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組織行動と有機的に連動したリーダーシップ特性

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特集/組 織 と リーダ ー シ ップ [特 別論 文]

組 織 行 動 と有 機 的 に連 動 した リーダ ー シ ップ特 性

一 提 案 型 動 的 モ デ ル の提 示 一

海 老 澤 栄 一」

は じめ に

高 度 成 長 の 時 代 は 自 然 、 ヒ ト 、 生 活 、 文 化 、 社 会 な ど は 、 多 く が 企 業 利 益 に 貢 献 す る 形 で そ の 存 在 意 義 が 語 ら れ て き た 。 し か し 今 や 、 い か な る 国 の い か な る 企 業 の い か な る 職 業 で あ ろ う と も 、 社 会 か ら 離 反 し た 形 で の 、 つ ま り 社 会 性 を 軽 視 な い し 無 視 し た"利 己 的 な"存 在 は 好 ま し く な い と 思 わ れ る よ う な 雰 囲 気 が あ る(Garten)。

Garten,J.E.TheFutureofLeadership,in日 経 情 報 ス ト ラ テ ジ ー 監 修 『り 一 ダ ー シ ッ プ 革 命:人 と組 織 を 変 え る24の 鉄 則 』 日経BP社 、2003年 、14‑17ペ ー ジ)。

社 会 性 は 企 業 の ト ッ プ や 管 理 者 だ け で は な く 、 彼 ら を 含 む 社 会 の 構 成 員 す べ て に 等 し く 必 要 で あ る と い え よ う 。 リ ー ダ ー や リ ー ダ ー シ ッ プ に か ん す る 従 来 型 議 論 は 、

ど ち ら か と い う と 、 特 定 企 業 や 特 定 組 織 体 に 限 定 さ れ た 枠 の な か で 展 開 さ れ る こ と が 多 か っ た よ う で あ る 。 チ ー ム や グ ル ー プ 、 地 域 な ど を み て も や は り 枠 を 限 定 し た 範 囲 内 で リ ー ダ ー 特 性 を 語 る こ と に 違 和 感 を そ れ ほ ど も た な か っ た の で は な い だ ろ う か 。 リ ー ダ ー シ ッ プ と 企 業 業 績 、 組 織 文 化 と リ ー ダ ー シ ッ プ 、 組 織 文 化 と 企 業 業 績 の よ う な 先 行 研 究 で は 、3つ の キ ー ワ ー ド つ ま り リ ー ダ ー シ ッ プ 、 組 織 文 化 、 企 業 業 績 の 因 果 関 係 が 分 析 、 評 価 さ れ て き て 、 そ れ な り の 研 究 成 果 が あ が っ て い る (Lickert;Kotter&Heskett;Schein;Collins&Porras)。

Lickert,R.NewPatternsofManagement,McGraw‑Hill,1961.(リ ッ カ ー ト、R.、 三 隅 二 不 二 訳 『経 営 の 行 動 科 学 一 新 し い マ ネ ジ メ ン トの 探 求 』 ダ イ ヤ モ ン ド社 、1964 年 。)//Kotter,J.P.&Heskett,J.L.CorporateCultureandPerfo]rtnance,TheFree

Press,1992.(コ ッ タ ー 、J.P.、.ヘ ス ケ ッ ト、J.L.『 企 業 文 化 が 高 業 績 を 生 む 一 競 争 を 勝 ち 抜 く 「先 見 の リー ダ ー シ ッ プ 」』 ダ イ ヤ モ ン ド社 、1994年 。)//Schein,E.

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国 際 経 営 フ ォ ー ラムNo.18

H.Organlzatlonal(ultureandLeadership,Jossey‑Bass,1992.(シ ヤイ ン、E.H.、

清水 紀彦 、浜 田幸雄 訳 『組 織 文化 と リー ダー シ ップ ー リー ダー は文化 を ど う変 革 す るか』 ダイ ヤ モ ン ド社 、1989年 。)//Collins,J.C.&Porras,J.1.BuilttoLast,

HarperBusiness,1994.(コ リンズ、J.C.、 ポ ラス、J.1.、 山岡洋 一訳 『ビジ ョナ リー カ ンパ ニー 一時 代 を超 え る生存 の法則 』 日経BP出 版 セ ンター 、1995年 。)

しか し枠 内 の 社 会 性 は 限 定 され た 範 囲 内 を 前 提 に して い る の で 、 社 会 性 を 語 っ た と して も 閉 じ た しか も部 分 的 な 世 界 を 対 象 とす る こ と に な る。 そ こ で は"内 弁 慶"タ イ プ の 断 片 的 リー ダ ー 分 析 に 特 化 され て し ま う危 険 性 が あ る。 真 の 社 会 性 は 多 様 、 複 雑 で 異 質 性 に 富 ん だ 人 間 関 係 か ら導 き 出 され る はず で あ る。 従 前 の研 究 で は 、 ソー シ ャ ル リー ダ ー 分 析 が 不 十 分 で あ る とい う指 摘 か ら逃 れ る こ とは で き な い の で は な い だ ろ うか 。

リー ダ ー に か ん して も う1っ 指 摘 して お き た い 。 そ れ は リー ドす る行 為 が リー ド す る 主 体 側 に 限 られ て お り、 リー ド され る側 が 不 十 分 に し か 分 析 され て い な い か あ

る い は 分 析 の 対 象 に す ら な っ て い な い こ とが 一 般 的 に 見 受 け られ る 、 とい うこ とで あ る。 こ の 一 方 向 の リー ドは 往 々 に して り一 ダ ー 特 性 の 理 想 化 を 生 み 出 し、 非 現 実 的 な 理 念 モ デ ル が で き あ が っ て しま う結 果 に な る 。

以 上 の2つ の 問 題 点 に 加 え て も う1つ 深 刻 な 問 題 が あ る 。 そ れ は 、 何 を ど の よ う に リー ド して い くか は 、 関係 主 体 者 間 で 大 き く異 な っ て く る は ず で あ る に も か か わ

らず 、 そ の 関 係 者 間 分 析 が 十 分 に な され て い な い とい う点 で あ る 。 い わ ば 静 態 的 な 分 析 、 設 計 に 終 始 して い る こ と に な る 。 事 後 対 応 を 前 提 と した"プ ロ セ ス"を リー ド す る こ と が 従 前 の リー ダ ー シ ッ プ 分 析 に 欠 け て い る 、 とい う指 摘 で あ る 。

リー ダ ー シ ッ プ を め ぐ る こ れ ら3つ の 問 題 点 は 、 動 態 的 な 組 織 行 動 に と っ て 致 命 的 と もい え る 固 有 の 問 題 を 露 呈 す る 。 本 稿 で は 、 これ ら を 意 識 しな が ら 、 組 織 行 動 に積 極 的 か つ 有 機 的 に 貢 献 す る リー ダ ー シ ッ プ の あ り方 を 考 究 して み た い 。 そ の 結 果 、 関係 者 そ れ ぞ れ が 組 織 行 動 に 主 体 的 に 参 画 す る こ とに よ っ て 、 何 らか の 固 有 の 貢 献 が で き る身 近 な モ デ ル 提 示 が され る 。

現 実 か らみ た リー ダ ー シ ッ プ特 性 と 問題

多様 な リー ダ ー シ ップ属 性

百 人 に リー ダー シ ップ を語 らせ た ら、 百様 の リー ダー シ ップ像 が で きあ が るで あ ろ う。 特 に経 験 や 実 体 験 か らく る リー ダー シ ップ 像 は 、多 種 多 様 で あ る こ とが これ

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特集 ●組 織行 動 と有機 的 に連 動 したリーダ ーシップ特性 か ら概 観 す るデ ー タ に よ っ て も裏 づ け られ る。 経 営 者 、企 業 、研 究者 、 専 門家 の4 種 に分 類 した 上 で 、 そ の多 様 振 りを表1で み て お こ う。

表1多 様 な リー ダ ー お よ び リー ダ ー シ ッ プ の イ メ ー ジ [経 営 者](所 属 は 出版 され た 時 点 、肩 書 きは す べ て 除 い た)

・予 見 力 、 構 想 力 、 実 行 力(シ ャ ー一プ 、 町 田)(PRESIDENT,2004.3.29)

・す べ て の 能 力 が 優 れ て い る 総 合 力 が あ り変 化 対 応 力 が あ る。(NEC、 西 垣;PRESIDENT, 2004.3.29)

・外 に 向 か う情 熱 が あ り 、 未 来 に 向 か う夢 が あ り、 地 図 の な い 道 を 自分 で 切 り開 い て 進 む 覚 悟 が あ り 、 一 緒 に チ ー ム を 組 む 仲 間 を 信 ず る こ と が で き る 包 容 力 な り 人 間 観 が あ る 。 こ れ を 基 本 条 件 と し 、 そ の 上 に 統 率 力 や 企 画 力 、 調 整 力 な ど の 個 々 の 要 素 が プ ラ ス さ れ 、 リ ー ダ ー の 全 体 像 が 形 作 られ る 。(JR東 海 、 葛 西 敬 之;PRESIDENT,2004.9.13)

・複 眼 の 視 点 を も つ。 こ こ で い う複 眼 の 視 点 と は 古 典 、 哲 学 、 宗 教 、 文 学 、 歴 史 な ど の 眼 を も っ こ と を い う。(富 士 ゼ ロ ッ ク ス 、 小 林 陽 太 郎;WEDGE,2004.5)

・私 利 私 欲 を 捨 て 、 己 を 無 に し、 正 道 を踏 み 、 天 道 を進 む 。 私 心 を混 ぜ れ ば 組 織 は 腐 る。(京 セ ラ 、 稲 盛 和 夫;日 経 ビ ジ ネ ス 、2005.10.10)

・論 理 性 、 説 得 性(ヤ マ ト福 祉 財 団 、 小 倉 昌 男;日 経 ビ ジ ネ ス 、2003.1.6)

・イ ン テ リ ジ ェ ン ス が あ り か つ 智 恵 を 出 し 合 う。(オ リ ッ ク ス 、 宮 内 義 彦;PRESIDENT,1997.

