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(1)

SDGs に関する国際的議論に

向けた課題と展望

資料4

SDGs・ポスト2015開発アジェンダに関する

議論状況

1回持続可能な開発目標(SDGs)に関するワーキング・グループ

2014年6月20日(金) 9:30 ~ 12:00

航空会館

(2)

SDGsに関する

国連オープン・ワーキング・グループ

(OWG)

(3)

188カ国及び3オブザーバー(EU、パレスチナ、バチカン)から98名の首脳及び多数の閣僚級が参加。 (我が国からは玄葉外務大臣が参加。) 各国政府関係者、国際機関、企業及び市民社会等全体で約3万人が参加。

成果文書「我々の望む未来」(全283パラ、49ページ)を採択。

国連持続可能な開発会議(UNCSD)

2012年6月20日-22日 於:ブラジル・リオデジャネイロ

持続可能な開発目標(SDGs)

①持続可能な開発の3つの側面(経済、社会、環境)に統合的に対応し、先進国・途上国を対象とした普遍 的な目標。 ②SDGsの策定プロセスについて、政府間交渉プロセスの立ち上げや専門家で構成されるオープンワーキン ググループ(OWG)の設置に合意した。2013年1月に設置され、2014年2月までに8度開催。2014年3 月から7月にかけてさらに5回開催予定。 ③2015年に目標期限が来るミレニアム開発目標(MDGs)の後継(ポストMDGs)と整合的に統合されるべ き。 ④国連総会の下に政府間会合を設置し、2014年までに持続可能な資金戦略を検討することに合意。201 3年6月に設置され、8月に第1回会合を開催。

持続可能な開発のための制度的枠組

①国連環境計画(UNEP)の強化。全国連加盟国が参加する国連環境総会(UNEA)の開催。 ②国連持続可能な開発委員会(CSD)をハイレベル政治フォーラム(HLPF)に発展的改組。 1992年 地球サミット(リオ) 2002年 ヨハネスブルグサミット

(4)

MDGs からSDGsへ

4

MDG7:環境の持続可能性確保

具体的目標 1.持続可能な開発の原則を各国の政策やプ ログラムに反映させ、環境資源の喪失を阻止 し、回復を図る。 2.生物多様性の損失を抑え、2010 年まで に、損失率の大幅な引き下げを達成する。 3. 2015 年までに、安全な飲料水と基礎的 な衛生施設を持続可能な形で利用できない 人々の割合を半減させる。

<ミレニアム開発目標(

MDGs)>

<持続可能な開発目標(

SDGs)>

これまでの議論

 リオ+20プロセスでコロンビア・ペルーによる 提案、リオ+20の成果  多くの国・機関・市民社会が支持  2015年以降の開発目標と統合 持続可能な開発の3つの側面(経済、社会、 環境)に統合的に対応  先進国・途上国を対象とする普遍的目標  新たな課題(エネルギー、防災等)も検討

論点

MDGsとの関係性 主要原則 →普遍性 →「共通だが差異のある責任」原則 対象課題・分野(エネルギー、新技術等) 測定手段・指標 実施手段(資金、能力開発、技術移転等) ガバナンス

課題

途上国対象型 MDG7は明確な定量的目標ではない 他のMDGs に比べ森林問題や水問題、 CO2 排出等の課題に対する進捗は芳しいも のではないとの評価 グローバル目標と国家目標の関係性

これらの全体的動向を把握し、地球システム変動に対応した、

多角的視点・分野横断による検討が必要

2015

(5)

持続可能な開発目標(SDGs)とは?

【策定の趣旨】

• 持続可能な開発に対して焦点を絞り一貫性のある行動を追求。

• 持続可能な開発に貢献し、また国連システム全体における持続可能な

開発の実施及び主流化の原動力の役割を果たす。

【内容】

• 持続可能な開発の3つの側面(経済、社会、環境)に統合的に対応。

• 先進国・途上国すべての国を対象とする普遍的目標。

• 行動志向型、簡潔、かつ、野心的な目標。

• 限られた数の目標。

• 2015年以降の国連開発アジェンダに統合されるもの。

【公開作業部会(OWG)の設置】

• 全てのステークホルダーへ開かれたSDGsに関する包括的且つ透明な政

府間交渉プロセス。

• 5つの地域グループを通じて加盟諸国から指名される30名の専門家で構

成。(→日本は3か国で1議席を分け合っている。)

• 国連総会に、SDGsの提案を盛り込んだ報告書を提出。

参照:リオ+20成果文書、パラ245‐251

(6)

