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精神障害者に対するスティグマ克服プログラムの評価研究 [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)精神障害者に対するスティグマ克服プログラムの評価研究 キーワード:精神障害者,スティグマ,精神疾患・障害の理解尺度,啓発活動,評価研究 発達・社会システム専攻 田中 悟郎 1.本論文の要約. 測定する、などを目的に実施した。. 精神に障害を持つ人々を地域で支えていく上での大. その結果、1)精神障害者に対するスティグマの軽減. きな阻害要因として、精神疾患・障害へのスティグマに. や社会的な受け入れ体制を整備していくためには、正し. よる社会参加の制約がある。このスティグマは、社会参. い知識をあらゆる機会を通じて広めていくことや精神障. 加を困難にするばかりでなく、発病後の精神科受診を遅. 害者との質の良いふれあい体験を積むことなどが重要で. らせ症状を悪化させる原因となっているとも考えられる。. あること、2)啓発活動の評価指標となるよう新規に開. 従って、スティグマを低減することができれば、受診行. 発した精神疾患・障害の理解尺度の信頼性・妥当性は良. 動も容易になり、その結果医療による治療効果もさらに. 好で有用性が認められること、3)約 1.5 時間の講演会. あがることが期待できる。このような現状を考えると住. (教育的プログラム)により理解度及び消極的態度、さ. 民の精神障害者観に関連する要因を探り、スティグマ低. らに精神科受診行動においても改善する可能性があるこ. 減の方略を模索する必要性は極めて高い。. と、などが示唆された。. 近年、精神障害者へのスティグマを軽減させる目的で. 本研究は comprehensive evaluation(Rossi,P.H.,et. 世界保健機関(World Health Organization: WHO)及. al,1999 ) の 一 部 で 、 特 に 効 果 判 定 に 焦 点 を あ て た. Psychiatric Association:. summative(蓄積結果論的)な評価研究と位置づけられ. WPA)は世界的に Anti-stigma キャンペーンの実施をす. る。従って、プログラムの概念化や設計段階の評価が残. すめている。我が国においても、保健所をはじめとする. されている。すなわち、どういう対象にどういう方法・. 行政は、住民に対して様々な啓発活動(講演会・研修会・. 内容で実施すればよいのかなどの評価は今後の大きな課. ふれあい交流事業など)を積極的に行っているが、より. 題である。したがって、まず利害関係者(stakeholders). 効果的な活動を展開していくためには評価研究が不可欠. の間で問題の認識の共有化を図るとともに、どういう組. である。特に社会福祉や保健医療の領域においては、資. 織化された行動で問題を解決できるかを検討する。 また、. 源の限界の認識及びそれ故の費用効果の高いサービスへ. 必要な財的・人的・物的資源の確定、実際の活動を行う. のニーズの高まりなどから各種のプログラムの評価研究. 人々の役割と責任の割り当て、具体的な数値目標の設定. が盛んに行われている。しかし、諸外国では啓発活動の. およびそれを実現するための計画の作成などを行ってい. 評価研究の報告は見られるものの、わが国においては学. く。これらのプロセスの formative(形成過程論的)な. 生を対象とした報告のみで住民を対象にした啓発活動の. 評価研究が必要である。. び世界精神医学会(World. 成果は検証されていない。さらに、評価研究を実施する 時、そのプログラムの効果判定のために何を評価指標と. 2.各章の要約. するかが問題になる。既存の評価尺度を検討したところ. 第1章 本論文の目的. スティグマを助長するような表現が用いられているとい う問題点が明確になり、新たな尺度開発の必要性が高い ことが示唆された。 そこで本研究は、1)精神疾患・障害に対するスティ グマの形成化及びスティグマの低減に関連する要因を明 確にする、2)精神疾患・障害に対する正しい知識の普. 本研究は下記の目的で実施した。 1)精神疾患・障害に対するスティグマの形成化及びス ティグマの低減に関連する要因を明確にする(第2 ∼4章) 。 2)精神疾患・障害に対する正しい知識の普及及びステ. 及及びスティグマ軽減を目的にした啓発活動の評価指標. ィグマ軽減を目的にした啓発事業の評価指標となる. となるような尺度を当事者のニーズ調査に基づき開発す. ような尺度を当事者へのニーズ調査に基づき開発す. る、3)開発した尺度を用いて啓発活動のうち最も頻繁. る(第5章) 。. に実施されている精神保健福祉に関する講演会の効果を. 3)開発した尺度を用いて啓発事業のうち最も頻繁に実.

