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用 い た平 行亀 裂 の進 展 経 路 の評 価

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Academic year: 2022

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(1)応 用 力 学 論 文 集Vol.11,pp.141‑148(2008年8月)土. 木 学会. 三 次 元PDS‑FEMを Estimate. 用 い た平 行亀 裂 の進 展 経 路 の評 価. of growing. crack path. 若 井 淳*・. using. PDS-FEM. 沖 中 知 雄**堀. Jun Wakai, Tomoo Okinaka,. 宗 朗***・. Monte-Carlo. simulation. 小 国 健 二****. Muneo Hori and Kenji Oguni. *学 生会 員 東 京 大学 大 学 院工 学系 研究 科 社 会基 盤学 専 攻(〒113‑0032東 京都 文 京 区弥 生1 ‑1‑1) **正 会 員 ,Ph.D.近 畿 大 学講 師 近 畿 大学 理工 学 部 社会 環境 工 学科(〒577‑8502大 阪府 東大 阪 市小 若江3‑4‑1) ***正 会 員Ph .D.東 京 大 学教 授 東 京 大学 地震 研 究所(〒113‑0032東 京都 文京 区弥生1‑1‑1) ****正 会 員Ph .D.東 京大 学 準教 授 東 京大 学 地震 研 究所(〒113‑0032東 京都 文京 区 弥生1‑1‑1). In this paper, fracture analysis that uses PDS-FEM is extended to the three-dimensional setting. Monte-Carlo simulation is carried out for a plate with two parallel cracks which are located in an anti-symmetric mannter. The probability density function of the crack path is calculated in order to evaluate the statistical and spatial distribution of the crack path, and it is shown that the crack path of an idearly homogenous plate is unstable so that small local heterogeneity produces large variaibility in the crack path. The simulation results are compared with experimental data, and some discussions are made for the PDS-FEM fracture analysis. Key Words : particle discretization scheme, FEM analysis, growing crack, probability density function, fracture experiment. 1.は. と も,進 展 経 路 の 安 定 性 が 計 算 で き る程 度 に 局 所 的 不. じめ に. 均 一性 を モ デ ル 化 す れ ば 進 展 経 路 の ば ら つ き の 評 価 は 脆 性 破 壊 現 象 の 数 値 シ ミ ュ レー シ ョ ン は 固 体 計 算 力. で き る.ま. た,数. 値 解 析 手 法 も,こ. の よ うなモ デル を. 学 の 重 要 課 題 で あ る1).こ の シ ミュ レー シ ョン は破 壊 実. 解 析 で きれ ば 十 分 で あ り,時. 験 に 対 応 す る た め,破. 亀 裂 曲 面 の 進 展 過 程 を精 緻 に 計 算 す る必 要 も無 い.. 壊 に い た る 限 界 の 荷 重 の 他,亀. 裂 進 展 経 路 の ば ら つ き も評 価 す る こ とが 望 ま し い.進. 上 記 を背 景 に,著. 者 の グ ル ー プ は,粒 子 離 散 化 手 法. 