札幌市における婦人服の色彩統計
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(2) . 第 11 巻. 第1号. C. 北海道学芸大学紀要 (第二部). 昭和35年8月. 札幌市にお もける婦人服の色彩統計 伊. 藤. 花. 子. 北海道学芸大学札幌分枝家庭科研究室. , Hanako i i t s csi n colour seen in women s , い0 : Stat dressi n sapp。ro City.. igat i Th i fthe variety in c。1。ur between l956 and l959 。n o si s the invest , The colour o d f f ressi i s reely chosen according to the taste of ind idua l v s , and in the l igat i i ocalinvest i f respectivecircu1nstances. Vvenotice ons there are features character st co i a spec altendency i n Sapporo City,. ln thi i d upon the colours general ly preva i led, buti s study attention was pa ・ ・ future a i study i i th current f l on wi n connect ash oni s to be deve oped into, 1. 緒. 言. 衣服の色は, 個人の好みによって自由に選択されるものであるが, 各地方ごとに調査すると , それぞれの立地条件にもとづいた, 地域的特 徴がみられることが報告されている , 本研究は札幌市における婦人衣服の色彩の傾向を探ることを目的として, 昭和31年から34年ま での 4年間にわたって行なったものである, 調査は年令・職業な どの条件にかかわ りなく , 街頭 にあらわれた婦人衣服の色彩を対象と したもので, とくに一般に用いられている色彩の基調を , 明 ら か に す る こ と を 主 眼 と した.. この研究に当って貴重な助 言をいただいた奈良女子大学家政学部, 色彩研究室の 山崎勝弘教授. に, 心からの謝意を表する次第である,. 亘. 調. 査. 方. 法. U) 観 測 地 点 観測地点には, 交通量がもっとも多く, しかも各階層の女子の通行する地点として 札幌市の , 中心地である四丁目十字街附近にある時事放声社2階の, 三越の方に向いた北側の窓を選んだ . ここの交通量は1日平均3万人である, 観測点からの通行者の見通しは約50メ ← ト ル で , 北から 南に向って歩行する女子について観察 した, 団. 方. 法. 調査には比較法を用いた. これは基準となる多くの色票を用意し 記録すべき色と等色の 色票 , を手早く探し, その3属性を記録す・る方法である. 圏. 資. 料. 日本色彩研究所による 「色の標準」 を統計用に改組した 色彩統計盤を用いた . これは東京・大 阪・神戸の色彩グループの使用 したものと同一のもの である. 色票には各々の色相・明度・彩度.
(3) . 伊.. 子. 花. 藤. の記号 がついている. 樹. 対. 象. 女子服装全般にわたる色彩を調査 したが, この報告では婦人 洋装のみに限った, また制 服の女 ・た事務員は除外した. 学生およびデパート・官庁・会社等 の事務服を着 調査人数は下記の通りである. 夏. 春 昭 和 31年 昭 和32年 昭 和 33年 昭 和34年. 1,300 1 ,000. m. 冬. 1 ,700 1,200. 1 ,500 1,200 800. 1 ,400 1 ,300. 1,000 800. 1 ,200 1,300. 秋. 1,200. 調査結果. 1 ) 季節別の傾向 ( (a) 無彩色と有彩色 衣服の色は 季節的影響を強くうけるもので, 四季の変化に富むわが国はとくにその傾向がいち じる しい.. 札幌市の場合もこのことが調査の結果に明らかに表われてい る. 第1表は, 4 年間にわたる無 第1 表: 無彩色と有彩色の出現率 彩. 無. 白 昭 和 31年 春. 〃. 32年. 〃. 33年. 34年. 夏. 秋. 冬. 〃. 31年. 〃. 32年. 〃. 33年. 〃. 34年. ″. 31年. 〃. 32年. 〃. 33年. 25 29. 一. 12ユ. 虹7 一 400 鰯B. 1 .8 4.2. 黒. 色. 灰. 合. 計 86.O 66.6. 5.8 9.5. 5.7 7.0. 14.O. 9.8 7.5. 10.4. 20.2. 79.8. 8.4. 28.O. 72.O. 6.5. 1.5. 49 .7. 50.3. 1.9 0.5. 2.4 3.1. 44.3. 55.7 33.6. 8.5 14.4. 1.0 10.0 11.0. 9.5 26.2 22.7. 90.5. 64.O 75.5. 7.5. 19.4. 66.4. 〃. 34年. 6.2. 14 .4. 15.4. 36.O. 〃. 31年. 6.8. 32年. 1.2 5. 16.5. 〃. 24.5 22.6. 〃. 33年. 〃. 34年. 0.5 0.3. 8.1 7.9. 12.5. 5 .1 5.8 11.8. 14.4 20.O. 73.8 77.3. 77.4 85.6 80.O. 彩色と有彩色の出現率である. 0%程度の出現率を示し, とくに34年度は 66.4% の高率を示した. 夏は無彩色が多く, 例年5 これは夏は白の使用 率が高いためで,34年の ごときは白の使用率が 62.8% に及んでいる,. なお黒は一般に秋と冬が高率であるが, その出現率は白に比 べて年毎の変動が大きい. すなわち昭和34年の夏は6 .5% であったのが, 31年度はわずかに05% に過ぎなかった. それ.
