• 検索結果がありません。

比良俊典訳

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "比良俊典訳"

Copied!
19
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

55

チョオーサ「善女列伝」

序歌・Aテクスト 比良俊典訳

1‑16.これまで私は何回も何回も天国には歓び地獄には苦しみがある,こ んな具合に言われているのを聞くとそれもそうだと思うのです.けれどもこの 地上に住んでいる人間で地獄だろうと天国だろうとそういった所に私はいった ことがあるなんて人は一人だっていやしません.するとこういう場所のことは そう言われて成程と思うかそれとも本に書いてあるのを読んでか,この以外の 方法では誰にだって解らない,このこともよく承知しています.だから誰がど んなに遣ってみたって人間の経験ではこの点を明らかにする訳にはいきませ ん.神様が駄目だと仰有っているだけだけれどそれでも矢張り実際に見ること が出来ないものを信じないといけませんぞ.だからといって何でもそれなら何 時ぞや見たことがあるなんて人はいないのですから何でもかんでも嘘偽りだな ぞと極付ける訳にはいきますまい.たとい誰一人として自分の眼で確かめるこ とが出来ないからといってそれだけでもう嘘だという訳ではありません.唯人 間には解らないだけのこと.本当にあのベルナール聖者だって何でも見て知っ ていた訳ではありませんよ.

17‑28.そうなるとどうしても箱に仕舞ってある本の中味を信じる外はあり ますまい.本があるお蔭で昔のいろんなことを心に留めているのですがそこに 書かれた昔の偉い方々の教えには誠に宜なるかなと満腔の信頼を置くに足りる ものがあります.昔から伝えられ広く認められているような話で信仰とか国と か勝利それから愛とか憎しみその外いろんなことについて書いたものも頼むに 足りるものばかしなのですが,ここでは無論そういう話を私は繰り返しお話し する訳にはいきません.唯こういう昔の本がなかったらそこに書かれているこ

*テクストはOxford Chaucer, ed. W. W. Skeat.I, 2nd ed., 1900に拠る.

(2)

とを心に留めて置く謂わば鍵はないということになるのです.だから私共は古 い本を信じることが肝要なのでこの以外に自分で遣ってみてというような証が 別にあるというのではありません.

29‑39.この点について私はどうかというと頭の方はお粗末なのですが本に は敬意を表し本を読むことを大いに歓びともし愉しみとも頼みともしているも

のでどんな愉しみも私の心を逸すことが出来る愉しみは本を措いては他にない 程です.とは申すものの祝日かさもなければ愉しい五月ともなれば別です.小 鳥の噂き声が聞こえいろんな花が咲くこの季節には勉強tTもおさらばするので す.

40‑157.加えて牧場に咲く花の中でもわけてイギリスの村では皆さんが雛菊 と呼んでいる白と花弁の先が赤い花をいたく愛でたいそういう気持になるので す.今申した通り五月が来ると私はこの花を大変愛で可愛がるあまり一日とし て床の中でお目様を迎えることはありません.一日として朝早く床を離れてい ないことはありません.この花が放しいぼかしの朝日と一緒に起きお目様を背 に受けて花弁を開く有様を見るために牧場を歩いているのです.こうして日が な一日牧場を歩くのです.日も暮れお目様が西へ向かう時分になるとこの花は 花弁を閉じて翌朝お目様の顔を見る迄は床に就いていようとするのです.それ 程までに夜を怖がっているのです.凡ての花の中の花とも申すべきこの雛菊は また人徳と凡ての誉れとに溢れ椅雇で顔の色が瑞々しいことは冬でも夏に劣る ことはありません.出来ることなら私はこの花を称えたい気持で一杯なのです が,哀しいことにこの花の美しさを伝えようにも私の力ではどうとも致方ない のです.と申すのもあの方々なら歌という謂わば田圃から稔りを刈りとっくに 収獲を貯えていらっしゃることは存じ上げているので拙い私は後れ馳せながら あの方々の後を追ってあちこちで落穂を拾うぐらいのとこです.でもしもあの 方々が刈り残した素晴らしい言葉という穂を見付け出すことが出来るなら私と してほこれに優る喜びはありません.こういう訳ですので仮りに私が思わず知 らずあの方々の素敵な歌を繰り返すようなことがあったとしてもあの方々の卸 不興を買うことがないと宜しいのですが.葉っぱ,花その執れにお仕えしてい らっしゃるにしろ何事も愛にお仕えする方々を崇めお役に立てばと思うからに

(3)

チョオーサ「善女列伝」序歌・Aテクスト 57

他ならないのです.まして葉っぱに肩を持つあまり花を腔したり反対に花に肩 を持つあまり葉っぱを疋したりした覚えは更々御座いません.誓えて申せば麦 の殻は其方除けで中の実ばっかし褒めているというのではありません.人はい ざ知らず私は花と葉のどちらが余計に好きだとか嫌いだとか申しているのでほ ありません.その執れの側にも私は組してほいないのです.私はどなたが花の 方‑仕えどなたが葉に仕えているのか全然存じません.私の仕事というのは左 様なことを書こうというのでは決してありません.花と葉の敵味方に分かれて 恋の遊びをするずっと前の古い話から採ったものですのでこの話は謂わば取り

出す箱が全然違っているのです.ところで私は昔の本を頼みとしたり崇めたり しなければならないということを申したのですがそれも実際証を立てることが 出来るようなものがあれば兎も角ないのなら昔の偉い方々の教えを只々頼みと する外はないためです.昔からあるいろんな話を何せ味気ない英語で書こうと いうのですから或は偉い方々の書いたものとは違ったものになるようなことが あるかも知れませんがその方々もよければ脇へ逸れても構わないと仰有ってい るのでこの国の言葉で書こうと思うのです.ところでこの日も終る時分には夏 の一日を前に申した緑の牧場を私は存分に歩いて瑞々しい雛菊を見たのです.