OWG 日時・場所 テーマ 1 2013/3/14-15, NY ①アジェンダ策定、②総論 2 2013/4/17-19, NY ①SDGsの概念、②貧困撲滅 3 2013/5/22-24, NY ①食料安全保障と栄養、②持続可能な農業、③砂漠化・土地劣 化、④水と衛生 4 2013/6/17-19, NY ①雇用、②社会的保護、③若年層、④教育 と文化、⑤人口 5 2013/11/25-27, NY ①持続的・包摂的な経済成長 、②マクロ経済政策、③インフラ 整備、④エネルギー 6 2013/12/9-13, NY ①実施手段、②持続可能な開発のためのグローバル・パート ナーシップ、③特別な状況下の国のニーズ、④LDCs/LLDCs /SIDS/アフリカ 等、⑤人権、⑥グローバル・ガバナンス 7 2014/1/6-10, NY ①持続可能な都市・居住、②持続可能な消費と生産 、②気候 変動 、③防災 8 2014/2/3-7, NY ①海洋、②森林・生物多様性、③公平性(⑦ジェンダー含む)、 ④紛争予防・平和構築、法とガバナンス

SDGsに関するOWG(オープンワーキンググループ)

開催状況(テーマ別セッション)

(7)

OWG 日時・場所 テーマ 9 2014/3/3-5, NY フォーカス分野文書のレビュー、修正点の示唆 10 2014/3/31-4/4, NY フォーカス分野文書の各クラスターに関する議論 11 2014/5/5-9, NY フォーカス分野文書修正版に基づく協議 12 2014/6/16-20, NY SDGs及びターゲットに関する協議、SDGs・ターゲット案の作成 13 2014/7/14-18, NY SDGs及びターゲットに関する協議、SDGs・ターゲットに関する 報告書の合意・採択

SDGsに関するOWG(オープンワーキンググループ)

開催状況・予定(第二ラウンド)

(8)

環境省における対応状況

<環境省における検討の場>

環境研究総合推進費「持続可能な開発目標とガバナンスに関する総合的

研究」(平成

25年度~27年度、研究代表者:東工大 蟹江准教授)

・平成

25年7月25~27日 プロジェクト全体会合

・平成

26年1月17日 シンポジウム

国内ワーキング・グループ(非公開)

・委員:森秀行氏、平石尹彦氏、蟹江憲史氏

・平成

25年度に3回開催

OWG対応>

OWG4 で環境研究総合推進費によるサイドイベント開催(平成25年6月)

OWG8で生物多様性関係サイドイベント開催(平成26年2月)

(9)

SDGs Pr ocess Post MDGs  Process Others 16‐29 Sep.  (NY) 69th UNGA 

SDGs及びポスト2015年開発アジェンダプロセス(2014年6月20日時点)

1‐2 Jul.  (NY) The Role of Partnerships and  their Contribution to the Post‐ 2015 Development Agenda 30 Jun.‐8 Jul. (NY)   High Level Political Forum on  Sustainable Development  OWG (NY) 31 Mar.‐ 4 Apr 1 Sep. (NY)   High‐level  Stock Taking  Event on Post‐ 2015 Agenda 1‐12 Dec.  (Peru) UNFCCC COP  20/CMP 10 3‐5 Mar.  5‐9 May 16‐20 Jun.  14‐18 Jul.  2013 2014 2015 Sep. (NY) 70th UNGA  Jul.  UNSG’s  Report Approval  by UNGA Expert Committee on

a Sustainable Development Financing

Strategy Integrating Post MDGs  and SDGs  process UN SG High‐Level  Panel (Jul. 2012 ‐ May 2013) Consultations by  theme/country Sep. (NY) 68th  UNGA

Expert Group Meeting on Science and SDGs (Mar. 2013 ~) Technical Support Team

Expert Group 30 Nov. ‐11 Dec.  (Paris) UNFCCC COP  21/CMP 11 14‐18 Mar.  (Sendai,  Japan) 3rd World  Conference on  Disaster Risk  Reduction 10‐12 Nov.  (Nagoya,  Japan)   World  Conference  on ESD 4‐8 Nov.  (Okayama,  Japan)   Stakeholder  Meetings,  World  Conference on  ESD 12‐17 Apr.  (Daegu‐ Gyeongbuk,  Korea) 7thWorld  Water Forum 3 23 – 27 Jun. (Nairobi)   1st UNEP UN Environmental  Assembly 出典:POST-2015事務局、IGES加筆

(10)

SDGs OWGゼロドラフト

(2014年6月2日時点)