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・深 く 沈 潜 、 厚 み が あ る。 深 沈 、 重 厚 、 公 平 無 視 。 器 量 。 頭 が 良 くて 才 が あ り、 弁 が た つ 。 (武 蔵 、 皆 木 和 義;日 経 ビ ジ ネ ス 、2003.6.30)

[企 業]

・明 確 な ビ ジ ョ ン を も っ 、 情 熱 を も ち 結 果 を 出 す 、 部 下 を リー ダ.̲̲.として 育 成 す る 、 常 に 変 革 す る 、 ス ピ ー ドを も っ て 仕 事 に 取 り組 む 、 チ ー ム ワ ー ク を 大 事 に す る 、 企 業 倫 理 を 順 守 す る 、 高 い 品 質 を 追 求 す る(GE,日 経 ビ ジ ネ ス 、2000.1.17)

・迅 速 で 機 敏 で あ る こ と 、 開 か れ て い る こ と 、 誠 実 で あ る こ と、 協 調 的 で あ る こ と 、 謙 虚 で あ る こ と 、 自 ら 責 任 を と れ る こ と 、 権 限 を 与 え る こ と 、 曖 昧 さ を 認 め る こ と(ノ キ ア;JM Aマ ネ ジ メ ン ト レ ビ ュ ー 、2001.1)

・他 の 人 を 巻 き 込 む 力

。 集 団 を ま と め て い く 眼 に 見 え な い 力 と オ ー ラ ー 。 必 ず し も 前 に 出 て 行 く 必 要 は な い 。 変 化 対 応 力 を い か に 備 え る か 、 が 課 題 。(住 友 電 気 工 業 、 川 上 哲 郎;JMA マ ネ ジ メ ン トレ ビ ュ ー 、2006.11)

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国 際 経 営 フ ォ ー ラムNo.18 [砺 究 者]

・KITA(KickInThepAnts):"尻 を 蹴 飛 ば す"こ と に よ っ て 仕 事 を リ ー ドす る

。 大 き く 分 け て 3つ の 方 法 が あ る 。 ① 消 極 的 、 肉 体 的KITA;周 囲 に 分 か ら な い よ う に 尻 を 蹴 飛 ば す 、 ② 消 極 的 、 心 理 的KITA;精 神 的 な 弱 点 を 次 か ら 次 へ と 探 り 当 て 、 陰 湿 な い じ め を 繰 り返 す 、 尻 を 蹴 飛 ば す 動 作 を し な が ら実 際 に は"心 を 蹴 飛 ば す"の 意 に 近 い 、 ③ 積 極 的KITA;相 手 が 動 く よ う に き め の 細 か な 細 工 を す る 。 あ や し い 誘 惑 が 取 り巻 く 。 結 果 と し て 、 自 分 の 尻 を 自 分 が 蹴 飛 ば す こ と に な る 。 か な り高 度 な 仕 掛 け が 組 み 込 ま れ る 。(ハ ー ズ バ ー グ 、 「モ チ ベ ー シ ョ ン と は 何 か 」DIAMONDハ ー バ ー ド ・ビ ジ ネ ス ・ レ ビ ュ ー 編 集 部 『動 機 づ け る 力 』 ダ イ ヤ モ ン ド社 、2005,1‑35ペ ー ジ)。

[専 門 家]

・最 先 端 の も の を 身 に つ け る 、 個 人 の 強 い 意 欲 、 意 思 が あ る 、 よ り上 位 の ス キ ル を 目指 す 、 努 力 を 怠 ら ず 社 外 か ら も 評 価 さ れ る 。(マ ク ス ウ ェ ル 、J.『 あ な た が リ ー ダ ー に 生 ま れ 変

わ る と き 』 ダ イ ヤ モ ン ド社 、2007)

い ず れ も"な る ほ ど""ご も っ と も"な 、 リー ダー あ るい は リー ダー シ ップ に必 要 な 資 質 リス トで あ る。 しか し現 実 に この リス トか らわれ われ が学 ぼ う とす る とき 、以 下 に指 摘 す る よ うな問題 点 を抱 え て い る こ とも、 同時 に指 摘 して お か な けれ ば な ら な い 。

・こ の リス トは た ま た ま 入 手 した資 料 か らの リス トで あ っ て 、 大事 な 要 素 す べ て が 含 まれ て い る とい う保 証 は ない 。 採 択 基 準 を探 す とす れ ば 、成 功 した 経 営者 あ る い は高 業績 企 業 か らの メ ッセ ー ジ とい うこ とに な ろ う。

・リー ダー とメ ンバ ー との 関係 が 上 司 と部 下 との 関係 にす りか わ っ て い る メ ッセ ー ジ が あ り、 論 理 的 な整 理 が で きて い ない と こ ろが散 見 され る。

・リー ダ ー に必 要 な資 質 が か な りの 数 に達 して い る。 少 な く見 積 もっ て も、数 十 項 目列 挙 で き る。 しか もそれ ぞ れ の 資 質 は か な り高度 な 資 質 で あ り、一 般 人 が教 育 や 学 習 活動 を経 て容 易 に身 につ くよ うな 内容 で は な い。 これ らが す べ て一 人 の 人 間 に要 求 され る リー ダ ー資 質 で は ない と して も、 どの よ うな 基 準 で資 質 を選 定 す れ ば よい の で あ ろ うか。

・リス ト化 され て い る リー ダー 特性 が 部 分 的 、 断片 的 、経 験 的 内容 を含 む とす れ ば、

リー ドして い る問題 ・情 報 ・技 術 対 象 や 相 手 との 関係 性 、有 機 的 連 結 性 な どへ の 考 慮 が欠 落 して い る とい え よ う。 帰 納 法 中心 で あ り、 しか も静 止 画 像 の投 影 に終

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特集 ●組 織 行 動 と有機 的 に連 動 したリーダー シップ 特性 始 して い る とい う批 判 が あ る。

・ヒ トに備 わ って い るべ き理 想 的 な り一 ダー 特 性 分 析 を 中心 課題 にす る と、"誰 が"

とい う属 人 特性 分 析 が 主 た る分析 対 象 にな る。 そ の結 果 平凡 な一般 人 は、 リー ダー とは無 縁 の世 界 に 住 む こ とに な り、次 第 に乖 離 して しま う。 逆 に リー ダ ー に は 一 種 の カ リスマ 性 が期 待 され る よ うに な る。

リー ダ ー と リーダ ー シ ッ プ

現 実 の リー ダ ー:リ ー ダー に も しカ リス マ性 や ス ーパ ー性 が期 待 され る とすれ ば 、 そ の ス ー パ ー リー ダ ー に われ われ は"全 体"を 透 観 して も らい"最 適"解 の提 示 を依 頼 す る こ とが 可 能 で あ る。 果 た して そ の よ うな神 に近 い ス ー パ ー リー ダー を 、 わ れ わ れ の周 囲 に容 易 に見 出 す こ とが で き る だ ろ うか。 ち な み にカ リス マ(charisma)に

は 、神 か らの 宣託 を受 けた 超 人 間 的資 質 や 非 日常 的 資 質 が備 わ って い る こ とが前 提 とな る。

歴 史 上 の人 物 を偶 像 化 しカ リスマ 化 す る こ とは、 誰 に で もで き る。 しか し現 実 世 界 で 、 あ る特 定 の経 営者 や 政 治 家 を偶 像 化 した と して も、周 囲 に い る人 間た ち が 自 分 た ち の生 活 努 力 や 創 意 工 夫 を横 にお き 、 そ の 偶 像 化 した人 物 に 自己都 合 で身 体 ご と預 け て しま っ て い るに しか過 ぎ ない の で は な い だ ろ うか。 しか も人 間 で あ る こ と を忘 れ 、神 に代 わ っ て特 定 の 人 物 に超 人 間性 や 非 日常性 を人 間 が 宣託 す る こ とは 、 許 され て い るの で あ ろ うか 。M.ウ ェー バ ー が 名 づ けた カ リス マ 的 支 配 は 、 あ くま で も理 想 の 世 界 の話 で あ る。

人 間 の認 知力 や 透 視 力 、説 得 力 な どに限 界 が あ る とす れ ば、"全 体"だ と思 っ て い た の が"部 分"で あ り、"最 適"だ と思 って い た の が"満 足"で あ る、 とい う誤 解 が 生 じ て い る こ とを指 摘 して お か な けれ ば な らない 。 そ の上 で リー ダー の現 実 的 な対 応 可 能 性 を探 っ て み る と、 表2の よ うに な る。

表2対 象 問題 範 囲 と解 との 関係 か らみ た リーダ ー の型

範 囲

最適

満足

体 分 全 部

夢想型

技能型

現実型 逃避型

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国 際 経 営 フォ ー ラムNo.18

4っ あ る リー ダー 型 の うち 、全 体 最適 の 夢想 型 お よび 部 分 満 足 の逃 避 型 は 、モ デ ル と して 存 在 は して い て も、 この 後 の議 論 展 開 か らみ て能 力 にっ い て 過 度 の過 大 評 価 と過 小評 価 を して い るの で 、分 析 対 象 か ら外 す こ とと しよ う。

