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聴く力によって授業過程のモニタリングがどう異なるか [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)聴く力によって授業過程のモニタリングがどう異なるか キーワード:聴く力,授業過程のモニタリング,話し合い,小学生 行動システム専攻 川村 梨夏 問題と目的. ではまず,聴く力が話し合い過程のモニタリングにどの. 話し合い教育への注目. ように影響するのか明らかする。その際,小学校の授業. ディスカッションやディベートなどの「話し合い」活. 場面を取り上げて検討する。. 動を中心にした対話型授業の重要性が,いま教育現場で. また、そのためには聴く力を測定する尺度が必要であ. 見なおされ,その理論的ないしは実践的研究への関心が. る。丸野・加藤(1997)は,MK 式議論尺度の構成の中. 高まっている(丸野,1998) 。. で,議論スキルの一部としてその尺度の中に「聴くこと」. 話し合いにおける子どもの実態. に関する数項目を含めている。しかし, 「聴くこと」がど. しかし小学校で実際に行われる話し合いを見てみると, のような要素から成り立っているかまでは明らかにされ 子ども達には「よく話すけれども他の子どもの話を聴か. ていない。よって、研究Ⅰでは聴く力にはどのような要. ない」とか「他の子どもの話はよく聴くけれども話さな. 素があるかを明らかにする。. い」などという子どもがおり,話し合いがうまくいかな. 目的. いことが多い。このような聴くこと、話すことに問題を. 研究Ⅰ…聴く力尺度を作成する。. 抱えている子どもたちがいるという実態がある一方で、. 研究Ⅱ…聴く力と話し合い過程のモニタリングとの関連性. これまでの話し合いについての研究はどのような点に注. を検討する。. 目してきたのだろうか。. 話 し合 い. これまでの話し合いについての研究 これまでの話し合い,または共同学習についての研究. 聴 く. 話し合い過程の モニタリング. 話 す. では,話し合いや共同学習の中でどのような発話が生じ ているか,それを促進する周囲の働きかけは何か,発言. 研究Ⅰ 聴く力尺度作成. することによってどのような学習効果があるかというよ うな「話すこと」についての研究(江島・丸野,1997,. 研究Ⅱ 聴く力と授業過程の モニタリングの関連. 従来注目されてきた. Fig. 1 本研究の位置づけ. Johnson D.W ら,1985)が多く, 「聴くこと」はあまり. 研究Ⅰ. 注目されてこなかった。. 本研究での聴く力の定義:本研究では,「聴く力」を,. 話し合いにおいて聴くことの重要性 しかし,話し合いの学習はまず聴く力を育てなければ. 話し合い活動を取り入れた授業において,話し手の話を. うまくいかない(高橋,1998)という現場からの報告が. 聴くときに必要とされる態度や技能として,尺度化を行. 示すように,話し合いにおいて聴くことが注目されつつ. った。 方法. ある。それは話し合いにおいて話すためには聴くことが 重要であり,聴いてから話すということが,話し合いの. 被験者:福岡県内の公立小学校3校の5年生,6年生 254. 質を高めるために必要であるからである、 と考えられる。. 名(男子 137 名,女子 117 名). そして,聴くことが話すことにつながるには、聴くこと. 聴く力尺度項目の作成の手続き:授業場面(話し合い活. で実際に話し合い過程をモニタリングできるということ. 動を取り入れた授業も含む)における聴く力を測定する. が必要である(Fig.1 参照) 。. 尺度を作成するために,学校の授業場面で必要とされる 聴く力(森久保,1997,高橋,1998,増田・上西,1997),. だが,これまで,話し合いにおいて聴く力がどのよう に話し合い過程のモニタリングに影響しているのか,ま. ディスカッション場面で必要とされる聴く力(丸野・加. た話し合い過程のモニタリングがどのように話すことと. 藤,1997) , カウンセリング場面で必要とされる聴く力(鎌. 関連しているのか明らかになっていない。そこで本研究. 田,1994)を測定する尺度を集めた。これらの資料から集 1.

