイルに電流を流したときにできる磁界をしる。
V18;磁界の中に置いた導線に電流を流すと、電流は磁界から力をうけることを調べる。
V19;モーターのコイルが回転するしくみを理解する。
V20;コイルの中の磁界を変化させると、コイルに誘導電流が生じることを調べる。
V21;発電機に力を加えて回すと電流を取り出すことができることを知る。
V22こ日常生活における、電気製品や電気に関する現象との関連性を理解する。
2.授業実践 2.1.実践の方法
改善した授業計画の有効性をみるために、奈良県内の公立中学校、2学年4学級(男女128名)
を、実験群(2学級67名)と統制群(2学級66名)に割り振った。(平成9年2月に実施した学 力試験(5教科)の結果に基づき、学力均等に学級編成をおこなっているので、授業実践開始時 の実験群と統制群の学力は、均等であるとみなしてよい。)実験群と統制群とで、使用教材も分 けた。実験群には、1、自作プリント(20枚) 2、電気抵抗モデル、3、教科書(啓林館)を 主に使い、統制群には、1、教科書(啓林館)を主に用いた。
指導計画は、実験群には図2に示す流れに沿って、統制群には図1に示すいわゆる教科書の流 れに沿ったものをあてた。実践期間は、平成9年5月上旬から平成9年7月上旬までであった。
2.2.授業評価の方法
授業実践での学習効果の測定には、主として概念地図法4)を用い、さらに小単元「電流と電圧」
における詳細な概念変容を比較するために、6回の認知調査を行った。さらに到達度を比較する ために期末試験を利用した。ここでは、概念地図法による分析について述べる。
2.2.1.概念地図1
実験群に対して、「電子」の概念を先行学習することにより、「電流」と「電圧」の関係の理解 や「電気抵抗」の概念との有意味的な関連づけができたかどうかをみるのが目的である。図2の VlからV15に対応する内容の学習に入る前(プレテスト)と学習後(ポストテスト)におこなっ た。使用ラベルは、「電流」「電圧」「電気抵抗」「電子」「直流」「交流」である。
2.2.2.概念地図2
「電気学習の日常生活での利用、活用」「概念と実態との結び付き」を重視した授業実践の効 果をみるのが目的である。また、「電気抵抗一発熱量」「交流一電磁誘導」「磁界一電磁誘導」の 関連の理解の様子も実験群と統制群とで比較し、その効果をみることにした。図2のV16から V22の内容に対応する学習の前後で、プレテスト、ポストテストをおこなった。使用ラベルは、
「電流」「電圧」「電気抵抗」「電子」「交流」「直流」「発熱量」「電磁誘導」「磁界」「電力」の10個 である。
2.3.概念地図法による分析結果 2.3.1.概念地図1
使用したラベルとその結合の妥当性は、中学校理科担当教諭3名により検討した。
分析内容は、以下の3点である。
1、ラベル間のリンク総数
2、オームの法則概念(電流一電圧一抵抗)が形成された人数の割合 3、結合語の正答者の人数の割合
(1)ラベル間の平均リンク数の比較
図3は、教師が作成した概念地図である。この図では、スペースの都合で結合語が書かれてい ないが、ラベル間の関係についての表記は、教科書の文章に準じるものとした。ラベル数6、模 範リンク数10である。ラベルはすべて電気単元に関係のある用語であるので、広く解釈すればラ ベルすべてのリンクも可能となるが、生徒一人一人が各自で認める概念間の関係のみをリンクし ていた。したがって、各群における平均リンク数を比較することによって、概念間の関係づけの
図3 教師の作成した概念地図1
表4 平均リンク数の比較
項 目 実 験 群 統 制 群
生 徒 数 67 66
リン ク数 の 合 計 587 288
平 均 リン ク数 8 .19 4 .36
最 小 リン ク数 0 1
最 大 リン ク数 14 10
松村 佳子・樫原 俊司
多さを比べることができる。表4は、実験群と統制群のリンク数の集計結果である。平均リンク 数をみると、実験群は統制群の約2倍になっている。t検定をおこなったところ、5%の有意水 準で有意差がみられた。(t=11.3289,df=105,p<0.05)これをみると、概念と実体との関連 性を重視した授業は、生徒の概念問の関連づけを援助できることがわかる。