(4) . . 札幌市における婦人服の色彩統計 に対し灰は年毎に出現率が高くなっている, 相 (b) 色 つぎに色相についてみると, 春の統計では昭和31年,32年は青が最高であるが,33年は黄橿, 34年はみどりみあおが最高である. (第1図) 第1図: 色 相 (春) 軍 - - ー晴 f i l l - -昭 ー- 年 初 3 3. 誼 r. ,. も メき. 魚Eブ. ↑. . /曳髪関ミお がも . ′. 態. ′. .,. \:. フ メく L フ \シ. . 色相番号は日本色彩研究所用, 色名はつぎの通りである.. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1o ll 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 R. YR.ro. ○. YO.YO.rY. Y. gY. YG.YG. G. bG. BG.gB, B, PB. BP.bP. P. P. rp. RP. PR.. 赤. 黄橋. 機. 緑. 黄 黄緑. 青緑. 青. 青紫. 紫. 赤. 紫. 秋はやはり青系統が高率であるが, 33年は黄系統の方が多く,34年度は春の場合と同じくみどり みあお が最高を示 している. 紫は出現率が少ない. 24色相中多く用いられるものはだいたい定っ. ており, 青系統, 燈系統 (茶含む) が各年度を通じて高い出現数を示し, つぎに赤・黄・緑など が多く用 いられ, もっとも低いのは紫系統である. (第2図) 第2図: 色 相 (秋) も - - 一昭 弱 ー 年 和 ー ー 一羽 3 2 年 . ー --眉 報 年 お - . 一昭 和 3 4 年. , 1 0. / 一. 蓉 ,. \ ‘. 澱 、. 湖筆耕#、 .‘〉ミウ \. 耕\ ノ. /. . 2 34 56 7 8 91 31 も ご “ } 〇1 工1 21 81 71 51 〇2 12 } 41 61 92 22 32 4”. なお青系統の中で実際に多く用いられる色は, その年により変化しており, 昭和31年頃はネ ビ. ー ブ ル ー, ウ ル トラ マ リ ン な ど む らさ き み あ お の 系 統 が 好ま れ, 32年, 33年 に は あ い や コ バ ル ト な ど純 粋 の 青 系 の 色 が 多 く 用 い ら れ て い る.. 叉34年 は み どり み あ お 系 統 の セ ルリ ア ン ブ ル ←, く. - 9 -.
