合成開口レーダ(SAR)によるサロマ湖の氷厚分布の推定
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(2) . 北海道教育大学紀要 (自然科学編) 第49巻 第1号 lo fHokka i do Un i i Journa fEduca i ISc tyo i ) Vo t l ver tura 1 s on (Na ences .49 . ,No. 平成10年8月 Aul犯s t , 1998. 合成開ロレーダ ( SAR) によるサロ マ湖の氷厚分布の推定. 西尾. 文彦*・ 中村. 和 樹*・若 林. 裕之**. 北海道教育大学教育学部釧路校 応用理学コース (地球惑星科学研究室)* 宇宙開発事業団 地球観測システム**. lce thickness d i ibut i str on on Lake saroma uslng SAR data. Fumihiko NISH工0* KazukiNAKA MURA*and Hi ** royuki WAKABAYASHI , Ear 1 i thandP i anet arySc t i do Un i enceLabora i fEduca i ory roCamPus tyo t ver s on* ,Kush ,Hokka Ear i th observa i ISPace Deve t l tem,Na t onSys ona OPmentAgencyofJaPan**. Abst raCt Thi sstudy used SAR datathat can acquire data undercl i6edthe poss ibni oud cover and ver ty to measure the sea i ce thi cknessin Lake saroma . From the ground truth datain Lake saroma and the backscat ing coe畳i ter i fSAR data ti c entso i ivere 1at scon6r l エ ー edto be negat onship betweeni cethi ckness ,i ing coef6 i ter l ive re and backscat lat i 1 c ents so negat on between ice thi ckness and sea ice su唖ace , and a temperature by compah i lys i son ana s .. 1. は じめ に. ガスの増大 けている。 全球平 また、 南極やグリ. い、 地球温暖化現象が懸念されるなかで、 地球の全球平均気温は確実に上昇を続 昇は、 世界各地における降水量が変化して、 植物の生育や分布に影響を与える 。 ドといった極地の氷床 が融解することにより、 全球規模で海水面が上昇する こ 。. の こ と は、 土 地. 化による砂漠化や、 海抜がom以下の土地の水没をわれわれにもたらす 現在 。 、 温暖化現象の全てを回避することはほぼ ることはほぼ不可能であるため、 温暖化による気候や海水面の変化への対応を考 える必要がある。 オホーツク海は北半球において海氷が発生する最南端に位置する海域として知られている オホーツク海 。 における海氷の発生が、 地球温暖化の影響を顕著に受けることが、 気象研究所のモデル (Noda et a l ) ,1996 によ っ て示さ れて いる。 オホ ーツ ク 海の 海氷 を観測 する こ と は 地 球温 暖化 による 影響 の1つ の指標 とな る 、. と考えられることから、 オホーツク海の海氷の変化を、 継続的に観測することは大変重要であると考えられ る。 また近 い 将来、 地 球 温暖化 によ っ て、 オホ ーツク 海で海氷を見る こと ができ なく なる と懸 念さ れている 。. なかでも、 氷の厚さは年々生成される海氷の成長量と、 大気との熱収支を知る上で重要である 。 (49).
(3) . . 西尾. 50. 文 彦・ 中村. 和 樹 ・若 林. 裕之. この研 究 で はマイ ク ロ 波 レー ダを利用 し、 海氷の厚 さ を測 定でき る可 能性 につ いて、 サロマ湖 の安 定 して. 存在する氷を対象に検証した結果を示す。 ) は、 マイ ク ロ 波が雲 を透過 して地 球 he i t 衛 星マイ ク ロ波合成開 ロ レー ダ (SAR:Synt c Aperture Rader. を観測できるこ とから、 雲の有無に関係なく高分解能データが取得できる。 SARを搭載 した衛星として、 1991年7月 に ヨ ー ロ ッ パ 宇 宙 機 関 (ESA) が、 地 球 観 測 衛 星 (ERS‐1:European Remote Sensing. ) と共同で、 地球資源衛星 ) を、 1992年2月に宇宙開発事業団 (NASDA) が通商産業省 (MITI i 1 l l Sa t t ‐ e e 7cm で ) を打 ち 上 げた。 ERS一員こ搭 載さ れた、 観測 波長 が5 1 l h t t ( ‐ e . e JERS‐1:Japanese Earth Resouce sa 5cm であるLバ ン ドSAR ( JSAR) か らの デ )、 JERS‐1に搭 載さ れた 観測 波長 が23 ある C バ ン ドSAR (AMI . ータは、 オホ ーツク 海の海 氷の 振る 舞い を把握する ために役立つ と期 待 さ れている。. 2 . 海氷観測実験サイトおよび取得データ 199 3年から海氷観測におけるSARの有効性を調査するために 「オホーツク海氷観測実験」 が実施されてお り、 地上における海氷観測の実験サイトとしてサロマ湖が選定された。 北海道におけるサロマ湖の位置を図 1に示 す。 オ ホ ー ツク 海周 辺 の 外洋 の 海氷 は時々 刻 々 と動く こ と か ら、 海 氷 が安 定 して 存 在 しな い。 こ のた め、 氷厚 とい っ た トルース デ ー タ を取得す るの は困 難 である。 ま た、 海氷 の移動 が早く、 衛 星 デ ー タ上 にお. いて観測対象である海氷を同定するのが難しい。 1年 氷) と サ ロマ 湖 は、 オ ホ ー ツク 海 に接 続 して いる 塩 水湖 であ り、 湖 氷 は塩 分 を含 む海 水 が 凍 っ た 氷 ( ほ ぼ同 じと考 え られる。 サ ロマ湖 の氷 はある 程 度の厚 さ がある ため、 湖 氷の上 で トルース デ ー タを取得 する こ と が可 能 であ る。 ま た、 近く に岸壁 な どの目標物 が存在 して いる た め、 衛 星 デー タ か ら トルース データ の. 取得場所を同定するのも容易である。 以上の理由により、 観測実験サイ トとしてサロマ湖を選定した。 i l l i t t t o re e Proba e 衛 星 デー タの取得 は、 ERS‐1 、 IERS‐1以 外 に、 フラ ンス の地 球観測衛 星 (SPOT:Sa i b l i l s e on Vi ut ) が実験 に同期 した。 SPOTは、 光学セ ンサ (HRV:Hi 2 i gh Reso d’ ○bservat a Te r re ‐ on de l i lns t t on) を搭 載 して いる。 衛 星 に搭 載さ れたセ ンサの仕 様 を 表1に、 SARに よる サ ロマ湖 東岸 の画 a rument. 像を図2 に示す。. オホーツク海 ks ok ho t s e a. . . J eS e a a n e s a p. 大平洋 P i 行co c e a n s a. 図1. . . 図2. サロマ湖 の位置. (5 0). サロマ湖東岸画像.