展 経 路 の ば らつ き は 材 料 の 局 所 的 不 均 一 性 に起 因 す る.. (Particle Discretization. し た が っ て,多. 有 限 要 素 法,PDS‑FEM,を. 数 の 供 試 体 を使 う実 験 と同 様,数. 値シ. ミュ レ ー シ ョン で も,局 所 的 不 均 一 性 の 分 布 が 異 な る. と して 滑 ら か で な くな る. Scheme,PDS)を. 組 み込 ん だ. 開 発 して い る9),10).PDS. は ボ ロ ノ イ 分 割 とデ ラネ ー 分 割 の 特 性 関 数 を 基 底 関 数. 多 数 の モ デ ル を解 析 す るモ ン テ カ ル ロ シ ミ ュ レ ー シ ョ. とす る離 散 化 手 法 で あ り,不 連 続 性 を 持 つ 関 数 の 離 散. ン を 行 う こ とが 必 要 で あ る.. 化 に 適 して い る.PDS‑FEMは. 亀 裂 進 展 の 数 値 解 析 は勿 論,モ. ン テ カ ル ロ シ ミ ュ レー. 精 度 を 持 つ.局. 線 形 要 素 のFEMと. 同. 所 的不 均一 性の モ デル はボ ロ ノイ分 割. シ ョン は 計 算 コス トが 高 い2),3),4),5),6).一方,亀 裂 先 端. の 境 界 とな り,そ の 境 界 が 進 展 経 路 の 候 補 で あ る.し. の 特 異 性 を 持 つ 応 力 場 を計 算 す る に は,計. た が っ て ボ ロ ノ イ 分 割 の メ ッシ ュサ イ ズ の み が モ デ ル. くな けれ ば な らな い7),8).す な わち,二. 算 精度 が 高. 律 背 反 す る コス. トと精 度 の バ ラ ン ス を 取 っ た 数 値 解 析 手 法 が 脆 性 破 壊 現 象 の 数 値 シ ミュ レ ー シ ョ ン に 必 要 で あ る.ま. た,局. 化 に 必 要 な パ ラ メ ー タ で あ る.PDS‑FEMの. 理 想 的 均 一 体 に 亀 裂 進 展 経 路 の 候 補 とい う若 干 の 乱 れ を 組 み 入 れ た モ デ ル と考 え る こ とが で き る.進. 所 的 不 均 一 性 の モ デ ル 化 も必 要 で あ る.弾 性 係 数 を例. の 精 緻 な解 析 は で き な い も の の,効. に す る と,モ デ ル化 に は 不 均 一 性 の 度 合 い や 空 間 分 布. ロ シ ミ ュ レー シ ョ ンが 可 能 とな る.. が 必 要 とな るが,こ. モ デ ル は,. れ を 計 測 す る こ とは 容 易 で は な い.. 本 論 文 は,PDS‑FEMを3次. 展過 程. 率 的な モ ンテ カル. 元 に 拡 張 し,亀 裂 進 展. 破 壊 パ ラ メ ー タで あ る強 度 や エ ネ ル ギ ー解 放 率 の 局 所. の モ ン テ カ ル ロ シ ミ ュ レ ー シ ョ ン を 行 い,ば. 的 不 均 一 性 の 計 測 は さ ら に 難 しい.. 含 め た 亀 裂 進 展 経 路 の 評 価 を 試 み る.本. 論 文 の構 成 は. 以 下 の 通 りで あ る.第2章. 元PDS‑FEM. 一 方 ,数 理 的 に は,理 想 的 均 一 体 の 亀 裂 進 展 経 路 が 不 安 定 性 で あ る こ とに 起 因 して,亀 つ く と考 え られ る.理 あ れ ば,少. 裂進 展経 路 が ば ら. 想 的均 一体 の進 展 経路 が安 定 で. 々 の 乱 れ が あ っ て も経 路 は変 ら な い.し. か. の 定 式 化 を 示 す.二. に お い て3次. らつ き を. つ の 平 行 亀 裂 を持 つ 板 材 に 対 し脆. 性 破 壊 の 数 値 シ ミ ュ レー シ ョ ン を 行 い,第3章. に進 展. 経 路 の シ ミ ュ レ ー シ ョン の 結 果 を 示 す.第4章. は,数. し不 安 定 で あ れ ば 若 干 の 乱 れ に よ っ て 経 路 が 大 き く変. 値 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン の 結 果 と別 途 行 わ れ た 実 験 結 果 を. わ る こ とに な る.し. 比 較 す る.第5章. た が っ て,厳. 密 に モ デ ル 化 をせ ず. ―141―. に結 論 を 整 理 す る..