お目様も南の空から西へ向かい雛菊は夜の暗さを幅がって花弁を閉じ床に就き ましたから私も大急ぎで内へ帰ったのです.内にはちょっとした四阿があるの ですが暫く前椅雇に手を入れたそこの芝生に今度椅子を置きました.この四阿 に私は僕に命じて寝椅子を用意させ今年も夏がまたまたやって来たことを悦ん で花を撒かせるのでした.この花を撒いた寝椅子の上に鉢を桟にして一時間か 二時間すると私は凍てしまいました.するとここでも私はあの雛菊の牧場にい てさっきと間し様に牧場を歩きこれまた先刻お話しした通りあの花を見たので した.この牧場はどこも隅から隅まで大変椅麗なように見受けました.どこを 見ても椅麗な花が一杯で牧場は花で刺繍をしたみたい.その椅麗なことときた ら護謀,薬草,木熟れをとってみても較べ物にならないぐらいそれ程この花は 匂い,美しさの点で他のどんな匂い他のどんな締麗な花より絶対に光っていま した.今迄冬のため地面は裸にされ寒さという鋤でもっていたく傷付けられ坐 きた心地もないようになっていたのですが,こうして今や地上はこの惨めな冬

(4)

の姿をすっかり忘れてしまうことになったのです.柔らかい目射しのお蔭で凍 えていたものにまたまた緑の衣を着せ選らすことになったのです.こういう陽 気になったのを喜ぶあまり民を逃れた小鳥達は冬の間自分達の肝を潰し雛鳥を 荒らしていた狩人のことをおひゃらかしてぴいぴいと鳴っていました.また貴

慾で茸を仕掛け自分連をぺてんにかけていた卑しい百姓共も夏んでぴいぴい鳴 るのでありました.小鳥達の歌というのはこうでした. 「私達は狩人ならもう 御免だ」またある鳥は木の枝で浪々たる声でもって遵合いを敬い称え聞くも愉 しい五月と愛の歌を歌うのでした.新たに訪れた夏を祝福して歌ったことでし た. 「ヴアレンテイヌス聖者に幸いがありますように.今日という日にそこも とを連合いに択んだ.梅はない」これに続いて小鳥達は境を交え相手を敬い相 手もまた拒むことをせずしかるのち愛と本能を叶えようとして今一つの行事を 行うのでした.こうしてどの烏も存分に肉を喜ばせてやるのです.この時の噴 き声がどういう噴き声だったか私には解るような気がしたものでその噛りを聞 く積りでいましたところ空で雲雀がこう言ったのでした. 「愛の神様ですぞ.

堂々としていらっしゃる.おやっ,こっちへお出でです.羽根は広げておいで です」そういう声を聞いて牧場を見ると向こうの方からやんごとないお方が纏 う緑の椅麗な衣を付けた后を携えて愛の神がお出でになるのが見えました.后 は髪にぴったりと金の髪飾りを付けその上に沢山の花が付いている白い冠を戴 いていました.本当のところその白い冠の花ときたらまるで雛菊が小さい白い 葉っぱで飾られているみたいに椅麓だったのです.それもその筈后が戴いてい .る白い花の冠は大変上等の椅麗な真珠で出来ていたのでした.で,后が緑の衣 に身を纏い首に白い冠を載つけているとまるで緑の牧場に咲いた雛菊かと見紛 うぼかしでした.また金の髪飾りも雛菊を見ている思いをさせるのでした.

158‑193.堂々たる愛の神の方は線に緑の枝を縫い取った絹の衣を纏い頭に は苦葱の花弁に咲いたぼかしの百合の花を挿し込んだ花冠を戴いていました.

この時神のお顔の色がどうであったかは分かりません.と申すのもお顔は光り 輝いてあまりの弦しさに辺りは仰天せんぼかしだったので二百米ぐらいは何も 見えなかったためです.でもその裡とうとう燃え盛る石炭みたいに赤くって 先が鋭い矢を二本持っていらっしゃるのが見えました.この時神は翼を天使み

(5)

