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論文審査の結果の要旨

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Academic year: 2021

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様式8の1の2 別紙2

論文審査の結果の要旨

専攻名 システム創成工学専攻 氏 名 薄井 雅俊

本論文は「専用パンチを必要としない塑性流動結合法の基本特性に関する研究」と題し,専用 パンチを必要としない新たな塑性流動結合法を提案し,結合強度に及ぼす種々のパラメータの影 響などの基本特性について述べたものである.

近年,軽量化,低コスト化,環境負荷の低減のために,軸部品と円盤部品からなる駆動部品な どの結合方法に塑性流動結合法の適用が提案されている.塑性流動結合法は,高精度かつ生産性 が高い結合法である.しかし,従来法は製品形状に合わせた専用パンチが必要であり,そのコス トや設計工程が要求される.また,多品種少量生産への適用も難しい.

本論文は,塑性流動結合のさらなるコスト低減,生産性の向上及び少量生産への適用拡大を 目的として,専用パンチを必要としない新たな塑性流動結合法を提案し,また,その基本特性を 明らかにした.

本論文は7章から構成されており,その概要は以下のとおりである.第1章は序論であり,研究 の背景,目的,提案する結合法の概要について述べている.第2章では,提案する結合法で得ら れる軸抜き強度について検討している.第3章,第4章では,提案する結合法の結合強度に及ぼす 材料組合せの影響や穴部品の段差幅,クリアランスの影響を検討している.第5章では,実験結 果の補間と予測のために有限要素法解析によるシミュレーションを提案し,その解析結果の妥当 性を検討している.第6章では,提案する結合法で得られるトルク強度について,軸抜き強度か らの推測とトルク強度実験を検討している.第7章は本論文の成果を総括し結論としてまとめて いる.

本論文の主な成果は以下のとおりである.

1. 本研究で提案する新たな塑性流動結合法は,専用パンチを必要としないシンプルな結合法で ありながら,従来の塑性流動結合法と同等の軸抜き強度を得られることを示した.また,従 来法以上のトルク強度を得ることができることを示した.よって,提案する新たな結合法は 塑性流動結合法のコスト低減,生産性の向上及び少量生産への適用拡大に有用な結合法であ ることを明らかにした.

2. 材料の組合せを変更した条件,穴部品の段差幅やクリアランスを変更した条件で実験を行い,

結合荷重と軸抜き強度の関係,結合面圧と結合効率の関係などの基本特性を示した.それに より,材料の強度が高い方がより大きな軸抜き強度を得られることを示し,結合荷重を大き くする,または段差幅を小さくすることによって,結合面圧を高くすることで結合効率が向 上することを示した.また,クリアランスは結合強度にほとんど影響を及ぼさず,寸法精度 を厳しくしなくても本結合法の適用が可能であることを示した.さらに,材料や寸法などの

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結合条件が異なっても結合面圧比と結合効率の関係から,得られる軸抜き強度の推測が可能 であることを示した.

3. 提案する結合法について,LS-DYNAを用いた有限要素法解析は実験結果と比較して妥当な解 析結果を得られることを示した.また,有限要素法解析を用いて変形解析,実験結果の予測,

補間が可能であることを示した.

本論文については,2015年2月5日,機械システム工学科棟1階ゼミナール室において,審査員全 員及びこの分野の研究者の出席のもとに公聴会が開かれ,その研究内容の発表及び質疑応答が行 われた.その後,学位審査委員会が開催され,本論文の内容を詳細に検討した結果,本論文は工 学的に価値があり,研究内容の学術的水準の高さと独創性において優れていると判断した.

よって,本論文は博士(工学)の学位論文に値するものと認める.

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