(2) 2.三. 次 元PDS‑FEMの. 3次 元 領 域Dの. 定 式化. 共 役 な ボ ロ ノイ 分 割 とデ ラネ ー 分 割. を{Φ α}と{Ψ β}と す る.関 数fと PDSに. そ の 微 係 数f,iは,. よ っ て 次 の よ う に離 散 化 され る9).. (1) こ こ で φα と ψβ は Φ α と Ψ β の 特 性 関 数 で あ り,fα. と. gβiは. (2) こ こ で カ ン マ の 後 の 下 添 え 字 は微 係 数 で あ る(φα,i= ∂φα/∂xi).式(1)のfdは つ た め,変. 図‑1板. 材 の 解 析 モ デ ル.. 至 る と こ ろ に 不 連 続 性 を持. 位 の 不 連 続 性 で あ る亀 裂 を簡 単 に表 す こ と. が で き る.一 方,fdの. 微 係 数 は有 界 で は な い が,{ψ β}. を使 っ たgdiは 有 界 で あ り,fの. 微係 数 の離散 化 となっ. て い る.. 同 じ要 素 分 割 を 使 っ た 線 形 要 素 のFEMの. 式(3)のIを. PDSの. 基 本 的 な ア イ デ ィ ア は単 純 で あ る.不 連 続 ガ. マ トリクス. 方 程 式 と一 致 す る. 解 くPDS‑FEMに. お い て,亀. 裂進 展 は. 1の 中 のCijklを 変 え る こ と と して 表 現 さ れ る.簡 単 な. ラ ー キ ン法 の よ うに 暗 に この ア イ デ ィ ア を 使 っ て い る. 例 と して デ ラネ ー 四 面 体 Ψβが 均 一(Cijkl=Coijkl)で. 数 値 解 析 の 方 法 もあ る.し. る場 合 を考 え る.亀 裂 が ボ ロ ノ イ 多 面 体 の 境 界 ∂Φαを. か し,PDSで. は 関 数 と微 係. 数 の 離 散 化 を厳 密 に 区別 して い る た め,従. 来 の方 法 に. 進 展 す る と,. は な い 大 き な メ リ ッ トが 生 じ る.そ れ は,領 域 分 割 の. for. 最 適 化 が で き る こ とで あ る.ボ. otherwise.. ロ ノ イ 分 割 とデ ラ ネ ー. 分 割 が 最 適 な 領 域 分 割 の 組 で あ る こ とが 示 さ れ る(正 確 に は デ ラ ネ ー 多 角 形 の 重 心 を 使 っ て 作 られ る準 ボ ロ ノ イ分 割 が 最 適 で あ る). PDSは. 支障. な く組 み 込 む こ とが で き る.著 者 の グ ル ー プ は これ を FEM‑β. と称 し て い た が,本. ぶ.ま た,PDSを. 論 文 で はPDS‑FEMと. 使 った 新 しい種 類 のFEMの. along∂. 要 素 が作 要. は デ ラネ ー 分 割 に対 応 す る.亀. 裂 は ボ ロ ノ イ 分 割 の 境 界 を進 展 す るた め,通 常 のFEM. 値 問 題 に 対 し,PDS‑FEMは. (4). す な わ ち,Ψ βか ら亀 裂 進 展 に 対 応 す る ∂Φαが 除 か れ, 厚 さ が 無 限 に小 さ い 空 隙 と し て 亀 裂 が モ デ ル 化 さ れ た. る だ け で,PDS‑FEMは. 式(3)のIに. 代入す. 亀 裂進 展 の数 値計 算 を行 うこ. とが で き る.. 3.亀. 裂 進 展 の 数 値 シ ミ ュ レー シ ョン. 3.1解. 析 モ デル及 び問題 設定. 図1に. の 要 素 が 亀 裂 に よ っ て 切 断 され る こ とに な る. 変 位 境 界 条 件 が 与 え ら れ た 線 形 弾 性 体 の3次. Φ α ∩ Ψ β,. 呼. られ た と考 え る こ と もで き る.な お,通 常 のFEMの 素 分 割 はPDS.FEMで. x. こ と を意 味 す る.式(4)のCijklを. 関 数 の 離 散 化 の 方 法 で あ る た め,FEMに. 示 す 板 材 を 解 析 対 象 とす る.板. 24.5×140×5[mm]で 元境界. 次 の 汎 関 数 を用 い て 離 散. 化 す る9).. 亀 裂 が,食. あ り,亀 裂 長8[mm]の. い違 い 間 隔5[mm]で. て い る.面 外 にx軸 y軸. とz軸. 材 の寸 法 は 二つ の初期. 反 対称 の位 置 に置か れ. を取 り,面 内 の 水 平 と鉛 直 方 向 に. を と る.材 料 は 等 方 線 形 弾 性 体 で あ り,破. 壊 基 準 と し て 引 張 強 度 を使 う.材 料 特 性 を 表1に す る.引. (3) こ こ でui,∈ij,σijは. 変 位,歪,応. 力 で あ り,cijklと. biは 弾 性 テ ン ソ ル と物 体 力 で あ る.2次 離 散 化 か ら導 か れ るPDS‑FEMの. あ. 元 問 題 と同 様,. マ ト リ クス 方 程 式 は. ―142―. 張 強 度 は 均 一 で あ る が,亀. 整理. 裂 はボ ロ ノイ多面. 体 の 境 界 の み に そ っ て 進 展 す るが,こ. れ は,他. に比べ. て この部分 の引張 強度 が 若干小 さい とい うよ うに解釈 で き る.一. 様 引 張 実 験 を 模 擬 した 境 界 条 件 を 与 え る.. 材 料 強 度 に基 づ く破 壊 基 準 に従 い,ボ ロ ノ イ 多 面 体 の.

