唯
識
三
十
論
要
釋
に
就
いて
そ の 依 用 せ る 「 百 法 疏 」 を 中 心 と し て長
澤
實
導
「 唯 識 三 十 論 要 釋 」 は し 改 め て 云 ふ ま で も な く 、 ペ リ オ に よ つ て 燉 煌 か ら 發 見 せ ら れ た 古 書 で あ る 。 曩 に 矢 吹 博 士 は(
1)
(
2)
「 鳴 沙 餘 韻 」 中 に そ の冖
部 を 影 刊 せ ら れ、
叉 「 鳴 沙 餘 韻.
解 読 」 中 に は 本 書 の 簡 潔 な 解 説 を 試 み て お ら れ る 。 現 今 で は 大 正馨
大靆
第 八 + 五 卷 に 牧 め ら れ て ゐ る か ら そ の蓼
を 窺含
と が で き る ・ 本 書 は そ の 書 名 の 示 す 如 く 唯 識 三 十 論 を 要 驛 し た も の で あ る が 、 獨 自 の 見 解 の 下 に な さ れ だ の で は な く、
護 法 の 成 唯 識 論 中 の 異 説 を 略 し、
專 ら 三 十 頌 の 直 接 的 解 釋 の み を 拔 萃 し た も の で あ る 。 唯 識 三 十 論 は 批 親 自 ら 長 行 釋 を 作 ら な か つ た 爲 に、
所 謂 十 大 論 師 の 十 釋 が 各 々 別 行 し た と い は れ て ゐ る 程 、 そ の 研 究 は 盛 で あ つ た が 、 現 存 す る も の は 成 唯 識 論 と 安 慧 の 釋 日 鼠殊
罠 箇 く こ 凱 国 娼 試 ぴ ぽ 捌 皆 と の み で あ る 。 安 慧 釋 と 比 較 し て 感 ぜ ら れ る こ と は 、 成 唯 識 論 が そ の 本 頌 た る 三 十 頌 の 註 釋 に 止 ら す し て 、 餘 わ に も 異 読 を 引 き 餘 論 を 擧 げ 、 た め に 世 親 の 敏 學 に 達 せ ん と し て 、 却 て 護 法 の 教 學 に 留 る の 憾 が あ る こ と で あ る ρ 併 し こ の こ と は 既 に 唐 代 に 於 て も 問 題 と な つ て ゐ た や う で あ る 。 本 書 が 成 唯 識 論 を 指 し て 「 包 含 名 相 。 該 羅 邪 正 」 と い ひし
叉 「 今 取 正 義 而 釋 頌 文 」 と い つ て、
所嚇
謂 護 法 正 義 の 立 場 に 於 て に も せ よ 、 唯臨
識 三 十酷
認 要 経型
に 蹴 い て 三 七智 山 學 報 三 八 頌 交 中 心 の 註 穩 を 作 つ た こ と は 、 こ の 間 の 淌 息 を 傳 へ る も の と し て 注 目 に 値 す る と い は ね ば な ら ぬ 。
T
)
さ て 本 書 は そ の 緒 論 に 於 て は 四 鬥 分 別 を 試 み 、 本 文 に 於 て は 全 く 成 唯 識 論 の 釋 文 そ の ま 」 を 依 用 し 、 恰 も 成 嘸 識 論 の 單 な る 縮 小 に 過 ぎ ぬ 觀 も あ る が 、 叉 意 を 用 ぴ て 特 に 丈 句 を 前 後 に し て 釋 の 文 脈 を 整 頓 し て ゐ る と こ ろ も あ る 。 更 に 十 回 に 亘 つ て 「 百 法 疏 」 な る も の を 引 用 し て ゐ る 。 か く の 如孟
く 本 書 は 固 よ ウ 護 法 を[
歩 も 出 る も の で は な い け れ ど も こ れ ら の 諸 點 を 考 察 し て そ の 意 圖 を 汲 む こ と も 亦 意 義 あ る こ と で あ ら う 。 併 し 今 は こ の 中 「 百 法 疏 」 に 關 し て の み 考 察 を 試 み 他 に 就 い て は 別 の 機 會 を 俟 た う と 思 ふ 。 世 親 の 百 法 明 門 論(
具 名 は 大 乘 百 法 虜 門 論 本 事 分 中 略 録 名 敷 ) の 註 蹕 に は 、 現 存 の も の と し て 唐 代 の 慈 恩 の 大 乘 百 法 明 門 論 解 、 普 光 の 大 乘 百 法 明 門 論 疏 , 從 芳 の 大 乘 百 法 明 門 論 顯 幽 鈔、
及 び 明 代 の 徳 清・
智 旭・
明 呈・
廣 盆 の 註 を 合 し て 七 種 が あ る 。 こ れ ら は 古 來 周 知 の と こ ろ で あ る が、
近 年 更 に 唐 代 の 曇 曠 の 大 乘 百 法 明 門 論 開 宗 義 記 と 大 乘 百 法 明 門 論 開 宗 義 決 と の 燉 煌 出 土 本 が 加 へ ら れ る に 至 つ た 。 本 書 は 玄 奘 の 學 徳 を 讃 へ る 文 の 中,
「 我 唐 先 帝 講 爲 國 師 」 と い っ て ゐ る か ら 、 唐 代 の 撰 述 で あ る こ と は 明 か で あ る Q 從 つ て 本 書 の 引 用 せ る 百 法 疏 を 決 定 す る に は 前 出 の 慈 恩・
普 光・
曇 曠 の 疏 を 見 る の 外 は な い 。 從 芳 の 疏 は冖
末・
二 末・
七 末 の み を 殘 し 他 は 散 佚 し て ゐ る た め 今 は こ れ を 除 く こ と 」 す る 。 以 下 十 個 の 引 用 個 所 に つ い て 檢 討 を 試 み よ う 。 第一
に 、 本 書 は 、 三 十 碩 の 「 次 第 二 能 變 。 是 識 名 末 那 。 依 彼 轉 縁 彼 。 思 量 爲 性 相 。 」 の 依 飜 跳8、
9 を 釋 し た 後、
「 此 中 應 明 三 所 依 義 。 恐 繁 不 録 ℃ 百 法 疏 明 。 」 と 言 っ て ゐ る 。 即 ち 成 唯 識 論(
四・
二 四 ) に は 「一
因 縁 依 。 謂 自 種 子 。 諸 有 爲 法皆 託 二 此 依 4 離 二 自 因 縁
一
必 不レ
生 故 。 二 堆一
上 縁 依 。 謂…
内 六 處 。 諸 心 心 所 皆 託 二 此 依 叩 離 二 倶山
肩 粮一
冖
必 不 レ 轉 故 。 三 等 無 間 縁(
δ)
依。
謂 前 滅 意 。 諸 心 心 所 皆 託 二 此 依 叩 離 二 開 導 根一
必 不 レ 起 故8
と 定 義 を 附 し て ゐ る 。 然 る に 百 法 解 ( 大 正 藏、
四 四・
四 七・
(
6 ) 下 ) に は こ の 黠 に つ き 何 等 觸 れ て ゐ な い 。 次 に 百 法 疏 ( 大 正 駁、
四 四,
五 四・
下 ) に は、
「 末 那 望 二 阿 媚晒
耶 識 二 得レ
有 三 二 縁 弔 謂 末 那 熏 = 阿 輯 耶 識一
故 得レ
有一
一
因 縁幻
末 那 縁 = 阿 頼 耶 識一
得 レ 有 二 所 縁 々叩
不 二 相 障 礙冖
故 得レ
有 二 檜 上 縁 ご と 云 つ て 、 末 那 識 が 阿 頼 耶 識 を 縁 す る 場 合 の 三 縁 は ζ れ を 誂 い て ゐ る が 、 阿 頼 耶 識 が 末 那 識 を 所 依 と す る こ と に つ い て は 詮 か な い 。 次 に ( 5」
百 法 義 記(
大 正 藏、
八 五.
一
〇 五 三.