全 体 満 足 の 現 実 型 に は 、"ほ どほ ど"観 が あ り現 実 対 応 可能 な範 囲 の提 示 が され て い る。 そ して 部 分 最 適 の技 能 型 は 一 見 す る と"な るほ ど"観 が あ り、 関係 者 間 の満 足 度 も高 く、 瞬 間 的 な充 実 が 味 わ え る。 しか し この 両者 で あっ て も、 静 止 して い た の で は次 の 展 開 が 開 かれ て こな い。

技 能 型 は 小宇 宙 で満 足 して しま い 、新 しい 技 能 習 得 や 新 規 性 に 富 ん だ 情 報 収 集 か ら次第 に遠 ざか る危 険 性 が あ る。ccヒ ッ ト商 品"に 安 住 して い る企 業 をイ メー ジす れ ば 、理 解 で き よ う。 部 分 か ら全 体 へ ま た 最 適 か ら満 足 へ とベ ク トル の方 向 を シ フ ト す る試 み が 要 求 され て こ よ う。 一 方 現 実型 で は 関係 者 間 の相 互 支 援 が 功 を奏 し、 満 足 を"そ こそ こ"実 現 して い る た め 、 ゆ で蛙 状 態 に あ る。 誰 も責 任 を と らず 、様 子 見 状 態 が続 く。 新 しい全 体 を築 くた め に新 奇性 の あ る部 分 に挑 戦 し、 最適 な解 を模 索 す るベ ク トル 転 換 が要 求 され る。

リー ダ ー シ ップ概 観:指 導 す る人 に か か わ る表 現 が リー ダー(leader)で あ り、

リー ダ ー は 必 ず し も管 理 者 や マネ ジ ャで あ る必 要 は ない 。 指 導 す る 内容 が 歌 唱 指 導 や 技 術 指 導 、躾 指 導 、料 理 指 導 な どの 特 定 専 門 領 域 に 限 られ る場 合 、 指 導者 は管 理 者 で な い こ とが よ くあ る。 極 端 な場 合 、 赤 ち や ん の笑 顔 が大 人 の疲 れ を とって くれ る こ とが あ る。 そ の大 人 に対 して赤 ちゃ ん が本 人 の意 図 が あ るか ど うか とは 関係 な く、心 のや す らぎ を指 導 して い る こ とに な る。 同列 に扱 うこ とが 良 い か ど うか は別 に して 、ペ ッ トもそ の部 類 に属 す る。

教 授 が学 生 に 、 上 司が 部 下 に 、 両親 が子 供 に リー ドされ る こ とが あ る。 ま た議 論 が行 き詰 ま っ た とき に 、そ のテ ー マ とは 直接 関 係 の ない 、思 い も よ らな い話 題 が 提 供 され て緊 張感 が解 き ほ ぐ され 、全 員 が ホ ッ トす る こ とが あ る。 これ も あ る種 、 場 や 雰 囲気 を リ,.ド して い る と考 え られ る。

この よ うに リー ドに は、 人 の心 を あ る一 定 の 方 向 に導 く働 きや 作 用 が あ る、 と考 え て は ど うで あ ろ うか 。 指 導 す る、導 く、進 む 方 向 を示 す 、指 揮 をす る、 そ の 気 に させ る 、仕 向 け る、 な どの 表 現 が適 切 で あ る よ うに思 う。 こ の よ うな動 作 をす る人 を リー ダー(1eader)と い う。 本 稿 の主 題 の1つ で あ る リー ダ ー シ ップ(leadership)との 関係 は 、 どの よ うに理 解 す れ ば よい の で あ ろ うか。

‑shipに は、 性 質 や 技 能 、 状 態 、 態 度 な どの 属 性 一 般 を表 す 名 詞 を作 る働 き が あ る。1eaderが 人 に属 す るい わ ゆ る属 人 表 現 で あ るの に対 して 、leadershipに は特 定 の

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特集 ●組 織 行動 と有 機 的 に連 動 したリーダーシップ特 性 人 を 離 れ て リ ー ドす る 対 象 そ の も の の 性 質 を 表 現 す る 、 い わ ゆ る 属 性 表 現 が 話 題 と

な る 。citizenship,followership,friendship,membership,partnership,sportsmanship,

stewardship,statesmanshipな ど が 、‑shipに か か わ る 用 語 と し て 用 い ら れ て い る 。 リ ー ダ ー シ ッ プ の 機 能 を ま っ た く も た な い リ ー ダ...rは 存 在 し な い と い う 命 題 を た て れ ば 、 両 者 を そ れ ほ ど 厳 密 に 使 い 分 け る こ と そ れ 自 体 、 あ ま り 意 味 が な い で あ ろ

う 。 本 稿 で は 非 常 に 近 い 仲 間 と い う 程 度 の 理 解 を し て お き た い 。

組 織 行 動 と リー ダ ー シ ップ 行 動 との 関係

リー ダ ー シ ッ プ が 果 た す 組 織 行 動 と の"よ い"関 係 概 観

組 織 を 構 成 す る個 人 は リー ダ ー シ ッ プ や メ ンバ ー シ ップ に 限 らず 組 織 に 対 して そ れ ぞ れ が 何 ら か の 貢 献 を し、 組 織 の 側 か らは そ の 貢 献 に 見 合 う誘 引*を 提 示 す る 、 い わ ゆ る 個 人 と組 織 と の 動 的 均 衡 の 維 持 が 、 両 者 の 有 機 的 関 係 を保 つ 前 提 と な る (Barnard)。 一 方 が 他 方 の 犠 牲 に な る よ うな あ る い は 一 方 が 他 方 を 犠 牲 に す る よ う な 関 係 は 、 自分 の た め に 相 手 を"食 い も の"に す る 行 為 で あ り、 短 絡 的 行 為 で あ る。

少 な く と もお 互 い に 相 手 を必 要 とす る 相 互 依 存 関 係 で は な い 。

*ゆ うい ん(inducement)に は,一般 に誘 因の漢 字 が使 われ て い る。 しか しこの語 に は、

cc原因一 結 果"の よ うに 因果 関係 が 明確 で あ る よ うな 現象 を表 現 す る とき に使 われ る こ とが 多 い よ うで あ る。induceに は、誘 う、説 く、 導 き出す 、 の よ うな どち らか と い うと、そ の気 に させ る行 為 の こ とを指 す ときに使 われ る よ うで あ る。 相 手 の心の 動 きを推 し量 りなが ら、勧 め る、誘 うとい う意 味の ときには、誘 因で はな く誘 引が使 われ る よ うで ある。 ここでは個 人 の意 思や 考 えな どを尊 重す る とい う意 味 か らも、 柔 らか い表 現 の誘 引 を使 うことに した。 ち なみ にinductionは 帰・納 法 とい う意 味 にな る。

Barnard,C.1.TheFunctionsoftheExecutive,HarvardUniversityPress,1938.

(バー ナ ー ド,C.1.、 山本 安 次 郎 ・田杉競 ・飯 野 春 樹 訳 『経 営 者 の役 割 』 ダ イ ヤモ ン ド社 、1968年 。)

本 稿 で い う有 機 的 関 係 と は 、 あ る 全 体 を構 成 す る 複 数 の 部 分 が 相 互 に 緊 密 な 関係 を 維 持 しな が ら全 体 を構 成 す る 必 然 的 な 関 係 の こ と を 意 味 す る 。 デ ュ ル ケ ム は 人 間 社 会 で 起 こ っ て い る 現 象 に 、 異 質 性 を 排 除 した 未 分 化 な 共 同 体 で の 同 質 的 で 機 械 的 な 連 帯 が あ り、 そ こ か ら は 自 由 な 個 人 は 生 ま れ て こ な い 、 と い う。 そ の 一 方 で 近 代 産 業 社 会 で は 分 化 が 進 み 、 個 人 の職 能 の 専 門 化 や 個 性 化 が 相 互 依 存 関 係 を 生 み 出 す とい う。 い わ ば 分 業 に も とつ く相 互 依 存 で あ り、 異 質 性 に も とつ く連 帯 で あ る。 こ

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国 際 経 営 フ ォ ー ラムNo.18 れ を 有 機 的 連 帯 と よ ん だ 。

デ ュル ケ ム、E.、 井 伊 玄太 郎 訳 『社 会 分 業論 下』 講 談社 、1989年 、197,213,234, 245,261ペ ー ジ。

自然 相 手 の シ ス テ ム や 人 間 相 手 の シ ス テ ム に 共 通 して い る の は 、 個 人 の 存 在 は 自 然 や 社 会 を 含 む 他 者 に 依 存 して い る 、 と い う こ とで あ る 。 デ ュル ケ ム の 分 業 は 、 自 由 な 個 人 が 多 様 で 異 質 な 仕 組 み を 形 成 し、 固 有 の 活 動 領 域 を 形 成 す る こ と に よ っ て 初 め て 成 り立 つ 。 言 いi換 え れ ば 、 異 質 化 し た 、 多 様 で 個 性 的 な 分 業 は 、 機 械 的 で 同 質 化 、 単 純 化 した 分 業 とは 異 な り、 相 互 依 存 や 有 機 的 シ ス テ ム と い う全 体 と対 等 の 関 係 に あ る 部 分 と して 機 能 す る こ と に な る 。 一 方 が 他 方 の 犠 牲 に な る こ とは な く、

あ くま で も対 等 の 立 揚 に 立 っ 。 そ の 意 味 で は 有 機 体 の 生 存 や 存 続 に 対 して 、 そ れ ぞ れ が 何 らか の 貢 献 を す る。

有 機 体 の 生 存 を 助 長 す る よ う に 作 用 す る組 織 の こ と を ア シ ュ ビ ィ は"よ い"組 織 と よ ん だ 。 本 稿 と の 関 連 で い え ば 、"よ い"組 織 を 形 成 、 維 持 、 発 展 させ る の は 、 個 性 的 で 固 有 の 役 割 を もつ リー ダ ー シ ップ の 主 体 性 や 自 主 性 で あ る 、 と も い え る。 しか も こ こ で の リー ダ ー シ ッ プ は 特 定 化 、 限 定 化 され た の で は な く 、 不 特 定 で 無 限 定 的 な 、 あ る 意 味 で は 多 数 の 参 画 者(Seifter&Economy)あ る い は 参 加 者 全 員 が か か わ る 草 の 根 的 な 特 性 を もっ(吉 村;平 尾)。 そ こ で は だ れ で も が リー ダ ー シ ッ プ の 一 翼 を 担 う こ と が で き

、 一 種 の 協 業 文 化 が 形 成 され て い る とい え る(日 経 産 業 、05.