(2)オームの法則概念(電流一電圧一抵抗)の形成について
概念地図1のラベルの設定において、「オームの法則」というラベルを特には設けなかった。
電流、電圧、抵抗のリンク結合によって、オームの法則の概念形成の人数割合を測定した。実験 群では、45.19%、統制群では、28.13%の生徒が結合を完成させていた。ズ2検定を行うと、5
%の水準で有意な偏りがみられた。
(3)結合語の正答者の人数の割合について 概念地図を評価するとき、ラベルの間にリン クを設けたことがすなわち学習者がその命題関 係を理解しているとみなされている。しかし、
さらにそれぞれのリンクについて結合語の意味 を分析することにより、学習評価法としての妥 当性を高めることができる。表5は、概念地図 1において、実験群、統制群の各リンクに対す る結合語の正答者数についてズ2検定を行った 結果を示したものである。プレテストでは、実 験群と統制群の間の正答者数の有意な差はみら れなかった。これは、被験者が、両群において 等質であるためである。ポストテストにおいて は、「抵抗一直流、抵抗一交流、電子一直流」
以外は、すべてに有意な偏りが認められた。有 意差がみられた結合に対する実験群の正答者の 割合を見ると、「電流一電圧」72.7%,「電流一 抵抗」71.1%,「電流一直流」68.1%,「電流一
表5 結合正答数に対するズ2検定の結果
ズ 2 検 定 結 合 語 正 答
プ レ テ ス ト ポ ス ト テ ス 1 電 流 一 2 電 圧
n .S . * * 1 電 流 一 3 抵 抗
n .S . * * 1 電 流 − 4 電 子
n ,S . * * 1 電 流 − 5 直 流
n .S . * * 1 電 流 − 6 交 流
n .S . * * 2 電 圧 一 3 抵 抗
n .S . * * 2 電 庄 一 4 電 子
n .S . * * 2 電 圧 一 5 直 流
n .S . *
2 電 圧 − 6 交 流
n .S . * * 3 抵 抗 一 4 電 子
n .S . * * 3 抵 抗 − 5 直 流
n .S . n .S . 3 抵 抗 一 6 交 流
n .S . n .S . 4 電 子 一 5 直 流 n .S . n .S .
4 電 子 − 6 交 流 n .S . *
5 直 流 − 6 交 流 n .S . * *
*pく.05**pく.01df=1
交流」62.1%,「電流一電子」75.7%「抵抗一電子」54.5% となり、電子や電気抵抗を重視した 学習効果が確認できた。
2.3.2.概念地図2
概念地図の妥当性は、概念地図1と同様中学校理科担当教諭3名により検討した。グループ化 した概念地図の出現割合と結合語の正答者の人数割合について分析した。
(1)グループ化した概念地図の出現割合
複数のラベルの結合が2つ以上のグループに分裂して表現されたものを「グループ化した概念 地図」と名づけた。図4は、教師が作成した模範の概念地図である。図3と同様に結合語は省略 した。これも適切なリンク結合ができれば、図4に示すように全体を結合することができる。グ
図4 教師の作成した概念地図2
図5 統制群の不採用ラベルの割合
ループ化した概念地図は、学習者のなかで新しく学習した概念が、既存の概念との関連づけや統 合ができなかった場合に現われることが考えられる。そこで、この概念地図2の分析においても、
グループ化した概念地図の出現割合を比較することにより、実践した授業の効果を確認できると 考えた。グループ化した概念地図の出現割合は、実験群では1.4%統制群では20.5%であった。
統制群のグループ化して孤立したラベルは「磁界」「発熱量」「電磁誘導」であった。これは「電 流による発熱」「電流のはたらき(磁界と電磁誘導)」の小単元の学習で、理解が困難になってく
る学習者が増えてきていることと関連する。このことを確かめるために、不採用のラベルを集計 した。図5は、ポストテストにおいて統制群に採用されなかったラベルを集計し、その割合を示 したものである。「磁界」「電磁誘導」「発熱量」「電力」の順に高い割合を示し、概念の理解が難 しかったことを示している。これらのデータから、実験群での日常生活との関連をはかった学習