(2) めた項目の中で,院生数人で似た意味を持つと考えられ. り出した意味を使って,話し合いを新たな展開させるよ. る項目を集め, 理論的なカテゴリーを作成した。 その後,. うな発言ができるために必要であると考えられる。. そのカテゴリー毎に,理論的に不足していると考えられ. 話し合い過程のモニタリングの側面と聴く力:. る内容については新たに項目を補充し,曖昧な項目はよ. また、これらは聴く力とも関連があると考えられる。. り明確化するといった方法のもとに質問項目を作成して. 具体的にこれらの4つのモニタリングの側面に関連する. いった。また,集めた項目になかった話し合い場面特有. 聴く力はどんな聴く力だろうか。. の聴く力として, 「7.話し合い全体を客観的に理解する. 仮説. 力」 「8.話し手の話と他の人の話を結びつける力」を追. ① 話し合いの流れが理解できるには,聴く力のうち,. 加した。最終的な項目数は97項目であった。. 2.話し手の話を客観的に理解する力,7.話し合い全. 聴く力尺度構成内容:以上の手続きにより作成した聴く. 体を客観的に理解する力が必要であると考えられる。. 力尺度は Table 1の通りである。. よって話し合いの流れの理解とこれらの聴く力には 関連があるだろう。 ②重要な発言が理解できるには,2.話し手の話を客観的. 結果と考察. に理解する力が必要であると考えられる。よって重要. 質問項目の信頼性の分析:. な発言の理解とこれらの聴く力には関連があるだろう。. 各下位カテゴリーの信頼性を検討したところ(Table 1) , 6.理解状態のモニタリング以外すべての一次カテゴ. ③重要な発言のソースの理解には,2.話し手の話を客観. リーがα=.70 以上と,信頼性が高かった。本研究では. 的に理解する力,8.話し手と他の人の話を関連づけな. 理解状態のモニタリングのカテゴリーを除いて聴く力尺. がら聴く力が必要であると考えられる。よって重要な. 度とする。. 発言のソースの理解とこれらの聴く力には関連がある. Table1聴く 力尺度各下位カテゴリーの信頼性( α) ,平均値( M) 、標準偏差( SD) 1次カテゴリー 項目数 2次カテゴリー 話し手への共感的態度など 1.話し手に話しやすく させる態度 13 4カテゴリー 要点の聴き取りなど 2.話し手の話を客観的に理解する力 8 2カテゴリー 自分との比較など 3.話し手の話を自分と結びつける力 19 3カテゴリー 内容の不足の補足など 4.話し手の話を広げる力 25 2カテゴリー 話し手の意図の理解など 5.言外の情報に注意する力 10 3カテゴリー 6.理解状態をモニタリングする力 3 理解状態のモニタリング 話し合いの要点の聴き取りなど 7.話し合い全体を客観的に理解する力 8 2カテゴリー 8.話し手の話と他の人の話を結びつける力 11 話し合い中の発言間の関連性への注意 *網掛けはα<.70のカテゴリーを示す. α M. だろう。. SD. ④発言の意味を主体的に構成できるためには,3.話し手. .83 3.67 .77 .82 3.16 .80. の話を自分と結びつける力, 4.話し手の話を広げる力,. .89 3.15 .64. 5.言外の情報に注意する力が必要であると考えられる。. .93 3.06 .76. 本研究では、主体的意味構成をしているかどうかを示. .85 3.08 .82. す指標として、実際に話し合いを行ったあとに、話し. .63 .87 3.20 .87. 合いになかった発話を誤って「あった」と再認する(誤. .91 3.15 .82. 再認)した数の多さを用いる。ただし、誤再認を主体 的な意味の構成の指標とするのは、話し合いにあった. 研究Ⅱ. 発話と意味的に類似しているものについての誤再認の. 話し合い過程のモニタリングの側面:. みである。つまり、話し合いにあった発話と類似性が. 聴くことと話すことを媒介する話し合い過程のモニタ. ある発話に関して誤再認数が多い人は主体的に意味構. リングとして,本研究では,①話し合いの流れの理解,. 成を行っている人であり、よって、聴く力の 3,4,5 に. ②重要な発言の理解,③重要な発言のソースの理解,④. ついて、誤再認数が多い人の方が少ない人より平均値. 発言の意味の主体的構成、ということを取り上げた。