ポスト2015年開発アジェンダにおける持続可能な開発に関する序論ならびに提案目標およびターゲット 2030年達成目標案: 1. あらゆる場所のあらゆる形態の貧困の撲滅 2. 飢餓の撲滅、食糧安全保障およびすべての人々の十分な栄養摂取の実現、持続可能な農業の促進 3. あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活の実現 4. すべての人々への、公平かつ包括的な質の高い教育および生涯学習の機会の提供 5. あらゆる場所におけるジェンダー平等ならびに女性および女子のエンパワーメントの実現 6. 持続可能な世界に向けた、すべての人々の水と衛生の確保 7. すべての人々の、安価かつ持続可能で信頼できる現代的なエネルギーサービスへのアクセスの確保 8. 強力かつ包括的で持続可能な経済成長およびすべての人々のディーセント・ワーク(適切な雇用)の促進 9. 持続可能な産業化の促進 10. 各国内および各国間の不平等の是正 11. 包括的かつ安全で持続可能な都市および人間居住の構築 12. 持続可能な生産消費形態の促進 13. 気候変動に対応するためのあらゆるレベルにおける行動の促進 14. 海洋資源および海洋の、保全および持続可能な利用の実現 15. 陸域生態系の保護および回復、あらゆる生物多様性の損失の阻止 16. 平和で包括的な社会、法の支配および有効かつ有用な制度の実現 17. 持続可能な開発のための実施手段およびグローバルパートナーシップの強化・向上 10

(11)

考察①:総論(考えられる論点)

• 各国の意見を網羅的にカバー。曖昧な表現、政治合意が可能なミニマム目標になりがち? – 各国が合意する究極目標は「Happiness」と推測されるが、これを満たすためのよりはっきり した目標の設定や、それらの目標を達成していくための手段の明確化が必要か。 • 発展段階の異なる国には、それぞれに異なる目標が設定されるべき? – 途上国では「アクセス」などベーシック・ヒューマン・ニーズ、新興国では「効率」など資源の有 効利用、先進国では「気候変動対策」など地球規模の公共財に関することが重要か。 – 個々の目標間には明確に相互関係が存在するが、これ自体を目標にすることは困難で、相 互関係は実施段階で対処することが効果的? • 防災・レジリエンスに関し、ターゲットに組み込まれているが独立した個別目標がない。 – 災害のリスク防止の観点から、東日本大震災を踏まえた目標の提示が重要か。他のアジア 諸国にとって重要な問題であり、また、気候変動の適応とも密接に関連? • ライフスタイルを強調すべき?現行テキストではSCP目標の1つのターゲットにのみ記載。3Rの目 標は既に12.5に取り入れられているが、日本の経験を活かし、実施につながるターゲット・イン ディケーターを提案することが重要か。 – 日本のライフスタイルを支える技術も発展しており、これを国際的に展開することは、日本の 技術を国際展開する上でも重要か。 – 教育の目標にESDの成果を含めてさらに推進していくことが重要? 11

(12)

考察②:各論 – 教育–

4.1 2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、適切かつ有効な学習成果をもたらす、自由かつ公平で質の高い初等教育および 中等教育を修了できるようにする。 4.2 2030年までに、すべての人々の、安価で質の高い高等教育および生涯学習への平等なアクセスを確保する。 4.3 2030年までに、包括的かつ質の高い就学前教育およびその他の早期幼児開発プログラムにアクセスおよび修了できる子どもの割合 をx%増加させる。 4.4 2030年までに、すべての若者が読み書き能力および基本的計算能力を身に付けられるようにし、成人の読み書き能力および基本的 計算能力をx%増加させる。 4.5 2030年までに、職業訓練、情報通信技術(ICT)、技術的・工学的・科学的スキルなど、雇用に必要なスキルを備えた若者と成人(男女 ともに)の割合をx%増加させる。 4.6 2030年までに、障害者や先住民など、社会的底辺層や脆弱な立場にある人々が、労働市場のニーズに合わせた包括的な教育・スキ ル開発・職業訓練にアクセスできるようにする。 4.7 2030年までに、持続可能な開発のための教育、持続可能な開発への文化の貢献についての啓発といった教育カリキュラムおよび研 修プログラムにおける関連知識とスキルを統合する。 4.8 2030年までに、すべての学校およびその他教育機関が、安全かつ健全で差別的でない包括的な学習環境をすべての人々に提供で きるようにする。 4.9 2030年までに、教師への研修を促進することで、指導の質を強化する。 12

目標案4 :

すべての人々への、公平かつ包括的な質の高い教育および生涯学習の機会の提供

<ターゲット案>

• アクセスなどの量から質・包括性(inclusiveness)

へという大きな流れ。

• 2014年11月に「持続発展教育(ESD)に関するユネスコ世界会議」(名古屋)を開催予定。

(13)

• 最初の3つの目標はSustainable Energy For All (SEA)を踏襲。 • 再生可能エネルギー目標は数値化するべき?(例:WWF提案、45%) • 「クリーンエネルギー技術」の定義は? • 量から質への転換。

考察③:各論 – エネルギー –

13

目標案7 :すべての人々の、安価かつ持続可能で信頼できる現代的なエネルギーサービス

へのアクセスの確保

⇒ 手段的目標?再エネ目標の下に置かれるべきでは?