松村 佳子・樫原 俊司
指導は、グループ化した概念地図の出現の抑制、つまり新たな概念の獲得に対して有意味に援助 できたものと考える。
(2)結合語の正答者の人数割合について
概念地図1と同様に、両群の結合語の正答者の数を比較する。図6は、ポストテストの集計を し、ズ2検定をして有意な差がみられたラベル結合の割合を示したものである。どのラベル間に おいても実験群が優位にリンク結合を形成している。なかでも、統制群との差が50%以上あるも のは、「3抵抗−4電子」「8電磁誘導−9磁界」「3抵抗−7発熱量」「1電流−9磁界」「7発 熱量−10電力」「1電流−4電子」のリンク結合である。統制群では、ラベルの不採用や概念地 図のグループ化として現われたことから考えられる、学習困難な概念は「電流による発熱」「電 流と磁界」にみられた。実験群では図6からもわかるように、「7発熱量」のラベルと「電力」
「抵抗」「電流」「電圧」などのラベルが正しく結合されている割合いが多く、概念問の関連づけ がはかられていることがわかる。「電流と磁界」についても、実験群の方がラベル間の正しい結 合ができている割合いが多くみられる。この概念地図2のポストテストの結果から、実験群に対 する授業は、電気学習の問題点を解決するのに十分な効果を示すことがわかった。
図6 有意差の見られた結合語の正答率
3.まとめと今後の課題
中学校電気学習における問題点を解決するための指導はどうあるべきかについて、授業実践を 通して検証してきた。
学習内容が長期的に記憶に保持され、活用されていくためには、電気学習と日常生活との関連 をはかり、概念と実体との結び付きを重視した教材や指導方法が必要であった。また、小単元が 進むごとに学習内容を理解できない生徒の増加傾向に対する解決策としては、とくに「電流によ る発熱」や「電流のはたらき(磁界と電磁誘導)」の小単元で、日常生活と関連した教材を活用 する授業展開を計画した。
学習方法の評価には、概念地図法を用いた。結合語の正答者の数から、上記指導法の効果が確 かめられた。日常生活との関連を重視した学習指導方法は、ただ単に概念形成を援助するだけで なく、理解に時間がかかる学習者を含めた概念の末形成者に対して、再び概念形成の機会を与え るものであることが新たにわかった。それは、概念地図1と2に共通した、6つのラベル「電流」
「電圧」「電子」「抵抗」「直流」「交流」を抽出し、それぞれの結合語の正答者の割合の変化を時 間的に比較したことにより分析できた。その結果、最後に実施した概念地図2のポストテストで、
いずれも結合語の正答者の割合に増加がみられない統制群にたいして、実験群には約20%の近く の増加が見られた。
以上、概念地図法による分析結果より、「概念と実体との関連」と「日常生活との関連」を重 視した指導方法は、「オームの法則などの公式による計算問題」を中心とした指導方法に比べ、
概念問の関連づけを強め、学習内容の理解を有意味に援助できることがわかった。
なお、被験者としての統制群の生徒66名に対しては、後に実験群と同じ学習指導方法を用いて、
概念問の関連づけの支援を行い、学習意欲とともに十分な回復を終えたことを追記しておく。
本研究では、学習効果の測定が約2ケ月間の短期間でしかできていない。1年後、あるいは、
5年後に定着した知識がどう変化していくのかは測定できていない。さらにまた、身につけた知 識を記憶の中から取り出して、日常生活に活用することができたかどうかなど、今後の課題とし て引き続き追跡調査が必要になる。
参考文献
1)樫原俊司、松村佳子「アンケート調査に見る中学校電気学習の問題点」教育実践研究指導セ ンター研究紀要 第6号、p.93−104、奈良教育大学教育実践研究指導センター、1997.
2)佐藤隆博「ISMによる学習要素の階層的構造の決定」日本教育工学雑誌、Vol.4,No.1,pP9L
16,1978.
3)伊藤信隆「グラフ理論を応用した科学カリキュラムの構造解析」東洋館出版社、1990.
4)リチャード・ホワイト/リチャード・ガストン、中山迅他訳「子どもの学びを探る」東洋館 出版社、1995.