(5) . 伊. 藤. 花. 子. じやくあおな どが好まれるよう になった,. 夏と冬についても使用 される3 色相 の傾向は, 春秋と大差はない.. 度 (c) 明 明度の場合は, 夏は他の季節に比べ高明度のものが多く使用され, 白の多いことはすでにのべ. た が, 19・18な ど は 高 率 で あ る.. .春の場合は 17~19 が 多 く, 秋 は 15~17 に大きな山がみられる, 春, 秋は大体似ているが, 冬は低明度 の割合が高く, 以上の高明度はずっと減少している, (第3図) 第3図: 4年間における四季の明度図. 1 ミ ー ・. \ \\ \ 凍. げ. %. 頃. ・. 久. A .、. 亀 . ′熟 ノβ 、Y \グ ′髪‐孝三>姑 ′歩 等参勤. 為雫象 愈 ‘ 一. 〆影ぎN≧ 畠 郡. f 大. : 審 ;-: ;-: ; - - ‐ 巽Fig . ・ 。. 避. 〆. 鉄. ▲ー. ▲ ; ▲ .ヅ 0 『 ー3m 榊駆 ←*眉 I絹軸 鳩馴 旧馴3 t3 33 ,3 3“ 3 3N 3 ー3 43 ““ 賀3煎 3崩ゴ 1 1 1 2 累 ←明度 ー 3 1 4 1 5 1 6 台. なお年度別観察の結果によると, 31年度は春・秋とも11などの低明度の使用率が高いが,32年 以後は明るい 方に移行している点 が目立っている. 度 (d) 彩 四季を通じて彩度の低い方が多く用いられ9以上の使用率は非常に少ない. 高彩度の場合は明 度の関係もあるが, 一般に目立つ色合が多い. また衣服の種類によっ ては高彩度のものが比 較的. 多く使用 される場合もあるが, 全体としてはその出現率は低い. なお 年度別にみれ ば昭和32年,33年度には最高彩度の出現もみられたが, 34年度には減少 して. いる, (第 4図) (2) 服種による色彩の傾向. 衣服の色は, 種類に応じてそれぞれ の傾向を示すものである, この調査によってはつぎのよう な結果 がえられた. なおここでは調査の全体を示すことを省略して, 代表的なものについてのみ グラ フ を 用 い て 示 す こ と に した,. a. 単色の衣服. これは衣服の色が一色で構成されている場 合をいい, オ←バ ーやワ ンピース, 上下対のツー ピ. ー ス 類 な ど が こ の 分 野 に 含ま れ る. 0オーバト. 北海道では最も着用期間の長い衣服で, 色相では青系統と燈系統が他を圧 して多い. 明度彩度 とも低い方が高率で, 中等以上の高いものの使用 率は極端に減少している, すなわち紺やグレー - lo -.
(6) . 札幌市における婦人服の色彩統計 3年度) 第4図:4季における彩度図 (昭和3 一 夏 - - - 秋 一 冬 一・. ・ 茶 ・ チ ョ コ レー ト, 青 緑 な どの 濃 色 の 使. 用 率が高い. (第 5図) ○ ス プリ ン グコ ー ト. 色相では昭和31年を除くと, 黄燈が最高 で, 次が青系統になっている. スプリ ング コートの特徴は明度上にあらわれており,. 16~19な ど の 高 明 度 が 多 い.. 彩度は 1~2 な ど低い方が多く, 5 以上. は 僅 少, 9・10 な どは皆無といえる.. う す 茶 ・ 明 る い オ リ ← ブ 灰, う す ピ ンク. ス カイ グ レ ーな ど明 る く 沈 ん だ 色 が多 い.. (第6図). 0 レー ンコ ー ト. 色相では赤系統と青系統が多く, 高明度 の使用率が高いが, 叉低い方もかなり用い られている, 彩度は低い方に片 寄 っ て い る.. レーンコ←トは他のコート類に比べ, 使用される色類が非常に多い点が特徴である, 比較的多. く 使用 さ れ る 色 は う す 黄 茶, ク リ ー ム ・ 灰 味 青 ・ パ ー ル ピ ンク な ど で あ る,. 昭 和31年 に は 紺 ・ グ. レーなどが圧倒的多数をしめてい たのが, 年毎に高明度の使用数がふえ, 色どり豊かなものが多. く用いられるようになった, (第7図) 0ワ ンピース. 青系統が群を抜いて多く, 橋系統, 赤系統なども高率を示している. 明度には一定の傾向がみ られず, 高低種々のものが使われており, 他の衣服と異った現象があらわれている. 彩度は低い 方が多く, 緑青・ パール ピ ンク・うす茶な どが多く用いられている, (第8図) 0 ツ ー ピー ス. 色相では青系統が高率であるが, 昭和32年度は黄澄が高率である. 明 度 は 13~18 までが多い. また従来毎年黒がかなり高率であったのが, 34年度は減少してい る の が 目 立 っ て い る.. 彩度は最低の11が多く, 14以上は少ない, すなわち昭和31年には紺やグレーなどが多く用いら れたが,32年以後は明るく彩色の低い色の使用率が高くなり, 白茶・黄味白・ベー ジュ・青味灰. などが用いられている, (第9図) 括 ○総. 単色の場合の特徴は明度にもっとも強くあらわれており, オーバ ーは低明度でス プリ ングコ ー. ト・ ツ ー ピ ー ス ・ ワ ン ピ ー ス な ど は 明る い 色 が 多 く 用 い ら れ て い る, ま た レー ンコ ー トは コ ー ト. 類の中でいちばん色どりが豊かである, 単色の衣服は一般に着用年数が長いため, 刺激的でなく落着いた感じの色を用いる傾向があり, その結果低彩度の ものの使用率が高いといえよう. b. 複色の衣服. 上 下 分 離 した 衣 服 の こ と で, ブ ラ ウ ス や ジ ャ ケ ッ ト, ま た ス カ ー ト, ス ラ ッ ク ス な ど が 含ま れ. 一 11 一.