7.1 2030年までに、すべての人々の持続可能かつ現代的なエネルギーサービスへの普遍的なアクセスを確保する。 7.2 2030年までに、エネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を世界規模で倍増させる。 7.3 2030年までに、エネルギー効率の改善率を世界規模で倍増させる。 7.4 2030年までに、クリーンエネルギー技術の割合を世界規模でx%増加させる。例えば、持続可能なバイオマスを 利用する先進的な調理用コンロの普及など。 7.5 2030年までに、破壊的な消費を奨励する非効率な化石燃料の補助金を段階的に廃止し、最貧困層のための安 価なエネルギーを確保することを目的としたソリューションを提供する。 7.6 2030年までに、後発開発途上国において一人当たりの一次エネルギー供給を倍増させるなどの見地から、農村 部および都市部に現代的な再生可能エネルギーサービスを十分に供給・移送・配給できるよう、インフラを拡大および 更新する。

(14)

考察④:各論 – SCP –

12.1 持続可能な消費と生産に関する10年枠組みプログラム(10YFP)を、期限を定めて効果的に実施する。 12.2 2030年までに、天然資源の持続可能な管理および効率的な利用を達成することで、生態系の環境収容力内で人間 の福祉を強化する。 12.3 経済活動の資源効率を大幅に改善し、経済成長と環境悪化を切り離す。先進国が先導し、開発途上国が各国の開 発ニーズ・能力を考慮の上、類似のパターンを実施することで、すべての国が対策を講じる。 12.4 合意された国際的な枠組みに従い、化学物質および有害廃棄物の堅固な管理を促進する。2030年までに、化学物 質および有害廃棄物の、大気、水および土壌への放出を大幅に削減する。 12.5 2030年までに、予防、削減、リサイクルおよびリユースを通じて、一人当たりの廃棄物をx%削減する。 12.6 2030年までに、小売および消費レベルで、一人当たりの食品廃棄物を最低でも半減させる。特に、先進国および一 人当たりの食品廃棄物が多い国に重点を置く。 12.7 2030年までに、教育、啓発、製品・サービスの持続可能性に関する情報、政策およびインセンティブなどを通じて、 持続可能なライフスタイルの文化を創出する取り組みを倍加させる。 12.8 2020年までに、持続可能な消費および循環型経済を実現し促進するような、経済的なインセンティブおよび科学的・ 技術的能力を創出する。 12.9 2030年までに、特に上場された大企業の中で、企業の社会的責任および環境に対する責任に関する報告書(全体 報告書を含む)を作成する企業数をx%増加させる。 12.10 2030年までに、各自のビジネスにおいて、中小零細企業の状況や能力のニーズに配慮した持続可能なサプライ チェーンなど、持続可能な開発の原則を取り入れた民間セクターの事業者のシェアを増加させる。 12.11 2030年までに、競争的かつ透明性が高い調達プロセスなどを通じて、公的調達における持続可能な製品および サービスのシェアを増加させる。 14

目標案12 :持続可能な生産消費形態の促進

• 循環利用率のターゲットも設定するべきか。最終処分量の記載がなくても、目標案の12.5でよいか。 • グローバルなデータが取れないと意味がない。 • 12.3 類似のパターン(similar pattern)。先進国の失敗を繰り返しても(先進国の後をついてくればいい)と解釈される恐れあり? • 12.5 各国に合わせたターゲットを設定する方がいいか。数値目標を交渉するべきか。→気候変動の二の舞?

(15)

考察⑤: 各論 – 気候変動 –

15 目標案13 :気候変動に対応するためのあらゆるレベルにおける行動の促進/国連気候変動枠組条 約(UNFCCC)の第21回締約国会議(COP21)における成果に基づいた気候変動目標の策定

13.1 国際協定に従い、世界の平均気温の上昇をx℃以内の上昇にとどめる。

13.2 すべての脆弱国において、気象現象に起因する災害に対するレジリエン

スおよび適応力を構築する。

13.3 20xx年までに、気候変動適応・緩和戦略を、開発計画および貧困削減戦

略に統合する。

13.4 20xx年までに、低炭素ソリューションに対する投資のための手段およびイ

ンセンティブをすべての関連セクターに導入する。

13.5 気候変動の影響緩和および早期警告に関する教育、啓発、人的能力お

よび制度能力を改善する。

• 気候変動交渉の負の遺産をどうポジティブな交渉に切り替えるか。

• エネルギー、森林等他の目標で対処?