中 ! 下 ) は、
「 而 心 心 所 皆 有 所 依 。 然 彼 所 侯 總・
有 三 種 。 :・
・
一
因 縁 依 。 謂 自 種 子 。 諸 有 爲 法 皆 托 此 依 。 離 自 因 縁 必 不 生 故 。 :・
・
二 増 上 縁 依 。 謂 内 六 處 。 諸 心 心 所 皆 托 此 依 。 離 倶 有 根 必 不 轉 故 。 : : 三 等 無 間 縁 依 。 謂 前 滅 意 。 諸 心 心 所 皆 托 此 依 。 離 開 導 根 必 不 起 故 。 」 と い つ て 、 成 唯 識 論 と 殆 ど 同 丈 で 喬 る 。 即 ち 百 法 解 及 び 百 法 疏 の 説 か ざ る 三 所 依 の 義 は、
百 法 義 記 に は 明 瞭 に 説 か れ て ゐ る の で あ る 。 本 書 は 固 よ り 成 唯 識 論 を そ の ま 」 依 用 し た も の で あ ρ、
又 百 法 義 記 も 護 法 詮 を 繼 い で ゐ る の で あ る が、
三 所 依 に 關 し て 本 書 の 引 用 し た「,
百 法 疏 」 は こ の 百 法 義 認 た る こ と 疑 を 容 れ な い 。 第 こ に 、 信 の 心 所 を 釋 し て 本 書 は 「 云 何 爲 信 。 於 實 徳 能 深 忍 樂 欲 心 淨 爲 性 。 封 治 不 信 樂 善 爲 業 。 忍 謂 勝 解 即 是 信 因 c 樂 欲 謂 欲 即 是 信 果 。 此 性 澄 清 能 淨 心 等 。 以 心 勝 故 立 心 淨 名 。 如 水 清 珠 能 清 濁 水 。 由 斯 封 治 不 信 心 愛 樂 證 修 世 出 世 善 。 三 信 差 別 。 百 法 疏 明 。 」 と 逑 ぺ て ゐ る 。 成 唯 識 論 ( 六,
一
− 二 ) に は 、 「 云 何 爲 レ 信 。 於一
闇
實・
徳・
能一
深 怨 樂 欲 心 淨 爲 レ 性 。 對 二 治 不 信[
樂レ
善 爲レ
業 。 然 信 差 別 略 有 二 三 種 鱒[
信 = 實 有叩
謂 於 二 諸 法 實 事 理 申一
深 信 忽 故 。 二 信 = 有 徳叩
謂 於 三 二 寶 眞 淨 徳 中一
深 信 樂.
故 。 三 信 二 有 能 弔 謂 於】
二 切 世 出 世 善}
深 信 二 有 レ 力 能 得 能 域一
起 こ 希望
故 。 由 レ 斯 對「
・
治 不レ
信レ
彼 心口
愛 三 樂證
「
修 世 出 世 善 刈 忽 謂 勝 解 。 此 脚 信 因 。 樂 欲 謂 欲 。 即 是 信 果 。 : : 此 性 澄 清 能 淨 二 心 等 相 以一
一
心 勝一
故 立一
一
心 淨 名 叩 如 三 水 清 唯 議 三 十 論 要 釋 に 就 い て 三 九智 山 學 報 四 〇 珠 能 清
二
濁 水 ご と あ り 、 叉 百 法 解 ( 大 正 藏、
四 四・
四 八・
中 ) に は 「 言 信 者 9 於 實 徳 能 深 忽 樂 欲 心 淨 爲 性 。 對 治 不 信 樂 善 爲 業 。 謂 於 諸 法 實 事 理 中 。 深 信 忍 故 。 於 三 賓 眞 淨 徳 中 。 深 信 樂 故 o 於一
切 世 出 世 善 深 信 有 力 能 得 能 成 起 希 望 故 。 此 三 種 信 也 。 」 と 述 べ 、 百 法 疏(
大 正 藏、
四 四・
五 六・
上)
に は 「 信 有 三 寶 四 諦 心 不 生 謗 。 名 之 爲 信。
」 と 言 ひ,
又 百 法 義 記(
大 正 藏、
八 五.
一
〇 五 六・
上 ) は 全 く 成 唯 識 論 と 同 文 で あ る 。 諸 法 の 中 、 事・
理 と 非 事・
非 理 と に 對 す る 理 解、
三 寶 に 對 す る 信 心 、一
切 の 善 事 に 樹 す る 願 望.
こ の 信 の 三 種 の 誂 明 は 百 法 解・
百 法 義 記 共 に 設 く が、
特 に 後 者 は 成 唯 識 論 と 同 文 で あ っ て 、 太・
書 の 立 場 並 に そ の 文 調 よ り 見 て も 、 所 謂 「 百 法 疏 」 と は 百 法 義 記 を 指 す こ と 明 か で あ る 。 第 三 に 、 勤 の 心 所 の 定 義 を 見 る に 、 こ の 黠・
軍 書 は 全 然 成 唯 識 論 ( 六・
五 ) に 依 據 し て ゐ る の で あ る が、
勤 の 相 に つ い て 本 書 は、
「 五 相 差 別 。 頁 法 疏 明 。 」 と 蓮 べ て ゐ る 〇 五 相 差 別 と は 成 唯 識 論 ( 六・
六 ) に よ れ ば,
「 此 相 差 別 略 有二
五 種 弔 所 謂 被 甲・
加 行・
無 下・
無 退・
無 足 。 即、
經 所レ
読 有 勢・
有 勤・
有 勇・
堅 猛・
不 捨 善 軛 。 如レ
弐 應レ
知 。 」 と 言 つ て、
善 事 を 勤 め る に、
甲 冑 を 着 け た 如 く に 威 勢 あ り 、 自 ら 心 を 策 勵 し 、 自 己 を 輕 蔑 せ す 又 怯 怖 す る こ と な く、
能 く 困 苦 を 忍 び 又 少 善 と 難 も 癈 せ す 釜 々 奮 起 し 、 然 る 後 に 勤 め る こ と 恰 も 軛 せ ら れ た 牛 が 軛 外 に 出 る こ と な く 而 も 孜 々 と し て 止 る こ と な ぎ が 如 く、
修 行 者 が 善 品 を 越 え す 而 も 止 足 す る こ と の な い こ の 五 種 の 相 を 読 く の で あ る 。 併 し 百 法 解・
百 法 疏 は 共 に こ の 點 に 關 読 し て ゐ な い。
然 る に 百 法 義 記 ( 大 正 繭 、 八 五・
一
〇 五 六・
中)
は 「 此 相 差 別 略 有 五 種 。 所 謂 被 甲・
加 行.
無 下・
無 退・
無 足 。 以 初 發 心・
長 時・
無 間・
慇 貫・
無 餘 修 差 別 故 。 」 と 言 ふ 。 こ の 中、
被 甲 等 の 五 種 は 成 唯 識 論 と 同一
で あ(
6)
る が、
初 發 心。
長 時・
無 間。
慇 重・
無 餘 は 成 唯 識 論 に 於 て は 四 解 の 中 の 第 二 解 と し て ゐ る 。 こ の 四 解 に っ い て 護 法 は 自 ら 正 義 と か 不 正 義 と か 決 擇 し て ゐ る の で は な く し て、
先 の 有 勢・
有 勤 等 の 五 種 は 經 に よ つ て 出 し た の で あ り、
こ の 四 解 ほ 「 勤 」 の 位 異 を 擧 げ た に 過 ぎ な い の で あ る 。 然 ら ば 何 故 百 法 義 記 は そ の 第 二 解 を の み を 禺 し て ゐ る の か 。 思 ふ
(
7)
に 、 他 の 三 解 は 或 は 十 地 論、
或 は 對 法 論 に 依 っ て ゐ る の に 對 し 第 二 解 は 百 法 明 門 論 の 原 本 た る 瑜 伽 論 の 菩 薩 地 及 び 決お
ロ
擇 分 に も 依 由 し て ゐ る た め で も あ ら う 。 の み な ら す そ の 著 者 曇 曠 自 身 が 多 分 に 瑜 伽 論 研 究 の 傾 向 を 有 す る た め と も 思 は れ る 。 要 す る に 、 前 二 疏 が 五 相 差 別 を 読 か 呶 に 拘 ら す 、 獨 り こ れ を 詮 く 百 法 義 記 を 本 書 が 依 用 し て 「 百 法 疏 明 」 と 述 べ て ゐ る こ と は 容 易 に 認 め ら れ る と こ ろ で あ ら う 。 第 四 に は 、 善 位 の 十【
心 所 即 ち 信・
勤・
慚・
愧・
無 貪・
無 瞋・
無 癡・
輕 安・
不 放 逸・
捨・
不 害 に 關 す る 諸 義 の 分 別 に 就 い て Ψ あ る 。 即 ち 本 書 は 「 諸 餘 門 義 百 法 疏 明 。 樂 博 閾 者 。 應 學 廣 論 c 」 と 云 つ て、
そ の 中 の 四 門 の み を 擧 げ て 他 は 「 百 怯 疏 」 に 譲 つ て ゐ る の で あ る o 先 づ 、 成 唯 識 論(
六.