(4) . SARによるサロマ湖の氷原分布の推定. 51. 航空機による デ ータ取得も衛星と 同期 して行われており、 1996年 からは航空機マイ クロ波放射 計 (AMR: Ai i ) による データを取得 した。 rborne Mi crowave Rad t ome er. サ ロマ湖 上 での トルース デー タの取得 は、 GPSを使用 して 取得 サイ トを 設定 した。 取得 サイ トの 設定 につ. いては、 衛星の進行方向に平行となるように、 GPSを使用して緯度方向、 また、 栄浦漁港に近いサイ トの1 つから経度方向に約15秒間隔で行っ た。 1996年2月に実施した実験にお ける、 トルース データ取得サイ トを 図3に示す。 取得サイ トでは、 湖氷上の積雪深、 雪および氷の塩分濃度、 表面温度、 表面粗度、 気温を測定 ぷ′竪【ー 餐 滞粘-. し た。. オ ホ ー ツ ク 海 の 海 氷 の 観測 は、 網 走 港 か ら 就 航 して い る 流 氷 砕 氷 観 光 船 お ー ろ ら 号 に 乗 船 し て 行 っ た。 お. -ろら号の乗船中 に、 ビデオ が ラを船体に固定し、 ビデオ が ラの画像から海氷 (流氷) の厚さの測定を 行 っ た。. とくに、 氷厚に関するトルースデー 難 、 SARによ る画像データから氷厚を るために、 重要な基礎 死 デ ー タ と なる。 オ ホ ー ツ. i m d N i S N d E i { ) t t t ( )L t e O a u 熊 叩 e e o n u S N 醐 d E g { } QL a e .L #i #2 #3 # 3 #4 #5 #6 #7 # 1 #8 #9 ギ ま1 # 丁0 。 #1 1 1 # 1. ・5 ・ ’ ” ・ . ・?4 6 4 4 0 5 3 0 3 0 4 」 ≧ 3 . ・ .5 , ’o ・ . ’ ‘14 ’ ” 4 4 4 7 4 3 「 05 S 17 4 6 ・ . . ・ . * 1 1 1 ’ ‘1 S 4 6 5 3 6 6 “げ 4 4 0 6 0 4 テ 2 4 ザ 4 . . ・ ・ . ” 14 ’ ” 4 3 5 406 T 3 8 35 6 1 . . “ - ’ . ↑ ’ ′ . 4 0 9 1 4 4 62. 8 35 64 Z 6 . ・06 , ・ ・ .5 . 字 ” 4 4 4 3 5 S 6ヱ” . 6 4 α 14 0 ‐ ・07 -5 ’ ‘ ‐?4 1 モ 4 2 7 0 1 4 3 0 8 ア . . : 蟹 壱繋;義美驚 ≧ ・ ・5 1 ” 14 ’ ” : 07 4 4 1 8 3 3 7 i 8 6 . . ・0 ・ ’ ” ’ . 1 I 4 ケ 6 1 1 g 5 7 1 9 4 7 3 2 4 2 . . ◆Ub ・5 ・ 1 .14 . ’ . 4 ぎ 6 4 3 が 坪 4 6 3 8 4 げ 〉 軌 ) 9 . ‐ ・0 ‘5 ’ ・ r14 ’ ” 6 5 4 4 8 0 3 6 1 4 5 ” 轍 【 ぽ 禦 . .. : 盗品躍 ≧ ;無量蟹容器叢 # る. ・ ・o# ・o灘‘o # 遁も。 #20. -お. 、.き・. #50. ≦裟 慧. 墓 ピ ・ ・ ドに.. 11996年2月1. の取得デー. E RS 1 ‐ J SAR ERS J h i ‐rsSy t t n e c Ap t e r u r eR ade r 23 5cm . b 275MHz L ( ‐ a nd:1 ) , 18m. 《. ミ #ぎ 墜. ;蝿. . , 、 取 れ 』、せま 〆. 図3. 搭戯センサ S e n s o r. \. 1. 衛星観測データ. AM I i Ac i t v r eM c owa v e l i t t t n r ume s n a o n 5 7cm . ba C 30 ‐ ( nd:5 , 30m. 波長 W h t a v el n e g 地上分解能 l G i i t e s o u t e o me r cr o n 走養幅 75km 80km S hw i d h t t w a 入射角 39d tSc t eg en r 23d tSc e nec e eg e n e .a .a l i d l ta n c e n n e g E R S 一: J E h R l 旅 a a n s I l p… 閤 陀a c t ‐ r s o 『 c ca ce E R S ← }:E S AR 森 1 l l i s e m め t t os o a t e n c 一 ・ e 島 ~ 9 gS. S l l i t t t ed a a a e. トル ー ス デ ー タ 取 得 サ イ ト. JERS 1/ JSAR,ERS 1/AM I ‐ - M i l : i t t t c r o v 噛v e n s r u m e n a o n … , , (SPOT 一″HRV )伽v i iel s n s 廿 u m e n t a t o ‘ n. 2. 航空機観測データ : ime l Th l l t t e r ema mag e Lasera AMR( A i b A d dM i i r c n ed a t a d 1 9 9 6一 「 t v a n c e o r o v ” a v eR a o m e e r … , . ーータ 3. トゥ ルース 丁 ド Snow = h,Sa l DeP i i f t T hd t r r t t t n ac et emPe a u r e r u a a y,Su. 表I SAR搭載センサ仕様. ce= =l Su f l Co i l i i t r acer oughnes s s r eana s s a n y y , , Va t =V r,et e c= S l i i i t i a t (GPS t n ),A a on rt empe r a u r e y,Loc V i lana l l i i su a s sf 「 omSh p y. 表2 実験時取得データ一覧. 3 . 取 得 デ ータの 処理 3ー1. 衛星 デー タの 処理. 衛 星 デー タ の 処 理 は、 サ ロマ 湖 を 含 む画 像 デー タ (ERS‐1 JERS‐1) につ い て処 理 を行 っ た 一 般 的 、 。 に、 観測 波 長 の1/8か ら1/10以 下 の 反射 面 の 荒さ を 識別する こ と はでき な いの で ERS‐1の方 が 荒さ の 、 、 を見 程度 分 ける 能力 が高い。 こ のこ と か ら、 この研 究 で はERS‐1の画 像 デー タを 中心 に処 理を行 た っ 。 SARの 出力 カ ウ ン ト値 は、 後 方 散 乱 係 数 (ぴo ) に対 応 して い る。 タ ー ゲ ッ トの 特 定 方 向 の 散 乱 係 数 は 、. その方向へ同じ散乱を与えることができる等方性散乱体の全散乱電力と 分布ターゲッ トの照射エリアへの 、 全入射電力の比で与えられる。 入射方向と反対方向への散乱係数を とくに後方散乱係数と呼んでいる 後 、 。 方散乱係数の定義は、 ターゲッ トからマイクロ波がレーダの方向 (後方) に散乱する量である 。 トルース デー タの取得 サイ トにお ける、 後 方 散乱係 数を算 出する ため に 図4に示す 手順 で行 っ た 、 。 地 図投 影 は、 画像 上 にお いて 岬 な どの 識別 しや す い場 所 を 4 点以 上 コ ン トロー ルポイ ン トと して使用 し 、. (51).