• 気候変動枠組交渉との関係、NAMAとの関係等。

• COP21は、2015年12月に開催予定。気候変動交渉を先取りするのか。

(16)

考察⑥: 各論 – 生物多様性 –

16

目標案15 :陸域生態系の保護および回復、あらゆる生物多様性の損失の阻止

• 生物多様性条約の議論を尊重し、

愛知ターゲット、ポスト愛知ターゲットとの整合性

を保つこと

が重要。

• 愛知ターゲットの達成年(2020年)とのずれ。

• 生物多様性保全の恩恵(遺伝資源等)

は、国際的に公平に共有されることを強調す

ることが重要。

15.1 2020年までに、すべての生物多様性の損失を阻止し、絶滅危惧種を保護し絶滅から守る。 15.2 2020年までに、悪化した生態系のうち最低15%を復元することなどにより、生態系の保全と持続可能な利用を確保 する。特に湿地に注意を向ける。 15.3 国家機関の効果的な協力などにより、栽培植物、飼育動物・家畜、およびその近縁野生種の遺伝的多様性を維持 する。 15.4 2030年までに、あらゆる種類の森林および山地生態系の持続可能な管理を実施できるようにする。 15.5 2030年までに、開発途上国への十分なインセンティブの提供などにより、世界規模で森林被覆の損失を反転させ、 森林被覆を強化し、森林再生をx%増加させる。 15.6 2030年までに、土地の劣化を阻止および防止し、砂漠化および干ばつの影響を受けた土地を再生し、土地生産性 および土壌の質を改善する。 15.7 遺伝資源の活用による便益を公正かつ公平に共有できるようにする。 15.8 絶滅危惧種の密猟および違法な売買を阻止し、違法な野生生物製品の需要・供給を断つ。 15.9 侵略的外来種の導入を防止し、これによる陸地生態系および海洋生態系への影響を大幅に減少させる対策を導 入する。2020年までに対策優先侵入種を駆除または排除する。 15.10 意思決定および天然資源管理において、先住民および地域コミュニティの、事前に十分な情報を与えられた上で の自由意思に基づく合意を確実に得るようにする。また、彼らの伝統的な知識の活用を促進する。 15.11 天然資源および生物多様性の価値を、国家および地域の計画策定、開発プロセスおよび会計に組み込む。

(17)

考察⑦:各論 – その他 –

• 水は食糧(農業)、エネルギー、防災等に関連する重要な課題。 • ターゲット案はこれらの相互関係に関する文言が少ない。 • 水ガバナンスの強化も実施手段の重要な要素の1つ。

<水>

目標案6:持続可能な世界に向けた、すべての人々の水と衛生の確保

• 大気汚染に関する文言は、保健目標の屋内・外空気汚染の削減ターゲットのみ(3.9)。 • SCP目標の化学物質・有害廃棄物の大気・水・土壌への排出削減ターゲット(12.4)。 • 都市目標に入れるべき? • 曖昧な表現が多い。生産性の向上 (9.2)、雇用(9.7)、産業開発・革新 (9.8)等。 • 途上国中心のターゲット案が多い。 • 実施手段は、クリーンで環境に配慮した技術移転 (17.31)、技術銀行・能力開発 (17.32)、科学・技術 革新 (17.33) に関するターゲット案の3つ。

<産業化>

目標案9:持続可能な産業化の促進

17 • 都市における環境影響の削減と環境の良質化に関するターゲット案は曖昧 (11.5)。日本から低炭素都 市や循環型社会に関する提言する余地ありか。 • 実施手段は、途上国の都市部のインフラ整備支援に関するターゲット案1つのみ(17.37)。

<都市>

目標案11:包括的かつ安全で持続可能な都市および人間居住の構築

• 表現が曖昧なターゲット案が多い(海洋酸化予防、小規模漁業支援等)。 • 「レジリエンス」は、沿岸生態系のレジリエンス強化のための統合的かつ参加型沿岸管理ターゲット案 で言及(14.11)。

<海洋>

目標案14:海洋資源および海洋の、保全および持続可能な利用の実現

<大気>

個別目標なし。

(18)

主要国ポジション①:総論

• 概ね合意:

– SDGsがポスト2015年開発アジェンダの重要課題であり、

貧困

削減が全体に関わる(overarching)目標

である

– SDGsを議論する上で

分野間のリンケージ

を検討せざるを得な

いこと

• SDGsで検討すべき優先分野についても、共同議長からゼ

ロドラフトが発表されたことにより、これまでの漠然とした

議論に比べてある程度、目標・ターゲットが絞り込まれつ

つある

• 主な論点:

– 既存合意目標(UNFCCCにおける気候変動交渉等)との関係性

– 各国が国益を主張し始めたことにより、先進国対途上国

(いわ

ゆる南北対立)

の構図も浮き彫りに。特に、南北対立はSCPや

ガバナンスの分野で明らかになってきており、交渉が難航する

ことが予想される。

– 新興国の登場により、従来の先進国対途上国の南北対立の

構図では把握しきれない状況が顕在化。

18

(19)

普遍性と差別化、CBDR

• 普遍性についてまだ各国の解釈はまちまち。実際は大きく分けて3段階

あると考えられる(先進国、途上国だけに適応するもの、普遍的に適応す

るもの)。

• どの目標がどの国に適応するのか。普遍性には限界あり。(例:エネル

ギー・アクセスは先進国では達成済み。しかし先進国も達成に責任を持

つべきと途上国は主張。)

先進国

• 達成するパーセンテージは各国が自分で選択するべき。各国における違

いに対応するため、指標は国レベルで選択されるべき。

• 全ての国が持続可能な発展の達成に責任を持つべき。

途上国

• SCP目標などは先進国にのみ適用されるべき。

• 実施手段ターゲットは全ての目標に組込まれるべき

で、知識、資金が先

進国から途上国に流れるような目標とするべき。

(ENB OWG‐11 http://www.iisd.ca/download/pdf/enb3211e.pdfより抜粋)

(20)

主要国ポジション②:SCP

過去約10年間、国際的な関心は特に先進国の消費過剰にあった。

アメリカなどの多くの先進国はSCPを独立目標にすることに対して好意的ではない。

インドをはじめとする途上国の多くは、先進国の消費活動による環境への悪影響

に対し、先進国が責任を取るべきと主張している。こうしたインド等の意見は、

通だが差異ある責任(CBDR)原則

に言及することが多い。

アメリカ

インド

 10YFPに代表されるSCP 関連のイニ

シアティブは支援するが、OWGの議

論はエネルギーや水、保健、食料

の安全保障などに焦点を当てるべ

きである。

 SCPを単独の目標として扱うには疑

問がある。

 SCPは、全ての国にあてはまる普遍的な

概念であり、CBDR原則に基づいて先進

国がリードすべき事項である。

 先進国における1人当たりエネルギー消

費量削減は、ポジティブな結果を生み出

すと考えられ、ターゲットに取り込むべき

である。

 先進国における受け入れがたいレベル

の食糧廃棄物もターゲットに落とし込む

べき。

<OWG7におけるSCPに関するアメリカとインドの発言>

20 Earth Negotiations Bulletin OWG-7, http://www.iisd.ca/download/pdf/enb3207e.pdf (平成25年度環境関連国際動向調査及び主要国際会議等支援業務報告書)より抜粋

(21)

主要国ポジション③:ガバナンス

アメリカは、ガバナンスは

実施手段、資金に関連するコミットメントにつながる可能性

があるため、慎重な姿勢を見せている。

中国をはじめとする途上国は、資金調達、技術移転、能力形成等の実施手段に関

して先進国からの支援の必要性を強調するとともに、

南南協力の重要性

も主張。

SDGsは法的に拘束力を持たず、必ずしも目標を達成する義務が生まれないため、

実施を担保するため

実施手段を目標・ターゲットに盛り込むべき

という意見も多い。

アメリカ

中国

 全ての目標に実施手段を盛り込むとい

う提案は慎重に考慮しなければならな

い。

 実施手段は、規範的(prescriptive)なも

のは避け、時間が経過しても対応でき

るようなフレキシブルなものにするべき

である。

 グローバル・ガバナンスは現時点では

議論のフォーカスとするべきではない。

 これからも南北協力がパートナーシッ

プの中核をなすべきであるが、南南協

力も南北協力を補完するものとして必

要である。途上国は国内資源をより多

く動員すべきであり、連帯の意識を持っ

て南南協力も強化していくべきである。

 技術移転、知識共有、研究開発、キャ

パシティビルディングは、持続可能な開

発の各分野(食料、農業、水、エネル

ギー、産業開発、廃棄物処理等)で非

常に重要な役割を持つ。

<OWG6におけるガバナンスに関するアメリカと中国の発言>

21 Earth Negotiations Bulletin OWG-6, http://www.iisd.ca/download/pdf/enb3206e.pdf(平成25年度環境関連国際動向調査及び主要国際会議等支援業務報告書)より抜粋

(22)