(7) . 伊. 藤. 花. 子. る. 服種に基いて吟味すると, つ ぎのような結果があらわれる. 0 ジヤ ケツ ト. 色相は赤系統・橋系統 ・青系統が高率で, 明度が広範囲に用いられていると ころに特徴がある. 彩度は他 衣服に比べると中等程度もかなり用いられていて, 全く 低彩度に傾くという 傾向はみら れない. しかもその傾向は年 ごとに強くなっている. すなわち ジャケットには赤・黄・ ブルーな どの鮮明な色も他衣服に比 べれば多く用いられている. (第10図) ○セ ー タ ー. セーター類は季節の影響を強く受ける衣服で, 特に明度との関係が指摘できる. 春は白が30% 以 上 しめ て お り, 明 度 17~19 などが高率である点が目立っている. 総体的に 中・高明度が多く 使用 さ れ, 無 彩 色 も 他 衣 服 に 比 べ る と 使 用 率 が 高 い, 空 色 ・ う す い ピ ンク ・ レモ ンイ エ ロ ー な ど. が多く用いられている. (第11図) 0 ハ ーフ コ ー ト. 北海道では割合多く用いられる衣服で, 夏を除いた各季 節に用いられており, 色の用い方も, 季節に応じて多少の変化がみられるのは当然である. 一般的傾向と して色相では紫系統・黄緑系 統の使用 率が極端 に少ない点 が目立っている. 明度は13から16までの 中等程度が多く使用 されており, 高明 度の割合も多い, 7までかなり幅広く用いられ, 緑青・黄茶な どが割合多 彩 度 も 12 13 などが最高 であるが,1 ,. い. (第12図) ハーフコートは上半身を被う性能上, 他衣服より赤系統 が多く, 色彩が明るく, 鮮やかなもの が 多 く 用 い ら れ て い る, ○ブ ラ ウ ス. 色相は青・機系統が多 く用いられており, 明度は19が最高率をしめているが, 彩色は低い, ご. く う す い ピ ンク や レモ ンイ エ ロ ー ・ う す い 空 色 な ど が 多 く, 性 能 的 に 夏 の 上 衣 で あ り, ス ー ツ な. どの下着と して用いられているため, 他衣服の 色に対 し配色範囲の広いもの, 涼しい感じの色合 が多く用いられるのは当然である. (第13図) 0ス 力 ← ト. 0%程度の割合を示 しており, 黒が最高率を示 してい スカ← トは無彩色が圧倒的に多く, 大体5 る. 色相 中青系統が最高なの は紺及び藍な どが多く, 他衣服に比べ赤紫が多いのも目立っている. 明度は 11~19 まで割合多彩に用いられてい る, 彩度は中以下が多く, 中以上は皆無である. (第 14図) 0 スラック ス. スカートより更に黒の使用率は高く, 着用者の 半数は黒を用いている. 叉使用される色の種類 は非常に少なく, 色相は青・黄権に限られ明・彩度 も 1~4 のみで5 以上は グラ フ上にあ らわれ て い な い. (第15図) ○総. 括. この場合, 上衣と下衣 では色の用い方に大きなちがいがあり, それらは着装上の特徴に基いて い る と い え よ う.. 上衣は顔に接近 して用いられること, また比較的購入 しやすい条件を備えていることなどから, 個人的所有数が多い. 従って明るく 派手な感 じの色もかなり多く用いられている. 下衣は上衣に 比 べて所有数が少く, 多く の上衣に対 して配色しやすい色が選ばれる傾向 がある, ま た下部の安 12 「.