(5) . 西尾 文彦・中村 和樹・若林 格之. 52. て行 っ た。 画像上 のノイ ズは、 ス ペ ッ ク ルノイ ズのこと を指 す。 ス ペ ッ ク ルノイ ズと は、 画 像データ 上で観察さ れる、 例 えて 言 え ば ゴマ 塩 状のラ ンダム な濃 度の揺 ら ぎ (斑点 模 様) のこ とであ る。 ス ペ ッ ク ルノイ ズは、 SARを. 成立させるためには原理的に避けることができないが、 画像データを利用する上で障害となる。 このことか らス ペ ッ ク ルノイ ズを低 減 させる必 要 がある。 ス ペ ッ ク ルノイ ズを低 減さ せる フィ ルタ処 理 に はいく つ か あ る が、 この研 究 で は、 メ ディ ア ン フィ ルタ を使用 し、 7x7画素 を1 ブロ ッ ク とする処 理 で行 っ た。 メ ディ ア ンフ ィ ルタを使用 する こ と で、 サロマ湖 の輪郭 を損 なう こ と無く フィ ルタ処 理を施す こ と ができ た。 ス ペ ッ. クルノイ ズを低減させる前後の画像を、 図5に示す。. l sAR画像. i ・S余馬 島夕 今画像再生処理今 聡 壷夕. ↓ …. 低減前. 地 図投 影. …. ・コントロールポイントを4~5点設定して、 画像データを地図と震ね合わせる. ↓ 1フ ィ ルタ リ ングリ ・SAR特有のスペックルノイズを低滅する ↓. 匝 亡 回. D N ) ヰ校正式 ・カウント値(. L係数 後方散舌. 低減後. 図5 ノイ ズ低減前後の画像. 図4 SARデ ー タ の 処 理. ) に基 づ いて、 SARの 出力 カウ ン ト値 を後 方 imada 後方 散乱係 数を算 出する に は、 校正式 (1) (Sh ,1993. 散乱係数に変換 した。 メ ニ2の0g oDN 一CF ヱ. dBj. (1). こ こ に、. DN. :SARの 出力 カ ウ ン ト値. CF. :セ ンサの 固有 の定数. 5で ある。 3 CFは、 AMIで65 、 JSARで68 . .. 3ー2. 航 空機 データの処理 ) を使用 して、 氷の厚さ の違 い による 表面 i t a1 1996 航 空機 に搭 載 した赤 外カメ ラ の デ ータ (Takaha sh ,e 温 度の違 い を確 認 した。 デ ータ 取得 中 に、 GPSの デー タを併 せ て 取得 した。 GPSの デー タ か ら、 トルース デ. ータ取得サイトにおける表面温度を測 定した。. (52).
(6) . SARによるサロマ湖の氷厚分布の推定. 53. 3一3. トル ース デ ータの 処理 衛 星 データ およ び航 空 機 デ ー タと トルース デ ータを比 較 する た め に、 積 雪 深 と 氷厚 につ いて は各 サイ トの. 中心点のほかに数点において データを取得し、 その平均値を各サイ トの値とした。 トルースデータの代表的 な測定値を表3にまとめる。 1996/02/18 l f U 1 de A i 税雨記 l q l i k i i i u l a Cet r めWdeP 1 納 h l d h S i t t t t t 「t c es s r emP cet e l a ude Long r emP I p p ・ S ・ S . . ‐ ◆ deg No deq ℃ ℃ ( cm cm s ow) n . . . 1 44 2 15 093 143 935 1 49 0 I -5 11 ‐ . ‐ . . ‐0 . 2 44. 097 143 938 8 JZ 7 3 -6 0 O 48 12 . . . . . 101 143 44 940 4 11之 7 5 46 -7 10 ‐ . . . . . 44 104 143 943 5 l 10 lo 6 33 -6 - 4 . . . . . . 44 945 108 143 lo l 0 13 8 31. 0 -7 ‐ . . ・ . . 44 113 143 948 I 9 11.0 32 7 - ‐65 . . . . 117 143 44 952 2 4 12 3 30 4 -6 -8 . . . . . . 44 122 143 955 2 8. 6 8 O 33 5 -6 - . . . ‐ ‐ 44 124 143 956 I 5 7 -6 5 30 8 -7 . . . . . . lo 44 117 143 944 7 l 0 ‐ lo 0 -6 31.0 . . . ・ ・ 11 44. 716 143 937 4 6 9 6 lo - 0 29 3 ★ ・ . ・ ・ . ‐ . .. 表3. トル ー ス デ ー タ 代 表 値. 4 . 取 得 デー タの解析. 4ー1. サロマ湖 の 氷の 性質 サ ロマ湖 の 氷 は 塩 分 を 含 ん でお り、 成 分的 に はオ ホ ー ツク 海 の 海 氷と 同 じである と み なす こと ができる 。 こ の ことを、 サロマ湖 の 氷 を解析 して確 認 した。 氷 の 採取 (コ ア サ ンプリ ング) につ いて は、 トル ース データ取得 サイ トにお い て採取 した 氷の解 析 につ 。 い て は、 コ ア を2cm毎 のス ライ ス に して、 各々 ス ライ ス に した コア 片 を融 か して塩 分濃 度を測 定 した 塩 分 。. 濃度の測定につ いて、 実際には電気伝導度 (EC) を測定し、 ECから塩分濃度を算出した。 トルース データ 取得サイ トにおける代表的な塩分濃度のプロファイルを図6に示す。 この図はC文字型の形を描き 典型的な 、 北極 海 で見 られる1年 氷 の塩 分濃度 プロ フ ァイ ルを示 している。. 4ー2 . サロ マ湖 の 氷か らの 後方散 乱係 数の特 徴 サ ロマ 湖 の 氷 か らの 後 方 散 乱係 数 の特 徴 を、 トルース デ ー タ取 得 サイ トに お けるERS‐1とJERS‐1の後 方 散乱係 数 か ら比 較 した。 比 較 する 際 に、 トルース デー タ が1993年 ・1996年 は サ ロマ 湖 東岸 の南 北 方 向 に 、 1995年 はサロマ湖 の東西方 向に取得さ れている こと から、 この3年の データを使用 した 図7にその結果を示す 。 。 トルース デー タ取 得 サイ トにお ける 後 方散 乱係 数の平 均 値 が ERS‐1で‐6odB JERS‐1で‐155dBで 、 . 、 . あ り、 ERS‐1の後 方散乱 係 数 は、 JERS‐1よ りも9dB程 度高 い。 ERS‐1の後 方 散乱係 数の範 囲 は JERS‐1 、. よりも大きい。 これらの後方散乱係数の範囲の違いは、 観測波長および入射角の違いのためであると考えら れる。. (53).