八 ) に よ れ ば、
「 欣・
厭 螺 善 心 所 法 o 雖 三 義 有 レ 別 論 二 種 種 名一
而 髄 無レ
異 。 故 不 二 別 立 ご ( 義 聶 駈 餘 分 別 ) と い つ て、
十「
の 善 心 所 の 他 に 幾 多 の 善 に 麗 す る 心 所 は 種 種 に 考 へ ら れ 得 る が、
そ の 實 質 に 於 て は こ の 十一
を 出 で な い と し て ゐ る 。 百 法 義 記(
大 正 瀬、
八 五 二 〇 五 六・
下 ) は 「 若 爾 欣 厭 不 慢 不 疑 不 摘 誑 等 應 非 善 法 。 答 。 雖 皆 善 收 而 無 別 體 。 」 と い ひ 、 本 書 は 成 唯 識 論 と 同 文 で あ る 。 叉 百 法 解・
百 法 疏 は こ の 點 何 等 關 説 し て ゐ な い 。 衣 に 成 唯 識 論 ( 六・
+ ) に よ れ ば 、 「 何 縁 諸 染 所 レ 飜 善 中 。 有 別 建 立 。 有 不 レ 爾 者 。 相・
用 別 者 便 別 立レ
之 。 餘 善 不レ
然 故 不 レ 應レ
責 。 」〔
問 答 癈 立 分 別 ) と い つ て 、 二 十 六 の 煩 惱・
隨 煩 惱 中、
そ の 所 對 治 法 を 或 は 善 に 攝 し(
貪・
瞋・
癡 懈 怠・
放 逸 等 の 所 飜 た る 無 貪・
無 瞋。
無 癡・
勤・
不 放 逸 等 ) 、 或 は 善 に 攝 し な い ( 失 念。
散 亂・
不 正 知 の 所 飜 た る 念・
定.
慧 は 別 境 に 牧 め ら れ る ) の は 能 治 と 所 治 と が そ の 相 用 に 於 て 判 然 對 立 し て ゐ る も の の み を 善 に 攝 し 、 失 念・
散 亂 等 の 如 く 癡 の 分 位 と 別 境 の 分 位 有 る も の は そ の 所 飜 を 別 境 の 善 分 に 牧 め る こ と を 読 く の で あ る 。 百 法 義 記(
大 正 瓶、
八 五・
】
〇 五 六,
下 ) に は 「 相 用 別 者 便 別 立 之 。 餘 善 不 然 。 不 應 爲 例 。 」 と 云 ひ、
本 書 は 「 何 縁 諸 染 所 飜 善 中 。 有 別 飜 對 。 有 不 爾 者 。 相 用 別 者 。 便 別 立 之 。 餘 善 不 然 。 不 應 爲 例 。 」 と 言 ふ 。 然 る に 百 法 解・
百 法 疏 は 共 に 關 論 し な い 。 特 に 成 唯 識 論 唯 識 三 十 論 要 糧 に 就 い て 四一
智 虫 學 報
四 二 が 「 不 應 責 」 と 言 ふ に 封 し 、 百 法 義 記 並 に 本 書 が 「 不 應 爲 例 」 の 語 を 用 ひ て ゐ る の は 明 か に
.
本 書 が 心 所 に 關 し て は 、 直 接 に は 、 百 法 義 記 を 參 照 し て ゐ る 證 左 と 云 ふ こ と が で き る で あ ら う 。 次 に 成 唯 識 論(
六.
+ ) に よ れ ば,
「 染.
淨 相 飜 。 淨 寧 少 レ 染 。 淨 勝 染 劣 。 少 敵 レ 多 故 。 又 解 。 理 通 説二
多 同 體 噌 迷 情 事 局 随 F 相 分レ
多 。 故 於 = 染・
淨一
不 レ 應 二 齊 責 ご ( 徴 責 多 少 分 別 ) と い つ て 、 善 法 の 十一
に 對 し そ の 所 治 た る 不 善 法 の 二 十 六 の 多 き は 如 何、
の 問 題 を 擧 げ て ゐ る 。 こ の 點 百 法 義 記 ( 大 正 藏、
八 五・
一
〇 五 七・
上 ) 及 び 本 書 は 全 く 同 じ 論 明 で あ る 。 然 る に 百 法 解・
百 法 疏 共 に 關 詮 す る と こ ろ が な い 。 次 に 成 唯 識 論(
六・
+ ) に よ れ ば、
「 此゜
十一
法 。 三 是 假 有 。 謂 不 放 逸・
捨・
及 不 害 。 義 如二
前 読叩
餘 八 實 有 。 相.
用 別 故 。 」 〔 假 賃 分 題)
と 言 ふ 。 こ の 中、
不 放 逸 は 勤 と 無 貪・
無 瞋・
無 癡 の 四 を 體 と し て 善 法 を 堆 修 す る も の で あ る か ら 體 と し て 有 る も の で は な く、
假 設 せ ら れ た も の で あ り、
捨 は 同 じ く 別 體 あ る も の で は な く こ の 四 者 を 髑 と し て、
心 の 李 等 性.
正 渣 性・
無 功 用 性 に 住 す る・
も の で あ る か ら 假 設 せ ら れ た も の で あ り、
叉 不 害 は 無 瞋 の一
分 性 で あ つ て 、 矢 張 り そ の 別 體 あ る も の で は な く 假 設 せ ら れ た も の で あ る 。 此 の 如 く 、 こ の 三 心 所 は 假 有 で あ る 。 併 し 他 の 八 心 所 は 夫 々 相 爵 91 冨 と 用 胃 程 髯 貯 霹 と を 具 へ て ゐ る 。 ( 例 へ ば、
信 に は 正 解・
信 心・
願 望 の 相 と 不 信 を 封 治 す る 用 と が あ り、
勤 に は 斷 悪 修 善 に 樹 す る 奮 起 の 相 と 怠 惰 を 礬 治 す る 用 と が あ る 如 き ) か ら 自 體 あ る も の と せ ら れ る の で あ る 。 こ れ に つ い て、
百 法 解 は 關 読 せ す、
百 法 疏 は そ の 「 假 實 分 別 」 の 條 に 於 て、
「 善 中 八 。 除 不 放 逸 捨 不 害 。 當 知 不 放 逸 捨 是 無 貪 無 瞋 無 癡 精 進 四 法 上 假 O 不 害 郎畔
是 無 脂 腿 上 假 故 O 」 ( 大 正 藏、
四 四・
五 七・
上 ) と い ひ 、 又 「 蓋ロ
十[
中一
二 是 假 有 。 謂 捨 不 放 漁即
不 害 。 餘 是愉
買 有 。 」 ( 同・
下 ) と 述 べ て ゐ る 。 然 る に 百 法 義 記 並 に 本 書 は こ の 假 實 分 別 に 關 し て は 何 等 觸 れ て ゐ な い 。 次 に 成 唯 識 論 ( 六・
+ 二 ) に よ れ ば 、 「 信 等 十一
法 中 。 十 遍二
善 心 叩 輕 安 不 レ 遍 。 要 在 二 定 位一
方 有 = 輕 安 叩 調二
暢 身 心「
餘 位 無 故 。 」(
倶 起 分 別 、 こ Σ で は 護 法 説 の み を 學 げ る ) と 。 即 ち 護 法 に よ れ ば、
輕 安 は 定 中 の み の 心 所 で あ ウ、
そ の 他 は 夫 々 恒 に 善 心 と 倶 起す る と 云 ふ の で あ る 。 こ れ に 關 し て は 、 百 法 解
・
百 法 疏・
百 法 義 記 並 に 本 書 何 れ も そ の 読 明 を 鉄 い て ゐ る 。 衣 に 成 唯 識 論 ( 六・
+ 二 ) に よ れ ば.
