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私家版・近江鉄道写真集 撮影エピソード

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Academic year: 2021

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■列車は郷愁そして哀感

 “何才以上の人”と問われゝば即答できない が、ある年令以上の人は鉄道風景、といっても 15分に一度やって来る都会の列車ではなく、1 時間に一本しかない列車がホームに近づくと待 ちわびた分だけ懐かしさを感じる。またテール ランプが遠ざかる夜景は独特の哀愁があり、切 ない別離を思い出す。

 “人生は出会いと別れの積み重ね”赤いラン プはそんな伝言を残し夜のむこうへ消えてゆ く。

■カメラは重い、しかし苦にならず

 私はフィルムカメラとマニュアルレンズで近 江鉄道を撮り写真集として平成19年に自費出版 した。デジタルを使わない理由を説明すれば長 くなるので省略。フィルムカメラ 2 台に交換レ ンズ 5 本、そしてフィルム等をバッグに詰める と約10kg、それをキャリーに乗せ現場へ向か う。但し自宅からの出発が午前 5 時過ぎなので、

前日には準備を整える。

 フィルムの外にバッグに入れるのは近江鉄 道の時刻表、地図、方位を測る磁石等である。

眠い目をこすりながら現場へ到着、といって も直ちに写すわけではない。事前に車中から 撮影現場の確認をする。その為に予定した撮 影場所に近づくと運転席のすぐ後ろの硝子越

しに前方を注視し、これなら写真になると決 断したら次の駅で降りて、今通過した現場に 戻るか反対側の電車に乗って一駅戻る、いず れにしても歩いて現場に辿り着くのである。

私は自動車免許を持ってないので移動は公共 交通機関か徒歩しかない。今回の写真集では 意識して徒歩でしか接近できない場所で撮影 した写真を優先的に選んだ。そうしないと自 動車で移動している人に写真内容で負けてし まう。加えて自動車が使えない弱みは、深夜 の風景がとれない事である。終電車の時間を こえてまで撮影ができない。だから、この写 真集で夜の風景といえば裏表紙一枚だけであ る。さらにもうひとつ、10キロもある撮影道 具の移動ならキャリーより自動車が有利であ る。しかし「感動する写真を撮る」という決 意を心の中で繰返しながら 1 枚、そして次の 1 枚とチャンスをねらいながらの前進だから読 者が想像されるほど苦にならない。

 話を車内に戻すと、車中から見える風景と同 一場所を線路際から見てもその風景は一致しな い。当然だが、車中からの風景は自分の乗って いる電車の外側は正確に見えないばかりか、両 者の目の位置は 3 mぐらいの高低差がある。要 するに眺望がまったく違うのである。どちらか と言えば車中からの風景が線路際より美しい。

このような差をうめるのに私が意識していた事 は撮影の当日より前、あらかじめ、ある種のイ メージをもって撮影ポイントを探しておいた。

つまり、あの鉄橋なら、この時間、このアング ルがいい。雪が降ったらあの場所なら写真的に 再現しやすい等を心の中で展開していった。

 時折、偶然に見た素晴らしい場面もあった。

しかし何の感動もない写真となるのは天気も時 間も意識せずカメラ片手に何となく現場へ行っ た時である。目標・目的が曖昧だと、それが写 真に出て他人どころか自分すら納得できない写 真を創ってしまう。

安藤 紳次

37駒目のフィルムに写したもの  私家版・近江鉄道写真集  撮影エピソード

37駒目のフィルムに写したもの

 私家版・近江鉄道写真集

 撮影エピソード

参照

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<photo>light+<graphein>writing = writing with light 写真は、対象物の光の反射を感知して描き出すものである。

145 カメラで撮影する このカメラでできること.... 147

2 提案手法 VisPhoto 図 3 に提案手法の概要を示す.提案手法は,(1) 全方位カメラでの写真撮影と(2) 写真を切り出す後処理 の 2 つの処理に大別できる.(1)

植 物 防 疫  第 68 巻 第 9 号 (2014 年) ― 66 ―

の声)」というプロジェクトでも確認できる。そこではあたかも撮る者と撮られる者が共同で記念写真のイメージ

 これは過去作として2.2で取り上げた「some things do not flow in the

さて、 ここまでの推論を踏まえ、 写真集 「パイヌカジ」 収録写真撮影時と、