8.11)0

ア シュ ビィ、W.R.、 山 田坂仁 、他 訳 『頭脳 へ の設 計』 宇野 書店 、1967年 、357ペ ー ジ。

Seifter,H.&Economy,P.LeadershipEnsemble:LessonsInCollaborativeManagement

fromtheWorldsOnlyConductorlessOrchestra,TIMESBOOKS,2001.(セ イ フター、

H.、 エ コノ ミー 、P.、 鈴 木 主税 訳 『オル フ ェ ウス プ ロセ ス』 角川 書 店 、2002年 。) 吉村久 夫 『進化 する 日本 的経 営一 全員 リーダーの時代へ』 日経BP出 版セ ンター、2005年 。 平尾誠 二 『人 は誰 で もが リー ダー であ る』PHP新 書 、2007年 。

リーダ ー シ ップ の 二 重 人 格 性

リー ダー シ ップ を得 意 技 お よ び能 動 とい う2つ の 視 点 か ら検 討 して み る。 しか も そ れ ぞ れ の人 格 に は 内部 的 に矛 盾 す る要 素 が潜 んで い る こ と を指 摘 す る。 そ して そ の矛 盾 は排 除す るの で は な くむ しろ積 極 的 に 取 り込 む こ とに よっ て 、組 織 行 動 との 有機 的 連 動 性 が語 られ る。

得 意 技 の 二 重 性:行 動 主 体 で あ る リー ダ ー は リー ダー シ ップ を発 揮 す る とき、 自

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特集 ● 組織 行 動 と有機 的 に連 動 したリーダー シップ特性 分 の 得 意 技 を 基 盤 に し た 行 動 前 提 に も と つ く こ と が 一 般 的 で あ る 。 そ の 得 意 技 が 変 わ ら な い と す れ ば 、 相 手 と の 関 係 も 臨 機 応 変 な 対 応 で は な く 、 硬 直 的 で 物 語 が 既 知 で あ る よ う な 、 静 態 論 的 展 開 に 終 始 し て し ま う 。 属"性"で は な く 、 属"人"つ ま り 所 与 の 生 来 的 な 特 徴 を 表 看 板 に し 意 思 決 定 や 行 動 を 展 開 す る た め 、 複 雑 対 応 力 は あ ま

り 感 じ ら れ な い 。

そ の 得 意 技 に 、 多 少 で も 社 会 性 あ る い は 広 域 性 、 あ い ま い 性 の よ う な あ る 意 味 で は 全 体 性 を 意 識 し た 新 し い 思 考 が 加 わ る と 、 説 得 性 が 生 ま れ て く る 。 す で に 検 討 し た よ う に 部 分 最 適 で は な く 全 体 満 足 の 枠 で 議 論 で き る よ う に な る 。 議 論 の 対 象 で あ る 土 俵 そ の も の を 見 直 し 、 新 し い 枠 や 方 法 論 に も と つ く も う1つ の 得 意 技 を 意 識 し た 土 俵 の 再 設 計 が 可 能 と な る 。

そ し て こ の2つ の 異 な っ た 得 意 技 つ ま り 、 い ず れ か に 深 化 、 特 化 し た ミ ク ロ 技 お よ び よ り 上 位 の 広 域 や 時 代 の 流 れ あ る い は 組 織 の も つ 文 化 特 性 な ど を 意 識 し た マ ク ロ 技 は 、 い ず れ か1っ と い う こ と に は な ら な い 。 両 者 が 共 に 必 要 な の で あ る 。 暗 闇 で は 足 元 を 照 ら す 懐 中 電 灯 と 方 向 を 見 定 め る サ ー チ ラ イ トの 両 方 が 必 要 な の と 同 じ で あ る 。 い わ ば ミ ク ロ ー マ ク ロ ・ リ ン ク の 連 続 体 で の 検 討 が 現 実 的 に は 、 組 織 行 動

と リ ー ダ ー シ ッ プ と の 関 係 を 分 析 す る と き の 有 意 な 方 法 に な り う る(Alexander,et al.;Bakken&Hernes}o

Alexander,J.C.etaL(eds.)Theル 乃bro一ルTacro」L、肋瓦Univ.ofCaliforniaPress,1987.

(ア レ グ ザ ン ダ ー 、J.C.、 他 編 、 石 井 幸 夫 、 他 訳 『ミ ク ロ ー マ ク ロ ・ リ ン ク の 社 会 理 論 』 神 泉 社 、1998年 。)

Bakken,T.&Hernes,T."TheMacro‑MicroProbleminOrganizationTheory:Luhmann's AutopoiesisasaWayofHandlingRecursivity,"inT.Bakken&T.Hennes,(eds.)

加 ゆ01θ 亡∫cO㎎ 副z8孟10ηTheory.・DrawingonNiklasLhumann'sSocialSystems Perspective,CopenhagenBusinessSchoolPress,2003,pp.53‑74.

オル フ ェ ウス ア ンサ ンブル で は 、指揮 者 の い な い演 奏 を しか も一 流 の演 奏 をす る。

そ の最 大 の秘 訣 は、 個 々 の演 奏 家 の す さま じい ほ どの練 習 量 と リハ ーサ ル 時 の 白熱 の議 論 に よっ て 支 え られ て い る。 演 奏 家 の プ ライ ドは 、 自分 のパ ー トを暗 譜 す るだ け で な く、 楽譜 全 体 に ま で精 通 す る こ とに よっ て全 体 の なか で の 自分 の位 置 が 分 か る こ とで あ る。 一 連 の誠 意 あ る作 業 に よ っ て説 得 力 の あ る発 言 が初 め て 可 能 とな る (Seifter&Economy)。 こ こで は個 と全 体 の 同 時 実 現 、 つ ま り ミクmマ ク ロ ・リ ン クの 実 践 を垣 間見 る こ とが で き る。

Seifter,H.&Economy,P.,op.cit.

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能 動 の 二 重 性=も う1つ は 能 動 の 二 重 性 で あ る 。 典 型 的 な リ ー ダ ー と メ ン バ ー と の 関 係 は 、 上 司 と 部 下 と の 間 に み ら れ る 。 上 司 は 命 令 や 指 示 を 部 下 に 与 え る 。 つ ま り リ ー ダ ー の 能 動 型 が 主 軸 に な り 、 メ ン バ ー の 部 下 は 命 令 や 指 示 内 容 を 恒 常 的 に 受 け 入 れ る 受 動 型 に 終 始 す る 。 部 下 が 指 示 待 ち 人 間 で あ る こ と が 上 司 と の 関 係 を 穏 や か に 維 持 す る 条 件 に な る 。

し か し リ ー ダ ー の 上 司 化 お よ び メ ン バ ー の 部 下 化 が 硬 直 化 、 恒 常 化 す る と 、 組 織 が 本 来 も つ べ き 有 機 体 特 性 が 希 薄 に な り 、 環 境 対 応 力 を 損 な っ た 静 態 的 、 機 械 的 特 性 が 蔓 延 し 組 織 衰 退 か あ る い は 消 滅 の 危 機 を 迎 え る 。 こ の 状 況 を 回 避 す る た め に は 、

自 分 自 ら が 自 分 の 方 向 を 探 し 可 能 性 の あ る と こ ろ か ら 社 会 性 を も っ た 組 織 行 動 に 何 ら か の 貢 献 を す る こ と が 肝 要 と な る 。 あ る 意 味 で は 増 分 型 や 創 発 型 を 意 識 し た マ ル チ リ ー ダ ー の 創 出 を 目 指 す 。'

能 動 の 二 重 性 で は 提 案 を す る 側 と そ の 提 案 を 受 け る 側 の 両 者 が 存 在 す る 。 た だ し そ の 関 係 は 単 純 な 二 元 論 的 能 動 → 受 動 で は な い 。 メ ン バ ー が 能 動 的 に 受 け 容 れ る よ う な 仕 掛 け を 作 っ た り 、 働 き か け を し た り 、 自 分 自 ら が 自 分 を 指 導 す る よ う な 雰 囲 気 を 作 っ た り す る こ と に よ っ て 、 メ ン バ ー シ ッ プ の 中 に リ ー ダ ー シ ッ プ の 要 素 が 芽 生 え て く る 関 係 で も あ る 。 言 い 換 え れ ば 、 リ ー ドす る よ う に リ ー ドす る と 共 に 、 リ ー