(8) . 札幌市における婦人服の色彩統計. 定した衣服構成が無難であるため, 黒が圧倒的に多く用いられ, その他 グレーや紺・茶などが高 率 を 示 す こ と に な る.. (3) 配色の傾向 ○上下の配色について 衣服の配色については多く の面から検討できるが, ここでは上衣と下衣について色差の関係を と り あ げ て み た.. 色相差 (第16図~第18図) は対立の場合の調和が最も多く, 次は同色と, 第二不調和範囲に含 まれる5が高い割合を示 している」 色相の関係は明・彩度によつて調和を保持できるから, この ような結果が生 じたものと考えられる, 明度の場合は, スカートに対 して上衣の方が明るく, その差は 2~7 が多く, 特に7は最高で ある. スカートの方が上衣より明るい場合は, 一体に低率で多くの者は下衣を暗く し, 上衣の方 を明るく して着装していることがわかる, 彩度は上下同彩度の場合がもつとも多く, 次は下衣が 1 だ け 高 い も の が 多 い. 大 体 ス カ ー ト や ス ラ ッ ク ス は 50% 以 上 は 無 彩 色 で しめ ら れ て お り, 中 で. も黒の使用率の高い点は前述の通りである, また上衣の明度がいちぢるしく高いことも特徴で,. その傾向は季節の暖いとき程 顕著である.. (4) 類被服の色彩 ハ ン ドバックや靴・帽子な ど頚被服の場合は, 着用 している衣服の色と関連して用いられ, ま. た流行の影響も受けやすいものである が, 統計の結果は次のようになる. 0靴. 種類は冬季用防寒靴と, それ以外の革靴の両方を対象とした. ただし革靴の場合は, 白が常用 される夏を除外した. 防寒靴は無彩 色が 55% で, 黒・白の割合は半々程度である. 色相は青緑が群を抜いて多い. 5は1 番高率である. 彩度は2が多い. 革靴の場合は黒 明 度 は 13~16 までの 中間が多く, 特に1. 3% に お よ ぶ, が 42% 白が 19% で, グ レー を 含ま せ る と 無 彩 色 は 6. 色相は橋・赤・緑・青の系統のみで, 他はグラフ上に見られない. 明度は高い方が多く, 有彩色で明度の低いものはほとん ど現われていない. 彩度は3が最も多い. すなわち靴の場合は衣服類に比べ, 色合の明瞭なものが多く使用されて. 0図) いる. (第19図, 第2 0 ハ ン ドバ ッ ク. 0% をしめており, 全被服中最も黒の使用率 は高い. 黒が 7 色相は赤・黄橋・青がほとんど同率であらわ れているほか, 緑が少々みられる程度で, 他は皆 無の状態である, 2,13 など低い方が高率で, 16以上はずつと少なく 明 度 は 16~19 の高明度が多く, 彩度は 1 な つ て い る.. 明るい茶・にぶ茶・ピ ンク・緑な どが比較的多い. 以上は春の調査の結果である が, 夏には白 の多いことは当然である. (第21図) ○帽. 子. 昭和34年春の調査では, 札幌市における帽子利用者は 17% 程度で, かなり少い, しか し冬は 防寒上利用者が多く, 以下は冬季用の分を提出することにした,. 色相では黄樽が最高で, 赤・黄緑の順になつている. 他の類被服に比べると 色相 の種 類が多く,.
(9) . 伊. 藤. 花. 子. 紫以外は全部用いられている. 明 度 は 11 か ら 1 8 までほとん ど全般にわたって使用されており, 彩度は最高 10 が図上にあ ら わ れ て い る.. すなわち帽子は黒・紺な どのような日立たない色が用い られる反面, 真赤・緑な どの群かな色, 叉グレー・青緑・うす茶などのような渋みのあるものな ど, 多くの種類 が用いられている. (第. 22図). ○総. 括. 類被服の場合は, それぞれの用途上の目的 が色彩の用い方に大きな影響を与えてい ることがわ か る.. 