(3) 2.厚 さ 方 向 の 進 展 は 一 様 で な く滑 らか で もな い.水 平 方 向 で は,最 初 右 の 亀 裂 に 向 か うが,途. 中で 水. 平 に 向 き を 変 え停 止 す る. 3.次 に 右 の 亀 裂 が 進 展 す る.左 の 亀 裂 の 先 端 を 向 き, 表‑1材. 料 特 性.. 急 勾 配 で 進 展 す る. 他 の モ デ ル で も 同 様 に非 対 称 性 は 崩 れ て い る.ど か 一 方 の み が 進 展 す る場 合 の 他,徐. ちら. 々 に二 つ亀 裂 が進. 展 す る場 合 もあ る. 亀 裂 進 展 経 路 の パ タ ー ン は 次 の3つ 1.一 つ の 亀 裂 が 経 路P1を 後,他. た ど っ て 進 展 す る.終. の 亀 裂 が 経 路P2を. 了 後,他. 了. た ど っ て 進 展 す る.. 2.一 つ の 亀 裂 が 最 初 はP1を 水 平 に進 展 す る.こ. に 分 類 で き る.. た ど り,途 中 か らほ ぼ. の 経 路 をP1'と. の 亀 裂 が 経 路P2を. す る.進 展 終. た どっ て 進 展 す る.. 3.ほ ぼ 同 時 に 二 つ の 亀 裂 が 進 展 す る.一 方 はP1な い しP1',他. 方 はP2を. な お,経 路P1は,2次. た ど る.. 元平 面歪 状態 の理想 的均 一体 モ. デ ル で 計 算 さ れ た 経 路 で あ る11)(図5参 図‑2試. 照).. 厚 さ 方 向 に も亀 裂 進 展 経 路 が ば らつ く.図3に. 行 回数 とLの 標 準 偏差 の関係.. た例 で も,厚. さ方 向 の 進 展 は 滑 らか で は な い.し. 示 し か し,. 1,000個 の不 均 一 体 モ デ ル で は モ デ ル を 縦 に 割 る よ う な 境 界 面 上 の 直 応 力 が 材 料 強 度 を超 え た と き に この 境 界. 亀 裂 進 展 は な く,面 内 に比 べ て 厚 さ 方 向 の ば らつ き は. 面 に 亀 裂 が進 展 す る こ と とす る.亀 裂 進 展 の 結 果,剛 性. 小 さ い.. マ ト リ クス が 変 化 す る た め,一 様 引 張 変 位 を0.05[mm] づ つ10ス. テ ッ プ に 分 け た 増 分 型 の 非 線 形 解 析 を 行 う.. メ ッシ ュ サ イ ズ は2.00,1.25,0.75[mm]の3種 使 う.若 干 の 修 正 は必 要 で あ る が,平. 類を. 均 の メ ッ シ ュサ. イ ズ が 設 定 され た 値 とな る よ う適 当 な 数 の ボ ロ ノ イ 母. 3.3亀. 裂進 展 経路 の確 率密 度 関数. 亀 裂 進 展 経 路 の確 率 密 度 関 数 を 求 め る.長 さdsの 方 形 を 断 面 とす る厚 さ5mmの. 正. 直 方 体 を格 子 と し,格 子. (n,m)を{(x,y)|nds<x<(n+1)ds,mds<y<. 点 を モ デ ル 内 に ラ ン ダ ム に 発 生 させ て,モ. ンテ カル ロ. (m+1)ds,0<zく0.5}と. シ ミ ュ レー シ ョ ン の モ デ ル を作 成 す る.モ. ンテ カル ロ. 進 展 経 路 の 確 率 を 次 の よ う に 定 義 す る.. して,こ. の 格 子 を 通 る亀 裂. シ ミ ュ レー シ ョ ン の 試 行 回 数 は 亀 裂 進 展 経 路 の 位 置 の 標 準 偏 差 か ら計 算 す る.亀. (6). 裂進 展経 路 の位 置 は次 の よ こ こでN(n,m,t)はt載. う に 定 義 す る.. 荷 ス テ ッ プで の 格 子(n,m)内. に あ る進 展 経 路 の ボ ロ ノ イ 母 点 の 数 で あ る.計 算 さ れ. (5) こ こでy(x,t)はt載. 