ド さ れ る よ う に リ ー ドす る こ と に よ っ て 、 能 動 の 二 重 性 が 実 現 す る 。

提 案 型 を 意 識 し た リ ー ダ ー シ ッ プ は"尻 を 叩 い た り"桐 喝 し た り 、 権 威 主 義 的 、 威 圧 的 な 行 動 を と る こ と は な い 。 あ く ま で も メ ン バ ー の 有 機 的 、 組 織 的 行 動 を 自 ら 引 き 出 す よ う な 雰 囲 気 づ く り が 主 た る 任 務 に な る(Badaracco)。 こ の こ と を 敷 術 し て い く と 、 自 分 で 自 分 を 組 織 化 し た り 、 準 拠 基 準 を 自 分 で 作 っ た り 、 自 分 自 ら が 変 革 推 進 者 に な っ た り と 、 い わ ゆ る 自 己 制 御 や 自 己 管 理 が で き る よ う に な る(Espejo,etal.;

Macdonald,etal.)。 リ ー ダ ー と メ ン バ ー と の 関 係 も 、 リ ー ダ ー が メ ン バ ー に な り メ ン バ ・一 が リ ー ダ ー に な る ダ イ ナ ミ ッ ク な 展 開 を 想 定 す る こ と が で き 、 リ ー ダ ー が リ ー ダ ー を 開 発 し 展 開 す る こ と を も 可 能 に す る(Tichy)。

Badaracco,J.L.Jr.Leadingquietly:AnUnauthodoxGuidetoDoingtheRightThing,

HarvardBusinessSchool,2002.(バ ダ ラ ッ コ 、J.L.、 高 木 晴 夫 監 修 『静 か な リ ー ダ ー シ ッ プ 』 翔 泳 社 、2002年 。)

Espejo,R.,Schuhmann,W.,Schwaninger,M.&Billelo,U.OrganlzatlonalTransformation andLearning:ACyberneticApproachtoManagement,JohnWiley&Sons,X996,pp.

69,97,108,198.

Macdonald,1.,Burke,C.&Stewart,K.SysterrlsLeadership:CreatingPositive

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特 集 ●組 織行 動 と有機 的 に連 動 したリー ダーシップ特性

Qrganlsatlons,Gower,2006,pp.126‑128.

Tichy,N.M.Theム θaゴθ燗 ゐ加Eロgrtre:HowWinning(,ompanxesBuzldムeadersa亡Everソ Level,HarperBusiness,1997,pp.191‑192.

リーダ ー シ ップ特 性 か らみた 組織 動態 化 お よび 時 空"関"関 係 超越 の 必要 性

時 空"関"関 係 の 動 態 化

こ こで い う時 空"関"は 時 空"間"で は な く、 時 空 関 で あ る。 組 織 行 動 と有 機 的 に結 合 す る リー ダー シ ップ を分析 し考 察 す る た め に は 、 時 間 の流 れ 、空 間 の広 が り、 そ

して両 者 の 関係 を議 題 にす る必 要 が あ る。

時 間:==の 時 間 で は 、 あ た か も止 ま っ て い る よ うな 印 象 の あ る 時 間 、連 続 して 流 れ て い る時 間 、 さ らに あ る時 点 か ら飛 躍 して非 連 続 的 につ なが っ て い る時 間 の3 っ が 考 え られ る。 こ こで は最 も難 易 度 の高 い3つ め の非 連 続 の連 続 につ い て 考 えて み よ う。 時 間 が あ る意 味 で は切 れ て い る の で 、将 来 を予 測 した り事 前 に推 移 した り す る こ とは あ ま り有 意 で はな い。現 代 社 会 は 、地球 的規模 で 自分 や 自社 、 自国 に とっ て 、政 治 ・経 済 ・経 営 ・軍 事 ・文 化 ・情 報 ・芸 術 ・技 術 ・伝 染 病 ・疫 病 ・生 命 維 持 に 必 要 な諸 資 源 な どの さま ざま な影 響 が 相 互 に 良 く も悪 くも一 挙 に及 ぶ 時 代 に な っ て い る。 ま さ し くボー ダー レス の 時代 を迎 えて い る。

地 球 村(globalvillage)時 代 で は、 倫 理 的 、道 徳 的 に許 され るはず の な い意 図 的 、 恣 意 的 悪 事 が 通信 や 輸 送 技 術 の革 新 的発 展 の流 れ に伴 って 、 地 球 を一 挙 に駆 け巡 る。

さ さい な悪 事 で も、 地 域 限定 で は な く広 域 無 限 定 に伝 播 す る。 悪 事 の発 生 源 とは本 来 な ら無 関係 に存在 してい る はず の利 害 無 関係 者 が 、直 接 の 有 害被 害 関係 者 と して 登 場す る。 しか も この一 方 的 に悪 影 響 を受 け る対 象 が人 間 だ けで は な く、 地 球 上 に 棲 息す る生 き物 す べ て に ま で拡 大 して い る、 とい う現 実 が あ る。

この よ うな カ オ ス あ るい は渾 沌 の 時代 に お け る リー ダー シ ップ に つ い て 、 カ リス マ 性 を もっ た特 定 の リー ダー に委 ね て よい の だ ろ うか 。 す で に本 稿 で は 、神 か ら宣 託 され た カ リス マ リー ダー は非 現 実 的 で あ る とい う立 場 を とっ て い るの で 、 われ わ れ で で き る こ とか ら始 めて み よ う。 つ ま り関係 者 す べ て が参 加 す る全 員 参加 型 、 ボ トム ア ップ型 、 多 中心 型 、 草 の根 型 の リー ダー シ ップ に よっ て 、 改 善 可 能 な と こ ろ か ら増 分 的 に ま た は創 発 的 に相 互 に発 信 し受 信 す る こ とを試 み て は ど うで あ ろ うか。

ま さに渾 沌 状 態 か ら新 しい 次 の時 代 の秩 序 が 生 まれ て く る こ とが期 待 され て お り、

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国 際 経 営 フ ォー ラムNo.18

期 待 す る こ とが で き る。

日常 業務 と離 れ た 時 間 の な か で 、 社 会 的 な特 別 使 命 を も った"智 力"の 生 成 とそ の 応 用 を発 案 し共 鳴 し、共 振 し、連 動 す る ス タイ ル は 、 現 実 の時 間 か ら遠 けれ ば遠 い ほ ど、新 しい 自分 探 しや 新 奇 な観 察 力 が つ くか も しれ な い。 連 結機 能 を もっ た リー一 ダー シ ップ と名 づ け てお こ う。 この リー ダー シ ップ の特 徴 は、 発想 の根 底 が 時 間 の 連 続 帯 の延 長 線 上 に存 在 して い るの で は な く、 過 去 や 現 在 、未 来 の い ず れ に も飛 び 火 しなが ら存 在 して い る こ とで あ る。 無 関係 の 関係 者 との 関係 づ け を意 識 しな が ら、

命 題 を た て 、仮 説 をた て 相 互 にっ な げ る こ とが 連 結機 能 を もつ リー ダー シ ップ特 性 で あ る とい え よ う。

空 間:第 二 の空 間で は 、同質 空 間 と異 質 空 間 の質 の 問題 と同質空 間 を拡 大 して い っ た とき の量 の 問題 の2つ が あ る。 量 と質 とを連 動 させ て質 量 の 関係 で み る と、狭 一 同、 狭 一異 、広 一 同、 広 一異 とい う4つ の 分類 が 可 能 で あ る。

組 織 行 動 の原 点 は、市 場や 社 会 、環 境 との 共 同 あ るい は共 生 、協調 で あ って 支配 一 服 従 や 勝 ち 一負 け勝 負 で は ない はず で あ る。 市場 支 配 を前 提 に した組織 行 動 は、 市 場 全 体 を 自社 の製 品や 商 品 で 覆 い 尽 くす 、 い わ ば 同質 化 を前 提 と した ロー ラー 作 戦 が 中心 にな る。 そ の結 果 は幸 福 と不 幸 とがゼ ロサ ムの 関係 に な り、 勝 ち が 幸福 、負 けが 不 幸 とい う図式 に な る。 組 織 行 動 と連 動 す る リー ダー シ ップが 、 も しゼ ロサ ム ゲ ー ムに 貢 献 す る リー ダ ー シ ップ機 能 だ とす れ ば 、社 会性 を ま った く考 慮 して い な い リー ダ ー シ ップ だ とい うこ とにな る。

相 互 補 完 や 相 互 作 用 を前 提 に した 組 織 行 動 で は 、 資 源 の 囲 い 込 み(enclose)で は な く、資 源 の相 互 利 用 を意 図 と した 開放(disclose)を 主 た る 関 心 事 にす る。 そ の意 味 で空 間 の最 終 ゴー ル は 、 同 一広 で は な く広 一異 の方 向 を 目指 す べ き で あ ろ う。 そ の空 間領 域 で の組 織 の動 き は 、異 一狭 一同 一広 一異 で 一巡 す る。 特 に"異"空 間 で は 組 織 の相 互浸 透 が 自己 と他 者 との 問 で展 開 され る。

