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公会計改革に関する一考察-あるべき公会計基準の姿を求めて

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Academic year: 2021

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修士論文要 旨 「公会計改革 に関する一考察

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公会計改革 に関する一考察

‑ あ るべ き公会 計基準 の姿 を求 めて‑ Theconsiderationforproblemsofpublicaccountreform

神奈川大学大学院 経営学研究科 国際経営専攻 博士前期課程

高 村 勉

要 旨

1990年度 をひ とつ の契機 と して、世界規模 で 改革の気運が高 まっている。 グローバ リズムをキ ー ワー ドとした国際化 ・統一化 を中心 とした一連 の動 きを筆頭 に、多 くの分野 において これ までの 制度 ・体質の見直 しが図 られている

これは公的部 門において も例外 ではな く、欧米 諸国 を中心 としてニュー ・パ ブ リック ・マ ネジメ ン ト (NPM)連動 が盛 ん とな り、権 限委譲 ・成 果主義 を柱 として公 的部 門の効率化 ・透明化が進 め られている。我が国において も情報公 開法の施 行等 によって公的部 門の情報 開示 は急速 に促進 さ れつつあ り、公 的部 門へ の関心が高 まる と共 に、

国や地方公共団体のあるべ き姿 を求めて議論が盛 ん となって きた。

こう した動 きを受 けて、我が国の公会計 も岐路 を迎 えてお り、発生主義 ・複式簿記 を採用 し、企 業会計 的手法 を公会計 にも当てはめ ようとい う議 論が活発 とな り、長 ら く続いて きた現金主義 ・単 式簿記手法 か らの脱却が図 られてい る。例 えば、

三重県 で は1998年 に都道府県 と して初 めて 『発 生主義会計方式で表 した三重県決算 について』 を 明 らかに し、発生主義 に基づ く貸借対照表 と収支 計算書 を公表す る事 とな り、 こゴ1に続 いて、和歌 山県、宮城県、神奈川県、東京都等、各 自治体が 企業 会計 的手法 を導入す るに至 って、1999年 の 経済戦略会議の最終報告 においては、国が公 に公 会計制度の改革の必要性 を訴 えるまでになった。

その結果、今 日では多 くの地方公共団体で財務 諸表が作成 される事 となったのだが、 この一連の 改革 には大 きな問題がある。各 自治体が 情報開示 推進の糸 口 として、公の基準が制定 されていない 段 階で 自主的に企業会計的手法 による財務諸表公 開を行 った等、その 目的か ら鑑みるに止 むを得 な

い面 もあるが、 自治体 ごとに基準 ・様式の異 なる 財務諸表が無秩序 に作成 されて きて しまい、 さな が ら、 自治体 の数だけ基準が存在す るかの如 くな って しまった為 に、各 自治体 間での比較可能性 は 皆無 とな り、 ともすれば財務諸表 を作成す る事が 目的化 されて しまうとい う 「広報の広報化」現象 が起 こっている

こうした事態 を憂慮 して、各省庁 では公会計基 準の策定が進め られているのだが、国 ・地方 自治 体 ・特殊法人等、担 当省庁が各 自ば らば らに基準 策定 を しているのが現状 である。 こうした縦割 り 行政的な基準策定では、基準策定 に要す る重複す

る時間 とコス トが無駄 となるだけで無 く、担 当省 庁が基準 を策定する事 自体、政策等 の意思が反映 される危険性 を帯び、公会計 の本来の意義が失 わ れて しまうと言 える。何 よ り、財務諸表相互間で の牡較可能性が得 られないままである。公会計改 革のひ とつの 目的を将来的に国家全体での連結財 務諸表作成 に求めるとす るのであれば、現状 の基 準策定 を早急 に見直 さなければなるまい。

従 って、行政府の財務情報の作成 ・開示基準 を 設定す る為 には、米国の様 に専 門家 を中心 とした 独立 した常設機関によって、省庁間を越 えた統一 の公会計基準 を制定する必要がある と考 える。

本論 で は、モ デル ケース と して、現状 で一番

「専 門家 を中心 とした独立 した常設機 関」 に近 い もの と して、 日本公認 会計士協 会が1997年 に作 成 した 『公会計原則 (試案)』 を取 り上 げ、ある べ き公会計基準の姿 を模索す る事 を目的 とす る。

本論文の構成 としては、第一章では、我が国の 現行公会計度 を振 り返 るとともに、その問題点 を 指摘す る事 とし、第二章 において、公会計改革 に よって企業会計 的手法 を導入 した公会計 の効果 と その限界 を確認する事 とす る。第三章では、政府 における公 の公会計改革の動向 を確認す る ととも に、担当省庁 ごとにば らば らに策定 した会計基準

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164 研究年報 7

による弊害 を指摘す る事 を目的 とし、第四章 にお いて、『公会計原則 (試案)』 を確認 し、第五章 に おいて、それ を足がか りにあるべ き公会計基準 の 姿 を求めた模索 を行 うもの とす る

参照

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