(7) . 西尾 文彦・中村 和樹・若林 裕之. 54. 4-3 . 氷厚と後方散乱係数の関係 一年氷は、 氷厚が大きくなるにつれて後方散乱係数が小さくなるという観測 事実から、 サロマ湖の氷につ いて、 氷厚と後方散乱係数の関係を確認した。 トルースデータ取得サイ トにおいて、 氷厚と後方散乱係数の関係を抽出した結果を図8に示す。 図におい て、 縦軸 は後方 散乱係 数を示 し、 横 軸 は氷厚 を示 している。 氷厚 が30cm か ら60cm に増 す と、 ERS‐1の後方 5dBへ と下 がる ことを確 散乱係 数が‐2dBか ら‐1odBへ下 がり、 JERS-1の後方 散乱係 数が‐15dBか ら‐15 ‐ 認 で き た。 ERS-1、 JERS‐1は共 に、 先述 の 関係 と 同 様の 結 果 が得 られた。 しか し、 JERS‐1で は 氷厚 と. 後方散乱係数の間に、 明確な相関を見ることはできなかった。 一方、 ERS-1では、 明確な負の相関を見る こと ができた。. i ks n t 【 t e i h i d前e db ( 治 e n o e折c n l q t s sa n a c R o nb e w e e n c et gc e a. R1 E R = …1a dE f R i t w n n tb ” f b ks t e e e nJ C t o e c e n a c c a e n a s o no om gc p 3. 1 2 -. …. ご 鵬. 三. I 馨 . 三. . 園 . 三. . ー 1ニ. … . . 露 瞥 . 三. … 霊 遁 瞬 1 圏 : ーー ・ ‐ニニ ‐ ‐晦1 一 「蘭- - - - 十 一 - - -- ‐ 里 ‐ . ,.. 三. … : 48 …. *. 竃. 1 1 1 2 ‐ -. - ・ . . .・.、.・.. ,. 8 0 ‐ 9 ‐. 4 5 ‐ 毛 ・ / d B 駅1 AM 1 ) (. 1 之 ‐ 3 . ・. ぷ- 12. 10. 0. 州 麹 . 、 鴎 弼 ‐ 鰍 圏 囲囲 ー 囲 . i“. ぶi ぎ g 薙 1 歴 喜. 回E粘‐ .. ー. 卿磁 樋 一. 囲 帯、 、 囲 、. . 18 呂‐ 2 1 ”. 浄 . \. 、 . \ 箇浄. 園. 御 -. 2 0. 塾 塾 鰹 噸でL 励 一竪 雫 灘雷 鴫 譜 … - 鰍 碑 睡 - 喝 5 0 0 0 4 3 1 h i k c m ) c et c n e s s(. 圏. 悩 f而. 6 0. 7 0. 図8 氷厚と後方散乱係数の関係. 図7 後方散乱係数の比較. 4ー4 . 氷厚と 表面温度 の関係. 外気温が、 雪や氷の下にある水の温度よりも低い状態では、 氷の上の積雪が断熱材のはたらきをし、 氷の ) に i nha 表面 温 度は氷の下面よ りも低 いと考 え ら れ、 そ の ことを観測 結果と式 (2) (NakawoandSh ,1981. よる計算から確認した。. (Gxr 乙) z- g手芸r. 2 ) (. こ こ に、. 雪. :氷 の 表面 温 度. (℃). 7i. :外気温. (℃). T w. :氷の下 の水 温. (℃). さ らに、 式 (2) にお いてC I 、 C2は以 下の式の通り である。. 0 ,鰯. (5 4). (3).