この空 間 と組 織 との 関係 は 、環 境 と組 織 との 関係 で もあ る。 組 織 が 初 めて 直 面 す る"異"空 間 は慣 れ るの に伴 い次 第 に"同"空 間化 す な わ ち 同質 環 境 化 す る。 同様 に組 織 が 初 め て直 面 した"広"空 間 も慣 れ るの に伴 い 、 経 験 や 信 頼 が蓄 積 され 次 第 に管 理 可 能 な"狭"空 間化 へ と変 質 す る。 す な わ ち狭 環境 化 が 進 む 。 環 境 の側 が 変化 して い な くて も組 織 行 動 の側 に学 習 効 果 が現 われ 、識 別 不 可 能 で あ っ た環 境 変数 の 一 部 が 識 別 可 能 に な る。 か く して組 織 力 が 向上 す る こ とに よ って 社 会 の複 雑 性 は それ 自体 が 変 わ らな くて も相 対 的 に小 さ くな る。 つ ま り複 雑 性 の縮 減 化 が実 現 す る(ル ー マ

ン[a])。

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特集 ●組 織 行動 と有機 的 に連 動 したリー ダーシップ特 性 ル ー マ ン、N.[a]、 大 庭健 、正 村 俊 之訳 『信 頼 一社 会 的 な複 雑 性 の縮 減 メ カニ ズ ム』

勤 草書房 、1990年 。

組 織 は 規 模 の 大 小 を 問 わ ず 、 異 と 同 、 狭 と広 を経 験 し 、 そ の つ ど複 雑 性 に 直 面 す る 。 そ の 複 雑 性 は 、 や が て 自分 内 部 で 湧 き 出 て く る よ うな 要 素 っ ま り 自分 で 自分 を 観 察 し ど の 程 度 の 複 雑 対 応 力 が あ る か ど うか を 判 断 す る 力 、 い わ ば 、自 己 準 拠 の も つ 力 で 創 発 的 に 秩 序 化 され て い く(ル ー マ ン[b])。 環 境 多 様 性 は 組 織 の もつ 多 様 性

の 範 囲 内 で の み 吸 収 され る と い うAshbyの 必 要 多 様 性 の 法 則(lawofrequisitevariety) と も 同 様 の 論 理 展 開 が 可 能 で あ る。

以 上 の 考 察 で 明 らか な よ うに 、 空 間 で 求 め られ る リー ダ ー シ ッ プ 機 能 は 、 複 雑 性 吸 収 機 能 で あ る とい え よ う。

ル ー マ ン[bユ、N.、 佐 藤 勉 監訳 『社 会 システ ム理 論(上)』 恒星社 厚 生 閣、1993年 、164‑

176ペ ー ジ。

Ashby,W.R.AIntroductiontoCybernetics,JohnWiley&Sons,1963,pp.202‑207.

(ア シ ュ ビ ィ、W.R.、 篠 崎 武 、他 訳 『サ イ バ ネテ ィ クス入 門』 宇 野書 店 、1967年 、 251‑270ペ ー ジ。)

関 係1時 間 と空 間 と を 統 合 し時 空 間 とす れ ば 、 組 織 行 動 に とっ て ど の よ うな 意 味 が 生 ま れ る の で あ ろ うか 。 両 者 の 関 係 を こ こ で は 、 時 問 と空 間 と の 関 係 とい う視 点 か ら時 空"関"関 係 と と ら え 、 さ ら に 深 い 考 察 を試 み よ う。 組 織 あ る い は そ の 組 織 運 営 に携 わ る 役 割 を 担 う リー ダ ー シ ッ プ は 、 組 織 の 維 持 、 発 展 、 さ らに は 長 期 存 続 の た め に 、 事 前 に あ る べ き 姿 を 前 提 と し た 組 織 の 設 計 を す る の で は な く 、 自組 織 の 自 己組 織 化 と 自 ら が 取 り組 む 必 要 が あ る 。 そ の 結 果 不 足 機 能 に つ い て は 、 異 な っ た 役 割 を担 う他 組 織 と何 らか の 形 で 連 帯 す る 。 そ して こ の 連 帯 が 複 雑 性 を 吸 収 す る。

連 帯(solidarity)は 自 由 の な い 強 結 合 で は な く、 自 由 を 保 持 した 弱 結 合 に よ っ て 、 必 要 に応 じて い つ で も ど こ とで も 結 び つ く こ と を 可 能 とす る 。 い っ で も着 脱 可 能 な 状 態 を つ く る こ と に よ っ て 選 択 肢 が 増 幅 し 、 環 境 多 様 性 へ の 対 処 能 力 が 高 ま っ て く る 。 組 織 間 の 相 互 作 用 や 相 互 影 響 、 相 互 支 援 な ど は 、 事 後 の 発 見 機 会 を 創 出 す る。

ゆ るや か な ネ ッ トワー ク構 造 は 個 別 の役 割 そ の も の が 明 確 に 定 め られ て い な い の で 、 必 要 に 応 じて そ の 都 度 、 連 結 す る こ とに な る 。 中 央 か ら の 指 令 や コ ン トロー ル を も た な い"連 帯 型"は 、 時 間 と空 間 の 制 約 か ら解 放 され 、 しか も社 会 的 弾 力 性 を 備 え た 組 織 行 動 モ デ ル の1つ に な る 可 能 性 を 秘 め て い る(Hechter;Rorty)。

Hechter,M.,PrinciplesofGroupSolidarity,UniversityofCaliForniaPress,

1987,pp.168‑187.(ヘ ク タ ー 、M.、 小 林 淳 一 、 他 訳 『連 帯 の 条 件 一 合 理 的 選 択 理 論

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国 際 経 営 フ ォ ー ラムNo.18

に よるア プ ロー チ』 ミネ ル ヴァ書房 、2003年 、222‑249ペ ー ジ。)

Rorty,R."ScienceasSolidarity"inNelson,J.etaL(eds.)Rhetoricofthe、 厚ロ皿18η Sciences,UniversityofWisconsin,1987.(ロ ー テ ィ、R.、 冨 田恭 彦 訳 『連 帯 と 自由 の哲 学 一二 元 論 の幻想 を超 え て』岩 波 書店1999年 。)

連 帯 は 環 境 との 問 で 事 後 の 組織 対 応 を 可 能 に す る 。 あ る意 味 で は 試 行 錯 誤 を 通 常 行 動 に 組 み 入 れ 、 た と え 発 見 した 部 分 的 事 実 が 異 常 値 で あ っ て も無 視 しな い 。 む し

ろ 分 析 、 考 察 、 評 価 の 対 象 とす る こ と に よ っ て 、 多 様 な 連 帯 活 動 が 可 能 に な る。

関 係 に か ん す る リー ダ ー シ ッ プ の 機 能 は 、 こ れ ま で の 議 論 で 明 らか に な っ た よ う に 、 連 帯 とす る こ とが 許 され る で あ ろ う。 時 間 と空 間 は 両 者 の ダ イ ナ ミ ッ ク な 連 帯 行 動 に よ っ て 初 め て 、 そ れ ぞ れ の 領 域 を超 越 す る こ とが で き る 。 種 々 の 異 な っ た リー ダ ー シ ップ 特 性 も 、 自主 性 と社 会 性 、 そ して そ れ ら の 相 互 関 係 性 を 意 識 した 相 互 連 帯 に よ っ て 、 健 全 な 組 織 行 動 に 向 け た 有 機 的 な 関 係 を 保 持 す る。

組 織 と リー ダ ー シ ップ との 間で11よいn関 係 を保 つ た め の 要 件

組 織 イ ン フ ラ系 整 備:組 織 イ ン フ ラは あ くまで も、そ こに存 在 して い る、 あ る い は そ こ に"あ る(be)"の で あ っ て 、 あ っ て も組 織 行 動 に とっ て よ い方 向 に 向 か う保 証 は な い。 後 述 す る リー ダー シ ップ 系 を あ くま で も支 援 し促 進 す る系 と して 組 織 イ

ンフ ラが用 意 され る。 要 件 を あ げ る と、表3の よ うに な ろ う。

表3組 織 イ ンフラ系の要件

・電 子 ネ ッ トワー ク:時 空 間 を超 えた コ ミュニ ケー シ ョンや 情報 処 理が で き る電 子ネ ッ トワー が 準備 され て い る。

・問題 単位 での組 織 化:な す べ き仕 事 や解 決す べ き問題 単位 で組 織 化 を展 開す る。

・社 会 的組 織 間 連結=複 数 の チ ー ム を擁 す る大 きな仕 事 は、 チ ー ム 間、 組 織 間 で遂行 す る。

社 会 的 な広 が りを もった 、 い わゆ る社 会 ネ ッ トワー ク構 想 も組 織 設計 の対象 とな る。

・ネ ッ トワー ク構 造 の 基礎:ネ ッ トワー クで は、 っ なが りの元 とな る結 び 目の ノー ドが核(c ore)と な り、 そ の核 か らそ れ ぞ れ複 数 の触 手 が伸 び る。 通 常 弓型 を してお り、 円弧(arc) とい う。 社 会 的 な広 が りを意 識 したネ ッ トワー クで は、 コア とアー クの誕 生 と消滅 とが 自 由 自在 に展 開 され る。

・組 織 の暫 定性:組 織 はチ ー ムベ ー ス あ るい は グル ー プベ ー ス に構 築 され るの で、 暫 定 的存 在 に な る。

・リー ダー シ ップ特 性 を備 えた 上 司の存 在:固 定 的 な上 司は 存在 しない。 存在 してい るの は

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特集 ●組織 行 動 と有機 的 に連動 したリーダーシップ特 性 あ くま で も適 切 な リー ダー シ ップ機 能 を備 えた 流動 的上 司で あ る。