チョオーサ「善女列伝」序歌・Aテクスト

59

たいに広げておいででした.それに愛の神は普通眼が不自由でいらっしゃるよ うに言われているの'ですが私の感じでは眼は大変よくお見えになるように忠い ました.神が私をきっと見据えたからでその時の神の眼差しが今尚私の肝胆を 寒からしめているぐらいです.愛の神は矢を持たない方の手に気高い后を携え ていました.この后は白い冠を戴き緑の衣を付けていらっして大変おしとやか で情深くおとなしいお方とお見受けしたのでした.このお方の美しさは大変な ものでしたのでお椅寛に生れ付いた女性の中でこの后の半分も椅麗なお方はど こを捜しても絶対見付けることは叶わぬ程だったのです.このお方は麗わしの アルケステイスと仰有いました.どうか神様お願いですからこのお方がいつま でもお椅雇でいらっしゃいますように.このお方のお姿を拝して大変慶ばしい 気持になったのですがそういうことにならなかったとしたらこの後話すとお判 りになります通り私は愛の神のきついお叱りとお顔の色がただただ怖くって本 当にどういうことになっていたか解ったものではありません.愛の神の後から は椅雇に装った十九人の女御達が一塊りになって緑の草の上をいとも軽やかな 足取りでこっち‑来るお姿を見ました.この女御方のもう一つ後からは数え切 れないぐらい沢山の女御,お女中方がやって来るのも見えました.その多いこ とときたら神がアダムを土からお造りになってこの方ここにおいでのお女中方 の三分の一いや四分の一一程もこの世にいたとはどうしても思えないぐらいでし た.しかも挙づて愛に仕え吾が身を致した女御ぼかしだったのです.

194‑233.今はこの女御方の眺めがどんなに素晴らしいものであったかどう かはさて措きこん,なに大勢が進み出て雛菊と申し上げている花を見付けると, 本当にこの時そうしたのですが,忽ち一斉に足を止めて脆き,一同輪になって いとも軽やかな足取りでこの花の回りを踊りながら褒歌さながらにこういうバ

ラッドを歌ったのでした.それをここで御紹介致しましょう.

バラッド

アブサロム,隠し給え黄金なす髪を人目から.捨て給え素直な誉れをエステ ルも.ヨナタンは止し給え姫に笑顔を.ペネロペにロ‑マのマルキア罷り給う

(6)

な貞女の鏡と.隠し給え人目から花の顔,イゾルデもトロイアのへレネも共 々.執方の美も徳も曇らせ給わんアルケステイスのここにおわせば・

ラヴィニ7,隠し給え白き肌を人目から.さまで愛を慈しみしルクレティア にポリユクセネ,また燃ゆる火もて愛を守りしクレオパトラ,かくまで愛に傷 っきしティスベ,隠し給え諸々の愛の誠と誉れを.親方の美も徳も曇らせ給わ んアルケスティスのここにおわせば.

へロ,デイド,恐れに見罷りしラオダメイア,デモフォンゆえに首を吊りに しフユリスに曇りし顔にてそれと知られしカナセ,はたまたイアソンに背かれ たるヒュプシピュレ,騎り給うな言い給うな諸々の愛の誠を.ヒュベルメスト ラ,アリアドネのお二人も言い給うな愛の嘆を.執方の美も徳も曇らせ給わん アルケスティスのここにおわせば.

この歌を歌い終えると女御方は命じられる優一同輪になって柔かくかぐわし い緑の草の上にいともしとやかに腰を下しました.先ず愛の神が,それから白 い冠を戴いて緑の衣を着た后,次いで後の女御達が次々に位が高い方から極め てしとやかに腰を下したのでした.この時の静かなことと言ったらそれこそ二 百米四方話声一つ聞こえない程でした.

234‑316.私はすぐ側の一寸した坂の下に鉢を究掛け女御方が何をなさろう とするのか知りたい気持で石みたいにじっとしていました.すると到頭愛の神 が私に目を呉れて「そこで休んでおるのは誰じゃ?」と仰有ったのです.その お声が耳に這入るとすかさずお尋ねにお答えして「私めに御座りまする」と言

うなり私はずいずいとお側へいき神に御挨拶しました.すると神は「其方は予 の前にてその花に何をしおるぞ?不屈な奴.顔も見とうないわ.姐虫の方が まだ増しじゃ」と仰有ったのでした.これに対して私は「何故にて御座ります る?愛の神様,恐れながらそれはちと」と申し上げると神は仰有った. 「目通 り叶わぬ.予の僕は執れも賢うて疎まるる者はおらぬに其方ばかりは予に仇な す不倶戴天の敵じゃ.予に噛み付き前々から予に仕えおる者共のことを悪し様

(7)

チョオーサ「善女列伝」序歌・Aテクスト‑

61

に言うたり,予に背く如き本を英語に直し予の僕を毒すのみかほ剰え予を頼み とするは愚かしきことなぞ思いおる.左様なことは存じませぬなぞ言わせまい ぞ.其方が書いたものを見れば殊更申す迄もないことじゃが予の按に背く『蕎 夜物語』を英語に直しおった.その挙句は貿き者共を予から遠ざくるよう仕向 けおる.頭を冷しよう思案してみるがよい.見境もなしに恋い焦がるるは虚者 のすることなぞ思いおるによっては其方も老葦の葦確に違わず墓碑しだしてお るわ.老篭と申すほ人のことを悪し様に言いおるがその実,事の次第はよう分か ってはおらぬ.ところで其方のことじゃが女子が何の様にして身を過っに及び しかを述ぶるによりクレシダがトロイラスを捨つるに至れる様を英語にて物し たに違いあるまい.物せずとは言わせまいぞ.其方何故あって悪しき女子のこ とを言うならよき女子のことも言おうとほせぬのじゃ,確と返答せい.其方の 胸によき話はなかったものかのう.今のもの,昔のもの合わせて六十数冊の書 を持ちおって誰ぞ愛に誠を致す女子の話が執れの書にも見当らなかったものか のう.執れもよき書揃いにて様々の女子,それも大方はよき女子の生くる道を ギリシャ人,ローマ人が述べおるものじゃ.神は素よりかかる女子のことを筆 にて上す者なら悉くよき女子の生くる道はよう御存知じゃ.ヴァレリウス,リ ヴィウス,クラウディアヌスは何と申しておる?ヨヴィアヌスと事変りイエ ロームが何と申しておるか存じておろう.姫なら潔く女房なら操堅く嬬なら死 ぬる迄操守りつづくるようイエロ‑ムは申しおるぞ.それとて一人,二人にて ほあらず,よいか,続けて百人もじゃ.さればこの女子共の操ゆえに堪えた嘆悲 しみを読むと哀れじゃ.この者共は皆操堅きあまり改めて相手を撰ぶことをせ ず様々の遣方にて却って自害せることはイエロームの述ぶる通りじゃ.或る者 は業火に身を焼き或る者は喉掻切らせまた或る者は身を投げ死に赴きしも悉く 愛に背かざらんことを慮り‑しためじゃ.姫,女房,嬬は問わずそれぞれに操を守