こ. が高いという可能性がある。逆に言うと、聴く力のう. れらを取り上げた理由は,これらが話し合いで話すこと. ち、3.話し手の話を自分と結びつける力,4.話し手の. に重要な役割を果たしていると考えられるからである。. 話を広げる力, 5.言外の情報に注意する力が高い人は、. ①話し合いの流れの理解ができることは,話し合いにつ. 話し手と自分の考えを比べたり (2次カテゴリーより) 、. いていくため,そしてひいては流れにのった発言ができ. 話の内容の不足を補ったり(2次カテゴリーより) 、話. るために必要であると考えられる。②重要な発言が理解. し手の意図を理解しようとし(2次カテゴリーより) 、. できることは,話し合いについていくために必要である. 主体的に話し手の発話の意味を構成している可能性が. と考えられる。③重要な発言のソースが理解できること. ある。そして結果として、話し合いになかったにもか. は,その人に対する質問や反論など,その人の意見を引. かわらず、あったと誤再認することが多いと考えられ. き出す発言をするために必要であると考えられる。④発. る。よって、これらの聴く力が高い人が誤再認を起こ. 言の意味を主体的に構成できることは,その主体的に創. すのはその発話が実際に話し合いにあった発話と意味 2.

(3) 的に類似している時であると考えられる。. もののみについて,それが誰の発言であったか書かせる ものであった。. 方法. 正確に発話のソースを答えられていれば正解数1とし. 被験者:福岡県内の公立小学校に通う6年 A 組の児童 30. て得点化したものを,「発話のソースの特定得点」とし. 名(男子 17 名,女子 13 名). た。とりうる得点範囲は 0∼6 点である。. 手続き:担任教師にモラルジレンマ課題を用いて,話し. ④発言の意味の主体的構成. 合いを取り入れた授業を行ってもらい,その後話し合い. 仮説④を検証するため, 発話の再認テストを実施した。. 過程をモニタリングできていたかを測定するテストを行. 内容は,話し合いになかった発話(8 つ)について,そ. った。. れが話し合いに出てきたかどうか書かせるものであった。. 実際の授業の流れ:実際の授業の流れは Fig.2 に示す通. これらの発話には話し合いにあった発話と意味的類似. りである。1回目の判断の後の話し合い(話し合い1)で. 性があるもの(3 つ)とないもの(5 つ)が含まれてい. 児童から出てきた理由付けは教師によって3つの視点に. た。. 分類された(出てきた順番に教師によって命名された) 。. 話し合いになかったもの(話し合いにあったものと意. その後2回目の判断の後の話し合い(話し合い2)では,. 味的類似性有り)をあったと判断していたら1個として. 教師の発問によって新たに1つの視点が提起された。. その合計を,「話し合いになかった発話の誤再認数」と. −教師の活動−. した。とりうる正再認数は 0∼3 点である。. − 出 て きた 理 由 付 け の 視 点 −. なお、 「発話の再認テスト」では、児童には②のテスト. モ ラル ジ レ ン マ 資 料 を 読 む. の発話と④のテストの発話をランダムに並べて回答させ. 〈1回 目 の 判 断 と理 由 を 紙 に 記 入 させ る 〉. 視点1 話 し合 い 1 1回 目 の 判 断 ・理 由 付 け を 子 ど も に 発 表 させ 、 教 師 が そ れ を 分 類 し、分 類 名 を 付 け る 〈2回 目 の 判 断 と理 由 を 紙 に 記 入 させ る 〉. 話 し合 い 2 発 問 に よ って 新 た な 視 点 か らの 理 由 に 気 付 か せ 、そ の 理 由 に 分 類 名 を 付 け る. た。. 視点2 視点3. 結果と考察 話し合い過程のモニタリングができる児童とできない. 視点4. 児童が,どのような違いがあるのか検討するために,そ 〈3回 目 の 判 断 と理 由 を 紙 に 記 入 させ る 〉 Fig. 2 実 際 の 授 業 の 流 れ (教 師 の 活 動 と話 し合 い で 出 て き た 理 由 付 け の 視 点 ). れぞれの話し合い過程のモニタリングテストの成績によ. 