・契 約 制社 員:契 約 制 の社 員 が 主流 を 占め、特 定企 業 へ の拘 束性 は希 薄 で あ る。

リー ダ ー シ ツ プ 系 整 備:上 記 の よ うな組 織 イ ン フ ラ系 が 準 備 され て い て 、 リ・一 ダ ー シ ップ に 表4で 示 す よ うな 機 能 が 発 揮 され る と、 組織 行 動 と リー ダ ー シ ッ プ と の 問 に"よ り よ い"関 係 が 実 現 す る 。 組 織 イ ン フ ラ 系 が"あ る(be)"で あ っ た の に 対 して 、

リー ダ ー シ ップ 系 は"す る(do)"が 中 心 課 題 に な る 。

表4リ ー ダ ー シ ップ 系 の 要件

・情 報 の 受 発 信:電 子 ネ ッ ト ワ ー ク 社 会 で は 、 個 人 が そ れ ぞ れ 有 意 な 情 報 を 発 信 し、 周 囲 に 受 信 し て も ら う こ と が 職 務 遂 行 の 前 提 と な る 。 自 分 が 周 囲 に 影 響 を 与 え リー ド し て い く こ

と が 要 求 さ れ る 。

・離 散 集 合:リ ー ダ ー は あ く ま で も 形 態 や 技 を 異 に し た ア トム の 働 き を し 、 多 様 性 を発 揮 し な が ら集 合 離 散 を 繰 り返 す 。

・フ リー ラ ン サ ー;一 定 期 間 雇 用 され る た め に 必 要 と な る槍(fiance)を 選 び 、 日頃 か ら手 入 れ を し磨 き を か け る 。 組 織 と は ゆ る や か な 結 合 関 係 を 結 ぶ こ と に な る の で 、 フ リー ラ ン サ ー {freelancer)と よ ば れ る 。

・ ミ ク ロ ー マ ク ロ の 共 時 性1自 分 の た め で あ る と 同 時 に 社 会 や 所 属 組 織 一 た と え そ れ が 一 時 的 で あ っ た と し て も一 の た め に な る よ う な 思 考 を め ぐ ら す 。

・セ ル フ リー一デ ィ ン グ:自 分 で 自 分 を リー ドす る こ と(self‑leading)が 自 己 創 造 や 自 己 生 成 、 自 己 創 出 を 生 み 出 す も と に な る 。

社 会 性 を意 識 した リー ダ ー シ ップ:リ ー ダー シ ップ は リー ダ ー に とって 必 要 な基 本 要 件 で あ り、 そ の基 本 要 件 は個 人 が所 属 す る複 数 の組 織 すべ て に か か わ っ て くる。

企 業組 織 特 有 の専 売 特 許 で は な い。 企 業 組 織 に帰 属 す る リー ダ ー は 、企 業 だ け の も の で はな い し、 企 業 だ け の もの に して は い け ない 。 なぜ な らば企 業 そ れ 自体 社 会 性

を有 して お り、 構成 員 もみ ず か ら社 会性 を意識 す る必 要 が あ るか らで あ る(平 田育 夫 、 日本 経 済新 聞 、2007.5.13)。

以 下 で は リー ダー シ ップ に新 しい 息吹 を吹 き込 ん だ ネ オ リー ダ ー シ ップ ともい え る幾 つ か の視 点 を表5に ま とめて みた。 社 会性 を 明示 的 、暗 示 的 に表現 した リー ダー シ ップ が今 、 い か に 重視 され 理 論 化 され つ つ あ るか が 分 か る。

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国 際 経 営 フ ォ ー ラムNo.18

表5 社 会 性 を も った 多様 な ネ オ リー ダ ー シ ップ*

・民 主 的 リ ー ダ ー シ ッ プ(Malone;イ トー ヨ ー カ 堂 い わ き 市

、 日 経 ビ ジ ネ ス 、03.9.29)

・シ ス テ ム リ ー ダ ー シ ッ プ(Dekkers)・ ネ ッ ト ワ ー ク リ ー ダ ー シ ッ プ(Garud

,etal.)

・eプ ロ セ ス リ ー ダ ー シ ッ プ(KeenニMcDonald)・ 各 自 が 司 令 塔

、 意 思 を も っ た 歯 車(ジ ー コ 、 Wedge,05.02)

・ 自 律 分 散 型 リ ー ダ ー シ ッ プ(サ ン ト リ ー ラ グ ビ ー ク ラ ブ

、PRESIDENT,03.10.13)

・社 会 ネ ッ ト ワ ー ク リ ー ダ ー シ ッ プ(Kilduff

,Tsai)・ 非 公 式 ネ ッ ト ワ ー ク リ ー ダ ー シ ッ プ (Ehin)

・間 主 観 性 を も っ た リ ー ダ ー シ ッ プ(Crossley)・ 多 様 性 探 査 化 リ ー ダ ー シ ッ プ(Patching)

・ も う 一 人 の 自 分 か ら 自 分 を と ら え る リ ー ダ ー シ ッ プ(鈴 木 敏 文

、PRESIDENT,03.12.1)

・草 の 根 リ ー ダ ー シ ッ プ(Selznick;Mintzberg)・ 制 度 化 さ れ た リ ー ダ ー シ ッ プ(セ ル ズ ニ ッ ク;Nadler,etaL)

・セ レ ン デ ィ ッ プ

、 周 辺 参 加 リ ー ダ ー シ ッ プ(Kilduff,Tsai;Roberts;Lave,Wenger)

・す べ て の 階 層 に あ る エ ン ジ ン と し て の リ ー ダ ー シ ッ プ(Tichy)

・社 会 学 習 と そ の 認 識 を 基 盤 に し た リ ー ダ ー シ ッ プ(Sims

,Lorenzi)

*個 別 の主 張 で は、す べ て が リー ダー シ ップ と明示 的 に連 動 させ て い るわ けでは ない。

一 部 はマ ネ ジ メ ン トや 社員 と

、一 部 は組 織構 成 員 に必 要 な ス キル と して提 案 され て い る もので あ る。 文脈 か ら判 断 し、 ネ オ リー ダー シ ップの 議 論 に必要 だ と思 わ れ たの で筆者 の責任 で 、 リー ダー シ ップの用 語 を使 用す る こ とに した。

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特集 ●組 織行 動と有機 的 に連 動 したリーダー シップ特 性

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これ らの様 々 な リー ダー シ ップ特 性 を概 観 す る と、1つ の 方 向性 が 見 え て く る。

そ れ は 、 多様 性 で あ る。 多 様 性 は社 会 性 を説 明す る とき に不 透 明性 や 曖 昧性 と共 に 欠 かす こ との で きな い説 明 変 数 の1つ で あ る。 企 業 内 の特 定 化 され た リー ダー シ ッ プ 機 能 を分 析 して きた 人 間 に とっ て は 、 きわ めて 取 り組 み に くい 現 象 で あ る。 しか

し回避 した り逃 避 した りす る こ とは 、 われ わ れ の意 図す る とこ ろで は な い。 環 境 多 様 性 を吸 収 す る に は組 織 の もつ 多 様 性 処 理 能力 を高 め る こ とが きわ め て有 力 な方 法 で あ る。 そ して組 織 の縮 減 行 動 を い か に展 開す るか が 検 討 課 題 で あ る こ と も次 第 に

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国 際 経 営 フ ォ ー ラムNo.18

明 らか に な っ て き た。

多様 性 を吸 収 す る とい う組織 の一 般 行 動 に時 間概 念 を 取 り入 れ 、過 去 → 現 在 → 未 来 と流 れ て い く とき に、 そ れ ぞ れ 反 対 の動 作 を吸収 して い く、 とい う一 連 の流 れ を 追 い か けて み よ う。

守→ 攻 → 守 、静 → 動 → 静 、 主→ 副 → 主 、 革 新 → 増 分 → 革 新 、 中央→ 周 辺 → 中央 、 探 検→ 開 発 → 探 検 、 上 下→ 左 右 → 上 下 、 な どの流 れ が 一部 重 な り合 い な が ら、最 初 とは異 な っ た時 点 で 内容 、 質 共 に変 化 を遂 げ る。 そ して次 の ス テ ー ジ に入 っ て い く こ とに な る。

組織行動提案型動 的モデル試論

2つ の 動 的 モ デ ル 概 観

リ ー ダ ー シ ッ プ 特 性 の 単 な る 列 挙 は 、 わ れ わ れ が 最 終 的 に 意 図 す る と こ ろ で は な い 。 組 織 行 動 に リ ー ダ ー シ ッ プ を 連 動 さ せ 、 社 会 性 を よ り 高 い 水 準 で 維 持 し 、 発 展 さ せ る た め に は 組 織 の"動 き"を 分 析 し 、 そ の 動 き に リ ー ダ ー シ ッ プ を 連 動 さ せ る こ と が 重 要 課 題 と な る 。2つ の 先 行 研 究 を 概 観 し た 上 で 、 わ れ わ れ の 組 織 行 動 提 案 型 動 的 モ デ ル を 提 示 し て み た い 。

活 気 の あ る 、 機 敏 な リ ー ダ ー シ ッ プ(1eadershipagility):組 織 変 革 に 着 手 し 推 進 す る た め の レ ベ ル と し て 、 ① 専 門 家(expert)レ ベ ル:重 要 問 題 の 解 決 、 ② 達 成 者(a‑

chiever)レ ベ ル:要 求 水 準 の 達 成 目 標 、 ③ 触 媒 者(catalyst)レ ベ ル=突 発 努 力 の 導 引 、

④ 共 同 創 造 者(co‑creator)レ ベ ル=共 有 目 的 の 実 現 、 ⑤ 付 加 価 値 創 生 者(synergist) レ ベ ル:予 期 せ ぬ 成 果 の 喚 起 、 の5レ ベ ル が 提 示 さ れ る(Joiner&Josephs)。 問 題 の 認 識 、 目 標 設 定 、 そ の 実 現 の た め の 協 働 作 戦 、 目 的 の 共 有 化 、 意 外 性 の あ る 成 果 、 と 論 理 的 で し か も 説 得 性 の あ る 分 か り や す い5つ の レ ベ ル で 、 組 織 変 革 の プ ロ セ ス が 語 ら れ て い る 点 は 評 価 で き る 。

Joiner,B.,&Josephs,S.LeadershipAgility.・FlveLevelsofMasteryforAnticipatinga ndInitiatingChange,Jossey‑Bass,2007.