その他の主要プロセス

国連環境総会(UNEA)

持続可能な開発に関するハイレベ

ル政治フォーラム(HLPF)

持続可能な開発に関する資金プロ

セス

22

(23)

国連環境総会

(United Nations Environment Assembly)

• 背景(国連総会決議等)

– リオ+20(2012年6月):UNEP強化の一環として、管理理事会において普遍的加盟方 式を確立(66/288) – 第27回管理理事会(2013年2月):管理理事会を全ての国連加盟国が参加する国連 総会(UNEA)に変更、2年に1回開催することに合意(UNEP/GC.27/17) – 第67回国連総会(2013年9月):上記事項に関し、国連決議において確定(67/251)

• 第1回UNEA(2014年6月23‐27日)

– 環境状況、環境ガバナンス、国連システム等について幅広に議論。 – ハイレベルセグメントにおいてポスト2015年開発アジェンダを議論。Information Note  (UNEP/EA.1/11/Rev.1)では、5つの主要な変革的(transformational)課題を提案。  貧困で苦しむ人が一人もいない世界を実現するための重要な基準として、人々がクリーンで健全、かつ、生産的な環境にお ける生活を望むことを認識する。  グリーンでディーセントな雇用への投資(例えば、再生可能エネルギー、エネルギー効率、廃棄物管理等のセクターで)により、 社会経済・環境の利益を改善すること。  地球の限りある資源を枯渇させることなく、長期的に人間の幸福(human well‐being)を実現すること。  持続可能な成長を遅らせることなく消費パターンを改善し安全に維持すること。  現在及び次世代のために自然資本の復元、また、インフラ整備の変革への投資をレバレッジすること。 参考: • 参考資料6、国連環境計画(UNEP)、国連環境総会(UNEA)資料(UNEP/EA.1/11/Rev.1) • URL: http://www.unep.org/unea/en/ 23

(24)

第1回UNEAにおける我が国からのインプット(案)

基本方針

– 人間の安全保障の視点のもと、あらゆる経済社会分野を広く包摂し、持続可能性、強靱性を実現 するための基礎となるよう、実行していくことが重要

持続可能な社会の3面:低炭素・循環型・自然共生

– 気候変動は人間の安全保障に対する深刻な脅威。すべての国、あらゆる主体が参加して、低炭 素で強靭な社会を築いていくべき。 – 資源の循環は社会経済システムに取り込まれるべき。3Rの推進に向け、UNEP‐IETCを中心に活動 中。循環型社会の指標を設定し、各種統計を用いて達成度を評価することが極めて重要。日本 は、物質フローの3つの断面である「入口」、「循環」、「出口」を代表する指標として、「資源生産 性」、「循環利用率」、「最終処分量」を目標を設定する指標として定めている。「持続可能な消費と 生産に関する10年計画枠組み」において循環型社会推進のためライフスタイル分野に積極的に 貢献。 – 本年10月「持続可能な開発のための生物多様性」をテーマに生物多様性条約第12回締約国会議 (COP12)を開催。生物多様性の保全と持続可能な利用は、SDGsにおいても重要な要素。愛知目 標との整合のほか、原生的な自然に限らず農地や二次林など人が関わることで管理・維持されて きた二次的な自然環境についての考慮も重要。日本はSATOYAMAイニシアティブを提唱。 – 自然災害に対する強靱性(resilience)の確保やそのための生態系の活用は重要な課題。2015年 3月に仙台で第3回国連防災世界会議を行う。

持続可能な開発のための教育(ESD)

– 本年11月、日本でESDに関するユネスコ世界会議を開催。ESDの概念をSDGsに盛り込み、世界各 国の教育プログラムに盛り込まれるべき。

SDGsの実施とフォローアップ

– ポスト2015年開発アジェンダを単なる文書に終わらせるのではなく、各国、各国際機関、各主体 が、これに沿って持続可能な社会に向けて行動し、明確な指標により進捗を確認していくことが何 よりも重要。 24

(25)

UNEA ポスト2015開発アジェンダに関する

Information Note on Post‐2015 (UNEP/EA.1/11/Rev.1)

• ターゲットと指標 –

実施・測定・検証可能、かつ、科学的に信用性

のあるもの(para. 19)

• 新たな経済指標として、

Inclusive Wealth Index(IWI: 包括的富指

標)

に言及(para.23)

• 資源生産性

、資源代替、グリーンケミストリーは廃棄物・その他

の環境悪影響の削減に多いに寄与する可能性あり(para.24)

• 持続可能な消費と生産(SCP)