(2) 施されている精神保健福祉に関する講演会の効果を. 受講生、その他)654 名に無記名のアンケート調査(民. 測定する(第6章) 。. 生委員及び精神保健福祉ボランティア養成講座受講生は. 第2章 精神障害者に対するスティグマとその関連要因の. 全数調査、市役所・町役場の保健福祉担当部署は全数調. 分析1. 査、その他は機縁法)を市町職員・社会復帰施設職員な. 【方法】. どの協力を得ながら直接依頼し、538 名から回答を得た. K保健所管内に居住し、啓発事業等の主たる対象者. (回収率 82.2%) 。なお、調査時期は 2000 年7月∼8月. (食生活改善推進員、商工会議所関係者、民生委員、T. で、主な調査内容は、精神障害者の自立に対する消極的. 町精神保健従事者セミナー受講生、社会適応訓練事業関. 態度尺度(以下、消極度)(全家連,1998)、スティグマ. 係者、精神保健福祉ボランティア養成講座受講生など). 尺度(Link,B.G.,et al.,1989) 、事例問題(全家連,1998) 、. 2632 名に無記名のアンケート調査(民生委員は機縁法、. 精神障害者との接触体験、福祉的活動、講演会等への参. その他は全数調査)を市町職員の協力を得ながら直接ま. 加、統合失調症についての知識、その他基本的属性など. たは郵送で依頼し、1596 名から回答を得た(回収率. である。. 60.6%) 。なお、調査時期は 1999 年8月∼11 月で、主な. 【結果及び考察】. 調査内容は、精神障害者偏見尺度(町沢ら,1990) 、社会. 1)尺度の評価:因子分析(主成分分析、varimax 回転). 的距離尺度(全家連,1998)、精神障害者との接触体験、. の結果、消極度は2因子(累積寄与率 54.8%)から成り、. 福祉的活動、 講演会の受講、 統合失調症についての知識、. 第1因子(寄与率 24.2%) ;人権疎外、第2因子(寄与. その他基本的属性などである。. 率 17.2%) ;不信感と解釈した。消極度の Cronbach の. 【結果及び考察】. α係数は、0.79 で比較的良好な内的整合性を有していた。. 回収された 1596 票のうち有効回答数は 1211 票(有効. 次に、スティグマ尺度は、3因子(累積寄与率 54.8%). 回答率 75.9%)であった。. から成り、第1因子(寄与率 25.0%) ;不信感、第2因. 1)尺度の評価:因子分析(主成分分析、varimax 回転). 子(寄与率 15.4%);人権疎外、第3因子(寄与率. の結果、偏見尺度は3因子(累積寄与率 48.5%)から成. 14.4 % ); 拒 絶 感 と 解 釈 し た 。 ス テ ィ グ マ 尺 度 の. り、第1因子(寄与率 20.8%) ;拒絶感、第2因子(寄. Cronbach のα係数は、0.72 で信頼性は比較的良好であ. 与率 15.5%) ;精神障害への特異視、第3因子(寄与率. った。なお、両尺度間には有意な相関関係が認められた. 12.2%) ;人権疎外と解釈した。偏見尺度の Cronbach の. (r=0.33,P<0.001,Spearman) 。. α係数は、0.91 で信頼性の高い尺度であったが、回答し. 2)精神障害者観に関連する要因の分析:消極度とステ. づらい項目があり、その欠損値のため分析対象から除外. ィグマ尺度を従属変数とした重回帰分析を実施した結果、. せざるを得ない者が 385 名いたため、尺度の修正が今後. 消極度に対して、年齢(β=0.32,P<0.001) 、地域問題の. の課題となった。. 積極的解決(β=−0.12,P<0.05) 、統合失調症の誤解(β. 2)精神障害者観に関連する要因の分析:重回帰分析の. =0.17,P<0.001)などが、他要因と独立して有意の関係を. 