りしためじゃ.それとて神の道を慮ったというにはあらねど女子の道,操を慮 って遣ったことゆえこの女子共を責むるは当らず.この者共悉く頼みと致す神 は違っておろうが挙りて手篭,不貞はいたく慣れておった.古のこの女子共は 己の名をいたくいとおしんだゆえこの中の取るに足らぬ女子程の誠と優しき心 も今の男は持合わせてはおらぬ.左様な男は仲々におらぬものじゃ.かのオヴ

(8)

ィディウスは操堅き女房のこと,その労苦のことを『書簡』にて何と申してお るな?ヴィンケンティウスは『歴史の鏡』にて何と申しておるな9キリス ト教,異教を問わず筆を執る者が女子の操を何の様に扱いおるか播いてみるが よいぞ.されど日ねもす左様なことを善くにも及ばぬ.今一度尋ぬるが話の殻 のみ物し実を見逃すほ何としたこと.其方同様愚しき老葦共が度々予の錠を蔑 ろにして参ったのじゃが,予は生みの親にておわすヴィーナス聖者にかけて申 すが其方はきっ.と予を蔑ろにしたことを隠そうとして隠しおおせるものにては

あらず,悔むほ必定」

317‑420.この時気高き后アルケスティスがこう仰有って下すったのです.

「神様はこの者を随分と御折艦あったなれどそれに就き恐れながらと何ぞ申し 開きがあるなら申すも痴がましきことじゃが耳を借してやるが道理で御座りま しょう.神というほそのようにお怒りにならぬものぞえ.さにあらず神にてあ らせらるるなら事を分けしかも慈しみ深うなさりましょう.僕の者の言うとこ ろもお聞きにならばこそ神様がお怒りにまかせ誰彼の別隔なく当らるるは宜し からず.神に対し奉る頗訴えの筋はこれ皆兵とは限りませぬ.偽の願も多きこ とかと存じまする.されば愛の神様が真の話のみお聞きの様にも覚えませぬ.

それと申すも神の御殿には請う輩に何やかやあることなきことを申しては人の ことを悪し様に言う手合が数多おり,人のことが疎ましきやら羨ましきやらは たまた神の覚えがいささかなりと目出度きよう思案を回らせては聞き苦しきこ とどもを神のお耳に入れておりますのじゃ.嫉妬の女神,ほんに神の禍がある とよいに,この女神はいつにても大御殿の下女中という所にて御座りましょう か日も夜も別かたずシーザ‑の御殿より一歩たりと外へ出ようとはせぬ.これ はダンテが申しておることにて御座りまする.嫉妬の女神はいかなる時にても 相手に事故くということはありませぬ.さればこの者は誤って神の御勘気に触 れておるやも知れませぬ.それなれば何をか申しましょうお許しなされて然る べきかと存じまする.さにあらずとすれば或いはこの者たいして利口にてほ御 座りませぬゆえ殊更二た心ありてと申す訳ではなく不断歌を物しおるためあれ これ構わず歌にしつい心ならずも神の御不興を買う如きものをこの国の言葉に て物することも御座りましょう.そうじゃ,この者は『普硬物語』も『クレシ

(9)