の重要性を強調。特に、製品・サー

ビスの持続可能、クリーンかつ効率的な生産、また、公的・民間

セクターにおける資源生産性の向上が重要(para. 42‐43)

• より良質の、かつ、比較可能なデータ収集が不可欠(para. 64‐65)

<要点>

参考: • 参考資料6、国連環境計画(UNEP)、国連環境総会(UNEA)資料(UNEP/EA.1/11/Rev.1) • URL: http://www.unep.org/unea/en/ 25

(26)

持続可能な開発に関する

ハイレベル政治フォーラム(HLPF)

• 背景(国連総会決議等)

– リオ+20(2012年6月):持続可能な開発委員会(CSD)に代わり政府間のハイレベル会合を 設立(66/288) – 2013年7月:ポスト2015年開発アジェンダに関わる実施の定期的レビューを2016年より開始 (67/290) • 毎年8日間国連経済社会理事会(ECOSOC)のもとで閣僚級会合、4年に1度国連総会のもとで首脳級のサミット会合 を開催 • 国連での持続可能な開発、経済・社会・環境の統合に注力。国連の持続可能な開発のフォローアップ・実施を行う (SDGs、持続可能な開発に関する資金、技術移転、などを含む) – 第1回会合(2013年9月): HLPFが国連総会及び国連経済社会理事会(ECOSOC)と協働し、 持続可能な開発のための制度的枠組みの中心的な役割を果たすことを再確認(A/68/588)

• 第2回会合(2014年6月30日~7月8日)

テーマ:MDGsの達成とSDGsを含む野心的なポスト2015年開発アジェンダに向けて – 統合的かつ普遍的なSDアジェンダ – SDの実施手段 – 持続可能な消費と生産(SCP)など 参考: • 参考資料7、第2回HLPFプログラム • URL: http://sustainabledevelopment.un.org/index.php?menu=1556 26

(27)

持続可能な開発に関する資金プロセス

RIO+20: SDG資金に関する専門家委委員会の設立を決定

・目的:資金動員及び資金の効果的な活用に関するオプションに関する報告書作成 ・構成:各地域代表30人で構成される

2012

6月

2014年

3月

2013年

8月

2013年

12月

・委員会の運営面について議論 (ToR、テーマ別分科会、委員会による広報及び協議等) ・SDG資金の基礎と要素(モントレー合意やドーハ宣言を基礎とする事で合意) ・資金ニーズ(定量化可能か否か等の議論)→結論出ず ・概ね合意のあった主要事項 世界全体での貯蓄額は莫大だが、(SDG達成のためには)その配分が不適切 LDCs等におけるODAの重要性 民間資金動員の重要性 国(LDCs、SIDS、中所得国等)固有の課題も考慮の必要性

第1回専門家委員会

第2回専門家委員会

第3回専門家委員会

→議論の内容が未だ公開されず

2014年

9月まで

専門家委委員会の報告書公開

第4・5回専門家委員会 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 27

(28)

以下、参考資料

(29)

ミレニアム開発目標(MDGs)

(30)

ハイレベル・パネル報告書(抜粋)

1. Leave no one behind 

(poverty, human rights, basic economic opportunities)

2. 

Sustainable Development 

at the Core 

(mobilize 3 dimensions together)

3. Transform Economies for Jobs 

(SCP, Youth and Women, Cities)

4. Build Peace and Effective Institutions 

(freedom from fear, rule of law, access to justice)

5. Forge Global Partnerships 

(government, climate change, trade, financial stability)

Emphasizes 

Data 

Revolution

出典: High‐Level Panel on Post‐2015 Development Agenda, “A New Global Partnership: Eradicate Poverty and  Transform Economies through Sustainable Development, May 2013  30

(31)

持続可能な開発ソリューション・ネットワーク

(SDSN: Sustainable Development Solutions Network)

1. End Extreme Poverty Including Hunger:

2. Achieve Development within Planetary Boundaries:

3. Ensure Effective Learning for All Children and Youth for Life and 

Livelihood:

4. Achieve Gender Equality, Social Inclusion, and Human Rights for All:

5. Achieve Health and Wellbeing at All Ages:

6. Improve Agriculture Systems and Raise Rural Prosperity:

7. Empower Inclusive, Productive and Resilient Cities:

8. Curb Human‐‐‐Induced Climate Change and Ensure Sustainable Energy:

9. Secure Ecosystem Services and Biodiversity, and Ensure Good 

Management of Water and Other Natural Resources:

10.Transform Governance for Sustainable Development:

• 新たな報告書”Indicators for Sustainable Development Goals”

を発表(2014年5月22日)

参照

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