「 読 二 第 七・
八 識 隨 レ 位 有・
無 崎 第 六 識 中 。 定 位 皆 具 。 若 非レ
定 位 唯 闕 二 輕 安 崎・
:・
有 義 。 五 識1
亦 有 二 輕 安 司 定 所 レ 引 善 者 亦 有 二 調 暢一
故 。 成 所 作 智 倶 必 有 二 輕 安一
故 。 」(
八 識 分 別 ) と 言 ふ 〇 三 疏 は こ れ を 篏 き 、 本 書 の み 「 第 七 八 識 隨 位 有 無 。 若 前(
第 宇 正 し ) 六 識 定 位 皆 有 。 若 非 定 位 唯 闕 輕 安 。 由 其 五 識 亦 有 定 故 。 定 所 等 引 者 亦 有 調 暢(
9)
故 。 成 所 作 智 倶 必 有 輕 安 故 。 」 と 述 べ て ゐ る 。 即 ち 第 八 識 は 有 漏 位 に 於 て は 異 熟 性 で あ る か ら 唯 だ 無 覆 無 記 性 で あ る(
−o)
が 、 無 漏 位 に 於 て は 唯 だ 善 性 で あ る か ら 善 の 十「
心 所 は 皆 こ れ と 相 應 す る の で あ る o 第 七 識 は 未 轉 依 位 に 於 て は 唯 だ 有 覆 無 記 性 に 牧 め ら れ 、 巳 轉 依 位 に 於 て は 唯 だ 善 性 に 收 め ら れ る か ら 善 位 の 十一
心 所 は こ れ と 相 應 す る 。 前 六 識 に つ い て は こ の 文 意 で 明 か で あ る 。 本 書 が 成 唯 識 論 に 依 據 し て 「 八 識 分 別 」 を 出 し て ゐ る の は、
「 諸 餘 門 義 百 法 疏 明 。 」 の 語 か ら 推 察 す る に、
恐 く 百 法 義 記 の 不 備 を 補・
つ た も の で あ ら う 。 次 に 成 唯 識 論(
六.
+ 三 ) に よ れ ば、
「 此 善 十一
何 受 相 應 。 十 五 相 應 。一
除 二 憂・
苦 4 有 二 逼 遉 受一
無 二 調 鯣冖
故 。 」 ( 五 受 倶 分 別 〉 と 言 ふ 。 輕 安 は 樂・
喜・
捨 の 三 受 と 相 應 し、
他 の 十 は 苦・
樂・
憂・
喜・
捨 の 五 受 と 相 應 す る 意 で あ る 。 百 法 義 記 ( 大 正 蔵、
八 五・
一
〇 五 七,
上 ) に は 「 十 與゜
五 受 皆 得 相 應 。一
除 憂 苦 。 所 謂 輕 安 。 有 逼 逍 受 無 調 暢 故 o 」 と 云 ぴ 、 爾 文 は 同 意 で あ る 。 然 る に 百 法 解・
百 法 疏 は 關 読 せ す 、 本 書 も 亦 缺 い て ゐ る 。 次 に 成 唯 識 論(
六・
十 三 ) に ょ れ ば、
「 此 與 二 別 境一
皆 得 二 相 應 噌 信 等・
欲 等 不 二 相 違一
故 。 」(
溺 境 相 應 分 別 ) と 。 百 法 義 記 ( 大 正 藏、
八 五・
一
Q 五 七.
上)
に は 同 文 を 出 し 、 百 法 解・
百 法 疏 及 び 本 書 は こ れ を 読 か な い 。 こ の 分 別 は 善 の 心 所 が 別 境 の 心 所 と 如 何 な る 關 係 に あ る か を 読 い た も の で あ る 。 衣 に 成 唯 識 論 ( 六・
十 三 ) に よ れ ば、
「 十一
唯 善 」(
三 性 分 別 ) と 言 ふ 。 百 法 解 ( 大 正 藏、
四 四・
四 八.
中 ) に は 、 「 勤 即 精 進 也 。 但 勤 通 二 三 性 → 進 唯 善 性 攝 也 」 と 云 つ て 、 唯 だ 勤 の み の 三 性 分 別 を 出 し て ゐ る に 過 ぎ な い が 、 百 法 疏 ( 大 正 藏、
四 四.
五 八.
上 ) に は 「 若 善 十一
唯 是 善 性 」 と 、 叉 「 善 十一
唯 臓 三 十 諭 要 釋 に 就 い て 四 三智 山 學 報 四 四 法
・
:・
但 爲 非 通 三 性 」(
同.
下 ) 等 と 云 つ て ゐ る 。 ( 此 處 ま で 執 筆 し た 時、
シ ン ガ ポ ー ル の 敵 軍 我 に 無 條 件 降 伏 す と の昌
ユ ー ス を 聞 く o 感 激 の 惰 抑 ふ る 能 は ず o 昭 和 十 七 年 二 月 十 五 目 午 後 + 時 孚 。 ) 百 法 義 記 並 に 本 書 は こ の 點 何 等 觸 れ て ゐ な い o 蓋 し 善 の 心 所 が 三 性 中 の 善 性 に 攝 せ ら れ る こ と は 自 明 で あ ら う 。 次 に 成 唯 識 論 ( 六・
十 三 ) に よ れ ば、
「 輕 安 非レ
欲 。 餘 通 三 二 界 殉 」 ( 三 界 分 別)
と 。 百 法 解 は 關 読 せ す、
百 法 疏 ( 大 正 麟、
四 四.
五 八.
上 ) に は コ一
十一
通 四 界 。 謂 遍 行 五 。 別 境 五 。 善 十一
。 L と 云 ひ、
輕 安 を も 欲 界 に 容 れ て ゐ る 。 然 る に 百 法 義 記 ( 大 正 藏、
八 五・
一
〇 五 七・
上)
は 成 唯 識 論 と 同 文 で あ り、
本 書 は こ れ を 飲 く 。 家 に 成 唯 識 論(
六・
+ 三 ) に よ れ ば、
「 皆 學 等 三 」 ( 三 學 分 別 ) と 。 絡 に 叉 「 非 二 見 所 斷 黠 瑜 伽 論…
読 二 信岸
等 六 種冖
9 唯 修 所 斷 。 非 所 斷一
故 o 」 ( 三 断 分 別 ) と o 百 法 義 記 ( 大 正 蔵、
八 五 ∴ 〇 五 七・
上 ) に は こ れ と 同 文 を 見 る の で あ り、
本 書 は こ の 二 門 を 缺 く 。 以 上 放 唯 識 論 の 所 謂 十 二 門 分 別 に 基 き.
