発達障害児をもつ母親の援助要請に関する研究-被援助志向性及び援助要請行動に影響を与える要因の検討-
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(2) ポート源によって被援助志向性と被援助行動の得点パ. 請を抑制することが示唆された。. ターンに違いがあることが認められた(Fig.1)。中でも,フ. Tabl.2 フォーマルサポート測二対する被援助志向性と被援助行動を従 属変数とした重回帰分析結果(有意であったもののみ). ォーマルサポート源(⑤,⑥,⑦)は,インフォーマルサポ. 標準偏回帰係数(β). 撞援助志向性. ート源(①,②,③)や学校の先生(④)に比べると,相談し. 独立変数 親職業. ようと考えていても,実際に相談に行く行動につながり. 的 子ども性易1. 援助婁舗得自. .13 一.η. 気づき時期. 一25. j1^ r03. .10 一一21†. 何一.0フ 一.36 一.15. _.08 一一11一一一2グ. 3^ 鮒 呼応性心配 す. ■ 籟. D10 .26 .36. ≡1.一. 3j. る 援助期待 調整済み〆. 3,5 3−1. 3. 2j. 3』. ム4. 街. 2.4. 2」. ’ ヰー■33 一.27. .02 r13 ● t.30 .22. .22’ .19† M一. 一2デ 一20†. Q3^ 創一. .18. .12†. .15‘一. ㌔〈一10、㌔〈一05.”ρ〈.01 ㌧〈1O、}ρ〈05.”ρ〈01. 2』. 2月. r13 ,16. 39一 .22† .16. 緩 決定困難 助意1: 脅威予測. 4』. ‘一.16 一.04 一.24. .03 .0フ ’一.25 一.19. 冒性 手帳取得. 4.5 回被援助志向性得点 一I被援助行動得点 回硬援助雇同僅得原 一I扱艦助行醐得意 4. .15 .24‘ 」〕1 一.03 一.13 −108. 難いことが示唆された。. 被援助行動. ⑤医療⑥専門家⑦親仲間 ⑥専門家⑦親仲間. 1.≡1. 2 =・:・=・. 1,5. 【総合考察】. 本研究では,第1にr援助に対する意識尺度」の作成. 1 ・:・:・:. ・=・=1. 0−5. 0. ①配信者 ②家族 ③友人 ④先生 ⑤医宗 ⑥専門家 ⑦親仲間. Figur61.サポート源ごとの援助要請得点. より,発達障害児をもつ親が初めて援助を受ける機会に は,援助を受けることに対する意識の内容が明らかにな った。.第2に,親が援助を求めようと意図しても,実際に. (2)援助に対する意識が援助要請に与える影響要. 行動を起こすことが困難であり,フォーマルサポート源. 因:親と子どもの基本的属性,援助に対する意識の下. に対してその傾向が顕著にみられた。第3に,フォーマ. 位尺度を独立変数,被援助志向性と被援助行動をそれ. ルサポート源では,援助に対する意識が援助要請に影. ぞれ従属変数とし,強制投入法による重回帰分析を行. 響を与えていた。具体的には,「援助への期待」が援助. った(Tab1e2)。その結果,被援助志向性(⑤,⑥,⑦),被. 要請を促進する一方で,(援助決定までの困難),あるい. 援助行動(⑥,⑦)ともにフォーマルサポート源について. は(援助に伴う脅威の予測ラのような意識は,援助要請を. のみ,重決定係数(刷か有意であった。フォーマルサポ. 抑制する要因となっていた。レたがって,親が援助を求. ート源では,「接助への期待」が援助要請の両側面と正. めようと考えた際,実際に行動にうつす支援として,例え. の関連を示した。また,r専門機関」r親仲間」では,r二. ば,意思決定の際に,親や家族が具体的にイメージで. 一ズヘの呼応性の心配」一も正の関連を示したが,「援助. きる形で療育プログラムや教材の情報,いつ,どの機関. 決定までの困難」は負の関連を示した。このことから,フ. を利用すべきかの判断に関する情報を提供することな. ォーマルサポート源に対しては,援助に対する期待をも. ど,具体的な機関の場所や支援内容に関する効果的な. つことが,専門的援助を求めることを促進する要因と. 情報提供等が必要となる。. なることが示唆された。また,発達障害児をもつ母親の. 今後は,援助に対する意識以外で援助要請に影響. 場合,子どものことにっいて援助を求めるため,二一ズ. を与える要因についても検討していくとともに,親の会に. に応じた対応幸してもらえるだろうカ),という不安があっ. 所属していない親,父親など,より広い対象者における. ても,子どものためになる,と考えて援助要請を行う場合. 援助要請の特徴たついても明らかにしていく必要があ. が多いと考えられる。一方で援助が決定するまでの困. る。. 難さを感じることや,援助を受けることに伴う脅威. 主任指導牽員 遠藤裕乃. を予測することは,専門的援助に対する親の援助要. 指導教員 中村菜々子. 159一.
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