チョオーサ「善女列伝」序歌IAテクスト

63

ダ』も二た心なぞあって物してほおりませぬぞえ.されば己が何を言うたか気 にも留めておりませぬのじゃ.さにあらずとすれば『著覆物語』に『クレシ ダ』は誰ぞ人に命ぜられ何とも申し出を断り兼ねて書きしものに違いありませ ぬ・これ迄とて数多歌を物して参りましたことじゃ.ほんにこの者は昔の尊き 方々の書きしものを英語に直すに当り悪気から愛を見下して書いてやろうと思 い物した訳にても御座りますまい.理に明るき殿なればかかることをとくと御 心に留め遊ばしてロンバルディアの暴君の如,考うることは気債我債にてほ叶 いませぬ.荷も由緒正しき殿ならば勘定方の役人風情とは事変り気債非道は心 するもの.人はこれ皆臣なればお慈しみありてあれこれ願いの筋ある時は時を 移さずお聞き入れあるが陛下たるお方のお務めかと心得まする.アリストテレ スの言葉を侯つまでものう民を正しく治むることこそ尊きお務めかと存じます る.陛下たるお方恭々しく神の御前にて陛下であらせらるることをお誓いなさ るは今に始まりたるにあらず,左様な陛下が諸々の大名方を治め身の程の違い をお考えなされたとて陛下のなされ方の理に適わぬ筈は御座りませぬ.大名方 とて陛下とまではいかずとも現世にて神の如崇められておりますれば下々より 敬われ崇め奉らるるは理の赴くところ.さりとて身の程は違いおりましょうと 陛下は富める者貧しき者を等しゅう扱い別けて貧しき者を憐れみなさるるが宜 しかろうかと心得まする.宜しゅう御座りまするか獅子とて優しき心を持ち合 わせておりまする.蝿が一匹獅子を苛立つるか噛むかすることがありましょう と獅子は尾にて軽く叩き蝿を追い払いますのじゃ.獅子は弘き心もて蝿に仕返 しはせぬ.やくざな犬他の荒気なき獣とは事変り陛下は陛下らしき心を現わし 給い諸々のことに手を控え真直ぐなる杓子定規にて秤り如何様なる時にても陛 下であらせらるることを忘れては叶わぬもの.と申すも殿が一言も物を言わせ ず一人の男を責めなさるはよきなされ方にては御座りませぬ.それにてはこの 者も己がことの申し開きすら出来ずただ哀しき心に駆り立てらるるあまり形振 りも顧みず殿のお裁きをお侯ちする外,術はなきにより今すこしく御心を煩わ せ殿のお顔は申すに及ばず家来の各もお考え下さりまするよう.この者のこと

に御座りまするが格別死罪に問わるる程のことを仕出かせLとも覚えませぬゆ え殿も今すこし御心を和らげ言葉を掛け易う仕向けてやらぬことには不欄とい

(10)

うもの.お怒りも重々御尤もなれどそれは扱措きすこしくこの者の申すことも お聞き入れ下さりまするようお願い申しまする.この者もこの者なりに智慧傾 け殿に仕えて参りましたのじゃ.筆を取り殿の教えを進めて参りましたぞえ.

若き折は随分と殿の教えも守りおったなれど今は何やら愛を見下し殿に逆いお るような.されどこの者妾もよう存じてじゃが歌の道に励みて殿の御名を誉め 称え愛を知らぬ者共に喜びて殿の僕になるよう仕向けて参りましたぞえ.この 者の物しましたる歌にては『誉の官』と申す本に『公爵の奥方・ブランシュの 死』それに『百島の集い』なぞがそれにて御座りまする.これはさまで知られ てはおりませぬなれど『テーベのバラモンとアルキタの愛』も書きましたぞ え.それのみか殿の祝日を称えまつりロンドや一つならずバラッドの型にて聖 歌を山程も書きましたのじゃ.歌にては御座りませぬなれど普通の文にてポェ

ティウスの『哲学の慰め』それにインノケンチウス三世の物せるものにて『人 間弱小論』と申すもこの国の言葉に直しました. 『聖女セシリアの生涯』を書 きました.また近くはマグダラのマリアに就きてオリゼネスのことをも書きま した.さればこの者は左様にひどきお仕匿は受けずとて済みましょうぞ.この 他短かき歌や話も数知れず書いたことじゃ.

421‑431.かく申すアルケスティス元はテッサリアの后じゃったが今は陛下 の后であるゆえ妾が殿のお情に槌りたっての願い,殿は神にても陛下にても御 座せば最早この者のことは何卒卸折艦なさりませぬよう.この者とて誓いてそ れも時を移さず唯今この場にて二度と再び殿の錠を破ることは致すまじ.いや 殿のお申し付けとあらば一生を愛に捧げし女細方,お望みとあらば姫,后は問 わぬ左様な女御のことどもを書きまする所存なれば, 『蕎覆物語』 『クレシ ダ』執れにてありしか殿の御名を積す如きことを申したなれど此度はその各を 取り戻し殿のお役に立ちましょうぞ」

432‑444.時を移さず愛の神は応えてこう仰有った. 「其方が極めで情に厚 う予によう仕えて呉るること前々よりとくと承知はしておったなれど冬も終り て見るもの聞くもの凡てこと新しゅうなってからというもの其方程予のことを 思うて呉れた女子はおらなんだ.されば予がこの国をまるう治めていこうとす るなれば其方の願いを無下に聞き捨つることも叶うまい.その気のなきことも

(11)

チョオーサ「善女列伝」序歌・Aテクスト

65

言うを侯たず.この者のことなれば万事其方次第じゃ.どうとも其方の思いの 優に致すとよいぞ.予は唯今この場にて凡てを水に流したぞ.よき物を贈るに せよ情を掛けてやるにせよ早いがよい.さすれば貰う者も随分と有難がるとい うものじゃ.これ,其方もこの者がどのように事を運ぶ所存か思うてみるがよ い.其方も奥の所‑参りお礼を申すとよいぞ」愛の神はこう仰有った.

445‑464.私は立ち上がって后の所へいき脆きこう申し上げたことでした.