百 法 論 の 諸 註 釋 と 比 較 し つ 」 本 書 を 眺 め て 來 た が、
こ れ を 圖 示 す れ ば、
( 成 唯 識 論)
(
百 法 解 ) ( 百 法 疏 )(
百 法 義 記 )(
本 書 ) 123456 八 倶 假 後 問 義 識 起 實 責 答 攝 分 分 分 多 癡 所 別 別 別 少 立 餘 門 門 門 門 門 門イ
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/ / / / / / と な る Q 詳 論 す る 遑 を 有 し な い が、
思 ふ に 百 法 解 は 寧 ろ 百 法 論 そ の も の 』 釋 で あ つ て 餘 論 に 亘 ら す , 百 法 疏 は 往 々 護 法 読 を 用 び す、
安 慧 の 意 に 通 す る 節 が 見 受 け ら れ、
百 法 義 記 は 最 も 護 法 に 傾 到 し て ゐ る 迹 を 示 し て ゐ る 。 こ の 三 疏 の 中 、 「 今 取 正 義 而 釋 頌 文 」 と 云 ふ 本 書 が 參 照 し た も の は 百 法 義 記 で あ る こ と は 既 に「
丸 の 個 所 に 於 て 指 摘 し た 通 り で あ る 。 第 五 に は、
煩 惱 の 心 所、
貪・
瞋・
癡・
慢・
疑・
悪 見 に 關 す る 諸 義 を 分 別 す る の に、
成 唯 識 論 は 十 二 門 を 以 て し て ゐ る の に 對 し、
本 書 は そ の 中 の 四 門 の み を 出 し、
他 の 義 に つ い て は.
「 此 十 復 依 性・
繁 地 等 諸 門 分 別 。 如 百 法 疏 巳 略 辨 説。
此 無 繁 擧 。 」 と 云 つ て ゐ る 。 而 て 上 來 本 書 が 百 法 義 記 を 參 照 し た の み な ら す、
そ の 用 句 そ の ま 」 を 依 用 し て ゐ る こ と を 指 摘 し た の で あ る が 、 今 や こ の 「 如 百 法 疏 已 略 辨 読 」 の一
語 こ そ 本 書 の 著 者 が 百 法 義 記 の 著 者 曇 曠 と 同「
入 で あ る ζ と の 有 力 な 證 左 と し て 注 冒 す べ き 容 あ る 。 さ て 、 成 唯 識 論 よ り 見 れ ば、
十 二 門 分 別 に 關 し て 百 法 義 記 と 本 書 と は 具 缺 を 異 に し て ゐ る の で あ る 。 即 ち 成 唯 識 論 ( 六・
十 七 ) に よ れ ば 、 「 六 通 = 倶 生 及 分 別 起 4 任 邏・
思 察 倶 得レ
生 故 。 疑。
後 三 見 唯 分 別 起 。 要 由二
悪 友・
或 邪 敏 力・
自 唯 識 三 十 諭 要 釋 に 就 い て 四 五智 山 學 報 四 六 審 思 察
一
方 得レ
生 故 。 L(
分 別 倶 生 門 ) と 。 百 法 解・
百 法 疏 は こ れ を 缺 き 、 百 法 義 記 ( 大 正 藏、
八 五.
一
G 五 七・
下)
は 同 文 を 串 し 、 本 書 は 缺 い て ゐ る 。 次 に 自 類 相 應 門 に 於 て は、
成 唯 識 論 ( 六.
+ 七ー
十 九 ) に 於 て 、 貪 は 瞋・
疑 と は 必 す 倶 起 せ す.
慢 と 五 惡 見 と は 相 應 す る こ と も し な い こ と も あ る 。 瞋 は 貪・
慢・
疑 と は 相 應 若 く は 不 相 應、
見 取・
戒 禁 取 と は 必 す 相 應 せ す 、 身 見・
邊 見・
邪 見 と は 或 は 相 應 し 或 は 相 應 し な い 。 癡 は 他 の 九 煩 惱 と は 必 す 相 應 し、
慢 は 貪・
疑 と は 相 應 若 く は 不 相 應 、 五 見 と は 必 す 絹 應 す る ( 但 し 邊 見 中 の 斷 見 と 及 び 身 見・
邪 見 の 苦 を 縁 す る一
分 と は 倶 起 せ す ) 。 疑 は 貪.
瞋・
慢 と 湘 應 若 く は 不 相 應、
五 見 と は 必 す 不 相 應 。 五 見 は 貪.
瞋 と は 相 應.
不 相 應 、 慢 と は 相 應、
疑 と は 不 相 應 で あ る 。 而 て 癡 は 必 す 他 の 九 煩 惱 と 倶 起 す る 。 こ の 點 百 法 義 記(
大 正 藏、
八 五。
一
〇 五 七.
申)
以 外 は 何 れ も 關 読 し な い 。 次 に 成 唯 識 論 ( 六・
+ 九 ) に は , 「 藏 識 全 無 Q 末 那 有 レ 四 〇 意 識 具 レ 十 。 五 識 唯 三 。 貪・
瞋・
癡 Q 」(
識 相 應 門)
と 。 本 書 も 亦 全 同 の 文 を 出 し て ゐ る が 、 三 疏 共 に こ れ を 缺 い て ゐ る 。 次 の 五 受 相 應 門 は 成 唯 識 論 ( 六.
十 九 ) に よ れ ば 、 貪・
瞋・
癡・
慢 は 五 受 と 相 應 し 、 疑 と 三 見 ( 見 取・
戒 取・
邪 見 ) と は 苦 受 を 除 く 他 の 四 受 と 、 身 見 及 び 邊 見 は 喜・
樂・
捨 の 三 受 と 相 應 す る と皿
説 く o こ れ は 本 書 並 に 三 疏 共 に 流伸
ぺ な い c 弐 の 別 境 相 應 門 は 成 唯冖
識 払 醐 ( 六.
二 十)
に よ れ ば、
含 訊・
旧
暝・
癡・
偶 区 は 別 境 の 五 心 所 と 相 應 し、
疑 と 五 見 と は 勝 解 を 除 く 四 心 所 の 別 境 と 相 應 す る と 云 ふ 。 こ の 點 本 書 及 び 三 疏 は 觸 れ て ゐ な い 。 次 に 成 唯 識 論 ( 六・
二 +)
に よ れ ば、
「 瞋 唯 不 善 。 損一
盲
他一
故 。 餘 九 通 レ ニ 。 上 二 界 者 。 唯 無 記 攝 。 定 所 レ 伏 故 。 若 欲 界 繋 分 別 起 者 。 唯 不 善 攝 。 發一
一
惡 行揃
故 。 若 是 倶 生 。 發二
惡 業一
者 亦 不 善 攝 。 損 二 自 他一
故 。 餘 無 記 攝 。 細 不 レ 障 レ 善 、 非 三 極 損 二 惱 自 他 處一
故 。 」 ( 三 性 分 別 門)
と 。 百 法 義 記(
大 正 藏、
八 五・
一
〇 五 七・
下 ) は こ れ と 同 意 の 文 で あ る の に 謝 し 、 百 法 解(
大 正 藏、
四 四・
五 八・
下、
五 九。
上)
に は 「 煩 惱…
六 法 錐 非 通 三 性・
:・
」 と 云 ふ の み で、
そ の】
汝 に つ い て は 言 及 し て ゐ な い 。 本 書 も 關 読 す る と こ ろ が な い 。 衣 に 咸 唯 識 論 ( 六・
二 +一
)
に よ れ ば、
「 瞋 唯 在レ
欲 。 餘 通闇
一
三 界弔
」 ( 界 繋 門)
と 云 ひ、
百 法義 記 ( 大 正 藏
、
八 五・
一
〇 五 七・
下 ) は 「 瞋 唯 在 欲 。 是 不 善 性 損 自 他 故 。 餘 通 三 界 。 通 二 性 故 。 」 と 、 全 く 同 意 で あ る こ と を厂
知 る の で あ る 。 又 百 法 疏 ( 大 正 藏 、 四 四.
五 八.