リ ー ダ ー シ ッ プ ・ス ペ ク ト ラ ム(leadershipspectrum)=ビ ジ ネ ス の ラ イ フ サ イ ク ル に 対 応 す る リ ー ダ ー シ ッ プ と し て 、 創 案 者(inventor)、 触 媒 者(catalyst)、 開 発 者 (developer)、 遂 行 者(perfbrmer)、 保 護 者(protector)、 挑 戦 者(challenger)と い う6つ

の プ ラ イ オ リ テ ィ を 提 唱 し て い る 。 そ れ ぞ れ の リ ー ダ ー シ ッ プ は ビ ジ ネ ス の ラ イ フ サ イ ク ル に 呼 応 す る 形 で 相 互 に 連 結 し な が ら 車 輪 の よ う に 循 環 す る 。

(19)

特集 ●組 織行 動 と有機 的 に連 動したリーダー シップ特性 リー ダ ー シ ップ の 個 別 活 動 範 囲 や 領 域 は ラ イ フ サ イ ク ル の 局 面 と連 動 して い る 。 す な わ ち 、 ① 創 業 期 あ る い は 再 誕 生 期 は 創 案 者 、 ② 成 長 期 は 触 媒 者 、 ③ 発 達 期 は 開 発 者 、 ④ 最 盛 期 は 遂 行 者 、 ⑤ 成 熟 期 は 保 護 者 、 ⑥ 復 興 期 は 挑 戦 者 、 とい うス ペ ク ト ラ ム で デ ザ イ ン され て い る(Lippitt)。

Lippitt,M.B.TheLeadershipSpectrum,Davis‑Black,2002.(リ ビ ッ ト、M.B.、 池 田 絵実 、他 訳 『リー ダー シ ップ ・スペ ク トラム ー事業 の ライ フサ イ クル に対応 す る リー

ダー シ ップ』春 秋社 、2006年 。

変 革 の 組 織 行 動 を 支 え る リー ダ ー シ ッ プ 機 能 は もれ な く含 ま れ て お り、 わ れ わ れ の 提 案 型 動 的 モ デ ル 設 計 に 一 計 を 投 じて くれ て い る。

提 案 型 動 的モ デ ル

2っ の先 行 研 究 か ら動 的 モ デ ル の ヒ ン トを得 た うえで 、 わ れ われ の提 唱す るモ デ ル を 図1の よ うに提 示 す る。 問 題 を提 起 す る段 階 か ら始 ま るモ デ ル1(図 上ではモ 1と 表記)お よび 他 か ら提 示 され た 問題 に参 画 す る段 階 か ら始 ま るモ デ ル2(図 上で はモ2と 表記)が あ る。 大 よそ の概 観 図 は以 下 の よ うで あ る。

図1動 的 組織 行 動 と リー ダ ー シ ップ との 有 機 的 連 動 関係

行動 会話 参 画者 ス タイ ル 内容 ステー ジ モ1モ2

,導  

う   ?

II振1←

うん?!い い か も!

面 白 い ね え!!

リ ー ダ ーA

(リ ー ダ ーX) メ ン バ ーr1*

(こ うす れ ば 、 も っ と 良 く な る か も … …) 賛 同 や っ て み よ うA+n

↓(リ ーダー+メ 囲

協 働 具 体 的 な 内 容 検 討 に 入 ろ うA×n

(リ ー一ダ ー × メ ン バ ー=パ.̲.̲ト ナ ー一)

提起

反応

相乗 り 共鳴

協業

1

2

3

4

*

*

*

*

*

*

*

*リ.̲̲̲ダ ー に 対 し て は メ ン バ ー 、 つ ま り構 成 員 の 立 場 に あ る 。 し か し こ の メ ン バ ー は 主 体 的 、 自 主 的 、 能 動 的 に 、 自 分 の 意 思 で 参 画 し て い る メ ン バ ー で あ る 。 あ る 意 味 で は リー ダ ー シ ッ プ 機 能 を も っ た メ ン バ ー 、 っ ま りパ ー トナ ー で あ る 。

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国 際 経 営 フォ ー ラムNo.18

以 下 で は 、 モ デ ル1を 中 心 に モ デ ル2に つ い て も言 及 す る こ と に よ っ て 、 提 案 型 動 的 モ デ ル の 基 本 特 性 を 明 らか に して お こ う。

ス テ ー ジ1(誘 導):問 題 の 投 げ か け に は 、 現 在 抱 え て い る 問 題 の 部 分 的 改 善 、 解 決 か ら始 ま り、 全 体 の 改 革 、 新 奇 問 題 の 提 案 や 発 見 、 創 造 ま で さま ざ ま な 種 類 が あ る。 組 織 体 そ れ ぞ れ の 立 場 や 問 題 の 所 在 が 異 な る と い う前 提 を お け ば 、 そ れ ぞ れ の 得 意 技 が あ る の で 、 どれ が 良 くて どれ が 悪 い とい う こ とは な い 。 緊 急 度 と重 要 度 と の 組 み 合 わ せ に よ っ て 、 実 行 の 優 先 度 が 決 ま る 。

実 際 に は 、 問 題 改 善 ・解 決 行 動 と問 題 発 見 ・創 造 行 動 と が 組 織 体 の な か で 混 在 し て い て しか も均 衡 して い る こ と が 長 期 存 続 を 前 提 と し た 組 織 行 動 に とっ て は 望 ま し い 。 い ず れ か に 過 度 に 片 寄 っ た 行 動 が 顕 著 に な る ま え に 、 動 的 均 衡 を と る た め の 方 策 を た て る こ とが 望 ま れ よ う。 ソ ニ ー の 元 社 長 出 井 伸 之 の 著 書 の な か で 、 フ ァ ウ ン ダ ー 経 営 者 の 一 人 で あ る 大 賀 さ ん と の 議 論 が な ま な ま し く紹 介 され て い る。 や り と り は 、 大賀 「生意 気 な こ とをい うな。 おれ はCDと い うフォ ー マ ッ トを作 った ん だ。 きみ は い った い、 これ まで に どん な商 品を作 った とい うんだ!」 。 出井 「私 がや ろ うと してい るの は、

個 別 の プ ロ ダ ク トの企 画 で は な く、 ソニー そ の もの を変 え る こ とな のです 。 … …私 は ソニー とい う会社 そ の もの を成長 させ る こ とが一番 大 切 な仕 事 だ と思 っ てい ます 。」 とい う内 容 で あ っ た 。

出井伸 之 『迷 い と決 断 一 ソニー と格 闘 した10年 の記 録 』新 潮社 、2007年 、77‑78ペ ー ジ。

わ れ わ れ が 二 人 の 議 論 か ら学 べ る こ と は 、 安 定 的 拡 大 発 展 を 遂 げ る た め の 方 法 論 で ボ タ ン の 掛 け 違 い が あ っ た の で は な い か 、 と い う点 で あ る。 新 製 品 創 出 、 会 社 そ の も の の 改 革 は と も に 企 業 に と っ て 重 要 課 、題 で あ る こ と に つ い て 、 異 論 は な い 。 問 題 は こ の 後 に 続 く ス テ ー ジ に 提 案 内 容 を うま く連 動 させ る こ とが で き る か ど うか な の で あ る。

ス テ ー ジ1に 参 画 す る リー ダ ー が 特 定 少 数 のAで あ る 必 要 は な い 。 参 画 者 一 人 ひ と りに と っ て どの よ うな 貢 献 が で き る か を 考 え 、 発 信 し、 次 の ス テ ー ジ へ つ な げ て い く こ と が 肝 要 な の で あ る 。 そ の 意 味 で 、 リー ダ ー は 不 特 定 多 数 のxで あ る こ と が 望 ま しい 。 命 令 や 指 示 で は な く ま さ し く道 案 内 で あ り、 誘 導 な の で あ る 。5年 、10 年 先 の 道 案 内 も 必 要 で あ れ ば 、 明 日の 道 案 内 も 同 時 に 必 要 な の で あ る。 図2で は 縦 軸 に ア イ デ ィ ア の パ ラ ド ッ ク ス を と り 、 横 軸 に 変 革 の パ ラ ド ッ ク ス を と る 。 縦 軸 の パ ラ ド ッ ク ス で は 、 増 分(incremental)と 量 子(quantum)が 、 ま た 横 軸 の パ ラ ド ッ ク ス で は進化(evolutionary)と 変 革(revolutionary)が 用 意 され る。組 織の変 態(transformation) は 左 下 の 連 続 的 な 改 善(continUoUsimprovement)か ら右 上 の 変 態(transformation)と

参照

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