「お方様,どうぞ天にまします神の報いがありまするよう.お方様のお執成し にて愛の神様の徹勘気も解けまして御座りまする.剰えお方様のお取計いにて 殿はこの先永く生き私をお助け下されしお方様のお人柄が一入よう判るよう, また凡てこれ迄と変りのうて相済むよう,斯様に格別の思召しを賜りまして御 座りまする.それにつけても此度のことにて愛の神様に背き錠を破るなぞ致す

ことになろうとほいやはや思いだに及ばぬことをこて御座りました.と申すも真 直な者なれば盗人のやることに拘りなぞ致すまじきこと.真の愛の僕なれば私 如きが仕出かせしことなぞとやかく仰有る訳はありませぬ.仮令私奴が愛の神 様に背きし者を各めたとて真の愛の僕なら私が『クレシダ』や『蓄徹物語』を 読むや書くやせしことに却って味方を得たと思召しありて然る可しかと存じま する.元々かかる文を物せし方が何を仰有りたかりしかは存じませぬなれど私

の心算と申せば愛の真を高め培うことにて御座りました. 『クレシダ』や『苦 夜物語』の悪しき例を御覧に入れ愛に背きて罪を犯すことのなきよう誠むる所 存に御座りました.私は斯様な心算にておりましたで御座りまする」

465‑485.すると后はこれに応えて仰有った. 「最早左様な御託は聞きとう はないぞえ.愛の神様とて事の善悪は兎に角取って付けし如き言い訳なれば聞 きとうは御座るまい.これ,其方も妾の言う事をよう聞きそこのところを了見 するのじゃ.其方はお許しを戴きし上は神様のお情に槌り神妙にするがよい.

で其方,神様に背きし罪滅ぼしに何をなさるか聞かしてお呉れでないか?令 知りたいぞえ.そうじゃ,其方は生きておる裡はこの先来る年も来る年も生 涯かけ姫とて后とて苦しゅうない,一生を愛に捧げし善き女子の目出度き話を 書くのじゃ.事の序にそういう女子の真心を踏附けどれ程女子が辱しめらるる

ものかひたすらこの道に励む不届きな殿御のこともするとよい.遠慮はせずと

(12)

も今にては其方方殿卸の問では斯様なことは気散じ程のこと.其方はさして愛 に仕うる気はおありではなきようなれど愛は誉めそやさねば叶わぬぞ.妾が申 せし罪滅ぼしを致すのじゃ.妾が神様に確とお願い致せしゆえ神様は僕に言い 付けて其方の力となり労に報ゆるようお計らいありましょうぞ.いざ始むるが

よい.其方の罪滅ぼしはいと易きこと」

486‑494.愛の神は笑って仰有った. 「このお方がどのようなお方か,奥方 か姫かはたまた后か伯爵の奥方か其方分かるか?有難きことにこのお方はこ れぞと申す程の罪滅ぼしはせずともよいとの恩召しじゃ.なれどまこ之はこれ しきのことにては済まされぬ.今すこしく骨身を削らねば済まされぬ程のもの じゃ.されど優しき心には立ち所に憐れみの心が溢るるもの.このお方の人柄 は見たままじゃ.其方も見れば分かろうぞ」私はお答えして申しました. 「は あ,旨く申せれば宜しゅう御座りまするが私はこのお方様がどのようなお方か 一向に存じませぬ.されどいと思い遣りあるお方様ということなればとくと承 知仕っておりますで御座りまする」

495‑504.すると愛の神は仰有った. 「よくぞ申した.その通りじゃ.其方 もとくと思案致さば分からぬことはないのう.其方が胸に畳みおる書には雛菊 に相を変えし予の后アルケスティスの徳を称うる話はなきか?この方はアド メトスの代りに死に剰え地獄へ落つるを択びし程のお方じゃ.それをヘラクレ スが助けて地獄より連れ戻し仕合わせにせるアルケスティスじゃ」

505‑522.私は答えて申し上げたことでした. 「ほっ,さればこのお方様に て御座りまするか名にし負うアルケスティス様は.私はこの方の花のお蔭にて 心和らぐので御座りまする.このお方様のお徳なればこの世あの世執れにても とくと存じおりまする.お方様のお徳はアルケスティス様の御名を輔が上にも 高めて御座りまする.私はそのお方様が相を変え給いし雛菊の花には何時に変 らぬ慈しみを寄せおりまするで御座りまする.それを僧からず恩召してかお方 様には私奴を存分に庇うて下さりました.お方様の徳を称えてアガトンも申し ての通りユピテルの神がこのお方の相を星に変えLもまこと宣なるかなで御座 りまする.お方様の白き冠が何よりの証.それにその冠に小さき花の数多あり ます如お方様のお徳は他に数うれば数え切れぬ程御座りまする.お方様を忘る

(13)

チョオーサ「善女列伝」序歌・Aテクスト

67

ることなく敬う緑にとシビュラの神が徹寛の如く白き冠を戴ける雛菊の花を造 りそれにマルスの神は紅を添えルビーの代りとなし白き冠の中に置き給うたの で御座りまする」

523‑541.后は目の当り誉めそやされると慎ましいので心持お顔が赤らみま した.この時愛の神が仰有ったことには「其方が女子の不実をば物せLは残念 至極.女子もよう見,古き書も播き女子共の操堅きは其方よう知りおろうぞ.