下 ) は 「 煩 惱宀
ハ 法 ;・
・
但 爲 不 遍 九 地 。 」 と 云 つ て ゐ る 。 衣 に 墨 等 分 別 門 に つ い て 成 唯 識 論(
六。
二 十 二 ) は 「 非 二 學・
無 學 4 彼 唯 善 故 。 」 と 云 ふ も 、 他 は 總 て こ れ に 觸 れ て ゐ な い 。 次 に 三 斷 分 別 門凵
に つ い て、
成 唯皿
識 論 ( 六・
二 十 二 ) は 「 分 別 起 者 。 唯 見 所 斷…
o 鏖嘩
易 協 斷 故 o 若 倶 生 者 o 唯 修μ
所 斷剛
Q 細 難 レ 斷…
故 o 」 と い ひ 、 百 法 義 認(
大 正 藏、
八 五・
一
〇 五 七・
下 ) は こ れ に 依 據 し て ゐ る 。 本 書 及 び 解・
疏 共 に 關 説 し な い 。 家 に 成 唯 識 論(
六 ・ 二 + 四 ) に は 、 「 雖 三 諸 煩 惱 皆 有 二 相 分 叩 而 所 杖 質 或 有 或 無 。 名 下 縁 二 有 事・
無 事煩 惱 坦 」
(
縁 有 事 無 事 門 ) と 。 本 書 は 亦 同 丈 を 擧 げ て ゐ る が 三 疏 は こ れ に 觸 れ な い 。 訳 に 成 唯 識 論 ( 六・
二 + 四)
に は、
「 彼 親 所 縁 雖 二 皆 有 漏「
而 所 杖 質 亦 通 二 無 漏 鴨 名 下 縁 ; 有 漏・
無 漏一
煩 惱 加 」 ( 有 漏 縁・
無 漏 縁 分 別 門 ) と o 本 書 又 こ れ に 依 る が,
し か し 三 疏 は こ れ を 読 か な い o 終 に 、 成 唯 識 論(
六・
二 + 四 ) に、
「 縁 二 自 他一
者 相 分 似ノ
質 。 名 レ 縁 二 分 別 所 起 事 境 殉 縁」
一
滅・
道 諦・
及 他 地}
者 。 相 分 與レ
質 不 = 相 似一
故 。 名レ
縁 二 分 別 名 境 ご〔
豫 事 境 線 名 境 分 別 門)
と 。 本 書 叉 こ れ に 依 り、
三 疏 は 何 等 觸 れ る と こ ろ が な い 。 上 述 の 煩 惱 に 關 す る 諸 門 分 別 を 圖 表 に よ つ て冖
括 し て 見 よ う Q ( 成 唯 識 譲)
( 百 法 疏 ) ( 百 法 嚢 記)
(
本 書 ) −・
●
噛
巳
゜
・
・
2345 分 別 倶 生 門・
:・
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・
/・
: ○ ; : :・
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/ 自 類 相 應 門 : :・
: : :・
/・
・
: : : : ○ : : : : : / 識 相 應 門 : : = : : : /・
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:・
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/・
:・
: : : 〇 五 受 相 應 門 : :・
: :・
: / :・
: : :°
/°
: :凾
: : / 別 境 相 應 門・
: 二 : : :・
/・
: : :・
: / ;・
:・
: : / 唯 識 三 十 論 要 釋 に 就 い て 四 七678 12 11 109 智 幽 學 報 三 性 分 別 門 :
・
: : : 界 繋 門 : : : ; : 學 等 分 別 門 :・
: :・
: 三 斷 分 別 門・
: : :・
: 有 事 無 事 縁 門 :・
・
: : 有 漏 縁 無 漏 縁 門・
:・
: 縁 事 境 縁 名 境 分 別 門 : :・
○ : : : :・
・
: ○ :・
ー :…
○ : : / : ; : : : /・
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: : ○・
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・
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・
: / : :・
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: /・
:・
: : : /・
○ :・
: :・
: / 四 八 こ れ に よ つ て も 、 本 書冖
が 「 依 性邯
禁 地 等 諸 門 分 別 。 指 す こ と は 明 か で あ る Q 而 も 本 書 は そ の 缺 分 中 の 四 門 ま で も 補 説 し て ゐ る の で あ る 。 第 六 に は、
本 書 は 隨 煩 惱 の 無 慚・
無 愧 の 解 釋 を 施 し た 後、
爾 者 の 共 通 點 と 差 別 黠 と に つ い て.
「 通 別 等 相 。 百 法 疏 明 。 」 と 言 ふ 。 百 法 解(
大 正 藏、
四 四,
四 九・
下 ) に は 兩 者 の 定 義 の み 論 き 、 通 別 = 相 を 關 読 し な い 。 百 法 疏 は 爾 心 所 そ の も の の 註 釋 す ら 設 け て ゐ な い 。 成 唯 識 論 ( 六・
二 十 八)
に は,
「 不 レ 恥 二 過 悪一
是 二 通 相 。 :・
・
不 善 心 時 隨 縁 二 何 境 → 皆 有 」 輜p
一
拒 善一
及 崇 二 重 惡一
義 凶 故 此 二 法 倶 遍 二 惡 心一
所 縁 不レ
異 無 二 別 起 失 L と,
百 法 義 記(
大 正 藏、
八 五.
一
〇 五 八.
中 ) に は,
「 不 恥 過 惡 是 二 通 相。
以 無 慚 愧 皆 不 恥 故 。 拒 善 崇 惡 是 二 別 相 9 依 無 慚 愧 各 別 起 故 。 不 善 心 時 隨 縁 何 境 皆 有 輕 拒 善 及 崇 重 惡 義、
」 と 述 べ て ゐ る 。 即 ち 過 悪 に 對 し て 恥 ぢ ざ る 點 が 兩 者 の 通 相 で あ り、
そ の 別 相 は、
自 己 と 教 法 ( 教 法 は 自 己 を 釜 す る 意 味 で 自 己 に 攝 め ら れ る ) と に 顧 み て そ の 過 惡 を 恥 ち な い の が 無 慚 、 世 間 と 聖 教 と に 顧 み つ 」 菊 敢 て 過 惡 を 犯 し て 恥 ち な い の が 無 愧 で あ る と の 意 で あ る 。 Z れ に よ つ て も 本 書 の 指 す 「 百 法 疏 」 と は 百 法 義 記 で あ る と 斷 言 す る こ と を 得 よ う 。 :・
:・
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:・
: : / :・
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: ○・
: :・
: ○ : :・
:・
○ 如 百 法 疏 巳 略 辨 説 pL と 云 へ る は 、 正 に 百 法 義 記 の 毘 す 五 門 の 分 別 を第 七 に は 、 同 じ く 隨 煩 惱 の 掉 擧 と 散 亂 と の 區 別 に っ い て 、 本 書 は 「 掉 擧 易 解 。 散 亂 易 縁 。 差 別 之 義 9 如 百 法 疏 。 」 と 云 ふ 。 二 者 共 に 心 の 甼 静 で な い 駄 態 を い ふ の で あ る が 、 掉 擧 は 止
、
雪最
託 影・
心境 性 ⇔ 饗 夢 旨 飾 臀 鋒 駒 の 障 と な る も の で あ る か ら 、
一
境 に 於 て 心 に 多 解 を 生 す る と と で あ り 、 散 亂 は 定 の 所 縁 罐哺
彰 勧 色 藁 部 智 三〕
弓 騨 か ら 外 に 心 の 動 搖 す る こ と で 、 心 中 に 多 境 を 浮 べ る こ と で あ る 。 こ れ に つ い て 成 唯 識 論(
六.