結 果 、 年 齢 ( β =0.28,P<0.001 )、 市 内 居 住 ( β. 認めた。すなわち、年齢、統合失調症の誤解は、消極度. =0.09,P<0.01) 、接触体験度(β=−0.12,P<0.001) 、福祉. を高める影響力を持ち、地域問題の積極的解決度は逆に. 的活動度(β=−0.13, P<0.001) 、地域問題の積極的解決. 低める影響力を持っていた。一方、スティグマ尺度につ. 度 ( β = − 0.07,P<0.05 )、 講 演 会 の 受 講 有 ( β = −. いては、学歴(β=0.14,P<0.01) 、地域問題の積極的解決. 0.08,P<0.05) 、統合失調症の誤解(β=0.14,P<0.001)な. ( β = − 0.11,P<0.05 )、 統 合 失 調 症 の 誤 解 ( β. どが偏見尺度に有意な独立した影響力を有していた。. =0.14,P<0.01)などが、有意の関係を認めた。すなわち、. 精神障害者に対する偏見の軽減や社会的な受け入れ体. 学歴、統合失調症の誤解はスティグマ度を高め、地域問. 制を整備していくためには、正しい知識をあらゆる機会. 題の積極的解決度はスティグマ度を低める影響力を持っ. を通じて広めていくことや精神障害者との質の良いふれ. ていた。今回使用した2つの尺度は偏見に関して異なる. あい体験を積むことなどが重要であることが示唆された。. 側面を捉えていることが示唆された。しかし、1)精神. 第3章 精神障害者に対するスティグマとその関連要因の. 障害(者)の定義(程度や疾患名)が不明瞭で回答しづ. 分析2. らいこと、2)尺度の中に新たに偏見を助長するような. 【方法】. 内容が含まれていること、 3) 「精神障害者の自立に対す. G保健所管内に居住し、啓発活動の主たる対象者(市・. る消極的態度尺度」は3段階のリッカートスケールのた. 町職員、民生委員、精神保健福祉ボランティア養成講座. め定量的な分析をする上で限界があること、などが今後.

(3) の検討課題となった。. らないが、普通は人間的にも上の方です。それで自分で. 第4章 精神障害者に対するスティグマとその関連要因の. 距離をおいて生活しております」 ) 。従って本人の長所や. 分析3−自由回答の分析−. 短所の両面が分かるまでのつきあいをしているかどうか. 【方法】. が大切だと考えられる。. N県K保健所及びG保健所管内に居住し、啓発活動の. 3)その他の注目すべき意見. 主たる対象者 3286 名に各々無記名のアンケート調査を. 回答者自身の、 「内なる他者」 との出会いによる葛藤の. 行い 2134 名から回答を得た。このうち自由回答の記入. 内在化から生じていると考えられる苦悩の記述があった。. 者は 500 名であった。本報告では、厳密な分類をするこ. 今後、調査協力者に結果を返していく、いわば地域住民. とや、それに対応する事例の数を挙げることはせず、具. と「関係」を築いていく際、意識調査記入に伴うこのよ. 体的な事例をできる限り引用し、問題提起としての意味. うな苦悩やつらさを理解かつ緩和するメニューを盛り込. を持たせるようにした。なぜなら、住民の感性の鋭さや. む必要性が高いことが明らかになった。. 豊かさに満ちた記述に筆者自身驚かされたし、専門家の. 第5章 精神疾患・障害の理解尺度の開発. ように誰かに教えられ、固定化された知識や常識がない. 【方法】. だけに、自分自身と向き合いながら語る言葉には深い真. 精神疾患・障害の理解尺度を開発する際、尺度の質問. 実、重みがあり、それらから学ぶことが大切だと感じた. 