殻は最早詮なきこと,実を誉むるがよいぞ.さりながらクレシダは枕を高うし て寝せおくにアルケスティスのことを物しようと致さぬほ殊更故あってのこと か?后が愛の鑑ということ其方知らぬ筈はなかろう.さすればアルケスティ

スのことを物するのじゃ.后は気高き愛別けて后たる者の生くる道守るべき諸 々の錠を身をもちて教えし程じゃ.それに気付かぬは其方,その折りぼんやり 居隆りをしおりしためじゃ.此度は確と申し付くるぞ,其方が他の女子共の話 を終えたらば予の后のことを『列伝』にて話すのじゃ.最早申し付くることは ない.さらばじゃ.

542‑545.手初めはクレオパトラがよいぞ.さすれば予は満足じゃ」神のお 言葉が終った所で私は睡りから覚めたのでした.そこで神の意を充分休しなが

ら愛に身を至した貞女の話を始めたのであります.

数字は行数, FはRobinson版のF‑text, Skeat版ではB‑text, AほSkeat 版のA‑text, Robinson版ではG‑textを示す.

AテクストとFテクストとの主な相違

Aテクスト

in helle or heven

Fテクスト

in hevene or helle

13 For that he seigh it nat of 13 But‑if him‑self hit seeth,or

yore ago.

21 And trowen on

elles dooth;

21 That tellen of

(14)

27 0n olde bokes leve

Ther‑as ther is non other assay by preve.

32‑33 swich lust and swich ere‑

dence, That ther is wel unethe game noon

35 other

36‑37 Or elles in the Ioly tyme

ofMayWhan that I here

the smale foules singe,

39 my studie, as lasting that sesoun

40 therto 48 these floures 49 by the morwe shene

50新しい行

51 And whan

52 Than closeth hit, and draw‑

eth hit to reste.

53 So sore hit is afered of the night,

54新しい行

55 This dayesye, of alle floures

flour

58 As wel in winter as in somer newe

59 Fain wolde I preisen, if I coude aright;

60新しい行

61 that folk 65 they 66 if 67 they

her

27‑28 honouren and beleve These bokes

ther we han non other pre‑

Ve.

32‑33 I feyth and ful credence So hertely, that ther is game noon

35 seldom

36 37 Save, certeynly, whan that the month of May Is comen and that I here the foules singe,

39 my book and my devocioun

40 than this flour

49 erly by the morwe

50 That blisful sighte softneth al my sorwe,

5ト52省略

61 As sone as ever 62 how it wol go to reste,

For fere of night,so hateth she derknesse!

64‑66省略

53 As she, that is of alle

floures flour

56 And I love hit, and ever y・

lyke newe,

67 Suffisant this flour to preyse aright

1‑72省略

73 ye 77 ye 78 thogh 79 ye

your

(15)

チョオーサ「善女列伝」序歌・Aテクスト

I hope that they wil nat 80 ben evel apayd,

hit is seidinfortheringand 81 honour

Of hem that either serven 82 leer or flour

69

For.bereth me and beth nat evel apayd,

ye seeIdo hit in the ho・

nour

Of love, and eek in service of the flour

83・96省略

71 For trusteth wel,I ne have 188 nat undertake

72イ3 As of the leef, ageyn the 189 nour, to make; Ne of the flour to make, ageyn the leef

78 That nisnothingtheentent 194 of my labour.

79 werk 195 stryf 196 81 f‑ 97f 82 bokes olde

Is for men shulde autoritees 99 beleve

84 Ther as therlythnonother 100

assay by preve.

85‑ For myn entent is, or I fro yow fare, The naked text in English to declare Of many a story, or elles of many a geste, As au・

tours seyn; leveth hem if yow leste!

89

But natheles, ne wene nat that I make

In preysing of the flour a‑

gayn the leei

Wei brouken they hir ser‑

vice or labour.

thing thing

olde stories

And that men mosten more thing beleve

Then men may seen at eye or elles preve?

10ト107 That shal I seyn, whan

Whan passed was almost 108 the month of May,

that I see my tyme;Imay not al at ones speke in ryme. My besy gost, that thrusteth alwey newe To seen this flour so yong,so fresh of hewe, Constreyned me with so gledy desyr, That in my herte I fele yit the fyr, That made me to ryse er hit wer day‑

And this was now the firste morwe of May‑

109‑118省略

(16)

90 And I had romed, al the 180 someres day,

91新しい行

92 the fresshe daysy 182 94 And closed was the flour 198

201 Y‑benched newe with 204 103 fel a‑slepe 209 104 I was 210

105新しい行

106 as ye han herd devyse 211

107新しい行120 109 As for to speke of gomme 121

ll 1 surmounted 123 115 had greved 127

ll had‥. releved 128

117 Andclothed him in grene 129 al newe agayn

The longe day I shoop me for to abyde

the dayesye

And that this flour gan

close

省略

That benched was on

fel on

I lay

that I so love and drede

省略

That, for to speke of gom‑

me

surmounteth greved

hath.‥ releved

That naked was, and clad hit new agayn

126 'The fouler we defye!'138‑139でthe fouler we defye, And al

his craft!

127‑128 Somme songen [layesJ on 139‑140 And sorame songen clere the braunches clere Of

love and CMay〕.