話し合い過程のモニタリングとそのテスト:. って,児童は群分けし,その群による聴く尺度各下位カ. ①話し合いの流れの理解. テゴリーの平均評定値の分散分析を行った。. 仮説①を検証するため,「話し合いの流れの把握テス. ①話し合いの流れの把握得点と聴く力の関連. ト」を実施した。内容は,話し合いで出てきた視点(4. 話し合いの流れの把握得点の 0∼2 点を低群,4 点を高. つ) をランダムに提示し, 並べ替えさせるものであった。. 群として分散分析を行った結果,1.話し手に話しやすく. 4つの視点それぞれがあるべき順番(場所)に並べられ. させる態度以外すべての下位カテゴリーで差があった. ていれば正解数1として得点化したものを,「話し合い. (Fig.3) 。 仮説より、 多くのカテゴリーで差が見られた。. の流れの把握得点」とした。とりうる得点範囲は 0∼4 点である(3 はとりえない) 。. 得点高群( 16名). 4.5. 得点低群( 11名). ②重要な発言の理解. 4.0 3.68 平均評定値. 仮説②を検証するため, 「発話の再認テスト」を実施し た。内容は,話し合いにあった発話のうち重要なもの(6 つ)について,それが話し合いに出てきたかどうか書か. 3.5. 3.59. F (1,25)=12.82,p<.01 F (1,25)=9.18,p<.01 F (1,25)=4.25,p<.05 F (1,25)=9.64,p<.01 F (1,25)=4.25,p<.05 3.64 F (1,25)=7.89,p<.01 3.51 3.47 3.38 3.37 3.33. 3.0. せるものであった。. 2.90. 2.62. 2.70. 2.64. 2.58. 2.66. 2.5. 話し合いにあったものをあったと判断できていたら1. 1.話し手に 話しやすく させる態度. 個としてその合計を,「話し合いにあった発話の正再認. 2.話し手の話を 客観的に 理解する力. 3.話し手の話を 自分と結び つける力. 4.話し手の話を 広げる力. 5.言外の情報に 注意する力. 7.話し合い全体を 客観的に 理解する力. 8.話し手の話と 他の人の話を 結びつける力. Fig. 3 話し合いの流れの把握得点高低による聴く力尺度得点の違い. 数」とした。とりうる正再認数は 0∼6 点である。 ③重要な発言のソースの理解. ②話し合いにあった発話の正再認数と聴く力の関連. 仮説③を検証するため, 「発話のソースの特定テスト」. 話し合いにあった発話の正再認数の 3∼4 個を低群,6. を実施した。内容は,Bのテストで出てきたと回答した. 個を高群として分散分析を行った結果,4.話し手の話を 3.

(4) 広げる力,7.話し合い全体を客観的に理解する力,話し 4.5. 誤再認数高群(6名) 誤再認数低群(16名). 手の話と他の人の話を結びつける力 8.言外の情報に注 意する力で差があった(Fig.4) 。仮説②は支持されなか. 4.0. F (1,20)=5.60, p <.05 F (1,20)=3.66,p <.10. 3.62. 平均評定値. 3.65. ったが、話し合いにあった発話の正再認数と聴く力とは より多くのカテゴリーで関連があることが明らかになっ. 3.5. 3.56. 3.67. 3.65. 3.58. 3.70. 3.16. 3.0. た。. 3.72. 3.02. 3.06. 2.99. 3.06. 2.91. 2.5. 正再認数高群(11名). 4.5. 正再認数低群(12名). 1.話し手に 話しやすく させる態度. 2.話し手の話を 客観的に 理解する力. 3.話し手の話を 自分と結び つける力. 4.話し手の話を 広げる力. 5.言外の情報に 注意する力. 7.話し合い全体を 客観的に 理解する力. 8.話し手の話と 他の人の話を 結びつける力. Fig. 6 話し合いになかった発話(意味的類似性があるもの) の誤再認数高低による 聴く力尺度得点の違い. F (1,15)=5.21,p <.0. 4.0 平均評定値. 3.72 3.39. 3.5. 3.39. 3.40. 3.45. F (1,15)=5.14,p <.0. 3.75. F (1,15)=3.61,p <.1. 総合的考察. 3.61 3.35. 本研究では以下のことが明らかになった。 1.本研究で作成した聴く力尺度の得点の高い子ども. 