三 + 三)
に は,
「 掉 擧・
散 亂 二 用 何 別 。 彼 令レ
易 レ 解 。 此 令レ
易 レ 縁 。 雖 三 刹 那 解 縁 無 7 易 。 而 於 二 相 繽一
有 二 易 義「
故 。 染 汚 心 時 由 = 掉 擧 力 叩 常 應一
一
念 念 易 レ 解 易 ロ 縁。
或 由 二 念 等 力一
所 二 制 伏 叩 如 レ 繋一
一
猥 猴一
有二
暫 時 住 つ 」 と 云 ひ 、 百 法 義 記 ( 大 正 藏、
八 五・
一
〇 五 八・
下)
は 同 意 の 文 を 出 し て、
二 者 は一
刹 那「
に は 解・
縁 を 易 へ る 義 は な く、
相 縛渦
に n 於 て は冖
易 へ る並
義 が あ る 。 又 染 汚 心 の 時 に は 有 つ て 、 念。
定 の 如 く 心 が 寂 靜 性 を 得 た 時 に は 無 い と 読 く 。 百 法 解 ( 大 正 藏、
四 四.
五 〇.
上 ) は 「 散 亂 念 心 易 縁 。 捕 擧 令 心 易 解 。 是 所 別 相。
」 と 云 ひ 、 百 法 疏 は 關 読 し な い 。 帥.
ち 本 書 の 「 通 別 等 相 。 百 法 疏 明 。 」 と 云 へ る は 百 法 義 記 を 指 す こ と 明 か で あ ら う 。 第 八 に は 、 二 十 隨 煩 惱 相 互 間 の 關 係 帥 ち 諸 門 分 別 を 詭 く に、
本 書 は 成 唯 識 論 の 所 謂 「 諸 識 分 別 」 の み を 述 べ る に 止 め て 、 「 諸 門 分 別 o 百 法 疏 明 。 更 有 餘 義 。 非 要 不 述 。 」 と 言 つ て ゐ る g 以 下 諸 門 分 別 の・
一
汝 を 成 唯 識 論 に 依 つ て 概 觀 し よ う 。 先 づ 假 實 分 別 門 ( 六・
三 十 四 ) に つ い て 、 こ れ を 護 法 読 に よ つ て 圓 示 す れ ば 、灘
爨
鸚
驪
籌
艫
讐
と な る 。 百 法 義 記 ( 大 正 藏、
八 五.
}
〇 五 九.
上 ) も 同 意 で あ り 、 又 百 法 疏 ( 大 正 蔽、
四 四・
五 七・
下)
は 「 西 國 諸 徳 並 衰 。 隨 唯 識 三 十 論 要 釋 に 就甲
い て 四 九智 山 學 報 五 〇 燈 惱 中 七 是 實 有 。 謂 無 慚
…
無 篇 据 僭 沈冖
掉 擧 不 信 懈 怠 心 亂 」 と,
即 ち 何一
れ も 符 節「
を一
に し て ゐ る 。 衣 に 倶 生 分 別 門 に う い て . 成 唯 識 論 ( 六.
三 + 四 ) の み コ一
十 皆 通 二 倶 生・
分 別 司 隨 三一
煩 惱一
起 故 。 」 と 索 ふ 。 こ れ は 自 明 の 理 で あ ら う 。 三 疏 皆 こ れ を 缺 く 。 次 に 自 相 應 門 に つ い て、
成 唯 識 論 ( 六.
三 + 四)
の 意 は、
十 小 隨 煩 惱 は 必 す 倶 起 せ す 、 二 中 鼈 煩 惱 と 八 大 隨 煩 惱 と は 必 す 倶 起 す る と 云 ひ 、 百 法 義 記(
大 正 戡 、 八 五.
一
〇 五 九.
上 ) 慈 こ れ に 依 る 。 他 の 二 疏 は 關 論 し な い 。 衣 に 諸 識 倶 門 に つ い て、
本 書 が 「 此 唯 染 故 非 第 八 倶 。 第 七 識 中 唯 有 大 八 。 第 穴 意 識 容 有一
切 。 小 十 驫 猛 。 五 識 中 無 。 中 大 相 通 。 五 識 容 有 。 」 と 云 ふ は 全 く 成 唯 識 論(
六・
三 十 五 ) に 依 る も の で あ る 。 百 法 義 記 並 に 他 の 二 疏 の 關 読 し な い と こ ろ で あ る 。 帥 ち 第 八 識 に は 皆 無 、 第 七 識 と は 大 隨 煩 惱 の 八 は そ の 癡 の 分 位 の み 倶 起 し 、 第 六 識 と は一
切 が 倶 起 し、
五 識 に は 、 意 識 獨 自 の 作 用 た る 小 隨 煩 惱 の 十 は 無 く、
無 慚・
無 愧 乃 至 失 念・
不 正 知 等 の 中。
大 の 隨 煩 惱 は 五 識 を も 所 依 と し て 起 る も の で あ る か ら 五 識 と 倶 起 す る と 云 ふ の で あ る 。 攻 に 受 倶 門 に つ い て 、 中 及 び 大 の 隨 煩 惱 が 五 受 と 相 應 す る こ と は 成 丿 喉 識 論 ( 六・
三 + 五)
並 に 百 法 義 記 ( 穴 正 談、
八 五・
一
〇 五 九・
上 ) は 共 に 「 中・
大 五 受 相 應 。 」 と 云 ふ か ら 問 題 は な い 。 併 し 小 の 隨 煩 惱 に つ い て は、
成 唯 識 論(
六・
三 + 五 ) に、
「 有 義、
小 十 除 レ 三 忿 等 唯 喜・
憂・
捨 三 受 相 應 。 譖・
読・
僑 三 四 倶 。 除 レ 苦 。 有 義 。 忿 等 四 倶。
除レ
樂 。 謚・
誑・
僑 三 五 受 倶 起 。 意 有 二 苦 受前 己 読 故 。 此 受 倶 如 二 煩 惱 読 → 實 義 如 レ 是 α 隨 ; 驫 相
一
読 。 忿・
恨・
惱・
嫉・
害 Q 憂・
捨 倶 。 覆・
慳 喜・
捨 。 餘 三 増 レ 樂 。 中・
大 隨 レ 驫 亦 如 二 實 義 ご と、
三 読 を 出 し て(
11)
ゐ る が、
護 法 自 ら は こ れ を 決 擇 し て ゐ な い 。 こ れ に 對 し て 、 百 法 義 記 ( 大 正 藏、
八 五・
一
〇 五 九.
上)
に は 「 小 十 不 定 忿 等 五 法 四 倶 除 樂 。 譖 等 五 法 容 五 受 倶 。 」 と 云 ひ 、 成 唯 識 論 の 異 読 に 更 に一
読 を 加 へ た も の と 見 ら れ る 。 他 の 二 疏 は 關 読 す る と と ろ が な い 。 次 に 別 境 相 應 門 に つ い て、
成 唯 識 論(
六・
三 + 五)
は 「 與 二 別 境 五一
皆 容 = 倶 起 叩 不 二 相 違一
故 。 」 と、
百 法 義 記(
大 正 蔵、
八 五・
一
〇 五 九・
上 ) に は 「 與 別 境 五 皆 容 倶 起 Q 行 相 相 望 不 相 違 故 。 」 と 、 全 く 同 意 で あ る 。 衣 に 程 本 相 應門 は 根 本 煩 惱 と の 倶 起
・
不 倶 起 の 關 係 を 読 い た も の で あ る が、
成 唯 識 論(
六・
三 十 六)
に よ れ ば、
中 と 大 と は 根 本 煩 惱 と 倶 起 す る が 、 小 は 倶 不 倶一
定 し な い 。 こ れ を 圖 示 に よ つ て 簡 約 す れ ば 、 ( 根 本 熕 惱)
( 小 髓 煩 惱 )貪
瞋癡
慢
疑 見 唯 識 三 十 論 要 釋 に 就 い て 嫉 、 、 / 堅 − 1 ー ー ! 、 − ー レ、
− 1 − − 璽 ー イ 、 ’、
’ 、 ’ ヘノ
誑 ” 8 祿 ーノ
’ / ゴ ご 譌
未
−…
…
レ
”影
、
害
\惱
覆 恨 忿 、r
、、
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” 、 、 SN’
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牧 丶 、、
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1 、 、 L 1 、 覧 、 曁 、 L 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、・
、 ’ ・こ
、
、
、
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i
毒
瞋 の 分 位 故、
瞋 と 倶 と 云 は ず、
曾n
と は 行 相 異 な る帖
臥 倶 な ら ず、
負 の 分 位 敬 こ 劇 と 倶 と 云 は ず、
瞑 と は 行 相 異 な る 故 倶 な ら ず、
行 相 相 違 せ ざ る 故 こ の 三 と 倶、
貪 癡 の 分 位 敬 瞋 と 不 倶 ( 但 し 實 義 に よ れ ば 倶 ) 負 の 分 位 故 食 と ま は ず、
僑 ー ー ー ー ー 鷲 ー 置 暫 ー 尹 謄 ー 1 ー 慢 と は 解 が 別、
瞋 と は 行 相 異 な る 敬 不 倶、
薫一
智 山 離 報 五 二 と な る 。 即 ち 疑
・
見 二 煩 惱 と 必 す 倶 起 せ す 、 叉 瞋 と は 、 或 は そ の一
分 位 の 故 に 倶 不 倶 の 關 係 と 見 す、
或 は こ れ と 行 相 異 る 爲 に 倶 起 せ す と 云 ひ、
或 は 飃 相 に よ れ ば こ れ と 不 倶 、 實 義 に よ れ ば こ れ と 倶 な り と 云 ひ、
結 局 小 隨 煩 惱 は 瞋 と は 倶・
不 倶 關 係 が な い と さ れ て ゐ る 。 百 法 義 記(
大 正 藏、
八 五・
一
〇 五 九.