荷 ス テ ッ プで のxで. の進 展 経 路 の. た 確 率 密 度 関 数 の 例 を 図4に. 示 す.最 初 に 左 と右 の 亀. 裂 か ら微 小 な進 展 が 起 こ る よ うに 見 え るが(t=2),こ. y座 標 で あ り,〈()〉は平 均 を表 す.試 行 回 数 とLの 標 準. れ は 亀 裂 進 展 が 同 時 に起 こ る こ とで は な く,2つ. の亀 裂. 偏 差 の 関 係 を 図2に. が 同 じ確 率 で 進 展 す る こ と を 意 味 して い る.互. い に遠. 示 す.1000回. ほ どの モ ン テ カ ル ロ. シ ミ ュ レ ー シ ョ ン で標 準 偏 差 が 収 束 す る こ とが わ か る.. ざ か る よ う に 亀 裂 は 進 展 す る が,そ に広 が っ て い く(t=4,6).そ. 3.2亀. 裂 進 展 経 路 の ば らつ き. PDS‑FEMで に 示 す.初. 度 進 展 す る と,残. 計 算 さ れ た 亀 裂 進 展 経 路 の 一 例 を 図3 期 亀 裂 が 反 対 称 の 位 置 に 置 か れ て い るた め,. の ば らつ き は徐 々. して 一 つ の 亀 裂 が あ る程. さ れ た 亀 裂 進 展 が 始 ま る.進 展 の 方. 向 は他 方 に 向 か う方 向 で あ る(t=8,10). 確 率 密 度 の 値 が 他 よ り も大 き い 領 域 は,比. 較 的高 い. 理 想 的均一 体 モ デル で あれ ば二 つの亀 裂 は反 対称 の進. 確 率 で 発 生 す る進 展 経 路 で あ る.前 節 の 経 路P1,P1',. 展 経 路 を た ど る.し. P2は. か し図 で は この 反 対 称 性 は崩 れ て. い る.進 展 の 詳 細 は 次 の よ うで あ る. 1.最 初 に 左 の 亀 裂 が 進 展 を開 始 す る.右. P1緩 の 亀 裂 は進. P1'上 P2急. 展 し な い.. ―143―. 図4の. 次 の領 域 に対 応 して い る.. 勾 配 で 右 の 亀 裂 先 端 後 方 に 向 か う領 域 記 の 領 域 か ら枝 分 か れ した 水 平 の 領 域 勾 配 で 右 の 亀 裂 先 端 に 向 か う領 域.

(4) t=0. t=2. t=0. t=2. t=4. t=6. t=4. t=6. t=8. t=10. t=8. t=10. 図‑3亀. 裂 伸 展 経 略 の 一 例.. 図‑4亀. 図‑5亀. 裂 伸 展経路 の確 率 密 度 関数.. 裂 進 展 経 路 の パ タ ー ン.. し た が っ て 確 率 密 度 関 数 の 分 布 か ら,「2つ の 亀 裂 が 経. 次 元 ベ ク トル 関 数 を2次. 路P1を. 路 とな る.亀 裂 進 展 経 路 の 安 定 ・不 安 定 に 比 べ,進. た ど って 進 展 す る」 とい う理 想 的均 一 体 の 進 展. に 投 影 した も の が 亀 裂 進 展 経 展. 経 路 は数 理 的 な 意 味 で 安 定 で は な い こ とが わ か る.局. そ の も の は も っ と複 雑 な 安 定 ・不 安 定 を 持 つ こ とに な. 所 的材 料 不 均 一 性 の結 果,一. る.こ れ は進 展 が 時 間 と とも に変 化 す るか らで あ る.進. を通 る も の の,他. つ の 亀 裂 はP1な. 方 の 亀 裂 がP2を. い しP1'. 通 る こ とに な る場. 展 の ば らつ き を 解 析 す る に は モ ン テ カ ル ロ シ ミ ュ レー シ ョ ン に よ る進 展 の 分 析 が 必 要 で あ る.. 合 が 多 い の で あ る. 亀 裂 進 展 経 路 は亀 裂 先 端 の 軌 跡 で あ る.数 理 的 に は, 時 間 と と も に 移 動 す る 亀 裂 先 端 の 位 置 と い う空 間 の3. ―144―.