項目が新たに偏見を助長しないよう精神障害者自身が住. からである。事例を選択する時、精神障害者に対する意. 民に理解してほしい情報(当事者のニーズ) 、地域住民が. 識が明確に記述されているもの、その意識の起源及び意. 求める情報(住民のニーズ) 、そして関係者が伝えたい情. 識の変化の契機となった要因が見えやすいもの、すなわ. 報(関係者のニーズ)などをできるだけ統合するように. ち意識を形成するに至った推論のプロセスが推測しやす. 努めた。この時のニーズ把握は主に聞き取り調査で行っ. いものなどを抽出した。. た。次に、N県KA保健所管内に居住し啓発活動の主た. 【結果及び考察】. る対象者として期待されている住民 1167 名(町職員、. 1)精神障害者に対する肯定的な意識. 社会福祉協議会職員、民生委員、食生活改善推進員、精. 精神疾患・精神障害を身近なものと考えられると、次. 神保健福祉ボランティアなどは全数調査、老人保健施設. の行動へとつながる可能性がある(例: 「誰でもが単に風. 職員およびホームヘルパーは機縁法)を対象に保健所及. 邪をひくように障害になりえると考えれば偏見の目で見. び町職員の協力のもと自己記入式の質問紙調査を行い、. たりすることも少なくなる」 ) 。次に、実際にふれあう体. 尺度の信頼性・妥当性を検討した。なお、回収票数は 1004. 験を積むことで意識が変わっていったという意見があっ. 票(回収率 60.6%)で、回答に不備がある者を除外した. た。肯定的な方向に意識が変化する契機として、誰もが. 最終分析対象者は 914 名であった。 調査実施期間は 2001. 病気になる可能性があるという認識と実際のふれあい体. 年9月∼10 月で、主な調査内容は精神疾患・障害の理解. 験が重要なことが確認できた。. 尺度、精神障害者の自立に対する消極的態度尺度(全家. 2)否定的な意見及びそれらに対抗するような意見. 連,1998) 、精神障害者との接触体験、講演会等への参加、. 精神障害者を排除の対象として構築する推論のプロセ スには、具体的な相互行為を経ない場合と実際に何らか. 精神科受診行動、その他基本的属性などである。 【結果及び考察】. の関わりを経験した上での場合があった。具体的な相互. 精神疾患・障害の理解尺度の Cronbach のα係数は. 行為を経ない場合は、3つのパターン(①マスメディア. 0.78、かつ個々の項目を1つずつ除いた残りの項目での. による事件報道、②障害の見えにくさ、③「精神障害」. α係数は、0.75∼0.78 であり、項目番号8以外はいずれ. ということば)が見られた。次に、何らかのかかわりを. も全項目のそれを下回っていた。従って、比較的良好な. 経験した上での否定的な意見は、迷惑・暴力的行為、奇. 内的整合性を有している、つまり理解尺度の信頼性は満. 異な外見・行動などに日常生活の中で接した体験が元に. 足できるものであったと考えられる。. なっていたが、表面的な体験であり、互いの間には会話. 次に、全項目間で相関係数を算出したが、絶対値で. や相互行為というものは存在していないようであった。. 0.70 を超える相関はなく、尺度としての冗長性は低いと. しかし、 何らかの一歩踏み込んだやりとりがある場合は、. 判断した。そこで 15 項目すべてを用いて因子分析(主. 意識は大きく変わる可能性がある(例: 「普通は人とのつ. 成分分析、varimax 回転)を行った結果、固有値1以上. きあいも変わりませんが、病気が出ると手のつけようが. の因子が3つ抽出され、 「治療可能性」 (寄与率 19.1%) 、. ない位、暴れるので発病すると恐ろしいのであまり近寄. 「薬物療法の有効性」 (寄与率 17.2%) 、 「病気の社会的.