(8) . SARによるサロマ湖の氷庫分布の推定. C = 2. 55. 0 5 .駅). (4). . こ こ に、 . 積雪深. ( cm). 月 .. 氷厚. ( cm). 外気温が‐4 5℃、 氷の下の水温が海水の結氷温度である-1 8℃、 積雪深をサロマ湖の平均的な積雪深で . . ある1ocmと した とき、 氷厚 が30cm、 60cm の とき の 氷 の 表面 温 度 は式 ( 2 ) によ り、 各々 ‐2 51℃、 ‐2 93℃ . . と求 め られた。 こ の 氷 の 厚 さ によ る 温 度 の違 い を、 航 空 機 デ ー タ お よ び トル ー ス デー タ か ら確 認 した。 た. だし、 どちらのデータも積雪がある場合は、 積雪の表面温度を測定しているため、 直接、 氷の表面温度を測 定 していない。 航 空 機 デ ー タ に よ る 表 面 温 度 デ ー タ は 航 空 機 に 搭 載 した セ ン サ に よ り、 1996年2月14日 に 観 測 さ れ た。. 観測時の平均気温は1 8℃ であり、 海氷結氷温度‐1 8℃ よりも高かっ たが、 氷厚が増すにつれて、 表面温度 ‐ . が下がることを確認した。 航空機データによる、 氷厚と放射温度の関係を図9に示す。 トルース デー タ による 表 面 温 度 デー タ は、 1996年2月18日 に観測 した も の で、 観測 時の 平均 気 温 は‐61℃ . であ っ た。 トルース デ ー タ によ る、 氷厚 と 放 射 温 度の 関係 を 図10に示 す。 氷厚 が30cm か ら50cm に増 す と 、 表面 温 度 が‐8℃ か ら-13℃ へ と‐5℃ 下 がる こと を確 認 でき た。. - 醐ぽ :端扇ぎ竺ニヨ i d n o h三 豊=. R l i t t h i k d a t e o nb e鮒e e n c e t u雨c t e r a u c n e s s a n s e e n e m p ・ 1 . ・1 ‘. 5 O - 5 0 . ー .. i も ‐, 醐 ◆ 二 : を - 一 6 5 , i - E 、 ミニJ . . L r - . 瞳 喜三豊. 「. 廟“ 司 E に国雪 ニゴ. 屡 ▲. ~. R l i i h k dS f t V V e a r o nb e e e et ni c c n e s sa n u r c et e t a n 「 I e n a u r e P D i dgmu d▽u h i t 96 a aa c u r e n t n19 q. 6 ; ‐. . ミ ・ ー 、. E. 閣. に 呈 : 3 0 k h - l 傑t c n e s s ( c ) m. 4 0. 図9 航空機による氷厚と放射温度の関係. 14 8‐ 16 ヒ‐ の‐ 18 2 5. 霊 喝 盗 圏憲. 蝋 亀 も 鶴 幽 、ー. \. R 座十 じ 園. 囲 囲. 30. 4 35 0 5 4 i h i k c et c n e s s( cm). 50. 5 5. 図10 トルースデータによる氷厚と放射温度の関係. 5 . 氷か らの後 方散 乱の 関係. 5ー1. ラフネ ス による 後 方散乱 のメ カ ニ ズ ム. 後方散乱係数を支配する要因のなかに、 表面の粗さ (ラフネス) は誘電率、 入射角と並んで重要である 。 ラ フネス の種 類 による 後方 散乱 のモ デルを図11の ( ) から ( ) に示 す。 a c. ( ) のようにラフネスが小さな場合は、 入射してくる電磁波の反射は鏡面反射となる。 このため後方への a 散乱は小さく、 受信アンテナの方向に入射した電磁波が返ってこないので、 後方散乱も小さい ( ) のよう 。 b にラフネスがある場合は、 鏡面反射の他に散乱が生じる。 この散乱の成分は拡散成分と呼ばれ あらゆる方 、 向に散乱する成分を持っている。 拡散成分は、 ラフネスが大きくなるにつれて大きくなる。 拡散成分が大き くなるにつれて、 後方散乱も大きくなる。 ( ) のように、 ラフネスが大きい場合は、 ほぼ全方向に散乱する c (5 5).
(9) . 西尾. 56. 文 彦 ・中 村. 格之. 和樹・若林. ため、 受信される電磁波が強くなる。 つまり、 後方散乱は最も大きくなる。. カニ ズム 5ー2 . 1 年氷 と多年氷 にお ける後 方散 乱のメ. ) に示すように、 3種類に分けるこ ) から ( f 海上における氷からの後方散乱は、 大きく分けて図12の (d と ができる。. ) のようなモデルとして表わすことができる。 静かな海面のように滑ら d 静かな海面からの後方散乱は、 ( ) のように後方散乱はほとんど無い。 かな表面状態では、 ( a ) のよう なモ デ ルと して 表わ すこ と ができる。 1 年 氷 は、 氷の上 1 年 氷にお ける 氷 か らの後 方 散乱 は、 ( e. 層と下層における塩分濃度は高い。 氷の上層部分は塩分濃度が高いため、 入射してくる電磁波が氷の内層深 ) のように、 表面のラフネスによって )、 ( b c く到達することは無く、 表面散乱が支配的である。 つまり、 ( 支配される。 ) のようなモ デルとして表わすことができる。 多年氷は、 ブライ f 多年氷における氷からの後方散乱は ( ンが排出されることにより、 氷の上層における塩分濃度が低い。 このため、 入射してくる電磁波は氷の内層 深く及ぶため、 表面散乱よりも体積散乱が支配する。. ) (d. (c). ) (b. ( ) a. f ) (. (e ). ←鋭醸反射成分 1. 氷内層. ←拡敏成分 海面. 氷表面. 図12 海面と海氷からの後方散乱モデル. 図11 ラフネスによる後方散乱モ デル. 5ー3 . サ ロマ湖 における後 方散乱 のモ デル ) ため、 マイ ク ロ 波の損失 が高く、 1 1986 ta 一 般的な1年 氷の場合、 塩分濃 度が4~12pptと高い (U1 aby ,e ) のモ デルを参 考 にする と、 氷 か ら 1986 マ イ ク ロ 波 の侵 入 の深さ が小 さく なる。 こ のこ と を考慮 し、 Kim (. ) のように表現される。 5 の後方散乱は式 ( o o o 瀞(げ)+ o 鳶(げ) 。 を 』 β . ( ) @)= 十 (の 。 α γ ′ 差 @) ,. こ こ に、. 〆 (β) びo s. (β) :雪の表面散乱. ァも (の びo s. :後方散乱係数. :電力 透過 係 数. ’) :雪の体積散乱 (β. ’ ぴ偽 (β ) : 氷の表面 散乱. (5 6). (5).