3.0 2.93. 3.02. 2.97 2.79. 2.話し手の話を 客観的に 理解する力. 3.話し手の話を 自分と結び つける力. 4.話し手の話を 広げる力. が、実際の話し合いでも正確に話し合い過程のモニ. 8.話し手の話と 他の人の話を 結びつける力. タリングができることが示唆された。例えば、話し. 2.74. 2.5 1.話し手に 話しやすく させる態度. 2.85 5.言外の情報に 注意する力. 7.話し合い全体を 客観的に 理解する力. 手を話しやすくさせる態度以外のすべてのカテゴリ. Fig. 4 話し合いにあった発話の正再認数高低による聴く力尺度得点の違い. ーが、 実際の話し合いの流れの理解と関連していた。 ③発話のソースの特定得点と聴く力の関連. 2.聴く力の中でも、話し手の話を自分と結びつける. 発話のソースの特定得点の 3∼4 点を低群,6 点を高群. 力や言外の情報に注意する力が高い子どもは、話し. として分散分析を行った結果,どの下位カテゴリーでも. 手の話に不足部分があり、曖昧だったりしたときに. 差がなかった(Fig.5) 。仮説③は支持されなかった。. でも、主体的に意味を構成し、理解しようとするこ とが示唆された。 また本研究で対象とした話し合いは,教師がコントロ. 4.5. 得点高群(8名) 得点低群(9名). ールしてすすんだ話し合いであったため,児童からの自 主的な発言や話し合いを展開させるような発言は出なか. 4.0 平均評定値. 3.59. った。ゆえに,本研究では,聴く力と話し合い過程のモ 3.43. 3.5 3.19. 3.22. 3.22. ニタリングの関連性を検討したが,聴く力と話すことと. 3.32. 3.12. 3.40 3.21. 3.0. 3.07. 2.99. の関連性は検討できなかった。. 3.15. 3.10. 3.02. 今後, 子ども同士の小グループでの話し合い場面など, 子どもの自主的発話が多く出る場面を設定し,聴く力と. 2.5 1.話し手に 話しやすく させる態度. 2.話し手の話を 客観的に 理解する力. 3.話し手の話を 自分と結び つける力. 4.話し手の話を 広げる力. 5.言外の情報に 注意する力. 7.話し合い全体を 客観的に 理解する力. 8.話し手の話と 他の人の話を 結びつける力. 話すこととの関連性を明らかにする必要があろう。. Fig. 5 発話のソースの特定得点高低による聴く力尺度得点の違い. これは,対象とした授業が,教師が与えた枠組みにそ. 主要引用文献. って子どもが発言していくというものであったため,児. 江島かおる・丸野俊一(1998)教室の話し合い活動−中心的に. 童の発言の中では,誰が言ったかということの意味が薄. 発言する児童あまり発言しない児童の観点からの検討−. れ,聴く力が高くても発話のソースの特定に注意を払わ. 認知・体験過程研究,7, Johnson D.W , Johnson R.T ,Roy Patricia & Zaidman Brain. なかったからかもしれない。 ④話し合いになかった発話の誤再認数と聴く力の関連. (1985) Oral Insteraction in Learning. −話し合いにあった発話と意味的類似性があるもの(3. Groups:Speaking,Listening,and the Nature of Statements. 項目)について. Made by High-,Medium-,and Low-Achieving Students The Journal of Psychology, 119(4),303-321. 話し合いになかった発話の誤再認数 0 個を低群,2∼3 個を高群として分散分析を行った結果,3.話し手の話を. 丸野俊一・加藤和生・生田淳一. (1997).MK式議論尺度の構. 自分と結びつける力,5.言外の情報に注意する力で差が. 成(1):議論スキルに関する予備的分析,6,43-56. 高橋脩三・声と言葉の会(1998)聴く力を鍛える授業 明. あった(Fig.6) 。仮説は 4.話し手の話を広げる力で差が. 治図書 24-25. でなかった以外、支持された。 4.

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