(4) 認知」(寄与率 12.4%)と名前を付けた(累積寄与率. 齢)は、調査1:事業所職員 45 名(男 43・女2、40.7. 48.7%) 。3因子それぞれの内的整合性はα=0.62∼0.74. 歳) 、調査2:市職員 29 名(男 18・女 11、44.1 歳) 、調. の値を示し、十分な値が得られたため、各尺度項目を加. 査3:公的機関職員 45 名(男 42・女3、39.1 歳) 、調. 算して理解尺度得点とすることにした。この3因子は、. 査4:町職員 31 名(男 22・女9、40 歳) 、調査5:町. 尺度項目開発時に特に焦点をあてた、 病気の社会的認知、. 職員 107 名(男 62・女 44、39.8 歳) 、調査6:市職員. 薬物への意識、地域生活に関することなどの3つの軸に. 127 名(男 93・女 34、39.9 歳)であった。講演会前後. 概ね対応していた。このことにより十分な因子妥当性が. の各尺度の総得点の比較を行った結果、全ての調査にお. 確認されたといえる。また、各項目が1つの因子にのみ. いて、理解度は有意に良好になっていた(P<0.001) 。消. 0.5 以上の因子負荷量をもっていたことより、理解尺度. 極的態度尺度は調査4以外の全ての調査において有意に. の収束的妥当性および弁別的妥当性が高いことが示唆さ. 改善していた(P=0.000∼0.015) 。これは調査4の対象. れた。理解尺度と消極的態度尺度、接触体験尺度、受診. 者が講演会及び交流活動への参加率が最も高かったとい. 行動とは有意な相関が認められた。さらに、講演会等へ. う要因から講演前より消極的態度が 6.6 点とほかの調査. の参加の有無別に理解尺度得点の平均値の比較を行った. と比べ最も低い値であったためと考えられる。受診行動. 結果、参加したことがある人が有意に理解度は良好であ. 得点は全ての調査において、有意に改善していた. った。以上より、本尺度の基準関連妥当性、構成概念妥. (P=0.000∼0.032) 。. 当性、表面的・内容的妥当性が確認されたといえる。. 理解尺度の項目別に同意率の変化をみていくと、特に. 第6章 精神障害者に対するスティグマ克服プログラムの. 薬物療法への誤解は根強いが改善することを確認するこ. 評価研究. とができた。次に、 「治療可能性」や「病気の社会的認知」. 【方法】. に属する項目に対する同意率は講演前より比較的高いこ. 調査は対象者および講演者が異なる N 県内6カ所で. とがわかった。つまりこれらの項目は地域住民と共有し. 行った。今回の対象者は、企業職員及び公務員で、講演. やすい項目とも言え、ここを起点として話を展開してい. は医師及び保健師が約 1.5 時間行った。各講演会ともN. くと住民とのパートーナーシップを築ける可能性が高い. 県立精神保健福祉センターが 2000 年に作成した「心の. ことが伺われた。. 健康ってなに?−メンタルヘルスをやさしく考える−」. 第7章 総括. (24 頁の小冊子)を対象者に配布し、講演者がその内容. 【本論文の結論】. を説明した。. 1)精神障害者に対するスティグマの軽減や社会的な受. 主な調査項目は、1)精神疾患・障害の理解尺度、2). け入れ体制を整備していくためには、正しい知識を. 精神障害者の自立に対する消極的態度尺度(全家. あらゆる機会を通じて広めていくことや精神障害者. 連,1998) 、3)精神科受診行動、4)回答者の基本的属. との質の良いふれあい体験を積むことなどが重要で. 性(年齢、性別、ボランティア活動への参加、精神保健. ある。. 福祉に関する講演会への参加、精神障害者との交流活動 への参加、精神障害者との接触体験)などである。 調査は、講演会前に調査票を配布し調査の趣旨を口頭. 2)啓発活動の評価指標となるよう新規に開発した精神 疾患・障害の理解尺度の信頼性・妥当性は良好で有 用性が認められる。. 及び文書で説明し対象者から同意を得た上で、調査者が. 3)約 1.5 時間の講演会(教育的プログラム)により理. 各々の質問項目を読みあげながら回答を得た。同様の方. 解度及び消極的態度、さらに精神科受診行動におい. 法で講演終了直後にも回答を得た。なお、今回匿名性を. ても改善する可能性がある。. 保持した上で同一人物の講演会前後での変化をみるため に講演前後の調査票をセットにして配布し、回答後回収. 3.主要文献. するという方法をとった。調査時期は、2001 年 11 月∼. Tanaka G: Development of the Mental Illness and Disorder. 2002 年2月であった。 講演会の効果は、前後比較デザインに基づいて、講演 会前後における尺度の回答の比較を行うことによって調. Understanding Scale. International Journal of Japanese Sociology12:95-107,2003. Tanaka G, Ogawa T, Inadomi H, Kikuchi Y, Ohta Y: Effects of. 査した。. an educational program on public attitudes towards. 【結果及び考察】. mental illness. Psychiatry and Clinical Neurosciences. 6カ所の調査の対象者・有効回答者数(性別・平均年. 57(6) :595-602,2003..

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