Layes of love,

143‑144省略

135 CThey dide honour 149 136 And after diden other 150 137 Right 〔plesing〕 un・to 151

Yelding honour To love, and diden hir That longeth unto

138‑143新しい行

152‑179省略 181省略 183・187省略

144‑145 Tho gan I loken endelong 212‑213 Andfroma‑fercomwalking the mede, And saw him in the mede The god of

come,

149 many floures

love

217 florouns smale

(17)

チョオーサ「善女列伝」序歌・Aテクスト

71

160 A garlond on his heed of 228 In‑with a fretof rede rose‑

rose‑leves leves

16ト162新しい行229‑231省略

163 For sekirly 232 Therwith me thoughte 164新しい行

165 A furlong‑wey Imighte him 233 nat beholde.

166 But at the laste in handeI 234 Saw

168 aungellich his wenges gan 236

he sprede.

That wel unnethes mighte I him beholde

And in his hande me thoughte I saugh

aungellyke his winges saugh I sprede.

247‑248省略

179 Hir name was Alceste the 276 That is so good, so fair, so

debonayre;

180 she fayre 189 made of i監X m完酬完ri1

199‑202新しい行 209 Alceste is here, 214 trouthe in 216 Alceste is here,

222 ne pleyne 223 Alceste is here,

debonaire:

277 hir faire 286 had mad of

287 mankynd

255 My lady cometh, 260 trouthe of 262 My lady cometh,

268 ye tweyne

269 My lady cometh,

224 Whan that this balade al 270 This balade may ful wel

y‑songen was, y‑songen be,

225新しい行27ト275省略 296‑299省略

226 301 227 By ordre alle in compas, 300

alle enveroun

234 lening faste by under a 308 bente

238 resteth 312 242 In my presence, and that 316

so boldely?

244 A werm to comen in my 318 sight than thou.

And with that word, a‑com・

pas enviroun

KneJing by this flour, in good entente

kneleth

So nigh myn owne flour, so boldely?

A worm to neghen neer my

flour than thou.'

(18)

247新しい行321

248 and me warreyest 322 253 To troste on me 327

省略

and al my folk werreyest To serve Love

258‑264新しい行

265‑266 How that Crisseyde Troilus 332‑333 And of Criseyde thou hast forsook, In shewinge how seyd as thee hste, That that wemen han don mis? maketh men to wommen

lasse triste,

267‑287新しい行

For to hir love were they 334 That ben as trewe as ever so trewe, was any steel.

289‑312新しい行335省略

315 olde foles 337 wrecches

316 Thou shalt repente hit, that 339440 If that thou live, thoushalt

hit shal be sene! repenten this So cruelly, that hit shal be sene!

317 Than spak Alceste, the 341 Tho spak this lady, clothed worthieste quene, al m grene,

320 these points 344 al this

323 rightful and eek merciable 347 gracious and merciable

324‑327新しい行348‑349省略

330 a thing 354

331‑332 For hate, or for Ielous 355・356 Right after hir imaginaci・

imagining And for to han ‑un To have your daliance, with yow som daliaunce and for envye

357省略

333‑334 Envye (I prey to god yeve 358 Envye is lavender of the hir mischaunce!) Is laven‑ court alway;

der in the grete court alway.

340 Or elles, sir, 362 341 He may translate a thing 363

in no malyce,

342 bokes 364 343 And takth non heed of 365 344‑345新しい行

346‑347 366‑367

And eek, paraunter,

He mighte doon hit, gessing no malyce,

thinges

Him rekketh noght of

(19)

チョオーサ「善女列伝」序歌・Aテクスト

73

348新しい行368省略

355 That usen wilfulhed and 376 Than han no reward but at tirannye, tirannye.

360‑364新しい行380省略 368‑369新しい行

370 And for to kepe 384 Al wol he kepe 390 sorweful 404 dredful

400‑401新しい行

402 ButwelIwot,with thathe 414 Albe hit that he can not

can endyte, wel endyte, 412 besinesse 424 holynesse

414‑415新しい行

439 what yow leste 449 as yow leste 472 lyve 482 tyme 485 thy 495 this

496‑497省略

526 to write unstedfastnesse 538 that ilke tyme thou made

527・532新しい行539‑541省略

533‑534 kalender is she Of good・ 542‑543 kalender is she To any wo‑

nesse,

543省略

534 forshe taughteof fyn lov‑ 544 For she taughte al the inge, craft of fyn lovinge,

552‑565省略 1‑577省略

544 of sleep I gan a‑awake, 578 my bokes gan I take,

(昭和41年9月30日受理)

参照

関連したドキュメント

現実感のもてる問題場面からスタートし,問題 場面を自らの考えや表現を用いて表し,教師の

老: 牧師もしていた。日曜日には牧師の仕事をした(bon ma ve) 。 私: その先生は毎日野良仕事をしていたのですか?. 老:

が漢民族です。たぶん皆さんの周りにいる中国人は漢民族です。残りの6%の中には

しかしマレーシア第2の都市ジョージタウンでの比率 は大きく異なる。ペナン州全体の統計でもマレー系 40%、華人系

菜食人口が増えれば市場としても広がりが期待できる。 Allied Market Research では 2018 年 のヴィーガン食市場の規模を 142 億ドルと推計しており、さらに

自発的な文の生成の場合には、何らかの方法で numeration formation が 行われて、Lexicon の中の語彙から numeration

巣造りから雛が生まれるころの大事な時 期は、深い雪に被われて人が入っていけ

C :はい。榎本先生、てるちゃんって実践神学を教えていたんだけど、授