(10) . . SARによるサロマ湖の氷厚分布の推定. Lも (β’). 57. :雪 による マイ ク ロ波 の 一 方 向の 電力 損 失. さらに、 雪の表面散乱および体積散乱についても、 雪の表面が非常に滑らかであっ たこと、 積雪深が 1ocm前 後 である こと を 考慮 す る と、 C、 Lバ ン ドにお ける 後 方 散乱 へ の雪 の 寄与 は非 常 に小 さく、 サ ロマ湖. 上の氷の後方散乱は氷の表面における後方散乱が支配的であると考えられる。. 6 . 後方散乱係数のモデルによる考察 6ー1. 後 方散 乱係 数の モ デル化. 氷の表面からの後方散乱係数に関連するパラメ ータには、 誘電率とラフネスがある。 ここでは、 誘電率に 着目して、 氷厚と後方散乱係数の関係を考察した。 後方散乱係数のモデル化を図13にまとめる。 後方散乱係数をモ デル化すると式 (6) のように表現できる。. に 『 十に F ’ に +らJメ リ. 撚 の表面温度 丁J. 7. c ; 欝 7 CF. 警. 汐」. ↓. ライ ン体穣 vbi. 氷 の 誘 電 率 81 趣. . ↓. ”= 掻. か. 謡浩“. ′- Q 9粋Q仰跳x臨 {. ‐Qo “ 鞘. ゴ b d キ ‐ a n. F 艦緋賜 震 う . も. ・ ”. . 濁琵可ト 躯 悶だ〆騨〆〃 ー氷 の後方散乱係数 ぴo ′ “ 鈎瑚 臨 鰯’ 昭延々smタノニ○ 女鯛“の2 r x ‐ J Pf .5だe. 図13 後方散乱係数のモデル o. 8た4〆 即S46 1α を( 2たS i 。) ne , 。. (6). こ こ に、 k. :波数. びL. :ラフネス の高さ の標準偏 差. さ らに、 Wr z貴sm 夕の と αp ) は以下 の 通り である。 q (反射偏 波p・ 入 射偏 波q. w(鮪. 2 [ (賜 輔} -をFe ] x ‐ p. ,善 奇 禍 =ぼり バ ( ン C ド )α w 〔 . (57). (7). (8).
(11) . 西尾 文彦・中村 和樹・若林 裕之. 58. α) se -. (L バ ン ド). コ」■Sin28. e ・. α肋 = のse十. (9). 急 ‐s in . 式 (8)、 (9) から、 氷の表面の後方散乱係数をモデル式から算出するには、 誘電率を与える必要がある。 誘電率は、 実際に観測することが非常に困難であること、 また、 データが取得がされても、 精度の点で良い 結果が出ていないことから、 誘電率を以下に示すようにモデルを使用して算出した。 ′ ′ ′ 8 = e 一彦. (10). (10) 式 の ど’、 どり は、 C、 Lバ ン ドの違 い か ら次の 式 のよう に決 め られて いる。 各 バ ン ドにお ける 誘 電 率 の パ ラ メ ータ は、 以下 の通 り である。. (C バ ン ド). (Lバ ン ド). ′;(0995‐0 00145x53)e 8 ‐ , . .. (11). ′ ′;(0914-0 側 鈎5x53 8 .)ら . ,. (12). 3 05 7 20▽ 8 も 1= ‐ 十 .. (13). 62 ; 0‐o24 十3.29” わ. (14). ぎ = e ; 3.12 十 9.m 乾 ,. (15). メ ニ e2. (16). = 0039十 5‐… wわ. ) にお い て、 V は ブラ イ ン体積 であ る。 こ れ らによ り誘 電率 を算 出する に は、 ブ ライ ン 16 式 (13 ) から ( b. 体積を算出する必要がある。. (17). . . (18). p兆 ‐S(p ‐g). こ こ に、. β. 3 : 全体の密 度 (Mー瓢- ). 4. 3 ) : ブライ ン密 度 (Mb ) (Zubo云1945 伽‐. β ′ S ,. 3 ) 918 : 純氷密 度 (MI醜- ) (=0 ‐ :氷 の塩 分濃 度( ) ppt. (5 8).
(12) . 59. SARによるサロマ湖の氷庫分布の推定. S b. : ブ ライ ンの塩 分濃 度( ) (Coxand Weeks ppt ,1986). 式 ( )、 ( ) にお い て、 角と S はさ らに以下 の式 によ っ て算 出 できる。 18 17 b Rb =1十○ .0008角. (19). 」001“ % z3 9921一 s S =一 1 一1 o0 o15z Z2も ‐22 ・ .0 .7z わ =ー3.. (20). 以上の式からわかるように、 氷の表面からの後方散乱係数は、 氷の表面温度が求まれば算出することがで きる。 こ のこ とか ら、 氷の 表面 にお い て、 後方 散乱係 数と 表面 温 度に 強い結 びつ き がある こと が確 認 できる。. 6ー2 . モデルによる後方散乱係数と氷の表面温度 気温、 氷の 表面の塩分濃度、 ラフ ネス の パ ラメ ータ を、 1996年 に取得 したサロマ湖 にお ける トルース デ ータ. の平均値を用いることにより一定として、 氷厚のみを変化させた時の後方散乱係数と氷の表面温度を算出し た。 算出した結果をグラフとして図1 4に示す。 後方散乱係数と氷の表面温度のいずれからも、 氷厚との間に負の相関を見ることができるが、 氷厚1ocm 当 たりの増加 量 を見 る と、 BRS‐1が0 274℃ であ っ た。 131dB、 JERS‐1が0 147dB、 氷の 表面 温 度が0 . . ,. R 耐如n』ー6 n鹸漸 騰 霊園脳潔g閣 鵡 n t 備【 n g耐に 。議罵蓄. t豊 -\ 」 L蛭 悪富 ゴキ↓ 巨 蔓豊 三コ三 ーー - - 下. 枇. 5℃ ~6 ・. m。--. i a rten np -. = : :snowdep 1o 0cm: : :1 : : Pth 9 .6ppt. i f cesur aCe i iけ l sa n. 10~70cm. i i ceth cknes s. 髪慈峯霧 “醐 詑叩. -. ;. ;. l. t. 一. .. :. 2 。 - .. 馨‐ 1 2 o …-……*……-… β ‐--……‐‐ ‐ 3 5言 ‐ - …‐ . ‐ ‐…… ・一‐ ‐---“ ‐ 号 1 2 5 ‐ 茎 ・ ; t 三‐ 1 3 0 4 s達 . . 碁 1 3 S ▲ を 1 4 0 ‐ . 4 S ‐ 1 .. 3 0 3 5 4 0 4 O S S S S 6 0 6 5 7 0 b h に k ‐t n ) ・縞( c m. 図14 モデルによる後方散乱係数と氷の表面温度. 6ー3 . 気温の違いによるモデルからの後方散乱係数と氷の表面温度 氷の表面温度は、 気温の変動に左右されることから、 気温の違いによる後方散乱係数と氷の表面温度を算 出した。 算出した結果をグラフとして図1 5 、16にそれぞれ示す。 気温が低くなるにつれて、 氷厚の増減による後方散乱係数と氷の表面温度の変動が大きくなることが確認 できた。 氷の表面温度の変動は直線的であるのに対して、 後方散乱係数の変動は気温が低い程、 氷厚の小さ い範囲での後方散乱係数による氷厚の検知能力が高いと考えられる。. (59).