(5) 図‑6メ. ッシ ュサ イ ズ を変 えた亀 裂伸 展 経路 の確 率 密度 関 数.. 図‑7メ. 3.4メ. ッシ ュサ イズ を変 えた亀 裂伸 展経 路 の標 準偏 差.. ッ シ ュサ イ ズ の 影 響. PDS‑FEMで. の よ うな 傾 向 は 図6に. はボ ロ ノイ多面 体 の境 界 面が 亀裂 進 展. 経 路 の 候 補 とな る.こ. の た め,メ. ッシ ュサ イズ が大 き. い と一 度 の 計 算 ス テ ッ プ で 進 展 す る亀 裂 の 増 分 が 大 き くな る.す. な わ ち,メ. よ う に,理. は 見 られ な い.前. 節 で 説 明 した. 想 的均 一体 モ デ ルの亀 裂進 展 経路 が 数理 的. な 意 味 で 不 安 定 で あ る こ と を示 して い る. メ ッシ ュサ イ ズ の影 響 を よ り定 量 的 に調 べ るた め,確. ッシ ュサ イズ が亀 裂増分 のサ イ. 率 密 度 関 数 か ら亀 裂 進 展 経 路 の 位 置 の 標 準 偏 差 を計 算. ズ を 決 め る.こ れ は 局 所 的 材 料 不 均 一 性 の 空 間 ス ケ ー. し,メ ッシ ュ サ イ ズ に 対 して プ ロ ッ ト した.結 果 を 図‑7. ル に 対 応 す る.な. に示 す.確 率 密 度 関 数 と同様,メ. お,メ. ッ シ ュ サ イ ズ が0と. な る極 限. は不 均 一 性 が な い 理 想 的 均 一 体 モ デ ル とな る.. な る につ れ て 標 準 偏 差 は小 さ くな る もの の,0に. メ ッ シ ュ サ イ ズ を 変 え た モ デ ル を使 っ て 亀 裂 進 展 経 路 の 確 率 密 度 関 数 を計 算 し,メ. ッシ ュ サ イ ズ が 確 率 密. 度 関 数 に与 え る影 響 を 調 べ る.簡 単 の た めt=5で 確 率 密 度 関 数 を 図6に の3つ. の. 示 す.y=‑3.25,‑0.25,3.75. ッ シ ュサ イ ズ が0の. で 確 率 密 度 関 数 は デ ル タ 関 数 に 収 束 す る.し. る こ と は な い.す. な わ ち,理. 想 的 均‑体. 進 展 経 路 が 不 安 定 で あ る こ とが 確 認 され る.ま 裂 先 端 に近 い 面(y=‑3.25)か. 収束 す. モ デル の亀 裂 た,亀. ら離 れ る に つ れ て 徐 々. に標 準 偏 差 が 大 き くな る傾 向 が 見 られ る .こ れ は,亀. の 面 で の 確 率 密 度 関 数 で あ る.亀 裂 進 展 経 路 が. 数 理 的 に 安 定 で あ る場 合,メ. ッシ ュサ イ ズ が 小 さ く. 極限. か し,こ. ―145―. 裂 が 進 展 す る に つ れ て,亀. 裂 進 展 経 路 の ば らつ きで あ. る標 準 偏 差 が 大 き くな る こ とを 意 味 して い る.こ 直 感 的 に 納 得 で き る当 然 の 結 果 で あ る.. れは.