総体的には無彩色, 特に黒の使用率が非常に高率である点 が目立っている. 類被服は個人的所有数が, 衣服類に比べて少なく, 従って選択の際は, 数少ないものを どの衣 服に対 しても, 配色よく用いるよう考慮しなげれる ならず, また分量は小さいが服装上 ポイ ント 的役割を果しており, 全体を統一する上から効果が大きい性格をもっている. そうしたことから 黒をはじめとする無機色は, それらの 要求にほぼ合致し, また飽きのこない点 が無難 と い え よ う.. なおそれらの中で, 帽子が特別多彩であるのは, 環境に合せて実用 的な地味な色を選ぶことと, これに反 して鮮明で派手な色どりで, 衣服と対照的な配色効果をねらうとい う, 両面の理由が考. えられる.. 以上昭和31年から34年までの 4年間にわたって試みた色彩統計の結果をまとめると, ほぼ次の. ような結論に達した. まず季節別に分類すれば, 夏は白が圧倒的多数であり, 冬は黒やグレ←が多い. 春・秋は有彩 色が多く用いられるときであるが, 春の方が明るく, 秋は渋みがかった色が使用されている. す なわち季節的影響は明度に強くあらわれていることがわかる. また年間を通じ多く用い られる色相は, 青と橋の系統で, 紫系統は最も使用率が低く, 緑の系. 統はその中間である. 衣服の種別についてみると, 面積の広い単色の衣服には多く落着いた 色合いが用いられ, 榎色. の場合は上衣は明るく 下衣は暗く, かつ無彩色が圧倒的に多い. 上下衣服の配色については, 配 色のル←ルに従って, 類似と対立の双方の配色が多くあらわれており, 不調和範囲に属する場合 もみられるが, 明彩度との関係もあるので, さほど問題になるとは考えられない. 明彩度に つい ては下衣の安定感に重点が注がれている ことは, 着実な着装のあらわれとみられる.. 類被服はアクセサリーとしての効果や, 他の衣服との配色上の関係から, 黒が高率を示してい るのは当然である. 4 年間の変化の特徴を探る と, 始めの3 1年度は黒や紺な どの使用率が高く, 衣服全体が低彩度 であったが, 年々色 どり豊 かになってきた点が目立っている. また昭和32,33年度は 高彩度がか. なり進出したが,34年にはずっと落着いて低い方に移行している. これは恐らく派手でどぎつい 感じの色は永続性のないことを示すものであろ う, 従来北海道人の用いる色は他府県に比 べ, 暗いと評されているが, それは気候的ずれが大きな. 原因であるように思われる. すなわち冬季間 5カ月は冬の衣服を用いるため, 他府県で春衣裳の - 14 一.
(10) . 札幌市における婦人服の色彩統計 ときに北海道ではま だ冬姿であり, また他府県ではすでに夏姿の時分に, 本道では春の衣服 を身 につけているというような, 季節的ずれが衣服の色彩に大きな影響を与えていることは事実であ ろう, また気候その他の自然環境のもつ要因も, 多分に関係あるものと考えられる.. 衣服の色彩についての地方的特色や, 流行との関係などを明確に把握するためには, 長期間に わたる精密な調査が必要であるが, 本調査によっても, 札幌市における婦人衣服の色彩の一般的. 傾向を, 明らかにすることができた. 流行との関係等については今後の研究に侯たなければなら な い,. 参 1) 2) 3) 4 ) 5 ) 6 ). 考. 女. 敵. 95 4 日本色彩研究所 : 色彩研究,1 95 4 日本色彩研究所 : ・ 色の標準,1 9 54 和田三造 : 色名大辞典,1 色彩統計グループの調査報告,19 55~1959 60 岡田喜義 : 基調色と流行色の考え方,19 ・巻第1号 1 伊藤花子 : 札幌市における婦人服の色彩統計 (第1報) 衣服学会誌第2 58 , 9. 一 15. -.