(13) . 西尾 文彦・中村 和樹・若林 裕之. 60. 7 . サロマ湖の氷厚分布の推定 7ー1. SARによる サロマ湖 の シ ュ ー ドカラー画像と氷 原分布 ) を総 オ ホ ー ツク 海 氷 観測 実 験 で取 得 した トルース デー タ、 お よ び実 験 に 同期 した衛 星 デー タ (ERS‐1 合的 に解 析 する こ とによ っ て サロマ湖 上 の氷厚 が、 衛 星画 像 デー タを疑似 的な色 づ け (シ ュ ー ドカ ラ ー) を 施 すこ と によ っ て推 定 でき る。 1996年2月15日に取得さ れたERS‐1の デ ー タを 元 に、 シ ュ ー ドカラ ー化 した 5dBの範 囲 にお い て、 2dB間 odB~ 十5 画 像 を 図17に示 す。 後 方 散乱 係 数へ 変換 したERS‐1デ ー タ の、 一20 . .. 隔でシュードカラー化し、 氷厚と後方散乱係数の関係を対応させることで氷厚を視覚的に把握することがで きる。. 7ー2 . シ ュ ー ドカラ ー画像 による氷厚分布 の考 察 湖 口付 近 で は結 氷 して い な か っ た が、 シ ュ ー ドカ ラ ー化 した 画 像 で は結 氷 して いる と 見る こと が できる。 こ れは、 海水 面の後方 散乱 のメ カ ニ ズム が、 海 氷の後 方 散乱 のメ カ ニ ズム と異 なる こ と が原 因 である と考 え. られる。 海水の誘電率は、 海氷の誘電率よりも大きく、 虚部の大きさが大きいことから、 マイクロ波の損失 が大きく表面散乱のみとなる。 こ の こ と か ら、 海 水 の 後 方 散乱 はか な り小 さ なラ フ ネス パ ラ メ ー タ でも、 海 氷よ り も 大きく なる。 ま た、. 海水面は海上風によってかなり状態が変化する ことから、 小さな凡浪でも後方散乱に大きく寄与することに なる。 特 に、 ERS‐1はJERS‐1よ り も 入 射角 が 大き い た め、 凡 浪と い っ た小 さ な ラ フ ネス によ り 敏感 に 反. 応することから、 海水面上でも後方散乱係数が大きな値を示す可能性が考えられる。. 8 . 今後の 課題 サ ロマ湖 上の 氷 につ いて、 ERS‐1デー タ か ら算 出 した後 方 散乱 係 数 が氷厚 に対 して負 の相 関 を持つ こと、. また、 氷厚と表面温度の関係から、 積雪状態およびラフネスがほぼ同一であれば、 ERS-1後方散乱係数か ら氷厚推定ができる。 将 来、 こ の 事実 をオホ ーツク 海 に応用 していく こ と を考 えている が、 オ ホ ー ツク 海の 海氷 はサロマ湖 の 氷. と異なり、 ラフネスが多様であること、 前述の通り、 海水面と海氷面の誘電率が大きく異なることを考慮す ると、 SARデータのみを使用して、 海氷厚、 海氷量の推定を行うのは困難であろう。 このため、 先ず海水面 と海氷面を分離してSARの画像を解釈する必要がある。 このことを、 SARデータと同時観測された光学セン サを搭載した衛星のデータを補助データとして、 海氷厚の推定、 海氷量の定量的な算出を行うことを考えて い か な け れ ばな らない。 光学 セ ンサ を搭 載 した衛 星 であ るNOAA (AVHRR)、 LANDSAT (TM)、 SPOT. (HRV)、 ADEOS(AVNIR) といっ た衛星データから温度、 若しくは赤外値から海水面と海氷面を分離し て、 SARの後方散乱係数と光学センサを搭載した衛星データを複合解析を行い、 さらに気象学的背景を加味 すれば、 オホーツク海の海氷厚と海氷体積の推 定が可能となると期待できる。. (60).
(14) . sARによる サ ロマ 湖 の 氷厚 分布 の 推 定. 9 . 謝. 61. 辞. サロマ湖養殖漁業共同組合の方々に、 トルースデータの取得の際に多大な支援を頂いた。 リモートセンシ ング技術センター (RESTBC) の方々には、 観測器材を貸し出して頂き、 さらに、 通信総合研究所 (CRL) の方々と共に、 トルースデータ取得に協力して頂いた。 北海道教育大学大学院釧路校の中山雅茂、 西島博樹 には御指導、 御助言を頂いた。 また、 北海道教育大学釧路校の土田幸子、 戸山陽子、 三浦二郎、 直木和弘に はトルースデータの取得および解析において協力して頂き、佐々井崇博には衛星画像処理に協力して頂いた。 北見工業大学の榎本浩之教授、 館山一孝をはじめとする学生の方々には、 航空機データの取得、 処理におい て協力して頂いた。 最後に、 衛星画像の提供を宇宙開発事業団から受けた。 ここに記し、 深く感謝を申し上げる次第である。 また、 この研究の費用は宇宙開発事業団との共同研究 「AMSRによるオホーツク海の海氷密接度アルゴリ ズム の 開発」 によ っ て行 わ れた。. (61).