(6) 図‑8画. 像 解析 に よって得 られ た亀裂 伸展 経路.. 図‑9伸. 展 経 路 の平均 と標 準 偏差.. 進 展 経 路 を 図8に. 示 す.ま. た計 測 され た亀 裂進 展 経路. の 平 均 値 と,平 均 値 に標 準 偏 差 を足 した 経 路 の 図9に 示 す.亀. 裂 進 展 経 路 は,初 期 亀 裂 の 先 端 付 近 で は 比 較. 的 ば らつ き が 小 さ い が,先 表‑2供. 試 体 の材 料物 性値.. 端 か ら 離 れ る と ば らつ き が. 増 加 す る.ま た,図9か ら,ば らつ きの 増 加 の 仕 方 も 一 定 で は な く,進 展 す る に つ れ て 大 き くな る こ とが わ か る.実 験 に使 わ れ た 供 試 体 の 数 が5個. 4.実. 験 と数 値 シ ミ ュ レー シ ョ ン の比 較. 4.1実. 験 の概 要 と結 果. 定 量 的 な 分 析 に は 限 界 が あ る が,進. ば らつ き が 増 加 す る傾 向 は確 認 で き る.. 本 章 で は,別 途 行 われ た板 材 の破 壊実験 の結果 を基 準 として,前 章 のPDS‑FEMを. と少 な い た め,. 展 につれ て経 路 の. 使 った シ ミュ レー シ ョ. ンの妥 当性 や 有効性 を議 論 す る.破 壊 実験 は江 藤等12). 4.2数. 値 シ ミュ レー シ ョン との比較. 実 験 と数 値 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン に よ っ て 得 られ た 亀 裂. に よって開 発 され た超高 速 ビデオカ メ ラ と沖 中 ら13)が. 進 展 経 路 の 位 置 の 平 均 を図10に. 開発 した 画像 トリガ ー を使 い,亀 裂の進 展 開始 か ら停. シ ョンの 進 展 経 路 は,計 算 に 使 わ れ た4つ. 止 まで を撮影 す る.実 験 供 試体 はエ ポ キシ樹脂 で作 成. イ ズ で の 進 展 経 路 で あ る.ど. 示 す.数 値 シ ミュ レー の メ ッ シ ュサ. の メ ッ シ ュサ イ ズ で 計 算. し,光 弾 性 に よる干 渉 縞 を撮影 し,亀 裂進 展 に伴 う応. さ れ た 進 展 経 路 の 平 均 も,実 験 で 得 られ た 進 展 経 路 の. 力分 布 の変化 を調べ る.供 試体 の 寸法 と初 期 亀裂 は前. 平 均 とは 一 致 は し な い.亀. 章 の解析 モデ ル と同一 で あ る.供 試体 の材 料 物性 値 は. 値 シ ミ ュ レ ー シ ョン で 得 られ た 平 均 の 進 展 経 路 は 実 験. 表2に 整 理 す る.. の 平 均 の 進 展 経 路 か ら離 れ て し ま う.こ の 原 因 と して,. 撮 影 され た画 像 をデ ジ タイザ ーで解 析 し,主 経 路 と な る亀 裂 の進 展 経路 を決 定 した.5つ. の供 試体 の亀 裂. ―146―. 供 試 体 の 数 が5つ. 裂 が 進 展 す る に つ れ て,数. で あ り実 験 の 平 均 に 誤 差 が あ る こ と. は考 え られ る が,PDS‑FEMで. 仮定 され た材料 強 度 に.

(7) 図‑10亀. 図‑11亀. 裂 伸 展経路 の平均 値 の比 較.. 裂伸 展経 路 の標 準偏 差 の比較.. 基 づ く破 壊 基 準 が 適 当 で な い こ と も大 き な 原 因 で あ る と考 え られ る.. も の の,亀. 次 に亀 裂 進 展 経 路 の 標 準 偏 差 を 比 較 し た.結 11に 示 す.こ の,メ. 付 け る もの で は 決 して な い.し. 果 を図. の 図 か ら,完 全 な 一 致 で は勿 論 な い も の. ッシ ュサ イ ズ が0.75[mmlの. 数 値 シ ミュ レー シ ョ. ン結 果 が 実 験 に 最 も近 い こ とが 分 か る.初 端 か ら離 れ た と こ ろ で は0.75[mm]の. 期亀 裂 の先. 裂 進 展 経 路 の ば らつ き をPDS‑FEMの. 数値. シ ミ ュ レー シ ョ ン に よ っ て 評 価 で き る こ と は 十 分 示 唆 し て い る.ま. た,PDS‑FEMで. は局 所 的 材 料 不 均 一 性. の 唯 一 の パ ラ メ ー タで あ る メ ッ シ ュサ イ ズ を実 験 との 比 較 か ら同 定 で き る こ と も示 唆 さ れ た.. 標 準 偏 差 も実 験. の 標 準 偏 差 か ら大 き く離 れ て お り,繰 り返 しで あ るが, 完 全 な 一 致 で は な い.直. か し,精 度 は 高 くな い. 感 的 な 議 論 で あ るが,エ. 5.お. わ りに. ポキ. シ 材 料 の 材 料 不 均 一 性 の 空 間 ス ケ ー ル と して1[mm]以. PDS‑FEMを3次. 下 の 値 が 得 られ る こ と は 納 得 が い く.. 元 に 拡 張 し,平 行 亀 裂 を持 つ 板 材. に対 し,引 張 破 壊 の モ ン テ カ ル ロ シ ミ ュ レー シ ョ ン を. 亀 裂 進 展 経 路 の 平 均 で は 見 出 せ な か った も の の,標. 行 っ た.亀. 裂 伸 展 経 路 の確 率 密 度 関 数 が 計 算 され る た. 準 偏 差 で は 相 応 に実 験 結 果 と一 致 す るメ ッ シ ュ サ イ ズ. め,進. を見 つ け る こ とが で き た.こ の 一 致 は 限 定 的 で あ り,直. き る.実 験 との比 較 で は,PDS‑FEMの. ち にPDS‑FEMの. シ ョ ン の 妥 当 性 は確 認 で き な か っ た.し. 数 値 シ ミュ レー シ ョ ンの 妥 当 性 を裏. ―147―. 展 経 路 の ば らつ き を 定 量 的 に 評 価 す る こ とが で 数 値 シ ミュ レ ー か し,精. 度に.