(11) . . 伊. A も 締 へ に′. ;. 誓テ. ふ 林 、 寺 下 士 ・. ′. ( 鼠 f÷ 巴 」 ー 獅2 三 口 r ギ r t. C. 三 豊 彩慶O. 名. 弾 代. リ 坪 ( ヅ パ メ. ′ ;. 窺 , .本 広 t o. 隊 ノ 2 o. な ;. t. 父. F 『反り 目 /タ. 理 ク ′. 事 rw 之 o ノ. 1 25名. C. j ; 徽疫」. .. 乙 P. 止仏 仏 猛 進. 鐘≧. 坐. 1/. B. 鍵キ. ぢ. ヱ上 乙. *. 第 6図: ス プリングコ←ト. 昭和3崎戸. を 翌 ビ. 7. ー. 圏. ‐‐、 ず 「. 聞 1 累,. 圭 l A. き 箱. 『. 窓. 廻 川. ・′ 本 Z I 作 途. 晶 具. 再 零 す 茎キ ー 〃. A. 色千 , o. 喜守. ぢ. 蓬. …. &. 率. 甲 ′ 止 ” . ・ ‘ O 2 虜 * ぐ ・◆ 座 丑 ー 仏. 畔履n. 越. A. “ r i珠 I 1 係 蔓 ぎ張. 250名. 図. -. 『. B. 4 旦オ ー. 亙 血 上 嵐 温 良 L 上 躍 起 靴. 鳶 才 . , ず, i 体 蚤悌. 子. 花. 第5図: オ ー ハ ー. 昭和34年. o ,. 藤. ○ .. れ 遣. Q 鱒山 狙 上 嵐 止 仏 腿 班尻 止且 山比 嵐. 型. 事 物 . ゞ i o -. 昭和33年. 第7図: レーンコート B. 習 40 ; 自 」. 却 理 学 ” 」 0. ぐ. C. テ ー 8 1 一 テ - ー テ一 ー う. 〆 鶏舎ハ. ′? ′ 7 / 6 / タ / 亭. タ. 葛 戊 “. 申 (ね / o r J. d. え / 0. 男 .. 第8図: ワンピース. 昭和33年. B. 蔓 r 明及 十o ☆ ラ. ″ 鴎 一 ″ 一& 弘. *. 屯 ぬ. ‘{ “ 号 { r ユ o r. 70名. C. ユ タ 締最n. 一. げ. 圃 ± ±. 累,囲. 11. 圏. - 16 -. {. *. ナヱム 甑. 払 ゑ 弘. 虻W 鞭. ( % 」 ノ ○. 195名. ・ i P i 軍 ○ ′ ′. を ノ ” , n. f J.
(12) . -一 - 伽 -一 ー - 一 ” 岬一 一 蜘. 札幌市における婦人服の色彩統計. A. 厩ド. 色 & 相- 旦 逸 甲 一 十王 蔓o 一 桁 に 漁 互 飽 ‘ す まー きY 撚r 進 韮 逸 且 良 服. 塵 日 座”霊 煎. に れ = 執 骨 餌 店 十 R膏 ” 肌 す 緋 嵐け 要一 昔風 紫 止 ヱ 工 探連. 園 園 轡 A. 相 色 ゑR 肩′『 ; 山 一 禰 一 一 W 、 冊… 鞠 冊 中L 裏 I 而 輪 積 【 「 r b ・ 鵜駁 . 」 難 貞B ” 幡- 鱗B m 鱒 m 埜P ′冊 L - 燦 P 沖. ム 、 r 紗′ 欣・. 第Q 図 U・. 昭和34年. 噸 ー ↑ 一幽 円 一 ÷. 230名. ピー ス. 第. 3年度 昭和3. ±. ム- -. : 秋ジ ヤ ケ. 』 -. 55名. ト. B. 稀. C. 禾 ツ Z r 叉 h o ÷十 q 三^ U 0 国 け り 十 十 ハ ム U r っ 4 十 「 〕. 『. 納. 三 豊 勢. 」. に & -. 堂 〃 ば zf. : 秋セ. 出. 劣. 屯. ゾ. . ヰ ・. E t A. ″ 一 三 を盆. 色 措 亘′ 不 ホ ー タ 燈 塵 梓士 士上 後 ’ 蒋 雫 眺 歴p 虚構 L 北萱 筑 疏 パ 止 且 は 4 4 事 一 環 雫 悲 報 且 ゑ 且 器埴. を-. 昭和3冬季 揺. セ甚『. /“. 園. C. 編. ー 冨 ヱキ. 堂上 士エ. 5 5名. 刑矩 彰双烏. 』 静 - 17 -. 醒. / 0. 久ハ ・ 第12図: 冬ハーフコート B. ・ 農【. せ 」 叩 く. ’ 足. 1 40名. r リ ツ. 杖 Gパ 錐進 兆 血 一 色 且 風 比肥 一 生 比 & & 蕊 乱 耀 旗猛 喜 維 ず 」 索 ぽ p 鎌窟 ” 一 坪 叶 靴雑. 〒. 却. テ ー タ ー 7 ヱキー. 1図: 秋セーター 第1 B. 2年 昭和3. 一. ′ ー o. げ 穫 邑 栢 にノ 善 丁「1遠了辿ー & f ☆ を 一 oず 面 一 連 北 Y + ふ 弘 ] 鮒 了 T ナ ー エ ヱ 塩 仏. 遮 遮. ・. 出 ノ ! ( 輸 … 『 ▼ 研 二 節 農 胃 ” ÷現 ¥季 ÷ “ …知. A. 』. B. C. 出. 些乙上. 理 .. 園 轡. 宰 ‘ ‘ ノ メ. 乳嵐山. ”. デ ー 一 / o. ・ 一.