(15) . 62. 西尾 文彦◆中村 和樹・若林 裕之. 10 . 参考文献 Kim, Y.S 1984 imentals i land exper ): Theore t tudy of radar backscat ter f i ca tat rom sea i ce sser on .( ‐ Ph . D. Di ,the Univers i ty ofKansas ‐ “Lawrence ,KS Nakawo i ini 1981 ty pro五1 ): Growth rate and sal i i nha e of Fi rst ‐Year sea i ce in the h c , M.and Sh gh arct , N.K.( .j . G1 i l 329 ac o ogy ‐ . ,27 ,315. Ni i 1993 sh o ):Va互abntyofseaiceextentinthe okh 1GARSS t o sksea .F“ Aota ,M.and cho .( ,K ‐ . , ’ ’ Shimada i 1993 det ):User sgu i INo t H E 93014 oNASDA sSARproduc t s ‐ ca e ,M.( .NASDA Techn . . ,24p Sou l i E L s F D k d 9 E W C 1 8 9 i i ft h h i k s ( f d 〕 d 症 t t t e n n o x J d s ) a n ingrader e t : s m ー a o no e c e s y ,. . n so un e orme s yeari ce us , . , .‐ backsca 2369 t t er ‐ ,IGARSS ‐ ,2366 U1 i 1982 i lumel aby ): Mi l:Rader crowaveremote sensing: Act ve and pass ve ‐T Moore ,F .and Fung, A. K.( , R.K ,vo ingandsurf i i t t t remotesens tech House ng andemi acescat ontheo er 1γ.Ar ‐ ,Norwood , MA,608p U1 F M R T K d F A K aby i i ive 1986 lume =1:From ung 〉: Mi ve and pass c rowaveremotesensng: Act , . り oore , ‐ ‐an , . .( ,vo i i A theorytoappl h H N d MA t 1 0 9 8 cat on r e c s o o u e r w o o p . , . , , Wakabayashi f l ies l おrl 1993 band backscat ter mode eks ):A C‐ akei cei n A1 aska IGARSS ,H We , W.F.andJeた ,M.○‐(. ,. ,. 1264 ‐1266 . Wakabayashi i i sh o 1994 ): A Sealce Study Using SAR Datainthe Seaofokhotsk: ,H Ni ,F Aota M.and Takahash ,S .( lofGeo仰ごaphy,volume3,Number6 9 9 1 4 1ourna 6 6 7 冬 8 3 p , , Wakabayashi i 1996 lofThe Remote Sens i shi o ):A study oficeon Lake Saroma us ng SAR data:journa ng ,H.and Ni ,F.( Soc i lume16 Number2 9 66p ety ofjapan:Vo ‐ ,1996 ,5 Noda i imoto i 1996 l warmi ):G1 oka oba ngi nducedbyC02a t ndthe okho sk ,A Nakagawa ,Sり Moto ,Tり Yuk .and Tok ,S ,T‐( Sea:J f h R S i S 副 f V l t i S ourn o e emote ensng ocety o Japan: o.16 No.2, peciallssue,3-13p. Ni 1996 Preprintsofthel996 conference shi o i ety ofsnow and , Fり Nakamura K.and wakabayashi , 日‐( ,japanese Soc lce:S l Th i i on Der ved 丑om SARimagein Lake Saroma ea ce ickness Distribut ,241 ,85P. Takahash i A d F k T P i C 9 9 f h l 9 9 6 f 1 6 t t i a n i u r u a w a : n J ter ( ) r e r so e o n e r e n c e a a ety ofsnow andlce:Scat ng p , ‐ , “ , p nese Soc i i ] 駈teSARimagery onthe Ant z u 「 ct ci cesheetus ngsate - ,242 ,86p Ni i i 1996 sh o ):Prephnt ahash s ofthe l996 Conference,Japanese Society of , Fり Kimura , H. Furukawa , M.and Tak , M.( Snow and.ce: Meas i l i 】 deromet i t 刀 r ementofAntarct ci ceand g ac er movementby SAR mte ng rγ process . ,243 ,87p Takahashi 1996): 衛 星 による オホ ーツク 海氷 のプロ グラ ム ワーク シ ョ ッ プ : Earth ,S り Enomoto, Hり Hyakutake K.( Envi i t t t ronmentob serva oncommi ee:地 球環境 観測 委員 会,極域雪氷圏サイ エ ンス チーム. (6 2).
(16) SAR に よ る サ ロ マ 湖 の 氷 厚 分 布 の 推 定. 63. 図. -5. S a li n it y p r o fil e c o r e a t s a m p li n g s it e. 0. / \. l o. 竺宣. ′. . 〆. . 1 ・,, . セ ミ. キ ー r :. . \. 1 桃犠『. 2 5 0.0. 5 .0. 1 二::二::‐::二:: 憲 三. 、. -二‐ : ▼箆. 1 0 .0 1 5 .0 S a li n it y ( p p t ). 図 6. alr to m P. salini け. air. ‐6.5 ℃. s ‐?2 0 一 ‐キ … } ‐ ; ‐‐r‐ ‐ ‐ ,- -r‐ . ‘ ‘ . ( A 言 { 量 -,2 5 - - 、 一 、 ↓.”‐ ▲. . -14.5. 図 15. . ニー. 氷 の 塩 分 濃 度 プ ロ フ ァ イ ル. 0.0 量 ‐1・o. . ’ ▼.. 2 0.O. 、菰1Ivonoty ofolrtcm pc 閏turc -6.5 ℃ 9・6 P p t. ‐. --. . ’ . ’ ・ ・ . ’ ’ . ’ . 10 ’5 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 icethickness(cm). ‐10.0 -10. 気 温 の 違 い に よ る 後 方 散 乱 係 数 の モ デ ル. 図 16. … ト ー ・、も 、. . 1 ・ ・ . ・ . . ・ . . ・ S IO 15 20 25 30 35 40 445 50 55 60 65 70 1cc 山 に 師 c35(cm). 気 温 の 違 い に よ る 氷 の 表 面 温 度 の モ デ ル. ﹇ 一 ■ 第 1 湖 口. ‐3. 第 2 湖 ロ. ー6 ‐9 ‐1 2. 蹟. 国 i■ l o. 鰻 響 ■ ■ ■ ■. ー ≦8. 40. 瀦 す 5 0 6 0. 70. ‐1 5 -1 8. E R S ‐1 / A M I. I 99 6/02 月 5 6 2 図 17. 2 2 7. C u t ti n g L a k e s a r o m a. サ ロ マ 湖 の シ ュ ー ド カ ラ ー 画 像 に よ る 海 氷 厚 分 布. ( 63 ). (d B). (c m ).
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部分品の所属に関する一般的規定(16 部の総説参照)によりその所属を決定する場合を除くほ か、この項には、84.07 項又は
(平成 29 年度)と推計され ているが、農林水産省の調査 報告 15 によると、フードバン ク 76 団体の食品取扱量の合 計は 2,850 トン(平成
(平成 28 年度)と推計され ているが、農林水産省の調査 報告 14 によると、フードバン ク 45 団体の食品取扱量の合 計は 4339.5 トン (平成
A=都道府県の区分 1.2:特定警戒都道府県 1.1:新型コロナウイル ス感染症の感染者の 数の人口に対する割 合が全国平均を超え
②障害児の障害の程度に応じて厚生労働大臣が定める区分 における区分1以上に該当するお子さんで、『行動援護調 査項目』 資料4)