上 ) に は 全 同 の 文 を 出 し 二 疏 は こ れ を 読 か な い 。 次 に 三 性 門 に つ い て、
成 唯 識 論(
六・
三 + 六 ) に 「 小 七・
中 二 唯 不 善 攝 。 小 三・
大 八 亦 通一
一
無 記 → 」 と、
百 法 義 記(
大 正 藏、
八 五,
一
〇 五 九・
上 ) 又 全 同 の 文 を 擧 げ、
百 法 疏 ( 大 正 藏、
四 四・
五 八・
上 ) は 「 二 性 謂 不 善 性 無 記 性 。 :・
・
隨 煩 惱 中 十一
。 謂 謚 誑 橋 僭 沈 樟 畢 不 信 懈 怠 放 逸 忘 念 散 亂 不 正 知 。 」 叉 「 若 瞋 忿 恨 覆 惱 嫉 慳 害 無 慚 無 愧 。 此 十 唯 不 善 。 」 と 鼓 ふ 。 こ の 中 根 本 煩 惱 た る 瞋 を 除 け ば 忿 等 の 九 の 小 と 中 の 二 が 不 善 に 攝 め ら れ る こ と に な る 。 帥 ち こ の 點 に 關 し て は 三 者 符 節 を 合 し て ゐ る 。 次 に 界゜
門 に つ い て 、 成 唯 識 論 ( 六・
三 + 六)
に は、
「 小 七・
中 二 唯 欲 界 攝 C 誑 讃,
欲・
色 。 餘 通 二 三 界 ご と、
百 法 義 記(
大 正 離、
八 五・
一
〇 五 九・
上)
叉 こ の ま Σ の 文 を 出 し て ゐ る 。 百 法 疏(
大 正 藏、
四 四・
五 八.
上 ) に は 「 十 四 通 三 界 G 三 界 謂 欲 界 色 界 無 色 界。
十 四 謂 貪 慢 疑 無 明 不 正 見 不 信 懈 怠 放 逸 僭 沈 掉 畢 忘 念 不 正 知 散 亂 僑 。 四 通 二 界 。 二 界 欲 界 色 界 。 四 數 謂 譖 誑 尋 伺 。 十 數 唯 欲 界。
十 數 謂 瞋 忿 恨 惱 覆 嫉 慳 害 無 慚 無 愧 ご と 云 ふ 、 こ の 中 膸 煩 瑙 の み を 敏 へ れ ば 前 二 疏 と 同 意 で あ る 。 次 に 學 等 門、
成 唯 識 論(
六 二 二 + 七 ) に は、
「 二 十 皆 非一
一
學・
無 學 攝叩
此 但 是 染.
彼 唯 淨 故 。 」 と 、 百 法 義 記(
大 疋 栽、
八 五・
一
〇 五 九・
上)
も と の ま N を 依 用 し て ゐ る 。 隨 煩 惱 が 學 に も 無 學 に も 屬 せ ざ る こ と は 自 明 で あ る。
他 の 二 疏 に は 読 か れ て ゐ な い 。 衣 に 見 斷 等 門、
い ま 成 唯 識 論(
六・
三 + 七 ) に よ つ て、
護 法 読 を 見 る に、
「 後 十 唯 遘 二 見 修 所 斷 司 與 二 二 煩 惱一
相 應 起 故 。 見 所 斷 者 隨 下 迷 二 諦 相冖
或 總 或 別 煩 惱 上 倶 生 。 故 隨 二 所 應一
皆 通 ご 四 部叩
迷レ
諦 親 疎 等 皆 如 二 煩 惱 読 叩 前 十 。 有 義 。 : : 有 義 亦 通 二 見・
修 所 斷叩
依 三一
煩 惱 勢 カ一
起 故 。 縁 二 他 見 等一
生 二 忿 等一
故 。 」 と 、 叉 百 法 義 記(
大 正 藏 、 八 五.
一
〇 五 九・
上 ) は 同 じ く、
「一
切 皆 通 見 修 所 斷 。 隨 二 煩 惱 勢 力 起 故 。 此 等 亦 能 總 別 親 疎 迷 於 諦 理 。 皆 依 迷 諦 惑 所 起 故 。 」 と 露ふ 。 即 ち 後 の 十 ( 中 二
。
大 八 の 十 隨 煩 惱 ) . 前 の 十 ( 小 の 十 隨 煩 惱 ) 共 に 見 所 斷・
修 所 斷 に 通 ず る と い ふ の で あ る 。 但 し 二 疏 は こ れ に 觸 れ て ゐ な い 。 次 に 有 事 等 門 に つ い て 、 成 唯 識 論 ( 六.
、
三 + 七 ) は 「 然 忿 等 十 但 縁 二 有 事 叩 要 託一
一
本 質一
方 得レ
生 故 、 」 と 。 邸 ち 無 慚・
無 愧 等 の 中 二・
大 八 の 膸 煩 惱 は 親 疎 二 所 縁 を 縁 じ、
忿 等 の 小 隨 煩 惱 は 親 所 縁(
本 質)
を 縁 ず る と い ふ の で あ る 。 三 疏 共 に こ れ を 關 読 し な い 。 こ れ ら 諸 門 の 關 係 を 圖 表 に す れ ば 次 の 如 く で あ る 。 ( 成 唯 識 諭 ) ( 百 法 硫)
( 百 法 義 記)
( 本 書 ) 12345678 1211109 假 實 分 別・
: : :・
○ : : : : : ○ :・
:・
: : / 倶 生 分 別 :・
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/ : :・
: :・
/ :・
:・
: : / 自 相 應 門・
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: : : /・
; :・
:・
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○・
:・
: : 二 / 諸 識 倶 門 :・
: :・
/ : : : : : / :・
: : :・
○ 受 倶 門・
:・
: : / : : 二 : : ○・
: :・
: : / 別 境 相 應 門・
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/ : : :・
:・
○・
: :・
: : / 根 本 相 應 門 : : : : / :・
: : :・
○ :・
・
:・
:・
/ 三 性 門・
: :・
: ○ : : : : : ○ :・
: :・
: / 界 門・
…
: : ○ :・
:・
: :O
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:・
: :・
・
/ 學 等 門 :・
: :・
/・
:・
: :・
・
○・
: : : :・
/ 見 斷 等 門・
: : :・
/ :・
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○・
・
: ; : : / 有 事 等 門 :・
: :・
/・
・
; : : : / : :・
:…
/ 唯 識 三 十 論 要 釋 に 就 い て 五 三智 山 學 莪