(13) . 第. 昭和3挙手. . 塾 h. A C ぢ. 4 ほ. 0 ÷ヨ ぢー コ l r- J ‐ ー. =. 川 綿」… 榊 量 デ. じ 止比 盆 焦 △ ヱ. A. 『. ぬJ 増 一 通 上 ニ“ “ { 銭 ‘ ←ニ 萎 ヱ9 ? 逸 鶏 韮冊五 三ニ二 ” 1 球 止且 止度血艶 鮎 血 星 ゑ R”. ニ 貯 獅市. 専. .. 圏 島 豊 艶 B. 明窓 笑. 色 本 日 & テ一 ー オ.. 雌 血&亙 ィ 一 糸 鉱 上 ー 鯵 止. 第. 昭和32年. 自 浄 一 言 一 リ ー 累. 万 ″ 一 三 チ. 第. 昭和32年. ず 一 * ヱ まず. :. B. r. ÷ 黒. ・ カ ー ト. 233名. C. 嫉. テヱア ヱタ ー キー. ー一 ′ . 夕. ラツク. 圏. C. 疑. 歩. 圏. /- o. 圏. 第16図: 上下衣服における色相差 (春・秋). も ケ 18 ー. 戦. テー ; 一 ? ヱテー ナ. ス (色相差) ′. 車〔 % 」.
(14) . . 札幌市における婦人服の色彩統計 第17: 図上下衣服における明度差 (春・秋分). へ. {V. ノ. /. ノ. ? -ザ ーア ー ヱ ー - + リ ー ′ 0 ‘ -β -. \. \. ′. え さ. (上が暗い場合). 夕 6 ?. 今. C ず , ′. (上が明い場合). 第18図: 上下衣服における彩度差 (春・秋分). %. / / / ノ ノ. 0 〆る - ス ー i … ′ ◇ ′ 6 - 5 -チ ー 7 ー. (下が高い場合). 邑上 目 士ふ コ. A . 1て “ ./ 予勾 工′ ム現 キ ゴ ◇ ○ ‘. … 1. たー ’ 受 茎義れ 夢 互 生畳静座 食 掃 毒 草 堂 声 〃 苓市 辞 p う 希 軍. 比 嘉. 立 計画. 第19図: 冬. 昭和33年 タ ‘. B. 鯛亭0. 6. 息 i 黒I. 0. I. ヰ. \ ザ. (上が高い場合) 靴. 芋( め 理 」 “ 」 ; ′ ○ ′ J o. 豊里 〃一 仏生 万 圏. 2. 6. 1 30名. C. ~ ‘ 懲亭0 q テ ー β1 一 アー 61 一 す一 掌 一 J. ≠. = =. ′ 0. 現 平 ( ¥ j ‐ ′ f o r り ”.
(15) . 藤. 伊. 』 L. ・ ′ O & ー す← テ 連キ. 色本 日 斌 朔 其 礎 舛 緯 会 撹 条. デー. ′ ;. 重ア土* キ露. 薯÷ 一 一 丁 誓 進 ま 〃 一 身一 井一 帯 ÷ で. “. “. 」. 一ル. 咽◆ 皮 .. 4年 昭和3. A. 花. B. 圏 r. 噸. , 現. 泌. 白. 0現. 1 00名. 一 テz テー ニ テ国. キー g 7 エナ. 国. ′ 図. 昭和34年. A. 回. 1お. 輔. ぢ ) 牢(. C. ノソ B. ↑ O. 岬 圏 C. 叛. ≠テ. f. 』. 認 岨 一 一. ク ク ′. ー テー 夕. ザ. / T楓. ” r ÷ A. 色 ± aイ テ に上. 帯÷. 疹 題 o±÷ 等 難 を ▼十 上 上仏 仏 戊 赫 「 仏 邑 餅8 ″ B 事 郊 8山 穆″ 解 f 金堂 史 テー p 釧. 昭和32年. 第. 鰯 B. 日目. 圏 隠 彊 二 島 r 塵 圃. -為 政 回. 上“. 生星 1 4 山 べ 塩 〃. , r 20 -. 子. 75名. 釧. テ ー P ヱ 〆 ラ 州 ヱチ. C. r ノ. ハ. メ.
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