(8) 限 界 が あ る もの の,PDS‑FEMを. 使 っ た亀裂 伸展 経路. の 評 価 が 可 能 で あ る こ と は 示 唆 され た.. 参考文献 1) 若井 淳: 粒 子離散 化 を用 い た数値解 析 手法 の開 発 と固体 の破壊 現 象 の数 値 シ ミュレーシ ョン, 東 京大学 工学 系研 究 科 社会 基盤 学 専攻 博 士論 文, 2008.. 2) F. Zhou F. and J.F. Molinari: Dynamic crack propagation with cohesive elements: a methodology to address mesh dependency, International Journal for Numerical Methods in Engineering, 59, 1-24, 2004. 3) Y. Mi, M.H. Aliabadi: Dual boundary element method for three-dimensional fracture mechanics analysis, Engineering Analysis with Boundary Elements, 10, 161-171, 1992. 4) Y. Sumi, Z.N. Wang: A finite-element simulation method for a system of growing cracks in a heterogeneous material, Mechanics of Materials, 28, 197-206, 1998. 5) R.K.L. Su amd H.Y. Sun: Numerical solutions of two-dimensionalanisotropic crack problems, international Journal of Solids and Structures, 40, 18, 461535, 2003. 6) L. Chen, R. Ballarini and M. Grigoriu: Crack propagation in a material with random toughness, International Journal of Fracture, 125, 353-369,2004. 7) M. Kamaya and N. Totsuka: Influence of interac-. ―148―. tion between multiple cracks on sterss corrosion crack propagation, Corrosion Science, pp.2333-2352,2002. 8) M. Kamaya: A crack growth evaluation method for interacting multiple cracks, JSME International Journal, Series A, 46, 1, 15-23,2003. 9) M. Hori, K.. Oguni and H. Sakaguchi: Proposal of FEM implemented with particle discretization for analysis of failure phenomena, Journal of the Mechanics and Physics of solids, 53, 681-703,2005. 10) 小 国 健 二, 堀 宗 朗, 阪 口 秀: 破 壊 現 象 の 解 析 に 適 した 有 限 要 素 法 の提 案, 土 木 学 会 論 文 集, 766, 2004.. I‑68, pp.203‑217,. 11) 佐 藤 晃, 鈴 木 康 正, 深 堀 大 介, 菅 原 勝 彦: 多 亀 裂 問 題 の 亀 裂 進 展 解 析 へ の 応 力 補 償 変 位 不 連 続 法 の 適 用, 資 源 と 素 材, Vol.120, pp.493‑499, 2004.. 12) T.G. Etoh, D. Poggemenn, G. Kreider, H. Mutoh, A. Theuwissen, A. Ruckelshausen, Y. Kondo, H. Maruno, K. Takubo, H, Soya, K. Takehara, T. Okinaka and Y. Takano: An image sensor which captures 100 consecutive frames at 1000000 frames/s, IEEE Transactions on Electron Devices,50(1), 144151, 2003. 13) 沖 中 知 雄, バ ベ ル ・カ リ モ フ, 江 藤 剛 治: 静 的 載 荷 下 で 進 展 を 開 始 す る亀 裂 先 端 部 近 傍 の 応 力 場 の 超 高 速 ビ デ オ カ メ ラ を 用 い た 可 視 化, 応 用 力 学 論 文 集, 10, 301‑309, 2007.. (2008年4月14日. 受 付).

(9)

参照

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